JP3669935B2 - 自動車のドア構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のドア構造に係り、特に、ドアガラスの取外し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のドア構造においては、その一例が特開平6−135228号に示されている。
【0003】
図6に示される如く、この自動車のドア構造では、トリムパネル本体70に形成したメンテナンス用開口72 に工具73を通して、ドアガラス昇降用レギュレータ74の結合部材76のネジ孔78 にボルト80を螺入することで、結合部材76のガイド溝82 が強制的に押し開かれるようになっている。また、この状態からドアガラス84を固定してドアガラス昇降用レギュレータ74の昇降部材を下降させるか、或いはドアガラス84を上方に引き上げることにより、被結合部材86と結合部材76とが分離され、ドアガラス84を取り外せるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この自動車のドア構造では、図7に示される如く、トリムパネル本体70の車室内側部にライニング88が配設されているため、前記取外し作業の前に、トリムパネル本体70からライニング88を取り外す必要がある。この結果、ドアガラス84の交換作業時間が長くなるという不具合がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、ドアガラスの交換作業時間を短縮することができる自動車のドア構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、ドアガラスの下端部に固定されたガラス支持部材と、
リフトブラケットの取付部に形成された取付孔に下面側から挿通され、前記リフトブラケットの取付部の上面にガラス支持部材を締結する締結手段と、
前記締結手段の下方となる底面部に作業孔が形成されたドアパネルと、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、ドアパネルの底面部に形成された作業孔から工具を挿入し、締結手段によるリフトブラケットの取付部とガラス支持部材との締結を解除することで、ドアガラスを容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラスの交換作業時間を短縮できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の自動車のドア構造において、前記作業孔に蓋部材が配設されていることを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、作業孔に蓋部材を配設することで、作業孔からドア内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における自動車のドア構造の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車室内側方向を示す。
【0012】
図3に示される如く、本実施形態では、本発明の自動車のドア構造が、フロントサイドドア10に適用されており、ドアガラス12は、全開時に図3に破線で示す最下位置に停止するようになっている。
【0013】
図2に示される如く、ドアガラス12における下端前部12Aは、下方へ突出した逆台形状となっており、取付孔14が形成されている。
【0014】
図1に示される如く、ドアガラス12における下端前部12Aには、ガラス支持部材の一部を構成するガラスホルダ16が配設されており、このガラスホルダ16は樹脂材で構成されている。
【0015】
図2に示される如く、ガラスホルダ16は、車両前後方向から見た断面形状が開口部を上方へ向けたコ字状とされており、車幅方向から見た形状は矩形状となっている。
【0016】
図1に示される如く、ガラスホルダ16における一対の縦壁部16A、16Bは、ドアガラス12の下端前部12Aを挟持しており、ガラスホルダ16の底部16Cが、ドアガラス12の下端前部12Aにおける下面12Bを支持している。また、ガラスホルダ16における一対の縦壁部16A、16Bの対向する面には、円筒形の凸部16D、16Eがそれぞれ突出形成されており、これらの凸部16D、16Eが、ドアガラス12の取付孔14に挿入されている。
【0017】
ガラスホルダ16の車幅方向内側には、ガラス支持部材の一部を構成する板金製のガラスブラケット18が配設されており、ガラスブラケット18の車体前後方向から見た断面形状はL字状となっている。ガラスブラケット18の下壁部18Aには、螺子孔20が形成されており、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの下方の部位には、車幅方向外側へ向けて矩形状の切起し22が形成されている。
【0018】
ガラスブラケット18の縦壁部18Bにおける上端縁部18Cは、ガラスホルダ16における車幅方向内側縦壁部16Bの上端縁部に下方に向けて形成した係合溝24に係合している。また、ガラスブラケット18の切起し22がガラスホルダ16の底部16Cの下面を支持している。また、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの上方の部位には、貫通孔26が形成されており、この貫通孔26には、車幅方向内側から鍔付きナット28の螺子部28Aが挿入されている。
【0019】
