JP3600987B2 - 給電回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は給電回路に関し、更に詳しくはメタリックの加入者線を介して端末装置と通信を行うべく局側に設置された加入者線終端部の給電回路に関する。
この種の伝送システムでは、サービス提供時の工事、その後の保守及び運用時等において、宅内装置との間の加入者線の接続が正常であるか否かの確認試験を適宜に行う必要があるが、今日、小容量の伝送装置においては、このような試験設備の小型化、低コスト化が要望されている。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の加入者線試験システムを説明する図で、図において10は端末装置(TE)、20は宅内装置(NT)、21,22は電源回路、BSWはスイッチ、A,Bは加入者線、301 〜30n は加入者線終端部(LT)、1は宅内装置20に給電するための給電電源回路、2は宅内装置20への給電電流を検出する電流検出回路、3は宅内装置20への給電極性を正逆に切替可能なブリッジ構成の給電スイッチ、40は多重分離部(MUX)、50は交換機、60は試験装置である。
【0003】
通常、端末装置10が非通信中(待機中)の状態では、給電スイッチ3の各スイッチはNSW1 ,NSW2 =ON,RSW1 ,RSW2 =OFFにされており、加入者線A(端子L1 )は+極性に、加入者線B(端子L2 )は−極性に給電されている。従って、宅内装置20では電源回路22に給電され、該電源回路22は給電電圧を端末装置10に供給する電圧に変換して端末装置10に給電する。そして、この状態で端末装置10から発呼要求があると、宅内装置20で発呼検出を行い、その検出出力でスイッチBSWをONにする。
【0004】
スイッチBSWがONすると、加入者線A,Bに電流Iが流れ、この電流Iを電流検出回路2で検出する。これにより加入者線終端部301 は端末装置10からの発呼を確認し、その旨を交換機50の側に伝達すると共に宅内装置20に対する給電極性を反転(NSW1 ,NSW2 =OFF,RSW1 ,RSW2 =ON)し、今度は宅内装置20の電源回路21に給電する。電源回路21は給電電圧を端末装置10に供給する電圧及び宅内装置20の内部回路を動作させる電圧に変換し、これにより内部回路が動作開始する。
【0005】
従って、上記のような動作を保証するためには、サービス提供時の工事、その後の保守及び運用時等において、宅内装置との間の加入者線の接続が正常であるか否かの確認試験を適宜に行う必要がある。
従来は、試験専用の試験装置60を外部に独立に設置し、スイッチISW1 ,ISW2 を介して各加入者線をマルチ接続でこの試験装置60内に収容すると共に、多重分離部40からの試験情報に従って対応する加入者線の各種試験を実施し、試験結果の情報を多重分離部40に返送していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、大容量の加入者線を収容する伝送装置であれば専用の試験装置60を別途に備えていても良いが、加入者線収容数が例えば1〜4といった小容量の伝送装置においては、専用の試験装置60を別途に設備化することはシステムの規模から言ってコスト的、スペース的に好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、加入者線終端部の給電回路が本来備える機能をフル利用すると共に、簡単な構成の付加により高度な加入者線試験を行える給電回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は図1の構成により解決される。即ち、本発明の給電回路は、宅内装置に給電するための給電電源回路1であって、一次側入力と二次側出力とが絶縁されているものと、宅内装置への給電電流を検出する電流検出回路2と、宅内装置への給電極性を正逆に切替可能なブリッジ構成の給電スイッチ3とを備え、メタリックの加入者線を介して端末装置と通信を行うべく局側に設置された加入者線終端部の給電回路において、給電電源回路1の一方の出力を地気に接続するための第1のスイッチTSW1と、第1のスイッチTSW1 により給電電源回路1の一方の出力を地気に接続し、かつ該一方の出力を給電スイッチ3により加入者線から開放すると共に、給電電源回路の他方の出力を加入者線の何れか一方に接続することにより該加入者線と地気間に流れる電流を電流検出回路2により検出し、得られた検出電流に基づいて該加入者線と地気間の絶縁抵抗を測定する加入者線試験制御部とを備えるものである。
【0009】
【作用】
