JP3669615B2 - 試料加熱・冷却装置および熱分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、X線回折測定や、X線回折と熱分析との同時測定に際して、試料の加熱または冷却に好適な試料加熱・冷却装置、およびこの試料加熱・冷却装置を用いた熱分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線回折測定装置(以下、XRDということもある)は、試料にX線を照射したとき試料から回折してくる回折X線の強度と回折角度を測定し、これらの測定データに基づき試料の結晶構造等をミクロ的視点から分析できる理化学機器として知られている。
【0003】
一方、熱分析装置は、試料の熱的変化を測定し、試料の物性をマクロ的視点から分析できる理化学機器として知られている。示差走査熱量計(以下、DSCということもある)は、測定試料と標準試料とが、制御された温度プログラム下にあるとき、測定試料と標準試料とに対する熱量の入力差を温度の関数として測定する熱分析装置である。
【0004】
従来、これらX線回折測定装置と示差走査熱量計は、それぞれ個別の装置として提供されていたので、X線回折測定(以下、XRD測定ということもある)と示差走査熱量測定(以下、DSC測定ということもある)とは、それぞれ別個のプロセスをもって実行されていた。
【0005】
しかし、近年、これらの測定を同時に行ない、それぞれの視点から多角的に分析できる測定データを得たいという要望があり、それに応えるべく本発明者らは、XRDとDSCの複合装置(XRD/DSC同時測定装置という)の開発を進めてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
XRD/DSC同時測定装置の開発においては、試料の加熱または冷却構造と、XRD測定のための試料に対するX線軌道の確保とをいかに適合させるかが問題となる。
一般に、DSCには、熱流速型と入力補償型とがあり、熱流速型のDSCは、測定試料および標準試料の各試料ホルダの周囲に加熱炉を配設し、この加熱炉と各試料ホルダとを感熱体で接合した構造を備えている。この熱流側型DSCでは、加熱炉からの熱を感熱体を介して各試料ホルダに伝えるとともに、試料の熱的変化を感熱体の熱流変化として検出する。
【0007】
この種の熱流速型DSCは、各試料ホルダの周囲を静的な熱流状態に保つ必要から密封構造としなければならないため、各試料に対しXRD測定のためのX線軌道を確保することができない。したがって、XRD/DSC同時測定装置への適用には困難があった。
【0008】
一方、入力補償型のDSCは、メインヒータで各試料を均等に加熱するとともに、各試料ホルダの内部に熱補償ヒータを設け、この熱補償ヒータで測定試料と標準試料との間の温度差が零になるように制御する構造となっており、この制御のために必要な単位時間当りの熱量を検出する。
さらに、この入力補償型DSCは、各試料ホルダの周囲にメインヒータとしての加熱炉を配設した外部加熱式のものと、メインヒータを試料ホルダの内部に設けた内部加熱式のものとに分けられる。
【0009】
このうち、外部加熱式の入力補償型DSCでは、入力補償型のDSCと同様、各試料ホルダの周囲に加熱炉が設けられるため、各試料に対するXRD測定のためのX線軌道を確保することができない。
これに対し、内部加熱式の入力補償型DSCによれば、各試料の周囲に加熱炉が存在しないため、各試料対するXRD測定のためのX線軌道を確保することが可能となる。
【0010】
しかしながら、これらのX線軌道を確保するために各試料の周囲を大気に開放した場合、各試料の周囲に加熱による対流現象が生じ、各試料温度を安定化させることが困難となる問題があった。
また、近年の熱分析測定においては、試料を冷却した際の物性変化をも測定対象にしたいという要望が高い。
【0011】
この発明は、上述したごとき要望と、それを実現するための検討結果に基づいてなされたもので、試料に対するX線回折測定のためのX線軌道(試料への入射X線軌道、および試料から反射してくる回折X線をX線検出器へ導くための反射X線軌道)を確保するとともに、試料を安定して加熱または冷却でき、高精度な測定データを得ることが可能な試料加熱・冷却装置の提供を目的とする。
