JP3670580B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング用薄膜トランジスタがマトリクス状に形成されたアクティブマトリクス型液晶表示装置の外部駆動回路との接続端子部の配線構造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置およびその製造方法について説明する。図6は従来の液晶表示装置の端子部を説明するための平面図である。図7は、従来の液晶表示装置の端子部を説明するための、第6図のA−A’線、B−B’、C−C’及びD−D’線における断面図である。ゲート配線にTiN/Al/Ti、ソース(ドレイン)配線にAl/Tiを用いた例を示している。ガラスからなる絶縁基板上の一部にスパッタリング法にてゲート配線2が形成される。その上にプラズマCVD法にて窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜3が形成される。ゲート配線2の最上層の窒化チタン(TiN)はアルミニウムのヒロック(丘状隆起)を抑制するためである。ここで窒化膜とするのは、ゲート絶縁膜との密着性を向上させるためである。
【0003】
窒化膜の膜厚は50nmである。ゲート絶縁膜3はゲート配線2上の一部分5が除去される。スルーホール5により次工程でその上に形成するソース配線さらには透明導電膜とのコンタクトをとる。この上の一部に、スパッタリング法にてソース(またはドレイン)配線6が形成される。プラズマCVD法でその上に保護膜としての無機絶縁膜7、スピンコート法で層間絶縁膜としての有機絶縁膜8を形成し、スルーホール5をパターン形成した後、無機絶縁膜7、有機絶縁膜8をマスクとし、Al/Tiの2層からなるソース配線層6a材料のうち、上層のアルミニウムの部分のみをエッチングにより除去する。スパッタリング法にて透明導電膜9を基板端面部まで積層し、無機絶縁膜7、有機絶縁膜8の一部を覆うように端子部を形成する。覆いかぶさるように形成する理由は、ゲート配線2をエッチング液の染込みから保護するためである。また従来はITOで覆う代わりに端子部腐食や汚染等を防止するために端子部への樹脂塗布工程を必要としていたので、コストがアップしそのために歩留低下の要因となっていた。
【0004】
従来の技術では、絶縁基板1上にゲート配線2をエッチングにより形成する。その上に、ゲート絶縁膜3がパターニングされており、ソース配線のうち、チタン膜6bが一部覆っている。その上に透明導電膜9が形成されている。アクティブマトリクス型液晶表示装置はウェットエッチングとドライエッチングを併用して作製される。従来のTiN膜厚ではスルーホール形成時のドライエッチング工程またはその他のエッチングダメージによりTiN膜自体が消失してしまうか、薄くなってしまうために、エッチング液の染込みやITOとの局所界面腐食によりアルニウムの溶解が引き起こされるという問題点があった。一方、特開平5−232494号公報には、外部接続端子やそれにつながる引出配線の電触を防止するために、アルミニウムを含む外部接続端子部への引出し配線の導電層をシールの内側に収め、エッチング液と直接接触させない構造による解決方法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
アクティブマトリクス基板は、ウェットエッチングとドライエッチングとを併用して作製されるので、ウェットエッチング工程において、不純物含有率の大きなアルミニウムやアルミニウム合金膜を、エッチング液中に浸漬すると、導電部とITO膜が、エッチング液(電界質水溶液)との間に電位差を生じ、電蝕反応により界面腐食を起こす。TiN膜はスルーホール形成時のドライエッチまたは他のエッチング時の際に受けるダメージによりTiN膜自体が消失するか、もしくは薄くなってしまう。そのためにエッチング液が染込んで、透明導電膜(ITO)9と金属(アルミニウム)との単極電位を生じて局所界面腐食が起り、アルミニウムが溶解していた。
【0006】
アクティブマトリクス基板の外部駆動回路との接続端子部および基板端面部はアルミニウム膜表面が露出しており、実装工程等の後工程で用いられる各種の薬品や、実装部品を接続後も大気中の湿気や不純物等に汚染されやすい状態にあり、腐食や電蝕反応等により端子部の断線や接触不良が生じる。
【0007】