例えば絶縁抵抗試験について具体的に説明する。まず給電スイッチ3のNSW1 ,NSW2 =ON、RSW1 ,RSW2 ,TSW1 =OFFの状態で給電電源回路1より定電圧を供給し、この状態で電流検出回路2(好ましくは、一方向電流検出回路2 1 )が所定以上の電流IR を検出した場合は加入者線A−B間が短絡又は低い抵抗で接続されていることが分かる。またNSW1 ,TSW1 =ON、NSW2 ,RSW1 ,RSW2 =OFFの状態で電流検出回路2が所定以上の電流IR を検出した場合は加入者線Aと地気G間が短絡又は低い抵抗で接続されていることが分かる。更にNSW1 ,NSW2 ,RSW2 =OFF、RSW1 ,TSW1 =ONの状態で電流検出回路2 が所定以上の電流IR を検出した場合は加入者線Bと地気G間が短絡又は低い抵抗で接続されていることが分かる。
【0010】
同様にして、前記電流検出回路2 の各検出過渡電流に基づいて加入者線A−B間又は加入者線の各一方A,Bと地気G間の容量を測定可能である。
更には、電流検出回路2(好ましくは、双方向の電流を検出可能な双方向電流検出回路2 3 )を備えると共に、前記給電電源回路1の他方の出力を切断するための第2のスイッチTSW2 と、該第2のスイッチTSW2 の出力端と前記給電電源回路1の一方の出力との間を短絡するための第3のスイッチTSW3 とを更に備え、前記給電スイッチ3及び第1乃至第3のスイッチTSW1 〜TSW3 の制御を行うと共に、前記電流検出回路2 の各検出電流に基づいて加入者線A−B間又は加入者線の各一方A,Bと地気G間に加わる外来電圧を測定することが可能である。これらの具体的な詳細については後述する。
【0011】
この場合に、前記第2のスイッチTSW2 を削除し、代わりに前記給電電源回路1の出力をOFFにするようにしても良い。
更に、前記双方向電流検出回路23 に代えて、給電電源回路1から加入者線の側に流れる電流を検出する第1の一方向電流検出回路21 と、加入者線から給電電源回路1の側に流れる電流を検出する第2の一方向電流検出回路22 とを各給電ラインに夫々設けても良い。
【0012】
更にまた、前記第1又は第2の一方向電流検出回路21 又は22 を削除すると共に、加入者線の各一方B,Aを夫々地気Gに接続するための第4,第5のスイッチTSW4 ,TSW5 を更に備え、前記給電スイッチ3及び第1乃至第5のスイッチTSW1 〜TSW5 の制御を行うと共に、前記第2又は第1の一方向電流検出回路22 又は21 の各検出電流に基づいて加入者線間又は加入者線の各一方と地気間に加わる外来電圧を測定することが可能である。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面に従って本発明による実施例を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。
図2は実施例の導通試験を説明する図であり、図において20は宅内装置(NT)、30は実施例の加入者線終端部(LT)、1は宅内装置20に給電するための給電電源回路、2は宅内装置20への給電電流を検出する電流検出回路、3は宅内装置20への給電極性を正逆に切替可能なブリッジ構成の給電スイッチである。
【0014】
なお、図示しないが、以下に述べる各実施例を通して多重分離部40は試験を行うべき加入者の加入者線終端部30に対して各種試験に係る情報を伝送し、加入者線終端部30は指令に応じた各種試験(スイッチ制御等)を実施すると共に、試験結果(電流検出結果等)の情報を多重分離部40に伝送する。
導通試験は宅内装置20が正常に接続されているか否かを検査する試験であり、この試験は図8の従来の加入者線終端部301 〜30n の給電回路に新たな構成を付加することなく実施できる。
【0015】
【表1】
【0016】
表1は実施例の導通試験におけるスイッチ設定を示しており、ここで、○印はスイッチONの状態、×印はスイッチOFFの状態を示す。
宅内装置20の非通信中(待機中)にケース1のスイッチ設定で電流検出回路2に所定以上の電流Iが流れず、かつ宅内装置20の通信中にケース2のスイッチ設定で所定以上の電流Iが流れた場合は宅内装置20は正常に接続されていると判定できる。あるいは宅内装置20を非通信中としたままで、ケース1のスイッチ設定で所定以上の電流Iが流れず、かつケース2のスイッチ設定で所定以上の電流Iが流れたことにより、宅内装置20が正常に接続されていると判定しても良い。逆に、ケース1のスイッチ設定で所定以上の電流Iが流れ、かつケース2のスイッチ設定で所定以上の電流Iが流れない場合は加入者線A,Bの接続はクロスしていると判定できる。更に、ケース1,2のスイッチ設定で共に所定以上の電流Iが流れない場合は宅内装置20は非接続状態であると判定できる。
【0017】
図3は実施例の絶縁試験を説明する図で、図において21 は一方向の電流を検出可能な一方向電流検出回路、TSW1 はスイッチである。