さらに、この発明は、XRD/DSC同時測定装置への適用に好適な熱分析装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の試料加熱・冷却装置は、試料を充填する試料ホルダと、この試料ホルダを底面から加熱する試料加熱手段と、試料ホルダを冷却する試料冷却手段とを備え、かつX線透過材料からなるX線透過窓を有した試料カバーを試料ホルダの周囲に配設したことを特徴としている。
試料加熱手段は、試料ホルダを底面から加熱する構成のため、試料の周囲を遮蔽することがなく、したがって、試料の周囲を開放してXRD測定のためのX線軌道を確保することができる。
【0013】
さらに、試料ホルダの周囲に試料カバーを配設したので、試料の周囲で加熱による対流現象が発生することを防止でき、安定した加熱状態を保持することができる。この試料カバーには、X線透過材料からなるX線透過窓が設けてあり、該X線透過窓を通して入射X線軌道および反射X線軌道が確保される。
また、この発明装置は試料冷却手段を備えているので、試料を冷却した際の物性変化を測定することもできる。
【0014】
しかし、試料の冷却にともない、試料カバーの内部と外部とに温度差が生じ、試料カバーの表面等が結露するおそれがある。試料カバーの表面が結露した場合、水滴によりX線の散乱が生じる等の原因からX線回折測定の精度が低下することが考えられる。
【0015】
そこでこの発明は、X線透過材料からなるX線透過窓を有した外カバーを試料カバーの外周に配設するとともに、少なくとも試料カバーの内部空間および外カバーの内部空間に乾燥ガスを導入する乾燥ガス供給手段を備えた構成とすることが好ましい。この構成により、乾燥ガス供給手段から供給される乾燥ガスが試料カバーの内部空間および外カバーの内部空間の水分を除去するため、少なくとも試料カバーの内外面および外カバーの内面に対する結露を防止することができる。
さらに、外カバーの温度を調節する外カバー加熱手段を設ければ、外カバーの冷却が防止できるため、大気と接する外カバーの外面についても結露を防止することができる。
【0016】
なお、この発明の試料加熱・冷却装置は、XRD/DSC同時測定装置に好適であることはいうまでもなく、その他に例えば、X線回折装置の試料加熱・冷却装置としても利用することができる。
【0017】
次に、この発明の熱分析装置は、上記構成の試料加熱・冷却装置において、試料ホルダを、標準試料が充填される標準試料ホルダと、測定試料が充填される測定試料ホルダとで構成するとともに、試料加熱手段を、標準試料ホルダに対してその底面から加熱する標準試料加熱手段と、測定試料ホルダに対してその底面から加熱する測定試料加熱手段とで構成し、かつ、標準試料ホルダに充填された標準試料の温度を検出する標準試料温度検出手段と、測定試料ホルダに充填された測定試料の温度を検出する測定試料温度検出手段とを備えた構成としてある。
【0018】
このような構成とすれば、標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度と、測定試料温度検出手段により検出した測定試料の温度とによる示差熱分析(DTA)測定が、X線回折測定と同時に可能となる。
【0019】
さらに、標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度とあらかじめ設定してある設定温度との差を求め、該温度差が無くなるように標準試料加熱手段および測定試料加熱手段を制御する加熱温度制御手段と、標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度と測定試料温度検出手段により検出した測定試料の温度との差を求め、該温度差が無くなるように測定試料加熱手段を制御する示差熱制御手段とを備えた構成とすれば、示差走査熱量測定がX線回折測定と同時に可能となる。
【0020】
すなわち、示差走査熱量測定においては、標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度と、測定試料温度検出手段により検出した測定試料の温度との差に基づいて、該温度差を無くすために必要な測定試料加熱手段の熱量を算出すればよい。
