JP3673908B2 - 冷間鍛造用金型装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクランクシャフトのウェイト部等のように円盤状部を有する部材を冷間鍛造にて成形する金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等のエンジンに組み込むクランクシャフトは、一端を円盤状のウェイト部とした分割型クランクシャフトを一対成形し、それぞれの円盤状のウェイト部に形成したピン穴にピンを嵌合させて左右の分割型クランクシャフトを連結してクランクシャフトとしている。
【0003】
斯かるクランク軸に関する鍛造技術として特開昭60−102245号公報に開示されるものが知られている。
特開昭60−102245号公報には、分割型クランクシャフトの軸部に鍛造によってスプラインを成形する技術が開示されている。具体的には、熱間鍛造にて全体形状の成形が終了した分割型クランクシャフトの軸部を下型にセットし、この分割型クランクシャフトのウェイト部を上型の加圧子(ニブ)で押圧し、下型に設けた歯型で軸部にスプラインを形成するにあたり、前記加圧子を分割するとともに分割した加圧子の裏側に弾性体を介在せしめ、段差を有するウェイト部を介して押圧する場合でも、軸部中心を均等加圧して、軸側端面振れを是正するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、クランクシャフト等のように軸部と円板状部とを備えた形状の部材については、従来から熱間鍛造によって製造している。
熱間鍛造による成形は、金型表面が摩耗しやすく、その結果鍛造品の精度が悪くなり、鍛造後の機械加工による取代が大きくなって加工効率が低下する。そして、レース加工代が大きい為に機械台数も多くなり初期投資が膨大になる。
また、熱間鍛造にあっては、加熱後に鍛造するためにスケールが発生し、更に離型剤等の塗布が必須になるので作業環境を最適に保つことが困難である。
【0005】
冷間鍛造によれば、成形精度や作業環境、更には初期投資の問題を解消することができるのであるが、金型への負担も大きく金型の寿命が短く、この点でコストがかかるという問題がある。また、前記した先行技術のように、ウェイト部の高さに対応してニブを分割しても、これは既に形成されたウェイト部にどのように対応するかの解決策であり、これからウェイト部を成形する場合には当てはまらない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明は、パンチとダイス間で冷間鍛造用素材を据え込み成形する冷間鍛造用金型装置において、前記パンチはニブとニブの外側に嵌合する補強リングを備え、更に前記ニブを互いに嵌合する内側ニブと外側ニブに分割し、これら内側ニブと外側ニブとの分割面を成形時に径方向応力が主として作用する部分と軸方向応力が主として作用する部分との境界部近傍に設定した。
【0007】
このように、金型(ニブ)に異なる方向の応力が働く場合、ニブが一体であると、これら応力の境界に対応するニブの部位には、引張り応力が生じ、クラックが発生しやすくなる。
そこで、上述の部位を予め分割しておくと、同部位の応力は緩和され、型寿命が延長される。
【0008】
また、異なる方向の応力が作用する境界部を内側ニブと外側ニブの分割面とすると、成形の際に段差が生じ、これが製品に転写される。
このため、成形時に軸方向応力が主として作用する内側ニブの軸方向寸法を、成形時の軸方向変形量を見込んで外側ニブよりも軸方向に突出するように設定することが好ましい。
【0009】
本発明に係る冷間鍛造用金型装置は、クランクシャフトのウェイト部を成形するのに適しているが、これ以外の部材にも適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る冷間鍛造用金型装置の断面図、図2は本発明に係る冷間鍛造用金型装置のパンチの断面図、図3は図2のA方向矢視図、図4は図2のB部拡大図、図5は図2のC部拡大図である。
【0011】
冷間鍛造用金型装置1は下型10と上型30とから構成されている。下型10はベース2上にバックアップブロック11を固定し、このバックアップブロック11上にハードプレート12を配置し、このハードプレート12の外側にハードプレートガイドリング13を設け、前記ハードプレート12上にダイアンビル14を配置し、このダイアンビル14の外側にダイアンビルガイドリング15を設け、ダイアンビル14の上に絞りダイスインサート16を配置し、この絞りダイスインサート16の外側に絞りダイス補強リング17を設け、絞りダイスインサート16の上に据込ダイスインサート18を配置し、据込ダイスインサート18の外側に据込ダイスインサート補強リング19を設け、更に前記絞りダイス補強リング17及び据込ダイスインサート補強リング19の外側にダイスガイドリング20を設けている。
【0012】
一方、上型30は上型調整プレート31に上型バックアップブロック32を取り付け、この上型バックアップブロック32の外側にガイドリング33を設け、このガイドリング33の下端に螺合した上型固定リング34にて成形パンチ補強リング35とこの内側に設けられたニブ36を保持している。
【0013】
ニブ36は図2及び図3にも示すように、内側ニブ37と外側ニブ38とに分割され、夫々の下面は、クランクシャフトのウェイト部とピン穴部(後にピン穴を形成する部分)を成形する成形面37aと38aとなっている。
成形面38aには、成形時径方向外側に向かう力が作用するため、この力によって外側ニブ38内部に引張りの円周方向応力が生じ、成形パンチ補強リング35は、この応力を緩和するため、すなわち、予め外側ニブ38の内部に圧縮の円周方向応力を付与するために使用される。
一方、外側ニブ38に内側ニブ37を焼き嵌めすると、外側ニブ38は径方向外側に押し広げられるため、内部に引張りの円周方向応力が生じる。
