JP3665314B2 - 電気掃除機用集塵袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気掃除機用集塵袋に関するものであり、より詳細には、低圧力損失及び捕集効率に優れ、かつ使用時における破袋の生じにくい電気掃除機用集塵袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気掃除機用集塵袋として、内袋と外袋との2層構造からなるフィルター紙を用いることが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、かかるフィルター紙を使用した場合、カビや花粉などの微細塵を捕捉するためには紙の目付を増やす必要があり、その結果圧力損失が増加してしまうという課題を有していた。
また、捕集効率の向上を目的として、内袋に不織布を用いた集塵袋が提案されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照)。しかしながら、これらの集塵袋は使用中に補足される水分により破袋を招き、集塵袋としての機能を損なうといった欠点があった。
【0003】
このような課題を解決するために、例えばメルトブロー不織布からなるフィルター層と湿式不織布の補強層とが積層一体化された繊維シートを外袋として用いた電気掃除機用集塵袋が提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、かかる電気掃除機用集塵袋は、メルトブロー不織布と湿式不織布との接着強度が不十分なために、使用中に両者の間に層間剥離が生じてしまい、その結果、メルトブロー不織布の優れた粉塵捕集能力を充分に活用することができなかった。また、粒径の極めて細かい埃を吸塵した場合に目詰まりを起こしやすく、集塵性能については決して満足できるものではなかった。
【0004】
【特許文献1】
実開平6−48556号公報
【特許文献2】
特開平2−116338号公報
【特許文献3】
実用新案登録第3019283号公報
【特許文献4】
特開2000−195号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の問題を解決するものであり、従来の電気掃除機用集塵袋では十分に達成できなかった低圧力損失でしかも高捕集効率であり、かつ使用時における破袋の生じにくい電気掃除機用集塵袋を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の目付を有するメルトブロー不織布の片面または両面に、ポリビニルアルコール系繊維を特定量含有する湿式不織布を配置した積層構造の繊維シートを外袋として用いることにより、上記課題が解決できることを見出し本発明に到達した。
【0007】
すなわち本発明は、内袋と外袋とを有する電気掃除機用集塵袋であって、外袋が、繊維径10μm以下の繊維から構成されるメルトブロー不織布とその片面または両面にポリビニルアルコール系繊維を40%以上含む湿式不織布を積層一体化してなる目付が35〜80g/m2の繊維シートからなり、内袋が、目付10〜50g/m2、タテおよびヨコ方向における湿潤強力が15N/5cm以上、湿潤伸度が20%以上であり、通気度が50cc/cm2・sec以上の不織布からなることを特徴とする電気掃除機用集塵袋である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の電気掃除機用集塵袋は内袋と外袋との2層構造からなり、外袋にメルトブロー不織布とポリビニルアルコール系繊維を含む湿式不織布とが積層されてなる繊維シートを用いることが重要である。
本発明の電気掃除機用集塵袋の外袋を構成する繊維シートの一層に用いるメルトブロー不織布のポリマー素材は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミドなど熱可塑性ポリマーであれば特に限定されるものではないが、商品を安価に消費者に提供する観点からポリオレフィン、特にポリプロピレンからなるメルトブロー不織布が好ましい。
【0009】
また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、抗菌剤、防カビ剤等の薬剤を該熱可塑性繊維に添加したり、不織布とした後に後加工処理することは何ら差し支えない。
【0010】
該メルトブロー不織布を構成する単繊維径は捕集効率向上の点から10μm以下であり、5μm以下が好ましい。しかし繊維径が小さすぎても圧力損失が増大するという問題が生じる場合があるので、1μm以上であることが好ましい。また、該メルトブロー不織布の目付は、3〜30g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましい。目付が30g/m2を超えると圧力損失が大きくなって掃除機の吸引力が低下してしまい、一方、目付が3g/m2未満であると捕集効率が低下する場合がある。より良好な捕集効率を発揮するには、5〜10g/m2が特に好ましい。かかるメルトブロー不織布は、所定の熱可塑性ポリマーを溶融温度以上に加熱し、ノズルより加圧押出しすることによって糸条を形成し、さらに加熱空気をポリマーノズル孔の周辺から噴出させて糸条を細化しながら金網上に捕集する、一般的なメルトブロー技術により製造することができる。
