JPH10654A - Rimポリウレタン二色成形品 - Google Patents

Rimポリウレタン二色成形品

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JPH10654A
JPH10654A JP17556596A JP17556596A JPH10654A JP H10654 A JPH10654 A JP H10654A JP 17556596 A JP17556596 A JP 17556596A JP 17556596 A JP17556596 A JP 17556596A JP H10654 A JPH10654 A JP H10654A
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JP
Japan
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polyurethane
fitting
polyurethane material
molding
cavity
Prior art date
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Pending
Application number
JP17556596A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Asatani
俊彦 浅谷
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10654A publication Critical patent/JPH10654A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RIMポリウレタン二色成形品において、同
成形品に形成された嵌合凹部と他物体に設けられた嵌合
凸部との嵌合後の抜け荷重を高める。 【解決手段】 ステアリングホイール70のポリウレタ
ン被覆74は、減圧下のキャビティに表面部用ポリウレ
タン材料U1 を注入することにより形成された表面部7
5と、減圧下のキャビティに内部用ポリウレタン材料U
2 を注入することにより形成された内部76とからなる
RIMポリウレタン二色成形品である。スポーク部72
のポリウレタン被覆74の凹所77には、パッド部80
の嵌合凸部81を嵌入させるための嵌合凹部78が形成
され、その内周には掛止凹部82に掛止する掛止凸部7
9が形成されている。嵌合凹部78の周囲部位は、表面
部用ポリウレタン材料U1 によって厚肉に形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面部と内部とで
使用材料が異なるRIM(反応射出成形)ポリウレタン
二色成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、従来のステアリング
ホイールのポリウレタン被覆100は、単一のポリウレ
タン材料によって、気泡の極めて少ないスキン層101
と気泡の多いコア部102とを同時にRIM成形してな
る、インテグラルスキンフォームが多かった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】前記ポリウレタン被覆100のうち、スポ
ーク部103の端末部の凹所104には、ステアリング
ホイールの他部品であるパッド部105の嵌合凸部10
6を嵌入させるための嵌合凹部107が成形時に形成さ
れ、該嵌合凹部107の内周には、嵌合凸部106に周
設された掛止凹部108に掛止する掛止凸部109が同
成形時に形成される。嵌合凹部107の内面はスキン層
101で覆われるが、そのすぐ内部はコア部102であ
る。
【0004】ここで、一般に安価な硬度の低いポリウレ
タン材料によってポリウレタン被覆100をRIM成形
すると、嵌合凸部106と嵌合凹部107との嵌合後の
抜け荷重が低く、要求値を満足しないという問題があっ
た。つまり、インテグラルスキンフォームによるスキン
層101は、気泡は少ないけれども一般に薄く、特に1
mm以上の厚さにすることは難しいため、剛性は期待で
きない。また、硬度の低いポリウレタン材料よりなるコ