【0021】
この発明の熱分析装置では、試料加熱手段および標準試料加熱手段が、各試料を所定のプログラム温度に加熱するメインヒータとしての機能を備えるとともに、測定試料と標準試料との間の温度差を零にするための熱補償ヒータとしても機能しているので、各ヒータを別個に備えた従来のDSCに比べ、各試料ホルダ部分の構造を小形化および簡素化することができる。
【0022】
さて、試料に対してX線を照射すると、試料カバーの内部に存在するガスが電離してイオンを発生することがある。試料カバーの内部にイオンが発生した場合、そのイオンを介して標準試料温度検出手段や測定試料温度検出手段と、周囲の導電性部材との間が通電し、それら試料温度検出手段の検出精度が低下するおそれがある。
【0023】
そこで、試料に対するX線照射により試料ホルダの周囲に発生したイオンを介して、標準試料温度検出手段および測定試料温度検出手段と、周囲の導電性部材との間が通電することを防止する通電防止手段を設けることが好ましい。
この通電防止手段としては、例えば、標準試料温度検出手段および測定試料温度検出手段の周囲を絶縁構造とする手段が挙げられる。
【0024】
また、試料に対するX線照射により試料ホルダの周囲に発生したイオンを除去するイオン除去手段を設けるようにしてもよい。
このイオン除去手段としては、試料ホルダの内部空間に発生するイオンと逆極性の電極を、同空間と接触させて配置する手段が挙げられる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの発明を適用したXRD/DSC同時測定装置のシステム構成を示すブロック図である。
同図に示すように、この実施形態に係るXRD/DSC同時測定装置は、XRDユニット1、DSCユニット2、DSC制御部3、XRD制御用コンピュータ4、およびDSC制御用コンピュータ5によりシステムが構成されている。
【0026】
このうち、XRDユニット1およびDSC制御用コンピュータ5は、X線回折測定(XRD測定)を実行するためのもので、既存のX線発生装置を利用して構成してある。すなわち、XRDユニット1は、X線発生装置、X線の回折角(2θ)を測定するゴニオメータ、X線検出器等を含んでいる。DSC制御用コンピュータ5は、これらXRDユニット1の各構成部材の動作を制御するとともに、X線検出器が検出した回折X線強度とその回折角(2θ)とに基づいて、種々の分析処理を実行する。
【0027】
一方、DSCユニット2、DSC制御部3、およびDSC制御用コンピュータ5は、示差走査熱量測定(DSC測定)を実行するための熱分析装置を構成している。このうち、DSCユニット2は、図2〜図4に示す試料加熱・冷却装置により構成され、XRDユニット1の試料配置部に搭載してある。また、DSCユニット2、DSC制御部3、およびDSC制御用コンピュータ5は、図9に示す制御系を構成している。
【0028】
さらに、DSC制御用コンピュータ5は、XRD制御用コンピュータ4に対し、DSC測定と同期してXRD測定の開始信号を出力する構成となっており、この開始信号に従いX線回折測定が行なわれる。これにより、XRD測定データを、DSC測定データにマッチングさせることができ、XRD測定によるミクロ的視点からの分析とDSC測定によるマクロ的視点からの分析とを、相互に関連付けて総合的に行なうことが可能となる。
【0029】
図2はDSCユニットを構成する試料加熱・冷却装置の正面断面図、図3は同装置の側面断面図、図4は同装置の平面図である。
試料加熱・冷却装置は、ベース基板10を基準にして組み立てられている。ベース基板10の下部中央部には、ボルト等の締結具を介し冷却ブロック20が垂下して設けてあり、この冷却ブロック20の上面中央部に、標準試料ホルダ31と測定試料ホルダ32とが並べて設けてある(図3参照)。ベース基板10には、これら各ホルダ31,32を露出させる開口11が形成してあり、後述する各ホルダ31,32の試料受皿33が、この開口11からベース基板10の上面側に露出している。
【0030】
