JP3673408B2 - スライドレール - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、家具本体の内面に取付られ、移動側レールに蝶番を介して扉が開閉自在に取付られるスライドレールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、扉を開放した後、家具本体の側板内面の空間部に扉を収納するようにした家具等に使用されるスライドレールは、移動側レールと固定側レールからなり、側板内面上下端部に平行して固定側レールを固定し、これに摺動自在とした移動側レールを上下連結補強材で連結し、移動側レールに蝶番等を介して開閉自在に扉を連結した構成であった。そのため、移動側レールを同期的に移動させる上下補強部材は非常に縦長となるため十分な効果を得る事は困難で、そのため、扉を開いた状態では、扉の重心は、スライドレールの前方に位置するので、常に下側の移動側レールには収納方向に、上側のレールには引き出し方向に扉の荷重が負荷され、下側の移動側レールは若干後方に移動する事となり、開放された扉は、扉の下部が常に家具本体側に収納された傾斜状態となっていた。
【0003】
よって、開放された扉を常に前方に引き出すように操作しながら、扉を閉鎖しなければ、扉の下部が家具本体の一部に接触し、スムースに閉鎖する事ができないばかりか、家具を傷付けたり、スライドレールあるいは蝶番を破損させたりする恐れがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点を解決する事を課題とし、簡単な構造で取付が容易で生産性に優れ、安価に製作でき、扉の開閉、収納引き出しが容易に行えるスライドレールを提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
上記課題を解決する為、本発明が手段とする第1の特徴は、家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって弾性的に変移する係止部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部が形成され、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成されているものである。
【0006】
次に本発明が手段とする第2の特徴は、家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって弾性的に変移する係止部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部が形成され、係止部と被係止部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、少なくともいずれか一方に傾斜面が形成されているものである。
【0007】
次に、本発明が手段とする第3の特徴は、家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、係止孔と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止孔を弾性的に変移させる案内傾斜部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止孔と係止する係止突部が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されているものである。
【0008】
次に、本発明が手段とする第4の特徴は、家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、係止突部と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止突部を弾性的に変移させる案内傾斜部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で前記係止突部と係止する係止孔が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されているものである。
【0009】
さらに、本発明が手段とする第5の特徴は、家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールよりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記固定側レールには、係止部が設けられ、前記移動側レールには、移動側レールが最も前方に摺動した状態で係止部と係止する被係止部が設けられ、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成されているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、係止孔と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止孔を弾性的に変移させる案内傾斜部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止孔と係止する係止突部が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されているものである。
【0011】
【実施例】
本発明の第1実施例を図面(図1〜図5)に基づいて説明する。
