JP4959844B2 - X線検査用加熱装置 - Google Patents

X線検査用加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4959844B2
JP4959844B2 JP2010542473A JP2010542473A JP4959844B2 JP 4959844 B2 JP4959844 B2 JP 4959844B2 JP 2010542473 A JP2010542473 A JP 2010542473A JP 2010542473 A JP2010542473 A JP 2010542473A JP 4959844 B2 JP4959844 B2 JP 4959844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating apparatus
heating
ray inspection
sample
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010542473A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010116809A1 (ja
Inventor
可伸 安部
Original Assignee
株式会社アンベエスエムティ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社アンベエスエムティ filed Critical 株式会社アンベエスエムティ
Priority to JP2010542473A priority Critical patent/JP4959844B2/ja
Priority claimed from PCT/JP2010/052932 external-priority patent/WO2010116809A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4959844B2 publication Critical patent/JP4959844B2/ja
Publication of JPWO2010116809A1 publication Critical patent/JPWO2010116809A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明はX線検査用加熱装置に関し、特に、はんだ接合部位の不良発生原因解析に用いるのに有用な、試料等の被検査物を目的の温度に加熱もしくは予め設定されたプロファイルに従って加熱し、その状態変化をリアルタイムに観察および記録することが可能なX線検査用加熱装置に関する。
近年、実装基板の高密度化、多層化、使用材料の多様化が進んでいる。そのため、従来の光学的検査に加え、部品の内部や接合部を観察することのできる、X線検査の必要性が高まっている。
特に、試料を高温に加熱し、結晶構造の変化や溶解状態の変化等を観察することのできる高温X線検査は、部品の接合部に存在するはんだの溶融状態や冷却時における挙動をリアルタイムで観察できるため、はんだ接合部位の不良発生原因解析に有用である。
試料を加熱条件下でX線検査する場合、従来は、検査装置外部で加熱した試料を検査装置内部にセッティングして観察することが多かった。加熱装置を有するX線検査装置も提案されてはいるが、加熱装置に必要とされる発熱体や装置の一部には、X線を透過しにくい金属が使用されており、この金属がX線を吸収したり、反射したり、回折させたり、散乱させたりしてしまうため、X線照射装置から出たX線を、X線受光装置で十分に受光することができず、正確な検査を行うことができないという欠点があった。そのため、加熱条件下で鮮明なX線検査を行うことのできる加熱装置が求められていた。
また、正確な検査を行うためには、試料を実際の製造時と同等程度に急速かつ均一に高温加熱する必要がある。そのため、急速に均一加熱のできる加熱装置が求められていた。更に、部品の小型化に伴い、極小の部品を高倍率で鮮明に観察する必要が高まっているおり、焦点距離を小さくするためにも、加熱装置の薄型化が求められていた。
そこで、一部金属を含むヒータをサンプル物体から離し、熱風により試料を加熱する観察装置が特許文献1で提案されている。
また、加熱装置の構成材料として板状に形成したセラミックスを用いた加熱装置が特許文献2で提案されている。
また、圧縮空気を熱して送り込む加熱ユニットを備えたリフロー加熱装置が特許文献3で提案されている。
しかしながら上記の従来技術によれば、検査装置外部で加熱した試料を検査装置内部にセッティングして観察する方法の場合、セッティング中に試料の温度が低下したり、温度のむらが発生するなどして、充分な温度管理を行うことができないという問題があった。また、はんだ溶融時のボイド発生状況やぬれ状態の変化など、温度変化に伴う試料の状態変化を、要求プロファイルに沿って、正確かつリアルタイムに観察することができないという問題もあった。
更に、加熱装置を有するX線検査装置では、加熱装置の発熱体や装置の一部にX線を透過しにくい金属が使用されており、これらの金属がX線像を観察する視野を遮断してしまうことから充分な観察が行えないという問題もあった。
このような問題の対策として、特許文献1によって知られる観察装置では、試料の観察経路外にヒータとファンを備えた高温室を設置し、ここから熱風を供給することで試料の加熱を行っていた。
しかし、この方法では試料を急速に昇温させることは困難な上、試料全体を均一に加熱することも難しかった。そのため試料の温度制御が困難となり、必要プロファイルに沿ったリアルタイム観察をすることができないという問題が発生した。
更に、発熱体を観察経路から離したことで、熱風の送風経路や送風機構が必要となった。それにより装置が大型化し、焦点距離が大きくなったため、極小の部品を高倍率で鮮明に観察することができないという問題が発生した。また、観察の角度が限定される、装置の複雑化で製作が困難となる、故障が発生しやすくなるなどの問題が発生した。
