JP3671480B2 - カードリーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード等の情報記録媒体に所定のデータを記録したり、またカード等から所定のデータを読み出すカードリーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カードリーダは、メンテナンスを容易にするために、上シャーシと下シャーシを回動自在に軸支して、カード搬送路をむき出し可能することは特開平6−305166号公報に記載されている。
【0003】
また、近年カードリーダはポイントカード等の取扱いができるように携帯できる程度の軽量化及び軽量化が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の構成では、装置の厚みが厚くしかもシャーシが非常に重いので携帯には不向きであるという問題点があった。
【0005】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、装置の小型軽量を行うことができるカードリーダに関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するするために、回動軸にて軸支された一対のシャーシを樹脂で構成するとともに、そのシャーシの間にカード走行路を設けた。
【0007】
また、画像形成手段及びデータ変換手段を駆動する駆動手段を一方のシャーシに保持した。
【0008】
また、シャーシの側壁には、データ変換手段が変更された時にも共用できる凹部を設け、該凹部にはデータ変換手段を保持したホルダを収納した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかる発明は、開閉自在な一対のシャーシと、一対のシャーシの間に互いの一面が対向して設けられたカード走行路と、カード走行路に突出し、カードに対してデータの記録再生の少なくとも一方を行い、しかも一対のシャーシの少なくとも一方に設けられたデータ変換手段と、カード走行路に突出しカードに所定のキャラクタを形成するとともに一対のシャーシの少なくとも一方に取り付けられた画像形成手段と、画像形成手段をカード走行路に出入りさせる第1の駆動手段と、カード走行路に挿入されたカードを走行させる走行手段と、走行手段を駆動する第2の駆動手段とを備え、一対のシャーシの内一方のシャーシに第1及び第2の駆動手段の双方が設けられるとともに、一対のシャーシの少なくとも一方が樹脂材料で構成されたカードリーダであって、カード走行路の側壁にはデータ変換手段が変更された時にも共用できる凹部が設けられ、該凹部にはデータ変換手段を保持したホルダを収納することによって、装置自体の軽量化を行うことができるとともに、カード走行路を形成するための部材やそのスペースが不要となるので、部品点数の削減や装置の高さを低くすることができ、データ変換手段の種類や形状を変更したとき、ホルダを所定の大きさにしておけばシャーシが共用できる。
【0010】
本発明の請求項2にかかる発明は、請求項1において一方のシャーシにデータ変換手段を設け、他方のシャーシに画像形成手段を設けたことによって、カードになんらかの処理を行う重要な手段を別々のシャーシに設けることができるので、一つのシャーシの広いスペースにデータ変換手段及び画像形成手段をそれぞれ取り付けることができ、製造の際に自動化が容易になり、しかも製造し易くなる。
【0011】
本発明の請求項3にかかる発明は、請求項2においてデータ変換手段として磁気ヘッド、画像形成手段としてサーマルヘッドを用いたことによって、ポピュラーな記録再生でしかもインクやトナーの不必要な簡単な印字を行うことができるので、携帯型の装置としては有用である。
【0018】
図1はそれぞれ本発明の一実施の形態におけるカードリーダを示す側面図である。図1において、1,2はそれぞれシャーシで、シャーシ1,2には後に説明する各種電子部品,モータ及びギア等が保持される。また、シャーシ1,2は樹脂やその他の軽量な材料で構成されている。この様にシャーシ1,2を軽量な材料で構成する事によって、装置全体の軽量化を行うことができ、持ち運びが容易になりコストの面でも有利になる。この時シャーシ1,2は加工性,強度及びコストの面から樹脂などの高分子材料で構成することが好ましい。
