JP3674382B2 - Rimポリウレタン二色成形方法 - Google Patents

Rimポリウレタン二色成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面部と内部とで色彩、性質等が異なる二色成形品を、ポリウレタン材料によりRIM成形(反応射出成形)する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先に本願出願人は、下記のようなRIMポリウレタン二色成形方法を提案した(特開平6−143340号公報)。
▲1▼ 型のキャビティを減圧する。
▲2▼ 減圧下のキャビティにゲートから表面部用ポリウレタン材料を注入する。注入された表面部用ポリウレタン材料は減圧下で発泡してキャビティ内を流動するとともに、その泡が破れてキャビティ面の略全面に薄膜状に付着し、気泡のほとんどない緻密な表面部が形成される。
▲3▼ 減圧下のキャビティにゲートから内部用ポリウレタン材料を注入する。注入された内部用ポリウレタン材料はキャビティに流動・充満して反応硬化し、二色成形品の内部が形成される。
【0003】
この二色成形方法により、顔料を含んだ表面部が顔料を含まない内部を覆った二色成形品を容易にRIMポリウレタン成形することができるようになったが、二色成形品からゲート残留部を切除すると、その切り口に無着色の内部が出現し、表面部との色差が目立って見栄えが悪くなるという問題があった。また、上記工程▲2▼でキャビティ面に付着した表面部用ポリウレタン材料がまだ流動性を有しているときに、上記工程▲3▼の内部用ポリウレタン材料の注入を行うと、特にキャビティ面のゲート近傍部位に付着した表面部用ポリウレタン材料が内部用ポリウレタン材料により連れ流されて薄肉化する結果、同部位の表面部が透けて無着色の内部が見え、やはり同部位以外との色差が目立つこともあった。
【0004】
そこで、次に本願出願人は、下記のようなRIMポリウレタン二色成形方法を提案した(特開平9−183138号公報)。
▲1▼ 型のキャビティを減圧する工程と、
▲2▼ 減圧下のキャビティに顔料を含んだ表面部用ポリウレタン材料を少量注入し、成形品の表面部をRIM成形する初期工程と、
▲3▼ 減圧下のキャビティに顔料を含まない内部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の内部の大半部をRIM成形する中期工程と、
▲4▼ 減圧下のキャビティに顔料を含んだゲート近傍部用ポリウレタン材料を少量注入し、成形品の内部のゲート近傍部をRIM成形する終期工程とを含むRIMポリウレタン二色成形方法。
【0005】
この二色成形方法によれば、前記のゲート残留部の切除やゲート近傍部位での表面部の薄肉化による色差という問題を解決することができたが、次のような問題については考慮されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1)すなわち、通常、RIMポリウレタン成形の型は分割型であり、上型と下型との型割面には隙間が不可避的に生じるため、図11に示すように、この隙間にバリ100がはみ出す。このバリ100は、顔料を含んだ表面部用ポリウレタン材料101に顔料を含まない内部用ポリウレタン材料102が侵入した断面三層構造となるため、このバリ100を図11(a)の二点鎖線で切除して仕上げると、図11(b)(c)に示すように、その切り口に無着色の内部用ポリウレタン材料102がライン状に露出し、表面部用ポリウレタン材料101との色差が目立って見栄えが悪くなる。
【0007】
(2)また、表面部用ポリウレタン材料101においては、これを透かして無着色の内部用ポリウレタン材料102が見えないようにするため、顔料濃度を高くする(本発明の基準濃度に相当する)必要があった。図11(b)において、ハッチング付きの四角形は顔料粒子103を模式的に示しており、その密度は高い(顔料濃度が高い)。また、ゲート近傍部位の表面部はある程度の範囲にわたって薄肉化するため、ゲート近傍部用ポリウレタン材料はかなりの分量が必要であり、このゲート近傍部用ポリウレタン材料においても顔料濃度を高くする(本発明の基準濃度に相当する)必要があった。従って、全体としての顔料の使用量が多く、コストが高くなるとともに、顔料粒子によって設備治具(ミキシングヘッド等)の摩耗が早まるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ゲート残留部の切除による色差のみならず、バリの切除やゲート近傍部位での表面部の薄肉化による色差をも目立たないようにしながらも、全体としての顔料の使用量を節減することができ、もってコストの低減と、設備治具の摩耗の低減とを図ることができるRIMポリウレタン二色成形方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のRIMポリウレタン二色成形方法は、
型割面を有する型のキャビティを減圧する工程と、