特許文献2によって知られる加熱装置では、発熱体の構成材料として板状に形成したセラミックスを用いることで、加熱装置の構成材料がX線を遮断することを回避した。しかし、セラミックスヒータは昇温が遅い、温度制御が困難である、割れやすく耐久性に難があるという問題が発生した。また、加熱装置内に空気の流れを発生させる機構が無いため、装置内温度にムラが発生するという問題が発生した。
現在、世界的に製造基板のリフローはんだ加熱方法は大半が対流加熱である。多くの場合、ガラスエポキシ基板上下に部品を搭載するため(裏面は平面で無く)、熱伝導加熱は使用できないためである。
しかしながら、熱伝導加熱と実際に市場で行われている対流加熱とでは、はんだ付挙動が大きく異なる。基板、ソルダーペースト、部品など各部位の温度上昇速度が異なり、かつソルダーペーストの乾燥・酸化量も異なるためである。
このため、実際には生じない現象が生ずる可能性のある熱伝導加熱で実装基板を加熱し検査しても、対流加熱で生ずる各種はんだ付欠陥などのメカニズムを検査する上では、意味は無い。これらのことははんだ付技術者であれば常識として分かっていることである。
基板をX線で動画検査する場合、実際に生じているはんだ付挙動を検査するには対流加熱でなければならない。しかし従来出願されているX線検査用リフロー加熱炉は従来大半が熱伝導加熱であった。
なお、特許文献3のように、一部対流の出願も見られるが、X線視野外から熱風を送るため、基板上の温度分布は実際とは異なり、各部位での温度差が大きかった。更に、特許文献3によって知られるリフロー加熱装置では、加熱した圧縮空気を噴出することで対流を発生させ、試料の加熱を行っているため、空気を加圧する機構などが必要となり、装置が大型化及び複雑化するという問題も有していた。
特開2005−227188号公報 特開平9−138073号公報 特開2009−123796号公報
本発明は上述のような従来技術の問題点などに鑑みてなされたものであり、装置を大型化したり複雑化することなく、基板を均一に対流加熱できるX線検査用加熱装置を提供することを第1の目的とするものである。
本発明は、又、安価で、耐熱温度が高く長寿命のヒーターを備えたX線検査用加熱装置を提供することを第2の目的とするものである。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え、試料側の絶縁板に形成された前記熱風吹き出し穴が、旋回流を発生するよう斜めに形成されていることを特徴とするX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記面状ヒーターが、試料の両方の面に対向して配設され、試料両面からの対流加熱が可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え、前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成された、ガス供給口を有する遮蔽断熱部が重ねて配設されていることを特徴とするX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成され、対流を円滑にするための熱風吹き出し穴が形成された熱風吹き出し板が重ねて配設されていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記熱風吹き出し穴が斜めに設けられていることを特徴とする請求項に記載のX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え、前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成された、ガス供給口を有する遮蔽断熱部が重ねて配設され、前記加熱装置が、対面する剛性のある支持体上に構成され、片面の窓部には前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターを配し、もう片面の窓部には前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターのうち、少なくとも前記遮蔽断熱部を配することを特徴とするX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記加熱装置が支持体上に冷却専用のガス供給管を備えることを特徴とする請求項に記載のX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記加熱装置が支持体上に排気口を備えることを特徴とする請求項又はに記載のX線検査用加熱装置である。
請求項に記載の発明は、前記加熱装置が、対面する剛性のある支持体間にリミットスイッチを有することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のX線検査用加熱装置である。
請求項10に記載の発明は、前記遮蔽断熱部のガス供給口に接続されたガス供給管に圧力センサが配設されていることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のX線検査用加熱装置である。
請求項11に記載の発明は、少なくとも前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターをモジュール化したことを特徴とする請求項又はに記載のX線検査用加熱装置である。
請求項12に記載の発明は、加熱装置がリフロー炉であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のX線検査用加熱装置である。
