JP3666943B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶表示装置の製造方法に関し、より詳細には、液晶表示パネルの製造において、液晶セル内に液晶を注入する工程、液晶セルの基板間隔の制御工程等を簡略化できる構造を有する液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、電極を有する2枚の基板間に液晶材料を挾み込み、前記電極間に電圧を印加することにより液晶材料の光学特性を制御して文字・図形等を表示するものである。電極間に挾み込まれた液晶材料層の厚みは1〜数十μm程度であるが、この液晶材料層の厚みは、光学特性に影響を与えるので、厳密に制御する必要がある。液晶パネルを作成する最も一般的な方法は、電極を有する2枚の基板間の間隔を一定に保ちながら、2枚の基板を液晶注入口を除いた周辺部で貼り合せシールして空の液晶セルを作成したのち、前記液晶注入口から液晶材料を注入するものである。液晶材料の主な注入方法としては、真空注入法、加圧注入法、貼り合せ法がある。
【0003】
真空注入法は、液晶注入法の主流をなすものであり、液晶セル10は、図6に示すように、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明電極を有するパネル用上基板1とパネル用下基板2とを液晶材料5の注入口3´を除いた外周部を接着剤により接着シールし、液晶層の厚みに相当する厚みをもったシール剤3a,3b,3c,3dを形成したものである。この液晶セル10への液晶材料5の注入は、液晶セル10を真空中におき、注入口3´を液晶注入用皿6に収容された液晶材料5中に浸漬したのち、真空減圧を解除して大気圧に戻し、液晶材料5に作用する大気圧より液晶材料5を液晶セル10内に圧入することにより行う。
【0004】
加圧注入法は、空の液晶セルに注入口を設け、該注入口から液晶材料を加圧して注入する方法であり、その一例が特開平6−102498号公報に開示されている。この特開平6−102498号公報による「液晶パネル製造方法」は、電極を有する2枚の基板を封止樹脂で貼り合わせて空の液晶セルを作成し、対向した一方の基板に形成した穴から液晶材料を加圧注入し、注入後、液晶材料を加熱により透明化して干渉膜厚み計で膜厚を計測しながら、所定の膜厚となるように液晶セルの基板面を加圧し調整するものである。
【0005】
貼り合せ法は、一方の基板に液晶材料を塗布したのちに他方の基板と貼り合せる方法であり、その一例が特開平5−53098号公報に開示されている。この特開平5−53098号公報による「液晶デバイスの製造方法」は、電極層を有する2枚の基板をくさび状に配置し、この基板間にノズルから液晶材料を供給しながら基板の貼り合せを行うものである。
【0006】
上述した、真空注入法、加圧注入法、および貼り合せ注入法の他に、毛細管現象を利用して液晶材料を注入する方法がある。この方法は、液晶層の厚みが1〜数十μm程度であることを利用して、従来は対角長さが1インチ程度の大きさの液晶セルに適用されていた。このときの液晶セルは、図7に示すように、液晶セル10の対向する2つの辺のみ接着剤で接着して液晶層の厚みに相対する厚みのシール剤3b、3dを構成してシールし、他の2つの辺は開放状態にしておく。この状態で開放されている1つの辺を液晶材料に浸漬すると毛細管現象により液晶材料がセル内に浸透していく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
真空注入法では液晶セル10を減圧下に置くため、液晶セル10の大きさが大きくなればなるほど大きな真空容器をそなえた注入装置が必要で製造装置が高価となり、製造コストの面からも問題である。また、真空注入法では液晶材料5も減圧した環境に置かれるため、材料成分のうち蒸気圧の高い成分が揮発して材料の組成が変化してしまうという問題がある。特に、未硬化の樹脂と液晶の混合溶液からなる液晶材料5を液晶セル10に注入したのち、樹脂層を硬化させて製造する高分子散乱型液晶表示装置においては、材料の組成変化によって液晶表示装置の表示特性が大きく変化する。また、高分子散乱型液晶表示装置の液晶材料5として蒸気圧の高いモノマーやオリゴマーを使用しており、このため、高分子散乱型液晶表示装置の液晶セル10に従来の真空減圧法を使用して液晶材料5を注入することは難しい。
【0008】
一方、加圧注入法、貼り合せ法のどちらの方法も、真空注入法と比較して簡便な方法であり、しかも、液晶材料注入時の圧力が真空注入法のように液晶材料5の組成変化もないが、液晶セル10内に多量の気泡が残ってしまうとか、均一なセルギャップが得られない等、液晶表示装置としては致命的な欠点があるうえ、製造歩留りが低下するので、高価な液晶材料5をむだにする等に問題を残している。