図1において、符号10は家具本体の側板を示し、符号101は、側板10から所定寸法内側に位置して、側板10間に扉収納空間102を形成する内側板を示し、符号103は、側板10の内面上下端部に前後方向に平行に配設された下側のスライドレール100の移動側レール2に兆番104を介して開閉自在に取付られた扉を示している。符号105は上下のスライドレール100、100の移動側レール2,2を同期的に移動させる目的で、移動側レール2、2と連結された上下連結補強材を示している。符号4は側板10の内面に連結されたスライドレール100の固定側レール1の前端部内面に設けられた移動側レール保持部材を示している。
【0012】
すなわち、扉103は閉鎖状態から、図1において、蝶番104にて扉の右側端部が前方に持ち出されながら、ほぼ90度回動して開放状態となる。
この状態で、前記したように、扉の重心は、スライドレール100の前方に位置するので、常に下側の移動側レール2には収納方向(後方)に、上側の移動側レール2には引き出し方向(前方)に扉の荷重が負荷されるが、移動側レール保持部材4を有する本発明のスライドレール100は、常に上下の移動側レール2、2は同位置を維持し、扉103の収納動作によって蝶番104と共に、扉収納空間102内に収納される。
【0013】
スライドレール100は、家具等の本体側に連結される固定側レール1と、固定側レール1に対し、ボール保持板3に回転自在に保持された複数個のボール30・・・を介して摺動自在に設けられた移動側レール2と、固定側レール1の前端部内面に設けられ、移動側レール2が最も前方に移動した状態を維持する移動側レール保持部材4より構成されている。
【0014】
固定側レール1は、金属製の細長条板の短手両端部を内向き円弧状に折り曲げて形成された内面長手方向(摺動方向)にボール案内溝を有する折曲縁11、11と、基板12より断面略C字形をなし、摺動方向前後端部に、基板12が移動側レール2方向に突出する移動側レール前端ストッパー13と、移動側レール後端ストッパー(図示せず。)を有し、移動側レール前端ストッパー13の内面と基板12の内面にわたって係止部40を有する移動側レール保持部材4がもうけられている。
符号14は家具本体等に固定側レール1を連結するための連結孔、符号15は移動側レール保持部材4を連結するための取付孔を示している。
【0015】
移動側レール2は、扉103が扉収納空間102内に収納可能なよう、固定側レール1に対し摺動可能な長さで、金属製の細長条板の短手両端部を外向き円弧状に折り曲げて形成された外面長手方向(摺動方向)にボール案内溝を有する折曲縁21、21と、前部に蝶番104の取付孔(図示せず。)を有する基板22より固定側レール1に対向する断面略C字形に形成されている。
そして、基板22の前端が前記固定側レール1の移動側レール保持部材4の一部と、折曲縁21、21の後端が移動側レール後端ストッパー(図示せず。)に当接して摺動範囲が規制されている。
又、基板22の前端部には、前記移動側レール保持部材4の係止部40に対応して被係止部5が形成されている。
【0016】
ボール保持板3は帯条金属板にて移動側レール2の2倍強の長さとし、固定側レール1と移動側レール2間に挿入可能な大きさの基板31と、固定側レール1と移動側レール2の各折曲縁11、11、21、21間に位置する突出縁32、32より断面略コ字形に形成され、突出縁32、32の長手方向(摺動方向)数個所でボール30・・・を回転自在に保持している。
【0017】
第1実施例の移動側保持部材4は、適度な弾性を有する合成樹脂材より中央部分に変移用間隙400を有して、全体がくの字形に形成されており、固定側レール1の基板11の前端内面にリベット401にて取付られる、取付孔41を有する連結基板42と、連結基板42の前端に連設されて、移動側レール前端ストッパー13間に緩衝間隙130が形成され、上端内面に移動側レールストッパー面43を有する起立回動部44と、移動側レールストッパー面43の下側で起立回動部44の後方に突出して連設され、後端に後端部が連結基板42方向に傾斜する案内傾斜部45が形成された移動突部46と、移動突部46の中央部に形成された係止孔(係止部)40より形成されている。
【0018】
案内傾斜部44は、移動側レール2が固定側レール1の前端部に移動して接近した時、移動側レール2の基板22の前端が表面中央部に当接する箇所に位置しており、移動側レール2の前方への移動にともなって、移動突部46は連結基板42側に押しやられ、係止孔(係止部)40を連結基板42側に変移させる。
【0019】
移動側レール2の基板22の前端部には、移動側レール2が固定側レール1に対し最も前方に摺動した位置(基板22の前端が前記移動側レール保持部材4の移動側レールストッパー面43に当接した状態)で、前記係止孔(係止部)40に係止する係止突部(被係止部)5が形成され、係止突部(被係止部)5の係止側には、移動側レール2の後方に向かって所定の摺動力を負荷した時、係止孔(係止部)40を連結基板42側に変移させる、係止突部(被係止部)5と係止孔(係止部)40の係止状態を解除する傾斜面51と、係止突部(被係止部)5の前側には、前記移動側レール保持部材4の案内傾斜部44に対応して、係止孔(係止部)40を連結基板42側にスムースに変移させる係止案内面52が形成されている。
【0020】