請求項1に係わる発明のX線検査用加熱装置によれば、面状ヒーターに形成した開口に通したガスによって加熱することで、対流を促進しつつ、細かな温度制御が可能となる。また、加熱装置内の雰囲気を制御することが可能となり、燃焼や酸化の防止又は制御や、特定気体雰囲気下での観察を行うこともできる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、面状ヒーターの形状を、ジグザグ型又は渦巻き型、又はジグザグ型と渦巻き型の組み合わせとすることにより、発熱体に流れる電流値や電圧を自由かつ容易に制御することができる。これにより、加熱装置の性能や仕様、規格などを自由かつ容易に設定することができる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、面状ヒーターを、極めて安価に、且つ、耐熱温度が高く長寿命とすることができる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、面状ヒーターを、極めて薄い金属板で構成することができる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、熱風吹き出し穴が斜めに設けられていることで、試料室内で旋回流を発生させることができ、急速な均一加熱が可能となる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、試料両面からの対流加熱が可能になる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、試料をX線観察する窓部に、重ねて配置した遮蔽断熱部及び面状ヒーターをX線透過性の良好な材料で構成することにより、加熱条件下で、自由な角度からのX線検査装置による鮮明な観察を可能にする加熱装置を容易に得ることができる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、面状ヒーターと、対流を円滑にするための熱風吹き出し穴が形成された熱風吹き出し板を重ねて配置することにより、加熱装置の小型化が実現できるうえ、加熱部を試料に接近させることが容易となる。更に、面状ヒーターで熱せられた熱風を熱風吹き出し板に形成された熱風吹き出し穴からダイレクトに噴出することにより、送風機構や加圧機構などを用いずに、また流路で温度低下させることなく、十分な温度と風速の熱風を送ることができる。そのため、熱風の対流加熱で試料を急速に昇温させることができる上、試料全体を均一に加熱することができることから、試料の温度制御が容易となり、必要プロファイルに沿ったリアルタイム観察をすることが可能となる。
このような加熱方式を用いることにより、装置が小型化でき、試料をX線検査装置に近づけることできることから、極小の部品を高倍率で鮮明に観察することが可能となる。
また、ガス供給により、加熱装置内の雰囲気を制御することが可能となり、燃焼や酸化の防止又はコントロールや、特定気体雰囲気下での観察を行うこともできる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、熱風吹き出し穴が斜めに設けられていることで、試料室内で旋回流を発生させることができ、急速な均一加熱が可能となる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、対面する剛性のある支持体上に構成され、片面の窓部には遮蔽断熱部及び面状ヒーターを配し、もう片面の窓部には遮蔽断熱部及び面状ヒーターのうち、少なくとも遮蔽断熱部を配することにより、試料の加熱方法を、両面から対流加熱、片面は対流加熱で残る片面は熱伝導加熱、片面は対流加熱で片面は無加熱など、様々に選択することができ、試料の状態に合わせた加熱が可能となる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、支持体上に冷却専用のガス供給管を備えることにより、迅速な冷却及び冷却状態の制御が可能となり、加熱の影響に加え、冷却の影響についても観察することが可能となる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、支持体上に排気口を備えることにより、試料室内の温度制御やガス雰囲気の制御が容易となる。
請求項に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、剛性のある支持体間にリミットスイッチを有することにより、解放状態で加熱を行うことを防止でき、安全性の高い加熱装置を提供することが可能となる。
請求項10に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、遮蔽断熱部のガス供給口に接続されたガス供給管に圧力センサが配設されていることにより、ガス無供給での加熱を防止でき、オーバーヒートの危険のない、安全性の高い加熱装置を提供することが可能となる。
請求項11に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、少なくとも遮蔽断熱部及び面状ヒーターをモジュール化することにより、メンテナンス性とコストパフォーマンスの良好な加熱装置を提供することが可能となる。
請求項12に係る発明のX線検査用加熱装置によれば、X線検査用加熱装置がリフロー炉であることにより、基板のX線検査が可能で、温度制御の容易なリフロー炉を得ることが可能となる。
上記より、以下に本願発明に係る加熱装置の作用効果を列挙する。
第一の効果は、加熱条件下でのX線検査装置による、試料の鮮明な観察が可能であることである。
第二の効果は、試料の急速な加熱が可能であることである。
第三の効果は、試料の均一な加熱が可能であることである。
第四の効果は、試料の高温加熱が可能であることである。
第五の効果は、試料の加熱方式を選択可能であることである。
第六の効果は、試料の冷却制御が可能であることである。
第七の効果は、試料のリアルタイム観察が可能であることである。
第八の効果は、試料の観察角度を自由に設定できることである。
第九の効果は、装置の薄型化が可能であることである。
第十の効果は、装置の単純化が可能であることである。
第十一の効果は、装置が高耐久であることである。
第十二の効果は、装置の操作を安全に行えることである。
第十三の効果は、装置のメンテナンス性が高いことである。
第十四の効果は、装置のコストパフォーマンスが良好であることである。
又、一般常識として、原子量の大きい金属板をヒーターとすることはX線透過上不可能と思われていた。金属のX線透過性を簡単に表すと、(原子番号)×(厚さ)が大きいほど透過性は低い。現実問題として、厚さ30μmのステンレスSUS430を渦巻き型に加工し、ヒータとして実験してみたところ、X線透過性に問題はなく良好で、かつ十分な発熱量が得られ、長寿命であることが分かった。厚さを薄くすることでX線透過性を高め、かつ抵抗を増大でき、ヒーターとして使用できる。また、本ヒーターはきわめて安価であり、エッチングなどで加工でき、かつ耐熱温度高く長寿命である。
