JP3665375B2 - 燃焼装置の制御基板及びそのモールド方法 - Google Patents

燃焼装置の制御基板及びそのモールド方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、給湯器や風呂釜,暖房器等の燃焼装置の燃焼制御を行う制御基板に係り、特に制御基板のモールド構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような燃焼装置に用いられる制御基板は、例えば図14に示すように構成されている。
図において、制御基板1は、必要な電子部品5が所定の導電パターン上に実装されたプリント基板2をケース3に収容して構成されている。
【0003】
上記プリント基板2は、燃焼装置内において雨滴や結露等によって水滴が付着することを防止するためにモールド樹脂4にて樹脂モールドされている。
即ち、従来の制御基板1にあっては、図において上方が開放されたケース3の底部3bから起立するように設けられた脚部6,6上にプリント基板2を載置することにより、この基板2をケース3の底部3bから浮かした状態でケース3内に収容する。
次いで、ケースの開放面3aからモールド樹脂4をケース3内に適用するようにしている。
【0004】
これにより、モールド樹脂4は基板端面とケース3の内壁との間3cからプリント基板2の裏側へ回り込み、ケース3の底部とプリント基板2の裏側との間の空間S1に充填される。そして、この空間S1が満たされると、モールド樹脂4は次第にプリント基板2の表面側(実装面側)にまわり、かくして、図12に示すようにプリント基板2の両面が樹脂モールドされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような制御基板1にあっては、プリント基板2の両面に、ウレタン樹脂等でなるモールド樹脂を施していることから、モールド材の重量が増大してしまうという欠点があった。
また、比較的高価なモールド樹脂を多量に使うために、コストアップの原因となっていた。
【0006】
さらに、上述の工程によりモールド樹脂をケース3内に充填するようにしていることから、モールド樹脂が空間S1に充填される過程で、モールド樹脂の内部に気泡等が混入するおそれがあった。
このため、多量のモールド樹脂を使用しているにもかかわらず、水分を含んだ気泡の存在等により部分的に絶縁性能が低下し、部品間の絶縁が不十分となるおそれがあった。
【0007】
また、従来の制御基板1について、連続高温,高湿度下で試験を行なったりすると、充填されたモールド樹脂4とケース3の内面との間に二酸化炭素の気泡が発生することがあった。このような気泡のため、モールド樹脂4がケース3内面から剥がれることによって局部的に大きな力が働き、電子部品5の接続が切れたりするという問題があった。
さらに、モールド樹脂を得るために、大気中にて基材となる第1液と第2液を混合させると、気泡が生じ、この気泡内の湿気のために、絶縁の低下をまねく虞があった。
【0008】
また、上述の工程によりモールド樹脂をプリント基板2の上下両面に適用するようにしているため、このモールド樹脂の粘度が大きいと、プリント基板2の裏面に回り込むのに時間を要し、樹脂モールドの作業時間が長くなってしまうという欠点もあった。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な作業により良好な絶縁性能を得ることができ、しかも安価に製造できる制御基板と、そのモールド方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明によれば、少なくとも一面が開放され、この開放面以外の閉塞された面側を燃焼装置のいずれかの内壁と対向させて配置されるケースと、このケースに収容され、開放面側を部品実装面とした基板と、この基板の実装面側のみに施された樹脂モールドとを備える、燃焼装置の制御基板により、達成される。
【0011】
好ましくは、前記樹脂モールド面が燃焼装置の熱源に対向するように配置されている。
【0012】
好ましくは、前記ケース内に前記基板が複数枚収容されるとともに、この複数枚の基板の一部または全部の実装面が樹脂モールドされている。
また、好ましくは、前記実装面には電送用のケーブルが接続される。
【0013】
好ましくは、前記ケース内の前記基板と前記ケース内壁により画成される空間に不活性ガスが封入されている。
【0014】
さらに、前記ケースの閉塞面側に設けらた孔を備えるようにしてもよい。
また、この孔が前記ケースに複数設けられていてもよい。
【0015】