第1実施例は上記の如く構成され、図4の仮想線に示す状態から移動側レール2を前方に移動させると(扉103を扉収納空間102からさらに引き出していくと)、移動側レール2の基板22の前端が移動側レール保持部材4の案内傾斜部44に接触しながら、移動突部46を連結基板42側に押しやり、次に、移動突部46の後端上面に係止案内面52が接触して、さらに移動突部46を連結基板42側に押しやり、基板2の前端22が移動側レールストッパー面43に当接すると同時に、係止突部(被係止部)5が係止孔(係止部)40上に一致し、すると、移動突部46は起立回動部44の弾性によって、初期状態に復帰して、係止部(係止孔)40は被係止部(係止突部)5に係止する。(図3に示す状態。)
【0021】
この状態で、扉103は扉収納空間102から最も引き出された開放姿勢となるが、扉103の荷重が、下側の移動側レール2を後方(扉103を扉収納空間102に収納する方向)に押しやるよう負荷されても、係止孔(係止部)40と係止突部(被係止部)5が係止しているので、移動側レール2は不測に移動せず、したがって、扉103は傾斜状態とならず、扉103を閉鎖させるのに何ら支障をきたす事はない。
又、扉103を扉収納空間102から最も引き出した時(移動側レール2が移動側レール保持部材4の移動側レールストッパー面43に当接した時)、起立回動部44と、移動側レール前端ストッパー13間に緩衝間隙130を形成しているので、これが、起立回動部44の弾性と共働して緩衝材の効果をもたらし、衝突音の発生を防止すると共に、扉103の引き出し時の衝撃を緩和する。
【0022】
次に、図3に示す扉103が最も引き出された状態から、下側の移動側レール2に負荷される扉103の荷重以上に、扉103(移動側レール2)を扉収納空間102に押し込む方向に力を加えると、被係止部(係止突部)5の傾斜面51は、弾性に抗して移動突部46を連結基板42側に押しやりながら、被係止部(係止突部)5は係止部(係止孔)40を乗り越えて(図4に示す状態)、移動側レール2は後方に移動する。(扉103は扉収納空間102に移動する。)
そして、移動側レール2の折曲縁21、21は、やがて固定側レール1の移動側レール後端ストッパー(図示せず。)に当接して停止する。(扉103は扉収納空間103に収納される。
この時、スライドレール100の後端部を前端部に対向して同様の構成にしておけば、収納された扉103は家具本体前方に多少傾いていても不用意に飛び出す恐れはない。
【0023】
次に、本発明の第2実施例を図6〜図9に基づいて説明する。
スライドレール100の固定側レール1と移動側レール2とボール保持板3等は第1実施例と同じに構成されているのでその説明は省略する。
第2実施例の移動側保持部材4は、適度な弾性を有する板バネ材より中央部分に変移用間隙400を有して、全体がコ字形に形成されており、固定側レール1の基板11の前端内面にリベット401にて取付られる、取付孔41を有する連結基板42と、連結基板42の前端に連設された起立回動部44と、起立回動部44の後方に突出して連設され、後端に後端部が連結基板42方向に傾斜する案内傾斜部45が形成された移動突部46と、移動突部46の中央部に形成された係止孔(係止部)40より形成されている。
【0024】
案内傾斜部44は、移動側レール2が固定側レール1の前端部に移動して接近した時、移動側レール2の基板22の前端が表面中央部に当接する箇所に位置しており、移動側レール2の前方への移動にともなって、移動突部46は連結基板42側に押しやられ、係止孔(係止部)40を連結基板42側に変移させる。
【0025】
移動側レール2の基板22の前端部には、移動側レール2が固定側レール1に対し最も前方に摺動した位置(基板22の折曲縁21、21の前端が前記固定側レール1の移動側レール前端ストッパー13に当接した状態)で、前記係止孔(係止部)40に係止する係止突部(被係止部)5が形成され、係止突部(被係止部)5の係止側には、移動側レール2の後方に向かって所定の摺動力を負荷した時、係止孔(係止部)40を連結基板42側に変移させる、係止突部(被係止部)5と係止孔(係止部)40の係止状態を解除する傾斜面51と、係止突部(被係止部)5の前側には、前記移動側レール保持部材4の案内傾斜部44に対応して、係止孔(係止部)40を連結基板42側にスムースに変移させる係止案内面52が形成されている。
【0026】
第2実施例は、上記の如く構成されており、第1実施例と同様の作用で、移動側レール2の折曲縁22、22が移動側レール前端ストッパー13に当接した状態で、係止突部(被係止部)5は係止孔(係止部)40に係止し、下側の移動側レールに2負荷される扉103の荷重以上に、扉103(移動側レール2)を扉収納空間102に押し込む方向に力を加えると、係止突部(被係止部)5と係止孔(係止部)4の係止状態は解除される。
【0027】
次に、本発明の第3実施例を図10〜図13に基づいて説明する。
スライドレール100の固定側レール1と移動側レール2とボール保持板3等は第1実施例と同じに構成されているのでその説明は省略する。
第3実施例の移動側保持部材4は、適度な弾性を有する合成樹脂材より中央部分に変移用間隙400を有して、全体がくの字形に形成されており、固定側レール1の基板11の前端内面にリベット401にて取付られる、取付孔41を有する連結基板42と、連結基板42の前端に連設されて、移動側レール前端ストッパー13間に緩衝間隙130が形成され、上端内面に移動側レールストッパー面43を有する起立回動部44と、移動側レールストッパー面43の下側で起立回動部44の後方に突出して連設され、後端に後端部が連結基板42方向に傾斜する案内傾斜部45が形成された移動突部46と、移動突部46の中央部に形成された係止突部(係止部)60より構成されている。
