JP2006165402A - はんだ付け装置とはんだ付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ボイドを確実に除去し、しかも、引け巣の発生を抑制しながら基板に素子をはんだ付けすることができる技術を提供する。
【解決手段】 本発明のはんだ付け装置は、はんだを介して素子が配置された基板を載置する載置台と、はんだを加熱し溶融させる加熱手段と、載置台を傾ける傾斜手段と、溶融したはんだに含まれるボイドの位置を認識し、ボイドの位置情報を取得するボイド位置認識手段と、取得されたボイドの位置情報に基づいてボイドの移動速度を算出する移動速度算出手段と、傾斜手段を制御する制御手段とを備えている。その制御手段は、算出されたボイドの移動速度に基づいて載置台の目標傾斜角度を決定し、傾斜手段を制御して載置台を決定した目標傾斜角度に傾ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板に素子をはんだ付けする技術に関する。詳しくは、基板に素子をはんだ付けする際に、ボイドのないはんだ接合部を形成する装置と方法に関する。
基板に素子を固定するために、はんだ付けすることが多い。多くは、基板に素子を固定するのと同時に両者の電気的導通を確保するためにはんだ付けされることが多いが、なかには、電気的導通を確保する必要はなく専ら固定するために、はんだ付けされることもある。本発明は後者のはんだ付けにも有用な技術である。
基板に素子を固定するために、面的に拡がる素子の底面を面的に拡がるはんだ接合部で基板にはんだ付けする手法が発達している。この場合、面的に拡がる溶融はんだの内部にボイドが発生することがある。溶融はんだに発生したボイドが凝固したはんだ接合部の内部に残留すると、はんだ接合部の品質を劣化させる要因となる。例えば、はんだ接合部の内部にボイドが存在すると、繰り返し荷重に起因して応力集中が起こり、はんだ接合部の疲労寿命が著しく低減する。また、はんだ接合部の内部にボイドが存在すると、局所的な電気抵抗の増大を招き、基板と素子の間を流れる電流密度を低下させてしまう。
そこで、ボイドのないはんだ接合部を形成する技術が必要とされている。
例えば特許文献1には、基板と溶融はんだと素子を積層したものを載置する載置台を傾斜させることによって、ボイドを除去する技術が開示されている。この技術では、一列に並べられた複数のホットプレート上ではんだ付けを行う。複数のホットプレートは、予熱領域、加熱領域、冷却領域に区分されている。基板とはんだと素子を積層したものは、ロボットアームによって、予熱領域から加熱領域に搬送され、加熱領域から冷却領域に搬送される。基板と素子の間に介在するはんだは、予熱領域と加熱領域にある間に加熱されて溶融し、冷却領域で冷却されて凝固する。
加熱領域のホットプレート(載置台)は、所定の方向に所定の傾斜角だけ傾けることができる。加熱領域のホットプレートを傾けると、ホットプレート上の基板が傾斜する。図9に示すように、基板20が傾斜すると、溶融はんだ24の内部に存在するボイド50は、素子22に沿って上方に移動し、溶融はんだ24の端部から放出される。
特開2004−25274号公報
特許文献1に記載の技術によると、溶融はんだ24から大部分のボイド50を除去することが可能であり、はんだ接合部の品質を大幅に向上することができる。しかしながら、溶融はんだの内部に存在するボイド50は、その大きさや位置、または溶融はんだの粘度等の要因によって、溶融はんだ24中を移動する形態が異なるため、前述のように基板20を所定の角度傾斜させることだけではボイド50を除去することができない場合がある。すなわち、同じ角度だけホットプレートを傾けた場合であっても、発生するボイド50の大きさや位置によって、ボイド50が溶融はんだ中をほとんど移動しない場合がある。
また溶融はんだ24を介して対面する素子底面と基板表面が平行でないことがある。この場合、ホットプレートを傾斜させても、ボイド50が移動しないことになる(図10参照)。
上記のいずれの場合でも、特許文献1の技術によると、ボイド50が除去されず、はんだ接合部内に残留してしまう。
特許文献1で利用する傾斜角を大きく設定しておけば、ボイド50が除去されないという問題は解決される。しかしながら、ホットプレートを大きく傾斜させると、ボイド50が勢い良く移動する場合がある。ボイド50が勢い良く移動して、はんだ24の端部から勢い良く抜けると、その端部に引け巣を生じてしまう場合がある。図11ははんだ付けされた素子を上方から見た図であり、はんだ接合部の端部46に発生する引け巣52を模式的に示したものである。このような引け巣52は、ボイド50と同様に、はんだ接合部の品質を著しく劣化させる。特許文献1の技術では、ボイド50を確実に除去しようとすると引け巣52が発生し、引け巣52の発生を抑制しようとするとボイド50が残留する現象が発生する。特許文献1の技術では、ボイド50を確実に除去しながら引け巣52の発生を抑制することが難しい。
本発明では上記課題を解決する。本発明では、ボイドを確実に除去し、しかも、引け巣の発生を抑制しながら基板に素子をはんだ付けすることができる技術を提供する。