本発明に係るX線検査用加熱装置の第1実施形態の全体構成を示す断面図 第1実施形態で用いられている面状ヒーターの形状を示す平面図 同じく分解斜視図 面状ヒーターの他の例の形状を示す平面図 同じく更に他の例の形状を示す平面図 同じく更に他の例の形状を示す平面図 同じく更に他の例の形状を示す平面図 同じく更に他の例の形状を示す斜視図 本発明に係るX線検査用加熱装置の第2実施形態の全体構成を示す断面図 本発明に係るX線検査用加熱装置の第3実施形態の全体構成を示す断面図 第3実施形態の要部構成を示す断面図 第3実施形態で用いられている熱風吹き出し板の構成を示す平面図 同じく熱風吹き出し穴の配置を示す断面図 本発明に係るX線検査用加熱装置の第4実施形態の全体構成を示す断面図 同じく第5実施形態の全体構成を示す断面図 同じく支持体を対面する機構の一例を示す斜視図
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明に係るX線検査用加熱装置の全体構成を示す断面図である。この図において、1は面状ヒーター、2は銅板電極、3はネジ、4は圧着端子、5は被覆導線、6は耐熱性及び熱伝導性の高い絶縁板、7はプリント配線基板、8は例えば半導体チップなどはんだ付けされる電子部品、9は銅ランド、10はソルダーペースト、13は封止材、14は遮蔽断熱部、15はガス供給管、20はX線照射装置のX線発生部、21は同じくX線照射範囲、23はX線受光装置である。
前記面状ヒーター1は、例えば厚さ30μmの薄いステンレス(例えばSUS430)板1aで構成され、図2に示す如く、ヒーターに適した抵抗値とすると共にガスを通すためのスリット1bが設けられている。
金属板は電気抵抗が非常に低いため、低電圧でも大きな電流が流れる場合がある。しかし、薄い板状の渦巻き型を採用することにより、電気抵抗や電流値を容易に制御することができる。汎用の電源やケーブルを使用しつつも高い発熱量を示すことができる。
なお、金属板のヒーター1aは厚さが薄く、板状形状を保てないので、図3(理解を容易とするため、図1とは上下逆に図示)に示す如く、両面から例えば厚さ1mmの絶縁板(例えばボロンナイトライドBNやセラミックス、雲母等製)1c、1eで挟んだサンドイッチ構造とすることができる。ここで、ガス空間側(図3の下側)の絶縁板1cの、ヒーター1aのスリット1bと重なる位置には、絶縁板1cの表面に対して垂直なガス穴1dが多数形成され、試料側(図3の上側)の絶縁板1eの、ヒーター1aのスリット1bと重なる位置には、旋回流を発生するよう、後出図13で熱風吹き出し32aについて例示するような、絶縁板1eの表面に対して斜めのガス穴1fが多数形成されている。
なお、面状ヒーター1のサイズや形状、渦巻き型の構成及びサイズや形状は、特に限定するものではない。渦巻き型やジグザグ型のパターンは、図4〜7の平面図に示したように様々に設定することができ、図に示した以外にも特に限定するものではない。スリット1bの幅が狭く、ガスの流通が十分でない場合は、図8に示す如く、ガス穴1b’を設けることもできる。
金属板ヒーター1aは、エッチングで形成する他、セラミック等の絶縁板の上に、PVDやCVD等の蒸着により金属抵抗薄膜として形成することもできる。金属板ヒーター1aを蒸着する対象は、斜めのガス穴1fが形成された試料側の絶縁板1eであることが望ましく、この場合は、ガス空間側の絶縁板1cを省略することもできる。
金属板の材料も、SUS430のようなFe−Cr合金やその他のステンレスに限定されず、薄膜化が可能で、耐熱性があり、酸化劣化せず、ヒーターとして使用可能な抵抗になるものであれば、Ni−Cr系合金、Ni−Cr−Fe系合金、Fe−Cr−Al系合金、Cu−Mn系合金、C−Ni系合金等、他の金属であっても良い。
上述のような構成からなる本発明の第1実施形態において、加熱装置を作動するには、最初に、被覆導線5に電圧を印加する。この印加電圧は直流電圧であると交流電圧であるとを問わないが、電流は圧着端子4を経由し銅板電極2へと流れる。
また、面状ヒーター1はネジ3で銅板電極2と密着していることから、電流は面状ヒーター1内を均一に流れる。この際、金属板は抵抗が小さく通電しやすいことから容易に電流が流れ、電力に応じた発熱量が発生する。
発熱は均一であり、かつ金属板自体の熱伝導性が高いことから、面状ヒーター1の温度は急速かつ均一に上昇してゆく。
試料であるプリント配線基板7は、耐熱性及び熱伝導性の高い絶縁物6を介して面状ヒーター1上に設置される。絶縁物6としては、アルミナセラミックス、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、マイカ、などの板やシートなどが好適であるが、特に限定するものではなく、要求温度に応じて自由に材料を選択することができる。また絶縁物6で面状ヒーター1を被覆しても良い。
試料は耐熱性及び熱伝導性の高い絶縁物6を介するのみで、直接面状ヒーター1上に設置することができる。このため、面状ヒーター1の急速かつ均一な温度上昇に伴い、試料も急速かつ均一に加熱することができる。
また、発熱量は、熱電対でモニタしながら電圧をコントロールすることで、容易に制御できる。これにより、試料を必要なプロファイルに沿って温度制御することができる。
面状ヒーター1の温度が上昇するに伴い、絶縁物6上に設置された試料であるプリント配線基板7も、急速かつ面内で均一に温度上昇する。本実施形態のステンレス板の耐熱温度は高く、ソルダーペースト10を充分に溶融させることが可能である。温度上昇に伴い、ソルダーペースト10は溶融し、電子部品8と銅ランド9とがぬれて接合する。
また、予め設定した温度プロファイル下でのリアルタイム観察を行うことができ、ボイド発生メカニズムの解明などに役立てることができる。
更に、検査視野外からの伝熱機構が不要であるため観察の角度が限定されず、装置の薄型化、単純化が可能となり、製作も容易である。また、金属板自体が高い強度を持つことから、高耐久の加熱装置を容易に得ることができる。
尚、図1及び図2では面状ヒーター1の形状を平板状としているが、この板を丸めたり曲げたりすることによって、例えば特許文献2に記載されたような丸筒型や角筒型の加熱装置とすることも可能である。