鍔付きナット28の螺子部28Aは、ガラスホルダ16の円筒形の凸部16D、16E内に挿入されており、鍔付きナット28の鍔28Bは、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの車幅方向内側面に当接している。また、鍔付きナット28の螺子部28Aには、円筒形の凸部16D、16E内を通って車幅方向外側からボルト30が締結されており、ボルト30と鍔付きナット28とによって、ドアガラス12の下端前部12Aに、ガラスホルダ16とガラスブラケット18とが固定されている。
【0020】
一方、図示を省略したウインドレギュレータに連結され上下方向へ移動するリフトブラケット40の前端下部には、図2に示される如く、車幅方向外側へ向かって取付部としてのフランジ40Aが形成されており、このフランジ40Aには、取付孔42が形成されている。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの車幅方向内側端部には、上方に延びる縦壁部40Bが形成されている。
【0021】
図1に示される如く、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの上面には、ガラスブラケット18の下壁部18Aが当接しており、リフトブラケット40における縦壁部40Bの車幅方向外側面には、ガラスブラケット18の縦壁部18Bが当接している。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの取付孔42には、下方から締結手段としてのボルト44の螺子部44Aが挿入されており、ボルト44の螺子部44Aは、ガラスブラケット18における下壁部18Aの螺子孔20に締結されている。従って、ボルト44を螺子孔20から外すことで、リフトブラケット40から、ガラスブラケット18とガラスホルダ16とともにドアガラス12を外せるようになっている。
【0022】
全開位置(図3に破線で示す位置)にあるドアガラス12において、ボルト44の下方となるドアインナパネル46の底面部46Aには、作業孔48が形成されており、作業孔48に下方から工具50を挿入して、ボルト44を外すことができるようになっている。また、作業孔48には、蓋部材としての樹脂製のホールプラグ52が配設されており、ホールプラグ52は容易に着脱できるようになっている。
【0023】
なお、図3に示す、ドアガラス12における下端後部12Cにおいても、同様な組付け構造となっている。
【0024】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0025】
本実施形態の自動車のドア構造では、フロントサイドドア10からドアガラス12を外す際に、ドアインナパネル46の底面部46Aに形成された作業孔48からホールプラグ52を外すことで、工具50を作業孔48に挿入できる。また、ドアガラス12を全開位置(図3に破線で示す位置)にすれば、リフトブラケット40にガラスブラケット18を締結しているボルト44が、作業孔48の上方近傍となるため、工具50でボルト44を容易に外すことができ、ボルト44をガラスブラケット18の螺子孔20から外すことで、リフトブラケット40からガラスブラケット18とガラスホルダ16とともにドアガラス12を容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラス12の交換作業時間を短縮することができる。
【0026】
また、本実施形態では、作業孔48にホールプラグ52を配設することで、作業孔48からフロントサイドドア10の内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0027】
また、本実施形態では、ドアガラス12における下端前部12Aとガラスホルダ16との結合に接着剤を使用しないため、ドアガラス12をリサイクルする際の不純物混入を防止できる。
【0028】
次に、本発明における自動車のドア構造の第2実施形態を図3に従って説明する。
【0029】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
図4に示される如く、本実施形態では、ドアガラス12における下端前部12Aには、ガラス支持部材としてのガラスホルダ56が配設されており、ガラスホルダ56は樹脂材で構成されている。
【0031】
図5に示される如く、ガラスホルダ56は、車両前後方向から見た断面形状が開口部を上方へ向けたコ字状とされており、車幅方向から見た形状は矩形状となっている。
【0032】
図4に示される如く、ガラスホルダ56における一対の縦壁部56A、56Bは、ドアガラス12の下端前部12Aを挟持しており、ガラスホルダ56の底部56Cがドアガラス12の下面12Bを支持している。また、ガラスホルダ56の車幅方向外側縦壁部56における車幅方向内側縦壁部56Bと対向する面には、円筒形の凸部56Dが突出形成されており、この凸部16Dが、ドアガラス12の取付孔14に挿入されている。
【0033】
一方、ガラスホルダ56の車幅方向内側縦壁部56Bにおける凸部16Dと対向する部位には、板ナット58がインサートされている。この板ナット58には、円筒形の凸部56D内を通って車幅方向外側からボルト30が締結されており、ボルト30と板ナット58とによって、ドアガラス12の下端前部12Aに、ガラスホルダ56が固定されている。
【0034】
