JP3671357B2 - 外囲体 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は屋根や外壁などに用いられる外囲体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、図６に示すように、Ｉ型鋼から成る梁２の上位水平部２ａにタイトフレーム４を固定し、このタイトフレーム４に断面形状が略波型の折板６をねじ止め固定した、屋根と天井を兼ねた外囲体が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の、梁と折板から成る外囲体は断熱・防音効果の点において劣り、また、表面がフラットでないため、作業者が、屋根工事作業のため、外囲体の表面を歩行することが容易でなかった。
本発明は上記問題点を解決することを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、 梁２にタイトフレーム４を介して、凸面６ａと凹面６ｂが交互に形成された略波形の断面形状を有する金属製の折板６を取り付けた外囲体において、前記折板６の凹面６ｂに断熱・防音材８を嵌合充てん配置し、前記折板６の上に下地ボード１２を配置し、該下地ボード１２の上に金属板から成る外囲板１６，３０を複数並列に敷設し、該外囲板１６，３０の平板部１６ａを前記下地ボード１２上に載置したものである。
また本発明は、前記折板６の上面側の複数の凸面６ａの頂部にまたがって細長状の支持桿１０を、折板６の長手方向に対して直角方向に複数配置し、この支持桿１０を前記折板６の凸面６ａの頂部にねじ止め固定する一方、前記下地ボード１２を前記支持桿１０上に載置したものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な一つの実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図１において、２は建築物の骨格材である梁であり、複数のＨ型鋼或いはＩ型鋼により構成されている。前記梁２の上位水平部２ａにはタイトフレーム４が固定されている。６は金属の折板であり、凹面６ｂと凸面６ａが交互に並列状に表れ、断面形状が略波型に形成されている。
【０００６】
複数の波型の折板６が梁２上に並列状に、一部が重なるように配置され、各折板６は、ねじによってタイトフレーム４の頂部に固定されている。波型折板６の凹面６ｂには、断熱・防音材８が充てん配置されている。
【０００７】
前記断熱・防音材８は軽量、安価で、変形、切断加工から容易な例えばグラスウールや、発砲プラスチックなどが用いられている。前記断熱・防音材８は、その上面が波型折板６の凸面６ａと略同一高さに平面状に形成されている。１０は折板６上に複数配置された補強用の支持杆であり、その取付帯板部１０ａが折板６の凸面６ａの上からタイトフレーム４の頂部にねじによって固定されている。
【０００８】
尚、支持杆の取付帯板部１０ａを直接折板６の凸面６ａにねじ止めしても良い。１２は前記支持杆１０の支持用帯板部１０ｂ上に複数配置された合板から成る下地ボードであり、各下地ボード１２間には溝１４が形成されている。前記各下地ボードは、接着剤或いはねじによって前記支持杆１０の支持用帯板部１０ｂに固定されている。
【０００９】
１６は外囲板であり、帯状の鋼板あるいは銅板等の金属板により構成されている。外囲板１６は複数用意されている。各々の外囲板１６の一側部には、その平板部１６ａと同一延長平面上に位置する所定幅の側板部１６ｂと、平板部１６ａ及び側板部１６ｂに対して垂直な垂直壁部１６ｃ，１６ｄと、これら垂直壁部１６ｃ，１６ｄ間に位置する下位水平底壁部１６ｅと、この下位水平底壁部１６ｅの中央に垂直に立設された立ち上り部１６ｆと、この立ち上り部１６ｆの上部に９０度屈折して形成された、平板部１６ａと同一延長平面上の板端受部１６ｇとが設けられている。
【００１０】
