JP3670813B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の衝突時において運転者を衝撃から保護すると共に、車両の盗難防止を図るのに適したステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衝撃吸収式ステアリング装置として、ステアリングホイール側から作用する衝撃の吸収機構を備えたものが一般に用いられている。その吸収機構により、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時にドライバーに作用する衝撃が吸収される。
【0003】
しかし、例えばワンボックスタイプ等の車両においては、ステアリングシャフトの軸方向と水平方向とがなす角度が大きいため、たとえ衝撃吸収機構を設けても、ドライバーとステアリングホイールとの衝突時に作用する衝撃を十分に吸収できない場合がある。
【0004】
そこで、ステアリングコラムを車体の左右方向に沿う支軸中心に回転可能に支持し、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時に、ステアリングコラムを上部側が車体の前方に向かうように回転させるステアリング装置が開示されている(実開昭53‐33133号公報、特開平4‐334657号公報、特開昭48‐5128号公報)。これにより、ドライバーとステアリングホイールとの間隔が大きくなるので、ドライバーとステアリングホイールとの過大な衝突を防止してシートベルトによる衝撃吸収効果を向上できる。
【0005】
また、車両の盗難防止のために、ステアリングシャフトを支持するステアリングコラムにより支持されるロック部材が、そのステアリングシャフトの回転阻止位置と回転許容位置との間で変位可能とされているステアリング装置が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、支軸中心に回転可能に支持されたステアリングコラムは、ねじり剛性が小さかった。そのため、ステアリングコラムにより支持されたロック部材によりステアリングシャフトの回転を阻止した状態でステアリングホイールを回転させた場合、ステアリングコラムが破損するおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決することのできるステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングシャフトと、そのステアリングシャフトを支持するステアリングコラムと、そのステアリングコラムにより支持されるロック部材とを備え、そのロック部材は、そのステアリングシャフトの回転阻止位置と回転許容位置との間で変位可能とされているステアリング装置において、そのステアリングコラムを、上部側が車体の前方に向かうことができるように車体の左右方向に沿う支軸中心に回転可能に支持する支持部材と、その回転阻止位置のロック部材を介してステアリングシャフトからステアリングコラムに伝達されるトルクを受けるトルク受け部材とが設けられ、そのステアリングコラムの回転は、そのステアリングコラムに回転方向の一定以上の荷重が作用するまでは阻止されると共に、一定以上の荷重が作用することで許容され、前記トルク受け部材は、車体に固定され、一対の側壁と各側壁を連結する連結壁を有すると共に、各側壁の内側面により構成される相対向する一対のトルク受け面を有し、前記ステアリングコラムに上部保持部材が一体化され、前記上部保持部材は、一対の側壁と各側壁を連結する連結壁とを有し、前記トルク受け面により前記ステアリングコラムが前記支軸中心の回転方向に案内され、前記上部保持部材の一方の側壁の外側面が一方の前記トルク受け面に接し、前記上部保持部材の他方の側壁の外側面が他方の前記トルク受け面に接することによって、前記ロック部材を介して前記ステアリングシャフトから前記ステアリングコラムに伝達されるトルクが前記トルク受け部材により受けられ、前記上部保持部材に設けられたストッパーが前記トルク受け部材の連結壁に形成された切欠に隙間を介して挿入され、前記ストッパーが前記トルク受け部材の連結壁に接することによって、前記ロック部材を介して前記ステアリングシャフトから前記ステアリングコラムに伝達されるトルクが前記トルク受け部材により受けられることを特徴とする。
