JP2008084831A - 防爆型加熱装置およびこれを備える乾燥装置 - Google Patents

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Shunji Negishi
俊次 根岸
Seiichi Nakamu
誠一 中務
Shigeo Fujii
茂夫 藤井
Masami Fuseya
賢美 伏谷
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Abstract

【課題】電気加熱式であって取り扱い性に優れ、立ち上がり時間が短い加熱・乾燥装置であって、加熱体の表面温度を精度よく制御することが可能であり、さらに加熱効率が良くて安全性の高い防爆型の加熱・乾燥装置を提供する。
【解決手段】通電により発熱する電熱線22を、両端が閉止された保護管24の内部に収容し、さらに前記電熱線22の周囲に耐熱性の絶縁性粉末26を充填した密閉式電熱体20と、前記保護管24の表面温度を検知するための少なくとも三式の熱電対32と、前記熱電対32とそれぞれ連動して前記電熱線22への通電量を調整する給電装置30と、を備える防爆型加熱装置10により、前記熱電対32の少なくとも二式の計測温度に従って通電の遮断を遮断し、また他の熱電対32の計測温度に従って通電量の増減調整をする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電熱線を熱源とする気体加熱用の防爆型加熱装置、およびこれを備える乾燥装置に関する。
可燃性ガスや揮発性有機溶剤などの可燃性液体の蒸気(以下、「爆発性ガス」という。)を加熱する加熱・乾燥装置としては、熱風乾燥機のほか、熱油や蒸気などの加熱流体を熱源とする輻射式乾燥機が汎用されている。しかしこれらの方式は、装置の大型化、運転開始時の立ち上がり時間の長さ、ハンドリング性やメンテナンス性の悪さなどの問題があり、また熱風乾燥機の場合には被乾燥物に風紋が生じたり、空気中に浮遊するゴミが付着したりするという問題がある。
これらの問題を解決するため、電熱線を通電して加熱する電気式の輻射乾燥機が提案されている(下記特許文献1,2を参照)。これらの乾燥機では、加熱源として防爆配線工事認定の実績のあるMIケーブルを用い、これを鋼板等からなる均熱板の裏面に蛇行状に折り返して配設することで輻射パネルを構成している。
一般に火花の生じやすい電気式輻射乾燥機を防爆構造とするためには、配線類やこれを引き込む端子箱の安全設計に注意を要するほか、加熱体の温度が爆発性ガスの発火点に到達しないよう、その温度制御が極めて重要となる。これに対し上記従来の乾燥機では、輻射パネルの面央にパネル表面測温体(温度センサ)を取り付け、これをサイリスタ式電力供給制御装置と連動させてMIケーブルへの通電量を制御している。
特開2001−221569号公報 特開2001−227864号公報
しかし上記従来の電気式輻射乾燥機は、電源や電力供給制御装置により加熱される一式の輻射パネルについて、その面央にわずかにひとつのパネル表面測温体を設けて温度制御を行う方式をとっているため、輻射パネルの表面温度のコントロール精度に問題がある。
ここで、輻射パネルの面央に取り付けた測温体による測定温度と、実際の輻射パネル上の最高到達温度とは以下に例示される要因によって乖離する虞がある。
(イ)加熱源であるMIケーブルの埋設位置と、測温体の取り付け位置とのずれ(特許文献1,2:それぞれ図2を参照);
(ロ)輻射パネルの面内に生じる温度ムラ;
(ハ)測温体による測定温度と実際のパネル温度との誤差;
すなわち上記従来の乾燥機で揮発性有機溶剤などの爆発性ガスを加熱した場合、輻射パネルの表面のうち測温体の設置場所以外のいずれかの領域において、その実際の温度が測定温度を超える可能性がある。したがって当該乾燥機で爆発性ガスを加熱する場合は、予め相当な安全余裕をもって測定温度の許容上限値を定めておかない限り、輻射パネルの表面温度が爆発性ガスの発火点に達する懸念が払拭されない。しかし、許容上限値に大きな安全余裕を与えることは、輻射パネルの出力を大きく制限することを意味するため、乾燥能力が十分に得られないという問題が一方で生じることとなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電気加熱式であって取り扱い性に優れ、また立ち上がり時間が短い加熱・乾燥装置であって、加熱体の表面温度を精度よく制御することが可能であり、さらに加熱効率が良くて安全性の高い防爆型の加熱・乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明は、給電装置によって通電される電熱線を封入した保護管の表面を、少なくとも三式の温度センサでそれぞれ独立して温度測定することにより、温度ムラや測定温度誤差の影響を排除し、高精度での表面温度制御を可能にする技術に基づく。
すなわち本発明は、
(1)通電により発熱する電熱線を、両端が閉止された保護管の内部に収容し、さらに前記電熱線の周囲に耐熱性の絶縁性粉末を充填した密閉式電熱体と、
前記保護管の表面温度を検知するための少なくとも三式の温度センサと、
前記温度センサとそれぞれ連動して前記電熱線への通電量を調整する給電装置と、
を備える防爆型加熱装置;
(2)給電装置は、少なくとも二式の前記温度センサによってそれぞれ計測される保護管の温度のうち最も高い計測値に従って前記電熱線への通電を遮断し、また他の前記温度センサによって計測される計測される保護管の温度に従って前記電熱線への通電量を増減することを特徴とする上記(1)に記載の防爆型加熱装置;
(3)密閉式電熱体が、直管部の形成された前記保護管を少なくとも三本備えるとともに、前記温度センサがそれぞれの保護管に分散して配置されていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防爆型加熱装置;
(4)密閉式電熱体が、二つの直管部とその連結部とからなるU字状に形成された前記保護管を少なくとも二本備えるとともに、前記温度センサがそれぞれの直管部に分散して配置されていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防爆型加熱装置;
(5)保護管の少なくとも一本に収容された電熱線が螺旋状をなし、かつ、前記直管部の長手方向の中間位置における前記螺旋の巻線密度が、その両側における巻線密度よりも低くなっていることを特徴とする上記(3)または(4)に記載の防爆型加熱装置;