上記問題を解決するために、画素電極に用いる透明導電膜(ITO)9を被覆した端子構造が用いられるが、その理由は酸化物であるITO膜は大気中において酸化が進行しないことと、耐薬品性にも優れていることによるためである。しかし、ITOは活性な酸化物であるために還元反応のカソード極になりやすく、外部駆動回路の接続端子を構成する金属もしくはその合金膜と電蝕反応による界面腐食を起こしやすいという問題点があった。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、透明導電膜(ITO)9との局所界面腐食によるアルニウムの溶解を解決することと、アクティブマトリクス基板作製工程の歩留を向上させ、端子部分への樹脂塗布工程を削減しコストダウンを行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の液晶表示装置は、薄膜トランジスタがマトリクス状に形成され、薄膜トランジスタを制御するゲート配線および薄膜トランジスタにデータ信号を供給するソース配線がそれぞれ直交して形成され、薄膜トランジスタを介してソース配線と接続される画素電極を有し、画素電極と画素電極に対向して設けられた対向電極との間に液晶材料が保持されている液晶表示装置において、ゲート配線材料がアルミニウムを含む配線材料であって、外部駆動回路との接続端子部の表面層に該ゲート配線材料よりも高抵抗の材料からなる導電層を被覆することを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項2記載の液晶表示装置は、上記高抵抗の材料からなる導電層が非晶質シリコンよりなる半導体層もしくはチタンまたは半導体層とチタンとの積層からなることを特徴としている。
【0011】
本発明の請求項3記載の液晶表示装置は、配線を保護するために配線材料上に設けられる窒化チタンの膜厚が800Å以上であることを特徴としている。
【0012】
本発明の請求項4記載の液晶表示装置の製造方法は、薄膜トランジスタがマトリクス状に形成され、薄膜トランジスタを制御するゲート配線および薄膜トランジスタにデータ信号を供給するソース配線がそれぞれ直交して形成され、薄膜トランジスタを介してソース配線と接続される画素電極を有し、画素電極と画素電極に対向して設けられた対向電極との間に液晶材料が保持されている液晶表示装置の外部駆動回路との接続端子部の製造方法において、アルミニウムを含む配線上の高抵抗導電層の上に積層された酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ等からなる導電膜をエッチングにより基板端面部分のみを、除去することを特徴としている。
【0013】
以下、上記構成による作用を説明する。
【0014】
外部駆動回路との電気的接続を行う端子の構成膜の一つであるITO膜を基板端面から後退させたパターンにすることで、基板端面においてソース配線との接触がなくなるために基板端面での電蝕反応を防止することができ、湿度が高い大気中に液晶表示装置を放置した場合でも基板端子部の安定性が保たれる。
【0015】
基板端面部に高抵抗のa−Si膜を形成することにより、TFT作製工程でのエッチング等によるダメージからゲート配線を保護し、更にはITO膜とアルミニウム層との電気的接触を減らすことにより電蝕反応を防止する。
【0016】
ウェットエッチング時とドライエッチング時の染込みやダメージに耐え、ゲートアルミニウムとITO膜の接触を防止するバッファ層もしくはバリア層としてのTiN膜の膜厚制御が重要である。a−Si高抵抗層は、特にスルーホール形成時に、エッチング工程によってTiN膜が消失し、アルミニウム表面が剥き出しとなることを防ぐ役割を果たす。このことにより外部駆動回路との接続端子部における電解腐食による端子部断線や接触不良を防止する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態1について、以下に図を用いて説明する。
【0018】
(実施の形態1)
