JP7472481B2 - タイヤ用モールドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用モールドの製造方法に関する。
タイヤ用のモールドは、複数の成形型(forming die)を含んでいる。例えば、モールドは、セグメント、サイドプレート、ビードリング等を備えている。セグメントのキャビティ面には、通常タイヤのトレッド面に溝を形成するための突条が設けられている。
成形型は、通常、鋳造法で作成される。例えば、セグメントを形成するための石膏の鋳型が準備される。この鋳型の表面には、セグメントの突条を形成するための、溝が刻まれている。この鋳型に、アルミニウム合金等の金属からなるモールド材が流し込まれ、硬化される。鋳型が取り除かれて、セグメントが得られる。鋳造法によるモールドの製造方法についての検討が、特開2007-331132公報で報告されている。
特開2007-331132公報
トレッド面に、その内部の幅が、表面での幅よりも広くなっている部分がある溝(アンダーカット形状の溝)を備えるタイヤがある。このタイヤ用のセグメントは、この溝を形成するために、根元よりも先端側の幅が広がった形状の突条(アンダーカット形状の突条)を有する必要がある。この突条に対応した、アンダーカット形状の溝を備える鋳型を準備できれば、このセグメントは鋳造法で作成できる。しかし従来は、このような鋳型を作成するのは困難であった。このため、アンダーカット形状の突条を有さない「セグメントの本体」を鋳造法で作成し、アンダーカット形状の突条を別に作成し、この突条を本体に取り付けることで、セグメントを製造することが行われていた。この製造方法では、手間と費用がかかっていた。
本発明の目的は、アンダーカット形状の突条を有する成形型においても、これを容易かつ安価に作成しうる、モールドの製造方法の提供にある。
本発明に係るモールドの製造方法は、
(A)インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程
及び
(B)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条を有する成形型を得る工程
を含む。
好ましくは、上記溝は、アンダーカット形状を呈している。
好ましくは、上記インサートが、コアとこのコアを覆うカバーとを備えており、
上記(A)の工程は、
(A1)上記鋳型から、上記コアを引き抜く工程
及び
(A2)上記鋳型から、上記カバーを取り除く工程
を含む。
好ましくは、上記鋳型が端面を有しており、上記(A1)の工程おいて、この端面から上記コアが引き抜かれる。
好ましくは、上記コア及びカバーは、樹脂から形成されている。
好ましくは、上記カバーは上記コアよりも軟質である。
好ましくは、上記コアの硬さは80以上である。
好ましくは、上記カバーの硬さは20以上40以下である。
好ましくは、上記カバーの厚みは、0.2mm以上1.0mm以下である。
好ましくは、この方法は、上記(A)の工程の前に、
(C1)その転写面に凸部を有するマスターモデルを得る工程、
(C2)上記転写面の形状が反転した形状のキャビティ面を有し、このキャビティ面に上記凸部に対応する凹部を有するゴム型を形成する工程、
(C3)上記ゴム型に、上記凹部を利用して、上記キャビティ面から突出するようにインサートを取り付ける工程、
及び
(C4)上記ゴム型に鋳型材を流し込んで硬化させ、上記インサートと一体化された鋳型を得る工程
を含む。
上記(A)の工程のインサートと一体化された鋳型が、さらに金属バーと一体化されており、上記鋳型が端面を備えており、上記インサートが上記端面から内側に向けて延び、上記金属バーが、上記端面から離間した位置において、一部が上記鋳型に埋め込まれ残りの部分が上記鋳型の表面から突出していてもよい。
好ましくは、上記金属バーは上記インサートの内側端から延びている。
好ましくは、金属バーの鋳型に埋め込まれた部分はアンダーカット形状を呈している。
好ましくは、上記金属バーは、上記モールド材が硬化して形成された突条よりも硬質である。
好ましくは、上記金属バーの材質はスチールであり、上記突条の材質はアルミニウム合金である。
好ましくは、上記インサートの長さは8mm以上20mm以下である。
好ましくは、上記(B)の工程は、
(B1)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条及び上記金属バーを有するベース型を得る工程
及び
(B2)上記ベース型の端面を加工して成形型を得る工程
を含む。
上記(A)の工程の前に、
(C’1)その転写面に凸部を有するマスターモデルを得る工程、
(C’2)上記転写面の形状が反転した形状のキャビティ面及びこのキャビティ面の端から延びる端面を有し、このキャビティ面に上記凸部に対応し上記端面から延びる凹部を有するゴム型を形成する工程、
(C’3)上記ゴム型に、上記凹部を利用して、上記端面から内側に延び上記キャビティ面から突出するインサートと、上記端面から離間した位置において上記キャビティ面から突出する金属バーとを取り付ける工程、
及び
(C’4)上記ゴム型に鋳型材を流し込んで硬化させ、上記インサート及び上記金属バーと一体化された鋳型を得る工程
を含んでいてもよい。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
上記の方法でモールドを製造する工程
及び
ローカバーを上記モールドの中で加圧及び加熱する工程
を含む。
本発明に係るタイヤ用のモールドは、キャビティ面とこのキャビティ面の端から延びる端面とを有する成形型を備えている。上記成形型は、本体と、上記キャビティ面においてこの本体から突出し上記端面から内側に延びる周辺突条と、上記キャビティ面においてこの本体から突出し上記端面から離間した位置に存在する内側突条とを備える。上記周辺突条は、上記本体と一体として形成されている。上記内側突条は、上記周辺突条よりも硬質な金属より形成されている。
本発明に係るモールドの製造方法は、インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程を含む。このインサートをアンダーカット形状の溝と対応した形状とすることで、アンダーカット形状の溝を備える鋳型が得られる。この鋳型を使用することで、鋳造法により、アンダーカット形状の突条を備える成形型が作成できる。この方法では、アンダーカット形状の突条を有する成形型においても、容易かつ安価に、この成形型が製造できる。