【0009】
また、毛細管現象を利用した液晶注入法は、上述の注入方法に比べて簡便であり液晶セル10の大きさが小さいときは液晶材料5の組成変化もなく、液晶セル内に気泡を生ずることもないが、液晶セル10の大きさが大きくなると、液晶材料5を液晶セル10全面に亘って注入することができなくなる。
【0010】
図8は、従来の毛細管現象を利用して大面積の液晶セルに液晶材料を注入した状態を説明するための図で、図7に示した場合と同様に、液晶セル10の対向した2辺をシール剤3b,3dで接着した液晶セル10の開放された一辺を液晶注入用皿6に収容された液晶材料5に浸漬すると、液晶材料5は、シール剤3b,3d側は毛細管現象が大きく上昇するが、中央部では、液晶材料5に作用する重力の方が液晶材料5のパネル基板1,2に作用する毛細管現象による付着力よりも大きくなり、下方に湾曲した湾曲状の空気層9が形成され、液晶セル10全面に液晶材料5を注入することができない。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために、簡便で液晶材料の組成変化を起こさない毛細管現象を利用し液晶注入するようにした液晶表示装置の製造方法を提することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、(1)電極を有する2枚の基板を一定のセルギャップに保持し、前記基板間に液晶材料を挾みこんだ液晶セルを有する液晶表示装置の製造方法において、前記基板の一方に、液晶セル全体を複数の直線状微小セルに分割する複数の梁を高さがセルギャップの20%以上で間隔が10mm以下で平行に配設し、前記2枚の基板を貼り合わせ、前記直線状微小セルの両端が開口した状態で片方の開口端を液晶材料に浸漬して該液晶材料を前記液晶セルに充填すること、更には、前記(1)において、(2)前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁の高さが、前記2枚の基板間隔を等しく形成すること、更には、(3)前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁の上に粘着性の材料層を塗布して前記2枚の基板を貼り合わせること、更には、(4)前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁を、遮光性の材料で形成すること、更には、(5)前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁を、前記基板に一体的に形成することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】
電極を有する2枚の基板を一定の間隔に保持した液晶セルに毛細管現象を利用して液晶材料を注入するため、液晶注入方向に平行した複数の梁を一方の基板に設けて、複数の直線状微小セルを形成して毛細管効果をあげ、各々の直線状微小セルに液晶材料を充たすことにより、液晶セル全体に液晶材料を注入し、また、梁の高さを基板間の間隔と等しい高さとして特別の高さ調整材なしに一定な基板間隔とする。更に、また、梁を遮光性材料として液晶表示画像のコントラストを高め、更には、梁を印刷法又は吐出成形法等により基板と一体成形し、安価に作成する。
【0014】
【実施例】
実施例1(請求項1に対応)
図1は、本発明による液晶表示装置の製造方法を説明するための図で、図1(A)は平面図、図1(B)は図1(A)の矢視B−B線断面の部分拡大図、図2は、液晶セルに液晶材料を注入する注入法を説明するための図で、図中、1はパネル用上基板、2はパネル用下基板、3b,3dはシール剤、4は梁、5は液晶材料、6は液晶注入用皿、10は液晶セルである。なお、全図を通して同様の作用をする部分には、同一の参照番号が付してある。
【0015】
パネル用上基板1、およびパネル用下基板2は、ガラス基板上にITO膜等の透明導電膜が形成された透明板であり、パネル用上基板1とパネル用下基板2とは、対向する2辺で接着剤で接着され、定められた液晶材料5の厚みに等しい厚みをもったシール剤3b,3dが形成され、他の対向した2辺は共に開口して液晶セルを構成している。液晶セル10の一方の開口は液晶材料5の注入口となっており、更に、液晶セル10には、液晶材料5の注入方向と平行な複数の梁4を設け、梁4により、全体の液晶セル10を毛細管現象を有効に利用できる大きさに分割し複数の直線状微小セル4aを形成している。また、梁4の高さHは、セルギャップ(パネル用上基板1とパネル用下基板2との面間隔離)の20%以上であれば毛細管現象による吸入効果が現われるが、セルギャップの70〜100%であることが望ましい。
【0016】