本発明の装置は、基板に素子をはんだ付けするために利用される。その装置は、はんだを介して素子が配置された基板を載置する載置台と、はんだを加熱し溶融させる加熱手段と、載置台を傾ける傾斜手段と、溶融したはんだに含まれるボイドの位置を認識し、ボイドの位置情報を取得するボイド位置認識手段と、取得されたボイドの位置情報に基づいてボイドの移動速度を算出する移動速度算出手段と、傾斜手段を制御する制御手段とを備えている。その制御手段は、算出されたボイドの移動速度に基づいて載置台の目標傾斜角度を決定し、傾斜手段を制御して載置台を決定した目標傾斜角度に傾ける。
基板と素子の間に介在する溶融はんだに含まれるボイドの位置は、例えばX線カメラを用いて認識することができる。溶融はんだの内部にボイドが存在する位置では、X線が透過するはんだの厚みが残部に比して薄くなるため、強い強度を保ったX線が受光される。従って、X線カメラを用いて得られるX線透過画像の陰影から、ボイドの位置や大きさ等を取得することができる。なお、X線カメラを用いて得られるX線透過画像の陰影から、溶融はんだの輪郭を識別することが可能であり、溶融はんだ内におけるボイド位置を精度良く取得することができる。
また基板と素子の間に介在する溶融はんだに含まれるボイドの位置は、サーモグラフィ法を用いて認識することもできる。
溶融はんだは高温であり、溶融はんだに接している素子や基板も高温となっている。はんだの内部にボイドが存在すると、ボイドの含まれない健全な部位との熱伝導率の相違から、素子や基板の表面温度に影響を及ぼす。一般に、ボイドの近傍に存在する素子や基板の表面温度は、他の部位での表面温度に比べて、低い温度が観測される。従って、例えば赤外線カメラを用いて素子の表面温度分布を測定することによって、溶融はんだ中のボイド位置やボイドの大きさ等を取得することができる。
その他に、超音波等を利用して溶融はんだ中のボイドの位置を認識することもできる。本発明では、任意のボイド位置認識手法を採用することができ、特定の手法に制限されることがない。
本発明では、ボイドの位置情報に基づいて、そのボイドの移動速度を算出する。本明細書でボイドの移動速度とは、単位とする所定の時間あたりのボイドの移動量のことを言う。ボイドの移動速度は、例えば所定の時間間隔でボイドの位置の認識を2回以上実施して、そのボイドの移動量を特定することによって、算出することができる。
ボイドの移動速度を算出することによって、そのボイドが動いているのか、あるいは、ほとんど動いていないのかを判別することができる。またボイドが動いている場合には、緩やかに動いているのか、あるいは、勢い良く動いているのかを判別することができる。
移動速度算出手段は、ボイドの移動速度を算出する。移動速度算出手段は、ボイド位置認識手段と組み合わされて一体の装置として具現化されてもよいし、制御手段と組み合わされて一体の装置として具現化されてもよい。また上記とは異なり、移動速度算出手段は、独立した1つの装置として具現化されてもよい。
本発明の制御手段は、算出されたボイドの移動速度に基づいて載置台の目標傾斜角度を決定する。ボイドがほとんど動いていないのであれば、より大きな目標傾斜角度を決定する。ボイドの移動が速すぎるのであれば、より小さな目標傾斜角度を決定する。制御手段は、こうして決定した目標傾斜角度に載置台を傾ける。これによって、ボイドを適切な速度で確実に排除することが可能となる。ボイドを確実に除去し、しかも、引け巣の発生を抑制することができる。
ボイドがほとんど動いていない場合には、載置台の傾斜角を大きくしてボイドの移動を促進する。溶融はんだの内部にボイドが残留することなく、確実にボイドを除去することができる。ボイドが勢い良く動いている場合には、載置台の傾斜角を小さくしてボイドの移動速度を低下させる。ボイドが溶融はんだの端部から勢いよく放出されるのを抑制し、引け巣が発生するのを抑制することができる。
上記のはんだ付け装置では、溶融したはんだの端部の位置を測定する手段をさらに備えていることが好ましい。また制御手段が、ボイドの移動速度と、ボイドの位置情報と、溶融はんだの端部の位置に基づいて、前記目標傾斜角度を決定することが好ましい。
このような構成とすることによって、ボイド移動速度のみならずボイド位置と溶融はんだ端部との位置関係の両者を加味して載置台の傾斜角度を決定することができる。例えばボイドが勢い良く動いている場合であっても、ボイドが溶融はんだ端部から遠い位置に存在する場合には、載置台の傾斜角度を緩める必要はない。ボイドが溶融はんだ端部へ向けて高速に移動し、ボイドと溶融はんだ端部との距離が近づいたときに、載置台の傾斜角を小さくすることによってボイドの勢いを抑制すれば、はんだ接合部の端部に引け巣が発生することを防止することができる。これによって、ボイドの除去に要する時間を短縮することができる。
ボイドの除去に要する時間を短縮することによって、はんだを溶融させておくための熱エネルギーを低減することができる。また、はんだ付け作業に従事する作業者の作業時間を軽減することもできる。さらに、生産スケジュールの短縮をはかることができる。
なお基板と素子の寸法が共通し、はんだ付けの仕様も共通している複数個の製品を順次処理していく場合には、溶融はんだの端部の位置も共通している。このような場合には、予め溶融はんだの端部の位置を測定して記憶しておくことによって、各製品ごとに溶融はんだの端部の位置を測定する手間を省くことができる。基板を載置台上の共通位置に載置すれば、溶融はんだの端部の位置が共通化されるからである。
上記のはんだ付け装置では、制御手段が、ボイドの最寄りの溶融したはんだの端部がボイドよりも高所に位置する方向に載置台を傾けることが望ましい。