図1は、本発明に係る製造方法で製造されたモールドを使用して製造されたタイヤのトレッド面が示された斜視図である。 図2は、図1のタイヤの溝が示された断面図である。 図3は、本発明に係る製造方法で製造されたモールドの一例が示された平面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿ったセグメントの断面図である。 図5は、図3のセグメントを製造するためのマスターモデルが示された斜視図である。 図6は、図3のセグメントを製造するためのゴム型がインサートと共に示された斜視図である。 図7は、図6のインサートの、VII-VII線に沿った断面が示された断面斜視図である。 図8は、図3のセグメントを製造するための鋳型がインサートと共に示された斜視図である。 図9は、図8のインサートのコアを引き抜く様子が示された斜視図である。 図10は、図8のインサートのカバーを取り除く様子が示された斜視図である。 図11は、形成されたセグメントの一部が示された斜視図である。 図12は、本発明の他の実施形態に係る製造方法でセグメントを製造するために使用されるゴム型が、インサート及び金属バーと共に示された斜視図である。 図13(a)は図12のインサートの斜視図であり、図13(b)は図13(a)のXIII(b)-XIII(b)線に沿った断面図であり、図13(c)は図13(a)のインサートのコアが一部引き抜かれた状態が示された斜視図である。 図14は、図12の金属バーの斜視図である。 図15は、図12のゴム型により形成された鋳型がインサート及び金属バーと共に示された斜視図である。 図16は、図15のインサートのコアを引き抜く様子が示された斜視図である。 図17は、図15のインサートのカバーを取り除く様子が示された斜視図である。 図18は、図15の鋳型で形成されたベース型が示された斜視図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
[第一の実施形態]
図1は、タイヤ2のトレッド面4の一部が示された斜視図である。図1において、矢印Xで示されるのがこのタイヤ2の半径方向であり、矢印Yで示されるのがこのタイヤ2の軸方向であり、矢印Aで示されるのがこのタイヤ2の周方向である。図で示されるように、このタイヤ2のトレッド面4には、周方向に延びる溝6が刻まれている。この図では、手前から順に、第一溝6a、第二溝6b及び第三溝6cの、3本の溝6が示されている。さらにこのトレッド面4には、多数のサイプ8が刻まれている。それぞれのサイプ8は、概ね軸方向に延びている。サイプ8は、ジグザグ状を呈している。
図2は、図1の第二溝6bが示された断面図である。この図では、周方向に垂直な断面が示されている。図で示されるように、第二溝6bでは、内部の幅が、表面での幅よりも広くなっている部分がある。この形状を呈する溝6は、「アンダーカット形状の溝」と称される。または、この溝6は、「アンダーカット形状を呈する」と称される。この実施形態のタイヤ2では、第二溝6bがアンダーカット形状を呈している。第一溝6a及び第三溝6cは、アンダーカット形状を呈していない。
図3は、図1及び2で示されたタイヤ2を製造するためのモールド10が示された平面図である。図3において、矢印Xで示されるのが半径方向であり、矢印Aで示されるのが周方向であり、紙面と垂直の方向が軸方向である。図3で示されるように、モールド10は複数の成形型12(forming die)を含んでいる。図3の実施形態では、モールド10は、円弧状のセグメント14、リング状のサイドプレート16及びリング状のビードリング18を備えている。図3の実線は、このモールド10が閉じられた状態が示されている。図示されないが、この状態において、これらのセグメント14、サイドプレート16及びビードリング18で囲まれた空間(キャビティ)に、ローカバーが格納される。図3には、このモールド10が開かれるときに移動したセグメント14が、二点鎖線で示されている。
図4は、図3のIV-IV線に沿ったセグメント14の断面が示されている。図4において、矢印Xで示されるのが半径方向であり、矢印Yで示されるのが軸方向であり、紙面と垂直の方向が周方向である。
セグメント14は、ローカバーのトレッド面と接触する、キャビティ面20を備える。セグメント14は、本体21、トレッド面4に溝6を形成するための複数の突条22、及びサイプ8を形成するための複数のブレード24を備える。
図4に示されるように、この実施形態では、紙面の下から上に向けて順に、第一突条22a、第二突条22b、第三突条22c、第四突条22d及び第五突条22eの5つの突条22が存在する。それぞれの突条22は、キャビティ面20に位置している。突条22は、周方向に延びている。この実施形態では、突条22は、セグメント14のキャビティ面20の、周方向の一方の端から他方の端まで延びている。突条22は、セグメント14の、周方向の一方の端面から他方の端面まで延びている。突条22は、本体21と一体として形成されている。
アンダーカット形状の溝を形成するための突条22は、根元よりも先端側の幅が広がった形状を呈している。この形状を呈する突条22は、「アンダーカット形状の突条」と称される。または、この突条22は、「アンダーカット形状を呈する」と称される。この実施形態では、第二突条22b及び第四突条22dが、アンダーカット形状の突条である。
それぞれのブレード24は、キャビティ面20に位置している。図4では示されていないが、後述するとおり、ブレード24は、サイプ8の形状に対応して、ジグザグ状を呈している。ブレード24は、通常金属よりなる。ブレード24の典型的な材質は、スチールである。
本発明に係るモールド10の製造方法では、セグメント14は、鋳造法で形成される。このセグメント14を形成する工程は、
(1)マスターモデルを準備する工程、
(2)ゴム型を形成する工程、
(3)ゴム型にインサートを取り付ける工程、
(4)インサートと一体化された鋳型を得る工程
(5)鋳型からインサートを分離する工程
及び
(6)セグメント14を得る工程
を含む。
上記(1)の工程では、このセグメント14用のマスターモデル26が準備される。図5に、このマスターモデル26が示されている。図5において、矢印Xで示されるのが半径方向であり、矢印Yで示されるのが軸方向であり、矢印Aで示されるのが周方向である。マスターモデル26の外面28(転写面28)は、セグメント14のキャビティ面20に対応している。この転写面28は、セグメント14のキャビティ面20と同等の大きさを有している。転写面28は、軸方向から見たとき、円弧状を呈している。この図では、このマスターモデル26の周方向の端の部分が示されている。マスターモデル26は、ベースマスター30、ボード32及び複数のブレード24を備えている。
