JP3666225B2 - シート搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機などに用いられるシート搬送装置に係り、さらに詳しくはキャビネットの内部のユニットを個別に引き出すことができるシート搬送装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機で使用されているシート搬送装置には、キャビネットの内部に複数のユニットを配置したものがある。各ユニットはキャビネットから引き出すことができるようになっており、シートが詰まった(ジャムが発生した)ときやその他のトラブルのときにはこれらのユニットをキャビネットから引き出して、必要な回復処置を採ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のシート搬送装置では、二つのユニットにまたがってシートが詰まるときがある。このような場合に、一つのユニットだけを引き出すと、他のユニットにも保持されているシートが引き裂かれるおそれがある。シートが引き裂かれると、その一部が装置内に残存し、次のシートのジャムや複写不良などの二次的な障害をもたらすことがある。
【0004】
本発明は上記の事情を考慮してなされたものであり、シートが二つのユニットにまたがって詰まっても、このシートの損傷を低減しつつ、回復措置を採ることができるシート搬送装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るシート搬送装置は、キャビネットと、上記キャビネット内に配置されて、シートが通過可能な複数の上流側ユニットと、上記キャビネット内の上記上流側ユニットに隣接する位置に配置されて、上記上流側ユニットから通過してくる上記シートが通過可能な下流側ユニットとを備え、上記上流側ユニットと上記下流側ユニットは、上記シートが通過する方向を横切るように、それぞれ個別に上記キャビネットに引き出し可能に装着されていると共に、上記上流側ユニットと上記下流側ユニットのいずれか一方を引き出すときに、他方も引き出されるように、使用者の操作に応じて、上記複数の上流側ユニットのいずれかと上記下流側ユニットとを係合する係合手段を備える。このシート搬送装置においては、必要に応じて、使用者が係合手段を用いて、複数の上流側ユニットのいずれかと下流側ユニットとを係合する。これにより、上流側ユニットと下流側ユニットのいずれか一方を引き出すときに、他方も引き出すことができる。従って、シートが二つのユニットにまたがって詰まっても、このシートの損傷を低減しつつ、回復措置を採ることができる。よって、シートの破片の残存による次のシートのジャムや複写不良などの二次的障害が回避される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
1.画像形成装置の全体の概略構成
図1は、本発明に係るシート搬送装置を備える画像形成装置の概略構成を示す。符号1はこの画像形成装置の本体キャビネットを示す。本体キャビネット1の上部には、原稿を載置するプラテンガラス2が設けられている。このプラテンガラス2には、自動原稿送り装置3により原稿が搬送されてくる。また、自動原稿送り装置3が設けられたプラテンカバー4を開閉することにより、使用者の手で原稿をプラテンガラス2を載置することもできる。
【0008】
プラテンガラス2の下には、露光装置5が設けられている。露光装置5は、プラテンガラス2上の原稿に光を照射すると共に、この原稿からの反射光を反射および収束させて、感光体ベルト6に照射する。
【0009】
感光体ベルト6は複数のロールに巻回されたエンドレスベルトであってその外周面上には感光材が設けられている。上記のように光が照射されることにより、感光体ベルト6の外周面には光電効果により潜像が形成される。感光体ベルト6上の潜像には、現像器7から供給されるトナーが付着され、これによりトナー像が形成される。このトナー像は、転写器8に吸引されることにより、感光体ベルト6と転写器8との間を通過するシートに転写される。図中の二点鎖線はシートの搬送経路を示す。一方、シートに転写されずに感光体ベルト6上に残留したトナーは、クリーナ9により除去される。
【0010】
