JP3669210B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタあるいはインクジェットプロッタ等として用いられるインクジェット記録装置に関するものである。さらに詳しくは、インクジェット記録装置において圧力発生素子に対する駆動技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタやインクジェットプロッタ等として用いられるインクジェット記録装置の記録ヘッドでは、複数のノズル開口の各々に対応する複数の圧電振動子(例えばピエゾ素子)等の圧力発生素子がノズル開口に連通する圧力発生室内のインクを加圧することによりノズル開口からインク滴を吐出する。このような駆動を行うにあたっては、一般に、各圧力発生素子に対する共通の駆動信号を生成し、1記録周期内においてこの駆動信号に時系列的に含まれるインク吐出電位(インク吐出用の充電電位および放電電位)を所定のタイミングで選択して圧力発生素子に印加する。従って、駆動信号に異なる電位の信号(駆動パルス)を含ませておき、これらの異なる電位の信号を各圧力発生素子のそれぞれに選択的に印加すれば、共通の駆動信号で複数の圧力発生素子をそれぞれ異なる条件で駆動できるので、ノズル開口から異なる大きさのインク滴を吐出し、異なる径のドットを記録用紙等の媒体上に形成することができる。
【0003】
このような駆動信号を用いて圧力発生素子を駆動する際に、今回の記録周期においてインク滴の吐出を行わない圧力発生素子は、前回の記録周期において中間電位が印加され、この中間電位で充電された状態にある。また、今回の記録周期においてインク滴を吐出する圧力発生素子も、充電が行われるまでの間、前回の記録周期において中間電位が印加され、この中間電位で充電された状態に保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のインクジェット記録装置では、今回の記録周期においてインク滴の吐出を行わない圧力発生素子には前回の記録周期において中間電位が印加され、この中間電位で充電されたとしても、圧力発生素子で起こる自然放電によって圧力発生素子の電位が低下してしまう。このため、次回の記録周期においてインク滴を吐出しようとインク吐出電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないという問題点がある。また、今回の記録周期においてインク滴の吐出を行う圧力発生素子でも、インク吐出電位が印加されるまでの期間が長いと、インク滴を吐出しようと所定の電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないという問題点がある。
【0005】
そこで、本願出願人は、特開平4−310748号公報において全ての圧力発生素子に対して所定のタイミングで再充電を行い、圧力発生素子で起こる自然放電を吸収するという技術を開示している。この技術によれば、全ての圧力発生素子に対して所定のタイミングでいっせいに再充電してやるので、インク滴を吐出するための電位を印加した際に、直前の電位が低下しずぎていたという問題を回避できる。
【0006】
しかし、ここに開示の技術では、圧力発生素子の全てが同一の電位、すなわち、中間電位に保持されているタイミングでしか再充電をおこなうができないという制約がある。例えば、階調記録に対応する複数の駆動パルスを含む共通の駆動信号のうち、駆動パルスのうちのいずれか一つ、あるいは複数の駆動パルスを圧力発生素子に選択的に印加する構成のインクジェット記録装置では、各階調に対応する駆動パルスが印加される各圧力発生素子が同一の電位に保持されるタイミングを確保できないことが多いため、全ての圧力発生素子をいっせいに再充電することが困難である。
【0007】
そこで、本発明の課題は、インクジェット記録装置において、圧力発生素子で発生する自然放電を補うための充電を任意のタイミングで適正に行うことのできる構成を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、複数のノズル開口の各々に対応する複数の圧力発生素子が前記ノズル開口に連通する圧力発生室内のインクを加圧することにより前記ノズル開口からインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記圧力発生素子に印加すべき複数の駆動パルスを含む共通の駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、記録データに基づいて前記駆動パルスのうちのいずれか一つ、あるいは複数の駆動パルスを前記圧力発生素子に印加するヘッド駆動手段とを有するインクジェット記録装置において、前記ヘッド駆動手段は、前記圧力発生素子のうち、1記録周期における所定のタイミングにおいて、前記駆動信号の中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子に対して、選択的に、当該電位を前記駆動信号から選択して当該圧力発生素子に再充電することを特徴とする。
【0010】
本発明において、前記中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子とは、例えば、今回の記録周期においてインク滴の吐出を休止するとして前記中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子である。
【0011】
また、本発明において、前記中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子とは、例えば、今回の記録周期においてインク滴を吐出した後、あるいは今回の記録周期においてインク滴を吐出するための駆動パルスが印加されるまでの間、前記中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子である。
【0012】
本発明では、今回の記録周期においてインク滴の吐出を休止するとして中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子、今回の記録周期においてインク滴を吐出した後、あるいは今回の記録周期においてインク滴を吐出するための駆動パルス(充電電位)が印加されるまでの間、中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子等、中間電位に保持されている所定の圧力発生素子に対してのみ、選択的に、駆動信号から中間電位を選択して印加し、再充電する。このため、インク滴を吐出しようと電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないという問題を回避できる。また、このような再充電を行う間、インク滴を吐出するための充電や放電が行われている圧力発生素子については、このような再充電を行わない。すなわち、本発明では、全ての圧力発生素子に対して所定のタイミングでいっせいに再充電するのはなく、中間電位に保持されている圧力発生素子に対してのみ選択的に再充電を行うので、圧力発生素子の全てが同一の電位(中間電位)に保持されるタイミングでなくても、自然放電を補うための再充電を行うことができる。