減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度の30〜90%に低めた表面部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の表面部をRIM成形する初期工程と、
減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度の30〜80%に低めた内部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の内部の大半部をRIM成形する中期工程と、
減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度としたゲート近傍部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の内部のゲート近傍部をRIM成形する終期工程とを含む。
【0010】
ここで、顔料についての基準濃度とは、ゲート近傍部用ポリウレタン材料における顔料濃度をいう。表面部用ポリウレタン材料においては顔料濃度を基準濃度の50〜80%に低めることがさらに好ましい。内部用ポリウレタン材料においては顔料濃度を基準濃度の40〜70%に低めることがさらに好ましい。
【0011】
表面部用ポリウレタン材料とゲート近傍部用ポリウレタン材料には、離型剤又は触媒の一方又は両方を副次的成分として混合することもできる。また、表面部用ポリウレタン材料を内部用ポリウレタン材料に比べて高性能材料とすることもできる。高性能材料としては、無黄変材料を例示できる。また、表面部用ポリウレタン材料を内部用ポリウレタン材料に比べてウレタン反応速度の高い材料とすることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をステアリングホイールのポリウレタン被覆のRIMポリウレタン二色成形に具体化した実施形態例について、図1〜図9に基づいて説明する。まず、本実施形態で使用する成形装置は、図1〜図6に示すように、成形用金型1、真空箱11、材料射出機構21等から構成されており、これら各部を順に詳述する。
【0013】
成形用金型1は上型2と下型3とに分割形成されている。上型2と下型3の型割面2a,3aには、型閉じ時にリング状のキャビティ4を形成するキャビティ面5と、キャビティ4へのゲート6とが形成されている。上型2におけるポリウレタン材料の最終充満位置にはベント孔7が形成されている。
【0014】
次に、真空箱11は上箱12と下箱13とに分割形成され、上箱12内には上型2が取付けられ、下箱13内には下型3が取付けられている。上箱12及び下箱13は図示しない型締装置に取付けられており、本実施形態では下箱13が昇降することにより、上箱12及び下箱13の開閉と、上型2及び下型3の開閉とが同時に行われるようになっている。上箱12の分割面に形成された溝にはOリング14が取付けられ、真空箱11を閉じたとき、Oリング14は下箱13の分割面に当接して上箱12と下箱13との間をシールする。
【0015】
下箱13には吸引プラグ15が取付けられ、この吸引プラグ15には吸引ホース16及びバルブ17を介して真空ポンプ18が接続されている。また、下箱13には、真空箱11の外部からベント孔7の付近を目視し得る透視窓19が気密を保つように設けられている。
【0016】
材料射出機構21は、図6に示すような三成分ミキシングヘッド22を備え、主成分であるポリオール成分及びイソシアネート成分と、副次的成分である第三成分とを混合できるようになっている。この三成分ミキシングヘッド22は、シリンダ23とその先端に取付けられたボディ24とからなり、ボディ24は先端に細い射出ノズル25を有している。
【0017】
ボディ24の中心には貫通孔26が形成され、該貫通孔26にはシリンダ23のピストン(図示略)に取着されたスプール28が摺動可能に挿入されている。スプール28外周の180度反対の位置には長手方向に延びる一対の長溝29が設けられている。ピストン27の往復動により、スプール28は図6に二点鎖線で示す前進位置と実線で示す後退位置とに摺動し、後退したスプール28の先方は後述する各成分の混合室30となる。
【0018】
ボディ24の左右内部には円筒形状をなすポリオール成分用のノズル体31とイソシアネート成分用のノズル体32とが相対向して設けられている。各ノズル体31,32には混合室30又は長溝29に開口するテーパ状のオリフィス35が形成されている。ボディ24の外面には各ノズル体31,32を保持するホルダ(図示略)が装着され、これに挿通されたニードル37の先端がオリフィス35の開度を加減するようになっている。また、ボディ24のノズル体31,32の隣りにはポリオール成分用の還流穴38とイソシアネート成分用の還流穴39とが形成され、いずれも長溝29に開口している。
【0019】
