JP3668691B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機に係り、詳しくは、異常検知手段の検知結果に基づいて異常発生情報を報知する異常報知手段を備える遊技機に関するものである。
【0002】
パチンコ機、スロットマシン等の遊技機によって顧客に遊技を提供する遊技場内には、通常、遊技機が数百から多い場合には数千といった規模で配設されており、営業時間中には至るところで遊技機の異常が発生する。パチンコ玉やメダルなどの遊技用物の出し入れを頻繁に行う遊技機は、どうしても遊技用物の詰まりなどの異常が発生し易くなるからである。特に、メダルを扱うスロットマシンでは、各遊技機に対するメダルの自動補給回収システムが普及していないため、メダルの過不足異常が比較的頻繁に発生する。
【0003】
遊技機は、異常が発生した場合には、異常発生ランプを点灯させるなどして異常警報を発信し、係員に知らせるように構成されている。
【0004】
遊技場の係員は、遊技機から発せられる様々な異常に対処しながら、いわゆる打ち止めによる遊技者の入れ替え、大当たりを入賞させた遊技者の補助、遊技機の清掃(吸い殻除去)などを行わなければならないため、場内をせわしなく動き回ることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、異常警報を発した遊技機には、必ずしも遊技者が着いているとは限らない。例えば、遊技者のいないスロットマシンにおいて、機内に貯留されていたメダルの姿勢が振動等によって変化することで、それまで生じていなかったメダル不足異常が発生するようなケースも少なからずある。また例えば、何らかの異常警報を発した遊技機を遊技者がそのまま放棄してしまうこともある。
【0006】
遊技されていない待機状態の遊技機はできるだけ早く新たな顧客に選ばれて遊技されるようになることが経営上望ましいが、異常警報を発した状態で待機している遊技機は心理的な理由によって敬遠されがちになるため、稼働率を低下させてしまうおそれがある。
【0007】
かかる稼働率の低下を抑えるためには、待機状態にある遊技機の監視を強化し、できるだけ早い段階でその異常警報を感知する必要があるが、係員は上述のようにせわしなく動き回っているため、どうしても監視の目があまくなり易い。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異常警報を発した状態で待機することによる稼働率の低下を抑えるとともに、係員の監視の手間を軽減することができる遊技機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、予め定められた入賞態様を抽選する抽選手段と、複数の図柄を所定の順序で可変表示する可変表示器を複数有する可変表示ユニットと、各可変表示器の可変表示を停止させる表示停止手段と、各可変表示器を跨ぐように設定された入賞ライン上で停止した図柄の組合せが、当選した入賞態様に対応する役を構成した場合に、遊技用物をその入賞態様に応じた量だけ払い出す遊技用物払出手段と、該遊技用物払出手段から払い出される遊技用物を検知する払出センサと、該払出センサからの出力信号に基づいて遊技用物の詰まり異常が発生したと判断する制御回路基板と、該詰まり異常の発生に基づいて異常警報を発信する異常警報手段とを備える遊技機において、遊技者の有無を検知する遊技者検知手段を設け、上記詰まり異常が検知され、且つ該遊技者検知手段によって遊技者無しが検知された場合には、遊技者有りが検知されるまで該詰まり異常についての異常警報を発信させないように、該異常警報手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、予め定められた入賞態様を抽選する抽選手段と、複数の図柄を所定の順序で可変表示する可変表示器を複数有する可変表示ユニットと、各可変表示器の可変表示を停止させる表示停止手段と、各可変表示器を跨ぐように設定された入賞ライン上で停止した図柄の組合せが、当選した入賞態様に対応する役を構成した場合に、遊技用物をその入賞態様に応じた量だけ払い出す遊技用物払出手段と、該遊技用物の残量に基づいて該遊技用物の満杯異常や不足異常を検知する残量センサと、該満杯異常や不足異常の発生に基づいて異常警報を発信する異常警報手段とを備える遊技機において、遊技者の有無を検知する遊技者検知手段を設け、上記満杯異常や不足異常が検知され、且つ該遊技者検知手段によって遊技者無しが検知された場合には、遊技者有りが検知されるまで該満杯異常や不足異常についての異常警報を発信させないように、上記異常警報手段を構成したことを特徴とするものである。
【0010】
れらの遊技機においては、待機状態で異常が発生した場合には、新たな遊技者に選ばれて遊技されるようになるまで異常警報の発信を遅らせる。また、遊技者に遊技されている状態で異常が発生して異常警報を発信したものの、遊技者に放棄されて待機状態になってしまった場合には、新たな遊技者に遊技されるようになるまで異常警報の発信を中止する。このようにして待機する遊技機は、見た目には正常なものと変わらないため、新たな遊技者に敬遠されるというようなことがなくなる。新たな遊技者に選ばれて遊技が行われ始めると、異常警報を発信するようになる。このとき、新たな遊技者はその遊技機での遊技を希望しているため、係員が異常警報になかなか気づかないと、自ら係員に知らせに行くことが多い。よって、異常警報の発信を係員に伝達する警報伝達手段の役割を、新たな遊技者に担ってもらうことが可能になる。以上の構成の本遊技機では、たとえ異常が発生しても異常警報を発信しないで待機することが可能であるので、異常警報を発した状態で待機することによる稼働率の低下を抑えることができる。また、新たに着いた遊技者に異常警報の発生を知らせてもらうことが可能になるので、係員による異常警報の監視の手間を軽減することができる。
【0011】
請求項の発明は、請求項1又は2の遊技機において、部品の交換や修理を必要とする種類の異常が検知された場合には、たとえ遊技者無しが検知されていても異常警報を発信させるように、上記異常警報手段を構成したことを特徴とするものである。
【0012】
