JP3673440B2 - 半導体素子収納用パッケージおよびその製造方法ならびに半導体装置 - Google Patents

半導体素子収納用パッケージおよびその製造方法ならびに半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サファイア窓を通じて光の授受を行なう半導体素子を収納した半導体素子収納用パッケージおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外部と光を授受するCCD(Charge Coupled Device)等の半導体素子を収納した半導体素子収納用パッケージ(以下、半導体パッケージという)の光透過窓の材料として、サファイア(単結晶アルミナ:Al23)が用いられており、サファイアは無色透明、高硬度および高融点等の特性を有しており、半導体パッケージの光透過窓として有用である。特に、高い光透過性を求められる半導体パッケージでは光透過窓用のサファイア窓として重用されており、半導体パッケージのセラミックスの蓋体にロウ付けされる。
【0003】
サファイア窓をロウ付けする場合、円板状等のサファイア窓の一方の主面側の周縁部に接合用のメタライズ層を被着させ、そのメタライズ層を介して接合する。そのメタライズ層は、例えばモリブデン(Mo),マンガン(Mn),Mo−Mn合金等の高融点の金属材料をペースト化した金属ペーストを、予め表面が研磨されたサファイア窓の接合領域である周縁部に所定の幅で被着させ、炉中で約1400℃程度の高温で還元雰囲気で焼き付けることにより、形成される(特開昭55−95345号公報、特開昭59−94854号公報、特開平7−106459号公報参照)。
【0004】
そして、メタライズ層が被着されたサファイア窓の具体的構成を図5に示す。同図において、12は円板状のサファイア窓、13はサファイア窓の周縁部に被着されたメタライズ層であり、光が通過する光透過領域にかからないような幅とされる。また、図6は半導体パッケージの斜視図であり、同図において、11は略直方体状の半導体パッケージ、14は上面が開口を成し内部に半導体素子を収納する容器本体、15はアルミナセラミックス等からなる蓋体である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の半導体パッケージにおいては、サファイア窓接合用のメタライズ層を炉中で焼き付ける際に加熱された金属ペーストが飛散し、飛散した金属ペーストがサファイア窓中央部の光透過領域に焼き付き、光透過性が劣化するという問題点があった。また、この金属ペーストを炉中で焼き付ける際に、炉壁から剥がれた異物がサファイア窓の光透過領域内に付着し焼き付く場合もあり、上記と同様の問題点を有していた。
【0006】
このような問題点は、例えば光ファイバを介し光信号を授受する窓としてサファイア窓を用いる半導体パッケージの場合、光信号と半導体素子との光の結合効率を損なわせたり、またCCD用の半導体パッケージの場合には、CCDで検出された映像に黒点として現れる等の悪影響を及ぼしていた。
【0007】
そして、サファイア窓の光透過領域内に焼き付いた金属ペーストや異物を除去するには、サファイア窓の表面を研磨等によって削り取る方法があるが、この場合、ロウ付け用のメタライズ層は除去しないようにしなければならず、従って金属ペーストや異物の除去作業は非常に困難であるとともに、除去可能であるとしても多大な時間を必要とし、実用性に乏しいものであった。
【0008】
また、従来、サファイア窓を用いた半導体パッケージの生産量が試作する程度に少量の場合、サファイア窓の光透過領域内に焼き付いた金属ペーストや異物が皆無の良品のサファイア窓を手作業で選別する作業が行なわれていたが、この選別には多大な時間を必要とするため、サファイア窓を有する半導体パッケージを大量生産する場合そのような作業は現実的ではなかった。
【0009】
そこで、ロウ付け用のメタライズ層を研磨により削り落とすことなく、また極めて光透過性の良好なサファイア面を得ることを目的として、研磨前のサファイア窓の一方の主面側の周縁部に、所定幅で全周にわたる溝部または段差部を形成し、この溝部または段差部にメタライズ層を被着するとともに、このメタライズ層の表面とサファイア窓の一方の主面とが略面一となるように研磨することによって、光透過領域に金属ペーストや異物等が付着するのを有効に防止して、極めて光透過性の良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能な半導体パッケージおよびその製造方法を、本出願人は提案した(特願平11−363443号)。
【0010】
