JP3670097B2 - 電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機 - Google Patents

電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ガバナー機構付ディーゼルエンジンを搭載した乗用田植機の、発進時のエンジンの制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ディーゼルエンジンにおいて、電子ガバナー機構を具備した技術は公知とされているのである。
例えば、特開昭60−256529号公報に記載の技術の如くである。
また、従来の田植機において、植付作業を行う時にはアクセルレバーを操作して作業回転まで上げ、植付クラッチを「入」に回動して、主クラッチペダルを「入」とすることで走行しながら作業を行うようにし、更に、アクセルレバーを操作して所望の回転数に調節し、変速レバーで走行速度を変更するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、作業開始時や苗継ぎ後や肥料の補給後に作業及び走行を開始するときには、アクセルレバーを低回転側に操作されたままの状態で、アクセルレバーを高回転側に回動することを忘れていることが多く、植付クラッチを「入」とし、主クラッチを「入」としたときに、エンジンの回転数が低いために、力がかからずに不安定な発進となり、植付姿勢も崩れることがあった。
また、ベルト式無段変速装置を装備した田植機の場合、低速位置の変速状態から高速位置に変速する構成となっており、該ベルト式無段変速装置は中立位置がない、つまり、出力軸が回転しない位置(0回転位置)がないので、必ず、低速回転の状態から作業を開始するので、その作業開始回転数は一定以上の回転数が必要となるのである。
従って、本発明は作業開始時や苗継ぎ後や肥料の補給後に作業及び走行を開始するときには、エンジンの回転数を設定範囲内に上げて走行安定性を確保するように構成したのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
電子ガバナー機構付きエンジンを搭載した乗用田植機において、エンジンからの動力をベルト式無段変速装置とクラッチを介して、ミッションケース4に伝え、該ミッションケース4より走行装置を駆動し、前記ベルト式無段変速装置による変速は、植付昇降兼作業 走行変速レバー30の植付走行ガイド溝の間で無段変速を行い、ミッションケース4による変速は、走行変速レバー29により、後進と植付状態と路上走行の3速度の変速を行う構成とし、該走行変速レバー29のガイド溝には、回動操作されるとクラッチが切れて、苗継ぎや肥料補充の為の機体の停止位置となるガイド溝52の位置を設け、作業開始時や苗継ぎ後や肥料補給後の作業再開時に、該ガイド溝52の位置からガイド溝62の植付位置に操作して植付ONとし、植付昇降兼作業走行変速レバー30を前記ガイド溝48の低速位置とした場合に、エンジンの回転数を設定範囲内に上げるべく制御するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は乗用田植機の全体側面図、図2は同じく乗用田植機の全体平面図、図3はボンネット9内に搭載したエンジンEの図面、図4は左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図、図5は同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図、図6はリンク機構27と植付部15の部分を示す側面図、図7は6条用の側条施肥機36の部分の平面図、図8は6条用の側条施肥機36の部分の後面図、図9は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図、図10は電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図である。
【0006】
図11は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図、図12は乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図、図13はエンジンEの許容出力制御を示す図面、図14はエコモード制御を示す図、図15は圃場端旋回の際のエンジン回転数の減速率を示す図、図16はエンジン始動時の燃料噴射量制御を示す図、図17はエンジン始動時のエアヒータ38の通電時間制御を示す図、図18は始動時の、アイドリング回転制御を示す図、図19は本発明の乗用田植機の植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作ガイド板を示す平面図、図20は本発明の乗用田植機の走行変速レバー29の操作ガイド板を示す図である。