この遊技機においては、部品交換や修理のために復旧に長時間を要することから、しばらくの間は使用することができないといった種類の異常が発生した場合には、異常警報を遅らせたり中止したりすることなく速やかに発信する。かかる構成では、せっかく新たに選んでもらった遊技者に遊技を断念してもらわなければならないといった事態を低減することができる。更に、異常警報の発信をわざわざ係員まで伝達するという手間を行ってもらったにもかかわらず、遊技を断念してもらわなければならないことによって遊技者に憤りを感じさせるといった事態も低減することができる。
【0019】
請求項の発明は、請求項の遊技機であって、上記異常警報手段は、遊技者有りが検知されるまで発信しないでいた異常警報が上記不足異常についての異常警報である場合には、遊技者有りが検知されても、それから所定時間が経過するまでは該異常警報を発信しないことを特徴とするものである。
【0020】
この遊技機においては、次に説明する理由により、係員の遊技用物補充の手間を省くことを期待することができる。即ち、遊技中においては、一般に、機内のメダルが相対的に増加する傾向にあるときと、減少する傾向にあるときとが交互に起こる。遊技用物不足異常が発生するのは後者の傾向にあるときであるが、発生後すぐに前者の傾向に変化することもある。このように変化した場合、メダルや玉等の遊技用物が補充されなくても遊技用物不足異常が自然に解消されるため、係員の遊技用物補充の手間を省くことができる。そこで、本遊技機では、遊技用物不足異常警報の場合には所定時間が経過するまでその発信を更に遅らせるように構成されている。このように遅らせている間に、遊技用物不足が解消されれば、係員の遊技用物補充の手間を省くことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明を適用した遊技機として、スロットマシンの第1実施形態について説明する。
まず、本第1実施形態に係るスロットマシンの基本的な構成について説明する。図1は、本第1実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図である。このスロットマシン1は、箱型の筺体2、この筺体2の前面側に開閉自在に取り付けられた前面パネル3などを有する。前面パネル3には、後述の切替表示ユニットの一部を構成する表示窓4、メダル投入口5、スタートレバー6、停止操作手段としての3つの停止ボタン7a、b、c、クレジット精算ボタン8、スピーカ9、メダル払出ロ10aを有するメダル受皿10、液晶表示部11、ライン表示部12、ゲーム表示部13、カウント表示部14、BET操作部15、警報ランプ33などが設けられている。なお、停止ボタン7a、b、cには、ランプ機能付きのものが用いられている。
【0024】
図2は、スロットマシン1の内部構造を示す概略構成図である。筺体2の内部には、外周面上に複数の図柄がプリントされた3個のリール16a、16b、16cが組み込まれている。また、CPUやROMその他種々の電子部品によって電子回路が形成されたメイン制御回路基板17、遊技用物としてのメダルを多数枚収容可能なメダルホッパ18aを持つメダル払出装置18、リセットスイッチ19aや段階設定キースイッチ19bを有する設定操作部19、内部スピーカ20なども組み込まれている。
【0025】
上記リセットスイッチ19aや段階設定キースイッチ19bは、後述の抽選テーブルを、「大当たり」や「中当たり」の当選確率の高いものに設定したり、低いものに設定したりするためのものである。段階設定キースイッチ19bがONの位置に倒されながら、図示しないメインスイッチがOFFからONにされると、段階設定モードの制御が実施される。この段階設定モードでは、上記リセットスイッチ19aが押下される毎に、段階モードが例えば1〜6に向けて順次変化して、それぞれ対応する当選確率の抽選テーブルが一般遊技状態のものとして設定される。段階モードの表示は、上記配当表示器になされる。
【0026】
上記リール16a、16b、16c(以下、左リール、中リール、右リールともいう)は、それぞれ、ステッピングモータで構成された図示しないリール駆動モータによって回転駆動するようになっている。これらリールには、それぞれ図3(a)〜(g)に示す7種類の図柄が、所定の順序で21個プリントされている。なお、以下、これらの図柄をそれぞれ「赤7」「青7」「BAR」「スイカ」「ベル」「チェリー」「プラム」という。
【0027】
図4は、上記前面パネル3の一部を示す詳細正面図である。図において、上記リール16a、16b、16cの所定の回転位置における約3コマ分の図柄は、表示窓4を通して視認されるようになっている。この表示窓4には、リール16a、16b、16cを横断する5本の入賞ラインが描かれており、それぞれ、上段横並び、中段横並び、下段横並び、右斜め上並び、右斜め下並びの図柄組合せを示している。これら入賞ライン上で予め定められた役が成立すると、上記メダル受皿にメダルが払い出されたり、リプレイが許可されたりする。なお、本第1実施形態に係るスロットマシン1では、5本の入賞ラインを設けているが、入賞ライン数をこれより少なくあるいは多くしてもよい。
【0028】
上記ライン表示部12は、1MEDALランプ12a、2つの2MEDALSランプ12b、2つの3MEDALSランプ12c、スタートランプ12dなどを備えている。1MEDALランプ12aは、表示窓4における5本の入賞ラインのうち、中段横並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。また、2つの2MEDALSランプ12bは、それぞれ、上段横並び、下段横並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。また、2つの3MEDALSランプ12cは、それぞれ、右斜め上並び、右斜め下並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。
【0029】
上記カウント表示部14は、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、配当表示器14cなどを備えている。
【0030】
上記BET操作部15は、1BETボタン15a、2BETボタン15b(図中で15aの奥側に位置している)、マックスBETボタン15cなどを備えている。
【0031】