本件発明の構成によれば、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時に、ステアリングコラムの上部側が車体の前方に向かうように回転するので、ドライバーとステアリングホイールとの間隔を大きくし、ドライバーとステアリングホイールとの過大な衝突を防止してシートベルトによる衝撃吸収効果を向上できる。
しかも、回転阻止位置のロック部材を介してステアリングシャフトからステアリングコラムに伝達されるトルクはトルク受け部材により受けられるので、そのトルクによりステアリングコラムが破損するのを防止できる。
【0009】
そのトルク受け部材は相対向する一対のトルク受け面を有し、そのトルク受け面により、そのステアリングコラムは前記支軸中心の回転方向に案内されるの、トルク受け部材を利用してステアリングコラムの支軸中心の回転の円滑化を図ることができる。
【0010】
その一対のトルク受け面がステアリングコラム側に押し付け可能とされ、そのトルク受け面とステアリングコラム側との間の摩擦力により、そのステアリングコラムの回転は、そのステアリングコラムに回転方向の一定以上の荷重が作用するまでは阻止されると共に、一定以上の荷重が作用することで許容されるのが好ましい。
これにより、トルク受け部材を利用してステアリングコラムが不慮に回転するのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1、図2、図3に示すステアリング装置1は、筒状のステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2を支持するステアリングコラム3とを備えている。そのステアリングシャフト2の一端にステアリングホイールHが連結される。そのステアリングシャフト2の他端に、自在継手6a、6bと連結シャフト7を介して、車体側部材45に固定されるステアリングギヤ4が連結される。そのステアリングギヤ4は、そのステアリングシャフト2の回転に応じて車輪Wの舵角を変化させるもので、例えば公知のラックピニオン式ステアリングギヤやボールスクリュー式ステアリングギヤ等を採用できる。
【0013】
図2、図3に示すように、そのステアリングコラム3に、下部保持部材50を介してロアブラケット(支持部材)51が取り付けられている。
そのロアブラケット51は、一対の側壁51a、51bと、各側壁51a、51bの一端を連結する連結壁51cと、各側壁51a、51bの他端からステアリングコラム3の径方向外方に延出する張り出し壁51d、51eとを有する。各張り出し壁51d、51eに形成された通孔51d′、51e′に、車体側部材45に植え込まれた一対のネジ軸52が挿通され、そのネジ軸52にねじ合わされるナット53と車体側部材45とで張り出し壁51d、51eが挟み込まれることで、ロアブラケット51は車体に固定される。
【0014】
その下部保持部材50は、ステアリングコラム3の外周に溶接により固定される周壁部50aと、この周壁部50aの両端から上記ロアブラケット51の側壁51a、51bに沿って張り出し壁51d、51eに向かい延びる側壁50b、50cと、各側壁50b、50cからステアリングコラム3の外方に向かい突出する円柱形の支軸50d、50eとを有する。両支軸50d、50eは、車体の左右方向に沿う同一軸心を有する。
一方の支軸50dは、上記ロアブラケット51の一方の側壁51aに形成された通孔51a′に回転可能に挿通され、他方の支軸50dは、上記ロアブラケット51の他方の側壁51bに形成された通孔51b′に回転可能に挿通される。これにより、その支軸50d、50eを中心として、ステアリングコラム3は上部側が車体の前方に向かうように回転できる。
【0015】
図2、図4の(2)に示すように、そのステアリングコラム3の外周に保持筒90が溶接され、この保持筒90にロック部材91が保持される。そのロック部材91は、図4の(2)において2点鎖線で示すように保持筒90から突出する回転阻止位置と、その保持筒90内に没入する回転許容位置との間で変位可能とされている。そのロック部材91の変位は、車両のエンジンキーにより操作される公知の機構を用いて行なうことができる。その回転阻止位置においては、そのロック部材91は、ステアリングコラム3に形成された通孔3mを介してステアリングシャフト2に形成されたロック孔2aに挿通され、これにより、ステアリングシャフト2の回転を阻止する。
【0016】
図2、図4の(1)、(2)に示すように、そのステアリングコラム3に、上部保持部材10を介してアッパーブラケット11(トルク受け部材)が取り付けられている。