(6)直管部に対する温度センサの配置位置が、隣り合う直管部同士について、その長手方向に互いにずれていることを特徴とする上記(3)から(5)のいずれかに記載の防爆型加熱装置;
(7)保護管の外周には、リング状に成形された赤外線放射セラミクスが複数装着されていることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の防爆型加熱装置;
(8)赤外線放射セラミクスが、3±1μmおよび6±1μmの放射波長域にそれぞれ分光放射輝度の極大値を有する上記(7)に記載の防爆型加熱装置;
(9)赤外線放射セラミクスの少なくとも外周面に、表面処理剤が塗布されている上記(7)または(8)に記載の防爆型加熱装置;
(10)保護管の外周面には、少なくとも前記赤外線放射セラミクスより露出した領域に、アルミニウムまたはアルミニウム系金属の皮膜が形成されている上記(7)から(9)のいずれかに記載の防爆型加熱装置;
(11)被乾燥物を加熱して乾燥させるための防爆型乾燥装置であって、
上記(1)から(10)のいずれかに記載の防爆型加熱装置を一式または複数式備え、さらに被乾燥物と前記密閉式電熱体とを相対移動させる搬送装置を有することを特徴とする防爆型乾燥装置;
(12)加熱される被乾燥物が揮発性有機溶剤を含有し、かつ、前記温度センサによって計測される保護管の温度のうちの最も高い計測値が、前記揮発性有機溶剤の発火点の摂氏温度の少なくとも72%の温度に達したときに、前記給電装置による電熱線への通電を遮断することを特徴とする上記(11)に記載の防爆型乾燥装置;
を要旨とする。
本発明にかかる防爆型加熱装置およびこれを備える防爆型乾燥装置によれば、通電される電熱線を保護管に収容することで爆発性ガスと電熱線とが直接接触することを排除して防爆性を高め、かつ保護管の表面が爆発性ガスの発火点温度に達することのないよう高い精度で温度制御することが可能である。すなわち爆発性ガスと直接接触する保護管に少なくとも三式の温度センサを配置してその表面温度を検知することにより、そのうちの一式の温度センサを動作制御用として用いた場合に、残る少なくとも二式の温度センサによって独立してその最高到達温度を測定することができる。
これにより、電熱線による通常の加熱動作中は動作制御用の温度センサの測定値に基づいてPI制御やPID制御などの容易な制御により加熱出力を連続的に調整しつつ、表面温度が高くなると予想される保護管の少なくとも二箇所の温度を常時モニタしておくことで、仮に温度センサのいずれか(または両方)で検知される保護管の表面温度が、爆発性ガスの発火温度に安全率を乗じた所定の上限温度値に到達した場合は、これを迅速に検知して電熱線への通電の遮断および装置の緊急停止をすることができるため、爆発性ガスの発火を未然に防ぐことができる。
また最高到達温度を測定するための温度センサを独立して少なくとも二式設けることにより、保護管の表面に温度ムラが生じたり、温度センサの測定温度に誤差が生じたりしても、常に両者をOR条件として温度検知が可能であるため、より安全である。
なお、本発明にかかる防爆型加熱装置および乾燥装置は、従来の乾燥装置に対して温度センサの数を一式から三式以上へと増加させて単に温度測定精度を高めただけのものではない。すなわち、電熱線への通電をオン・オフ制御により調整する場合、制御回路は簡略化されて安価かつ信頼性の高いシステムが構成されるものの、電熱線の発熱量(すなわち保護管の表面温度)には目標値に対して必然的にオーバーシュートを伴うため、緊急停止用の一式のみの温度センサによって通電量をオン・オフにより矩形変化させる方式では電熱線の加熱出力を制御することは不可能である。つまり、発熱量のオーバーシュートの発生を予め織り込んで上限温度を設定した場合、緊急停止は生じないかわりに従来と同様、加熱能力自体が抑制されるという問題が生じる。また上限温度をこれよりも高くした場合は、発熱量のオーバーシュートが生じるたびに加熱装置の通電が緊急遮断されるため、安定して温度制御を行うことが事実上不可能となる。これに対し本発明によれば、安全性に優れるとともに加熱出力を好適に制御可能な気体加熱用の防爆型加熱および乾燥装置がはじめて実現されるのである。
図1は本発明の第一の実施の形態にかかる防爆型加熱装置の平面視断面模式図である。防爆型加熱装置10は、ニクロム線などの電熱線22を熱源とする密閉式電熱体20と、電熱線22への通電もしくはその遮断、ならびに通電量の増減を制御する給電装置30とを備える。
密閉式電熱体20は、電熱線22と爆発性ガスとが直接接触しないよう、両端が閉止された保護管24に電熱線22を収容した構成として安全を確保している。さらに、爆発性ガスと接触する保護管24は、電熱線22と直接接触して通電されたり、加熱ムラが生じたりしないよう、その内部の少なくとも電熱線22の周囲には酸化マグネシウム(マグネシア)粉末に例示される耐熱性の絶縁性粉末26が隙間なく充填されている。
保護管24は通常、熱伝導性と耐熱・耐食性などの観点からSUSや銅などの金属材料からなる。形状は一般に円管であるが、多角形管などでもよい。またその中心線形状についても、図1に示すように全体が直管状であるほか、湾曲、折曲、分岐などを有していてもよい。ただし被乾燥物をより均一に加熱する観点から、保護管24のうち少なくとも被乾燥物と対向する部分は直管状であることが好ましい。保護管24の湾曲または屈曲部では、その内部に収納された電熱線22と保護管24の壁面との距離が不均一となりやすいためである。
通電された電熱線22は、絶縁性粉末26を介して保護管24を加熱する。加熱された保護管24は、その温度に応じた波長と強度の赤外線を放射し、また雰囲気との温度勾配に応じて熱伝達により周囲に熱を発散する。
本実施の形態にかかる密閉式電熱体20は、加熱領域として直管部40が形成された少なくとも三本の保護管24(24a乃至c)を備えることを特徴とする。具体的には、保護管24は同図に示すようにその全体が直管状に形成されている場合と、直管部に加えて湾曲または屈曲部を部分的に備える場合とをとることができる。保護管24を少なくとも三本備える意味は、後述するように本発明に必須である少なくとも三式の温度センサを、保護管24a乃至cに分散して配置することにある。したがって温度センサの数を超える保護管24が設けられてもよい。