また、ガラスホルダ56の底部56Cの車両前後方向中央部には、車幅方向に沿って断面矩形状の貫通孔60が形成されており、この貫通孔60には、板ナット62が挿入されている。また、ガラスホルダ56の底部56Cにおける板ナット62の下方となる部位には、上下方向に延びる貫通孔64が形成されている。
【0035】
一方、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの上面には、ガラスホルダ56の底部56Cの下面56Eが当接しており、リフトブラケット40における縦壁部40Bの車幅方向外側面には、ガラスホルダ56の車幅方向外側縦壁部56Bにおける下部が当接している。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの取付孔42には、下方から締結手段としてのボルト44の螺子部44Aが挿入されており、ボルト44の螺子部44Aは、ガラスホルダ56の貫通孔64を通り、板ナット62に締結されている。従って、ボルト44を板ナット62ら外すことで、リフトブラケット40からガラスホルダ56とともにドアガラス12を外せるようになっている。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0037】
本実施形態の自動車のドア構造では、フロントサイドドア10からドアガラス12を外す際に、ドアインナパネル46の底面部46Aに形成された作業孔48からホールプラグ52を外すことで、工具50を作業孔48に挿入できる。また、ドアガラス12を全開位置(図3に破線で示す位置)にすれば、リフトブラケット40にガラスホルダ56を締結しているボルト44が、作業孔48の上方近傍となるため、工具50でボルト44を容易に外すことができ、ボルト44をガラスホルダ56の板ナット62から外すことで、リフトブラケット40からガラスホルダ56とともにドアガラス12を容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラス12の交換作業時間を短縮することができる。
【0038】
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、作業孔48にホールプラグ52を配設することで、作業孔48からフロントサイドドア10の内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0039】
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、ドアガラス12における下端前部12Aとガラスホルダ56との結合に接着剤を使用しないため、ドアガラス12をリサイクルする際の不純物混入を防止できる。
【0040】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本実施形態では、本発明の自動車のドア構造をフロントサイドドア10に適用したが、本発明の自動車のドア構造は、リヤサイドドア、バックドア等の他のドアにも適用可能である。また、締結手段はボルト44に限定されず、ビス等の他の締結手段を使用しても良い。また、蓋部材もホールプラグ52に限定されず、螺子込み式蓋等の他の蓋部材を使用しても良い。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、ドアガラスの下端部に固定されたガラス支持部材と、リフトブラケットの取付部に形成された取付孔に下面側から挿通され、リフトブラケットの取付部の上面にガラス支持部材を締結する締結手段と、締結手段の下方となる底面部に作業孔が形成されたドアパネルと、を有するため、ドアガラスの交換作業時間を短縮することができるという優れた効果を有する。
【0042】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の自動車のドア構造において、作業孔に蓋部材が配設されているため、請求項1に記載の効果に加えて、作業孔からドア内部に埃、水等が入るのを防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の1−1線に沿った拡大断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る自動車のドア構造を示す車両斜め後方外側から見た分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る自動車のドア構造が適用されたフロントサイドドアを示す車両斜め後方内側から見た斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る自動車のドア構造を示す図1に対応する断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る自動車のドア構造を示す車両斜め後方外側から見た分解斜視図である。
【図6】従来例に係る自動車のドア構造を示す断面図である。
【図7】従来例に係る自動車のドア構造が適用されたサイドドアを示す断面図である。
【符号の説明】
10 フロントサイドドア
12 ドアガラス
16 ガラスホルダ(ガラス支持部材)
18 ガラスブラケット(ガラス支持部材)
40 リフトブラケット
40A リフトブラケットのフランジ(取付部)
44 ボルト(締結手段)
46 ドアインナパネル(ドアパネル)
46A ドアインナパネルの底面部
48 ドアインナパネルの作業孔
52 ホールプラグ(蓋部材)
56 ガラスホルダ(ガラス支持部材)