【0013】
本発明において、前記ヘッド駆動手段は、入力されたノズル毎の記録データを記憶する記録データ記憶手段と、前記記録データに対応するノズル駆動条件、および前記記録データのうち所定の記録データに対応する圧力発生素子に対して所定のタイミングで再充電用の電圧印加を行うための再充電条件を含む制御データを記憶する制御データ記憶手段と、前記記録データ記憶手段および前記制御データ記憶手段がそれぞれ記憶している前記記録データおよび前記制御データに基づいて前記駆動信号をいずれのタイミングで圧力発生素子に印加するかをノズル毎および1記録周期内の各期間毎に規定する印加有無信号に翻訳する翻訳手段とを有していることが好ましい。このように構成すると、ヘッド駆動手段において記録データを制御データに基づいて印加有無信号に翻訳するので、ヘッド駆動手段に出力される記録データとしてはビット数が少ないものですむ。それ故、記録装置本体からヘッド駆動手段へのシリアル転送時間を短縮できる。また、制御データに基づく翻訳結果に基づいて再充電を行うので、再充電条件を任意に設定することができ、かつ、その変更なども容易である。
【0014】
また、本発明において、前記制御データは、前記制御データ記憶手段に対して一括して転送、記憶され、前記翻訳手段は、前記記録データ記録手段に記憶されているノズル毎の前記記録データに基づいて1記録周期における各期間毎の前記印加有無信号を生成していくときに、前記制御データ記憶手段に記憶されている前記制御データの中から、対応する期間の制御データを選択的に参照して前記印加有無信号を生成していくことが好ましい。このように、前記制御データの全てを前記制御データ記憶手段に対して一括して転送し、記憶させておき、制御データの中から、対応する期間の制御データを選択的に参照して印加有無信号に翻訳していく構成であれば、記録装置本体から1記録周期内で何度もデータを転送する必要がないので、データ転送時間を短縮できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置のインクジェットヘッド駆動回路を説明する。
【0016】
[インクジェット記録装置の全体構成]
図1は、本発明を適用したインクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。図1において、本形態のインクジェット記録装置1は、スキャナ(図示せず。)等とともにホストコンピュータ(図示せず。)に対して接続されて使用される。このコンピュータには、所定のプログラムがロードされ、実行されることにより、これらの装置全体が一体で記録装置として機能する。コンピュータでは、所定のオペレーティングシステムの下でアプリケーションプログラムが動作し、スキャナから読み込んだ画像等に対して所定の処理を行いつつCRTディスプレイ(図示せず。)に画像を表示する。また、コンピュータは、アプリケーションプログラムが印刷命令を発すると、スキャナを介して読み込んだ画像データやキーボードを介して入力された文字データ等をインクジェット記録装置1が使用するデータに変換し、インクジェット記録装置1に出力する。
【0017】
インクジェット記録装置1では、キャリッジ101がタイミングベルト102を介してキャリッジ機構12のキャリッジモータ103に接続され、ガイド部材104に案内されて記録用紙105(媒体)の紙幅方向に往復動するように構成されている。インクジェット記録装置1には、紙送りローラ106を用いた紙送り機構11も形成されている。キャリッジ101には記録用紙105と対向する面、この図に示す例では下面にインクジェット式の記録ヘッド10が取り付けられている。記録ヘッド10は、キャリッジ101の上部に載置されているインクカートリッジ107からインクの補給を受けてキャリッジ101の移動に合わせて記録用紙105にインク滴を吐出してドットを形成し、記録用紙105に画像や文字を印刷する。
【0018】
また、インクジェット記録装置1の非印刷領域(非記録領域)には、キャッピング装置108が構成され、印刷の休止中に記録ヘッド10のノズル開口を封止する。従って、印刷の休止中、インクから溶媒が飛散することによってインクが増粘あるいはインク膜を形成することを抑制することができる。それ故、印刷の休止中にノズルに目詰まりが発生するのを防止できる。また、キャッピング装置108は、印刷動作中に行われるフラッシング動作による記録ヘッド10からのインク滴を受ける。キャッピング装置108の近傍にはワイピング装置109が配置され、このワイピング装置109は、記録ヘッド10の表面をブレード等でワイピングすることにより、そこに付着したインク滓や紙粉を拭き取るように構成されている。
【0019】
図2は、本形態のインクジェット記録装置1の機能ブロック図である。
【0020】
図2において、インクジェット記録装置1には、プリントコントローラ40と、記録ヘッド10を備えるプリントエンジン5とが構成されている。プリントコントローラ40は、ホストコンピュータ(図示せず。)からの多値階層情報を含む記録情報等を受信するインターフェース43と、多値階層情報を含む記録情報等といった各種データの記憶を行うRAM44と、各種データ処理を行うためのルーチン等を記憶したROM45と、CPU等からなる制御部6と、クロック信号CKを発生させる発振回路47と、記録ヘッド10に供給すべき共通の駆動信号COMを生成する駆動信号生成手段としての駆動信号生成回路8と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された記録データSIおよび駆動信号COM等をプリントエンジン5に送信するためのインターフェース49とを備えている。
【0021】
インターフェース43は、例えばキャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータのいずれか1つのデータまたは複数のデータからなる記録情報をホストコンピュータ等から受信する。また、インターフェース43は、ホストコンピュータに対してビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)等も出力することができる。
【0022】