上記ゲーム表示部13は、リプレイランプ13a、入賞ランプ13b、ゲームオーバーランプ13d、BB(ビックボーナス、以下同様)ランプ13e、RB(レギュラーボーナス、以下同様)ランプ13f、メダル投入ランプ13gなどを備えている。リプレイ以外の「小当たり」が入賞した際には、入賞ランプ13bが灯される。また、リプレイという「小当たり」が入賞した際には、入賞ランプ13bの代わりに上記リプレイランプ13aが灯される。また、「大当たり」や「中当たり」が入賞した際には、入賞ランプ13bの代わりに上記BBランプ13eやRBランプ13fが灯される。また、ゲーム開始前の状態で、且つ後述のメダルクレジットが50枚未満の場合には、上記メダル投入ランプ13gが点滅し、メダルの投入が可能である旨を遊技者に報知する。
【0032】
遊技者によって図示しないメダルがメダル投入口5に投入されると、このメダルは図示しない通路を通って上記メダルホッパ18a(図2参照)に落ちる。この通路には、規定よりも小さいメダルを落とし込んで上記メダル払出ロ10a(図1参照)に戻すための落下口、メダルの通過を阻止してメダル払出ロ10aに戻したり許可したりするためのメダルブロックソレノイド、通過したメダルを1枚ずつ検知するためのフォトセンサ等で構成されたメダル投入センサなどが設けられている。メダルを検知したメダル投入センサから出力されるメダル検知信号は、上記メイン制御回路基板17(図2参照)に送られる。
【0033】
投入されたメダルが上記メダル投入センサに検知されると、上記1MEDALランプ12aが灯されるとともに、上記スタートランプ12dが点滅する。この1MEDALランプ12aの点灯は、5本の入賞ラインのうち、中段横並びの1本の入賞ラインだけが有効になったことを示している。このように有効になった入賞ライン上で「役」が成立しないと、たとえ他の入賞ライン上で役が成立したとしても入賞とはならない。また、スタートランプ12dの点滅は、ゲームの開始が許可され得る状態になったことを示している。この状態で遊技者によって上記スタートレバー6(図1参照)が操作されると、リール16a、16b、16cの回転が開始する。
【0034】
スタートレバー6の操作前にメダルがもう一枚投入されて正式に受け付けられると、1つの1MEDALランプ12aに加えて、2つの上記2MEDALSランプ13bが灯される。これにより、中段横並びの入賞ラインに加えて、上段横並び及び下段横並びの入賞ラインも有効になる。メダルが更にもう一枚投入されて正式に受け付けられると、更に2つの上記3MEDALSランプ13cも灯され、5本全ての入賞ラインが有効になる。
【0035】
メダルが更に投入されていくと、それまで「0」であった上記クレジット表示器14aの表示が、1枚投入毎に1ずつ増えていく。このメダルクレジットは最大で50枚まで可能であり、50枚に達すると上記メダルブロックソレノイドが作動して、メダルがそれ以上受け付けられなくなる。
【0036】
メダルクレジットが1以上である場合には、メダルを投入する代わりに、BETボタンを押下することによっても入賞ラインを有効にして遊技可能な状態にすることができる。但し、押下したBETボタンに対応する枚数よりもメダルクレジットが小さい場合には、メダルクレジットの分だけの入賞ラインしか有効にならない。
【0037】
遊技者によって上記スタートレバー6が操作されると、上記メイン制御回路基板17のCPUは、リール16a、16b、16cの回転駆動を開始させる。リール16a、16b、16cは、それぞれ所定の回転位置が図示しないエンコーダ等のリール位置センサによって検知される。図示しない乱数発生回路は、所定の周期で乱数を発生させて乱数信号として出力する。メイン制御回路基板17のCPUは、リール回転開始直後に送られてくる乱数信号のデータを、上記ROMに記憶されている抽選テーブルに照らし合わせる。この抽選テーブルは、各乱数と、入賞態様(「小当たり」「中当たり」「大当たり」)や「はずれ」とを関連付けるものである。このように関連付けされることで、各種の入賞態様がそれぞれ所定の確率で内部当選したり、「はずれ」が所定確率で発生したりする。よって、これら乱数発生回路とCPUとの組合せは、抽選手段を構成している。
【0038】
各リールの回転中に停止ボタン7a、7b、7cが遊技者によって押下されると、その押下タイミングと、抽選結果とに基づいて、「引き込み」制御や「蹴り蹴り飛ばし」制御が実施される。具体的には、内部当選した入賞態様に対応する図柄が停止ボタン7a、7b、7cの押下時に有効な入賞ライン上になく、これよりも回転上流側の例えば4コマ分の引込範囲内にある場合には、「引き込み」制御が実施される。これにより、入賞態様に対応する図柄が入賞ライン上に引き込まれてから、各リール16a、16b、16cの回転が停止する。また、「はずれ」が抽選されたにもかかわらず、有効な入賞ライン上で何らかの「役」が成立しそうな場合には、例えば4コマ分を限度としてリール16a、16b、16cが追加回転せしめられ、その「役」に対応する図柄が入賞ライン上から飛ばされる。
【0039】
リール16a、16b、16cの回転停止時に、有効な入賞ライン上に「役」が成立すると入賞となり、上記リプレイランプ13a、入賞ランプ13b、BBランプ13e、RBランプ13fのうち、その「役」に対応するものが灯される。また、「役」の成立した入賞ラインに対応する位置のメダルランプが点滅する。例えば、下段横並びの入賞ライン上で「ベル」が揃った場合には、入賞ランプ13bが灯されるとともに、2つの2MEDALSランプ12bのうち、図中下側にあるものが点滅する。
【0040】
入賞が発生すると、上記カウント表示部14の配当表示器14cに、その入賞態様に対応するメダル払出枚数が表示されるとともに、上記クレジット表示器14aのメダルクレジットがその分だけ増加する。但し、増加中のメダルクレジットが50に達した場合には、それ以上メダルクレジットが増加しなくなる代わりに、残りの分のメダルが上記メダル払出装置18によって払い出される。
【0041】
なお、スロットマシン1にカードユニットを付帯して設け、これにプリペイドカード等の有価媒体が挿入された際に、その対価に応じた枚数分だけメダルクレジットを加算させたり、メダル受皿にメダルを払い出させたりしてもよい。
【0042】
