JP3889902B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置に用いられる給紙装置に関し、特に、上下方向に複数段配置した給紙トレイから印刷用紙を画像形成部等に給紙するための構成を備えた給紙装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置において給紙トレイに収容した印刷用紙を画像形成部等に給紙搬送する為に用いる給紙装置は、JIS規格に規定されたA3判、A4判、A5判、B4判、B5判等の複数種の規格寸法の印刷用紙を使用可能であり、そのために給紙トレイが単一の場合には給紙トレイは規格の異なる用紙を積載して画像形成できるようになっている。
また、複数段の給紙トレイ収納部を設けることにより、各給紙トレイに予め異なった規格の用紙を収納してき、使用する給紙トレイを選択ボタン等により選択するのみで使用する用紙の種類を切り替えられるようにした画像形成装置や、原稿読取りガラス上に給送された原稿の寸法に応じた寸法の印刷用紙が積載された給紙トレイに自動的に切り替える自動選択機能を備えた画像形成装置はすでに広く使用されている。
そのような複数の給紙トレイを備えた画像形成装置の中には、近年における小型化(省スペース化)および印刷用紙搬送の安定化の要望に基づいて、下段の給紙トレイから搬送される印刷用紙を通過させるためにスリット状のガイドを給紙トレイ内に設けたものが知られている。スリット状のガイドは、上段の給紙トレイを構成するトレイケースのうち収容した用紙と干渉しない位置に形成される。
給紙トレイ内にスリット状のガイドを設けることにより、従来のように上段の給紙トレイの外壁の外側を迂回して下段の給紙トレイから上方に搬送されてくる印刷用紙の搬送経路を設定する必要が無くなるので、画像形成装置の小型化には有効であるが、上段の給紙トレイからの搬送経路と下段の給紙トレイからの搬送経路が合流する位置における各搬送経路からの進入方向の角度差が迂回路を設ける場合に比べて大きくなりやすいという問題がある。即ち、下段の給紙トレイからスリット状のガイドを経て合流位置に達する用紙先端を安定して更に上方にガイドし得るように合流位置のガイド面の角度を設定すると、当該ガイド面は上段の給紙トレイから給送されてくる用紙先端をガイドするには適さない角度であることが多い。つまり、上段、下段の各給紙トレイから合流地点に進入してくる各用紙の進入方向の差が大きくなると、いずれか一方の給紙トレイから給送されてくる印刷用紙が合流位置の搬送経路内壁に大きな角度で当接して折れ曲がり等の不具合が発生し易くなる。
この問題を解決するために、例えば、特許番号第2849510号の特許公報には、下段の給紙トレイから搬送される印刷用紙を通過させるためにスリット状のガイドを上段の給紙トレイに設けた給紙トレイを使用するプリンタの給紙装置において、複数の給紙トレイから搬送される印刷用紙の各々の当接角度に対応して合流位置にある給紙ガイド面の角度をソレノイドとスプリングを用いて最適な角度に可変できるようにした発明が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許番号第2849510号の特許公報に記載された給紙装置のように、スリット状のガイドを有する給紙トレイを用いる画像形成装置において、給紙装置の給紙ガイド面の角度を可変できるようにすると、ソレノイドやスプリング等を使用しなくてはならないため、給紙装置を製造する際の部品点数が増加し、コストが高くなる、あるいは故障しやすくなるという問題がある。具体的には、単純に部品点数が増加することに加え、ソレノイド等の電気部品は高額部品であることからコストアップ率が非常に大きくなる。また、ソレノイドは電力を使うため、電源部の容量も大きくする必要があり、電源部もコストアップすることになる。さらに可動部分は故障しやすいので、可動部分を増やすことは故障の発生率を上げる原因となる。従って、特許番号第2849510号の特許公報に記載された給紙装置は、部品点数が増えることによるコストアップ、使用電力の増加、故障発生率の増加等の問題を有している。
請求項1の本発明は、上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、スリット状のガイドを有する給紙トレイを用いる画像形成装置に使用される給紙装置を、小型化するとともに低コストにて提供することを目的とする。