また、前記孔は、燃焼装置を正立させた状態において、前記ケースの下端領域以外の領域に設けられていてもよい。
【0016】
また、好ましくは、前記ケース内で基板とケース内壁とにより画成される空間内に吸湿材を収容するようにしてもよい。
【0017】
また、上記目的は、少なくとも一面が開放され、この開放面以外の閉塞された面側を燃焼装置のいずれかの内壁と対向させて配置されるケースと、このケースに収容され開放面側を部品実装面とし、この部品実装面にコネクタが設けられた基板と、この基板の実装面側に施された樹脂モールドと、前記ケースの閉塞面側に設けられこのケース内の密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段とを備える、燃焼装置の制御基板により、達成される。
【0018】
また、上記目的は、本発明にあっては、少なくとも一面が開放された有底のケース内に部品実装面をこのケースの開放面側に向けた状態にて燃焼装置の制御用基板を収容し、次いで、前記ケースの開放面側から、前記基板の部品実装面に対してモールド樹脂を適用して、この部品実装面側のみを樹脂モールドする燃焼装置の制御基板のモールド方法によっても達成される。
【0019】
好ましくは、前記樹脂モールドが真空中でなされる。
さらに、この真空中では基材である第1液と凝固材である第2液を混合して前記モールド樹脂を得るようにすることができる。
【0020】
【作用】
上記構成によれば、本発明の制御基板は、ケースに収容されており、このケースは一面が開放されている。この開放側に基板の実装面を向け、この実装面が樹脂モールドされる。これにより、ケース開放面に臨んだ基板の実装面が確実にシールドされる。
【0021】
また、上記実装面にケーブルを接続するか、あるいはケーブル接続のためのコネクタを設ければ、燃焼装置内の他の被制御部品や給電手段との電気的接続が容易となる。
さらに、樹脂モールドにより基板とケースの壁面とで画成された空間内で、ケース内壁に付着した水滴は、孔によりケース外に導かれる。
【0022】
【実施例】
以下、この発明の好適な実施例を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0023】
図1は、本発明による制御基板の第1の実施例に係るケースと基板の構造を示す拡大断面図である。
制御基板10は、図1において上方が開放されているケース13内にプリント基板12を収容して構成されている。ケース13の内側には内周に沿ってフランジ部16が一体に形成されている。このフランジ部16の上に上記プリント基板12が載置されるようになっている。
このプリント基板12の下面とケース13の内壁とで、空間S2が形成されている。
【0024】
プリント基板12は、例えばガラスエポキシ基板等を用いることができるが、後述するように、樹脂モールド工程は湿度調節された空間で行われるので空間S2は極めて湿度の低い状態でモールドされることから、ガラスエポキシ基板ではなく、紙製の基板を用いることも可能である。この場合、紙製の基板は安価であるので、経済的な面でも有利である。
そして、プリント基板12には、給湯器等の燃焼装置の各構成部品を駆動制御するための制御回路を構成する電子部品15が所定の導電パターン上に半田付等により実装されている。
また、このプリント基板12の実装面12a側には電気的接続に使用するためのコネクタ17が装着されている。
尚、このコネクタ17のかわりに、後述する図13に示すように、基板12上に形成した端子に直接ケーブルを接続するようにしてもよい。
【0025】
具体的には、プリント基板12に必要な導電パターンを形成した後、実装面12a側に実装用スルーホールを利用したり、表面実装したりして必要な電子部品15が載置され、仮固定される。
次いで、例えばプリント基板12の裏面12b側を半田漕にディッピングし、長めのリードフレーム等をカットする。これにより、制御用のプリント基板12が形成される。
【0026】
さらに、プリント基板12が、ケース13内に収容された状態において、ケース13の開放面である13b側から、ウレタン樹脂等でなるモールド樹脂14が適用される。
本実施例に適用されるモールド樹脂はウレタン樹脂以外に、例えばシリコン,エポキシ樹脂等が好適に用いられる。
ここで、好ましくは、この樹脂モールド工程は真空中にて行われる。
即ち、先ず、モールド樹脂を得る工程として、基材としての第1液と凝固材としての第2液とを真空中で混合する。これにより、モールド樹脂中に気泡が混入する等といった弊害を回避できる。