RAM44は、受信バッファ44A、中間バッファ44B、出力バッファ44Cおよびワークメモリ(図示せず。)等として利用されるものである。受信バッファ4Aには、インターフェース43が受信したホストコンピュータからの記録情報が一時的に記憶される。中間バッファ44Bには、制御部6によって中間コードに変換された中間データコードが記憶される。出力バッファ44Cには、ドットパターンデータが展開される。ROM45は、制御部6によって実行される各種制御ルーチンとフォントデータおよびグラフィック関数、各種手続等を記憶している。
【0023】
制御部6は、受信バッファ44A内の記録情報を読み出して中間コードに変換し、この中間コードデータを中間バッファ44Bに記憶する。次に、制御部6は、中間バッファ44Bから読み出した中間コードデータを解析し、ROM45内のフォントデータおよびグラフィック関数等を参照して中間コードデータをドットパターンデータに展開する。この展開されたドットパターンデータは、必要な装飾処理が施された後、出力バッファ44Cに記憶される。
【0024】
記録ヘッド10の1行分に相当するドットパターンデータが得られると、この1行分のドットパターンデータは、インターフェース49を介して記録ヘッド10に記録データSIとしてシリアル転送される。出力バッファ44Cから1行分のドットパターンデータが出力されると、中間バッファ44Bの内容が消去されて、次の中間データ変換が行われる。ここで、ドットパターンデータに展開された出力バッファ44C内のデータは、後述するように、各ノズル毎の階調データとして、例えば2ビットで構成されている。
【0025】
また、制御部6は、所定の圧力発生素子17に対して記録データSIに対応するタイミングで駆動信号COMを印加して記録や微振動を行わせるヘッド駆動条件、および所定の記録データSIに対応する条件で駆動される圧力発生素子17に対して所定のタイミングで再充電のための電圧印加を行わせる再充電条件を含む制御データSPもインターフェース49を介して記録ヘッド10に出力する。
【0026】
駆動信号生成回路8は、後述する複数の駆動パルスから構成された単一の駆動信号COMを生成するようになっている。
【0027】
駆動信号生成回路8から出力された駆動信号COMも、インターフェース49を介して記録ヘッド10に出力される。記録ヘッド10は、副走査方向に例えば48個のノズルを6列有し、所定のタイミングで各ノズル開口111からインク滴を吐出させるものである。
【0028】
プリントエンジン5は、前記の紙送り機構11と、前記のキャリッジ機構12とを備えている。紙送り機構11は、記録紙等の記録用紙15等を順次送り出して副走査を行うものであり、キャリッジ機構12は、記録ヘッド10を主走査させるものである。
【0029】
プリントコントローラ40から記録ヘッド10に対しては、記録データSIが発振回路47からのクロック信号(CK)に同期して、記録ヘッド10に構成されているヘッド駆動回路7(ヘッド駆動手段)にインターフェース49を介して出力される。このヘッド駆動回路7に出力された記録データSIは、シリアル/パラレル変換手段としてのシフトレジスタ13に入力される。このシフトレジスタ13にはラッチ回路14が接続されている。そして、プリントコントローラ40からのラッチ信号(LAT)がラッチ回路14に入力されると、ラッチ回路14は、シフトレジスタ13によってパラレル変換された記録データSIをそれぞれラッチする。ここで、シフトレジスタ13は、第1のシフトレジスタ131と第2のシフトレジスタ132として構成され、2ビットの記録データSIの最上位ビット(MSB)のデータが第2のシフトレジスタ132に入力され、最下位ビット(LSB)のデータが第1のシフトレジスタ131に入力される。
【0030】
また、ラッチ回路14では、第1のシフトレジスタ131に対して第1のラッチ回路141が接続され、第2のシフトレジスタ132に対しては第2のラッチ回路142が接続されている。従って、プリントコントローラ40からのラッチ信号(LAT)に同期して、第1のラッチ回路141には記録データSIの最下位ビットのデータがラッチされ、第2のラッチ回路142には記録データSIの最上位ビットのデータがラッチされる。このようにして、本形態では、シフトレジスタ13とラッチ回路14とによって記録データ記憶手段21が構成されている。
【0031】
本形態では、ヘッド駆動回路7にデコータ18および制御ロジック19を備えた翻訳手段20が構成されている。この翻訳手段20において、デコーダ18には、ラッチ回路14でラッチされた記録データSIが入力される。このデコーダ18は、ラッチ回路14に記憶されている記録データSI、および制御ロジック19に記憶されている制御データSPに基づいて、2ビットの記録データSIを各ノズル毎の12ビット分の印加有無信号DRに翻訳する。この翻訳処理や制御データSPについては、図7、図12および図13を参照して後述する。
【0032】
デコータ18等によって翻訳された印加有無信号DRは、電圧変換器であるレベルシフタ15によって、印加有無信号DRが例えば「1」の場合に、スイッチ回路16が駆動可能な電圧値、例えば、数十ボルトまで変換される。そして、変換された印加有無信号DRはスイッチ回路16の各素子に印加され、各素子は接続状態になる。ここで、スイッチ回路16の入力側には、駆動信号生成回路8が発生した駆動信号(COM)が印加されており、スイッチ回路16の出力側には、圧電振動子等の圧力発生素子17が接続されている。
【0033】
印加有無信号DRは、スイッチ回路16の作動を制御する。例えば、スイッチ回路16に印加される印加有無信号DRのビットが「1」である期間中は、駆動信号COMが圧力発生素子17に印加され、この駆動信号COMによって圧力発生素子17は伸縮を行う。一方、スイッチ回路16に印加される印加有無信号DRのビットが「0」である期間中は、圧力発生素子17への駆動信号COMの印加が遮断されので、圧力発生素子17は直前の電荷を保持する。
【0034】
[記録ヘッドの構成]
図3は、記録ヘッド10に形成されたアクチュエータのうちの1つを拡大して示す断面図である。
【0035】
図3において、記録ヘッド10では、ノズルプレート110にノズル開口111が形成され、流路形成板112には、圧力発生室113を区画する通孔、圧力発生室113に両側で連通する2つのインク供給口114を区画する通孔あるいは溝、およびこれらのインク供給口114にそれぞれ連通する2つの共通のインク室115を区画する通孔が形成されている。振動板116は、弾性変形可能な薄板から形成され、ピエゾ素子(圧電振動子)等の圧力発生素子の先端に当接し、流路形成板112を挟んでノズルプレート110と液密に一体に固定され、流路ユニット118を構成している。
【0036】