本スロットマシン1では、図示しない主電源の投入直後には、一般遊技状態といわれる遊技状態で遊技が提供される。この一般遊技状態では、「スイカ−スイカ−スイカ」からなる「スイカ役」、「ベル−ベル−ベル」からなる「ベル役」、「チェリー−図柄問わず−図柄問わず」からなる「チェリー役」、「プラム−プラム−プラム」からなる「プラム役」の成立によって入賞する各種の「小当たり」が、それぞれ所定確率で当選する。また、「赤7−赤7−赤7」からなる「赤7役」の成立や、「青7−青7−青7」からなる「青7役」の成立によって入賞するBBが、例えば1/250といった比較的低い確率で当選する。更に、「BAR−BAR−BAR」からなる「BAR役」の成立によって入賞するRBが、例えば1/400といった低い確率で当選する。
【0043】
一方、RB(中当たり)やBB(大当たり)が入賞すると、「小当たり」や「中当たり」が極めて高確率で当選する特別遊技状態での遊技が提供される。この特別遊技状態は、RBの入賞時に発生するRB状態と、BBの入賞時に発生するBB状態とに分類され、更に、このBB状態は、BB中非RB状態であるときと、BB中RB状態であるときとがある。
【0044】
具体的には、一般遊技状態でRBが入賞すると、遊技状態がRB状態に切り替えられる。このRB状態では、たとえ2BETボタン15bやマックスBETボタン15cが押下されても、1BETであるとみなされて中段横並びの入賞ラインしか有効にならないジャックゲームと呼ばれる遊技が提供される。このジャックゲームでは「ジャック当たり」という入賞態様と、「はずれ」としか定められておらず、この「ジャック当たり」を極めて高確率で内部当選させるジャックゲーム専用の上記抽選テーブルが用いられる。このため、「ジャック当たり」が高確率で入賞して多量のメダルが払い出される。「ジャック当たり」に対応する役には「プラム役」が利用されている。RB状態で「ジャック当たり」が8回入賞するか、あるいは累計で12回のジャックゲームが実施されると、遊技状態が一般遊技状態に戻される。
【0045】
また、一般遊技状態でBBが入賞すると、遊技状態がBB中非RB状態に切り替えられる。BB中非RB状態では、「小当たり」やRBを極めて高確率で内部当選させるBB中非RB専用の上記抽選テーブルが用いられる。よって、「小当たり」が高確率で入賞して多量のメダルが払い出されたり、RBが入賞してBB中RB状態に移行したりする。BB中RB状態に移行すると、上述のジャックゲームが提供された後、遊技状態が再びBB中非RB状態に戻される。そして、BB中非RB状態における累積ゲーム実施回数(1回のBB内での累計)が30回に達するか、あるいは、3回目のBB中RB状態が終了すると、遊技状態が一般遊技状態に戻される。かかるBB状態では、1〜3回のRB状態が発生することに加えて、BB中非RB状態のもとで「小当たり」が高確率で入賞するため、RB状態の場合よりも多量のメダルが払い出される。BB中非RB状態でのRBに対応する役には、「プラム役」が利用されている。
【0046】
なお、一般遊技状態では、RBやBBを「小当たり」よりも遙かに低確率で内部当選させる上記抽選テーブルが用いられるため、取りこぼしによってこれらの内部当選が無効になると、遊技者の被る損害が極めて大きくなる。このため、取りこぼされたRBやBBについては、入賞するまでその内部当選が持ち越されるようになっている。但し、持ち越されている際にも「小当たり」の抽選が行われ、「小当たり」が内部当選した場合には、RBやBBに対応する図柄の「引き込み」よりも、「小当たり」に対応する図柄の「引き込み」が優先して行われる。
【0047】
図5は、スロットマシン1の電気回路の一部を示すブロック図である。図示のように、スロットマシン1は、上記メイン制御回路基板17の他に、サブ制御回路基板21を備えている。
【0048】
上記メイン制御回路基板17は、CPU17a、クロック発生回路17b、ROM17c、RAM17d、乱数発生回路17e、データ送出回路17f、送出タイミング制御回路17g、入力ポート17h、出力ポート17iなどを有している。
【0049】
上記クロック発信回路17bは、所定の周波数のクロック信号を上記CPU17aに出力する。
【0050】
また、上記ROM17cは、各種の制御プログラムや後述の抽選テーブルなどのデータを格納しており、これらを上記CPU17aに出力する。
【0051】
また、上記RAM17dは、上記CPU17aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。
【0052】
また、上記乱数発生回路17eは、所定の周期毎に乱数を発生させてそのデータを上記CPU17aに出力する。
【0053】
上記CPU17aには、入力ポート17hを介して、上記1BETボタン15a、2BETボタン15b、マックスBETボタン15c、スタートレバー6、停止ボタン7a、7b、7c、クレジット精算ボタン8、段階設定キースイッチ19b、リセットスイッチ19a、メダル投入センサ22、リール位置センサ(左)25、リール位置センサ(中)26、及びリール位置センサ(右)27からの出力信号が入力されるようになっている。また、メダル払出センサ23、メダル残量センサ24からの出力信号も入力されるようになっている。
【0054】
このメダル払出センサ23は、上記メダル払出装置18から払い出されるメダルを1枚ずつ検知し、検知信号をCPU17aに出力する。CPU17aは、メダル払出センサ23からの出力信号に基づいて後述のメダル払出モータの駆動を停止させることで、上記メダル払出装置18によるメダル払出枚数を調整する。また、メダル払出センサ23からの検知信号を所定時間よりも長く受信し続けると、メダル詰まり異常が発生したと判断する。
【0055】
上記メダル残量センサ24は、メダルホッパ18a内のメダル貯留レベルを検知し得るように構成されており、メダル貯留レベルに応じて満杯信号やニアエンド信号をCPU17aに出力する。CPU17aは、この満杯信号を受信するとメダル満杯異常が発生したと判断し、ニアエンド信号を受信するとメダルニアエンド異常が発生したと判断する。
【0056】
上記CPU17aは、出力ポート17iを介して、上記リール駆動モータ28(左)、リール駆動モータ(中)29、リール駆動モータ30(右)、上記メダル払出装置18のメダル払出モータ18b、メダルブロックソレノイド31、1MEDALランプ12a、2MEDALSランプ12b、3MEDALSランプ12c、スタートランプ12d、リプレイランプ13a、入賞ランプ13b、ゲームオーバーランプ13d、BBランプ13e、RBランプ13f、メダル投入ランプ13g、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、配当表示器14c、警報ランプ33に、それぞれ制御信号を出力するようになっている。また、ゲームの進行状況に応じて、上記データ送出回路17fに出力タイミング情報信号を出力するようになっている。データ送出回路17fに出力されたこの出力タイミング情報信号は、ここに一時的に蓄えられた後、上記送出タイミング制御回路17gからの出力信号に基づいて、上記サブ制御回路基板21のデータ入力回路21iに出力される。