図1に例示する保護管24a乃至cは、直管部40同士が互いに並行し、かつ同一平面内で給電装置30に取り付けられている。これにより、前記同一平面と対向する平面上に載置されたシート状の被乾燥物を、直管部40の長手方向(中心線方向)と交叉する方向に送ることで、当該被乾燥物を密閉式電熱体20によって均一に加熱することができる。特に被乾燥物が長尺の巻き取りシートの場合についても、直管部40の長さを巻き取りシートの幅寸法と同等以上とすることにより、保護管24a乃至cと対向する面内で該シートを連続送りした場合にその全体をムラなく加熱乾燥することができる。また直管部40の中心線方向と直交する方向(同図上下方向)を被乾燥物の送り方向とすることで直管部40同士の間隔が最も密となるため、後述する防爆型乾燥装置12の送り方向の長さを短縮することができる。
螺旋状に巻成することで直管部40の単位長さあたりの発熱量を大きくした電熱線22は、保護管24の奥部で折り返されて折返部23が形成され、またその両端にそれぞれ設けられる端子34は当該保護管24の片側に揃えられている。したがって給電装置30に端子34が取り付け固定された保護管24は給電装置30に対して片持ち状態となるため、その加熱時には自由端側(図中右方)への熱膨張が可能である。なお、折り返された電熱線22同士が接触して短絡することのないよう、保護管24の内部において電熱線22同士は少なくとも2mm程度以上の間隔をあけるとよい。
保護管24には、これを加熱する電熱線22のほか、保護管24の表面温度を検知するための温度センサの例としての熱電対32がそれぞれ収納される。熱電対32の導線44は電熱線22の端子34と同じ側より引き出され、給電装置30に接続されている。
給電装置30は、電源およびサイリスタを備え、熱電対32の計測温度に基づいて例えばPI制御やPID制御などによって電熱線22への通電量の増減や遮断をする制御を行う。なお、隣り合う保護管24の端子34同士は給電装置30内で導体42によって互いに電気的に接続され、保護管24に収容された三本の電熱線22は互いに直列に連結されている。したがって密閉式電熱体20の両端に位置する端子34を給電端子36として給電装置30により通電することで、三本の電熱線22には等しい電流が流れることとなる。このため電熱線22の抵抗値をそれぞれ等しくすることで、保護管24a乃至cの発熱量を等しくすることができ、被乾燥物の段階的かつ均一な加熱が期待される。
図1に示す本実施の形態にかかる防爆型加熱装置10では、熱電対32の先端の抵抗部321は、保護管24の長手方向に対し、その外表面の温度がもっとも高くなる箇所に設置されている。温度センサである熱電対32は、爆発性ガスと接触する保護管24の表面温度を検知するために用いられる。またその測定精度が良好であるほど高い防爆性能と加熱出力とを両立することができることから、熱電対32の抵抗部321の設置場所としては極力保護管24表面の最高温度に追随する温度プロファイルを描く位置が好ましい。かかる位置は図1に示すように保護管24の内部であってもよく、また後述のように保護管24の外表面上でもよい。内部とする場合、熱電対32と電熱線22とは絶縁性粉末26を介して2mm程度以上の間隔をあけることにより、保護管24の外表面の温度を大きく超えて抵抗部321が過熱されることを防ぎ、熱電対32の測定温度と保護管24の表面温度とを近づけることができる。熱電対32を保護管24の内部に設ける場合、熱電対32の測定温度は一般に保護管24の表面温度よりもわずかに高くなるが、この温度差は爆発性ガスの発火温度に対する安全余裕(マージン)となる。
一方、保護管24の外表面上に抵抗部321を設ける場合は、爆発性ガスと直接接触する保護管24の表面の温度を直接的に測定できるという利点がある。
本発明に必須な少なくとも三式の温度センサは、保護管24a乃至cの各直管部40に分散して配置することが好ましい。これにより一つの給電装置30によって通電量を制御される密閉式電熱体20のうち、温度が高くなると予想される少なくとも三箇所の温度を計測することにより、保護管24a乃至cの表面到達温度を高い精度で検知することができる。なお本発明において、少なくとも三本の保護管24に温度センサが分散して配置されているとは、三本またはそれ以上(例えば五本)の直管部40のうちのいずれか三本またはそれ以上(例えば四本または五本)に対して、それぞれ一つまたは二つ以上の温度センサが配置されていることを意味する。
具体的には、三式の熱電対32を備える本実施の形態の場合、このうち二式の熱電対32によって温度ムラの影響を排しつつ保護管24a乃至cの表面到達温度の上限値をモニタし、他の一式の熱電対32によって通常動作時の通電制御をおこなうことができる。すなわち上記二式の熱電対32の計測値によって知得される保護管24表面の最高到達温度が、爆発性ガスの発火温度に基づく所定の許容上限温度(クリティカル温度)に達した場合は防爆型加熱装置10の緊急停止を行い、上記他の一式の熱電対32の計測値によって知得される保護管24の表面温度が、クリティカル温度よりも低い所定の動作制御温度に達した場合は電熱線22への通電の遮断や、通電量の抑制などの制御を行うことができる。
これにより給電装置30はPI制御やPID制御によって容易かつ高い信頼性で保護管24a乃至cの表面温度を制御しつつ、これが仮にクリティカル温度に達した場合は装置の緊急停止により防爆性が確保される。
本発明においては、螺旋状に巻成された電熱線22の巻線密度を、直管部40の内部において一様とするほか、図1に示すように長手方向の中間部における巻線密度を、その両側に隣接する部分における巻線密度よりも低くするとよい。直管部40はその両端近傍において外気と接触して表面温度が低くなりやすく、長手方向の中間部においては外気との接触がなく表面温度が高くなりやすいところ、かかる巻線密度の調整によって温度ムラの発生を解消し、保護管24の表面温度を長手方向に沿ってより一様とすることができる。中間部の巻線密度を過剰に低下させた場合は保護管24の表面温度が該中間部において過少となる虞があるため、長手方向の端部側における巻線密度を1とした場合の中間部における巻線密度は0.25〜0.8、好ましくは0.4〜0.75程度とするとよい。またかかる巻線密度の低い中間部の長さは、直管部40の長さの5乃至40%、より好ましくは10乃至30%程度とするとよい。巻線密度が疎(低巻線密度)な中間部と、巻線密度が密(高巻線密度)な端部との間には、徐々に巻線密度が変化して中間部の低巻線密度と端部の高巻線密度とを連続させる領域を設けることで、直管部40の表面温度をより均一化することができる。