図1は本発明の液晶表示装置の端子部を説明するための平面図である。図2は本発明の液晶表示装置の端子部を説明するための断面図である。本発明の実施の形態1では、ゲート配線2にTiN/Al/Tiの3層構造、ゲート配線2を被覆するソース(ドレイン)配線部6aにはAl/Tiの2層構造を用いた。ソース配線部6aのTi層からなる部分は、特にチタンソース配線部6bとした。コーニング#7059ガラスからなる基板1上にスパッタリング法にてゲート配線2を形成した。ゲート配線2の上にプラズマCVD法にて窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜3を形成した。ゲート絶縁膜3はゲート配線2上の一部分を除去して、スルーホール5を形成した。この上に、スパッタリング法にてソース(ドレイン)配線部6を形成した。このときソースパターンの長さ方向のパターンを分割し、同時にゲート絶縁膜3除去部分もスルーホール5の部分もソースパターンと合わせて分割した。ここで言う分割とは、絶縁膜3にスルーホール5を設けて、ゲート配線2とソース(ドレイン)配線部6とが2箇所で接するようにすることである。ソースパターンを分割することによりソース配線部6aのアルミニウムの部分は有機絶縁膜8により覆われて、完全に有機絶縁膜8により保護される。
【0019】
長さ方向にパターンを分割したゲートパターンとソースパターンとの間の表面層はゲート絶縁膜3である。前記のゲート絶縁膜3の除去部分により、ゲート配線2とソース(ドレイン)配線6aさらには透明導電膜9とのコンタクトを取れるようにする。プラズマCVD法で無機絶縁膜7、スピンコート法で有機絶縁膜8を形成し、パターン形成した後、無機絶縁膜7と有機絶縁膜8をマスクとし、ソース配線部6aのうちアルミニウムのみをエッチングにより除去する。スパッタリング法にて透明導電膜9を積層し、無機絶縁膜7、有機絶縁膜8の一部を覆うように端子部を形成する。ソースパターンを分割する目的は透明導電膜のエッチングの際にエッチング液の染み込みにより生じる電解腐蝕によるソース配線のアルミニウムの溶解を防止するためである。分割により透明導電膜のエッチングの際にエッチング液の染み込みにより生じる電解腐蝕を防止できる理由は、ソースパターンを分割することによりソース配線部6aのアルミニウムの部分は有機絶縁膜8により覆われて、完全に有機絶縁膜8により保護される構造が実現されるからである。
【0020】
図3は、本発明の液晶表示装置の端子部形成プロセスを、順に説明するための工程(a)〜(f)における平面図である。図4は、本発明である液晶表示装置の端子部の形成プロセスを説明するための、図2に対応する、A−A’線、B−B’、C−C’及びD−D’線での工程(a)〜(f)における断面図である。
【0021】
工程(a)で絶縁基板1上にゲート配線2をエッチングにより形成する。次に、工程(b)で基板全面にゲート絶縁膜3と半導体層4を積層し、その後工程(c)でゲート配線2とソース配線6aとのコンタクトをとるためにゲート絶縁膜3と半導体層4を一部エッチングにより除去したパターンを形成する。次に、工程(d)でソース(またはドレイン)配線6aを形成する。これにより、ゲート配線2とソース配線6aとを接触させる。次に、工程(e)で無機絶縁膜7及び有機系絶縁膜8を積層し(図示せず)、この有機絶縁膜8をフォトレジストの機能と同様のフォトリソ工程で用いるマスクパターンとし、選択エッチングにより無機絶縁膜7をエッチングにより除去する。無機絶縁膜7を除去した部分でソース配線6aのアルミニウムが表面に露出している部分は、腐食を避けるためにウェットエッチングによりアルミニウムを除去する。このときソース配線6aの表面膜はチタンソース配線部6bとなる。最後に、工程(f)で透明導電膜9を形成する。このときゲート配線2がアルミニウムを用いているため、透明導電膜9のエッチング時にエッチング液の染込みを防止するため有機絶縁膜8、無機絶縁膜7に透明導電膜9が一部かぶさるように形成した。
【0022】
図5は本発明であるゲートTiN膜の初期の膜厚と端子部形成後のTiN膜残膜量の関係を示す図である。ゲート配線2として、チタンとアルミニウムを成膜後、窒化チタン膜(TiN膜)を圧力0.9Pa、パワー27KW、チッソガス流量50sccm、アルゴン流量75sccmで成膜した。TiNの膜厚として、配線を保護するに必要な窒化チタン膜の膜厚は800Å以上である。800Å以下ではアルミニウムのダメージが発生したが、窒化チタン膜の膜厚が800Åを越えた膜厚の場合には、アルミニウムの電解腐食によるダメージの発生は検出されなかった。したがって、TiN膜厚が800Å以上でゲートアルミニウムを保護できることが確認できた。
【0023】
【発明の効果】
本発明の端子構造では、外部駆動回路と電気的接続をする接続端子部には透明導電膜ITOが介在しない。したがって、アルミニウムとITOとの電解腐食反応の発生を防止できる。本端子構造により、エッチング液の染込みで端子が侵される問題点を解決でき、表面層にアルミニウムが露出することによる透明導電膜との電蝕反応による端子部分の短絡防止もしくは断線不良をも防止する効果を奏する。