【0057】
上記サブ制御回路基板21は、上記前面パネル3の裏側に配設され、このデータ入力回路21iの他、CPU21a、クロック発生回路21b、画像用ROM21c、RAM21d、音声用ROM21e、音声LSI21f、表示回路21g、アンプ回路21h、制御用ROM21jなどを備えている。
【0058】
かかるサブ制御回路基板21において、上記データ入力回路21iに入力された上記出力タイミング情報信号はCPU21aに出力される。
【0059】
上記クロック発生回路21bは、所定の周波数のクロック信号を上記CPU21aに出力する。
【0060】
上記画像用ROM21cは、各種の制御プログラムや画像データを格納しており、必要に応じてこれらを上記CPU21aに出力する。
【0061】
上記RAM17dは、上記CPU21aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。
【0062】
上記音声用ROM21eは、各種の音声データを格納しており、必要に応じてこれらを上記音声LSI21fに出力する。
【0063】
上記CPU21aは、上記データ入力回路21iから画像用受信した上記出力タイミング情報信号に対応する画像データを上記画像用ROM21cから読み込んで上記表示回路21gに出力する。更に、この出力タイミング情報信号に対応する音声出力命令信号を上記音声LSI21fに出力する。
【0064】
上記表示回路21gは、上記CPU21aから受信した上記画像データに所定の処理を施した後、上記液晶表示部11に出力する。この出力により、ゲームの進行状況に応じた演出画像や、内部当選した入賞態様に対応する図柄などが液晶表示部11に表示される。
【0065】
上記音声LSI21fは、上記CPU21aから受信した上記音声出力命令信号に対応する音声データを、上記音声用ROM21eから読み込んで上記アンプ回路21hに出力する。
【0066】
このアンプ回路21hは、音声LS121fから受信した上記音声データに所定の処理を施した後、音量声調整基板32の音量調整回路32aを介してスピーカ9、内部スピーカ20に出力する。この出力により、ゲームの進行状況に応じた音声がスピーカ9や内部スピーカ20から出力される。
【0067】
次に、本スロットマシン1の特徴的な構成について説明する。
上記CPU17aは、機内での異常の発生を判断すると、上述の引込制御、蹴り飛ばし制御、メダル払出制御などといった遊技に直接関係するメイン制御に割り込んで、異常時対処用制御を実施するようになっている。そして、この異常時対処用制御により、上記警報ランプ33を点滅させて警報を発するとともに、異常の種類に応じたエラー番号を上記配当表示器14cに表示させる。よって、本スロットマシンは、CPU17a、警報ランプ33などによって異常警報手段を構成している。
【0068】
警報ランプ33の点滅に気付いた係員は、配当表示器14cに表示されるエラー番号に基づいて異常の種類を判断して復帰のための作業を行う。この作業によって異常が取り除かれると、CPUは警報ランプ33の点滅制御や配当表示器14cのエラー番号表示制御を終了する。なお、警報ランプ33については、これに設けられた図示しないストップボタンを押下することによっても、その点滅を消すことができる。
【0069】
また、上記CPU17aは、上記メイン制御や異常時対処用制御と並行して、遊技者検知制御を実施するように構成されている。図6は、この遊技者検知制御の内容を示すフローチャートである。CPU17aは、まず、遊技者の何らかの操作を検知しているか否かについて判断する(S1)。具体的には、上記1BETボタン15a、2BETボタン15b、マックスBETボタン15c、スタートレバー6、停止ボタン7a、7b、7c、クレジット精算ボタン8、メダル投入センサ22からの出力信号を検知しているか否かである。検知していると判断した場合には(S1でY)、「遊技者有り」とみなして遊技者フラグをセットした後(S2)、制御フローをリターンさせる。また、検知していないと判断した場合には(S1でN)、計時処理をスタートさせる(S3)。
【0070】
計時処理をスタートさせたCPU17aは、次に、遊技者の何らかの操作を検知しているか否かについて再び判断する(S4)。そして、検知していると判断した場合には制御フローを上記S2にループさせて(S4でY)、遊技者フラグをセットする。
【0071】
上記S4においても遊技者の操作を検知していないと再び判断した場合には(S4でN)、次に、計時開始から所定時間が経過しているか否かについて判断する(S5)。ここで、所定時間が経過している場合には、遊技者の操作が何も行われないままに例えば1分といった時間が経過したことになり、遊技者無しの状態である可能性が極めて高い。そこで、CPU17aは、所定時間が経過している場合には(S5でY)、「遊技者無し」とみなして遊技者フラグを解除した後(S6)、制御フローをリターンさせる。但し、経過していない場合には(S5でN)、制御フローを上記S4にループさせて遊技者の操作の有無について更に判断する。
【0072】
なお、メダルクレジットのある無しを「遊技者有り」「遊技者無し」の判断基準を加えてもよい。具体的には、所定時間が経過した後でもメダルクレジットが有ると判断された場合には、遊技者を両替やトイレ休憩などのために一時的にスロットマシンの前から離席させていると判断し、「遊技者有り」と判断させてもよい。遊技者がスロットマシンの席に戻って警報に気づけば、異常を係員に知らせにいかせることができるからである。
【0073】
かかる遊技者検知制御を実施するCPU17aは、上記1BETボタン15a、2BETボタン15b、マックスBETボタン15c、スタートレバー6、停止ボタン7a、7b、7c、クレジット精算ボタン8、メダル投入センサ22などとともに、遊技者検知手段を構成していることになる。
【0074】