本実施形態では金属板に直接通電して発熱させることを特徴としているが、金属板以外に、例えば炭素繊維と炭素母材からなる先進複合材料で形成された炭素繊維強化炭素複合材料板で構成された面状ヒーターを用いることもできる。ここで、次の3つの特徴を満足するものは全て炭素繊維強化炭素複合材料に含めるものとする。即ち、第一の特徴は空気中250度で加熱しても酸化劣化などの大きな支障が生じないことであり、第二の特徴は電気導電性があることであり、第三の特徴は少なくとも材料の一部に炭素繊維を含むことである。
尚、ここでは、炭素繊維強化炭素複合材料の耐熱温度を250度以上としたが、炭素繊維強化炭素複合材料は高い耐熱性を持ち、必要であれば1000度以上の高温加熱を行うこともできる。温度制御やガス雰囲気制御あるいは酸化防止膜形成によって、更なる高温条件下での観察を行うことも十分可能であり、上記した電子部品以外にも様々な材料や部品の加熱挙動を観察することができる。
また、炭素繊維強化炭素複合材料板は本加熱装置の密閉化用壁面材料としても使用することができる。これにより軽量で高耐熱、小型で単純な構造で、高耐久の加熱装置を容易に得ることができる。
本実施形態では、面状ヒーター1に設けたスリット1bにガス供給管15から供給したガスを通して加熱することにより、接触や放射による加熱に、対流による雰囲気加熱が加わり、細かな温度制御が可能となる。ガスの流量によって昇温速度が制御できるのみならず、昇温と冷却のサイクル運転をすることも可能となる。また、不活性ガスなどの注入により酸化や燃焼を防止又は制御できる、特定ガス雰囲気下での観察を行うことができる、試料から発生する有毒ガスなどを外部に排出することができ、試料や装置への悪影響を防止することができるという利点もある。更に観察終了後は、外気や冷気を送風することで試料や装置の急速冷却を可能にする。
図2及び図3に示した面状ヒーター1を上下に設置した加熱装置の第2実施形態を図9に示す。図において、16は、下側の面状ヒーター1とプリント配線基板7の間に挿入された絶縁スペーサである。
本実施形態によれば、上下から対流による円滑な加熱が可能である。
次に、第2実施形態を更に改良した本発明の第3実施形態を詳細に説明する。
図10は、第3実施形態を説明するための断面図である。この図において、22は窓部、32は熱風吹き出し板、32aは熱風吹き出し穴、27は試料室、31は支持体である。また、ガス供給管15は、図11の加熱部断面図に示した、遮蔽断熱部14の熱風吹き出し穴14aにはめ込んで使用することができる。図において、31aは、支持体31の例えば側面に形成された排気口である。他の点は、第2実施形態と同じであるので、同じ符号を使用して、説明は省略する。
上述のような構成からなる第3実施形態において、試料の加熱を行うためには、ガス供給管15からガスを供給しながら、面状ヒーター1に電圧を印加する。電圧印加は面状ヒーター1端部の、窓部22外の部分から行えば良い。また、印加電圧は直流、交流を問わない。尚、観察の際には、X線観察に支障のない部位に熱電対を設置して、温度モニターを行うこともできる。
また、図では加熱装置は横向きに設置されているが、必要に応じて縦や斜めに設置することも可能である。加熱装置の設置方法と試料のセット方法の組み合わせで、あらゆる角度から試料の観察を行うことが可能となる。
面状ヒーター1の温度が上昇するにつれ、ガス供給管15から供給されたガスも昇温し、熱風吹き出し穴32aから熱風が吹き出し、試料室27内に熱した旋回流を発生させ、試料室27内の温度を上昇させる。すると、試料であるプリント配線基板7も、急速かつ面内で均一に温度上昇し、ソルダーペースト10を溶融させ、電子部品8と銅ランド9とがぬれて接合する。
本発明の加熱装置では、試料をX線観察する範囲である窓部22には、X線透過性の良好な材料のみが用いられているため、様々な温度条件下ではんだのぬれ挙動を明瞭に観察することができる。
また、予め設定した温度プロファイル下でのリアルタイム観察を行うことができ、ボイド発生メカニズムの解明などに役立てることができる。
更に、外部からの伝熱機構が不要であるため装置を小型化、薄型化することができるため、試料をX線検査装置に近づけることが可能となり、極小の部品を高倍率で鮮明に観察することが可能となる。
熱風吹き出し穴32aは、図12の平面図に示したように細かく多数設けることにより、熱風の吹き出し速度を高めることができる。また、熱風吹き出し穴32aは、面状ヒーター1の隙間に合わせて位置しており、配置は特に限定するものではなく、面状ヒーター1の形状に合わせて自由に設定することができる。更に、熱風吹き出し穴を斜めに設置することにより、ファンなどの機構を用いずに旋回流を発生させることができ、より簡便に温度の均一化を図ることができる。尚、吹き出し穴の設置向きは、図13(a)(b)(c)の断面図に示したように様々に設定することができ、図に示した以外にも特に限定するものではない。
ガス供給管15の数は特に制限するものではないが、2本以上設置することにより、ガスの流れのムラをなくし、温度の均一化を図ることができる上、ガスの流量によっても昇温速度を制御することができる。更に、ガス供給管15から供給するガスを選択することにより、特定ガス雰囲気下での観察を行うことができるほか、不活性ガスなどの注入により酸化や燃焼を防止又は制御できる。また、ガス供給管15をX線透過性の良好な材料で構成することにより、X線透過性を維持したままガス供給の制御をすることが可能となる。
また、冷却の際には、ガス供給管15から冷却ガスを流すことができる上、支持体31上に冷却専用のガス供給管を備えることにより、急速な冷却制御が可能となる。これにより、迅速な冷却及び冷却状態の制御が可能となり、リフトオフ現象など、様々な現象への冷却の影響についても観察することが可能となるほか、昇温と冷却のサイクル運転をすることも可能となる。
尚、加熱装置の支持体31上に排気口31aを備えることにより、ガス雰囲気や流量が制御でき、温度制御が容易となる。また、加熱時に試料から発生した有毒ガスなども迅速に排出することができ、安全性の高い加熱装置を提供することができる。