また、請求項1に記載したように給紙装置を小型化すると、上段側の給紙トレイに設けがガイド部の形状が寝た状態になり易い為、ガイド部を経由して合流位置に搬送される印刷用紙の先端が給紙ガイド面に当接する角度が大きくなり、その結果、印刷用紙が折れ曲がり易くなり、印刷用紙が中継ローラに接触しても、中継ローラに入り込まずに他の方向に進んだり、用紙ジャムになり不給紙となってしまう場合がある。
請求項2の本発明は、請求項1の給紙装置について、さらに印刷用紙の先端が中継ローラに入り込みやすくした給紙装置を提供することを目的とする。
また、請求項1に記載したように給紙装置を小型化すると、印刷用紙が中継ローラに入り込んだとしても、印刷用紙の先端が折れ曲がってしまう場合がある。
請求項3の本発明は、請求項1または2の給紙装置の給紙装置について、さらに印刷用紙が中継ローラへ進入する時に印刷用紙の先端が折れないようにした給紙装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1の発明は、画像形成装置本体内に収容されて給紙方向に沿った方向へ引出し可能に支持され、かつ上下位置関係で配置された複数段の給紙トレイと、各給紙トレイに夫々収容された印刷用紙を上方に位置する画像形成部へ搬送する給紙機構と、を備えた給紙装置であって、上段側の給紙トレイは、外壁を構成するトレイケースと、トレイケース内に配置されて印刷用紙を積載する底板と、底板上から給紙される印刷用紙を画像形成部へガイドするためにトレイケース適所に設けたガイド部と、下段側の給紙トレイから上方に給送されてきた印刷用紙を通過させるためにトレイケース前部に設けたスリット状搬送経路と、を備え、前記給紙機構は、装着状態にある給紙トレイの上記ガイド部に近接配置されて回転することにより底板上の印刷用紙を画像形成部へ向けて給紙する給紙コロと、給紙コロから上方へ延びる搬送経路の下流側に位置する中継ローラ対と、給紙コロと中継ローラとの間の搬送経路の前面側に配置したガイド板と、を備え、上記ガイド板は、下方へ延びる細幅の複数のリブ部を有し、各リブ部は上記中継ローラの軸方向両側適所に分散配置され、上段側の給紙トレイの下流側に設けたガイド板の各リブ部は、上段側の給紙コロの回転により上段側の給紙トレイのガイド部に沿って上向きに給送されてきた印刷用紙の先端を当接させるためのガイド面を有し、該ガイド面と、中継ローラ対を構成する2つのローラの軸間を結ぶ面との間の角度は90度よりも小さく設定され、上記各リブ部に対応する上段側の給紙トレイのトレイケース部分には、各リブ部の下端が嵌合する溝が形成され、各リブ部の下端は上記スリット状搬送経路と干渉しないように屈曲している。
請求項2の発明は、前記中継ローラ対中の少なくとも前記ガイド板側の中継ローラの表面に用いられる材質は、高摩擦係数を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記印刷用紙分離手段は、スリットにより幅方向へ2分割されており、該スリットに対向する前記ガイド板の位置には、該スリットに抜き差し自在にはまり込むように下向きにリブ部が突設されていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の給紙装置を備えた画像形成装置の概略の構成を示す断面図である。図2は、図1の給紙装置の要部を拡大して示した断面図である。図3は、図1の給紙装置の斜視図である。
図1に示す様に、画像形成装置20は、給紙装置21と、給紙装置21により搬送された印刷用紙上に画像を形成する画像形成部22とを有する。
給紙装置21は、上下2段の給紙トレイ9、14と、各給紙トレイ9、14上の印刷用紙を画像形成部22へ向けて給送するための給紙機構と、から概略構成されている。
給紙装置21は、上下2段の給紙トレイ用のスロットを備えており、上段が第1スロット23であり下段が第2スロット24である。上段の第1スロット23には第1給紙トレイ9が矢印で示す方向(印刷用紙の給紙方向と同じ方向)へ引出し可能に収容され、下段の第2スロット24には第2給紙トレイ14が矢印方向へ引出し可能に収容される。第1給紙トレイ9は上面が開放した箱体状のトレイケース9Aと、トレイケース9A内に上下動可能に支持された底板10とを備えている。底板10の上には、使用される印刷用紙の幅方向寸法に合わせてサイドフェンス11が立設されており、印刷用紙である転写紙16aが底板10上に積層されて収納されている。また、第2給紙トレイ14は上面が開放した箱体状のトレイケース14Aと、トレイケース14A内に上下動可能に支持された底板10とを備えている。底板10の上には、使用される印刷用紙の幅方向寸法に合わせてサイドフェンス11が立設されており、印刷用紙である転写紙16bが底板10上に積層されて収納されている。