本体キャビネット1の下方には、複数の箱状のシートトレー10が本体キャビネット1から引き出し可能に装着されている。各シートトレー10には、多数のシートSが積層されて収容される。各シートトレー10からは、フィーダ機構11によって、最も上のシートSが引き出され、この引き出されたシートSは、対になった回転するテークアウェイロール12によって搬送されて、一対のプリレジストレーションロール13の間に導入された後、さらにレジストレーションロール14の間に導入される。これらのロール13,14の回転により、シートSは感光体ベルト6と転写器8との間を通過させられ、ここでトナー像の転写を受ける。
【0011】
また、シートトレー10の左側には、箱状のハイキャパシティフィーダトレー(HCFトレー、上流側ユニット)20が本体キャビネット1から引き出し可能に装着されている。HCFトレー20には、最も頻繁に使用するサイズのシートSが収容される。このため、他のシートトレー10よりもHCFトレー20は大きな容量を有する。
【0012】
このHCFトレー20に隣接する位置には、横方向に細長い形状の搬送ユニットハウジング(下流側ユニット)21が配置されている。この搬送ユニットハウジング21も本体キャビネット1に引き出し可能に装着されている。搬送ユニットハウジング21の左下隅には、フィーダ機構22を内蔵したフィーダフレーム23が固定されており、フィーダ機構22によって、HCFトレー20に収容された最も上のシートSが引き出される。
【0013】
図2に示すように、フィーダ機構22は、ナジャーロール25、フィードロール26およびリタードロール27を備える。これらのロール25,26,27は、搬送ユニットハウジング21に固定されたフィーダフレーム23に配置されている。HCFトレー20の内部のシートSは、図示しないリフト装置で上昇させられており、これにより、HCFトレー20内部の最も上のシートSは、ナジャーロール25の付近にまで位置している。シートSの送り出し時には、ナジャーロール25はわずかに降下させられて、最も上のシートSに接触すると共に、わずかに回転して、そのシートSを右側に移動させる。
【0014】
フィードロール26およびリタードロール27は、互いに隣接する位置にほぼ平行に配置されている。後述するように、フィードロール26の軸が静止位置にあるのに対して、リタードロール27の軸は上下に移動可能になっており、ロール27がフィードロール26に対して接触および離間するようになっている。また、フィードロール26が図中の反時計方向に回転可能にされているのに対して、リタードロール27は図中の時計方向に回転可能にされている。それぞれのロールのニップ圧によりシートSがさばかれ、最も上の1枚のシートSだけがロール26,27の間を通過でき、ここを通過したシートSは、搬送ユニットハウジング21の内部に導入される。シートトレー10からシートSを引き出すフィーダ機構11も、フィーダ機構22と類似の構造を有する。
【0015】
図1に示すように、搬送ユニットハウジング21の内部には、対になったテークアウェイロール24が設けられており、フィーダ機構22で引き出されたシートSは、これらのテークアウェイロール24の回転により搬送させられる。そして、シートSはテークアウェイロール12の間を通過させられた後、プリレジストレーションロール13およびレジストレーションロール14を通過させられ、転写器8と感光体ベルト6の間でトナー像の転写を受ける。
【0016】
上記のようにトナー像の転写を受けたシートSは、搬送エンドレスベルト15で、定着器16に導入される。定着器16は、互いに接触させられて回転可能な加熱ロールと加圧ロールを備えており、これらの回転するロールの間を通過させられることにより、トナー像がシートSに定着する。
【0017】
その後、シートSは、定着器16のすぐ下流の搬送ロール17を通過させられる、搬送ロール17のすぐ下流には、図示しない揺動可能なゲートが設けられており、画像形成が終了したシートSは、このゲートによって搬送ロール18,19に向けて案内され、本体キャビネット1から排出される。図示しないが、本体キャビネット1の左側には、排出トレーまたはソータが設けられており、回転する搬送ロール18,19を通過したシートSが排出トレーまたはソータに排出される。
【0018】
一方、搬送ロール17を通過した後、画像が形成された面とは逆の面に画像が形成されるシートSは、上記のゲートに案内されて、両面ユニットハウジング(上流側ユニット)30の内部に導入される。両面ユニットハウジング30は、HCFトレー20および搬送ユニットハウジング21の上方にある大きな箱状の部材であり、本体キャビネット1から引き出すことができるように配置されている。
【0019】
両面ユニットハウジング30の内部にはスタックトレー31が設けられており、搬送ロール17を通過したシートSは、搬送ロール32,33を通過させられて、一旦スタックトレー31に収容される。