本実施形態では、X線透過性の良好な材料で構成した面状ヒーター1を用いているが、面状ヒーター1の材料を特にカーボンとすることにより、X線を透過するうえ、通電により容易かつ均一に昇温するヒーターを得ることができる。尚、カーボンを材料として使用する際には、カーボンファイバーを面状に成形して用いてもよい。また、カーボンが特に炭素繊維強化炭素複合材料である場合には、抵抗が小さく通電しやすいことから容易に電流が流れ、電力に応じた発熱量が発生する。この発熱は均一であり、かつ炭素繊維強化炭素複合材料板自体の熱伝導性が高いことから、面状ヒーター1を急速かつ均一に昇温させることが可能となる。
また、カーボンの表面に酸化防止膜を設けることで、カーボンの酸化劣化を防ぎ、耐久性を向上させることができる。酸化防止膜の材質としては、2ホウ化チタンや炭化ケイ素酸化防止膜を挙げることができるが、これらに限定するものではない。
本実施形態では、遮蔽断熱部14、熱風吹き出し板32の材料が、セラミックス、耐熱樹脂、耐熱ゴム、ガラス、ガラス繊維、雲母、絶縁処理を施したカーボンのいずれか又はこれらの組み合わせであることを特徴としている。これらの材料はX線透過性が良好であるうえ、耐久性、耐熱性、絶縁性に優れるため、好適である。具体例としては、アルミナセラミックス、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ガラス、ガラス繊維、雲母、絶縁処理カーボンなどの板やシートなどが好適であるが、これ以外にも特に限定するものではなく、要求温度や要求強度に応じて自由に選択できる。また、カーボンの絶縁処理方法としては、絶縁素材の塗膜の付与や絶縁剤へのドープなど様々な手段が考えられるが、これも特に限定するものではない。
また、本実施形態ではガス供給管15の材料、および遮蔽断熱部14、ガス供給管15、熱風吹き出し板32を固定する治具の材料が、セラミックス、耐熱樹脂、耐熱ゴムのいずれか又はこれらの組み合わせであることを特徴としている。これらの材料はX線透過性が良好であるうえ、耐久性、耐熱性、絶縁性に優れるため、好適である。具体例としては、アルミナセラミックス、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが好適であるが、これ以外にも特に限定するものではなく、要求温度や要求強度に応じて自由に選択できる。
本実施形態は、対面する剛性のある支持体31上に構成され、片面の窓部22には遮蔽断熱部14、面状ヒーター1、及び熱風吹き出し板32を配し、もう片面の窓部22には遮蔽断熱部14、面状ヒーター1、及び熱風吹き出し板32のうち、少なくとも遮蔽断熱部14を配することを特徴としている。これにより、図9の断面図に示すように試料の両面から対流加熱を行ったり、図14の断面図に示す第3実施形態のように、片面(図の上面)は対流加熱で、残る片面(図の下面)は熱伝導加熱、図15に断面図を示す第4実施形態のように、片面(図の上面)は対流加熱で、片面(図の下面)は無加熱など、試料の種類によって様々に選択することが可能となり、試料の状態に合わせた加熱が可能となる。
支持体31を対面させる機構は、図16の斜視図に示したようにちょうつがいなどで連結して開閉できるようにしたり、はめ込み式やスライド式にすることができるが、その仕組みは特に限定するものではない。
また、支持体31の間にリミットスイッチ40を設置することにより、支持体31を閉じなければ加熱をすることができないようにすることができ、事故を未然に防止することが可能となる。ここでは、蓋側を本体側より左右に少し広げ、リミットスイッチ40を外側に設けているので、リミットスイッチ40が内部の高温の影響を受けにくく、且つ、蓋も、しっかり閉めることができる。
また、図1に例示する如く、ガス供給管15に圧力センサ42を配設することにより、ガスを供給しない状態では加熱をすることができないようにすることもでき、加熱装置がオーバーヒートするなどの事故を未然に防止することが可能となる。
尚、リミットスイッチ40及び圧力センサ42は窓部22の範囲外に設置する必要がある。
本発明の加熱装置では、構成部品のうち、面状ヒーター1、遮蔽断熱部14、熱風吹き出し板32には、繰り返しヒートサイクルがかかることから、他の部品よりも早く劣化することが予想される。特に、面状ヒーター1の構成材料としてカーボンを用いた場合は高温での酸化劣化が懸念される。そこで、面状ヒーター1、遮蔽断熱部14及び必要に応じて設けた熱風吹き出し板32をモジュール化することにより、損耗部分のみの交換を可能とし、メンテナンス性とコストパフォーマンスの向上を可能とした。
実施形態の加熱装置は、リフロー炉であることを特徴としている。これにより、基板のX線検査が可能で、温度制御の容易なリフロー炉を得ることが可能となる。
炭素繊維強化炭素複合材料板でなる面状ヒーターを上下に設置して図1に示す形状とし、これを用いて加熱装置を作成した。
炭素繊維強化炭素複合材料板でなる面状ヒーターを上下に設置して図9に示す形状とし、これを用いて加熱装置を作成した。
炭素繊維強化炭素複合材料板でなる面状ヒーター及びセラミックス板を用いて図10及び図16に示す加熱装置を作成した。
炭素繊維強化炭素複合材料板でなる面状ヒーター及びセラミックス板を用いて図14及び図16に示す加熱装置を作成した。
炭素繊維強化炭素複合材料板でなる面状ヒーター及びセラミックス板を用いて図15及び図16に示す加熱装置を作成した。
カーボンファイバーを面状に加工したヒーター及びセラミックス板を用いて図10及び図16に示す加熱装置を作成した。
(比較例1)
セラミックスヒータを用いて加熱装置を作成した。
(比較例2)
ニクロム線を熱源とするシーズヒータ及び送風ファンを用いて加熱装置を作成した。
実施例1〜6のいずれの加熱装置も、設定プロファイルに従って迅速かつ均一に昇温した。また、セラミックコンデンサ部品の下で、溶融状態のはんだが振動し、固化直前に飛び出す動画をX線でリアルタイムに観察することができた。比較例1の加熱装置は昇温が遅く、設定プロファイルに従った昇温ができなかった。比較例2の加熱装置も昇温が遅く、設定プロファイルに従った昇温ができない上、試料を必要温度まで加熱することができなかった。
特に、はんだ接合部位の不良発生原因解析に用いるのに有用なX線検査用加熱装置であり、試料等の被検査物を目的の温度に加熱もしくは予め設定されたプロファイルに従って加熱し、その状態変化をリアルタイムに観察および記録することが可能である。
1…面状ヒーター
1a…金属板ヒーター
1b…スリット