標準試料ホルダ31および測定試料ホルダ32の周囲には、それぞれカバー支持ブロック41が配設してあり、これらカバー支持ブロック41の上端面に、それぞれ試料カバー40が着脱自在に装着してある。
ベース基板10の上面には板状ヒータ12が設けてあり、さらにこの板状ヒータ12の上面に導電板13が敷設してある。そして、導電板13の上面には、各試料カバー40の周囲を覆うように外カバー50が配設してある。
【0031】
また、ベース基板10の下面周縁部には、本体ブロック60がボルト等の締結具により組付けられている。この本体ブロック60は冷却ブロック20の周囲を覆うように配設してある。
【0032】
冷却ブロック20は、標準試料ホルダ31および測定試料ホルダ32をそれぞれ均等に冷却するための試料冷却手段を構成する。この冷却ブロック20の周面には、冷却ガスの循環通路21が形成してある。この循環通路21には、冷却配管22を介して代替フロンガス等の冷却ガスが循環供給される。すなわち、循環通路21は内部側通路21aと外部側通路21bの二重構造となっている。各通路21a,21bを隔てる隔壁の一部には、透孔23が穿設してあり、この透孔23を介して各通路21a,21bは連通している。冷却配管22も、内管22aと外管22bの二重構造となっており、内管22aが内部側通路21aと、外管22bが外部側通路21bと連通している。
【0033】
冷却ガスは、冷却配管22の内管22aを通して内部側通路21aに供給され、外部側通路21bを経由して外管22bから排出される。その循環途中で冷却ガスが冷却ブロック20の熱を吸収し、同ブロック20を冷却する。
【0034】
冷却ブロック20とベース基板10および本体ブロック60との間には、一定の空間Aを形成してある。この空間Aには、断熱材を充填することが好ましい。また、冷却ブロック20の周囲にあるベース基板10および本体ブロック60は、金属材料に比べ熱伝導性の低い材料(例えば、セラミック材料やプラスチック材料)で形成することが好ましい。これにより、冷却ブロック20の冷却効率を向上させるとともに、ベース基板10および本体ブロック60の冷却を抑制することができる。
【0035】
標準試料ホルダ31および測定試料ホルダ32は、図5に示すように基台34の上面に複数本の支持脚35を立設し、その上端に試料受皿33を固定した構造となっている。各試料ホルダ31,32の試料受皿33には、それぞれ標準試料および測定試料が充填される。基台34は、既述したように冷却ブロック20の上面に配設する。試料受皿33および支持脚35は、熱伝導性の良い金属材料で形成してあり、基台34を介して冷却ブロック20との間で効率的に熱交換される。
【0036】
試料受皿33の周壁には、図6に示すように切欠き33aが形成してある。これらの切欠きaは、X線回折測定に際し、試料への入射X線軌道と、試料からの反射X線軌道を開放するためのものである。
【0037】
試料受皿33の下面には、試料加熱ヒータ(試料加熱手段)70が配設してある。この試料加熱ヒータ70は、試料受皿33に充填した試料を底面から加熱する。したがって、試料の表面を開放することができ、試料に対するX線回折測定のためのX線軌道を確保することができる。この試料加熱ヒータ70は、図7に示すように発熱板71の上下面に耐熱性のある絶縁部材72,73を接着することにより、試料受皿33との間の絶縁状態を確保している。
【0038】
また、標準試料ホルダ31および測定試料ホルダ32における試料受皿33の底面には、それぞれ熱電対80が接合してある(図5参照)。この熱電対80は、標準試料ホルダ31に充填された試料の温度変化を電流変化に変換して検出する標準試料温度検出手段、および測定試料ホルダ32に充填された試料の温度変化を電流変化に変換して検出する測定試料温度検出手段として機能する。
【0039】
なお、図9に示す制御回路においては、標準試料ホルダ31の内部に設けた試料加熱ヒータ70を標準試料加熱ヒータ70rとし、測定試料ホルダ32の内部に設けた試料加熱ヒータ70を測定試料加熱ヒータ70sとして表示してある。また、標準試料ホルダ31に接合した熱電対80を、標準試料温度検出部80rとし、測定試料ホルダ32に接合した熱電対80を、測定試料温度検出部80sとして表示してある。
【0040】