しかしながら、このような構成では、サファイア窓の周囲のメタライズ層の表面が研磨されることによって、メタライズ層の表面におけるアンカー効果を発揮する凹凸が少なくなる。その結果、メタライズ層へのロウ材のアンカー効果が小さくなり、時間の経過とともにロウ材とメタライズ層との間に隙間が発生するなどの現象により、経時的に接合強度の劣化や接合信頼性が損なわれるという問題点が発生していた。
【0011】
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、光透過領域に金属ペーストや異物等が付着するのを有効に防止して、極めて光透過性の良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能とするとともに、蓋体へのサファイア窓の接合を長期間にわたって強固に保持することが可能な半導体素子収納用パッケージを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、上面に開口が形成され内部に半導体素子を収容する容器本体と、該容器本体の上面に設けられ、セラミックスから成り窓部が開けられた蓋体と、前記窓部に一方の主面側の周縁部がロウ付けされたサファイア窓とを具備した半導体素子収納用パッケージにおいて、前記サファイア窓は、前記蓋体の下面に接合されており、前記周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部が形成されるとともに、該溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層が被着され、かつ前記主面が研磨されていることを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記構成により、サファイア窓の光透過領域内に金属ペーストや異物等が付着しないようにすることが有効かつ効率良く実現でき、また光透過性が良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能となるとともに、蓋体へのサファイア窓の接合を長期間にわたって強固に保持することが可能となる。即ち、半導体パッケージにロウ付けされるサファイア窓の接合を強固なものとできるとともに、光透過領域内に金属ペーストや異物等が焼き付くのを有効に防止でき、その結果光透過性を非常に良好にできるとともに量産性に優れたサファイア窓付き半導体パッケージを容易に生産できる。
【0014】
本発明において、好ましくは、溝部または段差部の深さが50〜200μmであり、溝部または段差部の幅がサファイア窓中心部の光透過領域の外側で250μm以上であることを特徴とする。
【0015】
更に、本発明において、好ましくは、メタライズ層表面の算術平均粗さが1〜5μmであることを特徴とする。これにより、メタライズ層表面のロウ材に対するアンカー効果が向上し、サファイア窓の接合強度が高まるとともに、経時的な接合強度の劣化を防止し得る。
【0016】
本発明の半導体素子収納用パッケージの製造方法は、上面が開口とされた容器本体の内部に半導体素子を収容し、前記開口にセラミックスから成り窓部が開けられた蓋体を取着する工程と、前記窓部にサファイア窓の一方の主面側の周縁部をロウ付けする工程とを具備する半導体素子収納用パッケージの製造方法において、前記サファイア窓は、一方の主面側の周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部を形成し、前記主面内の少なくとも前記溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層を被着し、前記主面を研磨した後、前記窓部の下面にロウ付けされることを特徴とする。
そして、本発明の半導体装置は、上記半導体素子収納用パッケージに半導体素子を収納したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明は、このような構成により、サファイア窓の光透過領域内に金属ペーストや異物等が付着しないようにすることが有効かつ効率良く実現でき、また光透過性が良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能となるとともに、蓋体へのサファイア窓の接合を長期間にわたって強固に保持することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明を以下に詳細に説明する。図1は、本発明のサファイア窓付き半導体パッケージの実施形態の一例を示す断面図であり、また図2(a),(b)は本発明の半導体パッケージ用のサファイア窓の断面図および平面図である。これらの図において、1は略直方体の半導体パッケージ、2はサファイア窓、3はCCD,フラッシュメモリ等の半導体素子である。この半導体パッケージ1とサファイア窓2とで、内部に半導体素子3を収容するための容器が構成される。