そして、係止突部(係止部)60の係止側には、移動側レール2に後方に向かう所定の摺動力を負荷した時、係止突部(係止部)60を連結基板42側に変移させて、係止突部(係止部)60の係止状態を解除する傾斜面61が形成されている。
【0028】
移動側レール2の基板22の前端部には、移動側レール2が固定側レール1に対し最も前方に摺動した位置(基板22の前端が前記移動側レール保持部材4の移動側レールストッパー面43に当接した状態)で、前記係止突部(係止部)60が係止する係止孔(被係止部)70が形成されている。
【0029】
第3実施例は上記の如く構成され、図12の仮想線に示す状態から、移動側レール2を前方に移動させると、移動側レール2の基板22の前端が移動側レール保持部材4の案内傾斜部44に接触しながら、移動突部46(係止突部40)を連結基板42側に押しやり、基板22の前端が移動側レールストッパー面43に当接すると同時に、係止突部(係止部)60が係止孔(被係止部)70に一致する、すると、移動突部46は起立回動部44の弾性によって、初期状態に復帰し、係止部(係止突部)60は被係止部(係止孔)70に係止する。(図11に示す状態。)
【0030】
この状態で、扉103は扉収納空間102から最も引き出された開放姿勢となるが、扉103の荷重が、下側の移動側レール2を後方(扉103を扉収納空間102に収納する方向)に押しやるよう負荷されても、係止突部(係止部)60と係止孔(被係止部)70が係止しているので、移動側レール2は不測に移動せず、したがって、扉103は傾斜状態とならず、扉103を閉鎖させるのに何ら支障をきたす事はない。
又、扉103を扉収納空間102から最も引き出した時(移動側レール2が移動側レール保持部材4の移動側レールストッパー面43に当接した時)、起立回動部44と、移動側レール前端ストッパー13間に緩衝間隙130を形成しているので、これが、起立回動部44の弾性と共働して緩衝材の効果をもたらし、衝突音の発生を防止すると共に、扉103の引き出し時の衝撃を緩和する。
【0031】
次に、第1実施例と同様、下側の移動側レール2に負荷される扉の荷重以上に、扉を扉収納空間に押し込む方向に力を加えると(図11において、移動側レール2を上方に移動させる方向に力を加えると)、被係止部(係止孔)70の前端面は、係止部(係止突部)60の傾斜面61を、弾性に抗して連結基板42側に押しやりながら、係止部(係止突部)70を乗り越えて(図12仮想線に示す状態)移動側レール2は後方に移動する。
そして、移動側レール2の折曲縁21、21は、やがて固定側レール1の移動側レール後端ストッパー(図示せず。)に当接して停止する。この時、第1実施例同様、スライドレール100の後端部を前端部に対向して同様の構成にしておけば、家具本体が多少前方に傾いていても収納された扉103は不用意に飛び出す恐れはない。
【0032】
【発明の効果】
(1)特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、固定側レールにもうけられる移動側レール保持部材は、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって弾性的に変移する係止部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部が形成され、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成されているので、扉の荷重がスライドレールに負荷されても、扉が傾斜する事がなく、移動側レールが移動しないので、扉の閉鎖時、家具を傷付けたりする恐れがなく、開閉動作をスムースに行う事が出来る。
又、固定側レールに係止部を有する移動側レール保持部材を取付、移動側レールに被係止部をもうけるだけの簡単な構成であるから、生産性に優れ、安価に製作できる。
【0033】
(2)特許請求の範囲の請求項2に記載の発明によれば、前記(1)の効果に加え、係止部と被係止部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、少なくともいずれか一方に傾斜面が形成されているので、係止部と被係止部の係止状態の解除に特別な操作を必要としないので、扉の収納空間内への移動に慣れを必要とせず使い勝手に優れている。
【0034】
(3)特許請求の範囲の請求項3に記載の発明によれば、前記(1)の効果に加え、移動側レール保持部材に、係止孔と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止孔を弾性的に変移させる案内傾斜部を設け、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止孔と係止する係止突部が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されているので、移動側レールを前方に摺動させている時と、係止孔が係止突部に係止する時(扉を扉収納空間から引き出す途中と引き出しが終了した時)の操作に特別な違和感が発生せず、操作を連続してスムースに行う事が出来る。
【0035】
(4)特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、移動側レール保持部材に係止突部と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止突部を弾性的に変移させる案内傾斜部を設け、移動側レールに、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で前記係止突部と係止する係止孔を設け、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面を設けているので、前記(1)〜(3)に記載した効果を有する。