図1に示す本実施の形態において、熱電対32の抵抗部321は、保護管24の直管部40の内部であってその長手方向の両端を除く中間部に埋設されている。保護管24のうち被乾燥物と対向する直管部40においてもっともその表面温度を高くすることで乾燥効率がよくなり、かつ直管部40の両端側では外気との熱収支により中間部よりもその表面温度が低下するためである。また上記のように、直管部40の中間部において電熱線22の巻線密度を低くする本実施の形態においては、抵抗部321の配設位置としては直管部40の中央近傍のほか、巻線密度が密から疎に変化する箇所、またはこれらの間など、各種を採りうる。したがって一本の直管部40に複数の熱電対32を設けたり、または直管部40の長手方向に対する熱電対32の設置位置を変化させながら予め保護管24の表面到達温度が最高となる箇所を実測したりしておくことが有効である。
なお本発明で、熱電対32の抵抗部321が設けられる直管部40の長手方向の中間部とは、直管部40の厳密な中央を意味するものではなく、折返部23や端子34の近傍を除き、中央を含む所定の長さをもつ概念である。なぜならば、例えば厳密な中央位置から長手方向に10乃至20%程度ずれた場合であっても、保護管24は熱伝導性が良好であることから、巻線密度の高低差や、外気との熱収支による影響は小さいといえるためである。なお、直管部40を加熱領域として用いる防爆型加熱装置10の場合、折返部23や端子34の近傍における電熱線22の巻線密度を下げて電力消費のロスを排除するとよい。
なお本発明においては、熱電対32の測定温度と保護管24の表面温度との相関関係が予めキャリブレーションによって明らかとなっている場合は、熱電対32の計測値をそのまま保護管24の表面温度として使用する必要はない。すなわち本発明においては、熱電対32などの温度センサにより保護管24の表面温度が検知できるかぎり、温度センサによる実測値と保護管24の表面温度との一致を必ずしも要するものではない。
本実施の形態にかかる防爆型加熱装置10においては、保護管24の周囲に赤外線放射セラミクス(以下、「セラミクス」と略記する場合がある。)を設けることで、密閉式電熱体20からの熱線(赤外線)の放射を促進している。セラミクスは、被乾燥物の乾燥作業温度に加熱したときに、放射波長3μmおよび6μmの近傍においていずれも分光放射輝度の極大値をとるものが好ましい。かかる両波長においていずれも極大値を与えるセラミクスを用いることにより、水、トルエン、メチルエチルケトンなど、水性/有機溶剤系を問わず溶媒の乾燥が促進され、本発明の目的が好適に達成される。
これは、例えば溶媒が水分子の場合、3μmの赤外線によって水素原子−酸素原子間の伸縮運動が、また6μmの赤外線によって水素原子同士の結合角度の開閉振動がそれぞれ励振されるが、両波長の赤外線を同時に照射することにより、一方のみの場合と比べて水分子の振動を全体としてより活性化し、分子間力を超える運動エネルギーを効率よく与えることが可能となるためと考えられる。これは有機溶剤系の溶媒についても同様であり、例えば本発明にて除去/乾燥することを目的とするトルエンやメチルエチルケトンなどについても、3μmおよび6μm近傍という二つの異なる中赤外線波長によって異なる振動モードが励起され、いずれか一方のみを照射する場合に比べ、乾燥を飛躍的に促す作用がある。以上より、本発明で用いるセラミクスは、3μmおよび6μmの近傍の双方を中心波長とすることが好ましく、具体的には分光放射輝度の極大値を与える波長が3±1μmおよび6±1μmであることにより上記作用を十分に享受することができる。なお、かかる赤外線放射セラミクス材料は、特公昭54−21844号公報に準じて作製することができる。
かかる赤外線放射セラミクス材料を保護管24の外表面に被着させることで、密閉式電熱体20はセラミクスヒータとして作用し、被乾燥物を輻射乾燥することができる。
セラミクスの被着の方法は特に限定されるものではなく、100μmオーダー以下の厚さとする場合は保護管24の外表面にセラミクスコートにて被着させることができる。ミリメートルオーダー以上の厚さとする場合は、保護管24の外形寸法にあわせた内径を有するリング状にセラミクスを焼成し、これを環装するとよい。セラミクスの破損を防止し、また表面温度を均一化するという観点からは、セラミクスの被着厚を1mm以上の厚肉にするとよい。
本実施の形態では、径方向の幅(肉厚)を1mm以上とするセラミクスリング29を多数成形して保護管24に並べ環装する方式を採る。これにより、仮にリングの一部に破損が生じても、そのリングのみを破壊して取り外し、他のリングをスライドさせてその空隙を埋め、さらに新たなリングを保護管24の端部に補充することで修復が可能である。
またセラミクスリング29の軸方向の厚さ(長さ)については、直管部40を複数に分割した長さとする。具体的には数mm〜数cm程度に薄型化することにより、保護管24の中心線形状がU字形やS字形など湾曲部を含んでいても、被着厚の厚いセラミクスを設けることができる。
なお、保護管24との熱膨張率の相違を考慮して、常温ではセラミクスリング29の内周と保護管24の外周との間に所定のクリアランスがあってよい。また加熱時にはセラミクスリング29と保護管24との間にクリアランスがないことが好ましいが、仮にクリアランスが生じて空気層が介在する場合であっても、保護管24が電熱線22により定常温度に加熱された状態においては、空気層から密閉式電熱体20の外部に逸散する熱量は無視しうる程度であることから、保護管24からセラミクスリング29には十分な熱量が伝達されて両者の温度は同等となる。ただしセラミクスリング29の温度が保護管24の表面温度を超えることはないため、セラミクスリング29を保護管24に周設することによって防爆型加熱装置10の防爆安全性が低下する虞はない。
またセラミクス材料を焼成してなるセラミクスリング29は、その内径寸法に必然的に所定の製造誤差を伴うところ、上記のようにその軸方向長さを数cm程度以下の薄型に形成することにより、直管部40の外周面との当接ムラが少なくなる。このため直管部40の一端から他端にかけて、複数のセラミクスリング29が互いに均一に直管部40に密着して電熱線22によって加熱されることとなり、セラミクスリング29は均一かつ安定した放射強度で赤外線を放射することができる。
図2は本発明の第二の実施の形態にかかる防爆型加熱装置の平面視断面模式図である。本実施の形態にかかる防爆型加熱装置10は、中心線形状がU字状に曲げ形成された保護管24を二本(24a,b)備えることを特徴とする。U字状の保護管24a,bは、それぞれ被乾燥物と対向する加熱領域としての二本の直管部40と、これを繋ぐ湾曲した連結部41とからなる。直管部40を形成することにより、内部に収容される電熱線22と保護管24との距離を当該直管部40において均等化することが容易であり、ムラのない被乾燥物の加熱乾燥が可能である。また保護管24a,bをU字状としたことにより、これに収容される電熱線22を保護管24内で折り返して往復させずとも端子34が直管部40の片側に揃うこととなり、端子34を給電装置30に固定した状態であっても加熱動作時には連結部41が自由端として保護管24a,bのストレスなき熱膨張を可能にしている。