【0019】
本発明の半導体パッケージ1は、半導体素子3を収容するための容器であり、銅(Cu)−タングステン(W)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属材料と、酸化アルミニウム(Al23)セラミックスや窒化アルミニウム(AlN)セラミックス等のセラミックス材料から成る各部品を接合する、または金属材料からなる部品をセラミックス材料に置き換えて一体成形することで構成される。
【0020】
この半導体パッケージ1は、例えば図1に示すように、表面に半導体素子3を搭載するための搭載部を有するとともに、半導体素子3が動作時に発する熱を放散するための高い熱伝導率を有する、Cu−W合金、Fe−Ni−Co合金等から成る放熱板(基体または底板)1aを用い、この放熱板1aの上面には、半導体素子3を囲繞するように枠状に形成された、Fe−Ni−Co合金,Fe−Ni合金等から成る枠体1bを銀ロウ等のロウ材を介して接合する。更に、この枠体1bの上面に、サファイア窓2と熱膨張係数が近似しその略中央部に窓部4が開けられた、アルミナセラミックス等のセラミックスから成る蓋体1cを銀ロウ等のロウ材を介して接合している。
【0021】
放熱板1aは、Cu−W合金やFe−Ni−Co合金等の合金のインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工を施すことによって、所定の形状に製作される。また、枠体1bは、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等を用いて、放熱板1aと同様の金属加工を施すことによって所定の形状に製作される。
【0022】
また、この放熱板1aや枠体1bには、その表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜9μmのAu層を、順次メッキ法により被着させておくと、放熱板1aや枠体1bが酸化腐蝕するのを有効に防止でき、また放熱板1a上面に半導体素子3を強固に接着固定できる。したがって、放熱板1aや枠体1bの表面に、0.5〜9μmのNi層や0.5〜9μmのAu層等の金属層をメッキ法により被着させておくことが好ましい。
【0023】
なお、放熱板1aや枠体1bがセラミックス材料の場合には、放熱板1aの部位と枠体1bの部位が一体に成形された容器本体を用いても良く、更には、放熱板1aの部位と枠体1bの部位および蓋体1cの部位が一体成形されたものを用いても良い。この場合、容器本体の上面の開口は、蓋体部分の窓部に一致することとなる。
【0024】
一方、蓋体1c用のアルミナセラミックス等のセラミックスは、例えば酸化アルミニウム(アルミナ:Al23),酸化珪素(SiO2),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合してペースト状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法によりシート状に成形してセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得て、しかる後、このセラミックグリーンシートに窓部4用の貫通孔を設ける等の適当な打ち抜き加工を施すとともに、このセラミックグリーンシートを上下に複数枚積層して、約1600℃の高温で焼成することによって製作される。
【0025】
また、本発明の蓋体1cは、その一方の主面側の周縁部であって枠体1b上面に接合される部位と、そのいずれかの主面の窓部4の周縁部であってサファイア窓2の周縁部に接合される部位とに、ロウ付けのためのメタライズ層2bが形成されており、そのメタライズ層2b上には、放熱板1aや枠体1bと同様にNi層とAu層が順次メッキ法により被着されている。
【0026】
このメタライズ層2bはW,Mo,Mn等で形成されており、例えばW等の粉末に有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、蓋体1c用のセラミックグリーンシートに予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておくことによって形成される。このような蓋体1cは、枠体1bの上面に銀ロウ等のロウ材を介して接合されるとともに、その一主面側の窓部4の周縁部に、サファイア窓2の一主面側の周縁部が金(Au)−錫(Sn)合金ロウ材等のロウ材を介して接合される。