以上のように、外側ニブ38に対する内側ニブ37の焼き嵌めは、成形パンチ補強リング35の効果を打ち消すように作用するため、補強の効果が得られるようにするため、内側ニブ37と外側ニブ38の焼き嵌め代は0.2%、外側ニブ38と成形パンチ補強リング35との焼き嵌め代は0.5%としている。
【0014】
内側ニブ37と外側ニブ38との分割面39は、成形時に径方向応力が主として作用する部分と軸方向応力が主として作用する部分との境界近傍に設定している。
【0015】
以上において、上型30を上昇させた状態で、予備成形されたクランクシャフト素材Wの軸部を据込ダイスインサート18内に挿入し、この状態で上型30を下降せしめ、据込ダイスインサート18とニブ36との間で、クランクシャフトのウェイト部を据え込み成形する。
【0016】
ところで、上記の位置に分割面39を設定した理由を図6に基づいて説明する。ここで、図6は成形パンチの径方向位置と成形時の金型の変形量との関係を模式的に拡大したものであり、図6から、外側ニブ38のコーナ部38aには成形時に径方向外側に向かう力と、軸方向上方に向かう力とが合成された力、つまり図6において右斜め上方向の力が作用し、内側ニブ37の下面37aには軸方向上方に向かう力が作用することが分る。
【0017】
したがって、ニブ36を分割しない場合には、これら異なる方向の力の境界部でクラック等が発生しやすいことが理解できる。そして、クラック等が発生しやすい箇所を分割面39とすることで、内側ニブ37と外側ニブ38のいずれにも無理な力が作用しなくなる。
【0018】
ところで、異なる方向の力の境界部の観点からは、図2において、分割面39は更に外側位置39aにする方が有利である。しかしながら、分割面を実施例の位置よりも外側に移動すると、図5に示すように内側ニブ37の一部に薄肉部37bが存在することになり、この部分37bに欠け等が発生しやすくなる。そこで、異なる方向の力の境界部から若干内側に寄った部分を本実施例では分割面39としている。尚、薄肉部37bが生じない場合には、なるべく異なる方向の力の境界部を分割面39にすることが好ましい。
【0019】
また、図6から明らかなように、内側ニブ37には外側ニブ38よりも強く軸方向力が作用するので、内側ニブ37の軸方向変形量が外側ニブ38の軸方向変形量より大きくなり、段差が生じる。
【0020】
上記の段差をそのままにしておくと、段差が成形品(クランクシャフト)に転写されてしまう。そこで、本実施例にあっては、図4に示すように、内側ニブ37と外側ニブ38の下端成形面を面一とした状態で、内側ニブ37の上端面37cを外側ニブ38の上端面38cよりも若干上方に突出(実施例では0.2mm)せしめている。
【0021】
このようにすることで、成形時には内側ニブ37の上端面37c及び外側ニブ38の上端面38cはともに上型バックアップブロック32の平坦な下面に当接して面一となるので、内側ニブ37の成形面37aが外側ニブ38の成形面38aよりも若干下方に突出することになるが、前記したように内側ニブ37には外側ニブ38よりも大きな軸方向力が作用するため、軸方向変形量も大きく、結果としてそれぞれの成形面37a,38aが一致し、段差を形成することがなくなる。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、クランクシャフト等を冷間鍛造する金型装置として、成形パンチを構成するニブを内側ニブと外側ニブに分割し、しかもこの分割面を、成形時にニブに作用する異なる方向の力の境界部の近傍に設定したので、金型にクラック等が入りにくく熱間鍛造よりも成形に負担がかかる冷間鍛造用金型の寿命を延ばすことができる。
【0023】
また、内側ニブの寸法の軸方向寸法を、成形時の軸方向変形量を見込んで外側ニブよりも軸方向に突出するように設定することで、成形時に分割面に段差が生じることがなくなり、後加工も省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷間鍛造用金型装置の断面図
【図2】本発明に係る冷間鍛造用金型装置のパンチの断面図
【図3】図2のA方向矢視図
【図4】図2のB部拡大図
【図5】図2のC部拡大図
【図6】成形パンチの径方向位置と成形時の金型の変形量との関係を模式的に拡大して説明した図
【符号の説明】
1…冷間鍛造用金型装置、2…ベース、10…下型、11…バックアップブロック、12…ハードプレート、13…ハードプレートガイドリング、14…ダイアンビル、15…ダイアンビルガイドリング、16…絞りダイスインサート、17…絞りダイス補強リング、18…据込ダイスインサート、19…据込ダイスインサート補強リング、20…ダイスガイドリング、30…上型、31…上型調整プレート、32…上型バックアップブロック、33…ガイドリング、34…上型固定リング、35…成形パンチ補強リング、36…ニブ、37…内側ニブ、37a…内側ニブの成形面、37c…内側ニブの上端面、38…外側ニブ、38a…外側ニブの成形面、38c…外側ニブの上端面、39…分割面、W…クランクシャフト素材。

Claims (3)

  1. パンチとダイス間で冷間鍛造用素材を据え込み成形する冷間鍛造用金型装置において、前記パンチはニブとニブの外側に嵌合する補強リングを備え、更に前記ニブを互いに嵌合する内側ニブと外側ニブに分割し、これら内側ニブと外側ニブの下面となる成形面における分割面を、成形時に軸方向上方に向かう力が作用する部分と、径方向外側に向かう力と軸方向上方に向かう力とが合成された力が作用する部分との境界部または境界部よりも径方向において若干内側に寄った部分に設定したことを特徴とする冷間鍛造用金型装置。
  2. 請求項1に記載の冷間鍛造用金型装置において、成形時に軸方向応力が主として作用する内側ニブの軸方向寸法を、成形時の軸方向変形量を見込んで外側ニブよりも軸方向に突出するように設定したことを特徴とする冷間鍛造用金型装置。
  3. 請求項1に記載の冷間鍛造用金型装置において、この金型装置は、クランクシャフトのウェイト部を成形することを特徴とする冷間鍛造用金型装置。
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