【0020】
スタックトレー31には、送出し機構34が設けられている。また、スタックトレー21の出口付近には、上記のフィードロールおよびリタードロールと同一の機能を有する一対のロール34a,34bが配置されている。さらに、両面ユニットハウジング30の内部には、対になった搬送ロール35が設けられている。スタックトレー31に収容されたシートSは、送出し機構34によって引き出された後、回転する搬送ロール35で搬送されて、搬送ユニットハウジング21の内部に導入される。そして、シートSは、搬送ユニットハウジング21の内部のテークアウェイロール24により再度、テークアウェイロール12に向けて搬送される。このシートSは、再度、プリレジストレーションロール13およびレジストレーションロール14によって、転写器8と感光体ベルト6との間を通過させられて、既に画像が形成された面とは逆の面にトナー像の転写を受けた後、再度定着器16を通過させられる。このようにして、シートSの両面に画像が形成される。
【0021】
上記のテークアウェイロール12の一部、プリレジストレーションロール13およびレジストレーションロール14は、両面ユニットハウジング30の内部に配置されている。また、搬送エンドレスベルト15は、両面ユニットハウジング30の外部に配置されているが、これを巻回したプーリは両面ユニットハウジング30に支持されている。
【0022】
2.ユニットの引き出しおよび係合
さて、HCFトレー20、搬送ユニットハウジング21および両面ユニットハウジング30は、上記のように単独で本体キャビネット1から引き出すことが可能である。図示より明らかなように、これらが引き出される方向は、シートSが搬送される方向を横切る。
【0023】
また、これらの隣接する中間位置には、ユニットを係合させる係合装置(係合手段)40が設けられている。この係合装置40により、上流側のHCFトレー20および下流側の搬送ユニットハウジング21とが係合されて、一括して引き出すことが可能となる。また、同じ係合装置40により、上流側の両面ユニットハウジング30と下流側の搬送ユニットハウジング21とが係合されて、これらも一括して引き出すことが可能となる。
【0024】
図1において、符号41はこの係合装置40の操作ハンドルレバー41を示す。図2および図3に示すように、操作ハンドルレバー41の一端には軸41aの正面側の端部が固定されている。この軸41aは、搬送ユニットハウジング21の左端部に突設された凸部42に回動可能に取り付けられている。また、軸41aの奥側の端部には、駆動レバー43の端部が固定されている。
【0025】
操作ハンドルレバー41は、これを支持する搬送ユニットハウジング21よりも正面側(使用者側)にあり、回動しても搬送ユニットハウジング21にぶつかることはない。また、操作ハンドルレバー41は、装着位置にあるHCFトレー20および両面ユニットハウジング30よりも正面側にあり、これらの装着時に回動しても、HCFトレー20および両面ユニットハウジング30にぶつかることはない。操作ハンドルレバー41の回動する平面と、駆動レバー43の回動する平面は平行であるが、共通の軸41aを中心に、これらの操作ハンドルレバー41と駆動レバー43が延びる向きは互いに異なっている。
【0026】
また、搬送ユニットハウジング21の奥側の壁には、軸44aが取り付けられており、この軸44aを中心にして被駆動レバー44が回動可能になっている。被駆動レバー44はほぼ真直であり、その長手方向のほぼ中央の位置に軸44aが設けられている。ただし、被駆動レバー44の長手方向のほぼ中央の側面には、被駆動レバー44の先端に向かうほど幅が狭くなる凸部が形成されている。図中、この凸部の斜面には符号46を付ける。
【0027】
被駆動レバー44には、図中の反時計方向に向けて、トーションスプリングによる付勢力が与えられている。図3の符号45は、このトーションスプリングの一方の端部を示し、この端部45は被駆動レバー44の一部に係止している。
【0028】
上記の駆動レバー43の端部には、被駆動レバー44の回動する平面に向けて延在する突起43aが形成されている。この構成の下、使用者が操作ハンドルレバー41を操作して図中の時計方向に回動すると同時に、駆動レバー43もこれに一体となって回動し、駆動レバー43の突起43aに押圧されて被駆動レバー44も時計方向に回動する。駆動レバー43および被駆動レバー44は、これらを支持する搬送ユニットハウジング21よりも奥側にあり、これらが回動しても、搬送ユニットハウジング21にぶつかることはない。また、駆動レバー43および被駆動レバー44は、装着位置にあるHCFトレー20および両面ユニットハウジング30よりも奥側にあり、これらの装着時に回動しても、HCFトレー20および両面ユニットハウジング30にぶつかることはない。