なお、このような遊技者検知制御によって遊技者の有無を間接的に検知させる代わりに、赤外線センサや座席に設けた重量センサなどによって遊技者を直接的に検知させてもよい。
【0075】
図7は、上記メダル払出装置18を示す斜視図である。このメダル払出装置18は、多量のメダル200を収容するメダルホッパ18a、本体部18b、メダル排出機構18cなどを備えている。
【0076】
図8は、上記メダル排出機構18cを上方から見た部分破断図である。このメダル排出機構18cは、図5に示したメダル払出モータ18bの他、台部18f、回転円盤18eなどを有している。この回転円盤18eは、台部18fの円形の凹部に収容されながら、メダル払出モータ18bを駆動源として回転するように支持されている。また、メダル200よりも少し大きい径の円形開口18dを複数有しており、これらの内部に上記メダルホッパ18aからのメダル200を受け入れる。
【0077】
回転円盤18eを受け入れる円形の凹部はメダル排出通路18gに連通しており、このメダル排出通路18gの底面には2つのメダル払出センサ18hが配設されている。また、そのメダル受入側の開口付近には、固定ローラ18i、可動ローラ18jが配設されている。
【0078】
回転円盤18eの下側には、その円形開口18dに対応した複数のガイド爪を有するメダル送出ガイド板18kが回転円盤18eと同期して回転するように配設されている。このガイド爪は、上記円形開口18d内に収容されたメダル200を回転に伴って上記メダル排出通路18gに向けて送り出す。
【0079】
上記メダル排出通路18gの開口付近に設けられた固定ローラ18iは、台部18fに回動自在に取り付けられている。また、上記可動ローラ18jは、図示しないコイルバネの付勢によって揺動するアームの先端に取り付けられており、アーム113aの先端に回動自在に取り付けられている。
【0080】
メダル送出ガイド板18kの回転に伴ってメダル排出通路18gの入口まで移動したメダル200は、上記可動ローラ18jに接触した後、これを上記コイルバネの付勢方向とは逆方向に付勢して変位させる。この変位によってメダル200が可動ローラ18jをメダル排出通路18g側に乗り越えると、コイルバネの復元力によってメダル200が排出通路内に勢いよく飛ばされる。これにより、メダル200はメダル排出通路18gを通って上記メダル受皿10に排出される。この際、反射型フォトセンサ等で構成された2つの上記メダル払出センサ18hがメダルを検知して、検知信号を上記CPU17aに送信する。
【0081】
「大当たり」時には所定枚数のメダル払出を伴う「小当たり」が連発して多量のメダルがメダルホッパ18aから払い出されるため、払出先にある上記メダル受け皿10(図1参照)が次第に満杯状態になってくる。にもかかわらず、メダル受け皿10からメダルが取り除かれず、更なるメダルの払い出しが行われると、メダル払出装置18とメダル受け皿10との間でメダルが玉突きを起こし始める。この玉突きが起こると、メダル払い出しを終えたメダル払出装置18のメダル排出通路18g内にメダルが残り、これを上記メダル払出センサ23がいつまでも検知し続けるようになる。
【0082】
図9は、上記メダルホッパ18aの内壁の一部を、上記メダル残量センサ24とともに示す構成図である。メダルホッパ18aはプラスチック等の絶縁性材料で構成され、その内壁には3つの電極板18m、18n、118pがそれぞれホッパ底部付近、メダル下限レベル、メダル上限レベルの位置に貼り付けられている。これら電極板18m、18n、18pは、それぞれ電気的に独立してメダル残量センサ24に接続されている。
【0083】
上記メダル残量センサ24は、電極板18mと電極板18nとの間や、電極板18mと電極板pとの間の導通を検知するように構成されている。
【0084】
遊技者によるメダル200の投入に伴って、絶縁性のメダルホッパ18a内のメダル貯留レベルが、メダル上限レベルに位置する電極板18pよりも上側にくると、電極板18mと電極板18pとがメダル200を介して導通する(以下、この導通を上限レベル導通という)。このように導通すると、上記メダル残量センサ24は満杯信号を上記CPU17aに出力する。このとき、当然ながら電極板18mと電極板18nとの間もメダル200を介して導通(以下、下限レベル導通という)しているはずであるが、それにもかかわらず導通が検知されない場合には、満杯信号に代えて導通異常信号を出力する。上記CPU17aは、この導通異常信号を受信すると、センサ導通異常と判断する。
【0085】
メダルホッパ18a内のメダル貯留レベルが、メダル下限レベルに位置する電極板18nと、メダル上限レベルに位置する電極板18pとの間にある場合には、下限レベル導通のみが検知されるが、電極板18nよりもメダル貯留レベルが下がると、下限レベル導通も検知されなくなる。よって、メダル残量センサ24は、下限レベル導通を検知しなくなるとニアエンド信号をCPU17aに出力する。
【0086】
遊技用物としてパチンコ玉を扱うパチンコ機には、機内の貯留玉の過不足に応じてパチンコ玉を自動的に補給回収する自動補給回収システムが付設されるが、遊技用物としてメダルを取り扱うスロットマシン1ではこのような自動補給回収システムを付設することが難しい。このため、通常、メダルの補充や回収については係員が対応する。
【0087】
先に示した図5において、上記CPU17aは、上記クロック発生回路17b、ROM17c、RAM17d、乱数発生回路17e、送出タイミング制御回路17gに対して、それぞれ定期的に診断信号を発信し、これに応じた適切な信号が発信先から帰ってこない場合には、メイン基板異常であると判断する。
【0088】
また、上記データ送出回路にも診断信号を発信し、これに応じた適切な信号がサブ制御回路基板21のCPU21aから帰ってこない場合には、サブ基板異常であると判断する。
【0089】
以上のように、本第1実施形態に係るスロットマシン1では、メダル詰まり異常、メダル満杯異常、メダルニアエンド異常、センサ導通異常、メイン基板異常、サブ基板異常などの異常警報を発する。これらのうち、メダルに関する3つの異常警報は、詰まったメダルを取り除いたり、メダルを回収したり、メダルを補充したりすることで速やかに復帰させることができる軽度の異常に基づいて発信されている。これに対し、その他の3つの異常警報は、基板、センサ、電極板、配線などの修理や交換のために復帰に比較的長時間を要する重度の異常に基づいて発信される。