電熱線22は、端子34の近傍のほか、連結部41に対応して巻線密度の低い折返部23が形成されている。また第一の実施の形態と同様、直管部40の長手方向の中間部においては、これに隣接する両側よりも電熱線22の巻線密度が低くなっている。これにより端子34や連結部41の近傍における発熱の無駄を排除しつつ、直管部40における発熱密度をその長手方向に沿って一様にしている。
また本実施の形態にかかる防爆型加熱装置10は、三式の熱電対32が、都合四本の直管部40のうちの三本に分散配置されていることを特徴とする。直管部40には上記赤外線放射セラミクスをリング状に成形したセラミクスリング29を複数装着し、密閉式電熱体20をセラミクスヒータとして機能させている。
また三式の熱電対32の抵抗部321(321a乃至c)は、隣り合う直管部40同士について、その長手方向に互いにずれた位置に設けられている。具体的には、抵抗部321aは直管部40の中央部に、抵抗部321bは直管部40の中間部のうち電熱線22の巻線密度が変化する端子34側の境界位置に、抵抗部321cは同じく電熱線22の巻線密度が変化する連結部41側の境界位置に対応してそれぞれ配置されている。
これによりU字状の保護管24のうち、表面到達温度がもっとも高くなると予想される三箇所の温度をモニタしつつ、うち二式の熱電対32の計測値に基づいて防爆型加熱装置10の緊急停止を行い、また他の一式の熱電対32の計測値に基づいて電熱線22への通常動作時の通電量の調整を行うことができる。また熱電対32の配置位置を直管部40の長手方向について互いにずらしあうことにより、抵抗部321a乃至cが保護管24a乃至cの外表面上にそれぞれ取り付けられた場合に、保護管24a乃至cからセラミクスリング29への熱伝達が抵抗部321a乃至cによって遮蔽される領域が、被乾燥物の送り方向に重なることがないという利点がある。これにより、被乾燥物のうち抵抗部321a乃至cの陰となる箇所にスジ状の乾燥ムラが生じることを防止する。
図3各図は、熱電対32の抵抗部321が取り付けられた本実施の形態にかかる直管部40を、その中心線に直交する断面で切った横断面の三つの態様を示す模式図である。被乾燥物の位置は各図における下側とする。同図(a)は、セラミクスリング29が下側リング29aと上側リング29bとに分割され、抵抗部321を被覆するように上側リング29bを直管部40の上面に載置固定した状態を示し、同図(b)は、上側リング29bに凹溝29cを設けて抵抗部321の逃げをつくり、下側リング29aと上側リング29bとを当接させた状態で直管部40に装着した状態を示している。このように本実施形態の保護管24は、抵抗部321がその外表面と当接するように設けられている。これにより、熱電対32を保護管24の内部に埋設することなく取り付けることができ、また保護管24の表面到達温度を精度よく測定することができる。
なお本発明においては、加熱装置や乾燥装置の加熱部のある側を上側、被乾燥物のある側を下側と呼称しているが、これは重力方向に対する上下方向を必ずしも意味するものではない。
このように抵抗部321を直管部40の上面側に配置することで、被乾燥物に対してセラミクスリング29から直接与えられる輻射熱が抵抗部321によって遮蔽されることがない。また同図(a)の態様では、円管状の直管部40の上面と上側リング29bとの間に空隙33がわずかに生じるが、抵抗部321の太さは数十〜数百μm程度であるのに対し、直管部40の直径は20mm程度と大径であるため、空隙33は微小であって直管部40からセラミクスリング29への伝熱が阻害される虞はない。
同図(c)は、分割された下側リング29aと上側リング29bとの間に二つの熱電対32の抵抗部321を挟み込み、その外周を耐熱性のクランプ35で保持した状態を示している。このように、一本の直管部40の周囲に二つの抵抗部321を設ける場合は、これらを互いに点対称の位置に設けることで、保護管24の表面到達温度を偏りなくより高い精度で検知することができる。また二つの抵抗部321は、被乾燥物に対向してこれに陰を落とすことのないよう、直管部40の中心から被乾燥物に向く方向(同図における上下方向)と交差する方向(同図における左右方向)にいずれも配置するとよい。
クランプ35はSUSなどの金属材料から作製することができ、具体的にはスプリングや留め輪を用いることができる。クランプ35は熱伝導性を良好としつつ表面の汚損を防止するため、表面に金メッキを施すとよい。
図4は、本発明の第三の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10の平面模式図である。
本実施形態の密閉式電熱体20は、保護管24の外周面に、保護管24の母材とは異なる金属材料からなる皮膜38が形成されている。
保護管24の母材には、上記のように耐久性の観点からSUSや銅が好適に用いられるところ、これらは電熱線22による繰り返しの加熱により表面に酸化物の汚れが生じ、これが落下して被乾燥物を汚損したり、クリーンルーム内での使用においては空気清浄度を悪化させたりするおそれがある。具体的には、SUSの場合は黒色酸化物が表面に付着し、銅の場合は緑青が生じる。
これに対し、保護管24の外周面に、母材と異なる金属材料、特にアルミニウムまたはアルミニウム系金属を皮膜形成することにより、かかる汚れの付着を防止することができる。かかる皮膜38は、保護管24の外周面の全長さに亘って形成してもよく、またはセラミクスリング29から露出した領域にのみ形成してもよい。少なくともセラミクスリング29より露出した領域に皮膜38を形成することにより、保護管24の表面に生じた酸化物の汚れが被乾燥物を汚損することが防止される。
皮膜38の金属材料には、アルミニウムまたはアルミニウム系金属、具体的には純アルミニウムや白アルミナ(Al)を用いるとよい。このほか、ニッケル合金であるNiCrFeBSi、NiWCrFeBSi、NiAlのほか、ジルコニア複合物であるZrO/20YO、ZrO/24MgOなどを用いてもよい。
皮膜38を保護管24の外周面に被着させる方法は限定されるものではないが、加熱して溶融または半溶融状態とした上記金属材料を微粒子状にして保護管24の外周面に衝突させて凝固・堆積させる溶射法を用いることにより、皮膜38が均一な厚さで形成され、また皮膜38による保護管24の高い汚れ防止効果が発揮されることが本発明者等の検討により明らかとなっている。