ノズル体31及び還流穴38にはホース41aによりポリオール成分のタンク41bとポンプ41cとが接続され、タンク41b→ポンプ41c→ノズル体31→長溝29→還流穴38→タンク41b、というポリオール成分の循環路が形成されている。ノズル体32及び還流穴39にもホース42aによりイソシアネート成分のタンク42bとポンプ42cとが接続され、タンク42b→ポンプ42c→ノズル体32→長溝29→還流穴39→タンク42b、というイソシアネート成分の循環路が形成されている。
【0020】
スプール28の中心には第三成分の副吐出孔52が設けられている。副吐出孔52の先端はスプール28の先端面に開口し、後端はスプール28の途中部外周に開口している。ボディ24の後部には、スプール28の後退時にのみ副吐出孔52の後端開口に連通する導入孔53が形成されている。導入孔53にはホース43aにより流量調整装置43d及びバルブ43cを介して第三成分のタンク43bが接続され、タンク43b内はエア加圧装置43eにより常時加圧されている。バルブ43cはタンク43bからボディ24までのいずれかの箇所に設ければよい。バルブ43cの駆動方式は限定されず、例えばエア式でも電気式でもよい。バルブ43cは専用のタイマやシーケンスの内部タイマ等で開閉制御されるようになっている。なお、第三成分としての着色材料は顔料をポリオール成分に分散させたものである。
【0021】
上記三成分ミキシングヘッド22の射出ノズル25は、下箱13に形成された貫通孔40を貫通して下型3のゲート6に接続されている。三成分ミキシングヘッド22と貫通孔40とは複数のOリング50によりシールされている。
【0022】
さて、上記成形装置を使用して行う第一実施形態のポリウレタン被覆のRIMポリウレタン二色成形方法について、工程順に説明する。図7(a)(b)は、同成形におけるポリウレタン材料中の顔料濃度の変化を示す2パターンのタイムチャート図である。
【0023】
▲1▼ 成形用金型1の上型2と下型3とを型開きし、キャビティ面5に離型剤を塗布する。
▲2▼ 下型3にステアリングホイール45の芯金46をセットした後、上型2と下型3とを型閉じしてキャビティ4を形成すると同時に、上箱12と下箱13とを閉じて真空箱11を密閉状態とする。
▲3▼ 真空ポンプ18により真空箱11内を適度な真空度まで減圧し、ベント孔7からキャビティ4を減圧雰囲気にする。適度な真空度は、ポリウレタン材料の組成や成形品の寸法等に応じて変わるものであり、特に限定されないが、本実施形態では50Torr以下とした。
【0024】
▲4▼ 初期工程; スプール28を後退させて、ノズル体31からはポリオール成分を、ノズル体32からはイソシアネート成分をそれぞれ混合室30に吐出させ、またバルブ43cを開いて、副吐出孔52から第三成分としての着色材料を混合室30に吐出させ、これらを衝突混合させて表面部用ポリウレタン材料U1 を作成する。着色材料の吐出による表面部用ポリウレタン材料U1 中の顔料濃度は、図7のaパターンでは基準濃度の50%とし、bパターンでは基準濃度の70%とした。なお、本実施形態では、この表面部用ポリウレタン材料U1 に発泡剤を実質的に添加しない。
【0025】
図1に示すように、キャビティ4の減圧を引続いて行いながら、表面部用ポリウレタン材料U1 を射出ノズル25からキャビティ4に少量注入する。注入された表面部用ポリウレタン材料U1 は、材料中の自然吸蔵ガス(発泡剤を添加した場合には、さらにその発泡剤)が圧力低下による突沸により急速に発泡するのに伴って、キャビティ4の略全域に流動するとともに、その泡が破れて(脱泡して)キャビティ面5の略全面に膜状に付着し、ポリウレタン被覆47の表面部48を形成する。
【0026】
▲5▼ 中期工程; 初期工程と同じくポリオール成分とイソシアネート成分と第三成分としての着色材料とを吐出させ、これらを衝突混合させて内部用ポリウレタン材料U2 を作成する。着色材料の吐出による内部用ポリウレタン材料U2 中の顔料濃度は、図7のaパターンでもbパターンでも基準濃度の50%とした。なお、本実施形態では、この内部用ポリウレタン材料U2 にも発泡剤を実質的に添加しない。
【0027】
図2に示すように、キャビティ4の減圧を引続いて行いながら、内部用ポリウレタン材料U2 を射出ノズル25からキャビティ4に注入する。注入された内部用ポリウレタン材料U2 は、材料U2 中の自然吸蔵ガスが減圧雰囲気下で突沸することにより発泡し、ポリウレタン被覆47の内部49のうちの高発泡の大半部49aが形成される(図5参照)。
【0028】
▲6▼ 終期工程; 前記内部用ポリウレタン材料U2 がキャビティ4に充満する少し手前で、初期工程と同じくポリオール成分とイソシアネート成分と第三成分としての着色材料とを吐出させ、これらを衝突混合させてゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 を作成する(図7参照)。着色材料の吐出によるゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 中の顔料濃度は、図7のaパターンでもbパターンでも基準濃度である。
【0029】