この構成とすることによって、ボイドを最も近い溶融はんだの端部から放出することができる。従って、ボイドの除去に要する時間をさらに短縮することが可能となる。
本発明は、基板に素子をはんだ付けする方法としても具現化される。本発明のはんだ付け方法は、はんだを介して素子が配置された基板を載置台に載置する工程、載置台に載置された基板と素子の間に介在するはんだを溶融する工程、溶融したはんだに含まれるボイドの位置を認識し、ボイドの位置情報を取得する工程、前記ボイドの位置情報に基づいてボイドの移動速度を算出する工程、算出されたボイドの移動速度に基づいて前記載置台の目標傾斜角度を決定する工程、前記載置台を前記目標傾斜角度に傾ける工程を備えている。
本方法によると、ボイドを適切な速度で移動する傾斜角度に傾けることができる。これによって、ボイドを確実に排除し、しかも、引け巣の発生を抑制することができる。
本発明の装置と方法を用いることによって、ボイドを確実に排除し、しかも、引け巣の発生を抑制しながら、基板に素子をはんだ付けすることができる。
以下、本発明を具現化した実施例について図面を参照して説明する。最初に実施例の主要な特徴を列記する。
(形態1) 溶融はんだに向けてX線を照射し、透過したX線の強度の分布を計測する透過型X線カメラによって、ボイド位置を認識する。
(形態2) 2以上のボイドが認識される場合、最も移動速度が大きいものに着目して目標傾斜角を決定する。
(第1実施例)
本実施例の装置を図面を参照しながら説明する。図1は本実施例のはんだ付け装置2を模式的に示す図である。はんだ付け装置2は、チャンバ4と、制御装置6と、画像処理装置8と、アクチュエータ制御装置11とを備えている。チャンバ4内には、ホットプレート10、ジャイロ機構12、X線撮影装置14、ヒータ16が設けられている。はんだ付け装置2は、基板20に素子22をはんだ24を用いてはんだ付けする。本実施例のはんだ付け装置2では、制御装置6と画像処理装置8とアクチュエータ制御装置11の全体が、ホットプレート10の目標傾斜角を決定し、ジャイロ機構12を制御してホットプレート10を傾ける制御装置に相当する。
ホットプレート10は、上部に基板20を載置することができる面18を備えている。ホットプレート10は、ジャイロ機構12によって図1の矢印の方向に回転可能に支持されており、ジャイロ機構12のアクチュエータが駆動することによって上部の面18の傾斜角度が調整される。
ジャイロ機構12は、アクチュエータ(図示されない)とジャイロセンサ(図示されない)とを備えている。そのアクチュエータは、アクチュエータ制御装置11から入力される制御信号に基づいて、ホットプレート10を所定の方向(本実施例では、図1の矢印の方向)に回転させて、ホットプレート10の上部の面18を傾斜させる。ジャイロセンサはホットプレート10の傾斜角度を計測して、アクチュエータ制御装置11へ出力する。
アクチュエータ制御装置11は、制御装置6からの指示によって、ジャイロ機構12のアクチュエータを駆動する。アクチュエータ制御装置11は、制御装置6から入力される目標傾斜角と、ジャイロ機構12から入力されるホットプレート10の傾斜角に基づいて、ホットプレート10が目標傾斜角で傾斜するように、ジャイロ機構12へ制御信号を送信する。
X線撮影装置14は、X線投光装置30とX線カメラ32とを備えている。X線投光装置30はホットプレート10の下部に位置し、画像処理装置8からの指示によってホットプレート10の下面からX線を照射する。X線カメラ32はホットプレート10の上方に位置し、ホットプレート10を挟んでX線投光装置30と対向している。X線カメラ32は、画像処理装置8からの指示によってX線を受光し、受光されるX線の強度分布を画像処理装置8へ出力する。
画像処理装置8は、制御装置6、X線投光装置30、X線カメラ32と接続している。画像処理装置8は、制御装置6からX線撮影の指示を受信すると、X線投光装置30にX線を照射する指示を送信し、さらにX線カメラ32にX線を受光する指示を送信する。その後、画像処理装置8はX線カメラ32から入力されるX線の強度分布をA/D変換して、撮像画像データを作成し、制御装置6へ出力する。
ヒータ16は、チャンバ4内を雰囲気加熱することによって、ホットプレート10の上に載置される基板20上のはんだ24を加熱する。ヒータ16によって加熱されたはんだ24は溶融して、溶融した状態が維持される。ヒータ16は制御装置6に接続されており、制御装置6からの指示に応じてチャンバ4内を加熱する。
制御装置6は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、入出力装置等を備えるコンピュータである。制御装置6は、画像処理装置8、アクチュエータ制御装置11、ヒータ16と接続しており、それぞれの動作を制御する。制御装置6のROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置には、はんだ付け装置2の動作を指示するプログラムが記憶されており、そのプログラムを順次実行していくことによって、はんだ付け装置2は動作する。
以下では、はんだ付け装置2の制御装置6が実行する処理を説明する。ホットプレート10上に素子22とはんだ24を備える基板20が載置されると、制御装置6はヒータ16に指示を送信して、チャンバ4内の加熱を開始させる。ヒータ16の加熱によってはんだ24が溶融した状態となると、図2のフローチャートに示すボイド除去の処理が開始される。