【0027】
また、蓋体1cに接合されるサファイア窓2は、図2に示すように、その一方の主面の周縁部に所定幅で全周にわたって形成された段差部2aが形成され、従って前記主面には、段差部2aに被着形成されたメタライズ層2bおよび光透過領域とを有している。
【0028】
本発明において、段差部2aおよびメタライズ層2bは具体的には以下のように形成される。例えば、円板状のサファイア窓2の一主面側の周縁部を回転式のダイヤモンドソー等により研削することで、深さ150μm程度で外周端から500μm程度の幅を有する段差部2aを形成する。その後、この段差部2aを形成した主面の全面に、Mo/Mn粉末(Mo粉末,Mn粉末を混合させた粉末)等に有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、スクリーン印刷法等により印刷塗布し、還元雰囲気下,1350〜1450℃程度で4〜5時間程度焼成することによって焼き付ける。
【0029】
なお、この際段差部2aに印刷塗布される金属ペーストは、その厚みが段差部2aの深さ相当未満の厚さにしておかねければならない。即ち、メタライズ層2bの表面が、サファイア窓2の主面の延長面に達しないような厚さとすることで、サファイア窓2の主面を研磨する際にメタライズ層2bの表面が研磨により平坦化されないようにし、また段差部2aの段差が残るためサファイア窓2の接合位置の位置決めを容易にすることができる。この場合、金属ぺーストは段差部2aに、段差部2aの深さ相当未満となるように、筆塗り法、あるいはリング状のゴム印に金属ペーストを浸し、しかる後段差部2aにゴム印を押しつける所謂転写による印刷法等で、塗布されても良い。
【0030】
このように、サファイア窓2の段差部2aに、サファイア窓2主面の延長面に達しない厚さを有するメタライズ層2bの部位が研磨されないように、まずサファイア窓2の段差部2aを有する主面全面にメタライズ層2bを形成し、サファイア窓2の主面(図2の略光透過領域相当部分)のメタライズ層2bを研削除去し、さらにサファイア窓2の主面のごく表面を鏡面研磨する手段、または、まず段差部2aにのみメタライズ層2bを形成し、サファイア窓2の主面のごく表面を鏡面研磨する手段を採り得る。かくして、清浄な表面と段差部2aに焼き付いたMo/Mn等のメタライズ層2bとを有するサファイア窓2を得る。
【0031】
さらに、このメタライズ層2b上に、放熱板1aや枠体1bと同様にNi層とAu層を順次メッキ法により被着しておき、このメッキ層と、蓋体1cの接合部を有する主面の窓部4の周縁部に被着されているメッキ層とを、Au−Sn等のロウ材を介して接合することによってサファイア窓付き半導体パッケージが作製される。
【0032】
なお、段差部2aに被着されるメタライズ層2b表面の算術平均粗さは1〜5μmであることが好ましい。1μm以下になるとロウ材のアンカー効果が損なわれ、接合強度が劣化する。また5μmを超えると、メタライズ層2b上に被着されるメッキ層の厚みの均一性が損なわれるとともに、同様に接合強度が劣化する。
【0033】
本発明のサファイア窓2の製造方法は以下の工程[1]〜[4]のようになる。
サファイア窓2の一主面側の周縁部に、研削により段差部2aを形成す
る。
段差部2aを含むサファイア窓2の主面(略光透過領域相当部分)および段差部2a、または段差部2aのみに、段差部2aの深さ相当未満の厚さでメタライズ層2bを被着する。
段差部2aに被着されているメタライズ層2bが研削されないように、サファイア窓2の主面のメタライズ層を研削除去し次いでサファイア窓2の主面のごく表面を研削するか、またはサファイア窓2の主面にメタライズ層を形成しない場合サファイア窓2の主面のごく表面のみを研削する。
サファイア窓2の主面に焼き付いた金属ペーストや異物が除去されたならば、段差部2aのメタライズ層2bが研磨されないようにして、サファイア窓2の主面の研削面に鏡面研磨を施す。
【0034】
ここで、上記工程[2]において、段差部2aのみにメタライズ層2bを被着させる場合、メタライズ層2b表面とサファイア窓2の主面との差(高低差)は20〜170μmとするのが良く、20μm未満では、メタライズ層2b用の金属ペーストを印刷塗布する際に、印刷厚みのばらつきにより金属ペースト層の上面が主面より突出する場合がある。その結果、突出した部分が研磨されることになり、研磨部と非研磨部ができるので、メタライズ層2bに施されるNiメッキ層表面の状態が不均一となる。よって、サファイア窓2のロウ接合の信頼性が低下し易くなる。一方、170μmを超えると、通常の印刷法により形成することが極めて困難となり生産性が低下する。