【0019】
シャーシ1,2は回転軸3によって回動自在に結合されており、シャーシ1を図1に示す矢印A,B方向に回動しさせることによって、シャーシ1,2の間に形成されるカード走行路をむき出しにしたり、収納したりする。
【0020】
例えば、カード走行路内にカードがつまったり、磁気ヘッド等の記録又は再生素子のクリーニング等を行う際には、シャーシ1とシャーシ2の係合を解除して図1に示す矢印B方向にシャーシ1を回動させて、カード走行路をむき出しにして、つまったカードを取り除いたり、あるいは記録又は再生素子のクリーニングを行う。所定の作業(クリーニング等)が終了した後にはシャーシ1を矢印A方向に回動させてシャーシ1をシャーシ2に突き当てて所定の係合装置で互いに結合させる。
【0021】
この構成によって、従来の様に複雑な作業によってカード走行路をむき出しにすることなく、容易にカード搬送路をむき出しにできるのでメンテナンス等の作業性が飛躍的に向上し、たいへん扱い易いカードリーダを提供することができる。
【0022】
図2,図3,図4はそれぞれ本発明の一実施の形態におけるカードリーダの平面透視図,右側面図及び左側面図である。
【0023】
図において、4はシャーシ2に設けられたモータで、モータ4は主にカードPをカード走行路内で移動させる駆動源として用いられる。モータ4にはモータギア5が圧入されており(図4)、モータ4の回転とともにこのモータギア5も回転する。また、モータ4の回転軸にはフォトエンコーダ4aが設けられており、モータ4の回転角度や回転数等を測定する。
【0024】
7はシャーシ2に立設された支柱6に回転自在に保持された減速ギアで、減速ギア7にはモータギア5が噛み合っている。
【0025】
8はシャーシ2に2つのベアリング9にて回転自在に軸支された駆動シャフトで、駆動シャフト8の一方の端部には減速ギア7と噛み合う駆動ギア10が保持されており、他方の端部にはプーリ11が保持されている。更に駆動シャフト8の中央部近傍にはカードP等に傷等をいれない様に、弾性のある材料例えばゴム等で構成された駆動ローラ12が保持されている。モータ4の回転はモータギア5から減速ギア7を介して駆動ギア10に伝えられ、駆動ギア10の回転によってプーリ11及び駆動ローラ12がともに回転する。
【0026】
13はシャーシ2に2つのベアリング15にて回転自在に軸支された駆動シャフトで、駆動シャフト13の一方の端部にはプーリ14が保持されており、しかも中央部には駆動ローラ16が保持されている。
【0027】
17はプーリ11とプーリ14の間にかけられたタイミングベルトで、モータ4からの動力はプーリ14に伝えられ、そしてタイミングベルト17を介してプーリ14に伝えられる。
【0028】
18はカードPの走行方向と垂直な方向(図3に示す矢印R方向)に移動自在に保持されたテンショナープーリで、テンショナープーリ18にはバネ19が当接しており、バネ19の弾性力がテンショナープーリ18を介してタイミングベルト17にテンションを加え、タイミングベルト17にたるみが発生するのを防止している。
【0029】
20はタイミングベルト17に当接したプーリで、プーリ20はシャーシ2に2つのベアリング22にて回転自在に軸支された駆動シャフト21の一方の端部に取り付けられている。また、駆動シャフト21にはプラテンローラ23が保持されており、プーリ20の回転によってプラテンローラ23も従動して回転する。
【0030】
この時、プラテンローラ23は耐熱性を有し、しかも弾性を有する材料で構成することが好ましい。
【0031】
24,25はそれぞれタイミングベルト17に当接したアイドルプーリで、アイドルプーリ24,25はプーリ20を挟むように配置されている。アイドルプーリ24,25はそれぞれシャーシ2に立設された支柱26,27に回転自在に保持されている。
【0032】