【0029】
図2および図3は、係合装置40の初期状態を示す。つまり、使用者が操作ハンドルレバー41を操作していないときには、トーションスプリングの付勢力により、レバー41,43,44は図2および図3に示す位置にある。この状態では、搬送ユニットハウジング21に支持された被駆動レバー44の正面側にあるユニットは、搬送ユニットハウジング21だけである。つまり、被駆動レバー44は、HCFトレー20にも両面ユニットハウジング30にも係合していない。従って、HCFトレー20、搬送ユニットハウジング21、両面ユニットハウジング30は、それぞれ単独で本体キャビネット1から引き出すことが可能である。
【0030】
これにより、HCFトレー20、搬送ユニットハウジング21および両面ユニットハウジング30のいずれかのユニットの内部でジャムなどのトラブルが発生したときには、他のユニットの移動を伴わずに、関係するユニットだけを引き出して、その後の必要な処理を使用者が行うことができる。
【0031】
トーションスプリングの付勢力に抗して、使用者が図4および図5に示す位置まで、操作ハンドルレバー41を時計方向に回動させると、被駆動レバー44の一端部が両面ユニットハウジング30の奥に位置する。すなわち、上流側の両面ユニットハウジング30と下流側の搬送ユニットハウジング21とが係合される。従って、この状態では、搬送ユニットハウジング21を引き出すことにより、両面ユニットハウジング30も一括して引き出される。
【0032】
これにより、図4の仮想線で示すように、両面ユニットハウジング30と搬送ユニットハウジング21にまたがってシートSが詰まったとき(シートSが両面ユニットハウジング30のロール35に挟まれ、かつ搬送ユニットハウジング21のロール24にも挟まれているとき)でも、このシートSの損傷を低減しつつ、使用者は回復措置を採ることができる。よって、シートSの破片の残存による次のシートSのジャムや複写不良などの二次的障害が回避される。
【0033】
さらに、トーションスプリングの付勢力に抗して、使用者が図6および図7に示す位置まで、操作ハンドルレバー41を時計方向に回動させると、駆動レバー43の突起43aが被駆動レバー44の斜面46上まで摺動し、被駆動レバー44の一端部がHCFトレー20の奥に位置する。すなわち、上流側のHCFトレー20と下流側の搬送ユニットハウジング21とが係合される。従って、この状態では、搬送ユニットハウジング21を引き出すことにより、HCFトレー20も一括して引き出される。
【0034】
この時点で被駆動レバー44の他端部が両面ユニットハウジング30の奥になって、搬送ユニットハウジング21と両面ユニットハウジング30とが係合されないように、両面ユニットハウジング30には、凹溝36が形成されている。従って、搬送ユニットハウジング21を引き出しても、凹溝36の内部を被駆動レバー44が通過し、両面ユニットハウジング30には影響がない。
【0035】
このように、HCFトレー20と搬送ユニットハウジング21とが一括して引き出されることにより、図6の仮想線で示すように、HCFトレー20と搬送ユニットハウジング21にまたがってシートSが詰まったとき(シートSの一部がHCFトレー20に残存しており、かつフィーダ機構22のロール26,27の間や搬送ユニットハウジング21のロール24に挟まれているとき)でも、このシートSの損傷を低減しつつ、使用者は回復措置を採ることができる。
【0036】
必要なユニットを引き出すため、画像形成装置には、ジャム発生時にシートSがどこに詰まっているかを表示する表示装置が設けられている。使用者はこの表示装置を参照して、操作ハンドルレバー41を操作するようになっている。
【0037】
係合装置40においては、上記のように操作ハンドルレバー41が下流側の搬送ユニットハウジング21に支持されて、搬送ユニットハウジング21よりも正面側に位置しており、かつ、この操作ハンドルレバー41が装着時の上流側の両面ユニットハウジング30およびHCFトレー20よりも正面側に位置している。このため、使用者は、操作ハンドルレバー41を操作しやすく、しかも操作ハンドルレバー41が他の部材により回動を妨げられることはない。また、上流側のユニットは複数であるが、操作ハンドルレバー41の位置(回転角度)により、両面ユニットハウジング30とHCFトレー20のいずれを搬送ユニットハウジング21と共に引き出すのか選択することができて便利である。