そのアッパーブラケット11は、一対の側壁11a、11bと、各側壁11a、11bの一端を連結する連結壁11cと、各側壁11a、11bの他端からステアリングコラム3の径方向外方に延出する張り出し壁11d、11eとを有する。
各張り出し壁11d、11eに形成された通孔11d′、11e′に、車体側部材45に植え込まれた一対のネジ軸40が挿通され、そのネジ軸40にねじ合わされるナット41と車体側部材45とで張り出し壁11d、11eが挟み込まれることで、アッパーブラケット11は車体に固定されている。
なお、通孔11d′、11e′はコラム軸方向が長手方向の長孔とされ、製作誤差による各部材相互の位置ずれに対応可能とされている。
【0017】
その上部保持部材10は、一対の側壁10a、10bと、各側壁10a、10bの下端を連結する連結壁10cとを有する。各側壁10a、10bの上端はステアリングコラム3の外周に溶接され、これにより上部保持部材10はステアリングコラム3に一体化されている。図5に示すように、その上部保持部材10の側壁10a、10bと連結壁10cとに亘り、下向きに開口する切欠10″が形成されている。
この上部保持部材10の一方の側壁10aの外側面は、上記アッパーブラケット11の一方の側壁11aの内側面(トルク受け面)11a′に接し、上部保持部材10の他方の側壁10bの外側面は、アッパーブラケット11の他方の側壁11bの内側面(トルク受け面)11b′に接する。
これにより、ロック部材91が回転阻止位置に位置する状態でステアリングホイールHを回転させると、そのロック部材91を介してステアリングシャフト2からステアリングコラム3に伝達されるトルクは、その相対向する内側面11a′、11b′を介してアッパーブラケット11により受けられる。なお、本実施形態では、上部保持部材10の下端にストッパー10dが設けられ、アッパーブラケット11の連結壁11cに形成された切欠11c′に僅かの隙間を介して挿入されている。そのストッパー10dが連結壁11cに接することによっても、ロック部材91を介してステアリングシャフト2からステアリングコラム3に伝達されるトルクをアッパーブラケット11により受けることが可能とされている。
また、ステアリングコラム3は、そのアッパーブラケット11の側壁11a、11bの内側面11a′、11b′により、その上部保持部材10の側壁10a、10bの外側面を介して、前記支軸50d、50e中心の回転方向に案内される。
【0018】
そのアッパーブラケット11の側壁11a、11bに形成された通孔11a″、11b″と、その上部保持部材10に形成された上記切欠10″とに挿通されるボルト70に、ナット71がねじ合わされる。そのボルト70の頭部70aとナット71により、アッパーブラケット11の側壁11a、11bの内側面11a′、11b′が、ステアリングコラム3側の上部保持部材10に押し付けられる。これにより、アッパーブラケット11の側壁11a、11bの内側面11a′、11b′と上部保持部材10との間に作用する摩擦力により、ステアリングコラム3の支軸50d、50e中心の回転は、そのステアリングコラム3に回転方向の一定以上の荷重が作用するまでは阻止されると共に、一定以上の荷重が作用することで許容され、ステアリングコラム3が不慮に回転するのを防止できる。
【0019】
上記構成によれば、ステアリングホイールHとドライバーとの衝突時に、図1において2点鎖線で示すように上部側が車体の前方に向かうように回転するので、ドライバーとステアリングホイールHとの間隔を大きくし、ドライバーとステアリングホイールHとの過大な衝突を防止してシートベルトによる衝撃吸収効果を向上できる。しかも、回転阻止位置のロック部材91を介してステアリングシャフト2からステアリングコラム3に伝達されるトルクはアッパーブラケット11により受けられるので、そのトルクによりステアリングコラム3が破損するのを防止できる。また、上記実施形態では、そのトルクは下部保持部材50を介してロアブラケット51によっても受けられるので、より確実にステアリングコラム3の破損を防止できる。さらに、万一ステアリングコラム3に僅かの捩じり変形が生じても、そのトルクをストッパー10dを介してアッパーブラケット11により受けることができ、それ以上のステアリングコラム3の変形を防止できる。そのトルクの受け面として機能するアッパーブラケット11の側壁11a、11bの内側面11a′、11b′を利用して、そのステアリングコラム3は支軸50d、50e中心の回転方向に案内できるので、そのステアリングコラム3の回転の円滑化を図ることができる。さらに、その側壁11a、11bの内側面11a′、11b′とステアリングコラム3側との間の摩擦力により、ステアリングコラム3が不慮に回転するのを防止できる。