また溶射法には大別してガス式溶射と電気式溶射があるが、電気式溶射、特にそのうちのプラズマ溶射を用いることにより、保護管24の材質を選ばず、また耐腐食性や耐摩擦性に優れる皮膜38を均一かつ短時間で形成することができる。
本実施形態のセラミクスリング29は、その外周面に表面処理剤39が塗布されていることを特徴とする。これにより、加熱と冷却の繰り返しによって経時損耗するセラミクスリング29の母材が被乾燥物に落下してこれを汚損することを防いでいる。
表面処理剤39には、セラミクスリング29から放射される遠赤外線を遮断することがないよう、加熱されることで表面処理剤39自身から遠赤外線を放射する材料を用いることが好ましい。
またセラミクスリング29の母材の経時損耗による被乾燥物の汚損を防止する表面処理剤39の目的に照らして、表面処理剤39はその塗布によりセラミクスリング29の表面を平滑にし、特に光沢を与えるものが好ましい。
具体的な表面処理剤39の成分としては、いわゆる釉(うわぐすり)の成分である長石(KO・Al・6SiO)、ドロマイト(MgCO・CaCO)、石灰石(CaCO)、カオリン(Al・2SiO・2HO)、シリカ(SiO)、生石灰(CaO)、苦土(MgO)、ガラス片などのほか、金属酸化物である酸化鉄(Fe)、酸化クロム(Cr)、アルミナ(Al)、酸化マンガン(MnO)、酸化銅(CuO)、酸化コバルト(CoO)などから選択される一種または複数種を粉末状にして用いることができる。
粉末の表面処理剤は、水やグリセリンなどの溶媒に分散させた溶液状態でセラミクスリング29の仮焼成体の少なくとも外周面に塗布するとよい。塗布された表面処理剤をセラミクスリング29とともに本焼成することで、セラミクスリング29の被塗布面を表面処理剤39で被覆し、母材の劣化や飛散を防止することができる。このほか、セラミクス材料を混練してリング状等に成型した状態でその外周面および任意で端面や内周面に表面処理剤39の溶液を塗布し、これを焼成(本焼成)してセラミクスリング29を形成してもよい。
表面処理剤39は、セラミクスリング29のうち、少なくとも被乾燥物と対向する外周面に塗布されている。または外周面に加え、端面や内周面にもあわせて表面処理剤39を塗布してもよい。また表面処理剤39の塗布厚さは、セラミクスリング29からの赤外線の放射を著しく阻害することがないかぎり特に限定されず、湿態(溶液)で数十〜数百μm程度の塗膜厚さとすることができる。
本実施形態の保護管24の備える熱電対32は、第二の実施形態(図2および図3各図を参照)と同様に保護管24の外側に設けられ、分割された上側リング29bと直管部40との間、または下側リング29aと上側リング29bとの間に抵抗部321が挟持されて固定される。固定には図3(c)のようにクランプ35を用いることができる。
図5(a)は、本発明の第四の実施の形態にかかるヒーターユニット11の下面模式図であり、紙面と平行する加熱照射面を手前側に見た状態を示している。また同図(a)に示すヒーターユニット11を短手方向に切ったB−B断面図を同図(b)に、長手方向に切ったC−C断面図を同図(c)にそれぞれ示す。同図(b),(c)における加熱照射面はそれぞれ図中下方に相当している。
本実施の形態にかかるヒーターユニット11は、上記第一の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10を基本構成とし、さらに密閉式電熱体20の全体を上方から被覆するカバー51と、保護管24a乃至cの上方にそれぞれ架設される凹面状の反射板52と、被乾燥物50の表面に冷風を吹きつけるための冷風吹出口60、冷風導入口62および斜板61とを備えている。
被乾燥物50は、防爆型加熱装置10による乾燥を要するものであれば特に対象を限定するものではないが、本発明は防爆型であることから、有機溶剤系の塗料が塗布された印刷物、プラスチックフィルム、可燃性の織物などが乾燥対象として好適である。本実施の形態ではトルエンやメチルエチルケトン、酢酸エチルなどの炭化水素系有機溶剤含有塗料を塗布した長尺のシート状印刷物を被乾燥物50として例示する。図5(c)において、長尺の被乾燥物50の送り方向は保護管24a乃至cの直管部40を横切る紙面前後方向である。
密閉式電熱体20の直管部40に並べて装着されたセラミクスリング29の装着長さは、長尺の被乾燥物50の幅寸法よりも大きく形成されており、すなわちヒーターユニット11の加熱領域は、対向する被乾燥物50の幅方向の一端から他端までをカバーしている。したがって被乾燥物50が直管部40を横切る方向に順次送られることでその表面の全体にセラミクスリング29より熱線(赤外線)が照射されて、塗料が順送りに輻射乾燥される。
電熱線22の収容された保護管24a乃至cにより加熱されたセラミクスリング29からは、その周方向に等しく熱線が発せられる。したがってセラミクスリング29の下面側から放射された熱線は被乾燥物50に直接照射され、有機溶剤の分子を励起して塗料から脱離させる。また上面側から放射された熱線は凹面状の反射板52で反射した後に被乾燥物50に照射され、同様に有機溶剤分子に輻射エネルギーを与える。反射板52の材質は特に限定されないが、熱線の反射率、加工性、耐久性などの観点から金属材料、特にSUS、銅、アルミ合金などが好適に用いられる。
隣り合う反射板52同士の間には、保護管24a乃至cに沿って開口する冷風吹出口60が設けられており、冷風導入口62からヒーターユニット11に導入された冷風を被乾燥物50の表面に緩やかに吹き付けることができる。冷風導入口62の外部にはファンなどの図示しない送風装置が設けられている。なお本発明において、冷風とは加熱される被乾燥物50を冷却することのできる気流の意であって、その温度が常温よりも低いことを必ずしも意味するものではない。また冷風吹出口60は、図5(b),(c)に示すように冷風導入口62や斜板61と一体の板材からノズル状に形成されているほか、反射板52同士の隙間や、反射板52とカバー51との隙間を冷風吹出口60として利用してもよい。
また本発明において被乾燥物50の表面に冷風を吹き付けることの意味は、(1)加熱されやすい被乾燥物50の表面を冷却することでその内部との温度ムラを解消し、局所的な熱収縮による被乾燥物50の変形などを防止することや、(2)加熱された被乾燥物50より脱離した有機溶剤の蒸気を速やかに取り除き、被乾燥物50の表面近傍の蒸気圧を低い状態に保つことで乾燥効率の維持を図ること、を目的とするものである。したがって従来の熱風乾燥機において吹き付けられる熱風とはその目的や温度が異なり、また吹出量も少なくてよいことから被乾燥物50への風紋の発生やゴミの付着などの問題は生じない。