図5は本発明の一実施の形態におけるカードリーダのシャーシ1の平面図、図6は本発明の一実施の形態におけるカードリーダの側面透視図である。図5,6において、28はシャーシ1とシャーシ2の間に設けられたカード走行路で、カード走行路28はカードPが移動できる程度の隙間を有しており、しかもローラや各種電子部品が突出している。本実施の形態ではカード走行路28をシャーシ1とシャーシ2の間に設けることで、シャーシ1とシャーシ2を図1に示す様に開放した状態で容易につまったカード等をむき出しにしているが、例えばシャーシ1においてシャーシ2と対向する部分に近接してカード走行路を設けたり、シャーシ2においてシャーシ1と対向する部分近傍にカード走行路を設けたりすることによってもほぼ同様の効果を得ることができる。
【0033】
29はシャーシ2に設けられるとともにデータ変換手段である磁気ヘッドで、磁気ヘッド29はカードPがカード走行路28を移動している時に、カードPに記録されたデータを読みとるかもしくはカードPに所定の情報を書き込む動作の少なくとも一方を行う。磁気ヘッド29の種類としては、多チャンネル磁気ヘッドや薄膜型の磁気ヘッド及び磁気抵抗効果型の磁気ヘッド等を用いることができる。本実施の形態では磁気ヘッド29を用いたが、磁気ヘッド29の代わりに光ヘッドや入出力電極等を設けてもよい。光ヘッドを用いる場合には、カードPに光記録層を形成し、光ヘッドによって、前記光記録層からデータを読みとったり、前記光記録層にデータを記録したりする。電極を用いる場合には、カードPにICを搭載、カードPに設けられた電極と前記入出力電極を当接させて、データの転送などを行い、カードPに搭載されたICからデータを読みとったり、またはICに所定のデータを書き込んだりする。なお、図2には磁気ヘッド29の裏面を示している。
【0034】
更に、図6,図7に示す様に磁気ヘッド29はホルダ30に保持されており、しかもホルダ30はシャーシ2に設けられてカード走行路28に面した凹部2aに収納されている。ホルダ30には底部に孔が設けられており、その孔から磁気ヘッド29の端子29aが突出している。突出した端子29はフレキシブルプリント基板31と電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板31はカードリーダに図示していない回路基板やカードリーダ外に設けられた装置等に接続されている。
【0035】
この様にホルダ30と凹部2aを設ける事によって、磁気ヘッド29の形状の変更や、磁気ヘッド29のアジマス変更などの際にシャーシ2が共用できるので、磁気ヘッド29の変更の度にシャーシ2の変更を行う必要はない。すなわちホルダ30の外形を所定の大きさにしておき、しかもホルダ30の大きさにあった容積を有した凹部2aを設けておくことによって、磁気ヘッド29の種類の変更や磁気ヘッド29のアジマス角度の変更の際に、ホルダ30の内形を変更するだけで、シャーシ2の形状の変更はないので、部品の共用化を行うことができる。
【0036】
131はシャーシ1に回転自在に保持された従動ローラで、従動ローラ131は駆動ローラ12と対向して設けられており、しかもカード走行路28に突出している。この従動ローラ131は弾性部材である押圧バネ32にてカード走行路28の方向に付勢されており、しかも駆動ローラ12に押し付けられている。カードPは従動ローラ131と駆動ローラ12の間に挟み込まれてカード走行路28内を走行する。
【0037】
33はシャーシ1に回転自在に保持されたヘッドローラで、ヘッドローラ33は磁気ヘッド29に対向して設けられており、しかもカード走行路28に突出している。このヘッドローラは弾性部材である押圧バネ34にてカード走行路の方向に付勢されており、しかも磁気ヘッド29に押し付けられている。ヘッドローラ33と磁気ヘッド29の間にカードPを挟み込む事によって、ヘッドローラ33の弾性によってカードPの記録媒体部分と磁気ヘッド29を密着させることができるので、データの記録や再生等を確実に行うことができる。
【0038】
35はシャーシ1に回転自在に保持された従動ローラで、従動ローラ35は駆動ローラ16と対向して設けられており、しかもカード走行路28に突出している。この従動ローラ35は弾性部材である押圧バネ36にてカード走行路28の方向に付勢されており、しかも駆動ローラ16に押し付けられている。カードPは従動ローラ35と駆動ローラ16の間に挟み込まれてカード走行路28内を走行する。