ア部102は、気泡が多いこともあって、外力が加わる
と弾性変形しやすい。このため、前記嵌合後にパッド部
105を引っ張ると、要求される抜け荷重未満であって
も、掛止凸部109が弾性変形し、掛止凹部108が抜
け外れるおそれがあった。
【0005】そこで、従来は、一般に高価な硬度の高い
ポリウレタン材料を使用することによって、嵌合凸部1
06と嵌合凹部107との抜け荷重を高めており、相当
なコストアップとなっていた。また、この嵌合部位以外
のポリウレタン被覆100の全部位の硬度も高くなるた
め、ステアリングホイールを握ったときのソフトな触感
が損なわれるという問題もあった。
【0006】そこで、本発明の目的は、RIMポリウレ
タン二色成形品に形成された嵌合凹部と他物体に設けら
れた嵌合凸部との嵌合後の抜け荷重を高めて、要求値を
満足することができるとともに、この嵌合部位以外の部
位ではソフトな触感を得ることができ、しかも一般に高
価な硬度の高い材料の使用量を節約でき、コストを削減
することができるRIMポリウレタン二色成形品を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のRIMポリウレタン二色成形品は、減圧下
のキャビティに硬度の高い表面部用ポリウレタン材料を
注入することにより形成された表面部と、前記減圧下の
キャビティに硬度の高くない内部用ポリウレタン材料を
注入することにより形成された内部とを備え、他物体に
設けられた嵌合凸部を嵌入させるための嵌合凹部の周囲
部位が前記表面部用ポリウレタン材料によって厚肉に形
成されたことを特徴とする。
【0008】ここで、嵌合凹部の周囲部位を厚肉に形成
する表面部用ポリウレタン材料の厚さは、3.0mm以
上とすることが好ましい。3.0mmに満たないと、抜
け荷重を高める効果が小さいからである。
【0009】また、嵌合凹部に、嵌合凸部に設けられた
嵌合凸部側掛止部に掛止する嵌合凹部側掛止部を設ける
ことができる。嵌合凸部側掛止部と嵌合凹部側掛止部
は、いずれか一方が掛止凹部で、他方が掛止凸部であれ
ばよい。
【0010】さらに、表面部用ポリウレタン材料を着色
材料とし、内部用ポリウレタン材料を無着色材料とすれ
ば、 一般に高価である着色材料の使用量を必要最少限
に節約でき、コストを削減できる。
【0011】また、表面部用ポリウレタン材料を耐摩耗
性の高い材料とし、内部用ポリウレタン材料を耐摩耗性
の高くない材料とすれば、一般に高価である耐摩耗性の
高い材料の使用量を必要最少限に節約でき、コストを削
減できる。
【0012】その他、例えば、表面部用ポリウレタン材
料をウレタン反応速度の高い材料とすれば、内部用ポリ
ウレタン材料の流動による表面部用ポリウレタン材料の
薄肉化を防止することができる。また、表面部用ポリウ
レタン材料に離型剤を混合すれば、離型性を向上させる
ことができる。また、表面部用ポリウレタン材料を耐光
性に優れた無黄変材料とすれば、表面部の変色を防ぐこ
とができる。また、表面部用ポリウレタン材料を抗菌剤
入り材料とすれば、衛生性を向上させることができる。
また、内部用ポリウレタン材料を高弾性材料とすれば、
ソフト感を向上させることができる。このように、種々
の材料を選択使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をステアリングホイ
ールのポリウレタン被覆のRIMポリウレタン二色成形
に具体化した実施形態例について、図1〜図7に基づい
て説明する。
【0014】まず、本実施形態で製造されるステアリン
グホイール70は、図4に示すように、リング部71と
4本のスポーク部72と中央部のパッド部80とを備え
る。リング部71及びスポーク部72は、図7に示すよ
うに、両部に連続する芯金73とポリウレタン被覆74
とから構成され、ポリウレタン被覆74は、後述するよ
うに減圧下のキャビティに表面部用ポリウレタン材料を
注入することにより形成された表面部75と、減圧下の
キャビティに内部用ポリウレタン材料を注入することに
より形成された内部76とからなるRIMポリウレタン
二色成形品である。パッド部80は、リング部71及び
スポーク部72とは別部品として形成されている。パッ