【0090】
図10は、上記異常時対処用制御の内容を示すフローチャートである。この異常時対処用制御は、上述のように何らかの異常が検知された時にメイン制御に割り込んで実施される。この割り込み制御が行われると、まず、検知された異常について軽度であるか否かが判断される(S10)。具体的には、検知された異常がメダル詰まり、メダル満杯、あるいはメダルニアエンドの何れかである場合には軽度な異常であると判断され、それ以外の場合には軽度な異常ではないと判断される。
【0091】
軽度な異常ではないと判断された場合には(S10でN)、直ちに異常警報の発信と遊技停止処理とがなされた後(S11、S12)、異常が復帰されるまで待機状態になる(S13でN)。そして、異常が復帰されると(S13でY)、異常警報の停止と遊技再開処理とがなされて正常な遊技状態に戻された後(S14、S15)、制御フローが終了する。
【0092】
一方、軽度な異常であると判断された場合には(S10でY)、次に、「遊技者有り」か否か(遊技者フラグセット中か否か)が判断される(S16)。そして、「遊技者有り」の場合には(S16でY)、軽度な異常でなかった場合と同様に、直ちに異常警報の発信と遊技停止処理とがなされる(S17、S18)。これに対し、「遊技者無し」の場合には(S16でN)、制御フローがそのままS16にループする。このループにより、次の遊技者がくるまで異常警報が発せられないまま、あたかも正常であるかのような待機状態になる。
【0093】
このような待機状態のスロットマシン1は、見た目には正常なものと変わらないため、新たな遊技者に敬遠されるというようなことがなくなる。
【0094】
上述のように、発生した異常が復帰に長時間を要する重度なものである場合には、上記S11及びS12の制御によって異常警報を直ちに発信する。即ち、復帰に長時間を要する重度の異常の場合には、次の遊技者がくるまであたかも正常であるかのような待機状態が維持されるというようなことはない。よって、あたかも正常なものであるかのように待機していたスロットマシン1を選んでもらった遊技者に、遊技を断念してもらわなければならないといった事態を回避することができる。
【0095】
また、発生した異常が速やかに復帰し得る軽度なものであっても、発生時に遊技者がいる場合には、上述のS17及びS18によって異常警報が直ちに発信される。このため、遊技を継続している遊技者に対し、軽度な異常が発生したにもかかわらず異常警報を発信しないといった事態も回避することができる。
【0096】
しかしながら、軽度な異常が発生した段階では遊技者がいたものの、係員がなかなか来ないなどの理由によってその遊技者が遊技の継続を放棄していなくなってしまう可能性がある。それにもかかわらず異常警報を発信し続けると、次の遊技者に敬遠されていつまでも選ばれないといった事態に陥ってしまう。
【0097】
そこで、上記CPU17aは、上記S18で遊技停止処理を行った後には、「遊技者有り」か否かを判断しながら(S19)、異常の復帰を待機する(S20)。そして、復帰の待機中に「遊技者有り」が検知されなくなると(S19でN)、異常警報の停止と遊技再開処理とを実施した後に制御フローを上記S16にループさせる(S21、S22)。このような制御により、軽度の異常が発生してしばらくしてから遊技者がいなくなった場合でも、それまで発信していた異常警報を停止してあたかも正常であるかのような状態で待機することができる。
【0098】
ところで、遊技中においては、一般に、機内のメダルが相対的に増加する傾向にあるときと、減少する傾向にあるときとが交互に起こる。メダルニアエンド異常が発生するのは後者の傾向にあるときであるが、発生後すぐに前者の傾向に変化することもある。このように傾向が変化した場合、メダルが補充されなくてもメダルニアエンド異常が自然に解消されるため、係員のメダル補充の手間を省くことができる。
【0099】
そこで、図10に示した異常時対処用制御のS16とS17との間には、更に、図11に示すような制御を実施することが望ましい。即ち、軽度な異常が発生した時点で遊技者がいた場合や、あたかも正常であるかのように待機してから新たな遊技者が来た場合には、まず、その軽度な異常についてメダルニアエンド異常であるか否かを判断させる(S16a)。そして、メダルニアエンド異常である場合には(S16aでY)、次の遊技者に選ばれることを待機させた後(S16bでN)、選ばれた時点から30秒経過してから異常時対処用制御を終了させるのである(16c、16d)。この30秒間に、遊技者のメダルクレジットによって多量のメダルクレジットがなされれば、次のメイン制御でメダルニアエンド異常が検知されなくなる。そして、メダル減少傾向からメダル増加傾向に変化してしばらく落ち着けば、係員のメダル補充の手間を省くことができる。但し、メダル減少傾向が引き続いて起こるような場合には、メインフローでメダルニアエンド異常が再び検知される。
【0100】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のスロットマシンについて説明する。
なお、本第2実施形態のスロットマシンは、異常時対処用制御を除けば第1実施形態のスロットマシンと同様の構成であるので、異常時対処用制御についてのみ説明する。
【0101】
図12は、本第2実施形態の上記CPU17aが行う異常時対処用制御の内容を示すフローチャートである。CPU17aは、まず、直ちに異常警報の発信や遊技中止処理を行った後(S30、S31)、計時処理をスタートさせる(S32)。そして、異常の復帰を確認し(S33)、復帰しない場合には計時開始から例えば5分といった所定時間が経過しているか否かを判断する(S36)。
【0102】
所定時間が経過していない場合には(S36でN)、制御フローを上記S33にループさせて復帰と経過時間の確認を再び行う。この間、異常が復帰された場合には(S33でY)、異常警報の停止と遊技再開処理とを実施して異常時対処用制御を終了する(S34、S35)。
【0103】
一方、異常が復帰されないまま所定時間が経過した場合には(S36でY)、「遊技者無し」である可能性が高いので異常警報を停止した方がよい。但し、「遊技者無し」であっても、重度の異常である場合には異常警報を継続することが望ましい。そこで、まず、異常について軽度であるか否かを判断し(S37)、軽度である場合にだけ異常警報の停止と遊技再開処理とを実施した後、あたかも正常であるかの状態で次の遊技者を待機する(S41)。
