JP3666717B2 - 回線測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回線測定装置に関し、例えば、高時定数回路接続時の線路および端末の外来電圧、抵抗、容量等を測定する回線測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回線測定装置は、構成された回路の安定動作の確認のために、回路に付随する特性、例えば、外来電圧値、インピーダンス(抵抗)値、寄生容量値等を測定する装置として適用される。線路には高時定数回路が接続されて構成される。この回路構成において、測定前の放電時間は、高時定数回路がある一定比率(例えば、99%)で放電できる時間に固定的に設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、測定前の放電時間が低時定数回路の場合でも高時定数回路の場合でも同一の時間設定となっている。そのため、測定精度を良くするために放電時間を長く設定すると、高時定数回路の接続が無い場合に残存電荷の放電処理が充分に行われていても、一定時間のあいだ放電処理を行うため測定時間が長くなってしまうという不都合を伴う。
【0004】
また、測定時間を短くするために放電時間を短く設定すると、高時定数測定回路が接続されている場合に、残存電荷の放電処理が充分に行えないため、測定精度が劣化してしまうという不都合を伴う。
【0005】
本発明は、測定精度の確保と測定時間の短縮化を図ると共に構成を小規模化した回線測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の回線測定装置は、2線からなる線路の残存電荷を放電した後に電圧、抵抗、容量を測定する測定装置であり、残存電荷を放電させるための放電/基準抵抗器と、この放電/基準抵抗器の内側に配置され放電時の電圧並びに電流をモニタするための電圧計並びに電流計と、電圧計で前記残存電荷の電圧を測定し、残存電荷無しと判定した場合に放電処理を停止する機能および電流計並びに電圧計の自己校正のために放電/基準抵抗器を基準抵抗器として用いる機能を管理するプロセッサと、を有して構成されることを特徴とする。
【0007】
さらに、回線測定装置は放電/基準抵抗器の線路との開放・接続を行うスイッチを有するとよい。
【0008】
また、放電/基準抵抗器は複数個から構成され測定レンジの変更を可能とし、抵抗値の異なる抵抗器により構成し、放電時に大きい抵抗値の抵抗器から小さい抵抗値の抵抗器に順に接続替えすることで、抵抗値の小さい抵抗器の電力容量を小さくするとよい。
【0009】
なお、放電/基準抵抗器の接続と電圧計のモニタを同時に行い、測定時間を短縮し、抵抗値の小さい放電/基準抵抗器を接続したときは放電/基準抵抗器と電圧計のモニタとを交互に切り替えて行い、モニタ時に放電/基準抵抗器を開放することでモニタ電圧を大きく測定可能とするとよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による回線測定装置の実施の形態を詳細に説明する。図1および図2を参照すると本発明の回線測定装置の一実施形態が示されている。
【0011】
図1は、本発明の回線測定装置のブロック構成を、被測定部および上位装置との関連において、これらとの接続を示している。本実施の形態による回線測定装置14は、端末1、高時定数回路2、上位装置3、と接続されて用いられる。回線測定装置14は、接続スイッチ5、放電/基準抵抗器6、ランプ放電回路7、Lo−Z電圧計8、Hi−Z電圧計9、電流計10、給電回路11、A/D変換器12、ディジタル信号処理プロセッサ13を有して構成される。
【0012】
この構成の回線測定装置14と接続される端末1は被測定物となる電話機等の端末装置である。高時定数回路2は被測定物となる容量と抵抗との組み合わせによる高時定数特性を有する回路である。上位装置3は加入者線を回線測定装置14に接続を行うと共に回線測定装置14に測定指示を与える装置である。加入者ケーブル4は被測定対象の一つである端末1と回線測定装置14等の間を接続するケーブルである。
【0013】
接続スイッチ5は加入者ケーブル等の被測定物と回線測定装置14の内部測定回路との接/断を行うスイッチである。放電/基準抵抗器6は被測定物の残存電荷を放電させること、および抵抗・容量を測定する電流計10、Hi−Z電圧計9の自己校正に使用する抵抗器である。
【0014】
ランプ放電回路7は被測定物の残存電荷を徐々に放電するための放電回路である。Lo−Z電圧計8は外来電圧を測定するための電圧計である。Hi−Z電圧計9は抵抗・容量の測定をするための電圧計である。
【0015】