絶縁試験は加入者線A−B間及び加入者線の各一方A,Bと地気G間が短絡又は低抵抗で終端されているか否かを検査する試験であり、この場合の給電電源回路1は定電圧出力モードで動作し、かつその−側出力を地気に接続するためにスイッチTSW1 を設けている。
【0018】
更に、この例の一方向電流検出回路21 は本来の電流検出回路2の中に併設されており、ここで電流検出信号OUT1 は給電回路の通常の運用時に所定以上の電流Iを検出した場合、また電流検出信号OUT2 は給電回路による絶縁試験時に所定以上の電流IR を検出した場合に夫々出力される信号である。なお、一方向電流検出回路21 は所定以上を検出するための閾値を所望に設定することで所望以下の絶縁抵抗を検出可能になる。
【0019】
【表2】
【0020】
表2は実施例の絶縁試験におけるスイッチ設定を示しており、この試験は宅内装置20を接続し、又は接続しないで行う。以下の各種試験でも同様である。
ケース1のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線A−B間が、またケース2のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Aと地気G間が、またケース3のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Bと地気G間が短絡又は低い抵抗で接続されていることが分かる。なお、一方向電流検出回路21 の検出電流値IR をそのまま出力するように構成すれば各絶縁抵抗値を測定できる。
【0021】
図4は実施例の容量試験を説明する図で、図4の(A)は容量試験の回路図、図4の(B)は容量試験の動作タイミングチャートを示している。
容量試験は加入者線A−B間及び加入者線の各一方A,Bと地気G間に容量が存在するか否かを検査する試験である。この場合の試験回路の構成及び条件設定は図3の絶縁試験の場合と同一で良いが、容量に充電される電荷Qの大きさを検出するための計数回路4を更に設けている。
【0022】
今、加入者線の抵抗をr、容量をCとして、これに給電スイッチ3より電圧Eを印加すると、一方向電流検出回路21 には過渡電流IC 、
IC =(E/r)e−t/rC
が流れる。この過渡電流IC は時定数rCで減衰するから、容量Cが大きいほど所定閾値ITHを超えている時間が長い。そこで、計数回路4は検出信号OUT2 がIC >ITHの条件を満足している間に所定周波数のクロック信号CKを計数すると共に、そのカウント値が所定閾値NTHを超えた場合は検出信号OUT2 ´を出力する。しかる後、計数回路4は多重分離部40からのリセット信号RSによりリセットされる。従って、所定以上の容量が存在するか否かを検査できる。
【0023】
【表3】
【0024】
表3は実施例の容量試験におけるスイッチ設定を示している。
ケース1のスイッチ設定で検出信号OUT2 ´が出力された場合は加入者線A−B間に、またケース2のスイッチ設定で検出信号OUT2 ´が出力された場合は加入者線Aと地気G間に、またケース3のスイッチ設定で検出信号OUT2 ´が出力された場合は加入者線Bと地気G間に所定以上の容量が存在することが分かる。なお、計数回路4のカウント値をそのまま出力するように構成すれば各容量値を測定できる。
【0025】
図5の(A)は第1実施例の外来電圧試験の回路図である。
外来電圧試験は加入者線A−B間及び加入者線の各一方A,Bと地気G間に外部より電圧が印加されているか否かを検査する試験であり、外来電圧の印加状態は図示の如くケース1〜6の場合が考えられる。
この場合は給電電源回路1の−側出力を地気に接続するためのスイッチTSW1 の他に、給電電源回路1の+側出力を切断するためのスイッチTSW2 と、該スイッチTSW2 の出力端と給電電源回路1の−側出力との間を短絡するためのスイッチTSW3 とを更に備え、かつ双方向電流検出回路23 は双方向の電流を検出可能である。
【0026】
図5の(B)は一例の双方向電流検出回路23 の回路図である。
双方向電流検出回路23 と加入者線A,Bとの間の絶縁のためにフォトアイソレータ回路を使用している。加入者線の片線にダイオードD1 ,D3 を相反する方向に直列に接続し、かつ該ダイオードD1 ,D3 と並列に夫々向きが逆となるようなダイオードD4 ,D2 を接続し、ダイオードD1 ,D3 とダイオードD4 ,D2 の各接続点間にフォトアイソレータ回路を接続している。
【0027】
かかる構成では、電流IV1はダイオードD1 ,電流バイアス抵抗RB ,フォトダイオードPD ,ダイオードD2 を経由して流れ、該電流IV1の値が所定以上になるとフォトダイオードPD に光結合したフォトトランジスタQがONとなり、電流検出信号OUT2 を出力する。また電流IV2はダイオードD3 ,電流バイアス抵抗RB ,フォトダイオードPD ,ダイオードD4 を経由して流れ、該電流IV2の値が所定以上になるとフォトトランジスタQがONとなり、電流検出信号OUT2 を出力する。従って、給電回路の片線に流れる双方向の電流を検出可能である。