【0011】
該メルトブロー不織布の片面または両面に積層される湿式不織布は、ポリビニルアルコール系繊維を40%以上含むことが重要である。該ポリビニルアルコール系繊維は、適度な量を用いることによって湿式不織布に充分な強度を与えるので、メルトブロー不織布の機械的強度を補強するための役割を果たす。また、メルトブロー不織布と湿式不織布との積層時に充分な接着強度を与えるので、集塵袋として用いた場合に層間剥離といった欠点を防ぐこともできる。特に本発明においては、該湿式不織布が7〜20%のポリビニルアルコール系バインダー繊維および30〜80%のポリビニルアルコール系主体繊維を含むことが好ましい。ポリビニルアルコール系バインダー繊維の量が少なすぎると湿式不織布の強力およびメルトブロー不織布との接着力が不足し、多すぎると捕集効率が低下し、かつコスト的に不利になるなどの欠点を生じる場合がある。捕集効率とメルトブロー不織布との接着強度との両立の観点から配合されるポリビニルアルコール系バインダー繊維は7〜20%が好ましく、より好ましくは10〜15%である。また、本発明に用いられるポリビニルアルコール系主体繊維は30〜80%が好ましく、50〜75%の範囲で混合されることがより好ましい。該ポリビニルアルコール系主体繊維の混合比率が30%未満では充分な強度が得られにくく、逆に80%を超えるとバインダー繊維の混合比率を所望の値に保つことが困難となる場合がある。本発明においてポリビニルアルコール系主体繊維を用いるメリットは、通気抵抗を増加させることなく集塵袋の強度を向上させることにある。すなわち、ポリビニルアルコール系バインダー繊維とポリビニルアルコール系主体繊維を併用することによって、得られる湿式不織布に適度な空隙を形成させることができるため、通気抵抗が低く、しかも強度の優れた集塵袋を作製することができ、さらに粒径の非常に細かい埃を吸塵する際により優れた効果を発揮する。
【0012】
なお、本発明においてポリビニルアルコール系バインダー繊維は、80℃以下の水に溶解するものであって、ケン化度は99.5モル%以下のものが好ましい。また、ポリビニルアルコール系主体繊維は90℃以下の水には溶解せず、ケン化度は99.9モル%以上のものが好ましい。また、該ポリビニルアルコール系主体繊維は、アセタール化処理が施されていることが好ましい。なお、アセタール化度は15〜40モル%が好ましく、25〜35モル%がより好ましい。いずれの繊維も構成するポリビニルアルコールの重合度は1000〜2500であることが好ましい。
本発明に用いるポリビニルアルコール系繊維の製法は、公知の方法を採用することでき、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法のいずれかを採用すればよい。
【0013】
本発明に用いるポリビニルアルコール系繊維は、湿式不織布として使用するためその繊度は0.3〜10dtexが好ましく、より好ましくは、0.5〜5dtexである。また、カット長は1〜20mmが好ましく、より好ましくは2〜10mmである。該ポリビニルアルコール系繊維の繊度およびカット長が、上記の範囲外であると抄造する際に繊維の分散が不良となる場合がある。
【0014】
本発明において、メルトブロー不織布にポリオレフィン系ポリマー、特にポリプロピレンを用いた場合であっても、湿式不織布中におけるポリビニルアルコール系繊維の含量を上記の範囲とすることによってメルトブロー不織布と湿式不織布からなる繊維シートが使用中においても剥離することがなく、捕集効率の高い集塵袋が得られるばかりでなく、粒径が1μm以下といった極めて細かい粒子を効率よく捕集することができ、しかも目詰まりを極めて起こしにくい。
なお、本発明において、メルトブロー不織布と湿式不織布との剥離の生じにくさを示す尺度として、破裂強度を用いることができる。該破裂強度はミューレン法低圧測定器による測定で、196kPa以上有しているのが好ましく、より好ましくは294kPa以上である。また、湿潤状態においては、69kPa以上が好ましく、88kPa以上の破裂強度を有しているのがより好ましい。すなわち本発明の電気掃除機用集塵袋は、乾燥状態、湿潤状態を問わず使用中の破裂についても優れた耐性を有しているという利点も有する。
【0015】