図3に示すように、キャビティ4の減圧を引続いて行いながら、ゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 を射出ノズル25からキャビティ4に少量注入する。注入されたゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 は、前記内部用ポリウレタン材料U2 と略同様に発泡し、ポリウレタン被覆47の内部49のうちの残部である高発泡のゲート近傍部49bを形成する(図5参照)。
以上の注入により、キャビティ4は全材料U1 ,U2 ,U3 で充満し、内部用ポリウレタン材料U2 の流動先端部はベント孔7から少し吹き出して硬化し、吹き出し部9が形成される。
【0030】
▲7▼ 全材料U1 ,U2 ,U3 がキュアされるのを待って、図4に示すように、上型2と下型3とを型開きすると同時に、上箱12と下箱13とを開き、図5に示すように、ポリウレタン被覆47付きのステアリングホイール45を取り出す。なお、図5では下型3に対してステアリングホイール45を拡大して示している。
【0031】
本実施形態によれば、次のような作用・効果(1)〜(5)が得られる。
(1)表面部用ポリウレタン材料U1 中の顔料濃度は基準濃度の50%又は70%であるから、従来技術よりも50%又は30%節減されている。図9(b)において、ハッチング付きの四角形は顔料粒子73を模式的に示しており、表面部48における顔料粒子73の密度は、図11(b)の表面部における顔料粒子103の密度と比べると低い(顔料濃度が相対的に低い)。しかし、表面部48には気泡がほとんど無いことから、顔料濃度が基準濃度の50%又は70%であっても、顔料粒子73の密度はある程度はあり、内部49をかなりの程度隠蔽する作用がある。しかも、内部用ポリウレタン材料U2 中の顔料濃度は基準濃度の50%であって、発泡しているために表面部48よりは色が薄いが、一応の着色はされている。従って、表面部48をやや透かして内部49の大半部49aが見えるものの、表面部48の色と大半部49aの色とが加算された濃度として視覚されるため、図11の従来技術と同程度の着色に見える。
【0032】
(2)ポリウレタン被覆47にはゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 によるゲート残留部10が付いてくるため、これを切除すると、図5及び図8に示すように、その切り口8にはゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 による発泡したゲート近傍部49bが出現する。しかし、ゲート近傍部49bは基準濃度の顔料で着色されているので、切り口8は表面部48と同一色になってほとんど目立たず、見栄えを害しない。
【0033】
(3)また、仮に、表面部用ポリウレタン材料U1 の反応硬化が遅れたために、図8(b)に示すように、ゲート近傍における表面部48が中期工程での内部用ポリウレタン材料U2 の流動によって薄肉化した場合には、その薄肉化した部位を透かして、ゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 によるゲート近傍部49bが見える。しかし、ゲート近傍部49bは基準濃度の顔料で着色されているので、見栄えを害しない。
なお、このようなゲート近傍における表面部48の薄肉化を防止するには、表面部用ポリウレタン材料U1 の第三成分にウレタン反応促進触媒を加えるなどして、表面部用ポリウレタン材料U1 をウレタン反応速度の高い材料とすればよい。また、表面部48の耐光性を高めるには、表面部用ポリウレタン材料U1 を耐光性の高い無黄変材料とすればよい。
【0034】
(4)上型2と下型3との型割面2a,3aには隙間が不可避的に生じるため、図9に示すように、この隙間にバリ70がはみ出す。このバリ70は、表面部用ポリウレタン材料U1 に内部用ポリウレタン材料U2 が侵入した断面三層構造となるため、このバリ70を図9(a)の二点鎖線で切除して仕上げると、図9(b)(c)に示すように、その切り口に内部49の発泡した大半部49aがライン状に露出する。しかし、内部用ポリウレタン材料U2 中の顔料濃度は基準濃度の50%であって、大半部49aは一応の着色はされていること、及び、このラインは上記(2)のゲート残留部10の切り口8と比べて非常に細いこと、により、この大半部49aのラインと表面部48との色差はほとんど分からないため、見栄えを害しない。
【0035】
(5)以上の通り、表面部用ポリウレタン材料U1 中の顔料濃度を節減できることと、内部49の大半部49aがある程度着色されていて、基準濃度のゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 の分量を従来より減らせることとにより、内部用ポリウレタン材料U2 における顔料の使用量を考慮しても、全体としての顔料の使用量を従来技術と比べて節減することができ、コストの低減を図ることができる。また、顔料粒子は材料射出機構21における通過部位を磨耗させるが、上記のように着色材料の使用量を節減できるので、前記磨耗が減少し、材料射出機構21のメンテナンス及び部品交換のサイクルが延び、そのための工数及び費用も低減できる。