ベースマスター30の材質は、例えばケミカルウッドである。ベースマスター30の外面には、タイヤ2のトレッド面4の溝6に対応する位置に、マスター溝34が刻まれている。図5では、図1の3本の溝6に対応した、3本のマスター溝34が示されている。これらのマスター溝34は、図5の手前から順に、第一溝34a、第二溝34b及び第三溝34cと称される。この第二溝34bが、タイヤ2でのアンダーカット形状を呈する第二溝6に対応している。ただし、ベースマスター30では、第二溝34bはアンダーカット形状を呈していない。ベースマスター30には、アンダーカット形状の溝は存在しない。それぞれのマスター溝34は、周方向に延びている。マスター溝34は、ベースマスター30の外面の、周方向の一方の端から他方の端まで延びている。図5の実施形態では、さらに、ベースマスター30の表面には、トレッド面4のサイプ8に対応する位置に、マスターサイプ36が刻まれている。
ボード32は、板状である。ボード32は、タイヤ2でのアンダーカット形状の溝に対応したマスター溝34に、嵌め込まれている。図5の実施形態では、ボード32は、第二溝34bに嵌め込まれている。ボード32は、一部が第二溝34bに嵌め込まれ、残りの部分がベースマスター30の外面から突出している。この突出により、マスターモデル26の転写面28に、凸部38が形成される。凸部38は、転写面28の周方向の一方の端から他方の端まで延びている。ボード32は、典型的には樹脂よりなる。ボード32は、例えばスリーディープリンタ(3Dプリンタ)により形成される。
図5で示されるように、それぞれのブレード24は、ジグザグ状を呈している。ブレード24は、一部がマスターサイプ36に嵌め込まれ、残りの部分がベースマスター30の外面から突出している。
上記(2)の工程では、マスターモデル26に液状のゴム材が流し込まれて、硬化される。このマスターモデル26と硬化されたゴム材の合体物から、ベースマスター30及びボード32が取り外され、ゴム型42が得られる。図6には、このゴム型42が示されている。ゴム型42は、本体40と、ブレード24とを備えている。図6には、次の工程で取り付けられるインサート48も示されている。ゴム型42の表面(キャビティ面44)は、転写面28の形状が反転した形状を呈している。このキャビティ面44には、転写面28の凸部38に対応する、凹部46が設けられている。凹部46は、周方向に延びる。凹部46は、キャビティ面44の周方向の一方の端から他方の端まで延びている。
上記(3)の工程では、ゴム型42の凹部46を利用して、ゴム型42にインサート48が取り付けられる。図6には、インサート48が取り付けられたゴム型42が示されている。図7は、インサート48が示された断面斜視図である。図7の断面は、図6のVII-VII線に沿った、インサート48の断面である。
図6及び7に示されるように、インサート48は、溝形成部50と台部52とを備えている。溝形成部50は、セグメント14のアンダーカット形状の突条22と、同じ形状を呈している。台部52は、凹部46に対応した形状を呈している。図6に示されるように、この実施形態では、台部52が凹部46に嵌め込まれることで、インサート48がゴム型42に取り付けられる。溝形成部50は、ゴム型42のキャビティ面44から突出している。インサート48は、キャビティ面44の、周方向の一方の端から他方の端まで延びている。
図7で示されるように、インサート48は、コア54とカバー56とを備えている。コア54は、溝形成部50の内側において、このインサート48の延びる方向に延びている。カバー56は、コア54の外側を覆っている。カバー56は、このインサート48の延びる方向に延びている。コア54及びカバー56は、樹脂から形成されている。この実施形態では、カバー56は、コア54よりも軟質である。インサート48は、例えば3Dプリンタで形成される。
図6で示されるように、インサート48が、その一方の端又は両端に、端部58を備えていてもよい。このとき、端部58は、コア54と同じ材質よりなる。端部58は、コア54と一体として形成されている。後述するとおり、端部58は、カバー56からコア54を抜き取る際に使用される。インサート48が、端部58を備えなくてもよい。
上記(4)の工程では、インサート48が取り付けられたゴム型42に鋳型材が流し込まれて、硬化される。典型的には、鋳型材は石膏である。このゴム型42と硬化された鋳型材の合体物から、ゴム型42が取り外される。これにより、図8に示されるとおり、鋳型60とブレード24とインサート48とが一体化された、鋳型中間体62が得られる。図8には、鋳型中間体62の表面の一部が示されている。この図には、鋳型中間体62の周方向の端の部分が示されている。鋳型中間体62では、インサート48の台部52が鋳型60の表面64から突出している。溝形成部50は、鋳型60に埋め込まれている。このとき、カバー56の外面が、鋳型60と接触している。
上記(5)の工程では、鋳型60からインサート48が分離される。これにより、ブレード24が取り付けられた鋳型60が得られる。この工程は、
(5-1)コア54を抜き取る工程
及び
(5-2)カバー56を取り外す工程
を含む。
図9は、上記(5-1)の工程の様子が示された斜視図である。この図では、図8の鋳型中間体62から、コア54が抜き取られている。図で示されるように、コア54は、鋳型60の周方向の端面66から抜き取られる。この実施形態では、端部58を掴んで周方向に引くことにより、コア54が、端部58とともに抜き取られる。
図10は、上記(5-2)の工程の様子が示された斜視図である。図で示されるように、この工程では、カバー56が、鋳型60から取り除かれる。上面側(半径方向外側)から台部52を掴んで上方に持ち上げることで、カバー56が取り除かれる。これにより、ブレード24が取り付けられた鋳型60が得られる。鋳型60の表面には、溝形成部50の形状に対応した、アンダーカット形状の溝68が露出している。
上記(6)の工程では、ブレード24が取り付けられた鋳型60に、液状のモールド材が流し込まれて、硬化される。この鋳型60と硬化されたモールド材の合体物から、鋳型60が取り外される。これにより、セグメント14の本体21と、突条22と、ブレード24とを備えるセグメント14が得られる。図11には、セグメント14のキャビティ面20の一部が示されている。キャビティ面20には、鋳型60に設けられたアンダーカット形状の溝68に対応した、アンダーカット形状の突条22が形成されている。アンダーカット形状の突条22を有するセグメント14が得られる。
このモールド10の製造では、このセグメント14の他の成形型12が用意される。アンダーカット形状の突条を有する他のセグメントが存在する場合、上記(1)-(6)の手順で、このセグメントが用意される。アンダーカット形状の突条を有さない成形型12は、上記の方法で用意されてもよく、従来の製造方法で用意されてもよい。全ての部品が用意されると、このモールド10の製造が終了する。