【0039】
次にカードPに印字する手段について説明する。
37は画像形成部材であるサーマルヘッドで、サーマルヘッド37はカードP上の印字可能領域に所定のキャラクターを形成する。サーマルヘッド37はホルダ38に取り付けられており、更にホルダ38はシャーシ1に設けられた回動軸39を中心として回動する。ホルダ38には切欠部38cが設けられており、切欠部38c内には、先ほど説明した従動ローラ35及び押圧バネ36が配置されている。また、ホルダ38にはバネ受け部38a,38bがそれぞれ対向する側面に立設されており、しかもバネ受け部38a,38bにはそれぞれホルダ押圧バネ41,40がそれぞれ当接している。このホルダ押圧バネ40,41によってホルダ38はカード走行路28の方向に付勢されている。後述する駆動手段によってホルダ38は回動軸39を中心に回動し、サーマルヘッド37をカード走行路28に突出したり退却したりする。この時サーマルヘッド37はプラテンローラ23に対向する位置に設けられる。従ってサーマルヘッド37とプラテンローラ23の間にカードPを挟んだ状態でカードPの印字可能領域に所定のキャラクターをサーマルヘッド37で書き込む。
【0040】
さらにホルダ38の回動軸39と反対側の端部には、凸部38dが設けられており、この凸部38dの先端が光検出部43から出入りする事によって、ホルダ38の昇降状態を検知する。光検知部43は受光素子と発光素子を備えており、発光素子から出射された光を受光素子で受け取る構成となっている。従って、受光素子と発光素子の間を何かが遮れば、受光素子の出力変動が生じる。本実施の形態の場合、サーマルヘッド37がカード走行路28に突出している状態になると、凸部38dの先端が光検知部43から離れるので、受光素子と発光素子間を遮るものはなく受光素子の出力は小から大に変化する。すなわち光検知部43の受光出力が小から大に変化するとサーマルヘッド37がカード走行路28に突出している状態(印字可能状態)となり、それを検知した制御部(図示せず)は、サーマルヘッド27に所定の電力やデータ等を送出したり等の動作を行う。
【0041】
また、ホルダ38がカード走行路28から退却すると、凸部38dの先端は光検知部43内に入り込み、受光素子と発光素子の間を遮るので、受光素子の出力は大から小に変化する。すなわち光検知部43の出力を見て、制御部(図示せず)がサーマルヘッドのカード走行路28からの退却を検知すると、その後の処理を行う。
【0042】
42はサーマルヘッド37に所定の電力やデータの送受信を行うフレキシブルプリント基板である。
【0043】
本実施の形態では、画像形成手段としてサーマルヘッド37を用いたが、その他の画像形成手段(例えば、インクジェットヘッドを用いた手段やトナーを用いたレーザプリンティング手段等)を用いても良い。
【0044】
次に上述の印字手段を回動させる構成について説明する。
44は駆動用のモータで、モータ44はシャーシ2に設けられているとともに、モータ4とは反対側の端部に取り付けられている。モータ44の回転軸にはギア45が圧入されており、モータ44の駆動とともにギア45が回転する。また、ギア45は減速ギア46と噛み合っており、更に減速ギア46は減速ギア47と噛み合っている。減速ギア46,47はそれぞれシャーシ2に立設された支柱46a,47aにそれぞれ回転自在に取り付けられている。
【0045】
48は減速ギア47と噛み合っているカムで、カム48には減速ギア47と噛み合うギア部とカム48の回転中心からの距離が異なるカム部によって構成されている。従って、モータ44の駆動によって回転力はギア,減速ギア46,減速ギア47を介してカム48に伝えられる。
【0046】
49はカム48と対向する位置に設けられたカムフォロアで、カムフォロア49はホルダ38のバネ受け部38bに回転自在に取り付けられている。従ってカム48とカムフォロア49の当接位置の違いによって、カムフォロア49は図4に示すZ方向に往復運動するので、バネ受け部38bも往復運動し、最終的にはホルダ38が回動軸39を中心に回動し、サーマルヘッド37がカード走行路28に出入りすることになる。