次いで、好ましくは、真空中において、上記モールド樹脂14をプリント基板12の上面に適用する。このため、密閉空間S2内を真空密封することができる。
ここで、この場合、プリント基板12に対して、力が加わることから、好ましくは、プリント基板12を支える支柱を複数の箇所に設けてもよい。
【0027】
これにより、空間S2内に空気が充填されている場合に後述するように生じる温度変化に対応した密閉空気の膨張や収縮,結露といった事態を防止できる。
また、この密閉空間S2内を真空とするかわりに窒素等の不活性ガスを充填してもよい。さらにまた、高温かつ乾燥した空気を密閉空間S2内に充填してもよい。
あるいはまた、上記樹脂モールド工程を通常の雰囲気内(大気圧中)で行い、密閉空間S2内に吸湿材,例えば活性炭等を封入し、結露の防止をするようにしてもよい。
【0028】
このようにして、図1に示すように、プリント基板12の実装面12a側のみが樹脂モールドされる。この樹脂モールドによりプリント基板12上の各実装部品は液密的に封入され、電気的絶縁がなされる。
【0029】
この制御基板10を、図12に示した従来の制御基板1と比較すると、本実施例では、プリント基板12の片面だけを樹脂モールドしているので、モールド樹脂の使用量が半分以下ですみ、その比較的高価な材料費を削減することができる。即ち、この実施例では、プリント基板12の片面にだけ樹脂モールドを施し、好ましくは部品実装面だけに樹脂モールドをおこなっている。このため、モールド樹脂はこのプリント基板12の実装面側に3.5乃至4.0mmの厚みで適用されており、実装面側に適用される場合には、当該実装面の電子部品の体積分だけモールド樹脂は不要となる。
【0030】
これに対して、図14にて説明した従来の両面モールド方法によれば、基板の裏面側にさらに4.5乃至5.0mmのモールド樹脂を適用する必要があり、さらには、片面実装基板の場合には裏面に電子部品は実装されていないので、その分上面側よりモールド樹脂の適用量が多い。
したがって、このような従来のモールド方法と比べると本実施例の片面モールドによれば使用されるモールド樹脂の量は半分以下となるのである。
【0031】
しかも、ケース13の開放された箇所13bから、プリント基板12の上面に対してモールド樹脂を適用すればよいので、従来のようにプリント基板12の裏面にこのモールド樹脂が回り込むのを待つ必要がない。従って、モールド作業が簡単でしかも短時間に作業を済ませることができる。
さらに、モールド樹脂14の使用量は従来に比して半分以下(約40パーセント)ですむことから、比較的重量のあるウレタン樹脂等の使用量を減らすことができ、このため制御基板10全体の重量を大幅に軽くすることができる。
さらにまた、本実施例では、内部空間S2にモールド樹脂が充填されないことから、その分ケース13の内面とモールド樹脂との境界面積は少なくなる。これにより、従来のように、連続高温,高湿度下においてケース13とモールド樹脂との間に二酸化炭素が発生し、膨張によって実装部品の断線を生じるといった事態を発生しにくくすることができる。
【0032】
図2は、このような制御基板10を燃焼装置の一例である給湯器に適用した例を示している。
この給湯器20は、内部に給湯器の構成部品を収容した筐体状の給湯器ケース21と、この給湯器ケース21に前面から装着されるカバー22を備えている。給湯器ケース21内には、給湯器の構成部品としてバーナ22や熱交換器23等でなる燃焼部と、燃焼空気を供給するためのファン24、上記バーナ22に供給される燃料ガスの制御部25、燃焼排気の排気部26等が収容されている。
【0033】
上記カバー22には燃焼用空気の取り入れ孔22aが複数設けられているとともに、上記排気部26と対応する位置に排気孔22bが形成されている。
給湯器20の内部では、燃焼部の側方に制御基板10が配置されている。
制御基板10は、図1に示したものと共通の構成でなっており、この場合、実装面12aを熱源である上記燃焼部に対向させるようにして図2に示すように配置されている。また、この制御基板10の実装面12aは、給湯器ケース21の図において左の内壁に対向している。
【0034】
これにより、上述の給湯器の各構成部品からは、それぞれケーブルもしくはこれをまとめたハーネス等でなる電送線が延びており、制御基板10の各コネクタに接続されている。
即ち、排気部の排気センサ出力は、電送線L1を介して制御基板10に接続されている。熱交換器23の温度ヒューズは、電送線L2を介して制御基板10に接続されている。ファン24のモータ24aを制御するために電送線L3が制御基板10に接続されている。入水スイッチ,サーミスタ等27は、電送線L4を介して制御基板10に接続されている。燃焼制御部25の電磁弁等は、電送線L5を介して制御基板10に接続されている。