基台119には、圧力発生素子17を振動可能に収容する収容室120と、流路ユニット118を支持する開口121とが形成され、圧力発生素子17の先端を開口121から露出させた状態で圧力発生素子17を固定基板122で固定している。また、基台119は、振動板116のアイランド部116aを圧力発生素子17に当接させた状態で流路ユニット118を開口121に固定して記録ヘッド10を纏めている。
【0037】
(駆動信号生成回路8の構成)
図4は、駆動信号生成回路8の構成を示すブロック図である。図5は、駆動信号生成回路8において駆動信号COMに含まれる各駆動パルスを生成していく過程を示す説明図である。図6は、駆動信号生成回路8においてデータ信号を用いてメモリに電位差(ΔV)を設定する場合の各信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0038】
図4において、駆動信号生成回路8には、制御部6からの信号を受け取って記録するメモリ81、このメモリ81の内容を読み出して一時的に保持する第1のラッチ82、この第1のラッチ82の出力と後述するもう一つの第2のラッチ84の出力とを加算する加算器83、第2のラッチ84の出力をアナログデータに変換するA/D変換器86、変換されたアナログ信号を駆動信号の電圧まで増幅する電圧増幅部88、およびこの電圧増幅部88から出力される駆動信号に対する電流増幅器89から構成されている。ここで、メモリ81は、駆動信号COMの波形を決める所定のパラメータを記憶しておくものである。後述するように、駆動信号COMの波形は、予め制御部6から受け取った所定のパラメータにより決定される。すなわち、駆動信号生成回路8は、クロック信号801、802、803、データ信号830、アドレス信号810、811、812、813、およびリセット信号820を受け取る。
【0039】
このように構成した駆動信号生成回路8においては、図5に示すように、駆動信号COMの生成に先立って、制御部6の電圧変化量を示すいくつかのデータ信号と、そのデータ信号のアドレスとがクロック信号801に同期して、駆動信号生成回路8のメモリ81に出力される。データ信号830は、図6に示すように、クロック信号801を同期信号とするシリアル転送により、データをやり取りする構成になっている。すなわち、制御部6から所定の電圧変化量を転送する場合には、まず、クロック信号801に同期して複数ビットのデータ信号を出力し、その後、このデータを格納するアドレスをクロック信号802に同期してアドレス信号810〜803として出力する。メモリ81は、このクロック信号802が出力されたタイミングでアドレス信号を読み取り、受け取ったデータをそのアドレスに書き込む。アドレス信号810〜813は4ビットの信号なので、最大16種類のスルーレートをメモリ81に記憶することができる。なお、データの最上位のビットは符号として用いられている。
【0040】
各アドレスA、B、・・・への電圧変化量の設定が終了した後、アドレスBがアドレス信号810〜813に出力されると、最初のクロック信号802により、このアドレスBに対応したスルーレートが第1のラッチ回路82により保持される。この状態で、次にクロック信号803が出力されると、第2のラッチ回路84の出力に第1のラッチ回路82の出力が加算された値が、第2のラッチ回路84に保持される。すなわち、図5に示すように、一旦、アドレス信号に対応したスルーレートが選択されると、その後、クロック信号803を受けるたびに、第2のラッチ回路84の出力は、その電圧変化量に従って増減する。アドレスBに格納された電圧変化量ΔV1とクロック信号803の単位時間ΔTにより駆動波形のスルーレートが決まる。なお、増加か減少かは、各アドレスに格納されたデータの符号により決定される。
【0041】
図5に示した例では、アドレスAには、電圧変化量として値0、すなわち、電圧を維持する場合の値が格納されている。従って、クロック信号802によりアドレスAが有効となると、駆動信号の波形は、増減のないフラットな状態に保たれる。また、アドレスCには、駆動波形のスルーレートを決定するために、単位時間ΔT当たりの電圧変化量ΔV2が格納されている。従って、クロック信号802によりアドレスCが有効になった後は、この電圧ΔV2ずつ電圧が低下していくことになる。
【0042】
このように制御部6からアドレス信号とクロック信号とを出力するだけで、駆動信号COMの波形を自由に制御できる。
【0043】
[駆動信号の波形]
図7(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置に用いた駆動信号COMの波形図、この駆動信号COMに含まれる駆動パルスを圧力発生素子に印加する期間を規定する各信号(ラッチ信号およびチャンネル信号)の説明図、微振動を行わせる場合(階調値1)の各期間において駆動信号COMを印加するか否かを表わす印加有無信号DRの説明図、小ドットを形成する場合(階調値2)の各期間において駆動信号COMを印加するか否かを表わす印加有無信号DRの説明図、中ドットを形成する場合(階調値3)の各期間において駆動信号COMを印加するか否かを表わす印加有無信号DRの説明図、および大ドットを形成する場合(階調値4)の各期間において駆動信号COMを印加するか否かを表わす印加有無信号DRの説明図である。
【0044】
図7(A)に示すように、前記の駆動信号生成回路8で生成した駆動信号COMは、中間電位Vmから充電方向あるいは放電方向に電位が変化する駆動パルスCOM1、COM2、COM3、COM4が含まれている。すなわち、駆動信号COMは、各ノズル開口23から3種類の大きさのドット(小ドット、中ドット、大小ドット)を選択的に形成し、かつ、インク滴の吐出を行わないときにはインクのメニスカスに微震動を起こさせるように、複数の駆動パルスCOM1、COM2、COM3、COM4を時系列的に含んでいる。ここでいう「大ドット」とは、例えば約20ngのインク滴により形成されるドットを意味し、「中ドット」とは、例えば約8ngのインク滴により形成されるドットを意味し、「小ドット」とは、例えば約4ngのインク滴により形成されるドットを意味する。
【0045】
これらの駆動条件のうち、ドットを形成しない無ドットの場合を階調値1とし、小ドット、中ドット、大ドットを形成する場合をそれぞれ階調値2、3、4とすると、各階調値1、2、3、4は、例えば、(00)、(01)、(10)、(11)という2ビットデータ(記録データSI)で表わすことができる。従って、プリントコントローラ40から記録ヘッド10に転送される記録データSIは、この2ビットに圧縮されたデータとなっている。
【0046】
このような複数の駆動パルスCOM1〜COM4を含む駆動信号COMを用いて各圧力発生素子17を記録データSIに基づいて駆動するにあたっては、1記録周期における各期間に対応する各ノズル毎の印加有無信号DRに基づいて、駆動信号COMから所定の駆動パルスCOM1〜COM4を選択的に圧力発生素子17に印加する。