【0036】
(5)特許請求の範囲の請求項5の記載の発明によれば、固定側レールに係止部を設け、移動側レールに、移動側レールが最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部を設け、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成しているので、扉の荷重がスライドレールに負荷されても、扉が傾斜する事がなく、移動側レールが移動しないので、扉の閉鎖時、家具を傷付けたりすることがなく、開閉動作をスムースに行う事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 家具等に本発明の第1実施例を使用した状態の断面図である。
【図2】 本発明の第1実施例の正面図である。
【図3】 図2のAーA線一部断面図である。
【図4】 本発明の第1実施例の移動側レール保持部材の係止部と移動側レールの被係止部の係止状態が解除された状態を示す拡大断面図である。
【図5】 本発明の第1実施例の移動側レール保持部材の斜視図である。
【図6】 本発明の第2実施例の正面図である。
【図7】 図6のAーA線一部断面図である。
【図8】 本発明の第2実施例の移動側レール保持部材の係止部と移動側レールの被係止部の係止状態が解除された状態を示す拡大断面図である。
【図9】 本発明の第2実施例の移動側レール保持部材の斜視図である。
【図10】 本発明の第3実施例の正面図である。
【図11】 図10のAーA線一部断面図である。
【図12】 本発明の第3実施例の移動側レール保持部材の係止部と移動側レールの被係止部の係止状態が解除された状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 固定側レール
12 基板
13 移動側レール前端ストッパー
100 スライドレール
2 移動側レール
22 基板
4 移動側レール保持部材
40 係止部(係止孔)
45 案内傾斜部
5 被係止部(係止突部)
51 傾斜面
52 案内傾斜面
60 係止部(係止突部)
61 傾斜面
70 被係止部(係止孔)
Claims (5)
- 家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって弾性的に変移する係止部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部が形成され、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成されている事を特徴とするスライドレール。
- 家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって弾性的に変移する係止部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止部と係止する被係止部が形成され、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、少なくともいずれか一方に傾斜面が形成されている事を特徴とするスライドレール。
- 家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、係止孔と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止孔を弾性的に変移させる案内傾斜部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で係止孔と係止する係止突部が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されている事を特徴とするスライドレール。
- 家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールと、固定側レールに保持された移動側レール保持部材よりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記移動側レール保持部材は、係止突部と、移動側レールの摺動方向と交差する方向に、移動側レールの摺動によって係止突部を弾性的に変移させる案内傾斜部を有し、移動側レールには、移動側レールが固定側レールに対し最も前方に摺動した位置で前記係止突部と係止する係止孔が形成され、係止孔と係止突部は所定の摺動力で係止状態が解除されるよう、係止突部の係止側に傾斜面が形成されている事を特徴とするスライドレール。
- 家具等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された移動側レールよりなるスライドレールが互いに上下方向に離れて水平に設けられると共に、上下の移動側レールの前端に、蝶番を介して鉛直方向を回転軸に回動自在に扉が取付けられ、前記固定側レールには、係止部が設けられ、前記移動側レールには、移動側レールが最も前方に摺動した状態で係止部と係止する被係止部が設けられ、係止部と被係止部は、所定の摺動力で係止状態が解除されるよう構成されている事を特徴とするスライドレール。
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