まずステップS2では、ホットプレート10の目標傾斜角の初期値を設定する。本実施例では、ステップS2で設定される目標傾斜角は10°である。
ステップS4では、X線撮影装置14による撮影を実施し、基板20のX線透過画像を取得する。X線投光装置30から照射されたX線は、ホットプレート10、基板20、はんだ24、素子22を透過して、X線カメラ32で受光される。X線カメラ32は受光したX線の強度分布を画像処理装置8へ送信する。画像処理装置8はX線カメラ32から送信されるX線強度分布をA/D変換して、撮影画像データを作成し、制御装置6へ送信する。
ステップS6では、画像処理装置8によって作成された撮影画像データから、ボイドの有無を検出して、ボイドが存在する場合にはその位置を検出する。作成された撮影画像データにおけるボイドは、画像処理の技術分野で公知であるエッジ検出技術を用いることで特定される。制御装置6は上記のエッジ検出技術によって特定されたボイドの輪郭から、ボイドの中央の位置を特定する。制御装置6は特定されたボイドの位置を各ボイドを識別する識別符号と関連付けて記憶する。
ステップS8では、ステップS6でボイドが検出されたか否かを判断する。ボイドが検出された場合(ステップS8でYESの場合)、制御装置6ははんだ24にボイドが残留していると判断して、処理はステップS10へ進む。ボイドが1つも検出されなかった場合(ステップS8でNOの場合)、制御装置6ははんだ24にボイドは残留していないものと判断して、ボイド除去の処理を終了する。
ステップS10では、ステップS6で検出された各ボイドの移動量を算出する。ボイドの除去を開始した直後で、いまだボイドの位置の履歴が記憶されていない場合には、ボイドの移動量は0に設定する。それ以外の場合、ボイドの移動量は、制御装置6に記憶されているボイドの位置の履歴から算出する。図3に示すように、X線カメラ32から見て、ボイドがある時点で位置42で検出され、その後所定時間が経過した時点で位置44で検出されたとする。このような場合に、制御装置6に記憶されているボイドの位置42から、新たに検出されたボイドの位置44までの距離dを算出して、算出された距離をこのボイドの移動量として特定する。
ステップS12では、ステップS10で算出された各ボイドの移動量のうち最大のものを特定する。
ステップS14では、ステップS12で特定された最大移動量を、上限値δmaxと比較する。最大移動量がδmaxを超えている場合(ステップS14でYESの場合)、ボイドが許容される上限速度を超えて移動していると判断して、処理はステップS16へ進む。最大移動量がδmaxを超えていない場合(ステップS14でNOの場合)、ボイドは許容される上限速度を超えることなく移動していると判断して、処理はステップS18へ進む。
ステップS16では、ホットプレート10の目標傾斜角を、所定量減少させる。本実施例では、ホットプレート10の目標傾斜角を0.1°減少させる。ステップS16が終了すると、処理はステップS22へ進む。
ステップS18では、ステップS12で特定された最大移動量を、下限値δminと比較する。最大移動量がδminに満たない場合(ステップS18でYESの場合)、ボイドが動いていないか、極端にゆっくりと動いていると判断して、処理はステップS20へ進む。最大移動量がδmin以上の場合(ステップS18でNOの場合)、ボイドは許容される速度範囲内で移動していると判断して、処理はステップS22へ進む。
ステップS20では、ホットプレート10の目標傾斜角を、所定量増加させる。本実施例では、ホットプレート10の目標傾斜角を0.1°増加させる。ステップS20が終了すると、処理はステップS22へ進む。
ステップS22では、ジャイロ機構12のアクチュエータを駆動して、ホットプレート10の上部の面18を目標傾斜角まで傾斜させる。ホットプレート10の傾斜に伴い、基板20、素子22、はんだ24も傾斜する。はんだ24の内部に存在するボイドは、素子22の下面をガイドとして、はんだ24の端部へ向けて移動する。
ステップS24では、ステップS4で今回の撮影を実施した時点から所定の時間が経過するまで待機する。これによって、ホットプレート10の傾斜を変化させるために要する時間に関わらず、常に所定の時間間隔ではんだ24のX線撮影を実施することができる。従って、上記した各ボイドの移動量から、各ボイドの移動する速度を評価することができる。
以上の処理を実施した後、処理はステップS4へ進み、ステップS4以降の処理を繰り返し実施する。
上記によってボイドが除去される様子を説明する。まずX線撮影によってボイドが検出されると、ホットプレート10は予め定められた目標角(本実施例では10°)まで傾斜する。このホットプレート10の傾斜によって、ボイドが許容される速度範囲内(δmin〜δmax)で移動する場合には、ホットプレート10の傾斜角はボイドがはんだ24の端部から放出されるまでそのまま維持される。ボイドがすべて除去され、ボイドが全く検出されなくなると、ボイド除去の処理は終了する。
ホットプレート10を傾斜させているときに、ボイドがほとんど動かない場合、ホットプレート10はさらに傾斜していき、そのボイドの移動を促進する。本実施例では、そのボイドが許容される速度範囲内で移動するようになるまで、ホットプレート10の傾斜角は0.1°ずつ増加していく。ホットプレート10の傾斜角が増加することによってボイドが加速され、そのボイドが許容される速度範囲内で移動するようになると、ホットプレート10の傾斜角はそれ以上増加することなく、そのまま維持される。これによって、確実にボイドを除去することが可能となる。