試料カバー40,40は、既述したように標準試料ホルダ31および測定試料ホルダ32の周囲に配設した各カバー支持ブロック41,41の上端面に着脱自在に装着してある(図2〜図4参照)。これら試料カバー40,40によって、各試料ホルダ31,32の周囲が大気と遮断されるので、試料を加熱した際の対流現象を抑制することができる。
【0041】
これらの試料カバー40,40は、スチール等の金属材料で形成してあり、その周面には、図8に示すようにX線透過窓42が形成してある。X線透過窓42はX線透過材料で形成してあり、このX線透過窓42を通して試料に対するX線軌道が確保されている。
試料カバー40の周面は半円弧状に湾曲して形成してあり、この湾曲面をXRD測定におけるX線の走査方向に合わせて配設してある。これにより、X線透過窓42がX線軌道とほぼ直角に配置されるため、X線透過性能が向上する。
【0042】
さて、既述したように各試料を冷却してのXRD測定においては、試料カバー40で密封された内部空間が冷却ブロック20で冷やされるため、内外の温度差から試料カバー40の表面が結露するおそれがある。そして、試料カバー40の表面が結露した場合、水滴によりX線の散乱が生じる等の原因からX線回折測定の精度が低下することが考えられる。
【0043】
そこで、この実施形態では、試料カバー40の結露防止手段として、試料カバー40の周囲に外カバー50を配設するとともに、試料カバー40の内部から外カバー50の内部空間にかけて乾燥ガスを導入する構成となっている。外カバー50には、図8に示すようにX線透過材料によりX線透過窓51が形成してあり、このX線透過窓51を通して試料に対するX線軌道が確保されている。
【0044】
乾燥ガスとしては、例えば窒素ガス等の不活性ガスが用いられる。乾燥ガスは、本体ブロック60に接続した乾燥ガス配管61から、同ブロック60に形成した乾燥ガス供給通路62a,62bに導入され、さらに冷却ブロック20に形成した乾燥ガス供給通路20aを介して、各試料ホルダ31,32の基台34に穿設した乾燥ガス供給孔34aに導かれ、試料カバー40の内部空間へと送り込まれる。
【0045】
試料カバー40には、一部に小さな連通孔40aが穿設してあり、この連通孔40aを通して試料カバー40の内部空間から外カバー50の内部空間へと乾燥ガスが流れ出ていく。このような経路で、試料カバー40の内部空間乃至外カバー50の内部空間に、乾燥ガスが供給されるため、それら空間中の水分が除去され、試料カバー40の表面結露を防止することができる。
【0046】
また、外カバー50はスチール等の金属材料からなり、ベース基板10の上面に配設した板状ヒータ12(外カバー加熱手段)の上に、導電板13を介して固定してある。したがって、外カバー50は板状ヒータ12により調温されるため、外面の結露を防止することができる。
この実施形態では、外カバー50と試料カバー40とで囲まれた空間部分と接する広い領域で板状ヒータ12が配設してあるので、同空間部分も板状ヒータ12により調温される。その結果、外カバー50の内外温度差を小さくすることができ、一層確実に外カバー50の表面結露を防止することができる。
【0047】
上述したように試料カバー40の内部に乾燥ガスを導入した場合、X線の入射によりその乾燥ガスが電離して試料カバー40の内部にイオンが発生するおそれがある。そして、各試料ホルダ31,32に接合した熱電対80,80の周囲には、板状ヒータ12が配設されているので、試料カバー40の内部に発生したイオンを介して、熱電対80,80の電流回路(熱電対回路)と板状ヒータ12の通電回路とが導通し、熱電対80,80による試料温度の検出精度が低下するおそれがある。
【0048】
このような弊害を防止するために、この実施形態では、各試料ホルダ31,32の周囲に配設したカバー支持ブロック41,41をセラミック等の絶縁材料で形成し、同ブロック41,41により熱電対80,80と板状ヒータ12との間を仕切るようにしてある。さらに、板状ヒータ12の通電回路にトランスを介在させて通電経路をアイソレーションすれば、一層確実に熱電対回路との間の導通が防止できる。
【0049】