本発明に係るタイヤ2の製造方法は、
モールド10を製造する工程
及び
ローカバーを加圧及び加熱する工程
を含む。モールド10を製造する工程では、前述の方法でモールド10が製造される。
ローカバーを加圧及び加熱する工程では、このタイヤ2用ローカバーが、このモールド10に投入される。ローカバーは、モールド10のキャビティ面に押しつけられ、加圧される。同時にローカバーは、加熱される。加圧と加熱とによりゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。このとき、タイヤ2のアンダーカット形状の溝6は、セグメント14のアンダーカット形状の突条22により形成される。タイヤ2のサイプ8は、セグメント14のブレード24により形成される。
以下では、本発明の作用効果が説明される。
本発明に係るモールド10の製造方法は、インサート48と一体化した鋳型60からこのインサート48を分離し、この鋳型60の表面にこのインサート48に対応する溝68を露出させる工程を含む。このインサート48の溝形成部50は、アンダーカット形状の突条22と同じ形状とすることで、この溝68を、アンダーカット形状にすることができる。アンダーカット形状の溝68を備える鋳型60が得られる。この鋳型60を使用することで、鋳造法により、アンダーカット形状の突条22を備えるセグメント14が作成できる。この方法では、セグメント14の本体21とアンダーカット形状の突条22とを別に作成し、この突条22を本体21に取り付ける必要はない。この方法では、アンダーカット形状の突条22を有するセグメント14が、容易かつ安価に作成できる。
アンダーカット形状の突条22をセグメント14の本体21とは別に作成し、これを本体21に取り付ける従来の方法では、本体21と突条22とで、材質が異なる場合がある。この方法では、本体21と突条22との熱膨張率の差により、タイヤ2製造時に、隣接するセグメント14間において隙間が生じ、ゴムのはみ出しが発生することがあった。本製造方法では、鋳造法により、本体21と突条22とが、同じ材料で一体として形成されるため、本体21と突条22との熱膨張率の差は生じない。隣接するセグメント14間において、隙間の発生が防止されている。この方法で製造されたモールド10では、タイヤ2製造時のゴムのはみ出しが防止されている。
インサート48が、コア54とコア54を覆うカバー56とを備えており、鋳型60からインサート48を分離する工程では、まずコア54を引き抜き、その後にカバー56を取り外すのが好ましい。鋳型中間体62においては、カバー56が鋳型60と接触し、コア54は鋳型60と接触していない。このため、コア54を引き抜く際に、鋳型60の破損が抑えられている。また、コア54が抜き取られた後のカバー56は、中心部分が空洞であるため、中心に向けて変形し易い。このカバー56を中心に向けて変形させることで、このカバー56を取り外す際の、カバー56と鋳型60との摩擦力が軽減される。このカバー56を取り外す際に、鋳型60が破損することが防止されている。この製造方法では、鋳型60からインサート48を分離する際の、鋳型60の破損が抑えられている。
コア54は、鋳型60の端面66から引き抜かれるのが好ましい。これは、コア54の抜き取りを容易にする。この方法では、コア54を抜き取る際の、鋳型60の破損が抑えられている。
コア54及びカバー56は、樹脂から形成されているのが好ましい。このようにすることで、コア54とカバー56との摩擦力が、低く抑えられうる。これは、コア54の抜き取りを容易にする。この方法では、コア54を抜き取る際の、鋳型60の破損が抑えられている。また、樹脂からなるカバー56は、コア54が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー56を取り外す際の、鋳型60の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型60からインサート48を分離する際の、鋳型60の破損が抑えられている。
カバー56は、コア54よりも軟質であるが好ましい。硬質なコア54により、鋳型中間体62を準備する際に、インサート48が変形することが抑えられている。これにより、精度よく鋳型60にアンダーカット形状の溝68が形成できる。この製造方法では、セグメント14の優れた製造精度が実現されている。また、軟質なカバー56は、コア54が抜き取られた後において、より容易に変形しうる。これにより、カバー56を取り外す際の、鋳型60の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型60からインサート48を分離する際の、鋳型60の破損が抑えられている。
コア54の硬さHcは、80以上が好ましい。硬さHcを80以上とすることで、鋳型中間体62を準備する際に、インサート48が変形することが抑えられている。これにより、精度よく鋳型60にアンダーカット形状の溝68が形成される。この方法では、セグメント14の優れた製造精度が実現されている。安価に容易に製造できるとの観点から、コア54の硬さHcは100以下が好ましい。
カバー56の硬さHoは、40以下が好ましい。硬さHoを40以下とすることで、このカバー56は、コア54が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー56を取り外す際の、鋳型60の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型60からインサート48を分離する際の、鋳型60の破損が抑えられている。この観点から、カバー56の硬さHoは、35以下がより好ましい。硬さHoは、20以上が好ましい。硬さHoを20以上とすることで、このカバー56は十分な強度を有する。このカバー56は、モールド10の製造過程において破損することが防止されている。この観点から、カバー56の硬さHoは、25以上がより好ましい。
本発明では、硬さHc及び硬さHoは、いずれもシェアA硬さである。硬さHc及び硬さHoは、「JIS K7215」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図7に示された断面にこのデュロメータが押し付けられ、硬さが測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。