電流計10は抵抗・容量を測定するための電流計である。給電回路11は、抵抗・容量を測定するときに被測定物に給電を行う回路である。A/D変換器12は各測定器で計ったアナログデータをディジタル信号処理プロセッサ13で演算処理できるようにアナログ/ディジタル変換処理を行う変換器である。ディジタル信号処理プロセッサ13は上位装置3からの測定指示に従い測定制御および測定演算処理を行うプロセッサである。なお、回路測定装置14は本実施の形態の回路測定装置の全体を示す。
【0016】
図2は、回路測定装置14の動作例を表すフローチャート図である。本実施の形態の特徴点は、残存電荷による電圧のモニタを行い放電時間を調整することにより、測定精度を維持したまま測定時間を短縮することにある。この動作例を、図2に基づき以下に説明する。
【0017】
被測定物である端末1、高時定数回路2、加入者ケーブル4は、通常では交換装置等の上位装置3により給電されている。加入者線路を測定する場合、被測定物は上位装置3のスイッチにより、不図示の交換装置との接続から回線測定装置14への接続に切り替えられる。この接続状態において、回線測定装置14は上位装置3から測定指示を受ける(ステップS1)。
【0018】
この測定指示を受けと、回路測定装置14は先ず測定のためにLo−Z電圧計8、Hi−Z電圧計9および電流計10の自己校正を行う(ステップS2)。この抵抗・容量測定用のHi−Z電圧計9および電流計10の自己校正のために、放電/基準抵抗器6を接続し、給電回路11により給電する。但し、被測定物による影響を防止するため、自己校正中は接続スイッチ5を開いておく。
【0019】
自己校正の終了後に接続スイッチ5を閉じて測定に移るが、被測定対象物には容量成分がある。このため、上位装置3で接続状態が切替られた無給電状態でも残存電荷による電圧が残る。そこで、ランプ放電回路7を接続し、ランプ放電を行う(ステップS3)。
【0020】
ランプ放電回路7の接続命令および接続時間To[ms]は、ディジタル信号処理プロセッサ13により制御する。例えば、接続時間To=120msで、これは高時定数回路2が無ければ充分に放電できる時間であり、残存電荷による電位が殆ど無くなりグランドレベルに落ち着く値である。
【0021】
この後、外来電圧を測定するためにランプ放電回路7の接続を解除してLo−Z電圧計8側に接続し、外来電圧測定を行う(ステップS4)。
【0022】
測定された外来電圧はアナログ信号であるため、A/D変換器12によりアナログ信号からディジタル信号に変換され、ディジタル信号処理プロセッサ13により演算される。ここで、外来電圧があると判断された場合は、測定回路保護のため接続スイッチ5を開いて被測定対象物と測定回路とを切り放す(ステップS5)。
【0023】
また、残存電荷が残っていると判断された場合は(ステップS6)、モニタ放電処理を行うため放電/基準抵抗6およびHi−Z電圧計9を接続する(ステップS7)。ここで、Hi−Z電圧計9で測定する単位時間は、50Hz/60Hzの交流電圧を演算で除去できる値であり、例えば、100msとする。
【0024】
つまり、100ms毎に放電しながら電圧をモニタし(ステップS8)、残存電荷無しと判定できるまでモニタ放電を繰り返し行う(ステップS7〜S9)。但し、地電位差等による電位が残っており放電処理が終了しない場合のために、最大放電時間の判定を設け(ステップS9)、無限放電処理を回避する。
【0025】
残存電荷無しと判定した場合(ステップS8)、または最大放電時間を超過した場合(ステップS9)、放電/基準抵抗器6の接続を解除しLo−Z電圧計8を接続して再度外来電圧を測定する(ステップS10)。この後に、抵抗および容量を測定し、上位装置3に測定値を返送して(ステップS11)、測定終了とする。
【0026】
本実施形態によれば、電圧モニタをしながら放電を行うので、放電途中で外来から電圧が加入された場合でも、即座に放電/基準抵抗器6で構成された測定のための放電回路を切り離すことができる。このため、放電/基準抵抗器6の保護が行える。
【0027】
また、この放電/基準抵抗器6の接続をON/OFFする負荷接続スイッチ16を持っているため、測定途中に外来から電圧が印加された場合にも、この負荷接続スイッチ16の接続を開放にすることで、回路測定装置14を保護することができる。また放電途中に外来から電圧が印加された場合、本負荷接続スイッチ16の接続を開放にすることによって、予期せぬ事態に対する回路測定装置14の保護を行うことができる。
【0028】
なお、前述の実施形態は本発明の好適な実施の一例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0029】
例えば、放電/基準抵抗器6および負荷接続スイッチ16を複数個により構成し、測定レンジの変更を可能とする。さらに、複数個の抵抗器の抵抗値を異ならしめ、放電時に大きい抵抗値の抵抗器から小さい抵抗値の抵抗器に順に接続替えることで、抵抗値の小さい抵抗器の電力容量を小さくする。