逆にホットプレート10を傾斜させているときに、ボイドが許容される上限速度を超えて移動している場合、ホットプレート10は傾斜を緩めて、そのボイドの移動を抑制する。本実施例では、そのボイドが許容される速度範囲内で移動するようになるまで、ホットプレート10の傾斜角は0.1°ずつ減少していく。ホットプレート10の傾斜が緩やかになることによってそのボイドが減速され、そのボイドが許容される速度範囲内で移動するようになると、ホットプレート10の傾斜角はそれ以上減少することなく、そのまま維持される。これによって、ボイドの移動速度を抑えることが可能となり、端部からボイドが勢い良く抜けることで生じる引け巣の発生を防止することができる。
ボイド除去の処理が終了すると、制御装置6は、ヒータ16による加熱を停止して、はんだ24を冷却する。はんだ24が冷却されて凝固すると、はんだ付け装置2は動作を終了する。
上記実施例では、はんだ24にボイドが複数個検出される場合に、各撮影の間で最も移動量の大きいボイド、すなわち最も勢い良く移動しているボイドに着目して、そのボイドが許容される速度範囲内で移動するように、ホットプレート10の傾斜を調整する。これによって、一つ一つのボイドを確実に除去していくことが可能であり、これを繰返すことで全てのボイドを除去して、ボイドのないはんだ接合部を形成することができる。また最も勢い良く移動するボイドが上限速度を超えずに移動するよう調整するため、その他のボイドもまた上限速度を超えて移動することが無く、はんだの端部からどのボイドが抜けても引け巣を発生することがない。
(第2実施例)
本発明の他の1つの実施例を、図を参照しながら説明する。以下では、第1実施例と共通する事項については、説明を省略する。
図4は本実施例のはんだ付け装置202の構成を模式的に示している。本実施例のはんだ付け装置202は、チャンバ4と、制御装置206と、画像処理装置8と、アクチュエータ制御装置211とを備えている。チャンバ4内には、ホットプレート210、傾斜機構212、X線撮影装置14、ヒータ16が設けられている。
ホットプレート210は、上部に基板20を載置することができる面18を備えている。ホットプレート210は、傾斜機構212によって2軸での回転が可能となるように支持されており、傾斜機構212のアクチュエータが駆動することによって上部の面18の傾斜が調整される。ホットプレート210は、図4の左右方向に伸びる軸と、図4の紙面垂直方向に伸びる軸の2軸に関して回転することができる。
傾斜機構212は、4つのアクチュエータ212a、212b、212c、212dを備えている。アクチュエータ212a、212b、212c、212dは、それぞれ直動アクチュエータである。図5に示すように、4つのアクチュエータ212a、212b、212c、212d(図では隠れている)は、それぞれホットプレート210の4隅の下部に回転可能に接続され、アクチュエータ制御装置211からの指示によってホットプレート210を押し上げる。
傾斜機構212は、アクチュエータ212a、212b、212c、212dによる押し上げ量を調整することによって、ホットプレート210の面18が傾斜する方向と、傾斜する角度とを調整することができる。
アクチュエータ制御装置211は、制御装置206からの指示によって、傾斜機構212のアクチュエータ212a、212b、212c、212dを駆動する。アクチュエータ制御装置211は、制御装置206から入力される傾斜方向と目標傾斜角に基づいて、ホットプレート210がその傾斜方向にその目標傾斜角で傾斜するように、傾斜機構212のアクチュエータ212a、212b、212c、212dの押し上げ量を算出し、アクチュエータ212a、212b、212c、212dへ制御信号を送信する。アクチュエータ制御装置211は、ホットプレート210の傾斜角度と傾斜方向とを独立して制御することができる。
制御装置206は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、入出力装置等を備えるコンピュータである。制御装置206は、画像処理装置8、アクチュエータ制御装置211、ヒータ16と接続しており、それぞれの動作を制御する。制御装置206のROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置には、はんだ付け装置202の動作を指示するプログラムが記憶されており、そのプログラムを順次実行していくことによって、はんだ付け装置202は動作する。
以下では、はんだ付け装置202の制御装置206が実行する処理を説明する。ホットプレート210上に素子22とはんだ24を備える基板20が載置されると、制御装置206はヒータ16に指示を送信して、チャンバ4内の加熱を開始させる。ヒータ16の加熱によってはんだ24が溶融した状態となると、図6のフローチャートに示すボイド除去の処理が開始される。
まずステップS202では、ホットプレート10の目標傾斜角の初期値を設定する。本実施例では、ステップS202で設定される目標傾斜角は5°である。