【0035】
また、本発明において、段差部2aの深さは50〜200μmであるのが良く、50μm未満の場合、印刷厚みのばらつきにより金属ペースト層が主面より突出するおそれがあり、一方、200μmを超える場合、この深さの段差部2aに金属ペーストを印刷塗布するのが困難となり生産性が低下する。したがって、段差部2aの深さは50〜200μmであることが好ましい。
【0036】
なお、この段差部2aに被着されるメタライズ層2bの厚みは、段差部2aの深さ相当未満の厚さの範囲内で5〜70μm程度が好ましく、5μm未満の場合、メタライズ層が被着されていない個所が発生するおそれがある。一方、70μmを超える場合、その厚みによる応力によって、メタライズ層2bが剥がれるおそれがある。より好ましくは、10〜30μm程度がよく、その場合上述した問題を十分に回避できる。
【0037】
また、本発明のサファイア窓2の研磨については、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)写真による表面観察および断面観察を行なうことにより、研磨を施したことを容易に特定することができる。
【0038】
また、段差部2aの幅はサファイア窓2中心部の光透過領域の外側で250μm以上であるのが良く、幅が250μm未満の場合、段差部2aの幅が非常に狭いためサファイア窓2による半導体素子3の気密性が損なわれる傾向にある。すなわち、サファイア窓2と半導体パッケージ1との接合性が非常に脆弱なものとなり、たとえ接合当初は気密性が良好であっても、温度サイクル試験や熱衝撃試験等の熱付加による信頼性試験を行なった際にロウ材にクラック等が発生し、その結果半導体パッケージ1内部の気密性が破れる場合がある。
【0039】
一方、サファイア窓2の光透過領域にかかるような大きな幅でロウ材の接合部が形成されている場合、透過する光量が減少するため、例えば光ファイバを介し光信号を授受する窓としてサファイア窓2を用いる半導体パッケージ1の場合、光信号と半導体素子3との光の結合効率が損なわれてしまう。したがって、段差部2aの幅はサファイア窓2中心部の光透過領域の外側で250μm以上とすることが好ましい。
【0040】
このように、本発明のサファイア窓2付き半導体パッケージ1は、金属材料またはセラミックス材料から成る容器本体と、セラミックスからなり窓部4が形成された蓋体1cと、蓋体1cの一主面の窓部4に接合されたサファイア窓2とから、基本的に構成される。そして、容器本体内に半導体素子3を搭載し外部との電気的接続が行なえるようにした後、蓋体1cの略中央部に貫通孔として形成された窓部4に、サファイア窓2の周縁部に所定幅で全周にわたって切り欠いて形成された段差部2aに、その深さ相当未満の厚さでメタライズ層2bを被着する。その段差部2aは、例えば深さが50〜200μmであり、幅がサファイア窓2中心部の光透過領域の外側で250μm以上であり、段差部2aに被着したメタライズ層2bを介してサファイア窓2を蓋体1cにロウ付けすることによって、製品としての半導体装置となる。
【0041】
かくして、本発明は、サファイア窓の光透過領域内に金属ペーストや異物等が付着しないようにすることが有効かつ効率良く実現でき、また光透過性が良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能となるとともに、蓋体へのサファイア窓の接合を長期間にわたって強固に保持することが可能となる。
【0042】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何等支障ない。
【0043】
例えば、上記実施形態では、図2に示した段差部2a、即ちサファイア窓2の外周端から主面の中心側に向けて所定幅で全周にわたって切り欠いた段差部2aについて説明したが、本発明の他の実施形態として、図3に示すようにサファイア窓2の周縁部を外周端まで至らない幅で全周にわたって切り欠いた溝部2a’を形成しても良く、この場合も上記の本発明の効果が得られる。
【0044】