また、梁4の巾Wは目視で視認できない程度のものならば良いため、30μm以下がのぞましい。また、梁4を設ける間隔Lは液晶セル10の大きさが大きくなるほど小さくする必要があるが、10mm以下であることが望ましい。梁4の材料としては、ポリイミド、アクリル、ノボラック、エポキシ等の樹脂を用いることができる。梁4の形成方法としては、印刷法、フォトリソ法があるが、生産性やコストの面からは印刷法が、梁4の巾Wや高さHの制御性の面からはフォトリソ法のほうが優れている。
【0017】
上述のように構成された液晶セル10に対して液晶材料5を注入するには、図2に示すように、液晶セル10の一方の開口部を液晶注入皿6内の液晶材料5に浸漬して行う。このとき、液晶セル10を分割した梁4は液晶材料5の水平面に対し略直角になり、液晶材料5は毛細管現象により、梁4により区画した直線状の微小セル4aの上部までで充たされ、液晶セル10全体に液晶材料5が注入される。
【0018】
実施例1の発明によれば、液晶セル10に複数の平行な複数の梁4を設け複数の直線状微小セル4aを形成したので、液晶材料4を変質させることなく大気圧で毛細管現象により簡便に注入することができる。また、梁4に対し各種の機能をもたせることにより、液晶表示パネル製造工程を簡略化することができる。
【0019】
実施例2(請求項2に対応)
図3は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例2を説明するための液晶セル部分の断面図で、この実施例においては、液晶セル10の梁4の高さHは、シール剤3dの高さで定められたパネル用上基板1とパネル用下基板2との間隔(セルギャップ)と等しく選んである。この梁4の高さは、液晶セル10のセルギャップを決定するので、梁4の高さHは±0.2μm程度の公差以内にあるように制御することがのぞましい。また、梁4を設ける間隔Lを1mm以下にすることによってより均一なセルギャップを得ることができる。
【0020】
一般に、セルギャップは、プラスチックビーズやガラスロッド等のスペーサによって制御しているが、実施例2による梁4の高さはセルギャップと等しい高さにしてあるので、従来用いられていた前記スペーサが不用となり、梁4をスペーサとして使用することができる。
【0021】
実施例3(請求項3に対応)
図4は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例3を説明するための液晶セル部分断面図で、この実施例は、図3に示した液晶セル10を分割するための梁4の上面に、接着層7を塗布したものである。パネル下基板2に設けられた梁4は、パネル用上基板1と接着層7により接着されてシールされた液晶セル10を構成するので、梁4とパネル用上基板1とをシールするシール形成工程を省略することができる。
【0022】
実施例4(請求項4に対応)
実施例4の発明は、図1〜図4に示した梁4を遮光性の材料で形成することにより、梁4にブラックストライプの機能をもたせて、液晶表示装置の表示コントラストを向上させるようにしたもので、梁4の遮光性は、梁4の材料に、例えば、黒色の顔料を混合することにより得られる。
【0023】
前述したように、梁4は印刷法やフォトリソ法によってあとからも形成できるが、使用するパネル用上・下基板1,2がプラスチックフィルムのように加工が可能な場合は、あらかじめ、パネル用下基板2に梁4を形成することも可能である。
【0024】
実施例5(請求項5に対応)
図5は、本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例5を説明するための液晶セルの部分断面図で、この実施例は、下基板2と梁4を一体的に形成したもので、例えば、図1〜4に示した梁4とパネル用下基板2を、梁4に対応する溝が設けられたスタンパを用いて、圧縮成形法により梁と基板とをプラスチックで一体に作ったものである。なお、フィルムによる梁構造を有する基板2は、溝を有するプレート(図示せず)上でキャスティングする方法等がある。
【0025】
具体例
〔具体例1〕(請求項1に対応:図1参照)
透明導電膜付ガラスのパネル用下基板上2にエポキシ樹脂を巾30μm、パターンピッチ9mm、高さ4μmとなるようにグラビア印刷法でパターン形成を行なったのち、150℃のオーブン中で加熱して樹脂を硬化させ、梁4を形成し、次に、透明導電膜を巾250μm、300μmピッチの電極パターンに加工した。この際、樹脂パターンが透明電極のスペース部分になるように位置合わせを行ないながらパターン形成をおこなった。本具体例1では電極30本ごとに梁4が形成されていることになる。
【0026】