【0007】
電子ガバナー機構付きのエンジン搭載乗用田植機は、前輪6・6と後輪8・8の4輪を共に駆動する四輪駆動車輛に構成している。ボンネット9の内部にエンジンEを配置している。また該ボンネット9の左右に予備苗載台10・10が配置されている。
また、該ボンネット9の後部のダッシュボードの部分から、操向ハンドル14が突出されており、該操向ハンドル14の下方でダッシュボードの左側に主クラッチぺダル32が、操向ハンドル14の右側の下部に、左右のブレーキペダル33・33が配置されている。
前記主クラッチペダル32の回動基部には、主クラッチが「入」か「切」かを検知するクラッチペダルスイッチ21が設けられ、ブレーキペダル33・33の回動基部にはブレーキスイッチ23が設けられている。
また、操向ハンドル14の右側のダッシュボードの部分にアクセルレバー1が設けられており、該アクセルレバー1の回動基部にも、アクセルレバー位置センサ22が設けられ回転数設定位置を検出できるようにし、該アクセルレバー位置センサ22及び前記クラッチペダルスイッチ21、ブレーキスイッチ23はコントローラCと接続されている。
【0008】
座席13の右側に、植付昇降兼作業走行変速レバー30が配置されており、該植付昇降兼作業走行変速レバー30の回動基部には、位置センサー30aが配置されてレバー位置を検出し、また植付感度調節レバー31が配置されている。
また、座席13の左側の部分に、走行変速レバー29が配置され、該走行変速レバー29の回動基部には、位置センサー29aが配置され、回動位置が検知され、該位置センサー29a・30aはコントローラCと接続されている。
また、後輪8・8の上方の位置に、6条用の側条施肥機36が配置されており、前輪6・6と後輪8・8により構成された四輪駆動式走行車輛の後部に、リンク機構27を介して、植付部15が吊装されている。
該リンク機構27は、トップリンク25とロワーリンク26により構成されており、昇降シリンダ28の伸縮により、リンク機構27を昇降すべく構成している。
【0009】
植付部15は苗載台16と、2条分均平用センターフロート34と、2条分均平用サイドフロート35と、植付ケース20と植付爪17等により構成されている。
図3はボンネット9内に搭載したエンジンEの図面、図4は左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図、図5は同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図である。
該エンジンEは、前後に長く延びた機体フレーム3の上に載置されており、前方に突出したクランク軸53に、プーリー54を設け、該プーリー54からベルト55を介して、プーリー51に動力伝達している。該プーリー51は、軸50に固定されており、該軸50に軸61がジョイント結合されている。
該軸61がベルト式無段変速ケース59の軸72に動力伝達している。
【0010】
該ベルト式無段変速ケース59の内部には、入出力プーリ69・70と、変速ベルト71が配置されている。また入出力プーリ69・70の部分に、入出力カム77・78が配置されており、該入出力カム77・78を操作することにより、入出力プーリ69・70の幅が変更されて変速ベルト71の接触径が変化して、無段変速が可能となり、ベルト式(割プーリー式)無段変速装置を構成している。
該ベルト式無段変速ケース59の後部に、クラッチケース58が装着されており、該クラッチケース58の内部に、クラッチペダル32の踏み込みにより操作される多板摩擦式型乾式クラッチ73が配置されている。60は油圧ポンプである。
【0011】
また、該クラッチケース58の後面にミッションケース4が固設されている。これらのベルト式無段変速ケース59とミッションケース4は共に、左右の機体フレーム3・3の間に配置されている。ミッションケース4において変速後の回転が、リアアクスルケース7に伝達されている。
図6において、植付ケース20の上面に、左右傾斜センサ56が配置されている。また図7において図示する如く、6条用の側条施肥機36から繰り出される肥料を下方に案内するフレキシブル搬送ホース40が設けられている。
また、6条用の側条施肥機36の一端には、肥料を繰り出す為のターボブロワ41が配置されている。
【0012】
図9は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図、図10は電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図、図11は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図である。