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のドア構造に係り、特に、ドアガラスの取外し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のドア構造においては、その一例が特開平6−135228号に示されている。
【0003】
図6に示される如く、この自動車のドア構造では、トリムパネル本体70に形成したメンテナンス用開口72 に工具73を通して、ドアガラス昇降用レギュレータ74の結合部材76のネジ孔78 にボルト80を螺入することで、結合部材76のガイド溝82 が強制的に押し開かれるようになっている。また、この状態からドアガラス84を固定してドアガラス昇降用レギュレータ74の昇降部材を下降させるか、或いはドアガラス84を上方に引き上げることにより、被結合部材86と結合部材76とが分離され、ドアガラス84を取り外せるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この自動車のドア構造では、図7に示される如く、トリムパネル本体70の車室内側部にライニング88が配設されているため、前記取外し作業の前に、トリムパネル本体70からライニング88を取り外す必要がある。この結果、ドアガラス84の交換作業時間が長くなるという不具合がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、ドアガラスの交換作業時間を短縮することができる自動車のドア構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、ドアガラスの下端部に固定されたガラス支持部材と、
リフトブラケットの取付部に形成された取付孔に下面側から挿通され、前記リフトブラケットの取付部の上面にガラス支持部材を締結する締結手段と、
前記締結手段の下方となる底面部に作業孔が形成されたドアパネルと、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、ドアパネルの底面部に形成された作業孔から工具を挿入し、締結手段によるリフトブラケットの取付部とガラス支持部材との締結を解除することで、ドアガラスを容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラスの交換作業時間を短縮できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の自動車のドア構造において、前記作業孔に蓋部材が配設されていることを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、作業孔に蓋部材を配設することで、作業孔からドア内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における自動車のドア構造の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車室内側方向を示す。
【0012】
図3に示される如く、本実施形態では、本発明の自動車のドア構造が、フロントサイドドア10に適用されており、ドアガラス12は、全開時に図3に破線で示す最下位置に停止するようになっている。
【0013】
図2に示される如く、ドアガラス12における下端前部12Aは、下方へ突出した逆台形状となっており、取付孔14が形成されている。
【0014】
図1に示される如く、ドアガラス12における下端前部12Aには、ガラス支持部材の一部を構成するガラスホルダ16が配設されており、このガラスホルダ16は樹脂材で構成されている。
【0015】
図2に示される如く、ガラスホルダ16は、車両前後方向から見た断面形状が開口部を上方へ向けたコ字状とされており、車幅方向から見た形状は矩形状となっている。
【0016】
図1に示される如く、ガラスホルダ16における一対の縦壁部16A、16Bは、ドアガラス12の下端前部12Aを挟持しており、ガラスホルダ16の底部16Cが、ドアガラス12の下端前部12Aにおける下面12Bを支持している。また、ガラスホルダ16における一対の縦壁部16A、16Bの対向する面には、円筒形の凸部16D、16Eがそれぞれ突出形成されており、これらの凸部16D、16Eが、ドアガラス12の取付孔14に挿入されている。
【0017】
ガラスホルダ16の車幅方向内側には、ガラス支持部材の一部を構成する板金製のガラスブラケット18が配設されており、ガラスブラケット18の車体前後方向から見た断面形状はL字状となっている。ガラスブラケット18の下壁部18Aには、螺子孔20が形成されており、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの下方の部位には、車幅方向外側へ向けて矩形状の切起し22が形成されている。
【0018】
ガラスブラケット18の縦壁部18Bにおける上端縁部18Cは、ガラスホルダ16における車幅方向内側縦壁部16Bの上端縁部に下方に向けて形成した係合溝24に係合している。また、ガラスブラケット18の切起し22がガラスホルダ16の底部16Cの下面を支持している。また、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの上方の部位には、貫通孔26が形成されており、この貫通孔26には、車幅方向内側から鍔付きナット28の螺子部28Aが挿入されている。
【0019】