前記下位水平底壁部１６ｅとその両側の垂直壁部１６ｃ，１６ｄは図１中、紙面垂直方向に延びる凹入部１８を構成し、該凹入部１８は、溝１４に丁度嵌合可能な寸法に設定されている。各々の外囲板１６の他側部には、平板部１６ａに対して下向き垂直な垂直板部１６ｈと、該垂直板部１６ｈとの間にＶ字を形成するように斜め内側上向きに屈折された引掛部１６ｉとが設けられている。
【００１１】
前記垂直板部１６ｈと引掛部１６ｉとで構成されるＶ字状部２０は、その幅が、前記板端受部１６ｇの端部と平板部１６ａの端部との間の隙間より大きく、且つ、該隙間にＶ字状部２０の弾力に抗して圧入し得る程度に設定されている。
前記下地ボード１２上及び溝１４内には、断熱防水シート（図示省略）が敷設されている。
【００１２】
外囲板１６は、下地ボード１２上に配置され、凹入部１８が溝１４に嵌入される。外囲板１６の側板部１６ｂは、釘又は鋲などの止着具によって、断熱シートの上から下地ボード１２に固定され、平板部１６ａは、下地ボード１２上に載置されるとともに、その下面が、下地ボード１２の上面に固着された座金（図示省略）の上面に接着剤によって接着される。外囲板１６の凹入部１８に隣接する他の外囲板１６の他側部のＶ字状部２０は、対応する外囲板１６の凹入部１８の隙間に圧入され、引掛部１６ｉの先端が対応する板端受部１６ｇの下面と当接係合する。
【００１３】
尚、下地ボード１２上に敷設される外囲板の接続構造は特に図示する構造に限定されるものではない。例えば、図５に示すように、下地ボード１２の溝１４に防水シート２２の上からガーター２４を嵌合配置し、このガーター２４の両側部を下地ボード１２に固定し、このガーター２４内に係止板２６を固定配置し、この係止板２６の係合凹部２６ａにジョイナー２８の下部を嵌合して、このジョイナー２８の上部と係止板２６とで一対の外囲板３０，３０の側部を挾持するようにしても良い。
【００１４】
【効果】
本発明は上述の如く構成したので、Ｈ型鋼などの梁とこれに取り付けられた波型折板を備えた外囲体の断熱防音効果を高めることができる。また、波型折板上をフラットな形状とすることができるので、外囲体を屋根として使用する場合、作業者が外囲体上を容易に歩行することができる等の効果が存する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明である外囲体の正面断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。
【図３】外囲板の一部を切り欠いた外観図である。
【図４】外囲板の断面図である。
【図５】外囲板接続機構の他の実施の形態を示す断面図である。
【図６】従来技術の外観図である。
【符号の説明】
２ 梁
４ タイトフレーム
６ 折板
６ａ 凸面
６ｂ 凹面
８ 断熱・防音材
１２ 下地ボード
１４ 溝
１６ 外囲板
１６ａ 平板部
１６ｂ 側板部
１６ｃ 垂直壁部
１６ｄ 垂直壁部
１６ｅ 下位水平底壁部
１６ｆ 立ち上り部
１６ｇ 板端受部
１６ｈ 垂直板部
１６ｉ 引掛部
１８ 凹入部
２０ Ｖ字状部
２２ 防水シート
２４ ガーター
２６ 係止板
２６ａ 係合凹部
２８ ジョイナー
３０ 外囲板

Claims (2)

1. 梁（２）にタイトフレーム（４）を介して、凸面（６ａ）と凹面（６ｂ）が交互に形成された略波形の断面形状を有する金属製の折板（６）を取り付けた外囲体において、前記折板（６）の凹面（６ｂ）に断熱・防音材（８）を嵌合充てん配置し、前記折板（６）の上に下地ボード（１２）を配置し、該下地ボード（１２）の上に金属板から成る外囲板（１６）（３０）を複数並列に敷設し、該外囲板（１６）（３０）の平板部（１６ａ）を前記下地ボード（１２）上に載置したことを特徴とする外囲体。
2. 前記折板（６）の上面側の複数の凸面（６ａ）の頂部にまたがって細長状の支持桿（１０）を、折板（６）の長手方向に対して直角方向に複数配置し、この支持桿（１０）を前記折板（６）の凸面（６ａ）の頂部にねじ止め固定する一方、前記下地ボード（１２）を前記支持桿（１０）上に載置したことを特徴とする請求項１に記載の外囲体。

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