1c、1e…絶縁板
1d、1f…ガス穴
6…絶縁板
7…プリント配線基板
8…電子部品
9…銅ランド
10…ソルダーペースト
14…遮蔽断熱部
15…ガス供給管
20…X線発生部
21…X線照射範囲
22…窓部
23…X線受光装置
27…試料室
31…支持体
31a…排気口
32…熱風吹き出し板
32a…熱風吹き出し穴
40…リミットスイッチ
42…圧力センサ

Claims (12)

  1. 試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、
    試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え
    試料側の絶縁板に形成された前記熱風吹き出し穴が、旋回流を発生するよう斜めに形成されていることを特徴とするX線検査用加熱装置。
  2. 前記面状ヒーターが、試料の両方の面に対向して配設され、試料両面からの対流加熱が可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査用加熱装置。
  3. 試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、
    試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え、
    前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成された、ガス供給口を有する遮蔽断熱部が重ねて配設されていることを特徴とするX線検査用加熱装置。
  4. 前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成され、対流を円滑にするための熱風吹き出し穴が形成された熱風吹き出し板が重ねて配設されていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査用加熱装置。
  5. 前記熱風吹き出し穴が斜めに設けられていることを特徴とする請求項に記載のX線検査用加熱装置。
  6. 試料の少なくとも一方の面を対流により加熱して、X線により検査するためのX線検査用加熱装置であって、
    試料をX線観察する窓部に、渦巻き型又はジグザグ型の形状を有する、X線を透過可能な薄い金属板、あるいは、穴を開けた薄い金属板と、絶縁板とを一体とし、かつ該一体とした絶縁板と薄い金属板に、少なくとも一部が連通する熱風吹き出し穴を設けた面状ヒーターを備え、
    前記面状ヒーターに、X線を透過する材料で形成された、ガス供給口を有する遮蔽断熱部が重ねて配設され、
    前記加熱装置が、対面する剛性のある支持体上に構成され、片面の窓部には前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターを配し、もう片面の窓部には前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターのうち、少なくとも前記遮蔽断熱部を配することを特徴とするX線検査用加熱装置。
  7. 前記加熱装置が支持体上に冷却専用のガス供給管を備えることを特徴とする請求項に記載のX線検査用加熱装置。
  8. 前記加熱装置が支持体上に排気口を備えることを特徴とする請求項又はに記載のX線検査用加熱装置。
  9. 前記加熱装置が、対面する剛性のある支持体間にリミットスイッチを有することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のX線検査用加熱装置。
  10. 前記遮蔽断熱部のガス供給口に接続されたガス供給管に圧力センサが配設されていることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のX線検査用加熱装置。
  11. 少なくとも前記遮蔽断熱部及び前記面状ヒーターをモジュール化したことを特徴とする請求項又はに記載のX線検査用加熱装置。
  12. 加熱装置がリフロー炉であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のX線検査用加熱装置。
JP2010542473A 2009-11-09 2010-02-25 X線検査用加熱装置 Active JP4959844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010542473A JP4959844B2 (ja) 2009-11-09 2010-02-25 X線検査用加熱装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270718 2009-11-09
JP2009270718 2009-11-09
PCT/JP2010/052932 WO2010116809A1 (ja) 2009-04-07 2010-02-25 X線検査用加熱装置
JP2010542473A JP4959844B2 (ja) 2009-11-09 2010-02-25 X線検査用加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4959844B2 true JP4959844B2 (ja) 2012-06-27
JPWO2010116809A1 JPWO2010116809A1 (ja) 2012-10-18

Family

ID=46506089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010542473A Active JP4959844B2 (ja) 2009-11-09 2010-02-25 X線検査用加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4959844B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106645237A (zh) * 2016-11-09 2017-05-10 丹东浩元仪器有限公司 一种x射线衍射仪用高温测量装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5818106B2 (ja) * 2012-11-09 2015-11-18 株式会社アンベエスエムティ X線検査用加熱装置及び面状ヒーター