【0038】
3.ロールのニップ解除機構
このシート搬送装置では、HCFトレー20から搬送ユニットハウジング21へシートを導入するのに、搬送ユニットハウジング21に付属したフィーダフレーム23に設けられたフィーダ機構22を用いている。具体的には、上記の通り、HCFトレー20内の最上のシートSにナジャーロール25で横向きの力を与えた後、フィードロール26とリタードロール27との間に一枚のシートSを挟んで(ニップして)搬送する。ここで、シートSの損傷をさらに低減するには、HCFトレー20と搬送ユニットハウジング21の少なくともいずれかが本体キャビネット1から引き出されるときに、ロール26,27によるニップを解除し、シートSをロール26,27から自由にするのが好ましい。
【0039】
そこで、次に述べるニップ解除の機構がこのシート搬送装置に設けられている。図8ないし図12は、フィーダフレーム23に設けられたこのニップ解除機構(移動手段)50を示す。このニップ解除機構50は、後述するように、リタードロール27を上下に移動させ、フィードロール26に接近および離間させる。フィーダフレーム23には、ナジャーロール25も回転可能に支持されているが、これらの支持構造および駆動機構の詳細の図示および説明は省略する。
【0040】
図9に示すように、フィーダフレーム23は、上壁23aと、底壁23bと、これらの上壁23aおよび底壁23bとを連結する二つの端壁23c(図9では一つだけ示す)とを備える。二つの端壁23cの間には、側壁23dが掛け渡されている。この側壁23dはHCFトレー20とは反対側に位置する。また、フィーダフレーム23には、平板状のガイド29が支持されている。HCFトレー20から引き出されたシートSは、ガイド29の上を滑り、側壁23dの上端と上壁23aとの隙間を通過させられる。
【0041】
図8に示すように、底壁23bには、二つの支持舌片51が互いに平行に立設されており、これらの支持舌片51には支点ピン53を介して金属剛体製の揺動ブラケット52が取り付けられ、支点ピン53を中心にして揺動ブラケット52は揺動可能にされている。揺動ブラケット52は、支点ピン53が取り付けられる二つのほぼV字状の端壁52aと、これらの端壁52aの一つ腕部同士に連なる底壁52bとから構成されている。端壁52aの他の腕部同士には、リタードロール27の中心軸27aが回転可能に取り付けられている。この揺動ブラケット52に支持された構成の下、リタードロール27は支点ピン53を中心に揺動可能にされている。揺動ブラケット52ならびにリタードロール27の揺動可能範囲を大きくとるため、フィーダフレーム23の底壁23bには矩形の切欠き23eが形成されている。
【0042】
リタードロール27は、金属製の中心軸27aと、これに同心に固定されたゴム製のロール部27bとを備える。リタードロール27に近接する位置には、フィードロール26がこれと平行に配置されている。このフィードロール26も金属製の中心軸26aと、これに同心に固定されたゴム製のロール部26bとを備える。リタードロール27が揺動可能であるのに対して、図示しない軸受によりフィードロール26は静止位置に支持されている。揺動ブラケット52には、ロール26,27をそれぞれ回転させる駆動機構も支持されているが、それらの図示は省略する。
【0043】
揺動ブラケット52の底壁52bには、湾曲された凸片52cが形成されており、この凸片52cにはコイルスプリング54の一端が係止されている。コイルスプリング54の他端は、フィーダフレーム23の側壁23dに突設された凸片23fに係止されている。このようにして、揺動ブラケット52には常にコイルスプリング54から上向きの引っ張り力が与えられており、逆方向に力を与えない限り、リタードロール27のロール部27bは、フィードロール26のロール部26bに接触し、両者の間にシートSが挟むのが可能になる。
【0044】
また、フィーダフレーム23の底壁23bの上方には支点ピン55を介して、ほぼV字形の第1レバー56が取り付けられ、支点ピン55を中心にして第1レバー56は水平面内を揺動可能にされている。第1レバー56は、奥側にある長腕部56aと、正面側にある短腕部56bとを備える。長腕部56aの先端は幅広に形成されており、短腕部56bの先端は曲折されて揺動ブラケット52側に向けられている。第1レバー56には、支点ピン55の周囲に配置されたトーションスプリング57により、支点ピン55を中心にして図8の反時計方向の付勢力T1が常に与えられている。