ステップS204では、X線撮影装置14による撮影を実施し、X線透過画像を取得する。X線投光装置30から照射されたX線は、ホットプレート210、基板20、はんだ24、素子22を透過して、X線カメラ32で受光される。X線カメラ32は受光したX線の強度分布を画像処理装置8へ送信する。画像処理装置8はX線カメラ32から送信されるX線強度分布をA/D変換して、撮影画像データを作成し、制御装置206へ送信する。
ステップS206では、画像処理装置8によって作成された撮影画像データから、ボイドの有無を検出して、ボイドが存在する場合にはその位置を検出する。作成された撮影画像データにおけるボイドは、画像処理の技術分野で公知であるエッジ検出技術を用いることで特定される。制御装置206は上記のエッジ検出技術によって特定されたボイドの輪郭から、それぞれのボイドの中央の位置と大きさを特定する。制御装置206は特定されたボイドの位置と大きさを、各ボイドを識別する識別符号と関連付けて記憶する。
またステップS206では、画像処理装置8によって作成された撮影画像データから、はんだ24の端部の位置を検出する。はんだ24の端部の位置は、上記と同様に、公知のエッジ検出技術を用いることで特定される。制御装置206は、検出されたはんだ24の端部の位置を記憶する。
ステップS208では、ステップS206でボイドが検出されたか否かを判断する。ボイドが検出された場合(ステップS208でYESの場合)、制御装置206ははんだ24にボイドが残留していると判断して、処理はステップS210へ進む。ボイドが1つも検出されなかった場合(ステップS208でNOの場合)、制御装置206ははんだ24にボイドは残留していないものと判断して、ボイド除去の処理を終了する。
ステップS210では、ステップS206で検出された各ボイドのうちで、はんだ24の端部まで最も近い位置に存在するボイドを選択する。
図7は基板20を上方から見た場合の、はんだ24の端部と検出されるボイドの位置関係を模式的に示す。図7では一例として、ステップS206で3つのボイドが検出された場合の、検出されたボイド60a、60b、60cと、はんだ24の端部46A、46B、46C、46Dの位置関係を示している。
ボイド60aは、はんだ24の端部46Bまでの距離がXaであり、はんだ24の端部46Aまでの距離がYaである。ボイド60bははんだ24の端部46Bまでの距離がXbであり、はんだ24の端部46Cまでの距離がYbである。ボイド60cははんだ24の端部46Dまでの距離がXcであり、はんだ24の端部46Aまでの距離がYcである。上述したXa、Ya、Xb、Yb、Xc、Ycのうちで、最小のものを選択する。図7の例では、上述したXa、Ya、Xb、Yb、Xc、YcのうちでXaが最も小さく、はんだ24の端部に最も近いボイドとして、ボイド60aが選択される。
ステップS212では、ステップS210で選択されたボイドに対応するはんだの端部を特定する。図7の例では、ステップS210で選択されたボイド60aに対応するはんだ24の端部46Bが特定される。
ステップS214では、ホットプレート210を傾斜させる方向を設定する。制御装置206はステップS210で選択されたボイドが最寄りの端部から放出されるように、ホットプレート210を傾斜させる方向を設定する。図7の例では、ボイド60aが端部46Bから放出されるように、ホットプレート210において図7の左側が上昇して右側が下降するように、傾斜方向を設定する。
ステップS216では、ステップS210で選択されたボイドの移動量を算出する。ボイドの除去を開始した直後で、いまだボイドの位置の履歴が記憶されていない場合には、ボイドの移動量は0に設定する。それ以外の場合、ボイドの移動量は、制御装置206に記憶されているボイドの位置の履歴から算出する。
またステップS216では、ステップ210で選択されたボイドの大きさを特定する。
ステップS218では、ステップS216で算出された移動量を、下限値δminと比較する。移動量がδminに満たない場合(ステップS218でYESの場合)、制御装置206はボイドがほとんど動いていないと判断して、処理はステップS220へ進む。最大移動量がδmin以上の場合(ステップS218でNOの場合)、制御装置206はボイドが許容される下限速度以上で動いていると判断して、処理はステップS222へ進む。
ステップS220では、ホットプレート210の傾斜角の補正量を算出する。傾斜角の補正量は、ステップS216で算出されたボイドの移動量と大きさに基づいて特定される。
ホットプレート210を傾斜させたときのボイドの挙動は、そのボイドの大きさによって異なる。例えば、ホットプレート210を傾斜させた場合、大きなボイドほどよく付勢されて移動速度は大きく増加し、小さなボイドほどあまり付勢されずに移動速度はそれほど増加しない。
本実施例では、ボイドの速度と、そのボイドの大きさと、そのボイドを所定の速度まで付勢するための傾斜角補正量との関係を試験等によって予め取得しておき、それらの関係を対応表として制御装置206に記憶しておく。制御装置206は、ステップS216で算出されたボイドの移動量と大きさに基づいて、記憶された対応表から、ホットプレート210の傾斜角の補正量を算出することができる。