図9において図示する如く、電子ガバナー機構付エンジンEと、コントローラCが接続されており、該コントローラCからの信号が、電子ガバナー機構Gに操作信号を送るように構成している。
該電子ガバナー機構Gの構造は、図10に示す如く構成されており、燃料噴射ポンプPの側面に取付けられている。該燃料噴射ポンプPの燃料噴射量調節ラック2を、リニアソレノイドにより構成された、ラックアクチュエータ5が左右に摺動操作するのである。
そして該ラックアクチュエータ5の動きを検出するラック位置センサー11がラックアクチュエータ5の下方に配置されている。またエンジンEの回転数センサ12と、エンジンEの潤滑油温度センサ18も、該電子ガバナー機構Gの部分に配置されている。
【0013】
このように、電子ガバナー機構Gから、ラック位置センサー11の信号と、回転数センサ12の信号と、潤滑油温度センサ18の信号が、コントローラCに送信される。また、その他に、エンジンEの冷却水温度センサ19と、クラッチペダル32のクラッチペダルスイッチ21と、ブレーキペダル33のブレーキスイッチ23と、アクセルレバー1のアクセルレバー位置センサ22と、キースイッチ24と、エコモードスイッチ37とエアヒータ38、各種値の設定器76等からの信号も入力されている。
また、コントローラCからの信号が出力される方向としては、電子ガバナー機構Gのラックアクチュエータ5を操作し、燃料噴射量調節ラック2を左右に調節する信号と、回転計39と故障表示装置42等へも信号が送信されている。
【0014】
その他に、本発明においては、乗用田植機であるので、走行変速レバー29の操作位置を、位置センサ29aにより検出して、信号をコントローラCに送信し、植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作位置を、位置センサ30aにより検出し、信号をコントローラCに送信しているのである。
このように、センサーからの信号をコントローラCに送信し、コントローラCにおいて、所定のマップに照合して、指令信号を、各部に送信し、電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機を制御しているのである。
【0015】
電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御を説明する。
図12は乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図面である。
本発明の制御機構は、エンジンEの出力を乗用田植機のあらゆる作業において、最大に引き出せるように、電子ガバナー機構Gのマイコンにより、燃料噴射量調節ラック2と燃料噴射ポンプPを操作して、燃料噴射量を最適に制御するものである。
その方法としては、エンジンEの回転を負荷の大小に関わらず、一定に保つアイソクロナス制御と、エンジンEの低速域で粘りを発揮する逆ドループ制御と、高速植付作業に適した性能を発揮するエコモード制御等を行っている。
【0016】
図12の上段に図示したアイソクロナス制御においては、ボンネット9の上で、操向ハンドル14の右側に設けた、アクセルレバー1を回動操作してエンジン回転数を設定すると、乗用田植機により植付作業を開始し、負荷が変動しても、エンジンの回転数を一定に保つのである。従って、常時一定の速度で苗の植付が行えるのである。
しかし、ブレーキペダル33によりブレーキ制動を操作を行った場合には、自動的にこの機能が解除され、通常のドループ制御に移行する、該ドループ制御は、電子ガバナー機構Gではなく、機械式のガバナーを具備した場合と同じであり、負荷が大きくなるとエンジン回転数が下がり、負荷が小さくなるとエンジン回転数が上昇する制御である。
【0017】
逆ドループ制御は、エンジンEの回転数が設定回転、本実施例では1500回転以下で植付作業を行うような場合に、植付作業負荷がエンジン出力の限界に近くなると、自動的に回転数をアップさせて、エンジンEの出力限界を高め、低速作業時の安定性を大幅に向上するものである。
図14に図示されたエコモード制御は、エコモードスイッチ37をONにすると、制御が開始される。このエコモード制御は、高速植付に適した制御機能であり、電子ガバナー機構Gの作用で、高速植付に適したエコモードの出力性能になる。即ち、図14に示す如く、エンジン回転数が高い位置で、出力が増加し、トルクも増加する制御である。
エコモードスイッチ37をOFFにすると、エンジンの高速回転域では、出力が低くなり、トルクも低くなるのである。
【0018】