【0036】
なお、上記材料射出機構21において、第三成分のバルブ43cをタンク43bとエア加圧装置43eとの間に設け、このバルブ43cを上記と同じタイミングで開閉しても、上記と同様の作用・効果が得られる。
【0037】
また、図10に示すように、上記三成分ミキシングヘッド22の二つを中央の注入機構55に接続してなる六成分ミキシングヘッド20を使用することもできる。同図における上側の三成分ミキシングヘッド22は、高性能材料(例えば耐光性に優れた無黄変材料)である表面部用ポリウレタン材料U1 を作成するもので、第三成分としてポリオール成分に顔料とウレタン反応促進触媒とを添加してなる着色材料が用いられる。同図における下側の三成分ミキシングヘッド22は、普通級材料(例えば黄変材料)の内部用ポリウレタン材料U2 及びゲート近傍部用ポリウレタン材料U3 を作成するもので、必要に応じて第三成分としての触媒等が加えられる。注入機構55は、二つの射出ノズル25を結合するボディ56を備え、ボディ56先端は細い射出ノズル57となっている。ボディ56の中心には二つの射出ノズル25が開口する貫通孔58が形成され、該貫通孔58にはシリンダ59のピストン(図示略)に取着されたスプール60が摺動可能に挿入されている。
【0038】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)ステアリングホイールのポリウレタン被覆以外にも、例えば、ステアリングホイールのパッド、コンソールボックスやグローブボックスの蓋、アームレスト、エアスポイラー等の各種二色成形品のRIMポリウレタン成形に適用すること。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のRIMポリウレタン二色成形方法によれば、ゲート残留部の切除による色差のみならず、バリの切除やゲート近傍部位での表面部の薄肉化による色差をも目立たないようにしながらも、全体としての顔料の使用量を節減することができ、もってコストの低減と、設備治具の摩耗の低減とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態において、ステアリングホイールのポリウレタン被覆の表面部を形成する初期工程の断面図である。
【図2】同じく内部を形成する中期工程の断面図である。
【図3】同じくゲート近傍部を形成する終期工程の断面図である。
【図4】同じく脱型工程の断面図である。
【図5】同じく脱型工程の平面図である。
【図6】同成形に使用したミキシングヘッドの断面図である。
【図7】同成形における顔料濃度変化を示すタイミングチャート図である。
【図8】(a)は同成形によるポリウレタン被覆のゲート近傍部位の断面図、(b)は(a)の部分拡大断面図、(c)は同ポリウレタン被覆の部分正面図である。
【図9】(a)は同成形によるポリウレタン被覆の一般部の断面図、(b)は(a)の部分拡大断面図、(c)は同ポリウレタン被覆の部分正面図である。
【図10】ミキシングヘッドの変更例の断面図である。
【図11】(a)は従来技術の成形によるポリウレタン被覆の一般部の断面図、(b)は(a)の部分拡大断面図、(c)は同ポリウレタン被覆の部分正面図である。
【符号の説明】
1 成形用金型
2 上型
3 下型
4 キャビティ
5 キャビティ面
11 真空箱
12 上箱
13 下箱
18 真空ポンプ
21 材料射出機構
45 ステアリングホイール
47 ポリウレタン被覆
48 表面部
49 内部
49a 大半部
49b ゲート近傍部
70 バリ
73 顔料粒子
U1 表面部用ポリウレタン材料
U2 内部用ポリウレタン材料
U3 ゲート近傍部用ポリウレタン材料

Claims (1)

  1. 型割面を有する型のキャビティを減圧する工程と、
    前記減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度の30〜90%に低めた表面部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の表面部をRIM成形する初期工程と、
    前記減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度の30〜80%に低めた内部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の内部の大半部をRIM成形する中期工程と、
    前記減圧下のキャビティに顔料濃度を基準濃度としたゲート近傍部用ポリウレタン材料を注入し、成形品の内部のゲート近傍部をRIM成形する終期工程と
    を含むRIMポリウレタン二色成形方法。
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