冷風は空気のほか、窒素などの不活性ガスを用いてもよく、また気化潜熱を利用して被乾燥物50の冷却効率を向上するために水滴などのミストを混合していてもよい。さらにサーミスタなどにより被乾燥物50の温度を測定しつつ、図示しない制御装置により冷風の温度や吹出量を調整してもよい。
斜板61は、冷風吹出口60の長さ方向に均一に冷風が吹き出せるよう、冷風導入口62から離れるにしたがって被乾燥物50との距離が小さくなるように形成されている。被乾燥物50や保護管24a乃至cに対する斜板61の角度は、冷風の吹出量に応じて適宜選定できる。
カバー51は、防爆型加熱装置10や斜板61を内部に収納して外気への熱線の放射を防ぐとともに、給電装置30のフランジ部31を固定する機能を有する。またカバー51は、保護管24a乃至cの先端部を単純支持する載置部53を備える。すなわち給電装置30に基端部を固定された保護管24a乃至cは、電熱線22(図1を参照)への通電によって加熱されると、その先端部が載置部53に対して摺動しつつ熱膨張することができる。
保護管24a乃至cには、電熱線22と熱電対32(図1を参照)がそれぞれ収容され、給電装置30によって電熱線22への通電量の増減および/または通電の遮断が制御される。具体的な温度制御の一例を下記する。
i)給電装置30からの通電が開始されると、当初常温であった電熱線22は発熱して保護管24a乃至cおよびセラミクスリング29を加熱する。加熱されたセラミクスリング29からは被乾燥物50に対して熱線が照射され、有機溶剤含有塗料から溶剤分子を励起して脱離させる。ここでは、基材に塗布された塗料には発火温度505℃のメチルエチルケトン(MEK)が有機溶剤として用いられているものとする。また空気を媒体として保護管24a乃至cやセラミクスリング29から伝達される熱によっても被乾燥物50は加熱乾燥される。
ii)加熱中には冷風導入口62を経由して導入される冷風を冷風吹出口60より被乾燥物50の表面に均等に吹きつけることで、被乾燥物50の塗料表面温度と基材温度とを均一化して被乾燥物50の歪な熱変形を防止するとともに、被乾燥物50から脱離してその上方を漂うMEKの蒸気を払い乾燥作業を促進する。
iii)三本の保護管24a乃至cの内部には、各保護管の表面の最高到達温度が予測可能な位置に熱電対32の抵抗部321がそれぞれ取り付けられている。具体的には、熱伝導性の良好な金属管からなる直管部40の長手方向の中間部に抵抗部321を取り付けることにより、上記最高到達温度と計測温度との間の温度差や加熱プロファイルの時間遅れが無視できる。かかる抵抗部321により、保護管24a乃至cの内壁面の各温度を連続的に計測する。
iv)三本の保護管24a乃至cのうちの任意の二本(ここでは三本のうち両外側に位置する保護管24aおよびcとする)の内壁面の温度をもって最高到達温度を検知し、他の一本(保護管24b)の内壁面温度をもって動作制御温度を知得すべく、熱電対32で計測される温度データを給電装置30に取り込む。
v)防爆性の観点から、保護管24のクリティカル温度を、MEKの発火温度(℃)の80%温度(=404℃)と設定する。すなわち保護管24の最高到達温度がこのクリティカル温度に到達することがあってはならないものとする。このため、本発明においては保護管24aおよびcにおける計測温度が、上記クリティカル温度のさらに90%、すなわち発火温度(℃)の72%(=80%×90%)である363℃となった場合には、給電装置30からの通電を遮断するとともに防爆型加熱装置10の緊急停止を行うものとする。緊急停止温度をクリティカル温度の90%程度に低く設定しておくことにより、温度ムラの影響と、昇温中に通電を遮断した場合に生じる加熱のオーバーシュートの影響を織り込んでもなお十分な防爆安全性を得るためである。
vi)一方、動作制御温度である保護管24bの計測温度が上記緊急停止温度よりもさらに低い所定の設定温度に達した場合には、周知のPI制御やPID制御によって給電装置30の通電量を調整し、保護管24b、およびこれに追随して保護管24aおよびcの表面温度を上記設定温度の近傍に維持する。上記設定温度は、例えば最高到達温度の許容値(ここでは発火温度(℃)の72%)のさらに90%温度とするか、または当該許容値マイナス20℃とするなどの設定方法が例示できる。これにより、給電装置30の通電量の調整時に動作制御温度に通常のオーバーシュートが生じたり、三本の保護管24aおよびcに一般的な温度ムラが生じたりした場合も、上記クリティカル温度に基づく装置の緊急停止が生じることはない。
vii)なお、冷風の吹き出しや周辺空気への熱の散逸などによって保護管24bの表面が冷却され、動作制御温度が上記設定温度を下回った場合は、給電装置30から電熱線22への通電を再開する。
図6(a)は、本発明の第五の実施の形態にかかるヒーターユニット11の下面模式図であり、その短手方向に切ったB−B断面図を同図(b)に、長手方向に切ったC−C断面図を同図(c)にそれぞれ示す。同図(a)における加熱照射面は紙面上方、同図(b),(c)における加熱照射面はそれぞれ図中下方に相当する。本実施の形態にかかるヒーターユニット11は、上記第二の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10を備えている。すなわち密閉式電熱体20は、内部に収容された電熱線22が互いに連結されたU字状の保護管24を二式(24a,b)備え、都合四本の直管部40には温度センサとしての熱電対32が分散配置されている。
また本実施の形態においては、保護管24a,bの直管部40の上方に架設される凹面状の反射板52同士の隙間を冷風吹出口60として用いている。すなわち冷風導入口62から導入された冷風は、カバー51内に設けられた斜板61にあたって下方に風向が曲げられ、被乾燥物50の上面に略垂直に吹きつけられる。
U字状の保護管24a,bは、それぞれ直管部40にセラミクスリング29が被着されてセラミクスヒータの加熱領域として機能し、連結部41は載置部53に載置されて給電装置30の遠方側における自由な熱膨張変形が可能である。
図7は、本発明の第六の実施の形態にかかる防爆型乾燥装置12の模式図である。同図(a)は側面図、同図(b)はこれを水平に切ったB−B断面図、同図(c)は垂直に切ったC−C断面図である。