カバー56の厚みTは、溝形成部50において、コア54が存在する位置で計測される。カバー56の厚みTは、溝形成部50において、カバー56の外面の法線に沿って計測した、カバー56の外面と内面(コア54と接する面)との距離である。図7の実施形態では、溝形成部50での、カバー56のコア54と接している部分全体に渡って、厚みはほぼ一定である。厚みが場所によって異なっていてもよい。この場合、溝形成部50での、カバー56のコア54と接している部分全体における平均の厚みが、厚みTとされる。
厚みTは、1.0mm以下が好ましい。厚みTを1.0mm以下とすることで、このカバー56は、コア54が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー56を取り外す際の、鋳型60の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型60からインサート48を分離する際の、鋳型60の破損が抑えられている。この観点から、厚みTは0.8mm以下がより好ましい。厚みTは、0.2mm以上が好ましい。厚みTを0.2mm以上とすることで、このカバー56は十分な強度を有する。このカバー56は、モールド10の製造過程において破損することが防止されている。この観点から、厚みTは0.4mm以上がより好ましい。
この方法では、ベースマスター30に凸部38を設けることでゴム型42に凹部46を形成し、この凹部46にインサート48を取り付け、これに鋳型材を流し込むことで、鋳型60とインサート48とが一体となった鋳型中間体62が得られる。この方法は、簡易である。この方法では、鋳型中間体62が容易に準備できる。これは、モールド10の生産性の向上に寄与する。
[第二の実施形態]
以下では、本発明の他の実施形態に係る、モールドの製造方法が説明される。この方法で製造されるモールドは、キャビティ面の突条を除き、図2-4で示されたモールドと同じである。このモールドのセグメントを形成する工程は、
(1’)マスターモデルを準備する工程、
(2’)ゴム型を形成する工程、
(3’)ゴム型に金属バー及びインサートを取り付ける工程、
(4’)金属バー及びインサートと一体化された鋳型を得る工程
(5’)鋳型からインサートを分離する工程
及び
(6’)セグメントを得る工程
を含む。
上記(1’)の工程は、前述の(1)の工程と同じである。上記(2’)の工程は、前述の(2)の工程と同じである。上記(1’)の工程と(2’)の工程により、ゴム型が形成される。このゴム型の表面(キャビティ面)には、凹部が設けられている。凹部は、周方向に延びる。凹部は、キャビティ面の周方向の一方の端から他方の端まで延びている。ゴム型のキャビティ面の端から延びる面は、端面と称される。
上記(3’)の工程では、ゴム型70の凹部72を利用して、ゴム型70に金属バー74とインサート76とが取り付けられる。図12には、金属バー74とインサート76とが取り付けられたゴム型70が示されている。インサート76は、凹部72の端に取り付けられる。インサート76は、キャビティ面78において、端面80から内側に延びている。インサート76は、キャビティ面78から突出している。金属バー74は、キャビティ面78において、インサート76の内側の端82から延びている。金属バー74は、インサート76に連続して延びている。金属バー74は、キャビティ面78から突出している。
図13(a)は、インサート76が示された斜視図である。図12及び図13(a)に示されるように、インサート76は、溝形成部84と台部86とを備えている。溝形成部84は、セグメントのアンダーカット形状の突条と、同じ形状を呈している。台部86は、凹部72に対応した形状を呈している。図12に示されるように、この実施形態では、台部86が凹部72に嵌め込まれることで、インサート76がゴム型70に取り付けられる。溝形成部84は、ゴム型70のキャビティ面78から突出している。
図13(b)は、図13(a)のXIII(b)-XIII(b)線に沿った断面図である。図13(b)に示されるように、インサート76は、コア88とカバー90とを備えている。コア88は、溝形成部84の内側において、このインサート76の延びる方向に延びている。カバー90は、コア88の外側を覆っている。カバー90は、このインサート76の延びる方向に延びている。コア88及びカバー90は、樹脂から形成されている。この実施形態では、カバー90は、コア88よりも軟質である。インサート76は、例えば3Dプリンタで形成される。
この実施形態では、インサート76は、その一方の端に、端部92を備えている。端部92は、コア88と同じ材質よりなる。図13(c)に示されるように、端部92は、コア88と一体として形成されている。この図に示されるように、端部92を引っ張ることで、カバー90からコア88を抜き取ることができる。インサート76が、端部92を備えなくてもよい。
図14は、金属バー74が示された斜視図である。図14に示されるように、金属バー74は、溝形成部94と台部96とを備えている。溝形成部94は、インサート76の溝形成部84と同じ形状をしている。溝形成部94は、アンダーカット形状を呈している。台部96は、凹部72に対応した形状を呈している。図12に示されるように、この実施形態では、台部96が凹部72に嵌め込まれることで、金属バー74は、ゴム型70に取り付けられる。溝形成部94は、ゴム型70のキャビティ面78から突出している。
上記(4’)の工程では、インサート76及び金属バー74が取り付けられたゴム型70に鋳型材が流し込まれて、硬化される。典型的には、鋳型材は石膏である。このゴム型70と硬化された鋳型材の合体物から、ゴム型70が取り外される。これにより、図15に示されるとおり、鋳型98とブレード100とインサート76と金属バー74とが一体化された、鋳型中間体102が得られる。図15には、鋳型中間体102の表面の一部が示されている。この図には、鋳型中間体102の周方向の端の部分が示されている。
鋳型中間体102では、インサート76は鋳型98の端面104から内側に向けて延びている。インサート76の台部86は鋳型98の表面から突出しており、インサート76の溝形成部84は鋳型98に埋め込まれている。このときカバー90の外面が、鋳型98と接触している。金属バー74は、インサート76の内側の端82から延びている。金属バー74は、鋳型98の端面104から離間した位置に存在している。金属バー74の台部96は鋳型98の表面から突出しており、金属バー74の溝形成部94は鋳型98に埋め込まれている。
上記(5’)の工程では、鋳型98からインサート76が分離される。これにより、ブレード100及び金属バー74が取り付けられた鋳型98が得られる。この工程は、
(5-1’)コア88を抜き取る工程
及び
(5-2’)カバー90を取り外す工程
を含む。