【0045】
逆向きの力が与えられない限り、トーションスプリング57の付勢力T1により、第1レバー56の短腕部56bは、図12に示すように、揺動ブラケット52の凸片52cに接触する。そして、この付勢力T1は、コイルスプリング54の引っ張り力に打ち克って、揺動ブラケット52を下方に揺動させる。これにより、リタードロール27のロール部27bは、フィードロール26のロール部26bから離間する。
【0046】
ただし、図9に示すように、第1レバー56の長腕部56aは、HCFトレー20を本体キャビネット1に装着すると、このHCFトレー20の側壁に押されるようになっている。これにより、トーションスプリング57の力T1に抗して、第1レバー56は図8の矢印に示すように、時計方向に回動する。従って、HCFトレー20の装着時には、第1レバー56は揺動ブラケット52に影響を与えない。すなわち、搬送ユニットハウジング21が本体キャビネット1に装着されている限り、第1レバー56が揺動ブラケット52を下方に揺動させるのは、HCFトレー20が本体キャビネット1から引き出されたときだけである。
【0047】
また、フィーダフレーム23の底壁23bの下方には、支点ピン58を介して、クランク形の第2レバー59が取り付けられ、支点ピン58を中心にして第2レバー59は水平面内を揺動可能にされている。図10(A)および図10(B)に示すように、第2レバー59は、ほぼ真直で端部が上方に屈曲された腕部59aと、L字状であって端部が上方に屈曲された腕部59bとを有する。腕部59aの先端が、フィーダフレーム23の底壁23bに形成された切欠き23eの内部に配置されているのに対して、腕部59bの先端は底壁23bの範囲の外に延在している。なお、図10(A)および図10(B)では、簡略化のため、ロール26,27および第1レバー56は省略する。
【0048】
第2レバー59には、係止片59cが形成されており、この係止片59cには支点ピン58の周囲に配置されたトーションスプリング60の一端が係止しており、このトーションスプリング60により、第2レバー59には支点ピン58を中心にして図中の反時計方向の付勢力T2が常に与えられている。
【0049】
逆向きの力が与えられない限り、トーションスプリング60の付勢力T2により、第2レバー59の腕部59aは、図10(B)に示すように、揺動ブラケット52の凸片52cに接触する。そして、この付勢力T2は、コイルスプリング54の引っ張り力に打ち克って、図11に示すように、揺動ブラケット52を下方に揺動させる。これにより、リタードロール27のロール部27bは、フィードロール26のロール部26bから離間する。
【0050】
ただし、搬送ユニットハウジング21を本体キャビネット1に装着すると、図10(A)に示すように、第2レバー59の腕部59bは、本体キャビネット1に設けられた凸壁1aに押されるようになっている。これにより、トーションスプリング60の力T2に抗して、第2レバー59は図10(A)の矢印に示すように、時計方向に回動する。従って、搬送ユニットハウジング21の装着時には、第2レバー59は揺動ブラケット52に影響を与えない。すなわち、第2レバー59が揺動ブラケット52を下方に揺動させるのは、搬送ユニットハウジング21が本体キャビネット1から引き出されたときだけである。
【0051】
上記のニップ解除機構50においては、HCFトレー20を単独で本体キャビネット1から引き出すときには、HCFトレー20による第1レバー56の拘束が解かれ、図12に示すように、第1レバー56により揺動ブラケット52が押し下げられる。一方、搬送ユニットハウジング21を単独で本体キャビネット1から引き出すとき、または上記の係合装置40によりHCFトレー20と搬送ユニットハウジング21を共に引き出すときには、搬送ユニットハウジング21に付属のフィーダフレーム23に設けられた第2レバー59が本体キャビネット1の凸壁1aからの拘束から解かれ、図10(B)および図11に示すように、第2レバー59により揺動ブラケット52が押し下げられる。いずれの場合にも、リタードロール27のロール部27bは、フィードロール26のロール部26bから離間し、両者の間にシートSが挟まっていたとしても、シートSがロール26,27から自由になる。
【0052】