【0104】
遊技者に選ばれると(S41でY)、異常時対処用制御を終了する。そして、次のメインフローで軽度の異常を再度検知して異常時対処用制御に再び戻ってくる。
【0105】
かかる異常時対処用制御でも、軽度の異常が発生し、且つ遊技者がいない場合には、あたかも正常であるかのような状態で待機することができる。
【0106】
以上、可変表示ユニットとして、リール16や表示窓4などから構成されるものを備えるスロットマシン1について説明したが、ディスプレイ等から構成されるものを備える遊技機についても、本発明の適用が可能である。また、スロットマシン以外のパチンコ機等の遊技機についても本発明の適用が可能である。
【0107】
【発明の効果】
請求項1、2、3又は4の発明によれば、異常警報を発した状態で待機することによる稼働率の低下を抑えるとともに、係員による異常警報の監視の手間を軽減することができるという優れた効果がある。
【0108】
特に、請求項3の発明によれば、せっかく新たに選んでもらった遊技者に遊技を断念してもらわなければならないといった事態を低減することができるという優れた効果がある。更に、異常警報の発信をわざわざ係員まで伝達するという手間を行ってもらったにもかかわらず、遊技を断念してもらわなければならないことによって遊技者に憤りを感じさせるといった事態も低減することができるという優れた効果がある。
【0112】
また特に、請求項の発明によれば、係員の遊技用物補充の手間を省くことを期待することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図。
【図2】同スロットマシンの内部構造を示す概略構成図。
【図3】(a)から(g)は、それぞれ同スロットマシンの各リールに付される図柄を示す模式図。
【図4】同スロットマシンの前面パネルの一部を示す詳細正面図。
【図5】同スロットマシンの電気回路の一部を示すブロック図。
【図6】同スロットマシンの実施する遊技者検知制御の内容を示すフローチャート。
【図7】同スロットマシンのメダル払出装置を示す斜視図。
【図8】同メダル払出装置のメダル排出機構を上方から見た部分破断図。
【図9】同メダル払出装置におけるメダルホッパの内壁の一部をメダル残量センサと共に示す構成図。
【図10】同スロットマシンが実施する異常時対処用制御の内容を示すフローチャート。
【図11】同異常時対処用制御の変形例における一部の制御を示すフローチャート。
【図12】第2実施形態のスロットマシンが実施する異常時対処用制御の内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 スロットマシン(遊技機)
2 筺体
3 前面パネル
4 表示窓
5 メダル投入口
6 スタートレバー
7a、b、c 停止ボタン
8 クレジット精算ボタン
9 スピーカ
10 メダル受皿
10a メダル払出ロ
11 液晶表示部
12 ライン表示部
13 ゲーム表示部
14 カウント表示部
15 操作部
16a、b、c リール(可変表示器)
17 メイン制御回路基板
18 メダル払出装置
18a メダルホッパ
19 設定操作部
20 内部スピーカ
21 サブ制御回路基板
22 メダル投入センサ
23 メダル払出センサ
24 メダル残量センサ
25、26、27 リール位置センサ
28、29、30 リール駆動モータ
31 メダルブロックソレノイド
32 音量声調整基板
33 警報ランプ

Claims (4)

  1. 予め定められた入賞態様を抽選する抽選手段と、複数の図柄を所定の順序で可変表示する可変表示器を複数有する可変表示ユニットと、各可変表示器の可変表示を停止させる表示停止手段と、各可変表示器を跨ぐように設定された入賞ライン上で停止した図柄の組合せが、当選した入賞態様に対応する役を構成した場合に、遊技用物をその入賞態様に応じた量だけ払い出す遊技用物払出手段と、該遊技用物払出手段から払い出される遊技用物を検知する払出センサと、該払出センサからの出力信号に基づいて遊技用物の詰まり異常が発生したと判断する制御回路基板と、該詰まり異常の発生に基づいて異常警報を発信する異常警報手段とを備える遊技機において、
    遊技者の有無を検知する遊技者検知手段を設け、上記詰まり異常が検知され、且つ該遊技者検知手段によって遊技者無しが検知された場合には、遊技者有りが検知されるまで該詰まり異常についての異常警報を発信させないように、該異常警報手段を構成したことを特徴とする遊技機。
  2. 予め定められた入賞態様を抽選する抽選手段と、複数の図柄を所定の順序で可変表示する可変表示器を複数有する可変表示ユニットと、各可変表示器の可変表示を停止させる表示停止手段と、各可変表示器を跨ぐように設定された入賞ライン上で停止した図柄の組合せが、当選した入賞態様に対応する役を構成した場合に、遊技用物をその入賞態様に応じた量だけ払い出す遊技用物払出手段と、該遊技用物の残量に基づいて該遊技用物の満杯異常や不足異常を検知する残量センサと、該満杯異常や不足異常の発生に基づいて異常警報を発信する異常警報手段とを備える遊技機において、
    遊技者の有無を検知する遊技者検知手段を設け、上記満杯異常や不足異常が検知され、且つ該遊技者検知手段によって遊技者無しが検知された場合には、遊技者有りが検知されるまで該満杯異常や不足異常についての異常警報を発信させないように、上記異常警報手段を構成したことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は2の遊技機において、
    部品の交換や修理を必要とする種類の異常が検知された場合には、たとえ遊技者無しが検知されていても異常警報を発信させるように、上記異常警報手段を構成したことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項の遊技機であって、
    上記異常警報手段は、遊技者有りが検知されるまで発信しないでいた異常警報が上記不足異常についての異常警報である場合には、遊技者有りが検知されても、それから所定時間が経過するまでは該異常警報を発信しないことを特徴とする遊技機。
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