画像形成部22は、例えば電子写真式の画像形成工程を実施する為の部分であり、感光体1、図示しない帯電部、露光部、現像部、転写部2、図示しない定着部等を備えている。この画像形成部22は、レイアウト上、給紙トレイ9の直上位置に配置される一方で、給紙トレイ9、14の給紙口は各トレイケース9A、14Aの右側(前側)端部となるため、給紙経路は図1に示した如き経路となる。
【0006】
図1及び図2に示すように、給紙トレイ9は図1の矢印方向(紙の給紙方向と同一方向)に引出し可能に第1スロット23内に支持されている。上段の給紙トレイ9に設けたフリクションパッド8の幅方向両側及び下流部には、転写紙16aを下流に搬送するためのガイド部4、および、下段の第2給紙トレイ14から搬送される転写紙16bを垂直上方にガイドする為のスリット状の搬送経路15が第1給紙トレイ9のトレイケース9Aの前部に形成されている。第1給紙トレイ9の給紙口の上方の装置本体側には、転写紙16aあるいは転写紙16bを給紙する為の給紙コロ5が備わっている。給紙コロ5は、図示しない電磁クラッチやモータなどの駆動装置により回転する。なお、フリクションパッド8は、給紙コロ5との間で印刷用紙を挟んで分離する手段である。
給紙コロ5は、ガイド板6に取り付けられている。給紙コロ5の搬送路下流には、中継ローラ対7が配置されている。ガイド板6には従動コロ7bが設けられ、搬送路を挟んで対向する側には高摩擦係数のゴムローラを用いた駆動ローラ7aが設けられている。従動コロ7bは、ポリアセタール樹脂(またはゴムでも良い)により構成されており、駆動ローラ7aに対してスプリング等により圧接されている。駆動ローラ7aは、樹脂製のガイド板13に取り付けられている。ガイド板13の上面13cには、ポリエチレンのフィルムからなるガイド部材12が取り付けられており、転写紙16aあるいは転写紙16bを搬送路下流のレジストローラ対3に導く。
【0007】
また、図3に示したように、ガイド板13からは、複数本例えば12本のリブ13aが下方に伸びる方向に設置されている。12本のリブ13aの設置される位置としては、例えば駆動ローラ7aの右側に6本の右側リブ13aRを配置し、駆動ローラ7aの左側に6本の左側リブ13aLを配置する。各リブ部13は、中継ローラ対7の直下の搬送経路の前壁(図1の右壁)に沿って配置された薄板状の部材であり、そのガイド面13Aにて第1給紙トレイ9から給送されてきた印刷用紙の先端を受けるように構成されている。
また、給紙トレイ9側には、各リブ部13aと対応する位置に12箇所の溝18が形成されている。溝18を形成する位置としては、例えばフリクションパッド8の右側に右側ガイド部4Rおよび右側溝18Rを形成し、フリクションパッド8の左側に左側ガイド部4Lおよび左側溝18Lを形成する。また、フリクションパッド8から駆動ローラ7aに至る部分には、複数のリブ状の中央ガイド部4cが形成される。
また、左右の各リブ13aR、13aLの下端13au(図2)は、第1給紙トレイ9に設けたスリット状搬送経路15の上端15aよりも低い位置まで、第1給紙トレイ9の各溝18R、18L内に入り込む。また、リブ部13のガイド面13Aの角度は、中継ローラ7a,7bの軸を結んだ延長面(この例では水平線BL)との間の角度αが90度以下となるように設定される。そのため、第1給紙トレイ9のトレイケース9Aの高さHが低くなっても転写紙16aおよび16bを中継ローラ対7に十分に導くことができるようになっている。即ち、第1給紙トレイ9の高さHが低くなればなるほど、トレイケース9Aの前部上端面に設けたガイド部4の角度が緩やかになる為、転写紙16aのガイド板13への当接角が大きくなり、例えば、リブ部13のガイド面の角度αを90°以上に設定すると、ガイド板13による転写紙16a、16bのガイド不良が発生しやすくなる。しかし、本実施形態では、ガイド部4の角度が緩やかになったとしても、ガイド面13Aが垂直方向よりも左方向に傾いているため、転写紙16aの先端が当接したときに角度が小さくなり、リブ部13によるガイド性が低下することがなく、用紙先端の折れ、給紙不良等が発生しない。
【0008】
また、リブ13aの下端13auは、スリット状の搬送経路15からの転写紙16bの搬送を妨げないように、搬送路よりも外側に待避する方向に曲がって各溝18R、18Lに入り込んでいる。また、リブ13aは紙の先端が当たっても紙にダメージを与えないように、6〜8mm幅に設定されている。