ステップS222では、ステップS210で選択されたボイドからはんだ24の端部までの距離を、しきい値Lと比較する。ボイドから端部までの距離がしきい値Lに満たない場合(ステップS222でYESの場合)、制御装置206はそのボイドが端部からもうすぐ放出されると判断し、処理はステップS224へ進む。ボイドから端部までの距離がしきい値L以上の場合(ステップS222でNOの場合)、制御装置206はそのボイドはまだ端部から放出されないと判断し、処理はステップS232へ進む。
ステップS224では、ステップS216で算出されたボイドの移動量を、上限値δmaxと比較する。移動量がδmaxを超えている場合(ステップS224でYESの場合)、ボイドは許容される速度を超えて移動していると判断して、処理はステップS226へ進む。移動量がδmax以下の場合(ステップS224でNOの場合)、ボイドは許容される速度範囲内で動いていると判断して、処理はステップS232へ進む。
ステップS226では、ホットプレート210の傾斜角の補正量を算出する。傾斜角の補正量は、ステップS216で算出されたボイドの移動量と大きさに基づいて特定される。
本実施例では、ボイドの速度と、そのボイドの大きさと、そのボイドを所定の速度まで減速するための傾斜角補正量との関係を試験等によって予め取得しておき、それらの関係を対応表として制御装置206に記憶しておく。制御装置206は、ボイドの移動量と、ボイドの大きさに基づいて、記憶された対応表から、ホットプレート210の傾斜角の補正量を算出することができる。
ステップS228では、ホットプレート210の目標傾斜角を補正する。制御装置206は、ステップS220またはステップS226で算出されたホットプレート210の傾斜角の補正量と、現在の目標傾斜角から、新たな目標傾斜角を設定する。
ステップS230では、傾斜機構212のアクチュエータ212a、212b、212c、212dを駆動して、ホットプレート210の傾斜角を補正する。制御装置206は、ステップS228で算出された目標傾斜角を、アクチュエータ制御装置211へ送信する。アクチュエータ制御装置211は、受信される目標傾斜角に基づいて、アクチュエータ212a、212b、212c、212dのそれぞれの押上げ量を算出して、各アクチュエータを駆動する。アクチュエータ212a、212b、212c、212dが駆動されて、ホットプレート210の傾斜角は補正される。
ステップS232では、ステップS204で今回の撮影を実施した時点から所定の時間が経過するまで待機する。これによって、ホットプレート210の傾斜を変化させるために要する時間に関わらず、常に所定の時間間隔ではんだ24のX線撮影を実施することができる。従って、各ボイドの移動量から、そのボイドの移動速度を評価することができる。
以上の処理を実施した後、処理はステップS204へ進み、ステップS204以降の処理を繰り返し実施する。
上記した一連の処理によってボイド除去の処理が終了すると、制御装置206は、ヒータ16による加熱を停止して、はんだ24を冷却する。はんだ24が冷却されて凝固すると、はんだ付け装置202は動作を終了する。
上記の実施例では、はんだ24の端部の位置を、ステップS206でその都度検出している。しかしながら、はんだ24の端部の位置は、はんだ付けを実施している間ほとんど変化しないため、最初に検出された端部の位置を制御装置206に記憶しておいて、その後は記憶された端部の位置を用いて上記の処理を実施してもよい。
また、はんだ24の端部の位置は、撮影画像データから検出することなく、他の方法によって予め特定しておいて、制御装置206に記憶しておいてもよい。
上記の実施例では、ホットプレート210は2軸に関して傾斜が可能である。このような構成とすることによって、任意の方向からボイドを放出することが可能となり、最も近い端部からボイドを放出することが可能となる。ボイドの移動に係る時間を短縮することができ、ボイドの除去に要する時間を短縮することができる。
上記の実施例では、第1実施例とは異なり、はんだ24の端部に最も近い位置で検出されるボイドに着目して、そのボイドが好適に除去されるようにホットプレート210の傾斜を制御する。このような手法によっても、はんだ24の内部に含まれるボイドを確実に除去することができる。
上記の実施例では、はんだ24の端部に最も近い位置で検出されるボイドが、もうすぐ放出されそうなのか、まだ放出されそうにないのかを判断して(ステップS222)、もうすぐ放出されそうな場合に上限速度を超えないように調整する。このような構成とすることによって、ボイドが端部から離れた位置にあるにも関わらずホットプレート210の傾斜を無駄に緩めてしまう事態が回避され、ボイドの除去に要する時間が短縮される。
(第3実施例)
本発明の他の1つの実施例を、図を参照しながら説明する。以下では、第1実施例と共通する事項については、説明を省略する。
本実施例の装置を図面を参照しながら説明する。図8は本実施例のはんだ付け装置302を模式的に示す図である。はんだ付け装置302は、チャンバ4と、制御装置306と、画像処理装置308と、アクチュエータ制御装置11とを備えている。チャンバ4内には、ホットプレート10、ジャイロ機構12、赤外線カメラ314、ヒータ16が設けられている。
赤外線カメラ314は、ホットプレート10の上部に位置し、画像処理装置308からの指示によって素子22、はんだ24を備える基板20を上方から撮影する。赤外線カメラ314は、撮影される赤外線の強度分布を画像処理装置308へ出力する。