このパネル用下基板2と、透明電極パターンを有する対向したパネル用上基板1にたいして、ポリイミド膜を用いて配向膜を形成したのち、回転ラビング法で配向処理を行なった。これら2枚の基板のうち、梁4を形成したパネル用下基板2に対し、梁4と平行な方向の辺にだけシール剤3b,3dを形成した。対向したパネル用上基板1にはスペーサとして粒径5μmのプラスチックビーズを散布した。この2枚の基板1,2を貼り合せたのち、加圧、加熱して図1(B)に示した液晶セル10と同様な空の液晶セル10を作成した。この液晶セル10の表示部は対角9インチ程度であり、液晶セル10全体が約20本の微小セル(巾9mm)に分割されている。シール剤3b,3dを形成していない一方の辺をネマティックの液晶材料5に浸漬した。液晶5は毛細管現象により液晶セル10内に浸入し、約30分で液晶セル10全体に液晶材料5を注入することができた。液晶セル10に付着した液晶材料5を洗い流したのち、シール剤3b,3dを形成していなかった2つの辺をエポキシ樹脂で封止して、STN(Super Twisted Nematic)方式の単純マトリックス液晶パネルを作成した。
【0027】
〔具体例2〕(請求項1に対応:図1参照)
ガラスパネル用下基板2上に形成された透明導電膜を巾190μm、210μmピッチの電極パターンに加工した。このパネル用下基板2に感光性アクリル樹脂をロールコート法で塗布、フォトリソ法によって巾10μm、2.1mmピッチ、高さ8μmの梁4を形成した。この際、梁4が透明電極パターンのスペース部になるように位置合わせを行なった。具体例1と同様に、シール剤3b,3dのパターンを形成したのち、粒径10μmのプラスチックビーズを散布した対向したパネル用上基板1と貼り合せた。対向したパネル用上基板1には210μmピッチで640×480個のMIM(Metal Insulator Metal)素子アレイが形成されており、各々の素子は190μmの画素電極を有している。
【0028】
このように作成した空の液晶セル10に液晶と未硬化の樹脂の混合溶液からなる液晶材料5を具体例1と同様に毛細管現象を利用して注入したのち、液晶セル10全面に紫外線を照射してMIM素子駆動のアクティブマトリックス型高分子分散液晶表示パネルを作成した。この液晶セル10の表示部は対角約6インチであり、液晶セル10全体が64本の微小セル4aに分割されている。本実施例では液晶と未硬化の樹脂の混合溶液を大気圧で注入しているため、良好な電気光学特性をもつ液晶パネルを作成することができた。
【0029】
〔具体例3〕(請求項2に対応:図3参照)
ガラスパネル用下基板2上に形成された透明導電膜を巾190μm、210μmピッチの電極パターンに加工した。このパネル用下基板2に感光性アクリル樹脂をスピンコート法により塗布、フォトリソ法によって巾20μm、0.84mmピッチ、高さ10μmの梁4を形成した。この際、梁4が透明電極パターンのスペース部になるように位置合わせを行なった。梁4を形成した範囲でのアクリル樹脂の膜厚は±0.2μm程度であった。このパネル用下基板2を用いて、具体例2と同様な方法で対角6インチMIM素子駆動のアクティブマトリックス型高分子分散液晶表示パネルを作成した。ただし、本具体例3においてはスペーサの散布を行なっておらず、アクリル樹脂で形成した梁によりパネル用上,下基板1,2間を支持している。このため、パネル製造プロセスにおいて1工程が削減されている。
【0030】
〔具体例4〕(請求項3に対応:図4参照)
具体例3で作成した梁4を有するパネル用下基板2に0.5μmの粘着材が塗布された剥離紙をのせ、梁4の上面に粘着材を転写し、接着層7を形成した。この基板2を用いて具体例2で用いたMIM素子が形成されている対向したパネル用上基板1に熱圧着して空の液晶セル10を形成、具体例2と同様な方法で液晶と未硬化の樹脂の混合溶液を注入し、対角6インチMIM駆動のアクティブマトリックス型高分子分散液晶表示パネルを作成した。粘着材が塗布されている剥離紙を用いることにより、より簡便に基板の接着を行なうことができるうえ、シール剤3b,3dを印刷するスペース、シール剤3b,3dから画像表示部までのスペースが不必要となるため、パネル全体の小型化にも有効である。
【0031】
〔具体例5〕(請求項4に対応)
ガラスパネル用下基板2上に形成された透明導電膜を巾190μm、210μmピッチの電極パターンに加工した。このパネル用下基板2に、黒の顔料を分散させた感光性アクリル樹脂をスピンコート法により塗布、フォトリソ法によって巾20μm、210μmピッチ、高さ10μmの梁4を形成した。このパネル用下基板2ではすべての電極間に黒色の梁4が形成されている。このパネル用下基板2を用いて具体例4と同様な方法で対角6インチMIM駆動のアクティブマトリックス型高分子分散液晶表示パネルを作成した。このパネルでは黒色の梁4がブラックストライプの役割を果たしているため、光散乱時(電圧無印加時)における光透過率を低減し、表示コントラストを高めている。