【0028】
【表4】
【0029】
表4は第1実施例の外来電圧試験におけるスイッチ設定を示している。
ケース1又は2のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Aと地気G間に、またケース3又は4のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Bと地気G間に、またケース5又は6のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線A−B間に外来電圧が印加されていることが分かる。なお、検出電流IV1,IV2の値をそのまま出力するように構成すれば外来電圧の値を測定できる。
【0030】
図6の(A)は第2実施例の外来電圧試験の回路図である。
この例では2つの一方向電流検出回路21 ,22 を備え、夫々を給電回路の両線に付加している。
図6の(B)は一例の一方向電流検出回路21 ,22 の回路図である。
一方向電流検出回路21 ,22 と加入者線A,Bとの間の絶縁のためにフォトアイソレータ回路を使用している。2つのフォトアイソレータ回路を夫々電流検出の向きが相反する方向となるように接続し、かつ各フォトアイソレータ回路に並列に夫々逆方向の電流を通過させるダイオードD1 ,D2 を接続する。更にフォトトランジスタQ1 ,Q2 の各コレクタをワイヤードORし、共通の負荷抵抗RC を介して電源電圧VCCに接続している。
【0031】
かかる構成では、電流IV1はフォトダイオードPD1,電流バイアス抵抗RB1を経由して流れ、該電流IV1の値が所定以上になるとフォトダイオードPD1に光結合したフォトトランジスタQ1 がONとなり、電流検出信号OUT2 を出力する。また電流IV2はフォトダイオードPD2,電流バイアス抵抗RB2を経由して流れ、該電流IV2の値が所定以上になるとフォトダイオードPD2に光結合したフォトトランジスタQ2 がONとなり、電流検出信号OUT2 を出力する。従って、給電回路の両線に流れる各順方向の電流を検出可能である。
【0032】
【表5】
【0033】
表5は第2実施例の外来電圧試験におけるスイッチ設定を示している。
ケース1又は2のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Aと地気G間に、またケース3又は4のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Bと地気G間に、またケース5又は6のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線A−B間に外来電圧が印加されていることが分かる。
【0034】
図7は第3実施例の外来電圧試験を説明する図である。
第3実施例では加入者線の各一方A,Bを夫々地気Gに接続するためのスイッチTSW5 ,TSW4 を更に備えており、その結果、電流の検出は一方向電流検出回路21 のみで行える。
【0035】
【表6】
【0036】
表6は第3実施例の外来電圧試験におけるスイッチ設定を示している。
ケース1又は2のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Aと地気G間に、またケース3又は4のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Bと地気G間に、またケース5又は6のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線A−B間に外来電圧が印加されていることが分かる。
【0037】
【表7】
【0038】
表7は図7の第3実施例の外来電圧試験回路において一方向電流検出回路21 の代わりに一方向電流検出回路22 を給電スイッチ3とスイッチTSW1 の間の給電ラインに設けた場合(不図示)のスイッチ設定を示している。
同様にして、ケース1又は2のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Aと地気G間に、またケース3又は4のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線Bと地気G間に、またケース5又は6のスイッチ設定で検出信号OUT2 が出力された場合は加入者線A−B間に外来電圧が印加されていることが分かる。
【0039】
なお、図5〜図7の構成ではスイッチTSW2 が設けられているが、給電電源回路1自身の出力をOFFすることが可能であればスイッチTSW2 を設ける必要は無い。