ド部80の裏面には円柱状の嵌合凸部81が突設され、
その外周には掛止凹部82が周設されている。
【0015】スポーク部72のポリウレタン被覆74の
端末部は階段状に形成されており、その凹所77には、
パッド部80の嵌合凸部81を嵌入させるための丸穴状
の嵌合凹部78が成形時に形成され、該嵌合凹部78の
内周には、掛止凹部82に掛止する掛止凸部79が同成
形時に形成されている。そして、嵌合凹部78の周囲部
位は表面部用ポリウレタン材料によって厚肉に形成され
ている。
【0016】上記ポリウレタン被覆74を成形する成形
装置は、成形用金型1、真空箱11、材料射出機構21
等から構成されており、これら各部を順に詳述する。
【0017】成形用金型1は上型2と下型3とに分割形
成されている。上型2と下型3のPL面には、型閉じ時
にキャビティ4を形成するキャビティ面5と、キャビテ
ィ4へのゲート6とが形成されている。図2に2点鎖線
で示すように、上型2におけるポリウレタン材料の最終
充満位置にはベント孔7が形成されている。なお、図1
及び図2は図4のI−I線位置の断面図であって、ベン
ト孔7は図4に示した位置に対応する上型2にある。キ
ャビティ4は、リング部71のポリウレタン被覆74を
成形する部分と、スポーク部72のポリウレタン被覆7
4を成形する部分とからなり、後者の部分は、図6に示
すように、上型2の傾斜した凹状キャビティ面5aと下
型3の階段のような凸状キャビティ面5bとで形成され
る。凸状キャビティ面5bには、前記嵌合凹部78を形
成するための成形用凸部45が突設され、その外周には
前記掛止凸部79を形成するための成形用凹部46が周
設されている。
【0018】次に、真空箱11は上箱12と下箱13と
に分割形成され、上箱12内には上型2が取付けられ、
下箱13内には下型3が取付けられている。上箱12及
び下箱13は図示しない型締装置に取付けられており、
本実施形態では下箱13が昇降することにより、上箱1
2及び下箱13の開閉と、上型2及び下型3の開閉とが
同時に行われるようになっている。上箱12の分割面に
形成された溝にはOリング14が取付けられ、真空箱1
1を閉じたとき、Oリング14は下箱13の分割面に当
接して上箱12と下箱13との間をシールする。
【0019】下箱13には吸引プラグ15が取付けら
れ、この吸引プラグ15には吸引ホース16及びバルブ
17を介して真空ポンプ18が接続されている。また、
下箱13には、真空箱11の外部からベント孔7の付近
を目視し得る透視窓(図示略)が気密を保つように設け
られている。
【0020】材料射出機構21は、図5に示すような、
二つの三成分ミキシングヘッド22を中央の注入機構5
5に接続してなる六成分ミキシングヘッド20を備えて
いる。
【0021】同図における上側の三成分ミキシングヘッ
ド22は、表面部用ポリウレタン材料U1 を作成するも
ので、主成分としてのポリオール成分及びイソシアネー
ト成分と、第三成分とを混合できるようになっている。
着色材料は、第三成分としないで、ポリオール成分に配
合してもよい。本実施形態では、表面部用ポリウレタン
材料U1 が硬度の高い材料、着色材料かつ無黄変材料と
なるように、各成分の組成が選択されており、さらに適
量の抗菌剤が混合されている。また、ポリオール主成分
又は第三成分に、適量の離型剤を添加することもでき
る。
【0022】同図における下側の三成分ミキシングヘッ
ド22は、内部用ポリウレタン材料U2 を作成するもの
で、主成分としてのポリオール成分及びイソシアネート
成分と、第三成分とを混合できるようになっている。本
実施形態では、内部用ポリウレタン材料U2 が硬度の高
くない材料、無着色材料かつ高弾性材料となるように、
各成分の組成が選択されている。
【0023】上側及び下側の各三成分ミキシングヘッド
22は、シリンダ23とその先端に取付けられたボディ
24とからなり、ボディ24は先端に射出ノズル25を
有している。ボディ24の中心には貫通孔26が形成さ
れ、該貫通孔26にはシリンダ23のピストン(図示
略)に取着されたスプール28が摺動可能に挿入されて
いる。スプール28外周の180度反対の位置には長手
方向に延びる一対の長溝29が設けられている。ピスト
ンの往復動により、スプール28は前進位置と後退位置