【0035】
このように、給湯器20の各構成部品から引き回されるハーネス等でなる電送線を制御基板10に接続するためには、プリント基板の実装面12aにコネクタ15を取付け(図1参照)、かつこの実装面12aが給湯器20の燃焼部と対向するように設けることが好ましい。これにより、給湯器の構成部品からの電送線を基板周囲に迂回させることなく接続させることができる。
【0036】
また、このプリント基板12の実装面12aを給湯器20内で燃焼部に対向するように配置した場合には、図8に矢印で示すような燃焼部からの高熱の放射にによる影響を、電子部品15ができるだけ受けないようにするために、本実施例ではこの実装面12aに樹脂モールド14を施すようにしている。
したがって、本実施例の制御基板10は、給湯器20の給湯器ケース21内において、図3及び図4に示すように配置されることが好ましい。
【0037】
具体的には、図3の場合、図6及び図7の平面図に示されているように、給湯器20を設置した状態において、制御基板10を引き出す。そして、内側に向いている実装面12aに対して、電送線Lをコネクタにより矢印方向に簡単に着脱することができる。
【0038】
また、この給湯器20の場合、排気孔22bや燃焼空気の取り入れ口22aから、矢印に示すようにして、雨水が給湯器ケース21内に浸入することがある。この水は、電送線であるハーネスL1乃至L5を通って、制御基板10の実装面12aに達する。
このように、例えば屋外に設置される給湯器20では、構成部品と制御基板10とを結ぶハーネスを介して、装置の外部から水が浸入することが本発明者等の実験により判明している。
したがって、制御基板10にあっては、このハーネスLが接続されるコネクタを有する実装面のみをモールド樹脂により樹脂モールドすれば、プリント基板12上の電子部品や導電パターンに対して雨滴等による悪影響が及ぶのを防止することができる。
【0039】
ところで、図1に示すように、制御基板10のプリント基板の裏面12b側は、本実施例ではモールド樹脂が充填されない密閉空間S2となっている。
即ち、プリント基板12の部品実装用のスルーホールは、部品実装の段階で半田によりシールされることになるので、空間S2は密閉されるのである。
この密閉空間S2では、以下のような問題がある。
即ち、給湯器ケース21に雨滴等が当たり、飛散する過程において、気化熱が奪われる。これにより、給湯器ケース21が冷却され、同時に給湯器ケース21内も冷やされる。この時、このケース13の内側に結露を生じることがある。このような結露を原因とする湿気は短絡の原因となるので、これをケース13の外に排出する必要がある。
【0040】
このため、図9に示すように、ケース13の所定の箇所に、ドレン案内孔としての水抜き用の孔13aを設けることが好ましい。
この場合、水抜き用の孔13aは、制御基板10を給湯器20内に実装した状態における正立姿勢(図9の状態)において、ケース13の下端に設けることが好ましい。
【0041】
さらに、プリント基板12に実装される電子部品15を図9に示す下限ラインL1よりも上に装着するように定めておけば、上記水抜き孔13aは、この下限ラインL1より低い位置に設けることができる。このように、水抜き用孔13aは、プリント基板12に対する電子部品15の実装位置の限界(下限ラインL1)との関係で、ケース13の下端以外の箇所に設けることができる。
【0042】
また、図9のように構成した場合には、ドレンDがフランジ部16を越えてプリント基板12側にまわるおそれがある。
このため、例えば、図10に示すようにフランジ部36の一部を縮径して、プリント基板12の端部を受容し得る幅をもつ溝36aを設ける。
さらに、水抜き用の孔13aは、フランジ部36の高さより低い位置に設定されている。
【0043】
これにより、ドレンDがプリント基板12側にまわらないように構成することができる。
この場合、プリント基板12が紙製基板である場合においては、図9の状態であると、プリント基板12の端面から水を吸ってしまう。ところが、図10のような構成とすれば、プリント基板12の端面にドレンDが接触することが防止されるので、プリント基板12がドレンDに侵されるおそれはない。
尚、図9及び図10において、密閉空間S2内に吸湿材として、例えば活性炭を封入すると、この活性炭がケース13内の水分を吸着するので、より防滴効果が期待できる。
【0044】
ところで、図1の密閉空間S2に、上述のようにドレン案内孔を設けなくても、以下のような構成とすることにより、ケース13内の結露を防止することができる。