また、図5〜図7の構成により絶縁試験、容量試験を行っても良い。
また、電流検出回路21 〜23 の構成は上記実施例のものに限定されない。
【0040】
また、上記複数の好適なる実施例を示したが、本発明思想を逸脱しない範囲内で、構成及び組み合わせの様々な変更が行えることは明らかである。
【0041】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、加入者線終端部の給電回路が本来備える機能をフル利用すると共に、スイッチ、電流検出回路等を付加するだけの簡単な構成で高度な加入者線試験が可能となる。従って、特に小容量の伝送装置においては専用の試験装置を別個に設ける必要が無く、もって装置の小型化、低コスト化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の原理的構成図である。
【図2】図2は実施例の導通試験を説明する図である。
【図3】図3は実施例の絶縁試験を説明する図である。
【図4】図4は実施例の容量試験を説明する図である。
【図5】図5は第1実施例の外来電圧試験を説明する図である。
【図6】図6は第2実施例の外来電圧試験を説明する図である。
【図7】図7は第3実施例の外来電圧試験を説明する図である。
【図8】図8は従来の加入者線試験システムを説明する図である。
【符号の説明】
1 給電電源回路
2,21 〜23 電流検出回路
3 給電スイッチ
TSW1 〜TSW5 スイッチ
Claims (6)
- 宅内装置に給電するための給電電源回路であって、一次側入力と二次側出力とが絶縁されているものと、宅内装置への給電電流を検出する電流検出回路と、宅内装置への給電極性を正逆に切替可能なブリッジ構成の給電スイッチとを備え、メタリックの加入者線を介して端末装置と通信を行うべく局側に設置された加入者線終端部の給電回路において、
給電電源回路の一方の出力を地気に接続するための第1のスイッチと、
第1のスイッチにより給電電源回路の一方の出力を地気に接続し、かつ該一方の出力を給電スイッチにより加入者線から開放すると共に、給電電源回路の他方の出力を加入者線の何れか一方に接続することにより該加入者線と地気間に流れる電流を電流検出回路により検出し、得られた検出電流に基づいて該加入者線と地気間の絶縁抵抗を測定する加入者線試験制御部とを備えることを特徴とする給電回路。 - 加入者線試験制御部は、第1のスイッチを開放にし、かつ給電電源回路の両出力を各加入者線にそれぞれ接続することにより該加入者線間に流れる電流を電流検出回路により検出し、得られた検出電流に基づいて加入者線間の絶縁抵抗を測定することを特徴とする請求項1記載の給電回路。
- 加入者線試験制御部は、給電電源回路の他方の出力を加入者線の何れか一方に接続して後、所定時間内に該加入者線と地気間に流れる過渡電流を電流検出回路により検出し、得られた検出過渡電流に基づいて該加入者線と地気間の容量を測定することを特徴とする請求項1記載の給電回路。
- 加入者線試験制御部は、給電電源回路の両出力を各加入者線にそれぞれ接続して後、所定時間内に該加入者線間に流れる過渡電流を電流検出回路により検出し、得られた検出過渡電流に基づいて加入者線間の容量を測定することを特徴とする請求項2記載の給電回路。
- 宅内装置に給電するための給電電源回路であって、一次側入力と二次側出力とが絶縁されているものと、宅内装置への給電電流を検出する電流検出回路と、宅内装置への給電極性を正逆に切替可能なブリッジ構成の給電スイッチとを備え、メタリックの加入者線を介して端末装置と通信を行うべく局側に設置された加入者線終端部の給電回路において、
給電電源回路の一方の出力を地気に接続するための第1のスイッチと、
給電電源回路の他方の出力を切断するための第2のスイッチと、
第2のスイッチの出力端と給電電源回路の一方の出力との間を短絡するための第3のスイッチと、
第1のスイッチにより給電電源回路の一方の出力を地気に接続し、かつ該一方の出力を給電スイッチにより加入者線から開放すると共に、第2のスイッチにより給電電源回路の他方の出力を切断し、かつ加入者線の何れか一方を第1及び第3のスイッチを介して地気に接続することにより該加入者線と地気間に流れる電流を電流検出回路により検出し、得られた検出電流に基づいて該加入者線と地気間に加わる外来電圧を測定する加入者線試験制御部とを備えることを特徴とする給電回路。 - 加入者線試験制御部は、第1のスイッチを開放にし、かつ給電スイッチにより両加入者線を第3のスイッチの両端側にそれぞれ接続することにより該加入者線間に流れる電流を電流検出回路により検出し、得られた検出電流に基づいて加入者線間に加わる外来電圧を測定することを特徴とする請求項5記載の給電回路。
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