とに摺動し、後退したスプール28の先方は後述する各
成分の混合室30となる。
【0024】ボディ24の左右内部には円筒形状をなす
ポリオール成分用のノズル体31とイソシアネート成分
用のノズル体32とが相対向して設けられている。各ノ
ズル体31,32には混合室30又は長溝29に開口す
るテーパ状のオリフィスが形成されている。ボディ24
の外面には各ノズル体31,32を保持するホルダ(図
示略)が装着され、これに挿通されたニードル37の先
端がオリフィスの開度を加減するようになっている。ま
た、ボディ24のノズル体31,32の隣りにはポリオ
ール成分用の還流穴38とイソシアネート成分用の還流
穴39とが形成され、いずれも長溝29に開口してい
る。
【0025】ノズル体31及び還流穴38にはホース4
1aによりポリオール成分のタンク41bとポンプ41
cとが接続され、タンク41b→ポンプ41c→ノズル
体31→長溝29→還流穴38→タンク41b、という
ポリオール成分の循環路が形成されている。ノズル体3
2及び還流穴39にもホース42aによりイソシアネー
ト成分のタンク42bとポンプ42cとが接続され、タ
ンク42b→ポンプ42c→ノズル体32→長溝29→
還流穴39→タンク42b、というイソシアネート成分
の循環路が形成されている。
【0026】スプール28の中心には第三成分の副吐出
孔52が設けられている。副吐出孔52の先端はスプー
ル28の先端面に開口し、後端はスプール28の途中部
外周に開口している。ボディ24の後部には、スプール
28の後退時にのみ副吐出孔52の後端開口に連通する
導入孔53が形成されている。導入孔53にはホース4
3aにより流量調整装置43d及びバルブ43cを介し
て第三成分のタンク43bが接続され、タンク43b内
はエア加圧装置43eにより常時加圧されている。
【0027】注入機構55は、上下二つの射出ノズル2
5を結合するボディ56を備え、ボディ56の中心には
二つの射出ノズル25が開口する貫通孔58が形成さ
れ、該貫通孔58にはシリンダ59のピストン(図示
略)に取着されたスプール60が摺動可能に挿入されて
いる。ボディ56先端は細い射出ノズル57となって、
下箱13に形成された貫通孔40を貫通して下型3のゲ
ート6に接続されている。注入機構55と貫通孔40と
は複数のOリング50によりシールされている。
【0028】さて、上記成形装置を使用して行う本実施
形態のポリウレタン被覆のRIMポリウレタン二色成形
方法について、工程順に説明する。
【0029】 成形用金型1の上型2と下型3とを型
開きし、キャビティ面5に離型剤を塗布する。なお、表
面部用RIMポリウレタン材料U1 に適量の離型剤を添
加した場合には、この離型剤の塗布工程を省略すること
ができる。また、本実施形態では、キャビティ面に着色
材料を塗布する工程も省略できる。 下型3にステアリングホイール70の芯金73をセ
ットした後、上型2と下型3とを型閉じしてキャビティ
4を形成すると同時に、上箱12と下箱13とを閉じて
真空箱11を密閉状態とする。 真空ポンプ18により真空箱11内を適当な真空度
まで減圧し、ベント孔7及び上型2と下型3のPL面間
の隙間からキャビティ4を減圧雰囲気にする。
【0030】 表面材料注入工程; 図5の上側の三
成分ミキシングヘッド22で、スプール28を後退させ
て、ノズル体31からはポリオール成分を、ノズル体3
2からはイソシアネート成分をそれぞれ混合室30に吐
出させ、またバルブ43cを開いて、副吐出孔52から
第三成分を混合室30に吐出させ、これらを衝突混合さ
せて表面部用ポリウレタン材料U1 を作成する。なお、
下側の三成分ミキシングヘッド22では、スプール28
を前進させて各成分の吐出を止める。
【0031】図1に示すように、キャビティ4の減圧を
引続いて行いながら、表面部用ポリウレタン材料U1 を
注入機構55の射出ノズル57から吐出させ、ゲート6
からキャビティ4に注入する。注入された表面部用ポリ
ウレタン材料U1 は、それまでの加圧状態からの急激な
圧力低下で材料U1 中の自然吸蔵ガスが突沸することに
より、キャビティ4に飛散してキャビティ面5の略全面
に平均厚さ約0.7mmの薄膜状に付着し、ポリウレタ