図16は、上記(5-1’)の工程の様子が示された斜視図である。この図では、図15の鋳型中間体102から、コア88が抜き取られている。図で示されるように、コア88は、鋳型98の周方向の端面104から抜き取られる。この実施形態では、端部92を掴んで周方向に引くことにより、コア88が、端部92とともに抜き取られる。
図17は、上記(5-2’)の工程の様子が示された斜視図である。図で示されるように、この工程では、カバー90が、鋳型98から取り除かれる。上面側(半径方向外側)から台部86を掴んで上方に持ち上げることで、カバー90が取り除かれる。これにより、ブレード100及び金属バー74が取り付けられた鋳型98が得られる。鋳型98の表面には、インサート76の溝形成部84の形状に対応した、アンダーカット形状の溝106が露出している。溝106は、鋳型98の端面104から金属バー74の端まで延びている。
上記(6’)の工程は、
(6-1’)セグメントのベース型を得る工程
及び
(6-2’)セグメントを得る工程
を含む。
上記(6-1’)の工程では、ブレード100及び金属バー74が取り付けられた鋳型98に、液状のモールド材が流し込まれて、硬化される。この鋳型98と硬化されたモールド材の合体物から、鋳型98が取り外される。これにより、ベース型108が得られる。図18に、このベース型108が示されている。ベース型108は、本体110、上記の溝106に入り込んだモールド材が硬化して形成された突条112、金属バー74及びブレード100を備える。金属バー74の溝形成部94は、ベース型108の表面から突出して、突条112を形成している。ここでは、モールド材が硬化して形成された突条112は周辺突条112aと称され、金属バー74の溝形成部94による突条112は内側突条112bと称される。本体110と周辺突条112aとは一体として形成されている。周辺突条112aは、ベース型108の端面114から内側に向けて延びている。金属バー74は、周辺突条112aの内側の端82から延びている。すなわち、金属バー74は、ベース型108の端面114から離間した位置に存在する。内側突条112bは、周辺突条112aに連続して延びている。周辺突条112a及び内側突条112bは、いずれもアンダーカット形状を呈している。
このモールドでは、金属バー74は、周辺突条112a及び本体110よりも硬質である。すなわち、金属バー74のビッカース硬さは、周辺突条112a及び本体110のピッカース硬さより大きい。金属バー74は、典型的にはスチールよりなる。この実施形態では、金属バー74は、ステンレススチールよりなる。周辺突条112a及び本体110は、典型的にはアルミニウム合金よりなる。
なお、この発明では、ビッカース硬さは、JIS Z 2244に準拠し、株式会社ミツトヨ社製の試験機HM-200により測定される。試験力Fは、4.9Nに設定される。
上記(6-2’)の工程では、ベース型108の端面114が加工されて、セグメントが得られる。具体的には、ベース型108の端面114が切削工具で切削される。本体110及び周辺突条112aの端面114側の部分が、削られる。これにより、セグメントが得られる。ベース型108の本体110で、削られずに残った部分はセグメントの本体となる。ベース型108の周辺突条112aで、削られずに残った部分はセグメントの周辺突条となる。ベース型108の内側突条112bは、セグメントの内側突条112bとなる。ベース型108のブレード100は、セグメントのブレード100となる。
このモールドの製造では、このセグメントの他の成形型が用意される。全ての部品が用意されると、このモールドの製造が終了する。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
モールドを製造する工程
及び
ローカバーを加圧及び加熱する工程
を含む。モールドを製造する工程では、前述の方法でモールドが製造される。
ローカバーを加圧及び加熱する工程では、このタイヤ用ローカバーが、このモールドに投入される。ローカバーは、モールドのキャビティ面に押しつけられ、加圧される。同時にローカバーは、加熱される。加圧と加熱とによりゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。このとき、タイヤ2のアンダーカット形状の溝6は、セグメントのアンダーカット形状の周辺突条及び内側突条112bにより形成される。タイヤ2のサイプ8は、セグメントのブレード100により形成される。
以下では、本発明の作用効果が説明される。
この実施形態の製造方法では、本体110、周辺突条112a及び金属バー74を備えるベース型108が形成され、このベース型108の端面114が加工される。周辺突条112aは、本体110と一体として形成され、端面114から内側に延びている。金属バー74は、端面114から離間している。ベース型108の端面114の加工においては、同一の材料で形成された本体110と周辺突条112aとが、切削される。金属バー74は、切削されない。これは、端面114の加工を容易にする。これは、モールドの製造精度の向上に寄与する。さらに金属バー74を加工しないため、切削器の損傷が抑えられている。
この製造方法では、金属バー74は端面114から離間されているため、この金属バー74は端面114の加工の邪魔とならない。金属バー74を本体110及び周辺突条112aより硬質にしても、切削器の損傷が抑えられている。さらに硬質な金属バー74は、変形し難い。モールドの製造時に、この金属バー74の変形は抑えられている。これは、精度の良いモールドの製造に、効果的に寄与する。この製造方法では、モールドを精度良く製造することができる。
この製造方法では、セグメントの端面側の部分では、本体と周辺突条とが一体として形成されている。セグメントの端面側の部分は、単一の材質で形成されている。このセグメントに隣接するセグメントの端面側の部分も同じ単一の材質で形成することで、これらのセグメントの端面同士が接触する位置(割位置)において、両方のセグメントの熱膨張を等しくできる。これにより、突条と本体とが異なる金属で形成されている従来のセグメントに比べて、加硫時における割位置での隙間の発生が抑えられる。加硫時における割位置でのゴムのはみ出しが抑えられている。
図13(a)において、両矢印Lはインサート76の長さを表す。長さLは、8mm以上が好ましい。長さLを8mm以上とすることで、ベース型108において端面114の加工に十分な長さの周辺突条112aが形成される。端面114の切削の際に、周辺突条112aが全て切削され金属バー74が露出することが防止されている。さらに長さLを8mm以上とすることで、このインサート76は扱いが容易である。これは、効率的なモールドの製造に寄与する。この観点から、長さLは10mm以上がより好ましい。