また、該湿式不織布には他の繊維を配合してもよいが、配合される他の繊維としては、合成繊維やパルプ等が挙げられるが、地合の均質性を保つためにはパルプを用いることが好ましい。シートに嵩高性や通気性を付与するためには合成繊維との併用がより望ましく、両者を適宜混合して配合するのがより好ましい。しかし、パルプの使用量が多量になると通気抵抗が大きくなる場合があり、また、合成繊維の混率を増やすとポリビニルアルコール系バインダー繊維との接着性が低下して必要な強度が得られにくくなる場合がある。本発明に用いるパルプは、特に限定されるものではなく、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)等の木材パルプを用いることができる。
【0016】
該湿式不織布の目付は30〜65g/m2が好ましく、より好ましくは、40〜60g/m2である。目付が30g/m2未満では充分な補強効果と層間接着効果が得られず、逆に65g/m2を超えると厚くなりすぎて最終商品の取扱い性が不便になる場合がある。なお、上記メルトブロー不織布の両面に該湿式不織布を積層する場合は、使用する湿式不織布の合計目付が上記の範囲となるよう調整すればよい。このような湿式不織布は、通常の抄紙法により製造することができる。
【0017】
本発明では、外袋としてメルトブロー不織布と湿式不織布が積層されてなる繊維シートを用いるが、優れた捕集効率確保の観点から、該繊維シートの目付は35〜80g/m2であり、好ましくは40〜70g/m2である。該繊維シートの積層方法は、特に限定されるものではなく、例えば湿式不織布の抄紙工程中において用いられる乾燥用フェルトドライヤーのフェルト面にメルトブロー不織布を導入して、乾燥と積層とを同時に行うなどの方法は、接着強度も高く工程的にも経済的であり好ましい手段といえる。いずれにせよ、積層により捕集効率の低下や圧力損失の増大をもたらすことなく強固な接着を行うことが重要である。なお、本発明においてメルトブローの片面に湿式不織布を積層した繊維シートを用いる場合は、湿式不織布が集塵袋の最外層となるよう配置するのが好ましい。
【0018】
次に本発明の電気掃除機用集塵袋を構成する内袋について説明する。
本発明に用いる内袋としては、通常用いられる濾紙、乾式不織布、湿式不織布等を用いることができるが、捕集効率と圧力損失のバランスに優れ、かつ湿潤時の使用においても破袋しにくい点で、不織布を用いる。本発明において内袋は、主に粒径30μm以上といった比較的粒径の大きい埃を捕集する役割を果たし、粒径1μm以下の極めて細かい埃は内袋を通過し、外袋にて捕集される。
【0019】
特に本発明においては、内袋として、目付が10〜50g/m2、タテおよびヨコ方向における湿潤強力が15N/5cm以上かつ湿潤伸度が20%以上であり、さらに通気度が50cc/cm2・sec以上である不織布を用いる。かかる不織布を用いることで、内袋は粒径の大きい埃をより効率よく捕集でき、粒径の細かい埃を選択的に外袋へ通過させるので、外袋では粒径の細かい埃のみを捕集することができ、目詰まりが生じ難い集塵袋を得ることができる。
【0020】
内袋に用いられる不織布を構成する繊維は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性ポリマーからなる繊維を用いることができるが、ヒートシール性に優れる等の理由により、特にポリプロピレンが好ましい。本発明に用いられる不織布はスパンボンド不織布が特に好適であるが、カードを用いて製造されるサーマルボンドタイプの乾式不織布も通気度が大きいので好適に使用される。また、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布とが2層以上に積層されたような素材も用いることができる。
【0021】
内袋に用いられる不織布の目付は5〜50g/m2であり、特に10〜30g/m2が好ましい。目付が5g/m2未満では、捕集効率が悪く、埃による外袋の目詰まりを早めてしまい集塵袋の寿命を損なうと同時に、湿潤強度が不足して捕捉された水分により破袋を招く場合がある。一方、目付が50g/m2を超えると圧力損失が高くなりすぎて掃除機の吸引力が低下する場合がある。
また、該不織布は、タテおよびヨコ方向における湿潤強度が15N/5cm以上、破断伸度が20%以上である場合に掃除機が埃と水とを同時に吸い込んだ時などに起こる内袋の濡れによる破袋を防ぐことができる。なお、本発明にいうタテ方向とは不織布のMD方向であり、ヨコ方向はCD方向を示すものである。
【0022】
また、内袋用不織布の通気度は50cc/cm2・sec以上であり、より好ましくは200cc/cm2・sec以上である。50cc/cm2・sec未満の場合は、内袋が早く目詰まりを起こし、掃除機の使用時間に伴う圧力損失の増大が大きくなる場合がある。
【0023】
本発明の電気掃除機用集塵袋は、例えば上記した内袋と外袋を用いて袋本体とし、該袋本体に取り付け板を設けることで作製することができる。袋本体と取り付け板には、埃を導入するための導入口が設けられており、これら袋本体と取り付け板の導入口が合致するように接着する。取り付け板を構成する素材については、特に限定されず、厚紙や合成樹脂を用いることができる。また、本発明の電気掃除機用集塵袋の形状についても特に限定はなく、使用する電気掃除機に応じて適宜設定すればよい。