ン被覆74の表面部75を形成する。この平均厚さは、
表面部用ポリウレタン材料U1 の注入量を増減すること
によって適宜変更できる。
【0032】このとき、表面部用ポリウレタン材料U1
は、図6に示すように、下型3の凸状キャビティ面5b
と芯金73との間のスペースにも付着するが、同スペー
スは閉じているので、他部位よりは多くの表面部用ポリ
ウレタン材料U1 が溜まりやすい。さらに、同スペース
には、次の内部材料注入工程により、他部位から連れ流
された表面部用ポリウレタン材料U1 が押し込められる
が、この点は次の工程で詳述する。
【0033】 内部材料注入工程; 図5の下側の三
成分ミキシングヘッド22で、スプール28を後退さ
せ、上記と同様にポリオール成分とイソシアネート成分
と第三成分としての着色成分とを混合室30に吐出さ
せ、これらを衝突混合させて内部用ポリウレタン材料U
2 を作成する。なお、上側の三成分ミキシングヘッド2
2では、スプール28を前進させて各成分の吐出を止め
る。
【0034】図2に示すように、キャビティ4の減圧を
引続いて行いながら、内部用ポリウレタン材料U2 を射
出ノズル57から吐出させ、表面材料注入工程と同一の
ゲート6からキャビティ4に注入する。注入された内部
用ポリウレタン材料U2 のうちキャビティ面5から離れ
た部分には、材料U2 中の自然吸蔵ガスが減圧雰囲気下
で突沸することにより、高発泡のコア部が形成される。
また、材料U2 のうちキャビティ面5に近い部分には、
減圧雰囲気下での脱ガス作用により、低発泡の緻密部が
形成される。このようにして、コア部と緻密部とからな
るポリウレタン被覆74の内部76が形成される(図7
参照)。こうして、内部用ポリウレタン材料U2 はキャ
ビティ4に流動し充満する。そして、内部用ポリウレタ
ン材料U2 の流動先端部はベント孔7から少し吹き出し
て硬化し、吹き出し部9が形成される。
【0035】この工程中において、前記工程で注入され
てキャビティ面5の略全面に付着した表面部用ポリウレ
タン材料U1 は、まだ流動性や成形性を有している状態
であるから、図6に矢印で示すように、リング部形成用
のキャビティ面5等に付着していた表面部用ポリウレタ
ン材料U1 の一部U1aが、上記の内部用ポリウレタン材
料U2 の流動により徐々に連れ流されて、下型3の凸状
キャビティ面5bと芯金73との間のスペースに押し込
められる。このため、同スペースは表面部用ポリウレタ
ン材料U1 で充填される。そして、成形用凸部45によ
り嵌合凹部78が形成され、成形用凹部46により掛止
凸部79が形成されるが、嵌合凹部78の周囲部位は表
面部用ポリウレタン材料U1 によって厚肉に形成される
(図7参照)。
【0036】 脱型工程; 内部用ポリウレタン材料
U2 がキュアされるのを待って、図3に示すように、上
型2と下型3とを型開きすると同時に、上箱12と下箱
13とを開き、図4に示すように、ポリウレタン被覆7
4付きのステアリングホイール70を取り出す。ポリウ
レタン被覆74には内部用ポリウレタン材料U2 のゲー
ト残留部10が付いてくるため、該ゲート残留部10を
切除する。
【0037】以上の通り、本実施形態によれば、嵌合凹
部78の周囲部位が硬度の高い表面部用ポリウレタン材
料U1 によって厚肉に形成されているため、掛止凸部1
09が弾性変形しにくい。従って、一旦、嵌合凹部78
にパッド部80の嵌合凸部81を嵌入し、掛止凹部82
に掛止凸部79を掛止させれば、その後、パッド部80
を通常の荷重で引っ張っても、抜け荷重が要求値より高
いため、掛止凹部108が抜け外れることはない。
【0038】また、この嵌合部位以外のポリウレタン被
覆74の各部位は、硬度の高い表面部用ポリウレタン材
料U1 で形成されていても薄膜状なのでハード感の無い
表面部75と、硬度の高くない内部用ポリウレタン材料
U2 で形成された内部76とで構成されているので、ソ
フトな触感を得ることができる。また、一般に高価な硬
度の高い材料の使用量を節約でき、コストを削減するこ
とができる。
【0039】その他にも、本実施形態によれば、次のよ
うな効果が得られる。 (1) 成形前にキャビティ面5に着色材料を塗布する工程
を省略できる。 (2) 着色材料の使用量を必要最少限に節約でき、コスト