【0030】
放電/基準抵抗器6および負荷接続スイッチ16を複数個設けることにより、測定レンジを詳細に選択でき、且つ放電レンジの詳細な選択が可能となる。
【0031】
なお、放電/基準抵抗器の接続と電圧計のモニタを同時に行うことで測定時間を短縮し、抵抗値の小さい放電/基準抵抗器を接続したときは放電/基準抵抗器と電圧計のモニタとを交互に切り替えて行う。この手順によれば、モニタ時に放電/基準抵抗器を開放することで、モニタ電圧を大きく測定することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の回線測定装置は、残存電荷による電圧をモニタしながら放電処理を行うため、高時定数回路接続等の負荷の状態に適切な放電時間を設定できる。このため、低時定数回路を測定した場合に測定精度を確保したまま従来よりも短時間で測定することができる。また、放電抵抗器は基準抵抗器との共用化を図ると共に上記の電圧モニタ放電処理により電力容量も小さくでき、装置の小規模化も同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック構成図であり、被測定部および上位装置との関連における接続関係を示している。
【図2】本実施の形態の動作例を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 端末
2 高時定数回路
3 上位装置
4 加入者ケーブル
5 接続スイッチ
6 放電/基準抵抗器
7 ランプ放電回路
8 Lo−Z電圧計
9 Hi−Z電圧計
10 電流計
11 給電回路
12 A/D変換器
13 ディジタル信号処理プロセッサ
14 回路測定装置
16 負荷接続スイッチ
Claims (6)
- 2線からなる線路の残存電荷を放電した後に電圧、抵抗、容量を測定する測定装置において、
前記残存電荷を放電させるための放電/基準抵抗器と、
前記放電/基準抵抗器の内側に配置され前記放電時の電圧並びに電流をモニタするための電圧計並びに電流計と、
前記電圧計で前記残存電荷の電圧を測定し、残存電荷無しと判定した場合に放電処理を停止する機能および前記電流計並びに電圧計の自己校正のために前記放電/基準抵抗器を基準抵抗器として用いる機能を管理するプロセッサと、
を有して構成されることを特徴とする回線測定装置。 - 前記回線測定装置は、前記放電/基準抵抗器の前記線路との開放・接続を行うスイッチを有することを特徴とする請求項1に記載の回線測定装置。
- 前記放電/基準抵抗器は複数個から構成され測定レンジの変更が可能とされたことを特徴とする請求項1または2に記載の回線測定装置。
- 前記放電/基準抵抗器は、抵抗値の異なる抵抗器により構成され、前記放電時に大きい抵抗値の抵抗器から小さい抵抗値の抵抗器に順に接続替えすることで、抵抗値の小さい抵抗器の電力容量を小さくできることを特徴とする請求項3に記載の回線測定装置。
- 前記放電/基準抵抗器の接続と前記電圧計のモニタを同時に行い、測定時間を短縮したことを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の回線測定装置。
- 前記抵抗値の小さい放電/基準抵抗器を接続したときは前記放電/基準抵抗器と前記電圧計のモニタとを交互に切り替えて行い、前記モニタ時に前記放電/基準抵抗器を開放することでモニタ電圧を大きく測定可能としたことを特徴とする請求項4または5に記載の回線測定装置。
Priority Applications (1)
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JP12184498A JP3666717B2 (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 回線測定装置 |
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JP12184498A JP3666717B2 (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 回線測定装置 |
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JPH11304867A JPH11304867A (ja) | 1999-11-05 |
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JP (1) | JP3666717B2 (ja) |
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1998
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