即ち、制御基板10にモールド樹脂14を適用する際、モールド作業を高温下で行う。これにより、密閉空間S2内に封入される空気の湿度は相対的に低くなるので、給湯器20の外部環境の温度変化があっても、ケース13内で結露を生じないようにすることが可能である。
【0045】
給湯器20が使用される環境の温度は、摂氏マイナス20度からプラス70度程度の範囲にあると考えられる。
したがって、その中央付近の温度である摂氏25度程度の温度環境においてモールド作業を行うと好ましい。
【0046】
このような構造とした場合は、密閉空間S2を完全に気密状態となるので、さらに問題となるのは外部環境の温度変化による密閉空気の膨張,収縮である。
このような現象により、プリント基板12にソリ等の変形を生じると、制御基板10の性能に影響を与えるので、次のような構造を採用すると好ましい。
【0047】
ここで、通常形成される制御基板10に用いられるプリント基板12の大きさは、基板のタイプによる極端な変化が少ない。そこで、一例として横300ミリメートル,縦104ミリメートルのプリント基板を用いた場合を想定すると、密閉空間S2は、125立方センチメートル程度の容積を有する。
この空間内の空気がプラスマイナス45度(摂氏)程度の温度変化に晒された場合の体積変化を計算すると、20.6cc程度である。
発明者等の実験によれば、これにプリント基板12の耐圧性をプラスマイナス0.005Kgf/平方センチメートル程度付与すると、結局、空間S2内で密閉された空気の体積の変動分は、プラスマイナス13cc程度と見ることができる。
【0048】
以上の点よりすると、図11に示すような圧力調整手段としてのエアリーク構造を形成すれば、外部環境の温度変化によりプリント基板12が悪影響を受けることを防止することが可能となる。
図において、ケース13の壁面には小孔13aを形成し、リークバルブ本体
31を装着する。このリークバルブ本体31にリーク孔31aが形成されている。上述の条件の場合、このリーク孔31aは非常に小さな孔径でよい。このリーク孔には風船32が連通されている。
これにより、密閉空間S2内の空気が膨張,収縮した場合には、変動体積分の空気は風船32が吸収することになる。
【0049】
図12は、本発明の制御基板の第2の実施例を示している。
図において、第1の実施例を同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略する。
この制御基板20にあっては、ケース13の一部,図示の場合底部の一部に薄肉部13cが設けられている。
この薄肉部13cは、密閉空間S2内の空気の膨張,収縮に応じて、鎖線で示すように変位する。これによって、周囲の温度変化に応じて密閉空間S2内の空気の体積が変化しても、この変化は薄肉部13cの変位により吸収される。
【0050】
尚、図5に示すように、制御基板10は、給湯器20の給湯器ケース21内で、実装面12aを図において左の内壁に対向するように配置してもよい。この場合には、例えばファンモータ24aから延びる電送線は、図示されているように、多少迂回させて制御基板10の実装面側である表側に引き回されることになる。
【0051】
上述した第1及び第2の実施例では、ケース内のプリント基板を1枚収容した構成について説明したが、これに限らず、例えば図13に示すように、ケース内に複数枚のプリント基板を収容するようにしてもよい。
この場合には、最も上面となるプリント基板12の実装面のみを樹脂モールドすればよいので、必要とされる回路規模に対して、最小の樹脂モールドにより制御基板30を構成できるという利点がある。
【0052】
また、上述の実施例では、給湯器に組み込まれる制御基板について説明しているが、本発明はこれに限らず、発熱部をもつ全ての燃焼装置に適用することができる。
さらに、また、本発明の制御基板のケースは、燃焼装置のいずれかの内壁と対向されて配置されるのであるが、この内壁とは、燃焼装置にビス等で取外し可能に構成されていてもよい。
さらに、上述の紙製基板には、紙フェノール基板,紙エポキシ基板を含むもである。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、簡単な作業により良好な絶縁性能を得ることができ、しかも安価に製造できる燃焼装置の制御基板と、そのモールド方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御基板の一実施例の構成を示す概略断面図である。
【図2】図1の制御基板を燃焼装置としての給湯器に装備した状態を示す分解斜視図である。