【0024】
また、端子部への樹脂塗布工程を必要としないために、コスト低減と歩留向上を図る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の端子部を説明するための平面図である。
【図2】図1のA-A’線、B−B’線、C-C’線、D−D’線での断面図である。
【図3】本発明の液晶表示装置端子部の形成プロセスを説明するための工程(a)〜(f)における平面図である。
【図4】本発明である液晶表示装置の端子部の形成プロセスを説明するための、図1のA−A’線、B−B’線、C−C’線及びD−D’線での工程(a)〜(f)に対応する断面図である。
【図5】本発明であるゲートTiN膜の初期の膜厚と端子部形成後のTiN膜の残りの膜厚を示す図である。
【図6】従来の液晶表示装置の端子部を説明するための平面図である。
【図7】従来の液晶表示装置の端子部を説明するための、A−A’線、B−B’、C−C’及びD−D’線での断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 ゲート配線
3 ゲート絶縁膜
4 半導体層
5 スルーホール
6a ソース配線部
6b チタンソース配線部
7 無機絶縁膜
8 有機絶縁膜
9 透明導電膜(ITO)
Claims (3)
- 基板上に薄膜トランジスタがマトリクス状に形成され、前記薄膜トランジスタを制御するゲート配線および前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給するソース配線がそれぞれ直交して形成され、前記薄膜トランジスタを介して前記ソース配線と接続される画素電極を有し、前記画素電極と前記画素電極に対向して設けられた対向電極との間に液晶材料が保持されている液晶表示装置において、
前記基板上に設けられた外部駆動回路との接続端子部を有し、
前記接続端子部は、前記基板の端面から延びるように形成された前記ゲート配線と、前記ゲート配線の上に形成された酸化インジウム、酸化スズ、又は酸化インジウムスズからなる導電膜とを含み、
前記導電膜の端面は前記基板の端面よりも内側にあり、
前記ゲート配線の材料がアルミニウムを含む配線材料であり、
前記ゲート配線のうち前記導電膜に覆われていない前記基板端面側の部分が、非晶質シリコンよりなる半導体層、チタン層、及び非晶質シリコンよりなる半導体層とチタン層との積層のいずれかにより被覆されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1に記載された液晶表示装置において、
前記ゲート配線は、アルミニウムを含むAl層と、前記Al層の上に設けられたチッ化チタン層とを含み、
前記チッ化チタン層の膜厚が800Å以上であることを特徴とする液晶表示装置。 - 基板上に薄膜トランジスタがマトリクス状に形成され、前記薄膜トランジスタを制御するゲート配線および前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給するソース配線がそれぞれ直交して形成され、前記薄膜トランジスタを介して前記ソース配線と接続される画素電極を有し、前記画素電極と前記画素電極に対向して設けられた対向電極との間に液晶材料が保持されており、
前記基板上に設けられた外部駆動回路との接続端子部を有し、
前記接続端子部は、前記基板の端面から延びるように形成された前記ゲート配線と、前記ゲート配線の一部分を覆うように形成された酸化インジウム、酸化スズ、又は酸化インジウムスズからなる導電膜とを含み、
前記ゲート配線の材料がアルミニウムを含む配線材料であり、
前記ゲート配線の前記導電膜に覆われていない部分が、非晶質シリコンよりなる半導体層、チタン層、及び非晶質シリコンよりなる半導体層とチタン層との積層のいずれかにより被覆されている液晶表示装置の製造方法であって、
前記ゲート配線の前記基板端面側の部分を前記半導体層、前記チタン層、又は前記半導体層と前記チタン層との積層のいずれかにより被覆する工程と、
前記ゲート配線の上に前記導電膜を形成する工程と、
前記導電膜の端面が前記基板の端面よりも内側となるように前記導電膜の前記基板端面側の部分をエッチングする工程と、
を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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