【0047】
例えば、インク滴を吐出しないノズル開口23に対応する圧力発生素子17に対しては、駆動信号COMに含まれる駆動パルスCOM1〜COM4のうち、期間T1〜T2に出現する第1の駆動パルスCOM1を選択的に印加して、ノズル開口23においてインクのメニスカスを微振動させてインクの乾燥等を防止する。従って、このときの圧力発生素子17に印加される信号波形は、図8に示すとおりである。
【0048】
小ドットのインク滴を吐出するノズル開口23に対応する圧力発生素子17に対しては、駆動信号COMに含まれる駆動パルスCOM1〜COM4のうち、期間T2〜T3および期間T9〜T10に出現する第2の駆動パルスCOM2を印加する。従って、このときの圧力発生素子17に印加される信号波形は、図9に示すとおりである。
【0049】
中ドットのインク滴を吐出するノズル開口23に対応する圧力発生素子17に対しては、駆動信号COMに含まれる駆動パルスCOM1〜COM4のうち、期間T4〜T5に出現する第3の駆動パルスCOM3を印加する。従って、このときの圧力発生素子17に印加される信号波形は、図10に示すとおりである。
【0050】
大ドットのインク滴を吐出するノズル開口23に対応する圧力発生素子17に対しては、駆動信号COMに含まれる駆動パルスCOM1〜COM4のうち、期間T6〜T7および期間T12〜T13に出現する第4の駆動パルスCOM4を印加する。従って、このときの圧力発生素子17に印加される信号波形は、図11に示すとおりである。
【0051】
このようにして駆動信号COMから駆動パルスを選択的に圧力発生素子17に印加するために、本形態では、1記録周期における各期間毎に1ビットのデータを印加有無信号DRとして割り当て、この印加有無信号DRの各ビットの値によって所望の駆動パルスCOM1〜COM4を選択的に圧力発生素子17に印加する。すなわち、印加有無信号DRのビットが「1」の期間中には、駆動信号COMが圧力発生素子17に印加される一方、印加有無信号DRのビットが「0」の期間中に、圧力発生素子17への駆動信号COMの印加が遮断され、圧力発生素子17は、直前の状態を保持する。従って、印加有無信号DRの各ビットを各駆動パルスCOM1〜COM4の発生タイミングに同期させれば、複数の駆動パルスCOM1〜COM4のうち、いずれか1つあるいは複数のパルスを選択的に印加することができる。
【0052】
ここで、駆動信号COMを各期間毎に印加するか否かは、図7(B)に示すラッチ信号(LAT)とチャンネル信号CH(CH1、CH2、・・・)が規定するタイミングで時分割される。すなわち、期間T1〜T2において駆動信号COMを印加するか否かは、ラッチ信号LATに同期する印加有無信号DRによって制御され、それ以降、期間T2〜T3、期間T3〜T4・・・において駆動信号COMを印加するか否かは、チャンネル信号CH(CH1、CH2、・・・)に同期する印加有無信号DRによって制御される。
【0053】
このため、図7(C)に示すように、階調値1のときには、期間T1〜T2における印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(駆動パルスCOM1)が圧力発生素子17に印加され、インクのメニスカスには微振動が加わる。また、図7(D)に示すように、階調値2のとき、期間T2〜T3および期間T9〜T10における印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(駆動パルスCOM2)が圧力発生素子17に印加され、小ドット用のインクが吐出される。さらに、図7(E)に示すように、階調値3のとき、期間T4〜T5における印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(駆動パルスCOM3)が圧力発生素子17に印加され、中ドット用のインクが吐出される。さらにまた、図7(F)に示すように、階調値4のとき、期間T6〜T7および期間T12〜T13における印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(駆動パルスCOM4)が圧力発生素子17に印加され、大ドット用のインクが吐出される。
【0054】
[圧力発生素子17の自然放電対策]
このような駆動信号COMを用いて圧力発生素子17を選択的に駆動している間、記録データのビットが「0」の期間において、各圧力発生素子17は直前の電荷を保持し、その電位が維持される。すなわち、今回の記録周期においてインク滴の吐出を行わない圧力発生素子17等では、図8に示すように、微振動発生用の信号(駆動パルスCOM1)が印加された後、中間電位Vmが印加される。しかし、この中間電位Vmで充電されたとしても、図8に点線L1で示すように、圧力発生素子17で起こる自然放電によって圧力発生素子17の電位が低下してしまう。このため、次回の記録周期において、再度、駆動パルスCOM1を印加したとき、誤ってインク滴が吐出されてしまうおそれがある。また、インク滴を吐出しようと電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないおそれがある。
【0055】
また、図10に示すように、今回の記録周期のやや前半で中ドット形成用のインク滴の吐出を終えた圧力発生素子17でも、駆動パルスCOM3が印加された以降、中間電位Vmに保持される期間が長くて、図10に点線L2で示すように、電位が低下していると、次の記録周期において駆動パルスが印加される直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないおそれがある。
【0056】
そこで、本形態では、このような自然放電によって生じる電位の低下を補うために、自然放電が問題となる圧力発生素子17に再充電を行う。すなわち、図7(C)および図8に示すように、階調値1の場合には、期間T1〜T2と同様、期間T5〜T6および期間T10〜T11でも印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(中間電位)が圧力発生素子17に印加され、圧力発生素子17への再充電が行われる。
【0057】
また、図7(E)および図10に示すように、階調値3の場合には、期間T4〜T5と同様、期間T5〜T6および期間T10〜T11でも印加有無信号DRが「1」であるので、この期間、駆動信号COM(中間電位)が圧力発生素子17に印加され、圧力発生素子17への再充電が行われる。但し、図7(D)および図9に示すように、階調値2の場合には、期間T5〜T6では、圧力発生素子17が中間電位以外の電位に保持されているので、圧力発生素子17への再充電は行われない。