【図3】給湯器のケース内で図1の制御基板を配置した例を示す概略図である。
【図4】給湯器のケース内で図1の制御基板を配置した例を示す概略図である。
【図5】給湯器のケース内で図1の制御基板を配置した別の例を示す概略図である。
【図6】給湯器のケース内における図1の制御基板に対するハーネスの接続構造を示す概略平面図である。
【図7】図6の制御基板を引き出した状態を示す概略平面図である。
【図8】給湯器のケース内における図1の制御基板に対するハーネスの接続構造を示す概略側面図である。
【図9】図1の制御基板にドレン案内孔を設けた例を示す概略図である。
【図10】図1の制御基板にドレン案内孔を設けた別の例を示す概略図である。
【図11】本実施例の制御基板に設けた圧力調整機構の例を示す概略図である。
【図12】制御基板の第2の実施例を示す概略図である。
【図13】制御基板の第3の実施例を示す概略図である。
【図14】従来の制御基板のモールド構造を示す概略図である。
【符号の説明】
10 制御基板
12 プリント基板
13 ケース
14 モールド樹脂
15 電子部品
17 コネクタ
20 給湯器
13a ドレン案内孔(水抜き用孔)

Claims (13)

  1. 少なくとも一面が開放され、この開放面以外の閉塞された面側を燃焼装置のいずれかの内壁と対向させて配置されるケースと、
    このケースに収容され開放面側を部品実装面とした基板と、
    この基板の実装面側のみに施された樹脂モールドと、
    を備えることを特徴とする、燃焼装置の制御基板。
  2. 前記樹脂モールド面が燃焼装置の熱源に対向するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の燃焼装置の制御基板。
  3. 前記ケース内に前記基板が複数枚収容されるとともに、この複数枚の基板の一部または全部の実装面が樹脂モールドされていることを特徴とする、請求項1に記載の燃焼装置の制御基板。
  4. 前記ケース内の前記基板と前記ケース内壁により画成される空間に不活性ガスが封入されていることを特徴とする、請求項1に記載の燃焼装置の制御基板。
  5. 前記ケースの閉塞面側に設けられた孔を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置の制御基板。
  6. 前記実装面には、電送用のケーブルが接続されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置の制御基板。
  7. 前記孔が前記ケースに複数設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の燃焼装置の制御基板。
  8. 前記孔は、燃焼装置を正立させた状態において、前記ケースの下端領域以外の領域に設けられていることを特徴とする、請求項5または7の何れかに記載した燃焼装置の制御基板。
  9. 前記ケース内で基板とケース内壁とにより画成される空間内に吸湿材を収容したことを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載した燃焼装置の制御基板。
  10. 少なくとも一面が開放され、この開放面以外の閉塞された面側を燃焼装置のいずれかの内壁と対向させて配置されるケースと、
    このケースに収容され開放面側を部品実装面とし、この部品実装面にコネクタが設けられた基板と、
    この基板の実装面側に施された樹脂モールドと、
    前記ケースの閉塞面側に設けられこのケース内の密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段と
    を備えることを特徴とする、燃焼装置の制御基板。
  11. 少なくとも一面が開放された有底のケース内に部品実装面をこのケースの開放面側に向けた状態にて燃焼装置の制御用基板を収容し、
    次いで、前記ケースの開放面側から、前記基板の部品実装面に対してモールド樹脂を適用して、この部品実装面側のみを樹脂モールドすることを特徴とする、燃焼装置の制御基板のモールド方法。
  12. 前記樹脂モールドが真空中でなされることを特徴とする、請求項11に記載の燃焼装置の制御基板のモールド方法。
  13. 真空中において基材である第1液と凝固材である第2液を混合して前記モールド樹脂を得ることを特徴とする、請求項12に記載の燃焼装置の制御基板のモールド方法。
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