画像処理装置308は、制御装置306、赤外線カメラ314と接続している。画像処理装置308は、制御装置306から赤外線撮影の指示を受信すると、赤外線カメラ314に撮影の指示を送信する。その後、画像処理装置308は赤外線カメラ314から入力される赤外線の強度分布をA/D変換して、撮像画像データを作成し、制御装置306へ出力する。
制御装置306は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、入出力装置等を備えるコンピュータである。制御装置306は、画像処理装置308、アクチュエータ制御装置11、ヒータ16と接続しており、それぞれの動作を制御する。制御装置306の動作は、第1実施例の制御装置6とほぼ同じであるから、説明を省略する。
上記のような構成としても、はんだ24の内部に含まれるボイドの位置を計測することができる。はんだ24を溶融した状態で維持するために加熱された基板20と素子22は高温となっており、その表面からは赤外線が放出されている。本実施例のはんだ付け装置302では、上記した素子24の表面から放出される赤外線を撮影して、赤外線撮影画像を取得する。
はんだ24の内部にボイドが存在する場合、ボイドが存在する位置の近傍の素子24の表面温度は、他の健全部の素子24の表面温度に比べて、僅かに低い温度となる。従って、素子24の表面から放出される赤外線の強度は、ボイドが存在する位置の近傍では、他の部位に比べて弱いものとなる。従って赤外線カメラ314によって撮影される赤外線画像から、ボイドの位置を測定することができる。
本実施例のはんだ付け装置302は、X線撮影を行う代わりに、赤外線撮影を行う。X線を照射する必要がないため、X線を照射する装置が不要であり、はんだ付け装置を安価に製作することができる。
さらに、X線を照射する必要がないため、ボイドを除去する処理において消費する電力を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
図1は本発明のはんだ付け装置を模式的に示す図である(第1実施例)。 図2は本発明のはんだ付け方法を説明するフローチャートである(第1実施例)。 図3はボイドの移動量の算出を説明する図である。 図4は本発明のはんだ付け装置を模式的に示す図である(第2実施例)。 図5は傾斜機構212を模式的に示す斜視図である。 図6は本発明のはんだ付け方法を説明するフローチャートである(第2実施例)。 図7は端部に最も近いボイドの選択を説明する図である。 図8は本発明のはんだ付け装置を模式的に示す図である(第3実施例) 図9はボイドを除去する様子を示す図である。 図10はボイドが除去されない様子を示す図である。 図11ははんだの端部に生じる引け巣を示す図である。
符号の説明
2・・・はんだ付け装置
4・・・チャンバ
6・・・制御装置
8・・・画像処理装置
10・・・ホットプレート
11・・・アクチュエータ制御装置
12・・・ジャイロ機構
14・・・X線撮影装置
16・・・ヒータ
18・・・面
20・・・基板
22・・・素子
24・・・はんだ
30・・・X線投光装置
32・・・X線カメラ
42、44・・・ボイド位置
46・・・はんだの端部
46A、46B、46C、46D・・・はんだの端部
50・・・ボイド
52・・・引け巣
60a、60b、60c・・・ボイド
202・・・はんだ付け装置
206・・・制御装置
210・・・ホットプレート
211・・・アクチュエータ制御装置
212・・・傾斜機構
212a、212b、212c、212d・・・アクチュエータ
302・・・はんだ付け装置
306・・・制御装置
308・・・画像処理装置
314・・・赤外線カメラ

Claims (4)

  1. はんだを介して素子が配置された基板を載置する載置台と、
    前記はんだを加熱し溶融させる加熱手段と、
    前記載置台を傾ける傾斜手段と、
    溶融したはんだに含まれるボイドの位置を認識し、ボイドの位置情報を取得するボイド位置認識手段と、
    取得されたボイドの位置情報に基づいてボイドの移動速度を算出する移動速度算出手段と、
    算出されたボイドの移動速度に基づいて前記載置台の目標傾斜角度を決定し、前記傾斜手段を制御して前記載置台を決定した目標傾斜角度に傾ける制御手段と、
    を備えているはんだ付け装置。
  2. 溶融したはんだの端部の位置を測定する手段をさらに備え、
    前記制御手段が、ボイドの移動速度と、ボイドの位置情報と、溶融したはんだの端部の位置に基づいて、前記目標傾斜角度を決定することを特徴とする請求項1のはんだ付け装置。
  3. 前記制御手段が、ボイドの最寄りの溶融したはんだの端部がボイドよりも高所に位置する方向に載置台を傾けることを特徴とする請求項2のはんだ付け装置。
  4. 基板に素子をはんだ付けする方法であって、
    はんだを介して素子が配置された基板を載置台に載置する工程、
    載置台に載置された基板と素子の間に介在するはんだを溶融する工程、
    溶融したはんだに含まれるボイドの位置を認識し、ボイドの位置情報を取得する工程、
    前記ボイドの位置情報に基づいてボイドの移動速度を算出する工程、
    算出されたボイドの移動速度に基づいて前記載置台の目標傾斜角度を決定する工程、
    前記載置台を前記目標傾斜角度に傾ける工程、
    を備えているはんだ付け方法。
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