【0020】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、保持部材10に設けるストッパー10dは必須ではない。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成でステアリングコラムを円滑に回転させ、ドライバーを衝撃から保護でき、しかも、盗難防止のためにロックされたステアリングホイールを回転させようとしてもステアリングコラムが破損するのを防止できるステアリング装置を提供できる。
【0022】
【他の技術の開示】
図6、図7に示す衝撃吸収式ステアリング装置101は、金属製のステアリングシャフト102と、このステアリングシャフト102を軸受105a、105bを介して支持する合成樹脂製のステアリングコラム103とを備えている。その一方の軸受105aは、ステアリングコラム103の内周に形成された段差とステアリングシャフト102の外周に取り付けられた止め輪112とにより、ステアリングシャフト102とステアリングコラム103に対する軸方向移動が阻止されている。
【0023】
そのステアリングシャフト102は、上部側の第1シャフト部102aと、下部側の筒状第2シャフト部102bとを有する。その第1シャフト部102aの一端にステアリングホイールが連結され、他端に第2シャフト部102bの一端が挿入される。その第2シャフト部102bの他端に、自在継手を構成するヨーク102cが一体化されている。その自在継手を介して上記実施形態と同様にステアリングシャフト102はステアリングギヤに連結される。
【0024】
その第2シャフト部102bの内部に、板状のエネルギー吸収部材104が挿入されている。そのエネルギー吸収部材104は、側面視でサインカーブ状になり、平面視で長方形になるように湾曲され、一端が第1シャフト部102aの端面に接し、他端がヨーク102cに接する。これにより、第1シャフト部102aと第2シャフト部102bとは、ステアリングホイールH側からの衝撃により一定以上の軸方向荷重が作用してエネルギー吸収部材104が変形することで軸方向に相対移動する。そのエネルギー吸収部材104の変形により衝撃エネルギーを吸収できる。
【0025】
その合成樹脂製のステアリングコラム103に、ロアブラケット151が一体的に形成されている。そのロアブラケット151は、そのステアリングコラム103から径方向外方に延出する一対の張り出し壁151d、151eを有する。各張り出し壁151d、151eに形成された切欠151d′、151e′に、上記実施形態と同様に挿通されるネジ軸を介してロアブラケット151は車体側部材に固定される。
【0026】
そのステアリングコラム103の外周に、スチール等の金属製の筒体110が圧入されている。その筒体110に、金属製のアッパーブラケット111が溶接されている。そのアッパーブラケット111は、ステアリングコラム103の径方向外方に延出する一対の張り出し壁111d、111eと、両張り出し壁111d、111eを連結する連結壁111cとを有する。各張り出し壁111d、111eに形成された通孔111d′、111e′に、上記実施形態と同様に挿通されるネジ軸を介して、アッパーブラケット111は車体側部材に固定される。
【0027】
そのステアリングコラム103に筒体110が圧入されているので、ステアリングコラム103と筒体110は、その圧入荷重に応じた一定以上の荷重がステアリングホイール側からの衝撃により作用することで軸方向に相対移動する。その圧入荷重に応じた衝撃エネルギーを吸収できる。
【0028】
その筒体110の外周に金属製の保持筒190が溶接され、この保持筒190に金属製のロック部材191が保持される。そのロック部材191は、図6において2点鎖線で示すように保持筒190から突出する回転阻止位置と、その保持筒190内に没入する回転許容位置との間で変位可能とされている。そのロック部材191の変位は、車両のエンジンキーにより操作される公知の機構を用いて行なうことができる。その回転阻止位置においては、そのロック部材191は、ステアリングコラム103に形成された通孔103mと、筒体110に形成された通孔110mを介してステアリングシャフト102に形成されたロック用凹部102a′に挿通され、これにより、ステアリングシャフト102の回転を阻止する。