鍔付きナット28の螺子部28Aは、ガラスホルダ16の円筒形の凸部16D、16E内に挿入されており、鍔付きナット28の鍔28Bは、ガラスブラケット18における縦壁部18Bの車幅方向内側面に当接している。また、鍔付きナット28の螺子部28Aには、円筒形の凸部16D、16E内を通って車幅方向外側からボルト30が締結されており、ボルト30と鍔付きナット28とによって、ドアガラス12の下端前部12Aに、ガラスホルダ16とガラスブラケット18とが固定されている。
【0020】
一方、図示を省略したウインドレギュレータに連結され上下方向へ移動するリフトブラケット40の前端下部には、図2に示される如く、車幅方向外側へ向かって取付部としてのフランジ40Aが形成されており、このフランジ40Aには、取付孔42が形成されている。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの車幅方向内側端部には、上方に延びる縦壁部40Bが形成されている。
【0021】
図1に示される如く、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの上面には、ガラスブラケット18の下壁部18Aが当接しており、リフトブラケット40における縦壁部40Bの車幅方向外側面には、ガラスブラケット18の縦壁部18Bが当接している。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの取付孔42には、下方から締結手段としてのボルト44の螺子部44Aが挿入されており、ボルト44の螺子部44Aは、ガラスブラケット18における下壁部18Aの螺子孔20に締結されている。従って、ボルト44を螺子孔20から外すことで、リフトブラケット40から、ガラスブラケット18とガラスホルダ16とともにドアガラス12を外せるようになっている。
【0022】
全開位置(図3に破線で示す位置)にあるドアガラス12において、ボルト44の下方となるドアインナパネル46の底面部46Aには、作業孔48が形成されており、作業孔48に下方から工具50を挿入して、ボルト44を外すことができるようになっている。また、作業孔48には、蓋部材としての樹脂製のホールプラグ52が配設されており、ホールプラグ52は容易に着脱できるようになっている。
【0023】
なお、図3に示す、ドアガラス12における下端後部12Cにおいても、同様な組付け構造となっている。
【0024】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0025】
本実施形態の自動車のドア構造では、フロントサイドドア10からドアガラス12を外す際に、ドアインナパネル46の底面部46Aに形成された作業孔48からホールプラグ52を外すことで、工具50を作業孔48に挿入できる。また、ドアガラス12を全開位置(図3に破線で示す位置)にすれば、リフトブラケット40にガラスブラケット18を締結しているボルト44が、作業孔48の上方近傍となるため、工具50でボルト44を容易に外すことができ、ボルト44をガラスブラケット18の螺子孔20から外すことで、リフトブラケット40からガラスブラケット18とガラスホルダ16とともにドアガラス12を容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラス12の交換作業時間を短縮することができる。
【0026】
また、本実施形態では、作業孔48にホールプラグ52を配設することで、作業孔48からフロントサイドドア10の内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0027】
また、本実施形態では、ドアガラス12における下端前部12Aとガラスホルダ16との結合に接着剤を使用しないため、ドアガラス12をリサイクルする際の不純物混入を防止できる。
【0028】
次に、本発明における自動車のドア構造の第2実施形態を図3に従って説明する。
【0029】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
図4に示される如く、本実施形態では、ドアガラス12における下端前部12Aには、ガラス支持部材としてのガラスホルダ56が配設されており、ガラスホルダ56は樹脂材で構成されている。
【0031】
図5に示される如く、ガラスホルダ56は、車両前後方向から見た断面形状が開口部を上方へ向けたコ字状とされており、車幅方向から見た形状は矩形状となっている。
【0032】
図4に示される如く、ガラスホルダ56における一対の縦壁部56A、56Bは、ドアガラス12の下端前部12Aを挟持しており、ガラスホルダ56の底部56Cがドアガラス12の下面12Bを支持している。また、ガラスホルダ56の車幅方向外側縦壁部56における車幅方向内側縦壁部56Bと対向する面には、円筒形の凸部56Dが突出形成されており、この凸部16Dが、ドアガラス12の取付孔14に挿入されている。
【0033】
一方、ガラスホルダ56の車幅方向内側縦壁部56Bにおける凸部16Dと対向する部位には、板ナット58がインサートされている。この板ナット58には、円筒形の凸部56D内を通って車幅方向外側からボルト30が締結されており、ボルト30と板ナット58とによって、ドアガラス12の下端前部12Aに、ガラスホルダ56が固定されている。
【0034】
また、ガラスホルダ56の底部56Cの車両前後方向中央部には、車幅方向に沿って断面矩形状の貫通孔60が形成されており、この貫通孔60には、板ナット62が挿入されている。また、ガラスホルダ56の底部56Cにおける板ナット62の下方となる部位には、上下方向に延びる貫通孔64が形成されている。
【0035】