そして、乗用田植機において、作業開始時や苗継ぎ後や肥料の補給後に作業及び走行を開始するときに、アクセルレバー1が低回転側に操作されたままの状態であっても、植付昇降兼作業走行変速レバー30を、植付位置で低速位置あるガイド溝48に回動操作し、走行変速レバー29を植付位置として、主変速クラッチペダル32を「入」とすると、ラックアクチュエータ5が作動されて、設定した範囲の回転数に上昇するのである。この設定した範囲は低速から安定して走行及び作業が開始できる回転数であり、急発進しない回転数である。
そして、走行及び作業が安定すると、植付昇降兼作業走行変速レバー30で変速すればよく、また、アクセルレバー1で所望の回転数に変更することができるのである。
【0019】
次に、図13の許容出力制御について説明する。
この制御は、エンジン始動後の全てのモードにおいて制御が作動している。そして、この制御は、コントローラCに、エンジン回転数毎にマップにより規定された許容出力トルクとなるように、燃料噴射量を制限するものである。
【0020】
次に、図16においてエンジン始動時の噴射量制御について説明する。
これは、寒冷地において、エンジンの始動性を確保する制御であり、さらに始動時の黒煙の発生防止を行う。始動時の噴射量を算出制御し、また冷却水温度センサ19からの信号により冷却水の温度を知り、これに対応して、始動時の燃料噴射量を調整している。
また、図17において図示する如く、始動時制御の一つとして、エンジン始動時にキースイッチ24のONと共に、エンジンの吸気回路に配置したエアヒーターを、冷却水温度センサ19からの信号に応じてエンジンの予熱に必要な時間だけ自動的に作動させるように構成している。
また、図18において図示する如く、始動時制御の一つとして、冷却水温度センサ19が検出した信号に応じて、始動直後のアイドル回転数を自動的にアップさせ、エンジンの暖機時間の短縮とエンジン回転数の安定化を図っている。尚冷却水の温度が上昇してくると、アイドル回転数は低下する。
【0021】
図19においては、座席13の右側に配置した、植付昇降兼作業走行変速レバー30のガイド溝の構成が開示されている。
該植付昇降兼作業走行変速レバー30は、ガイド溝43の位置で、植付部15を上げ、ガイド溝44の位置で、植付部15を昇降位置で停止する中立位置を構成している。またガイド溝45の位置で、植付部15の下げ位置としている。
次に、植付昇降兼作業走行変速レバー30をガイド溝46の位置に移動すると、植付クラッチ入の状態となり、ガイド溝47の位置も植付クラッチ入りであり、左右の47Lまたは47Rの位置に操作されると、操作された側のマーカーが下降するように構成している。
【0022】
また、植付昇降兼作業走行変速レバー30がガイド溝48に回動操作されると、ベルト式無段変速ケース59の無段変速装置が速度入りとなり、低速で植付を開始する。更にガイド溝49の位置では、ベルト式無段変速装置が高速となり高速植付を行う。
【0023】
図20は、座席13の左側の走行変速レバー29の操作ガイド溝を図示している。
走行変速レバー29がガイド溝57の位置では、後進速度である。
また、走行変速レバー29がガイド溝62の位置で植付状態である。この場合にはベルト式無段変速装置の操作で変速を行うので、走行変速レバー29は操作しない。また、ガイド溝63に回動すると、路上走行速度となる。
また、走行変速レバー29がガイド溝52の位置に回動操作されると、多板摩擦式型乾式クラッチ73が切れて、苗継ぎや肥料補充の為の機体の停止位置となる。
【0024】
本発明においては、電子ガバナー機構Gの付設されたエンジンEを搭載した乗用田植機において、作業開始時や苗継ぎ後や肥料補給後の作業再開時に、走行変速レバー29をガイド溝62の植付位置に操作して植付ONとし、植付昇降兼作業走行変速レバー30をガイド溝48の低速位置とし、アクセルレバー1を作業回転位置まで回動して設定した場合に、主クラッチをONとしても、耕盤が深い場合や硬いの土壌の場合等では、負荷が大きくエンストの可能性があるので、設定範囲だけ回転数を上げるようにコントローラCで制御している。
【0025】
つまり、エンジンの回転数と、アクセルレバー1の位置と、走行変速レバー29の位置と、植付昇降兼作業走行変速レバー30の位置と、主クラッチペダル32の位置をそれぞれ検知してコントローラCに入力し、該コントローラCから電子ガバナー機構Gに信号を送信して、ラックアクチュエータ5を操作して燃料噴射量調節ラック2を燃料噴射ポンプP内で摺動させ、連動してエンジン回転数を設定回転数まで上げるべく制御するように構成している。
そして、この発進時に回転数を一定に保つためにアイソクロナス制御及び逆ドループ制御を行う。この発進時はエンストが起きない回転数であり、発進直後からは徐々に回転数を上げて、苗載台上の苗崩れが生じたり、フロート前部が上がり泥押しすることも防止している。また、アクセルレバー1の設定回転数が高く発進時にショックが予想される場合には、走行変速レバー29が苗継・肥料補充位置であるガイド溝52から植付位置であるガイド溝62に回動したときに回転数を低速発進するときの設定回転まで下げるように制御している。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