【0058】
また、図7(F)および図11に示すように、階調値4の場合には、期間T10〜T11では、圧力発生素子17が中間電位以外の電位に保持されているので、圧力発生素子17への再充電は行われない。
【0059】
さらに、図7(D)、(F)、図9および図11に示すように、階調値2のときの期間T10〜T11、および階調値4のときの期間T5〜T6のように、圧力発生素子17が中間電位に保持されている場合でも、圧力発生素子17への再充電が必要ないとき、あるいはインクの吐出性能などの面から再充電すべきでないときには、圧力発生素子17への再充電は行われない。
【0060】
[制御データの構成]
図12(A)、(B)はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置において、制御ロジック19に制御データSPが入力されるタイミングを示す説明図、および階調値と印加有無信号DRとの対応関係を示す説明図である。図13は、図1に示すインクジェット記録装置において用いられる制御データSPのデータ構成を示す説明図である。
【0061】
本形態では、前記の駆動方法を実現するにあたって、翻訳手段20は、以下に説明する手順で制御データSPを参照しながら、記録データSIを印加有無信号DRに翻訳する。
【0062】
まず、プリントコントローラ40からは、1記録周期毎にインターフェース49を介してヘッド駆動回路7の制御ロジック19に対して制御データSPが一括して転送される。制御ロジック19は、後述するように、レジスタから構成され、図12(A)に示すように、転送されてきた制御データSPは、ラッチ信号LATに同期して制御ロジック19に記憶される。
【0063】
1記録周期は、図7を参照して説明したように、期間T1〜T2、期間T2〜T3、期間T3〜T4・・・からなる12の期間に分割されているので、図13に示すように、制御データSPは、期間T12〜T13(MSB)、期間T11〜T12、・・・期間T1〜T2(LSB)のそれぞれに対応して、階調値1、階調値2、階調値3、階調値4を実現するための4ビットのデータからなる。例えば、制御データSPには、期間T1〜T2に対して、データ(階調値1用のデータP00、階調値2用のデータP01、階調値3用のデータP02、階調値4用のデータP03)としてデータ(0001)が含まれ、期間T2〜T3については、データ(階調値1用のデータP10、階調値2用のデータP11、階調値3用のデータP12、階調値4用のデータP13)としてデータ(0010)が含まれている。その他の期間についても、それぞれ各階調値に対応する4ビットのデータが対応している。
【0064】
従って、デコータ18が今回の記録周期の記録データSIを印加有無データDRに翻訳するにあたって、図12(B)および図13に示すように、階調値が1であれば、まず、期間T1〜T2に対応する印加有無信号DRを生成する際に、制御データSPのうち、期間T1〜T2に対応するデータ(P03、P02、P01、P00)を参照し、これらのデータのうち、階調値1用のデータ(下位1ビット目のデータP00)である「0」の印加有無信号DRを生成し、次に、期間T2〜T3に対応する印加有無信号DRを生成する際に、制御データSPのうち、期間T2〜T3に対応するデータ(P13、P12、P11、P10)を参照し、これらのデータのうち、階調値1用のデータ(下位1ビット目のデータP10)である「0」の印加有無信号DRを生成し、以降、同様な処理を繰り返して、1記録周期内における12の期間に対応する12ビット分の印加有無信号DRを生成していく。
【0065】
ここで、階調値が2であれば、制御データSPの各期間のデータのうち、階調値2用のデータ(下位2ビット目のデータP01、P11、P21、P31・・・)に基づいて1記録周期内における各期間の印加有無信号DRを生成する。階調値が3であれば、制御データSPの各期間のデータのうち、階調値3用のデータ(下位3ビット目のデータP02、P12、P22、P32・・・)に基づいて1記録周期内における各期間の印加有無信号DRを生成する。階調値が4であれば、制御データSPの各期間のデータのうち、階調値4用のデータ(下位4ビット目のデータP03、P13、P23、P33・・・)に基づいて1記録周期内における各期間の印加有無信号DRを生成する。
【0066】
このような翻訳処理の結果、図7および図12(B)に示すように、各記録データSIに対応して、1記録周期あたり12期間分の印加有無信号DRが生成され、この印加有無信号DRによれば、記録データSIに対応する階調での記録を行うことができるとともに、階調値1、3の圧力発生素子17には、所定のタイミング(期間T4〜T5、期間T10〜T11)で再充電を行うことができる。
【0067】
[本形態の主な効果]
このように、本形態では、プリントコントローラ40から転送されてきた2ビットの記録データSIを記録ヘッド10内のデコーダ18および制御ロジック19によって10ビットの印加有無信号DRに翻訳するので、プリントコントローラ40から記録ヘッド10へのデータ転送量を少なくすることができる。このため、記録データSIを転送するための転送クロックの周波数を小さくすることができる。それ故、ロジック部については、半導体プロセスを用いてIC化した場合に転送クロックの周波数を小さくせざるを得ない場合でも支障がない。
【0068】
また、自然放電によって中間電位Vmから低下した電位を、再び、中間電位Vmまで復帰させるので、インクのメニスカスに微振動を与える駆動パルスCM1を印加しただけでインク滴が吐出されてしまうという問題、およびインク滴を吐出しようと電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないという問題を回避できる。
【0069】
また、このような充電を行う間、小ドットのインク滴を吐出するための電位に保持されている圧力発生素子17等については、このような充電を行わない。このように、全ての圧力発生素子17に対して所定のタイミングでいっせいに充電するのはなく、中間電位Vmに保持されている圧力発生素子17に対してのみ選択的に充電を行うので、圧力発生素子17の全てが同一の電位、すなわち、中間電位Vmに保持されるタイミングでなくても充電を行うことができる。
【0070】
さらに、プリントコントローラ40からヘッド駆動回路7に出力された制御データSPを参照しながらデコーダ18が記録データSIを翻訳していく際に、制御データSPには、記録データSIが所定の階調値1、3に相当する場合には、いずれのタイミングで再充電用の電圧印加を行うかという再充電条件も含まれている。従って、デコータ18が生成した印加有無信号DRは、再充電条件も反映したデータであるので、任意のタイミングで所定の圧力発生素子17に対して、選択的に、再充電を行うことができる。また、制御データSPさえ書き換えれば、各階調値と印加有無信号DRとの対応関係、および再充電条件も容易に変更することができる。