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10208855A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Toshiba Ceramics Co Ltd 面状ヒータ
JP2001007506A (ja) * 1999-06-22 2001-01-12 Nippon Antomu Kogyo Kk リフローハンダ付け方法およびその装置
JP2002164647A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Furukawa Electric Co Ltd:The リフローはんだ付け装置
JP2005166269A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Showa Mfg Co Ltd 面状ヒータ、及び同面状ヒータの発熱量調整方法
JP2005353712A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Okuhara Electric Inc X線透視カメラを含む半田付装置
JP2006165402A (ja) * 2004-12-09 2006-06-22 Toyota Motor Corp はんだ付け装置とはんだ付け方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10208855A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Toshiba Ceramics Co Ltd 面状ヒータ
JP2001007506A (ja) * 1999-06-22 2001-01-12 Nippon Antomu Kogyo Kk リフローハンダ付け方法およびその装置
JP2002164647A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Furukawa Electric Co Ltd:The リフローはんだ付け装置
JP2005166269A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Showa Mfg Co Ltd 面状ヒータ、及び同面状ヒータの発熱量調整方法
JP2005353712A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Okuhara Electric Inc X線透視カメラを含む半田付装置
JP2006165402A (ja) * 2004-12-09 2006-06-22 Toyota Motor Corp はんだ付け装置とはんだ付け方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106645237A (zh) * 2016-11-09 2017-05-10 丹东浩元仪器有限公司 一种x射线衍射仪用高温测量装置
CN106645237B (zh) * 2016-11-09 2023-08-25 丹东浩元仪器有限公司 一种x射线衍射仪用高温测量装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2010116809A1 (ja) 2012-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010116809A1 (ja) X線検査用加熱装置
JP5623015B2 (ja) 流量センサ素子および流量センサ素子の自浄作用
JP5685264B2 (ja) 制御された厚さを有するガラスシートを製造する方法および装置
JP5633071B2 (ja) 熱放射光源を用いた放射温度計の校正方法
JP2015197971A (ja) ヒータとそれを備える定着装置、画像形成装置及び加熱装置、並びにヒータの製造方法
JP2015152218A (ja) 流体加熱装置
JP4959844B2 (ja) X線検査用加熱装置
TW201424443A (zh) 加熱器以及具備其之定著裝置、畫像形成裝置及加熱裝置
JP6307286B2 (ja) ヒータ
JP5818106B2 (ja) X線検査用加熱装置及び面状ヒーター
JP6530088B2 (ja) ヒータとそれを備える定着装置、画像形成装置及び加熱装置
JP2008084831A (ja) 防爆型加熱装置およびこれを備える乾燥装置
JP4083127B2 (ja) 熱伝導率測定装置及び熱伝導率測定方法
WO2017164104A1 (ja) 熱電モジュール発電評価装置
KR102014114B1 (ko) 다수의 평면 구역에 적합한 평판형 히터 장치
JP4930713B2 (ja) 熱サイクル試験装置及び熱サイクル試験方法
JP5366038B2 (ja) 熱流センサ用薄膜サーミスタを用いた熱流センサ
JP2011232029A (ja) 加熱装置
JP2001021512A (ja) 熱伝導率測定装置
Cai et al. Fabrication of microheater by laser micro cladding electronic paste
JP5384814B2 (ja) ヒータユニット及びx線解析装置
KR100387591B1 (ko) 복사 가열 온도 측정 방법
EP1988747A2 (en) Method of manufacturing film heater using heat-resistant crystallized glass
RU32953U1 (ru) Электронагреватель
JP2022007895A (ja) 接合層評価方法および接合層評価装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20180330

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250