得られた電気掃除機用集塵袋は、電気掃除機に装着し使用することができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例における各物性値は以下の方法により測定したものである。
1.圧力損失、捕集効率
a)粒径の大きい埃の捕集効率
JIS C9108−1992に示された吸引仕事率測定装置用いて測定を行った。電気掃除機として市販の電気掃除機(松下電器産業社製:MC−S62P)を用い、高速風速を適用して吸引を行って測定した。小麦粉(平均粒径65μm)30gを上記測定装置に投入した後における集塵袋の風上と風下との圧力差を圧力損失とした。
また捕集効率(%)は小麦粉30gを投入した後、以下のようにして求めた。
捕集効率(%)=[捕集前後の集塵袋の質量増加(g)/30(g)]×100
b)粒径の細かい埃の捕集効率
柴田科学社製マスク性能試験装置AP−9000型を用い、次の条件により内袋を上流側とし吸気抵抗が500Paになった時点での集塵袋に堆積したNaCl量(mg)とその時の捕集効率を試験装置に表示された値を読み取り、求めた。
NaCl粒径:平均粒径0.1μm
流量:30L/min
【0025】
2.強度
JIS L1906に準じて測定した。なお、測定は湿潤時について測定した。
【0026】
3.伸度
JIS L1906に準じて測定した。なお、測定は湿潤時について測定した。
【0027】
4.通気度
JIS L1096 A法(フラジール形法)に準じて測定した。
5.破裂強度
JIS L1096 A法(ミューレン形法)に準じて測定した。なお、測定は乾燥時(標準状態)と湿潤時について測定した。
6.繊維径
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影し、不織布を構成する繊維100本の平均値を求め、繊維径とした。
【0028】
実施例1
外袋用にポリビニルアルコール系主体繊維(クラレ社製VPB103、1.1dtex、カット長3mm)を60%、ポリビニルアルコール系バインダー繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)を12%、ポリプロピレン繊維(チッソ社製、2.2dtex、カット長3mm)8%およびパルプNBKP20%を原料として、通常の抄紙法で目付20g/m2の湿式不織布を製造した。
一方、メルトインデックス(JIS K 6758準拠;230℃、2.16kg荷重)が600g/10分であるポリプロピレン樹脂を用いて、通常の方法により目付7g/m2のメルトブロー不織布を得た。この不織布を構成する繊維の平均繊維径は電子顕微鏡による写真から判定して2.8μmであった。
なお、湿式不織布の抄紙工程中におけるフエルトドライヤーでの乾燥時に、フエルト面にメルトブロー不織布を導入して同時に積層し繊維シートとした。さらに得られた繊維シートを再度フエルトドライヤーに導入し、別ロールに巻取っておいた湿式不織布をメルトブロー不織布面にあわせて積層一体化し、メルトブロー不織布を中間層とし両側に湿式不織布(合計目付40g/m2)が配置されてなる目付47g/m2の3層構造を有する外袋用繊維シートを得た。得られた繊維シートの積層強度はきわめて強固であり、破裂強度353kPa、湿潤時における破裂強度は118kPaを示し、全く層剥離が見られなかった。
また、目付17g/m2を有するポリプロピレンスパンボンド不織布を用いて内袋を製造した。このスパンボンド不織布はタテおよびヨコ湿潤強度がそれぞれ42N/5cm、22N/5cmであり湿潤伸度はタテ方向50%、ヨコ方向55%であり、厚みは0.19mmであった。
【0029】
得られた内袋および外袋を重ね、47cm巾にスリットした。次に、外袋の外側となる部分に直径5cmの開口部(塵導入口)を設け、流れ方向に両サイドから折り目(ガゼット)を入れ、流れ方向の製品巾を12cmとした。この時、熱シールによって背ばりを行った。
続いて流れ方向の長さが31cmとなるようにカットし、生産の流れを直角方向に変更し、両サイドの開口部に2cmの折りしろをつけて熱シールした。さらに上記塵導入口に、ガイド、切り欠き、ウレタン製パッキンを有する口紙(11cm×12.5cm、厚さ2mm)をとりつけ、電気掃除機用集塵袋を得た。結果を表1および表2に示す。
【0030】
実施例2
外袋用にポリビニルアルコール系主体繊維(クラレ社製VPB103、1.1dtex、カット長3mm)70%、ポリビニルアルコール系バインダー繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)15%、およびパルプNBKP15%からなる目付22g/m2の湿式不織布を製造した。