【0071】
例えば、上記の形態では、図12(B)および図13に示す制御データSPにおいて、階調値4における期間T5〜T6におけるデータが「0」であるが、これを「1」に変更するだけで、図11に示すように、駆動パルスCOM4が印加される直前に圧力発生素子17に対して再充電を行うように変更することができ、それまで発生した自然放電による電圧降下(点線L3)を補うことができる。
【0072】
さらに、制御データSPは、1記録周期に1回だけ、制御ロジック19に転送、記憶させればよいので、複雑な波形を有する駆動信号COMに含まれる駆動パルスCOM1、COM2・・を任意の条件で圧力発生素子17に対して選択的に印加するような複雑な駆動条件を実現するときでも、データ転送などに無駄な時間を費やさない。
【0073】
[翻訳手段の具体的構成]
このようなインクジェット記録装置1において、翻訳手段20を構成するデコーダ18および制御ロジック19は、例えば図14ないし図16に示すように構成される。図14は、図1に示すインクジェット記録装置に用いたデコーダの具体的構成を簡略化して示すロジック回路図である。図15および図16はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置に用いた制御ロジックの入力側回路および出力側回路の構成を簡略化して示す回路図である。なお、これらの図には、説明の簡略化のために、2ビットの記録データSIを印加有無信号DRに翻訳して、駆動信号COMに含まれる4つの駆動パルスのいずれかを圧力発生素子17に印加するための回路構成を示してある。
【0074】
図14において、デコーダ18は、1個のノズル(圧力発生素子17)に対して、各階調値1、2、3、4に対応する4個のANDゲート71、72、73、74と、これらの各ゲート71〜74の出力が入力されるORゲート75とから構成されている。従って、ノズル数が1列当たり、48個のノズル開口が6列、形成されている場合には、ANDゲート71〜74とORゲート75との論理回路は、268組用意される。また、前記したように、ラッチ回路14は、1個のノズルに対して第1のラッチ回路131と第2のラッチ回路とが組に形成され、第1のラッチ回路131には記録データSIの最下位ビットのデータがラッチされ、第2のラッチ回路132には記録データSIの最上位ビットのデータがラッチされ、これらのラッチ回路141、142でラッチされたデータ(2ビットの記録データSI)は、各ANDゲート71〜74に入力されている。
【0075】
また、各ANDゲート71〜74には、図15および図16を参照して以下に説明する制御ロジック19からの出力V0、V1、V2、V3が入力されている。
【0076】
図15に示すように、制御ロジック19は、パターンレジスタとして、4個1段で接続されたフリップフロップ200が、1記録周期を分割した期間T1〜T2、T2〜T3・・・の数分に相当する12段、組み重ねられている。これらのフリップフロップ200は、各マルチプレクサ202の出力が所定の組み合わせに対応するように制御データSP(プログラムデータ/図13を参照。)が入力されている。すなわち、所定の真理値表に対応するデータ列が、データ転送信号(SCK)に応じて、図面に向かって左下側に形成されているフリップフロップ200から流し込まれていく。プログラムデータSPの入力は、インクジェット記録装置1における1記録周期につき1回、行われる。そして、このデータ列(制御データSP)は各段の各フリップフロップ200によって記憶される。
【0077】
ここで、各段の各フリップフロップ200の出力は、図16に示すフリップフロップ201を介して各マルチプレクサ202にそれぞれ接続されている。従って、各フリップフロップ200からは、1記録周期を分割した期間T1〜T2、T2〜T3・・・に対応する各階調値1、2、3、4のデータP00、P10・・・が、階調値1、2、3、4に対応する所定のフリップフロップ201に入力される。また、マルチプレクサ101には、カウンタ96の出力がそれぞれ入力されている。このため、各マルチプレクサ202は、カウンタ96の出力に応じて、自己に入力された出力のいずれか1つの出力を選択し出力する。それ故、ラッチ信号(LAT)およびチャンネル信号CH(CH1、CH2、CH3・・・)が順次、カウンタ96に入力される度に、マルチプレクサ202からの出力V0、V1、V2、V3が、図14に示すANDゲート71〜74に入力されるので、ANDゲート71〜74のいずれかのみが出力「1」となる可能性がある。
【0078】
また、ANDゲート71〜74には、第1および第2のラッチ回路141、142でラッチされたデータ(2ビットの記録データSI)が入力されているため、これらの入力の組合わせによって、いずれかのANDゲート71〜74において出力「1」となったとき、ORゲート75の出力が「1」となり、駆動信号COMから所定の駆動パルスを選択して圧力発生素子17に印加することができる。このようにして、2ビットの記録データSIは、駆動信号COMから所定の駆動パルスを選択するための印加有無信号DRに翻訳される。
【0079】
このように構成したインクジェット記録装置1では、制御データSPの変更によって、階調値と駆動パルスとの組合わせを自由に設定できる。また、所定のタイミングで所定の圧力発生素子17のみに駆動信号COMから所定の電位を印加して自然放電を補う充電を行うような複雑な駆動条件を実現するときでも、所定の制御データSPを制御ロジック19を構成するフリップフロップ200に入力すればよい。それ故、駆動条件を複雑化するときでも信号線を増やす必要がないなどの利点を有する。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置では、今回の記録周期においてインク滴の吐出を休止するとして中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子、あるいは今回の記録周期においてインク滴を吐出するための充電電位が印加されるまでの間、中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子等に対して、選択的に、駆動信号から中間電位を選択して印加する。このため、インク滴を吐出しようと電位を印加してもその直前の電位が低下しすぎていて所望量のインク滴を吐出できないという問題を回避できる。また、全ての圧力発生素子に対して所定のタイミングでいっせいに充電するのはなく、中間電位に保持されている圧力発生素子に対してのみ選択的に充電を行うので、圧力発生素子の全てが同一の電位、すなわち、中間電位に保持されるタイミングでなくても充電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置のブロック図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッドに形成されているアクチュエータの断面図である。