を削減できる。 (3) 一般に高価である無黄変材料の使用量を必要最少限
に節約でき、コストを削減できる。 (4) 表面部用ポリウレタン材料U1 に抗菌剤が含まれる
ので、衛生性を向上させることができる。 (5) 内部用ポリウレタン材料U2 に添加する老化防止剤
その他の添加物も削減できる。 (6) 内部用ポリウレタン材料U2 が高弾性材料よりなる
ので、ソフト感を向上させることができる。
【0040】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない
範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)前記実施形態ではゲート6を1箇所に設け、内部
材料注入工程で、嵌合凹部78の周囲部位に表面部用ポ
リウレタン材料U1 を押し込むようにしたが、ゲート6
を各スポーク部に対向する複数箇所に設ければ、表面材
料注入工程で、嵌合凹部78の周囲部位に表面部用ポリ
ウレタン材料U1 を直接充填させることができる。
【0041】(2)嵌合凹部78の内周に掛止凹部を形
成し、嵌合凸部81の外周に掛止凸部を形成すること。
【0042】(3)ステアリングホイールのポリウレタ
ン被覆以外にも、例えば、ステアリングホイールのパッ
ド、コンソールボックスやグローブボックスの蓋、アー
ムレスト、エアスポイラー等の各種二色成形品のRIM
ポリウレタン成形に適用すること。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のRIMポリ
ウレタン二色成形品によれば、同成形品に形成された嵌
合凹部と他物体に設けられた嵌合凸部との嵌合後の抜け
荷重を高めて、要求値を満足することができるととも
に、この嵌合部位以外の部位ではソフトな触感を得るこ
とができ、しかも一般に高価な硬度の高い材料の使用量
を節約でき、コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るステアリングホイール
のポリウレタン被覆の表面部を形成する工程を示す図4
のI−I線断面図である。
【図2】同じく内部を形成する工程のI−I線断面図で
ある。
【図3】同じく脱型工程の断面図である。
【図4】同じく脱型工程の平面図である。
【図5】同成形に使用したミキシングヘッドの断面図で
ある。
【図6】図2の工程における要部拡大断面図である。
【図7】同成形によるポリウレタン被覆の要部断面図で
ある。
【図8】従来のステアリングホイールのポリウレタン被
覆の要部断面図である。
【符号の説明】
1 成形用金型 2 上型 3 下型 4 キャビティ 5 キャビティ面 5a 凹状キャビティ面 5b 凸状キャビティ面 6 ゲート 11 真空箱 12 上箱 13 下箱 18 真空ポンプ 21 材料射出機構 45 成形用凸部 46 成形用凹部 70 ステアリングホイール 71 リング部 72 スポーク部 73 芯金 74 ポリウレタン被覆 75 表面部 76 内部 77 凹所 78 嵌合凹部 79 掛止凸部 80 パッド部 81 嵌合凸部 82 掛止凹部 U1 表面部用ポリウレタン材料 U2 内部用ポリウレタン材料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧下のキャビティに硬度の高い表面部
    用ポリウレタン材料を注入することにより形成された表
    面部と、前記減圧下のキャビティに硬度の高くない内部
    用ポリウレタン材料を注入することにより形成された内
    部とを備え、他物体に設けられた嵌合凸部を嵌入させる
    ための嵌合凹部の周囲部位が前記表面部用ポリウレタン
    材料によって厚肉に形成されたことを特徴とするRIM
    ポリウレタン二色成形品。
  2. 【請求項2】 前記嵌合凹部に、前記嵌合凸部に設けら
    れた嵌合凸部側掛止部に掛止する嵌合凹部側掛止部が設
    けられた請求項1記載のRIMポリウレタン二色成形
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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