長さLは、20mm以下が好ましい。長さLを20mm以下とすることで、インサート76の内側の端82から延びる金属バー74の長さを、長くすることができる。硬質な金属バー74の長さを長くすることで、良好なモールドの製造精度が実現できる。この製造方法では、モールドを精度良く製造することができる。この観点から、長さLは15mm以下がより好ましい。
金属バー74の、端面114からの距離Dは8mm以上が好ましい。距離Dを8mm以上とすることで、端面114の切削の際に金属バー74が端面114側に露出することが防止されている。露出した金属バー74を加工することによる、切削器の損傷が抑えられている。この観点から距離Dは10mm以上がより好ましい。
インサート76が、コア88とコア88を覆うカバー90とを備えており、鋳型98からインサート76を分離する工程では、まずコア88を引き抜き、その後にカバー90を取り外すのが好ましい。鋳型中間体102においては、カバー90が鋳型98と接触し、コア88は鋳型98と接触していない。このため、コア88を引き抜く際に、鋳型98の破損が抑えられている。また、コア88が抜き取られた後のカバー90は、中心部分が空洞であるため、中心に向けて変形し易い。このカバー90を中心に向けて変形させることで、このカバー90を取り外す際の、カバー90と鋳型98との摩擦力が軽減される。このカバー90を取り外す際に、鋳型98が破損することが防止されている。この製造方法では、鋳型98からインサート76を分離する際の、鋳型98の破損が抑えられている。
コア88及びカバー90は、樹脂から形成されているのが好ましい。このようにすることで、コア88とカバー90との摩擦力が、低く抑えられうる。これは、コア88の抜き取りを容易にする。この方法では、コア88を抜き取る際の、鋳型98の破損が抑えられている。また、樹脂からなるカバー90は、コア88が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー90を取り外す際の、鋳型98の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型98からインサート76を分離する際の、鋳型98の破損が抑えられている。
カバー90は、コア88よりも軟質であるが好ましい。硬質なコア88により、鋳型中間体102を準備する際に、インサート76が変形することが抑えられている。これにより、精度よく鋳型98にアンダーカット形状の溝が形成できる。この製造方法では、セグメントの優れた製造精度が実現されている。また、軟質なカバー90は、コア88が抜き取られた後において、より容易に変形しうる。これにより、カバー90を取り外す際の、鋳型98の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型98からインサート76を分離する際の、鋳型98の破損が抑えられている。
コア88の硬さHcは、80以上が好ましい。硬さHcを80以上とすることで、鋳型中間体102を準備する際に、インサート76が変形することが抑えられている。これにより、精度よく鋳型98にアンダーカット形状の溝が形成される。この方法では、セグメントの優れた製造精度が実現されている。安価に容易に製造できるとの観点から、コア88の硬さHcは100以下が好ましい。
カバー90の硬さHoは、40以下が好ましい。硬さHoを40以下とすることで、このカバー90は、コア88が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー90を取り外す際の、鋳型98の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型98からインサート76を分離する際の、鋳型98の破損が抑えられている。この観点から、カバー90の硬さHoは、35以下がより好ましい。硬さHoは、20以上が好ましい。硬さHoを20以上とすることで、このカバー90は十分な強度を有する。このカバー90は、モールドの製造過程において破損することが防止されている。この観点から、カバー90の硬さHoは、25以上がより好ましい。
カバー90の厚みTは、1.0mm以下が好ましい。厚みTを1.0mm以下とすることで、このカバー90は、コア88が抜き取られた後において、容易に変形しうる。これにより、カバー90を取り外す際の、鋳型98の破損が防止されている。この製造方法では、鋳型98からインサート76を分離する際の、鋳型98の破損が抑えられている。この観点から、厚みTは0.8mm以下がより好ましい。厚みTは、0.2mm以上が好ましい。厚みTを0.2mm以上とすることで、このカバー90は十分な強度を有する。このカバー90は、モールドの製造過程において破損することが防止されている。この観点から、厚みTは0.4mm以上がより好ましい。
以上説明された実施形態では、鋳型において、金属バーは、インサートの内側端から延びていた。金属バーは、インサートの内側端から延びていなくてもよい。金属バーは、端面に到達していなければよい。
以上説明された実施形態では、セグメントがアンダーカット形状の突条を有していた。セグメントではない成形型が、アンダーカット形状の突条を有しているモールドの製造においても、本発明が適用されうる。
以上説明されたように、この発明によれば、アンダーカット形状の突条を有するモールドにおいても、これを容易かつ安価に作成することができる。このことから、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、種々のタイヤ用のモールドの製造にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド面
6・・・溝
8・・・サイプ
10・・・モールド
12・・・成形型
14・・・セグメント
16・・・サイドプレート
18・・・ビードリング
20・・・キャビティ面
21・・・セグメントの本体
22・・・突条
24、100・・・ブレード
26・・・マスターモデル
28・・・転写面
30・・・ベースマスター
32・・・ボード
34・・・マスター溝
36・・・マスターサイプ
38・・・凸部
40・・・ゴム型の本体
42、70・・・ゴム型
44、78・・・ゴム型のキャビティ面
46、72・・・凹部
48、76・・・インサート
50、84・・・インサートの溝形成部
52、86・・・インサートの台部
54、88・・・コア
56、90・・・カバー
58、92・・・端部
60、98・・・鋳型
62、102・・・鋳型中間体
64・・・鋳型の表面
66、104・・・鋳型の端面
68、106・・・アンダーカット形状の溝
74・・・金属バー
80・・・ゴム型の端面
82・・・インサートの内側の端
94・・・金属バーの溝形成部
96・・・金属バーの台部