【0047】
以上の様に構成された印字機構について以下その動作を説明する。
図8に示す様に、カードPに所定のキャラクタを印字するときには、カードPはプラテンローラ23とサーマルヘッド37の間に挟み込まれている。この時カム48とカムフォロア49は当接しておらず、図5に示す様にホルダ38はホルダ押圧バネ40,41によってカード走行路28側に付勢され、それにともなってサーマルヘッド37はカード走行路28内に突出しカードPをプラテンローラとともに挟み込んだ状態となっている。
【0048】
次に印字が終了したときは、図8に示すW方向にカム48が回転するようにモータ44を駆動させる。すると、図9に示す様にカム48はホルダ押圧バネ40,41の付勢力に抗してカムフォロア49を押し上げるので、ホルダ38はカード走行路28から離れるように回動し、それにともなってサーマルヘッド37もカード走行路28から退却する。この動作は主に、カードPに磁気的なデータを等記録したり、カードPから磁気的なデータを読みだしたりする直前等に行われる。
【0049】
図10はカム48の拡大図であり、K1領域ではカム48とカムフォロア49は当接しておらず、サーマルヘッド37はカード走行路28に突出しており、印字動作状態となっている。さらにK2領域では、カム48がカムフォロア49と当接しはじめ、カムフォロア49を押し上げている状態となっている。K3領域では、カム48はカムフォロア49をほぼ最高に押し上げている状態となっており、サーマルヘッド37はカード走行路28から退却しており、カードPを排出したり、挿入したり、またはカードPに対して記録再生動作などを行う状態となっている。
【0050】
次にカード走行路28について説明する。
カード走行路28は図7に示すように一方の側部はシャーシ2に取り付けられた固定ガイダ50で構成されており、他方の側部はシャーシ2に可動的に取り付けられた可動ガイダ51で構成されている。固定ガイダ50はシャーシ2に設けられた図示していない溝に挿入されるとともに、固定ガイダ50の両端部は折り曲げ部50a,50bが設けられており、更にその折り曲げ部50a,50bはそれぞれ凹部2m,2nにそれぞれ収納されている。この折り曲げ部50a,50bを設けることによって、固定ガイダ50の両端に円弧状部を形成できるので、カードPが固定ガイダ50の端部に引っかかってカードPがカード走行路28内に詰まったり、カードPが破損することはない。
【0051】
可動ガイダ51断面L字型をしており、可動自在に止め部52,53によってシャーシ2に取り付けられており、しかも可動ガイダ51はバネ53,54によって固定ガイダ50の方に付勢されている。この様な構成によれば、可動ガイダ51が図7に示す矢印F方向に往復運動できるので、カードPのカード走行路28における位置決めを簡単に行える。
【0052】
以上の様に構成されたカードリーダについて以下図6を用いて動作を説明する。
【0053】
まず、カードPがカード走行路28のカード挿入口300に挿入すると、押え部材200とその押え部材200に対向して設けられたクリーニング部材201によって、カードPの記録媒体部分等が清掃され、ごみなどを取り除く。所定位置までカードPを挿入すると、図示していない光センサなどがカードPの挿入を検知する。すると図示していない制御部がモータ4を駆動して、駆動ローラ12,16及びプラテンローラ23を回転させてカードPを図6に示すW1方向に移動させる。この移動の時にカードPの記録媒体部分と磁気ヘッド29が摺動し、例えばカードPに記録された情報を磁気ヘッド29にて読み出す(以下再生動作と略す)。カードPが磁気ヘッド29の上を所定の長さ摺動したことをカードPの移動量にて検知したら、再生動作を終了させる。この時カードPの移動量は例えばカード走行路28に面した図示していない光センサなどで行う。再生動作が終了すると、制御部は、モータ4を逆駆動させる事によって、駆動ローラ12,16及びプラテンローラ23を逆回転させ、カードPを図6に示すW2方向に移動させる。この時の移動によって、例えば、カードPと磁気ヘッド29は摺動してカードPに磁気ヘッド29が所定のデータを書き込む(以下記録動作と略す)。