【0029】
上記構成によれば、ステアリングコラム103を合成樹脂製とすることで軽量化とコスト低減を図ることができる。また、回転阻止位置のロック部材191を介してステアリングシャフト102から伝達されるトルクを、金属製の筒体110による受けることができるので、ステアリングコラム103が破損するのを防止できる。また、その筒体110をステアリングコラム103の外周に圧入することで、ステアリングコラム103と筒体110の相対移動により衝撃エネルギーを吸収できる。なお、図8に示すように、そのステアリングコラム103の一部を蛇腹部103aとし、その蛇腹部103aを、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時にステアリングホイール側から作用する荷重により変形させることで、衝撃エネルギーを吸収するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のステアリング装置の構成説明図
【図2】本発明の実施形態のステアリング装置の斜視図
【図3】本発明の実施形態のステアリング装置の部分横断面図
【図4】本発明の実施形態のステアリング装置のアッパーブラケットの構成を示す(1)は横断面図、(2)は底面図
【図5】本発明の実施形態のステアリング装置の部分側面図
【図6】他の技術に係るステアリング装置の平断面図
【図7】他の技術に係るステアリング装置の部分破断側面図
【図8】他の技術に係るステアリング装置のステアリングコラムの変形例を示す部分断面図
【符号の説明】
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
11 アッパーブラケット(トルク受け部材)
11a′、11b′ 内側面(トルク受け面)
50d、50e 支軸
51 ロアブラケット(支持部材)
91 ロック部材

Claims (2)

  1. ステアリングシャフトと、
    そのステアリングシャフトを支持するステアリングコラムと、
    そのステアリングコラムにより支持されるロック部材とを備え、
    そのロック部材は、そのステアリングシャフトの回転阻止位置と回転許容位置との間で変位可能とされているステアリング装置において、
    そのステアリングコラムを、上部側が車体の前方に向かうことができるように車体の左右方向に沿う支軸中心に回転可能に支持する支持部材と、
    その回転阻止位置のロック部材を介してステアリングシャフトからステアリングコラムに伝達されるトルクを受けるトルク受け部材とが設けられ、
    そのステアリングコラムの回転は、そのステアリングコラムに回転方向の一定以上の荷重が作用するまでは阻止されると共に、一定以上の荷重が作用することで許容され
    前記トルク受け部材は、車体に固定され、一対の側壁と各側壁を連結する連結壁を有すると共に、各側壁の内側面により構成される相対向する一対のトルク受け面を有し、
    前記ステアリングコラムに上部保持部材が一体化され、
    前記上部保持部材は、一対の側壁と各側壁を連結する連結壁とを有し、
    前記トルク受け面により前記ステアリングコラムが前記支軸中心の回転方向に案内され、前記上部保持部材の一方の側壁の外側面が一方の前記トルク受け面に接し、前記上部保持部材の他方の側壁の外側面が他方の前記トルク受け面に接することによって、前記ロック部材を介して前記ステアリングシャフトから前記ステアリングコラムに伝達されるトルクが前記トルク受け部材により受けられ、
    前記上部保持部材に設けられたストッパーが前記トルク受け部材の連結壁に形成された切欠に隙間を介して挿入され、
    前記ストッパーが前記トルク受け部材の連結壁に接することによって、前記ロック部材を介して前記ステアリングシャフトから前記ステアリングコラムに伝達されるトルクが前記トルク受け部材により受けられることを特徴とするステアリング装置。
  2. その一対のトルク受け面がステアリングコラム側に押し付け可能とされ、
    そのトルク受け面とステアリングコラム側との間の摩擦力により、そのステアリングコラムの回転は、そのステアリングコラムに回転方向の一定以上の荷重が作用するまでは阻止されると共に、一定以上の荷重が作用することで許容される請求項1に記載のステアリング装置。
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