上記の通り、シートSがHCFトレー20と搬送ユニットハウジング21にまたがって詰まったときには、係合装置40の操作ハンドルレバー41の操作により、HCFトレー20と搬送ユニットハウジング21とを一括して引き出される。このとき、ニップ解除機構50の動作により、ロール26,27によるシートSのニップが解除されるので、使用者はただちに詰まったシートSを除去できる。一方、使用者が、仮に係合装置40を操作せずに、HCFトレー20と搬送ユニットハウジング21のいずれか一方だけを引き出したときにも、ニップ解除機構50の動作によりロール26,27によるシートSのニップが解除されるので、詰まったシートSの損傷は最小限に抑さえられる。従って、シートSがHCFトレー20と搬送ユニットハウジング21の二つのユニットにまたがって詰まっても、このシートSの損傷を低減しつつ、使用者は回復措置を採ることができる。
【0053】
そして、HCFトレー20および搬送ユニットハウジング21が共に装着位置に戻されたときには、第1レバー56および第2レバー59が揺動ブラケット52から離れた状態になり、フィードロール26にリタードロール27が接触し、再度ニップが行われる。これにより、フィーダ機構22によるシートの搬送が再度可能となる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シートが二つのユニットにまたがって詰まっても、このシートの損傷を低減しつつ、回復措置を採ることができる。よって、シートの破片の残存による次のシートのジャムや複写不良などの二次的障害が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るシート搬送装置を備える画像形成装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】 上記シート搬送装置に設けられた係合装置およびその付近の構成を示す正面図であり、係合装置の初期状態を示す。
【図3】 上記係合装置およびその付近の構成を示す斜視図であり、係合装置の初期状態を示す。
【図4】 上記係合装置およびその付近の構成を示す斜視図であり、係合装置で一つの上流側ユニットと下流側ユニットとを係合した状態を示す。
【図5】 上記係合装置およびその付近の構成を示す斜視図であり、図4と同様の状態を示す。
【図6】 上記係合装置およびその付近の構成を示す斜視図であり、係合装置で他の上流側ユニットと下流側ユニットとを係合した状態を示す。
【図7】 上記係合装置およびその付近の構成を示す斜視図であり、図6と同様の状態を示す。
【図8】 上記シート搬送装置に設けられたニップ解除機構を示す斜視図であり、ニップ状態を示す。
【図9】 上記ニップ解除機構を示す正面断面図であり、ニップ状態を示す。
【図10】 (A)は上記ニップ解除機構を示す平面図であり、ニップ状態を示す。(B)は上記ニップ解除機構を示す平面図であり、ニップ解除状態を示す。
【図11】 上記シート搬送装置に設けられたニップ解除機構を示す斜視図であり、ニップ解除状態を示す。
【図12】 上記シート搬送装置に設けられたニップ解除機構を示す斜視図であり、ニップ解除状態を示す。
【符号の説明】
1…本体キャビネット、1a…凸壁、20…ハイキャパシティフィーダトレー(上流側ユニット)、21…搬送ユニットハウジング(下流側ユニット)、22…フィーダ機構、23…フィーダフレーム、25…ナジャーロール、26…フィードロール、27…リタードロール、30…両面ユニットハウジング(上流側ユニット)、40…係合装置(係合手段)、41…操作ハンドルレバー、43…駆動レバー、44…被駆動レバー、50…ニップ解除機構(移動手段)、52…揺動ブラケット、56…第1レバー、57…トーションスプリング、59…第2レバー、60…トーションスプリング、S…シート

Claims (1)

  1. キャビネットと、
    上記キャビネット内に配置されて、シートが通過可能な複数の上流側ユニットと、
    上記キャビネット内の上記上流側ユニットに隣接する位置に配置されて、上記上流側ユニットから通過してくる上記シートが通過可能な下流側ユニットとを備え、
    上記上流側ユニットと上記下流側ユニットは、上記シートが通過する方向を横切るように、それぞれ個別に上記キャビネットに引き出し可能に装着されていると共に、
    上記上流側ユニットと上記下流側ユニットのいずれか一方を引き出すときに、他方も引き出されるように、使用者の操作に応じて、上記複数の上流側ユニットのいずれかと上記下流側ユニットとを係合する係合手段を備えることを特徴とするシート搬送装置。
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