なお、本実施形態ではガイド板13に12本のリブ13aを設けたが、リブ13aは中継ローラ対7の駆動ローラ7aの軸方向両側に少なくとも1組の任意の組数だけを分散配置するように構成してもよい。
第2給紙トレイ14にも、底板10、サイドフェンス11、フリクションパッド8、ガイド部4、溝18が設けられ、給紙機構側にも、第2給紙トレイ14用として、給紙コロ5、および、中継ローラ対17が設けられている。それらの構成は、第1給紙トレイ9に用いられたものと同様であるので説明を省略する。ただし、ガイド板13に代えて設けられているガイド板25は、スリット状搬送経路からの転写紙を導く必要がないので、ガイド板13よりも単純形状を有している。
【0009】
本実施形態の動作は、次のようになる。
第1給紙トレイ9に収納された転写紙16aは、給紙コロ5と分離手段であるフリクションパッド8との協働により1枚づつ取り出されるとともに、下流へ搬送される。転写紙16aの先端は、搬送される際に、第1給紙トレイ9に設けられたガイド部4に導かれて進み、ガイド板13に設けられたリブ部13aに当接する。
リブ部13aに当接した転写紙16aの先端は、リブ部13aのガイド面13Aに沿って中継ローラ対7のニップ部7cに向かう。駆動ローラ7a及び従動コロ7bにより挟まれて搬送される転写紙16aの先端は、ガイド板13のガイド面13Aおよびガイド部材12の下面等に沿って進み、レジストローラ対3のところで一旦停止し、タイミングを調整されて後述する感光体1および転写ローラ2の間に向けて搬送される。
画像形成部22に搬送された転写紙16a上には、感光体1上のトナー像が転写ローラ2により転写される。転写された転写紙16a上の画像は、定着装置により定着される。転写画像が定着した転写紙16aは、さらに不図示のローラ等により搬送されて画像形成装置20の外部に排出される。
第2給紙トレイ14に収納された転写紙16bは、第1給紙トレイ9に収納された転写紙16aと同様に、給紙コロ5と分離手段であるフリクションパッド8とにより1枚づつ取り出され下流へ搬送される。転写紙16bの先端は搬送される際に第2給紙トレイ14に設けられたガイド部4に導かれて進み、装置本体側のガイド板25に設けられたリブ部に当接する。ガイド板25のリブ部は、図2に示したガイド板13のリブ部13aと同様に転写紙16bを中継ローラ対17に導く構成を有している。リブ部の表面25Aの水平面BLに対する角度はリブ部13aのガイド面13Aの場合と同様である。ガイド板25のリブ部に当接した転写紙16bの先端は、ガイド板25のリブ部の表面に沿って中継ローラ対17のニップ部に向かう。中継ローラ対17により挟まれて搬送される転写紙16bの先端は、ガイド板25の表面25Aに沿って進み、第1給紙トレイ9内に設けられたスリット状搬送経路15内に導かれる。転写紙16bの先端は、スリット状搬送経路15の内壁に沿って進み、スリット状搬送経路15の上端15aから上方に出る。スリット状搬送経路15の上端15aから出た転写紙16bの先端は、次にリブ部13a等に導かれて進む。以降の転写紙16bの進み方は、上記した転写紙16aと同様であるので説明を省略する。
【0010】
ガイド板13が転写紙16a等をガイドする角度αには許容幅が有るため、本実施形態では、上記のようにガイド板13の形状を所要の条件にかなうように設定するだけで、特許第2849510号のような不具合をもたらすことなしに、第1給紙トレイ9および第2給紙トレイ14内の各転写紙を安定して搬送することができる。また、ガイド板を可動にする必要がないので、コストダウンさせることができる。
ガイド板13の形状は、具体的には以下のようになる。上記したように、第2給紙トレイ14からスリット状搬送経路15を通って搬送されてきた転写紙16bに対応するため、ガイド板13に設けられたリブ13aの下端は、第1給紙トレイ9に設けられた溝18に入り込むように延伸される。さらに、そのリブ13aが転写紙16a、16bと当接する面13Aは、中継ローラ対7の軸間を繋ぐ面BL(基準面)とガイド面13Aとの間の角度αが90度よりも小さい角度となるように設定される。すると、例え、第1給紙トレイ9の全高さHを低くする為にガイド部4の角度が緩やかになるとしても当接角θは角度αよりも小さい角度になることから、必ず鋭角(90度以下)の角度で転写紙16aはガイド面13Aに当接するので、安定して転写紙16aを搬送経路下流に導くことができる。上記のように構成することにより、第1給紙トレイ9の高さHを小さくすることができる。