また、積極的に試料カバー40の内部に発生したイオンを除去する手段を設けても良い。例えば、図10に示すように、試料カバー40の内部に電極90を配置し、この電極90と試料カバー40との間に電位差を設ければ、試料カバー40の内部に発生したイオンを電極または試料カバー40に吸着させて取り除くことができる。
【0050】
既述したように、この実施形態では、ベース基板10に対して本体ブロック60を組付けてあり、各試料ホルダ31,32も冷却ブロック20を介してベース基板10に搭載してある。したがって、ベース基板10をXRDユニット1の試料配置部に固定することにより、加熱または冷却に伴う本体ブロック60の膨張,収縮が各試料ホルダ31,32に伝わることがなくなり、試料面の上下変動を抑制することができる。
【0051】
次に、図1に示したDSCユニット2、DSC制御部3、およびDSC制御用コンピュータ5が構成する熱分析装置の制御系を、図9を参照して説明する。
本実施形態の熱分析装置は、基本的には内部加熱式の入力補償型DSCの構成を採用しているが、従来の入力補償型DSCと異なり、測定試料の加熱と熱補償とを単一の測定試料加熱ヒータ70s(測定試料加熱手段)で実現することにより、測定試料ホルダ32部分の小形化を実現している。
【0052】
DSCユニット2の標準試料ホルダ31には、既述したとおり標準試料加熱ヒータ70r、および熱電対80からなる標準試料温度検出部80rが設けてある。また、DSCユニット2の測定試料ホルダ32には、既述したとおり測定試料加熱ヒータ70s、および熱電対80からなる測定試料温度検出部80sが設けてある。
【0053】
また、DSC制御用コンピュータ5は、オフセット電流出力回路101、プログラム温度設定部(Tp)102、プログラム温度比較部(E)103、昇温電流用のPID演算回路104、DSCフィードバック演算回路105、およびDSC熱量演算回路106を含んでいる。
これらの構成要素のうち、プログラム温度比較部103および昇温電流用のPID演算回路104は、各試料をプログラム温度まで昇温するための加熱温度制御手段を構成している。また、DSCフィードバック演算回路105は、各試料の示差熱を零とするための示差熱制御手段を構成している。
【0054】
そして、DSC制御部3は、If電流出力回路111、Is電流出力回路112、標準試料側電流増幅器113、測定試料側電流増幅器114、示差熱検出部(ΔT)115、および示差熱信号増幅器116を含んでいる。
【0055】
標準試料加熱ヒータ70rには、図9に示すように、オフセット電流出力回路101からのオフセット電流Irが、標準試料側電流増幅器113を通して入力されている。また、このオフセット電流Irは、測定試料側電流増幅器114を通して測定試料加熱ヒータ70sにも入力されている。このオフセット電流は、標準試料加熱ヒータ70rおよび測定試料加熱ヒータ70sを予熱しておくためのもので、測定開始前から予め各ヒータに供給される。このオフセット電流Irの供給により、測定開始時から安定した示差熱分析が可能となる。
【0056】
プログラム温度設定部102には、予めDSC測定のためのプログラム温度が設定してあり、このプログラム温度に標準試料および測定試料は、このプログラム温度に昇温される。
プログラム温度比較部103は、標準試料温度検出部80rで検出した標準試料の温度と、プログラム温度設定部102に設定されているプログラム温度との差を検出し、その温度差を示す信号(温度差信号)をPID演算回路104に出力する。
【0057】
PID演算回路104は、プログラム温度比較部103から入力した温度差信号に基づき、標準試料の温度とプログラム温度との差を零とするために必要な昇温電流をPID演算(比例,積分,微分演算)し、If信号として出力する。
If電流出力回路111は、PID演算回路104から入力したIf信号に基づき、標準試料の温度とプログラム温度との差を零とする昇温電流Ifを出力する。この昇温電流Ifは、標準試料側電流増幅器113および測定試料側電流増幅器114でそれぞれ増幅されて、標準試料加熱ヒータ70rおよび測定試料加熱ヒータ70sに供給される。
すなわち、この実施形態では、標準試料の温度を管理することで、標準試料と測定試料の各温度をプラグラム温度に制御(リファレンス・フィードバック制御)している。