104・・・鋳型の端面
108・・・ベース型
110・・・ベース型の本体
112・・・突条
114・・・ベース型の端面

Claims (18)

  1. (A)インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程
    及び
    (B)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条を有する成形型を得る工程
    を含み、
    上記インサートが、
    コアと、このコアを覆うカバーとを備えており、
    上記(A)の工程が、
    (A1)上記鋳型から、上記コアを引き抜く工程
    及び
    (A2)上記鋳型から、上記カバーを取り除く工程
    を含む、モールドの製造方法。
  2. 上記鋳型が端面を有しており、
    上記(A1)の工程おいて、上記端面から上記コアが引き抜かれる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記コア及びカバーが樹脂から形成されている、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 上記カバーが上記コアよりも軟質である、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 「JIS K7215」の規定に準じでタイプAのデュロメータによって測定された上記コアの硬さが80以上である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 「JIS K7215」の規定に準じでタイプAのデュロメータによって測定された上記カバーの硬さが20以上40以下である、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 上記カバーの厚みが、0.2mm以上1.0mm以下である、請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. (A)インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程
    及び
    (B)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条を有する成形型を得る工程
    を含み、
    上記(A)の工程の前に、
    (C1)その転写面に凸部を有するマスターモデルを得る工程、
    (C2)上記転写面の形状が反転した形状のキャビティ面を有し、このキャビティ面に上記凸部に対応する凹部を有するゴム型を形成する工程、
    (C3)上記ゴム型に、上記凹部を利用して、上記キャビティ面から突出するようにインサートを取り付ける工程、
    及び
    (C4)上記ゴム型に鋳型材を流し込んで硬化させ、上記インサートと一体化された鋳型を得る工程
    を含む、モールドの製造方法。
  9. (A)インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程
    及び
    (B)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条を有する成形型を得る工程
    を含み、
    上記(A)の工程のインサートと一体化された鋳型が、さらに金属バーと一体化されており、
    上記鋳型が端面を備えており、
    上記インサートが上記端面から内側に向けて延び、
    上記金属バーが、上記端面から離間した位置において、一部が上記鋳型に埋め込まれ残りの部分が上記鋳型の表面から突出している、モールドの製造方法。
  10. 上記金属バーが、上記インサートの内側端から延びている請求項9に記載の製造方法。
  11. 上記金属バーの鋳型に埋め込まれた部分がアンダーカット形状を呈している、請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 上記金属バーが、上記モールド材が硬化して形成された突条よりも硬質である、請求項9から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 上記金属バーの材質がスチールであり、上記突条の材質がアルミニウム合金である、請求項12に記載の製造方法。
  14. 上記インサートの長さが8mm以上20mm以下である、請求項9から13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 上記(B)の工程が、
    (B1)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条及び上記金属バーを有するベース型を得る工程
    及び
    (B2)上記ベース型の端面を加工して成形型を得る工程
    を含む、請求項9から14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 上記(A)の工程の前に、
    (C’1)その転写面に凸部を有するマスターモデルを得る工程、
    (C’2)上記転写面の形状が反転した形状のキャビティ面及びこのキャビティ面の端から延びる端面を有し、このキャビティ面に上記凸部に対応し上記端面から延びる凹部を有するゴム型を形成する工程、
    (C’3)上記ゴム型に、上記凹部を利用して、上記端面から内側に延び上記キャビティ面から突出するインサートと、上記端面から離間した位置においてこのキャビティ面から突出する金属バーとを取り付ける工程、
    及び
    (C’4)上記ゴム型に鋳型材を流し込んで硬化させ、上記インサート及び上記金属バーと一体化された鋳型を得る工程
    をさらに含む、請求項9から15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 上記溝が、アンダーカット形状を呈している請求項1から16のいずれかに記載の製造方法。
  18. モールドを製造する工程
    及び
    ローカバーを上記モールドの中で加圧及び加熱する工程
    を含み、
    上記モールドを製造する工程が、
    (A)インサートと一体化した鋳型からこのインサートを分離し、この鋳型の表面にこのインサートに対応する溝を露出させる工程
    及び
    (B)上記鋳型にモールド材を流し込んで硬化させ、上記溝に対応する突条を有する成形型を得る工程
    を含む、タイヤの製造方法。

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