また、実施例1と同様にして目付5g/m2のポリプロピレンメルトブロー不織布を準備した。実施例1と同様の積層方法で、メルトブロー不織布の両側に上記湿式不織布が配置されてなる目付49g/m2の繊維シートを得た。得られた繊維シートの破裂強度は324kPa、湿潤時の破裂強度は103kPaであった。
一方、内袋用として、繊維径5.5μm、目付4g/m2のポリプロピレンメルトブロー不織布の両面に、目付5g/m2のポリプロピレンスパンボンド不織布を積層し、エンボス加工(エンボス面積率7%)を施して複合化した合計目付14g/m2の積層不織布を用いた。この積層不織布の湿潤強度はタテ、ヨコ方向それぞれ35N/5cm、18N/5cmであり、湿潤伸度はタテ、ヨコ方向それぞれ40%および52%であった。(表1、表2)
【0031】
実施例3
外袋用にポリビニルアルコール系主体繊維(クラレ社製VPB103、1.1dtex、カット長3mm)65%、ポリビニルアルコール系バインダー繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)10%、ポリエステル繊維(2.8dtex、カット長3mm)12%およびパルプNBKP13%からなる目付50g/m2の湿式不織布を製造した。
一方、実施例1と同様にして目付6g/m2のポリプロピレンメルトブロー不織布を準備し、実施例1と同様な方法で目付41g/m2の2層構造の繊維シートを得た。内袋には実施例1と同じポリプロピレンスパンボンド不織布を用いて集塵袋を得た。(表1、表2)
【0032】
比較例1
内袋用にパルプNBKP70%、ポリエステル繊維(1.7dtex、カット長3mm)24%およびポリビニルアルコール系バインダー繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)6%からなる目付20g/m2の湿式不織布を用い、外袋用にパルプNBKP65%、ポリプロピレン繊維(1.7dtex、カット長3mm)28%、ポリビニルアルコール系バインダー繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)7%からなる目付48g/m2の湿式不織布を用いて集塵袋を得た。(表1、表2)
【0033】
比較例2
実施例1と同様のポリプロピレン樹脂を用いて、通常の方法により目付10g/m2のメルトブローン不織布を得た。一方、パルプ55%、ポリオレフィン系熱融着複合繊維(チッソ社製「EAファイバー」)39%およびポリビニルアルコール系繊維(クラレ社製VPB101、1.7dtex、カット長4mm)6%を原料として、通常の抄紙法で目付25g/m2の湿式不織布を得た。ついで、この湿式不織布を得られたメルトブローン不織布の両面に配置し、120℃で熱プレスして三層を一体化した。得られた積層繊維シートを外袋として用い、比較例1で使用した内袋を用いたこと以外は実施例1と同様にして電気掃除機用集塵袋を得た。(表1、表2)
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
本発明の掃除機用集塵袋は、圧力損失と捕集効率のバランスに優れ、かつ粒径の細かい埃も効率よく吸塵可能であった。また、直径9cm、深さ2cmの灰皿にタバコの吸殻3本と水50ccを加え、上記実施例および比較例の集塵袋を備えた電気掃除機より吸引試験を行った。各例についてそれぞれ10枚ずつ試験を行ったところ、本発明の集塵袋を用いた場合はいずれも破袋は生じなかった。しかし、比較例1の集塵袋を用いた場合には10袋のうち4袋について、内袋および外袋の破袋が見られ、比較例2の集塵袋を用いた場合には10袋のうち4袋について、内袋の破袋が見られた。
【0037】
【発明の効果】
本発明の掃除機用集塵袋は、接着強度が十分なため使用中または成型加工中に層剥離する恐れがない上に、圧力損失及び捕集効率のバランスに優れているので、電気掃除機用集塵袋として高性能のものであり、かつ安価に消費者に提供できる。また、本発明の電気掃除機用集塵袋は、粒径の極めて細かい埃も効率よく捕集でき、目詰まりの生じ難いものである。
Claims (2)
- 内袋と外袋とを有する電気掃除機用集塵袋であって、外袋が、繊維径10μm以下の繊維から構成されるメルトブロー不織布とその片面または両面にポリビニルアルコール系繊維を40%以上含む湿式不織布を積層一体化してなる目付が35〜80g/m2の繊維シートからなり、内袋が、目付10〜50g/m 2 、タテおよびヨコ方向における湿潤強力が15N/5cm以上、湿潤伸度が20%以上であり、通気度が50cc/cm 2 ・sec以上の不織布からなることを特徴とする電気掃除機用集塵袋。
- 該湿式不織布がポリビニルアルコール系バインダー繊維を7〜20%、ポリビニルアルコール系主体繊維を30〜80%含む湿式不織布である請求項1記載の電気掃除機用集塵袋。
Priority Applications (4)
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