【0058】
一方、示差熱検出部115は、測定試料温度検出部80sが検出した測定試料の温度と、標準試料検出部80rが検出した標準試料の温度とを比較してそれらの温度(すなわち、示差熱)を検出し、その検出結果を示差熱信号(DTA信号)として出力する。この示差熱熱信号は、示差熱信号増幅器116で増幅されてDSCフィードバック演算回路105に送られる。
DSCフィードバック演算回路105は、入力した示差熱信号に基づき各試料の示差熱を零とするために必要な補償電流Isを算出し、Is信号として出力する。
【0059】
Is電流出力回路112は、DSCフィードバック演算回路105から入力したIs信号に基づき、補償電流Isを出力する。この補償電流Isは、測定試料側電流増幅器114で増幅されて、測定試料加熱ヒータ70sに供給される。ここで、測定試料側電流増幅器114には、上述したようにオフセット電流Irと昇温電流Ifも供給されており、補償電流Isはこれらオフセット電流Irと昇温電流Ifに重畳されて、測定試料加熱ヒータ70sに供給される。
したがって、測定試料加熱ヒータ70sの電力量Wsは、同ヒータ70sの抵抗値をRとして、次式のようになる。
Ws=(Ir+If+Is)2×R …(1)
【0060】
また、このときの示差走査熱量I2Rは、次式で算出することができる。
I2R={(Ir+If+Is)2−(Ir+If)2}×R …(2)
DSC熱量演算回路106は、上記(2)式に基づいて示差走査熱量I2Rを算出し、DSC測定データとして出力する。
【0061】
なお、この発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、図2〜図4に示した試料加熱・冷却装置は、試料を水平配置する水平ゴニオメータに搭載してXRD/DSC同時測定装置を構成するには好適であるが、試料面を垂直に配置する縦型ゴニオメータには適さない。
このような縦型ゴニオメータに搭載してXRD/DSC同時測定装置を構成するには、例えば図11に示すように、試料受皿33にX線透過材料からなる蓋36を設け、試料受皿33に充填した試料Sの表面をこの蓋36で支持する構成とすることが好ましい。
【0062】
また、図5に示した試料ホルダを変形して、試料受皿33と支持脚35との間にマグネット37を設け(図11参照)、試料受皿33を支持脚35から着脱自在とすれば、試料交換が一層容易となる。
さらに、配向性のある試料や微粉化できない試料を測定対象とする場合には、試料ホルダに回転機構を付設し、試料を面内回転できる構成とすることが好ましい。
【0063】
上述した実施形態では、本発明の試料加熱・冷却装置をXRD/DSC同時測定装置に適用したが、本発明の試料加熱・冷却装置は、X線回折装置(XRD)の試料加熱・冷却装置としても適用できることは勿論である。この場合、標準試料に関連した構成要素、例えば、標準試料ホルダ31や同ホルダ31を密封する試料カバー40は必要なく、測定試料に関連した構成要素のみを備えればよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の試料加熱・冷却装置によれば、試料に対するX線回折測定のためのX線軌道を確保するとともに、試料を安定して加熱または冷却できるので、高精度な測定データを得ることが可能となる。
また、この発明の熱分析装置はによれば、試料に対するX線回折測定のためのX線軌道を確保するとともに、試料を安定して加熱または冷却できるので、X線回折装置との複合により、XRD測定と同時に高精度なDSC測定を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用したXRD/DSC同時測定装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】DSCユニットを構成する試料加熱・冷却装置の正面断面図である。
【図3】同試料加熱・冷却装置の側面断面図である。
【図4】同試料加熱・冷却装置の平面図である。
【図5】同試料加熱・冷却装置の試料ホルダを示す一部断面正面図である。
【図6】同試料ホルダの試料受皿を示す斜視図である。