【0054】
カードPが磁気ヘッド29の上を所定の長さ摺動したことをカードPの移動量にて検知したら、記録動作を終了させる。この時カードPの移動量は例えばカード走行路28に面した図示していない光センサなどで行う。記録動作が終了したら、制御部はモータ4を逆駆動させて、カードPを図6に示す矢印W1方向に移動させる。この時、制御部はモータ44を駆動させてサーマルヘッド37をカード走行路28の方向に移動させる。そしてW1方向にカードPを移動させる時に、カードP上にサーマルヘッド37にて所定のキャラクタを印字する(以下印字動作と略す)。印字動作が終了すると、制御部はモータ4を逆駆動させてカードPをW2方向に移動させ、再度磁気ヘッド29とカードPを摺動させる。
【0055】
この時、記録動作にて記録されたデータを磁気ヘッド29にて読み出してベリファイする(以下ベリファイ動作と略す)。ベリファイ動作を終了した後にカードPをカード挿入口300から排出する。
【0056】
本実施の形態では、上述の様に再生動作,記録動作,印字動作,ベリファイ動作をカードPをカード走行路28の中を往復運動させる事によって行ったが、再生動作だけでもよいし、記録動作だけでもよく、さらに印字動作だけを行わせてもよい。更に、上記動作を複数回周期的に行っても良い。
【0057】
以上の様に本実施の形態では、下記の様な作用効果を得ることができる。
(1)シャーシ1,2を回動軸3を介して開閉自在に設けるとともに、シャーシ1,2の間にカード走行路28を設けること、即ちシャーシ1,2のそれぞれを直接対向させる事によってシャーシ1,2の一面が直接カード走行路28の側壁を形成することによって、詰まったカードPの排除や装置のクリーニングが容易に行え加えて装置の高さ(例えば図3に示す高さH1)を低くすることができ、さらには部品点数の削減を行うことができる。従来の構成では、シャーシを用いて直接カード走行路を形成しておらず、別部材を用いて形成しているために、その別部材を用いるためのスペースの分装置の高さが高くなり、しかも部品点数が多くなる。
【0058】
さらに、上記構成に加えてシャーシ1,2の少なくとも一方を樹脂等の軽量でしかもカードPを傷つけにくい材料で作製することによって、装置全体の軽量化を行うことができ、しかもシャーシ1,2で直接カード走行路28を形成してもカードPが破損することはない。なお、本実施の形態の様にシャーシ1,2双方を樹脂などで構成する事が最も好ましい。
【0059】
(2)また、シャーシ1,2の内の一方のシャーシ2の方にカードPを搬送する駆動力を発生するモータ4及び印字手段であるサーマルヘッド37をカード走行路28に出入りさせる駆動手段を設けることによって、シャーシ2が前述の各モータを収納するスペースを確保すれば良く、シャーシ1ではそのスペースは不要となるのでシャーシ1の高さ(図3に示すH2)を低くすることができ、ひいては装置全体の高さを更に低くすることができる。
【0060】
(3)また、シャーシ1の側面に凹部100を設け、その凹部100にプーリ11,14,20とテンショナープーリ18とアイドルプーリ24,25及びタイミングベルト17を収納し、更にシャーシ1,2に凹部101を設け、その凹部101にモータギア5と減速ギア7と駆動ギア10それぞれを収納し、加えてシャーシ1,2に凹部102を設け、その凹部102にギア45と減速ギア46,47とカム48をそれぞれ収納することによって、装置側面に回転系(ギアやプーリベルトなど)が大きくはみ出さないので、装置の幅(図2に示す幅Y)を狭くでき、小型化を行うことができる。更に、回転系が外に大きくはみ出していないので、装置を誤って落下させても衝撃が回転系に加わることを抑制できるので、ギアやプーリの変形等によって装置が動かなくなるなどの不具合を防止できる。
【0061】
(4)カードPの走行方向と略垂直に配置された回動軸39を中心として回動するホルダ38にサーマルヘッド37を設け、しかもホルダ38をカード走行路28に昇降させるカム48を設けたことによって、印字手段の駆動系を非常にわずかな変位で、サーマルヘッド37の昇降を行うことができ、装置全体の小型化を行うことができる。