電子ガバナー機構付きエンジンを搭載した乗用田植機において、エンジンからの動力をベルト式無段変速装置を介してミッションケースに伝え、該ミッションケースより走行装置を駆動し、かつ、植付部を駆動するとともに、発進時にエンジンの回転数を設定範囲内に上げるべく制御するようにしたので、ベルト式無段変速装置は変速位置が低速位置のときでも一定の回転数の出力が得られるので、クラッチを「入」としたときに、設定範囲内の回転数で発進するために安定した発進が可能となり、エンストしたり、急発進することが無く、植付姿勢も安定して作業を開始することができるのである。
【0027】
また、苗継ぎ後または肥料補給後の発進時にエンジンの回転数を設定範囲内に上げるべく制御したので、再度植付作業を開始する場合に、急発進して、苗を押し下げることが無く、安定して作業を開始することができる。また、エンジンの空回転を無くすことができ、騒音も高くなることはないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用田植機の全体側面図。
【図2】 同じく乗用田植機の全体平面図。
【図3】 ボンネット9内に搭載したエンジンEの図面。
【図4】 左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図。
【図5】 同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図。
【図6】 リンク機構27と植付部15の部分を示す側面図。
【図7】 6条用の側条施肥機36の部分の平面図。
【図8】 6条用の側条施肥機36の部分の後面図。
【図9】 本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図。
【図10】 電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図。
【図11】 本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図。
【図12】 乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図面。
【図13】 エンジンEの許容出力制御を示す図面。
【図14】 エコモード制御を示す図面。
【図15】 圃場端旋回の際のエンジン回転数の減速率を示す図面。
【図16】 エンジン始動時の燃料噴射量制御を示す図面。
【図17】 エンジン始動時のエアヒータ38の通電時間制御を示す図面。
【図18】 始動時の、アイドリング回転制御を示す図面。
【図19】 乗用田植機の植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作ガイド板を示す平面図。
【図20】 乗用田植機の走行変速レバー29の操作ガイド板を示す図面。
【符号の説明】
C コントローラ
E エンジン
G 電子ガバナー機構
P 燃料噴射ポンプ
1 アクセルレバー
2 燃料噴射量調節ラック
3 機体フレーム
4 ミッションケース
5 ラックアクチュエータ
6 前輪
7 リアアクスルケース
8 後輪
9 ボンネット
11 ラック位置センサー
12 回転数センサ
13 座席
14 操向ハンドル
29 走行変速レバー
30 植付昇降兼作業走行変速レバー
73 多板摩擦式型乾式クラッチ

Claims (1)

  1. 電子ガバナー機構付きエンジンを搭載した乗用田植機において、エンジンからの動力をベルト式無段変速装置とクラッチを介して、ミッションケース4に伝え、該ミッションケース4より走行装置を駆動し、
    前記ベルト式無段変速装置による変速は、植付昇降兼作業走行変速レバー30の植付走行ガイド溝の間で無段変速を行い、ミッションケース4による変速は、走行変速レバー29により、後進と植付状態と路上走行の3速度の変速を行う構成とし、
    該走行変速レバー29のガイド溝には、回動操作されるとクラッチが切れて、苗継ぎや肥料補充の為の機体の停止位置となるガイド溝52の位置を設け、
    作業開始時や苗継ぎ後や肥料補給後の作業再開時に、該ガイド溝52の位置からガイド溝62の植付位置に操作して植付ONとし、植付昇降兼作業走行変速レバー30を前記ガイド溝48の低速位置とした場合に、エンジンの回転数を設定範囲内に上げるべく制御することを特徴とする電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機。
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