【図4】図1に示すインクジェット記録装置に形成されている駆動信号生成回路のブロック図である。
【図5】図4に示す駆動信号生成回路において駆動信号に含まれる各パルスを生成していく過程を示す説明図である。
【図6】図4に示す駆動信号生成回路においてデータ信号に基づいてメモリにスルーレートを設定する場合の各信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置に用いた駆動信号の波形図、この駆動信号に含まれる駆動パルスを圧力発生素子に印加する期間を規定する信号の説明図、微振動を行わせる場合(階調値1)の各期間において駆動信号を印加するか否かを表わす印加有無信号の説明図、小ドットを形成する場合(階調値2)の各期間において駆動信号を印加するか否かを表わす印加有無信号の説明図、中ドットを形成する場合(階調値3)の各期間において駆動信号を印加するか否かを表わす印加有無信号の説明図、および大ドットを形成する場合(階調値4)の各期間において駆動信号を印加するか否かを表わす印加有無信号の説明図である。
【図8】図1に示すインクジェット記録装置において、インク滴の吐出を行わない圧力発生素子に印加されるメニスカス微振動発生用の駆動信号の波形図である。
【図9】図1に示すインクジェット記録装置において、小ドットのインク滴を吐出する圧力発生素子に印加される駆動信号の波形図である。
【図10】図1に示すインクジェット記録装置において、中ドットのインク滴を吐出する圧力発生素子に印加される駆動信号の波形図である。
【図11】図1に示すインクジェット記録装置において、大ドットのインク滴を吐出する圧力発生素子に印加される駆動信号の波形図である。
【図12】(A)、(B)はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置において、制御データが入力されるタイミングを示す説明図、および各階調値と印加有無信号との対応関係を示す説明図である。
【図13】図1に示すインクジェット記録装置において用いられる制御データのデータ構成を示す説明図である。
【図14】図1に示すインクジェット記録装置に用いたデコーダの具体的構成を簡略化して示すロジック回路図である。
【図15】図1に示すインクジェット記録装置に用いた制御ロジックの入力側回路の構成を簡略化して示す回路図である。
【図16】図1に示すインクジェット記録装置に用いた制御ロジックの出力側回路の構成を簡略化して示す回路図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
5 プリントエンジン
6 制御部
7 ヘッド駆動回路(ヘッド駆動手段)
8 スイッチ回路
10 記録ヘッド
13 シフトレジスタ
14 ラッチ回路
15 レベルシフタ
16 スイッチ回路
17 圧力発生素子
18 デコーダ
19 制御ロジック
20 翻訳手段
21 記録データ記憶手段
CH、CH1、CH2・・・ チャンネル信号
COM 駆動信号
COM1〜COM4 駆動パルス
DR 印加有無信号
SI 記録データ
SP 制御データ

Claims (5)

  1. 複数のノズル開口の各々に対応する複数の圧力発生素子が前記ノズル開口に連通する圧力発生室内のインクを加圧することにより前記ノズル開口からインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記圧力発生素子に印加すべき複数の駆動パルスを含む共通の駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、記録データに基づいて前記駆動パルスのうちのいずれか一つ、あるいは複数の駆動パルスを前記圧力発生素子に印加するヘッド駆動手段とを有するインクジェット記録装置において、
    前記ヘッド駆動手段は、前記圧力発生素子のうち、1記録周期における所定のタイミングにおいて、前記駆動信号の中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子に対して、選択的に、当該電位を前記駆動信号から選択して当該圧力発生素子に再充電することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1において、前記中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子は、今回の記録周期においてインク滴の吐出を休止するとして前記中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1において、前記中間電位と等しい電位に充電された後に電位が低下した圧力発生素子は、今回の記録周期においてインク滴を吐出した後、あるいは今回の記録周期においてインク滴を吐出するための駆動パルスが印加されるまでの間、前記中間電位が充電された状態に保持されている圧力発生素子であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記ヘッド駆動手段は、入力されたノズル毎の記録データを記憶する記録データ記憶手段と、前記記録データに対応するノズル駆動条件、および前記記録データのうち所定の記録データに対応する条件で駆動される圧力発生素子に対して所定のタイミングで再充電用の電圧印加を行うための再充電条件を含む制御データを記憶する制御データ記憶手段と、前記記録データ記憶手段および前記制御データ記憶手段がそれぞれ記憶している前記記録データおよび前記制御データに基づいて前記駆動信号の中間電位と等しい電位をいずれのタイミングで圧力発生素子に印加するかをノズル毎および1記録周期内の各期間毎に規定する印加有無信号に翻訳する翻訳手段とを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項4において、前記制御データは、前記制御データ記憶手段に対して一括して転送、記憶され、前記翻訳手段は、前記記録データ記録手段に記憶されているノズル毎の前記記録データに基づいて1記録周期における各期間毎の前記印加有無信号を生成していくときに、前記制御データ記憶手段に記憶されている前記制御データの中から、対応する期間の制御データを選択的に参照して前記印加有無信号を生成していくことを特徴とするインクジェット記録装置。
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