【0062】
(5)磁気ヘッド29をホルダ30に保持し、しかもホルダ30の外形大きさに合致した凹部2aをシャーシ2に設けたことによって、磁気ヘッド29の大きさや傾斜角等の変更が行われても、シャーシ2に同じ様に収納できるので、シャーシ2に変更を加える必要がないので、生産性がよくなる。
【0063】
【発明の効果】
本発明は、回動軸にて軸支された開閉自在な一対のシャーシを樹脂で構成するとともに、そのシャーシの間にカード走行路を設け、また、画像形成手段及びデータ変換手段を駆動する駆動手段を一方のシャーシに保持し、また、シャーシの側壁にデータ変換手段が変更された時にも共用できる凹部を設け、その凹部内にデータ変換手段を保持したホルダを収納した事によって、装置の小型化及び軽量化を行うことができ、加えて、部品の共用化による生産性及び組立性の向上等優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを示す側面図
【図2】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの平面透視図
【図3】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの右側面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの左側面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの平面図
【図6】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの側面透視図
【図7】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの側面図
【図8】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの側面透視拡大図
【図9】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの側面透視拡大図
【図10】本発明の一実施の形態におけるカードリーダのカムの平面図
【符号の説明】
1,2 シャーシ
2a 凹部
3 回動軸
4,44 モータ
12,16 駆動ローラ
23 プラテンローラ
29 磁気ヘッド
30 ホルダ
32,34,36 押圧バネ
33 ヘッドローラ
35,131 従動ローラ
37 サーマルヘッド
38 ホルダ
39 回動軸
48 カム
100,101,102 凹部
Claims (3)
- 開閉自在な一対のシャーシと、前記一対のシャーシの間に互いの一面が対向して設けられたカード走行路と、前記カード走行路に突出し、カードに対してデータの記録再生の少なくとも一方を行い、しかも前記一対のシャーシの少なくとも一方に設けられたデータ変換手段と、前記カード走行路に突出しカードに所定のキャラクタを形成するとともに前記一対のシャーシの少なくとも一方に取り付けられた画像形成手段と、前記画像形成手段を前記カード走行路に出入りさせる第1の駆動手段と、前記カード走行路に挿入されたカードを走行させる走行手段と、前記走行手段を駆動する第2の駆動手段とを備え、前記一対のシャーシの内一方のシャーシに前記第1及び第2の駆動手段の双方が設けられるとともに、前記一対のシャーシの少なくとも一方が樹脂材料で構成されたカードリーダであって、前記カード走行路の側壁には前記データ変換手段が変更された時にも共用できる凹部が設けられ、該凹部には前記データ変換手段を保持したホルダを収納する事を特徴とするカードリーダ。
- 一方のシャーシにデータ変換手段を設け、他方のシャーシに画像形成手段を設けた事を特徴とする請求項1記載のカードリーダ。
- データ変換手段として磁気ヘッド、画像形成手段としてサーマルヘッドを用いたことを特徴とする請求項2記載のカードリーダ。
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