一方、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの上面には、ガラスホルダ56の底部56Cの下面56Eが当接しており、リフトブラケット40における縦壁部40Bの車幅方向外側面には、ガラスホルダ56の車幅方向外側縦壁部56Bにおける下部が当接している。また、リフトブラケット40におけるフランジ40Aの取付孔42には、下方から締結手段としてのボルト44の螺子部44Aが挿入されており、ボルト44の螺子部44Aは、ガラスホルダ56の貫通孔64を通り、板ナット62に締結されている。従って、ボルト44を板ナット62ら外すことで、リフトブラケット40からガラスホルダ56とともにドアガラス12を外せるようになっている。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0037】
本実施形態の自動車のドア構造では、フロントサイドドア10からドアガラス12を外す際に、ドアインナパネル46の底面部46Aに形成された作業孔48からホールプラグ52を外すことで、工具50を作業孔48に挿入できる。また、ドアガラス12を全開位置(図3に破線で示す位置)にすれば、リフトブラケット40にガラスホルダ56を締結しているボルト44が、作業孔48の上方近傍となるため、工具50でボルト44を容易に外すことができ、ボルト44をガラスホルダ56の板ナット62から外すことで、リフトブラケット40からガラスホルダ56とともにドアガラス12を容易に取り外すことができる。この結果、ドアガラス12の交換作業時間を短縮することができる。
【0038】
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、作業孔48にホールプラグ52を配設することで、作業孔48からフロントサイドドア10の内部に埃、水等が入るのを防止できる。
【0039】
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、ドアガラス12における下端前部12Aとガラスホルダ56との結合に接着剤を使用しないため、ドアガラス12をリサイクルする際の不純物混入を防止できる。
【0040】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本実施形態では、本発明の自動車のドア構造をフロントサイドドア10に適用したが、本発明の自動車のドア構造は、リヤサイドドア、バックドア等の他のドアにも適用可能である。また、締結手段はボルト44に限定されず、ビス等の他の締結手段を使用しても良い。また、蓋部材もホールプラグ52に限定されず、螺子込み式蓋等の他の蓋部材を使用しても良い。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、ドアガラスの下端部に固定されたガラス支持部材と、リフトブラケットの取付部に形成された取付孔に下面側から挿通され、リフトブラケットの取付部の上面にガラス支持部材を締結する締結手段と、締結手段の下方となる底面部に作業孔が形成されたドアパネルと、を有するため、ドアガラスの交換作業時間を短縮することができるという優れた効果を有する。
【0042】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の自動車のドア構造において、作業孔に蓋部材が配設されているため、請求項1に記載の効果に加えて、作業孔からドア内部に埃、水等が入るのを防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の1−1線に沿った拡大断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る自動車のドア構造を示す車両斜め後方外側から見た分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る自動車のドア構造が適用されたフロントサイドドアを示す車両斜め後方内側から見た斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る自動車のドア構造を示す図1に対応する断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る自動車のドア構造を示す車両斜め後方外側から見た分解斜視図である。
【図6】従来例に係る自動車のドア構造を示す断面図である。
【図7】従来例に係る自動車のドア構造が適用されたサイドドアを示す断面図である。
【符号の説明】
10 フロントサイドドア
12 ドアガラス
16 ガラスホルダ(ガラス支持部材)
18 ガラスブラケット(ガラス支持部材)
40 リフトブラケット
40A リフトブラケットのフランジ(取付部)
44 ボルト(締結手段)
46 ドアインナパネル(ドアパネル)
46A ドアインナパネルの底面部
48 ドアインナパネルの作業孔
52 ホールプラグ(蓋部材)
56 ガラスホルダ(ガラス支持部材)
Claims (2)
- ドアガラスの下端部に固定されたガラス支持部材と、
リフトブラケットの取付部に形成された取付孔に下面側から挿通され、前記リフトブラケットの取付部の上面にガラス支持部材を締結する締結手段と、
前記締結手段の下方となる底面部に作業孔が形成されたドアパネルと、
を有することを特徴とする自動車のドア構造。 - 前記作業孔に蓋部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のドア構造。
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