【0011】
また、本実施形態では、ガイド板13にリブ部13aを設けているので、第1給紙トレイ9中のリブ部13aを回避した位置にガイド部4(4R、4L)を形成することができる。このガイド部4を第1給紙トレイ9の転写紙16aの取り出し口(給紙口)に設けることにより、第1給紙トレイ9から転写紙16aが取り出される角度を垂直上方に近づけることができ、第1給紙トレイ9に積層された転写紙16aの取り出し口側の端部と中継ローラ対7のニップ部7cとの間の距離Lを短くすることができる(給紙方向寸法の短縮化)。
また、リブ部13aの下端13auを、第2給紙トレイ14から給送されてくる転写紙16bがスリット状搬送路15を通過することを妨げないように、搬送路15よりも外側に待避するように曲げることで搬送される転写紙16bに対するガイド性も高まる。
また、リブ部13aの本数を、中継ローラ対7の駆動ローラ7aの幅方向両側に少なくとも1本づつ設けることにより、転写紙16aの先端が丸まった状態で中継ローラ対7のニップ部7cに入り込みにくくなり、転写紙16aの先端折れが発生しにくくなる。従って、少なくとも一つのリブ部13aは、中継ローラ対7のなるべく近くに配置するのが望ましい。また、中継ローラ対7が1対ではなく軸方向に沿って複数対配置されている場合にも、1対の場合と同様な理由から、各駆動ローラ7aの両脇にリブ部13aを配置するのが望ましい。また、転写紙16aの先端は、給紙コロ5が存在して搬送経路部分では、搬送ギャップの間で自由に動くことができる。そのため、転写紙16aが給紙コロ5と当接する中央部以外、特に幅方向端部において、給紙トレイの出口で垂直方向上方に向かう力が不足して下向きになることがある。その場合には、リブ部13aに対する転写紙16aの当接角θが大きくなる(悪くなる)。従って、リブ部13aは、紙サイズに合わせて、転写紙16aの両端部にも配置されるようになるべく多くした方が良い。
【0012】
しかし、かといって、あまり細かい間隔でリブ部13aを多数配置すると、第1給紙トレイ9の溝18の数も増やさねばならなくなる。その場合には、第1給紙トレイ9の強度低下が懸念される。また、細かい間隔でリブ部13aを配置すると、リブ部13aの幅が細くなる。すると、転写紙16a、16bに波打ちが発生しやすくなり、ローラ対7等に転写紙16a、16bが波打ったままで搬送されるとしわが発生しやすくなる。本実施形態では、上記を考慮して、図3に示したようにリブ部13aの数を12本とした。
このように構成することにより、第1給紙トレイ9の給紙口の幅Lと、トレイケース9Aの高さHを小さくすることができる。また、第2給紙トレイ14についても、第1給紙トレイ9と同様にして、転写紙16bの給紙口の幅Lと、トレイケース14Aの高さHを小さくすることができる。従って、低コストで、更に省スペース化、低背化した給紙装置を提供することができる。
また、中継ローラ対7を構成する各ローラ(駆動ローラ7a、従動コロ7b)のうち、少なくともリブ部13aがある方の駆動ローラ7aはゴム等の摩擦係数が高い材質にすることにより、転写紙16a、16bの搬送方向先端を確実に中継ローラ対7のニップ部7cに導くようにできるので、転写紙16aの搬送方向における先端部が中継ローラ対7に入り込む際に不給紙となることを解消することができる。
【0013】
図4は、本発明の第2の実施形態の給紙装置の主要部を拡大した斜視図である。
図4では、第1の実施形態における中継ローラ対7の駆動ローラ7aの中央下部にリブ部13bを1本追加して設け、駆動ローラ7aの直前位置まで転写紙16aをガイドするようにした。具体的には、リブ部13bにより転写紙16aの先端部の駆動ローラ16aへの進入角度をねかせて、ニップ部7cの直前までガイドすることにより、転写紙16aの先端折れを防止できるようにした。また、分離手段であるフリクションパッド8を、中央のスリット8Sで分割して右側フリクションパッド8Rおよび左側フリクションパッド8Lとして、フリクションパッド支持部8Bで支持することにより、フリクションパッド8と中央に追加したリブ部13bとの干渉を避けることができる。
このようにして、転写紙16aの先端が中継ローラ対7に搬送される時の先端折れを防止することができる。
なお、図4に示したリブ部は図1等に示した薄板状のリブ部と異なってブロック状になっているが、ガイド面13Aの角度αが上記要件を満たしておれば、このような構成としてもよい。
【0014】
【発明の効果】