また、上記実施形態のように蓋体1cの下面にサファイア窓2を接合した場合、サファイア窓2の厚さ分だけ半導体パッケージ1の高さを低くすることができ、小型化に対し非常に有効である。さらに、サファイア窓2は円板状としているが、図4に示すように四角形等の多角形であっても良い。ただし、この場合には接合の際に角部に応力が集中し接合性が脆弱となる傾向にあるため、角部にR(曲率半径)を付与し丸めた形状とするほうが望ましい。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、サファイア窓は周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部が形成されるとともに、溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層が被着され、かつ主面が研磨されていることにより、サファイア窓の光透過領域内に金属ペーストや異物等が付着しないようにすることが有効かつ効率良く実現でき、また光透過性が良好なサファイア窓付き半導体パッケージを高い歩留まりで生産性良く作製可能となり、更には蓋体へのサファイア窓の接合を長期間にわたって強固に保持することが可能となる。
【0046】
また、このようなサファイア窓を半導体パッケージにロウ付けした際に、そのロウ接合を強固に保持できるとともに、光透過性が非常に良好であり、また、量産性に優れたサファイア窓付き半導体パッケージを容易に生産できる。
【0047】
本発明の半導体素子収納用パッケージの製造方法は、サファイア窓は、一方の主面側の周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部を形成し、主面内の少なくとも溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層を被着し、主面を研磨した後、窓部にロウ付けされることにより、そのロウ接合を強固に保持できるとともに、光透過性が非常に良好であり、また高い歩留まりで量産性に優れたサファイア窓付き半導体パッケージを容易に生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体パッケージの実施形態を示す断面図である。
【図2】 図1の半導体パッケージ用のサファイア窓を示し、(a)はサファイア窓の断面図、(b)はサファイア窓の平面図である。
【図3】 本発明のサファイア窓の他の実施形態を示し、(a)はサファイア窓の断面図、(b)はサファイア窓の平面図である。
【図4】 (a),(b)は本発明の半導体パッケージ用のサファイア窓の他の実施形態を示す断面図と平面図である。
【図5】 (a),(b)は従来の半導体パッケージ用のサファイア窓の断面図と平面図である。
【図6】 従来の半導体パッケージの斜視図である。
【符号の説明】
1:半導体パッケージ
1c:蓋体
2:サファイア窓
2a:段差部
2b:メタライズ層
3:半導体素子
4:窓部

Claims (5)

  1. 上面に開口が形成され内部に半導体素子を収容する容器本体と、該容器本体の上面に取着され、セラミックスから成り窓部が開けられた蓋体と、前記窓部に一方の主面側の周縁部がロウ付けされたサファイア窓とを具備した半導体素子収納用パッケージにおいて、前記サファイア窓は、前記蓋体の下面に接合されており、前記周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部が形成されるとともに、該溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層が被着され、かつ前記主面が研磨されていることを特徴とする半導体素子収納用パッケージ。
  2. 前記溝部または段差部の深さが50〜200μmであり、前記溝部または段差部の幅が前記サファイア窓中心部の光透過領域の外側で250μm以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子収納用パッケージ。
  3. 前記メタライズ層表面の算術平均粗さが1〜5μmであることを特徴とする請求項1または2記載の半導体素子収納用パッケージ。
  4. 上面が開口とされた容器本体の内部に半導体素子を収容し、前記開口にセラミックスから成り窓部が開けられた蓋体を取着する工程と、前記窓部にサファイア窓の一方の主面側の周縁部をロウ付けする工程とを具備する半導体素子収納用パッケージの製造方法において、前記サファイア窓は、一方の主面側の周縁部に所定幅で全周にわたる溝部または段差部を形成し、前記主面内の少なくとも前記溝部または段差部にその深さ相当未満の厚さでメタライズ層を被着し、前記主面を研磨した後、前記窓部の下面にロウ付けされることを特徴とする半導体素子収納用パッケージの製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体素子収納用パッケージに半導体素子を収納したことを特徴とする半導体装置。
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