【0032】
〔具体例6〕(請求項5に対応:図5参照)
ガラスはその形状加工が難しく、基板自体にミクロン単位の梁を形成することは困難である。しかし、プラスチックフィルムはパターン形成が容易であり、あらかじめパネル用下基板2に梁4を形成することが可能である。厚さ300μmのポリカーボネイト基板に対し、梁4に対応した溝を有するスタンパを使用して実施例3と同様の梁を形成し梁と基板とを一体な梁構造を有する基板8を作成した。この基板8を透明電極基板として使用することにより、基板ごとに梁を形成する必要がなくなるため、製造工程をさらに簡略化することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば以下に示す効果がある。
請求項1に対応する効果:液晶セル基板の一方の基板に、液晶セル全体を複数の直線状微小セルに分割する高さがセルギャップの20%以上で間隔が10mm以下の複数の梁をセル内に平行に設けることによって、毛細管現象を利用した液晶材料の注入がより効果的に可能となり、簡便な方法で、かつ、大気圧中で液晶材料を空のセルに注入することができる。
請求項2に対応する効果:液晶セルを分割するための梁を2枚の基板間隔を保持する支持体とすることによって、スペーサを使用することなしに、均一なセルギャップをもつパネルを作成できる。
請求項3に対応する効果:液晶セルを分割するための梁の上に粘着性の材料層を設けることにより、より簡便な方法で対向基板との接着ができる。また、パネル全体の小型化にも有効である。
請求項4に対応する効果:液晶セルを分割するための梁を遮光性にすることによって、梁にブラックストライプの機能をもたせ、パネルの表示コントラストを向上することができる。
請求項5に対応する効果:液晶セルを分割するための梁をあらかじめ基板に形成することによって基板に梁を設ける工程が省け、液晶パネルの製造プロセスを簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液晶表示装置の製造方法を説明するための図である。
【図2】 液晶セルに液晶材料を注入する注入法を説明するための図である。
【図3】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例2を説明するための液晶セル部分断面図である。
【図4】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例3を説明するための液晶セル部分断面図である。
【図5】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実施例5を説明するための液晶セルの部分断面図である。
【図6】 従来の液晶材料の真空注入法を説明するための図である。
【図7】 従来の毛細管現象を利用した液晶材料の注入法を説明するための図である。
【図8】 従来の毛細管現象を利用して大面積の液晶セルに液晶を注入した状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1…パネル用上基板、2…パネル用下基板、3…シール剤、4…梁、4a…微小セル、5…液晶材料、6…液晶注入用皿、7…接着層、10…液晶セル。

Claims (5)

  1. 電極を有する2枚の基板を一定のセルギャップに保持し、前記基板間に液晶材料を挾みこんだ液晶セルを有する液晶表示装置の製造方法において、前記基板の一方に、液晶セル全体を複数の直線状微小セルに分割する複数の梁を高さがセルギャップの20%以上で間隔が10mm以下で平行に配設し、前記2枚の基板を貼り合わせ、前記直線状微小セルの両端が開口した状態で片方の開口端を液晶材料に浸漬して該液晶材料を前記液晶セルに充填することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁の高さが、前記2枚の基板間隔を等しく形成することを特徴とする請求項1の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁の上に粘着性の材料層を塗布して前記2枚の基板を貼り合わせることを特徴とする請求項1の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁を、遮光性の材料で形成することを特徴とする請求項1の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記液晶セルを微小セルに分割するための前記梁を、前記基板に一体的に形成することを特徴とする請求項1の液晶表示装置の製造方法。
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