上記のように請求項1の本発明では、給紙トレイのサイズが高さ方向に省スペースになっても、低コストで、複数の給紙トレイからの通紙を安定して行うことができる。
請求項2の本発明では、転写紙の先端を確実に中継ローラのニップ部に導くことができ、不給紙を防止できる。
請求項3の本発明では、転写紙の先端が中継ローラ対に搬送される時の先端折れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の給紙装置を備えた画像形成装置の概略の構成を示す断面図である。
【図2】図1の給紙装置を拡大して示した断面図である。
【図3】図1の給紙装置の斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の給紙装置の主要部を拡大した斜視図である。
【符号の説明】
1・・・感光体、2・・・転写ローラ、3・・・レジストローラ対、4・・・ガイド部、5・・・給紙コロ、6・・・給紙コロガイド板、7、17・・・中継ローラ対、7a・・・駆動ローラ、8・・・フリクションパッド、9・・・第1給紙トレイ、10・・・底板、11・・・サイドフェンス、12・・・ガイド部材、13・・・ガイド板、13a・・・リブ部、13b・・・先端折れ防止リブ部、13A・・・ガイド面、14・・・第2給紙トレイ、15・・・スリット状搬送経路、16・・・転写紙、18・・・溝、20・・・画像形成装置、21・・・給紙部、22・・・画像形成部
Claims (3)
- 画像形成装置本体内に収容されて給紙方向に沿った方向へ引出し可能に支持され、かつ上下位置関係で配置された複数段の給紙トレイと、各給紙トレイに夫々収容された印刷用紙を上方に位置する画像形成部へ搬送する給紙機構と、を備えた給紙装置であって、
上段側の給紙トレイは、外壁を構成するトレイケースと、トレイケース内に配置されて印刷用紙を積載する底板と、底板上から給紙される印刷用紙を画像形成部へガイドするためにトレイケース適所に設けたガイド部と、下段側の給紙トレイから上方に給送されてきた印刷用紙を通過させるためにトレイケース前部に設けたスリット状搬送経路と、を備え、
前記給紙機構は、装着状態にある給紙トレイの上記ガイド部に近接配置されて回転することにより底板上の印刷用紙を画像形成部へ向けて給紙する給紙コロと、給紙コロから上方へ延びる搬送経路の下流側に位置する中継ローラ対と、給紙コロと中継ローラとの間の搬送経路の前面側に配置したガイド板と、を備え、
上記ガイド板は、下方へ延びる細幅の複数のリブ部を有し、各リブ部は上記中継ローラの軸方向両側適所に分散配置され、
上段側の給紙トレイの下流側に設けたガイド板の各リブ部は、上段側の給紙コロの回転により上段側の給紙トレイのガイド部に沿って上向きに給送されてきた印刷用紙の先端を当接させるためのガイド面を有し、該ガイド面と、中継ローラ対を構成する2つのローラの軸間を結ぶ面との間の角度は90度よりも小さく設定され、
上記各リブ部に対応する上段側の給紙トレイのトレイケース部分には、各リブ部の下端が嵌合する溝が形成され、各リブ部の下端は上記スリット状搬送経路と干渉しないように屈曲していることを特徴とする給紙装置。 - 前記中継ローラ対中の少なくとも前記ガイド板側の中継ローラの表面に用いられる材質は、高摩擦係数を有することを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 前記印刷用紙分離手段は、スリットにより幅方向へ2分割されており、該スリットに対向する前記ガイド板の位置には、該スリットに抜き差し自在にはまり込むように下向きにリブ部が突設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の給紙装置。
Priority Applications (1)
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JP20385499A JP3889902B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 給紙装置 |
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JP20385499A JP3889902B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 給紙装置 |
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