【図7】同試料ホルダに装着された試料加熱ヒータの構成を示す断面図である。
【図8】同試料加熱・冷却装置の試料カバーおよび外カバーを示す斜視図である。
【図9】図1に示すXRD/DSC同時測定装置におけるDSCユニット、DSC制御部、およびDSC制御用コンピュータの制御系を示すブロック回路図である。
【図10】試料カバーの内部に発生するイオンの除去手段を示す構成図である。
【図11】縦型ゴニオメータに装着する試料ホルダの構成例を示す断面正面図である。
【符号の説明】
1:XRDユニット 2:DSCユニット
3:DSC制御部
4:XRD制御用コンピュータ
5:DSC制御用コンピュータ
10:ベース基板 12:板状ヒータ
13:導電板 20:冷却ブロック
31:標準試料ホルダ 32:測定試料ホルダ
33:試料受皿 34:基台
35:支持脚 40:試料カバー
41:カバー支持ブロック 42:X線透過窓
50:外カバー 51:X線透過窓
60:本体ブロック 61:乾燥ガス配管
70:試料加熱ヒータ 80:熱電対
70r:標準試料加熱ヒータ
70s:測定試料加熱ヒータ
80r:標準試料温度検出部
80s:測定試料温度検出部
101:オフセット電流出力回路
102:プログラム温度設定部
103:プログラム温度比較部
104:PID演算回路
105:DSCフィードバック演算回路
106:DSC熱量演算回路
111:If電流出力回路
112:Is電流出力回路
113:標準試料側電流増幅器
114:測定試料側電流増幅器
115:示差熱検出部
116:示差熱信号増幅器
Claims (6)
- 試料を充填する試料ホルダと、この試料ホルダを底面から加熱する試料加熱手段と、前記試料ホルダを冷却する試料冷却手段とを備え、
X線透過材料からなるX線透過窓を有した試料カバーを前記試料ホルダの周囲に配設して、当該試料カバーの内側に対流現象を抑制するための内部空間を形成するとともに、
X線透過材料からなるX線透過窓を有した外カバーを前記試料カバーの外周に配設して、当該外カバーと前記試料カバーとの間にも内部空間を形成し、
さらに、少なくとも前記試料カバーの内部空間および前記外カバーの内部空間に乾燥ガスを導入する乾燥ガス供給手段を備えたことを特徴とする試料加熱・冷却装置。 - 請求項1記載の試料加熱・冷却装置において、
前記外カバーの温度を調節する外カバー加熱手段を設けたことを特徴とする試料加熱・冷却装置。 - 請求項1または2の試料加熱・冷却装置を用いた熱分析装置であって、
前記試料ホルダを、標準試料を充填する標準試料ホルダと、測定試料を充填する測定試料ホルダとで構成するとともに、
前記試料加熱手段を、前記標準試料ホルダを底面から加熱する標準試料加熱手段と、前記測定試料ホルダを底面から加熱する測定試料加熱手段とで構成し、
かつ、前記標準試料ホルダに充填された標準試料の温度を検出する標準試料温度検出手段と、前記測定試料ホルダに充填された測定試料の温度を検出する測定試料温度検出手段とを備えたことを特徴とする熱分析装置。 - 請求項3記載の熱分析装置において、
前記標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度とあらかじめ設定してある設定温度との差を求め、該温度差が無くなるように前記標準試料加熱手段および測定試料加熱手段を制御する加熱温度制御手段と、
前記標準試料温度検出手段により検出した標準試料の温度と、前記測定試料温度検出手段により検出した測定試料の温度との差を求め、該温度差が無くなるように前記測定試料加熱手段を制御する示差熱制御手段とを備えたことを特徴とする熱分析装置。 - 請求項3または4記載の熱分析装置において、
試料に対するX線照射により前記試料ホルダの周囲に発生したイオンを介して前記標準試料温度検出手段および測定試料温度検出手段と周囲の導電性部材との間が通電することを防止する通電防止手段を設けたことを特徴とする熱分析装置。 - 請求項3または4記載の熱分析装置において、
試料に対するX線照射により前記試料カバーの周囲に発生したイオンを除去するイオン除去手段を備えたことを特徴とする熱分析装置。
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