本実施の形態にかかる防爆型乾燥装置12は、上記第二の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10を横並びに四式備えて略正方形の加熱領域が形成されていることを特徴とする。また防爆型乾燥装置12には、8本のU字状の保護管24を掩覆するカバー51と、加熱領域に等しく冷風を供給する冷風導入口62と、保護管24の都合16本の直管部40を横切る方向に被乾燥物50を移送する送りローラ67とを備える。本実施の形態にかかる防爆型乾燥装置12は、四式の送りローラ67と、これを同方向に回転駆動する駆動装置68とを備えている。
送りローラ67は、被乾燥物50と密閉式電熱体20とを相対移動させる搬送装置の一例である。すなわち被乾燥物50が長尺の巻き取りシートの場合は図示のように回転ロールやベルトコンベアなどによって被乾燥物50を移送するのが好適である。一方、被乾燥物50が連続送りに不適な枚葉式の場合などは、被乾燥物50を静置しておいて密閉式電熱体20を搬送装置により揺動駆動してもよい。
冷風導入口62には、非防爆場所に設置された加圧冷却装置63が接続され、雰囲気空気が冷却されてカバー51に導入される。カバー51内には、角錐台形状の斜板61が防爆型加熱装置10の上方に設けられており、導入された冷風を四式の防爆型加熱装置10、およびこれに対向して移送される被乾燥物50の表面に均一に吹きつける。
吹きつけられた冷風は被乾燥物50の表面を冷却しつつ揮発した塗料ガスを含み、ブロワ64によって装置外へと吸引される。
また本実施の形態にかかる防爆型乾燥装置12には、保護管24表面の最高到達温度がクリティカル温度に基づく緊急停止温度に達して装置を緊急停止する際にカバー51を開放して密閉式電熱体20を空冷するための安全ストッパー69と、カバー51の上方よりその内部に溜まった爆発性ガスを逃がすための爆発扉70が設けられている。安全ストッパー69の解除や爆発扉70の開放は、装置の緊急停止動作と連動しておこなうとよい。
第一の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10の平面視断面模式図である。 第二の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10の平面視断面模式図である。 第二の実施の形態にかかる直管部40の横断面の三つの態様を示す模式図である。 第三の実施の形態にかかる防爆型加熱装置10の平面模式図である。 (a)本発明の第四の実施の形態にかかるヒーターユニット11の下面模式図である。(b)同図(a)のB−B断面図である。(c)同図(a)のC−C断面図である。 (a)本発明の第五の実施の形態にかかるヒーターユニット11の下面模式図である。(b)同図(a)のB−B断面図である。(c)同図(a)のC−C断面図である。 (a)本発明の第六の実施の形態にかかる防爆型乾燥装置12の側面模式図である。(b)同図(a)のB−B断面図である。(c)同図(a)のC−C断面図である。
符号の説明
10 防爆型加熱装置
11 ヒーターユニット
12 防爆型乾燥装置
20 密閉式電熱体
22 電熱線
24 保護管
26 絶縁性粉末
29 セラミクスリング
30 給電装置
32 熱電対
35 クランプ
40 直管部
50 被乾燥物
51 カバー
52 反射板
53 載置部
60 冷風吹出口
61 斜板
62 冷風導入口
67 送りローラ

Claims (12)

  1. 通電により発熱する電熱線を、両端が閉止された保護管の内部に収容し、さらに前記電熱線の周囲に耐熱性の絶縁性粉末を充填した密閉式電熱体と、
    前記保護管の表面温度を検知するための少なくとも三式の温度センサと、
    前記温度センサとそれぞれ連動して前記電熱線への通電量を調整する給電装置と、
    を備える防爆型加熱装置。
  2. 給電装置は、少なくとも二式の前記温度センサによってそれぞれ計測される保護管の温度のうち最も高い計測値に従って前記電熱線への通電を遮断し、また他の前記温度センサによって計測される計測される保護管の温度に従って前記電熱線への通電量を増減することを特徴とする請求項1に記載の防爆型加熱装置。
  3. 密閉式電熱体が、直管部の形成された前記保護管を少なくとも三本備えるとともに、前記温度センサがそれぞれの保護管に分散して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の防爆型加熱装置。
  4. 密閉式電熱体が、二つの直管部とその連結部とからなるU字状に形成された前記保護管を少なくとも二本備えるとともに、前記温度センサがそれぞれの直管部に分散して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の防爆型加熱装置。
  5. 保護管の少なくとも一本に収容された電熱線が螺旋状をなし、かつ、前記直管部の長手方向の中間位置における前記螺旋の巻線密度が、その両側における巻線密度よりも低くなっていることを特徴とする請求項3または4に記載の防爆型加熱装置。
  6. 直管部に対する温度センサの配置位置が、隣り合う直管部同士について、その長手方向に互いにずれていることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の防爆型加熱装置。
  7. 保護管の外周には、リング状に成形された赤外線放射セラミクスが複数装着されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の防爆型加熱装置。
  8. 赤外線放射セラミクスが、3±1μmおよび6±1μmの放射波長域にそれぞれ分光放射輝度の極大値を有する請求項7に記載の防爆型加熱装置。
  9. 赤外線放射セラミクスの少なくとも外周面に、表面処理剤が塗布されている請求項7または8に記載の防爆型加熱装置。
  10. 保護管の外周面には、少なくとも前記赤外線放射セラミクスより露出した領域に、アルミニウムまたはアルミニウム系金属の皮膜が形成されている請求項7から9のいずれかに記載の防爆型加熱装置。
  11. 被乾燥物を加熱して乾燥させるための防爆型乾燥装置であって、
    請求項1から10のいずれかに記載の防爆型加熱装置を一式または複数式備え、さらに被乾燥物と前記密閉式電熱体とを相対移動させる搬送装置を有することを特徴とする防爆型乾燥装置。
  12. 加熱される被乾燥物が揮発性有機溶剤を含有し、かつ、前記温度センサによって計測される保護管の温度のうちの最も高い計測値が、前記揮発性有機溶剤の発火点の摂氏温度の少なくとも72%の温度に達したときに、前記給電装置による電熱線への通電を遮断することを特徴とする請求項11に記載の防爆型乾燥装置。
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