JP3664849B2 - 遊星ローラ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊星ローラ装置に関し、特に、低騒音を必要とする動力伝達装置に用いられる遊星式トラクションドライブなどに利用すると有効なものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクションドライブの動力伝達原理は、図5に示すように、周面同士の接触する対をなすローラ101,102に荷重Pを付与しながら一方のローラ101を回転させることにより、伝達力fP(fはトラクション係数)を生じさせて他方のローラ102をfPの摩擦力で回転させるものである。このような原理を遊星方式の変速機に応用した従来の遊星式トラクションドライブを図3に示す。
【0003】
図3に示すように、固定支持されるリングローラ1の内部には、太陽ローラ2が当該リングローラ1と同軸をなして配設されており、当該太陽ローラ2は、軸受2a,2bにより回転可能に支持されている。リングローラ1と太陽ローラ2との間には、円筒型をなす遊星ローラ3が上記ローラ1,2と同一方向へ軸心を向けるようにして配設されており、当該遊星ローラ3は、上記太陽ローラ2の回転に伴って、回転(自転)しながらリングローラ1の内周面に沿って転動(公転)することができるようになっている。つまり、太陽ローラ2に遊星ローラ3を当接させながらリングローラ1を焼き嵌めすることにより、前述した原理で説明した荷重を上記ローラ2,3に与えるようにしているのである。
【0004】
図3に示すように、遊星ローラ3の内部には、遊星ピン5が遊星軸受4を介して回転可能に差し込まれている。遊星ピン5には、前記太陽ローラ2に対して同軸上に位置するように軸受6bで回転可能に支持されたドライブ軸6のフランジ部6aが差し込まれると共に、締付ナット7が螺合している。つまり、ドライブ軸6は、フランジ部6aが締付けナット7により遊星ピン5に固定されているのである。なお、図3中、8はスラスト受板である。
【0005】
このような遊星式トラクションドライブでは、太陽ローラ2が回転すると、前述したように、当該太陽ローラ2の回転に伴って遊星ローラ3が回転(自転)しながらリングローラ1の内周面に沿って転動(公転)し、遊星ピン5が太陽ローラ2を中心に公転してドライブ軸6のフランジ部6aを周方向に回転させることにより、ドライブ軸6を太陽ローラ2よりも遅く変速して回転させることができる。なお、スラスト受板8に代えて、例えば、図4に示すように、保持器9を用いたタイプもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような従来の遊星式トラクションドライブでは、太陽ローラ2に遊星ローラ3を当接させながらリングローラ1を焼き嵌めするにあたって、リングローラ1や太陽ローラ2の軸心に対して遊星ローラ3の軸心を完全に平行に設定することが困難であるため、図5に示すように、遊星ローラ3の軸心が太陽ローラ2の軸心に対して角度θを有するように傾斜してしまう。このため、遊星ローラ3の自転および公転の際に作用する力Fの方向が太陽ローラ2の軸心と直交する方向に対して角度θ分だけ傾いてしまい、遊星ローラ3に太陽ローラ2の軸心方向への力T(=F・sinθ)が作用し、遊星ローラ3が太陽ローラ2の軸心方向に沿って次第にずれて前記スラスト受板8または前記保持器9に接触してしまう。
【0007】
このような遊星ローラ3とスラスト受板8または保持器9との接触部分は転がり状態でなく滑り状態であるため、潤滑油の供給が不十分であったり、表面粗さが大きいと、摩耗等を生じてしまい、ひどい場合には焼き付き等に至ってしまう虞があった。
【0008】
このような問題は、上述した遊星式トラクションドライブを含めて、遊星ローラ装置全般で起こり得ることであった。
【0009】
このようなことから、本発明は、摩耗や焼き付き等の発生を防止することができる遊星ローラ装置を提供することを目的とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するための、本発明による遊星ローラ装置は、リングローラと、前記リングローラ内に同軸をなして回転可能に配設された太陽ローラと、前記リングローラと前記太陽ローラとの間に配設され、上記太陽ローラの回転に伴って自転しながら上記リングローラに沿って公転する遊星ローラとを備えてなる遊星ローラ装置であって、前記遊星ローラの両端側に当該遊星ローラと同軸をなしてそれぞれ設けられ、当該遊星ローラの軸心方向側ほど小径となるように周縁端に丸みを形成した円盤状のガード部材と、前記リングローラの内周面に前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該リングローラの軸心方向内側の面を径方向内側ほど薄肉となるようにテーパ状に形成した第一ガードリングと、前記太陽ローラに前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該太陽ローラの軸心方向内側の面を径方向外側ほど肉薄となるようにテーパ状に形成した第二ガードリングとを備えてなることを特徴とする。
【0011】
上述の遊星ローラ装置において、前記ガード部材の周縁端の丸みの曲率半径中心が前記遊星ローラの軸心の中心と一致していることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明による遊星ローラ装置を遊星式トラクションドライブに利用した場合の実施の形態を図1,2を用いて説明する。なお、図1は、その概略構造図、図2は、図1の要部の抽出拡大図である。
【0013】
図1,2に示すように、固定支持される環状のリングローラ1の内部には、太陽ローラ2が当該リングローラ1と同軸をなして配設されており、当該太陽ローラ2は、軸受2a,2bにより回転可能に支持されている。リングローラ1と太陽ローラ2との間には、円筒型をなす遊星ローラ3が上記ローラ1,2と同一方向へ軸心を向けるようにして配設されており、当該遊星ローラ3は、上記太陽ローラ2の回転に伴って、回転(自転)しながらリングローラ1の内周面に沿って転動(公転)することができるようになっている。
【0014】
図1,2に示すように、遊星ローラ3の内部には、遊星ピン5が遊星軸受4を介して回転可能に差し込まれている。遊星ピン5には、前記太陽ローラ2に対して同軸上に位置するように軸受6bで回転可能に支持されたドライブ軸6のフランジ部6aが差し込まれると共に、締付ナット7が螺合している。つまり、ドライブ軸6は、フランジ部6aが締付けナット7により遊星ピン5に固定されているのである。
【0015】
また、図1,2に示すように、前記遊星ローラ3の両端側には、当該遊星ローラ3の外径と同一サイズの外径をなす円盤状のガード部材11が当該遊星ローラ3と同軸をなしてそれぞれ設けられている。これらガード部材11の周縁端は、軸心方向側ほど小径となるように丸みを形成されており、その曲率半径の中心点が遊星ローラ3の軸心の中心(幾何学形状の中心)に位置している。
【0016】
一方、リングローラ1の内周面の上記遊星ローラ3の両端部近傍には、当該遊星ローラ3を挟むようにして対をなす第一ガードリング12が当該リングローラ1と同軸をなしてそれぞれ取り付けられており、当該第一ガードリング12は、上記遊星ローラ3と対向する側の面が径方向内側ほど薄肉となるようにテーパ状にそれぞれ形成されている。太陽ローラ2の上記遊星ローラ3の両端側近傍には、当該遊星ローラ3を挟むようにして対をなす第二ガードリング13が当該太陽ローラ2と同軸をなしてそれぞれ嵌合しており、当該第二ガードリング13は、上記遊星ローラ3と対向する側の面が径方向外側ほど薄肉となるようにテーパ状に形成されている。なお、図1,2中、9は保持器である。
【0017】
このような遊星ローラ装置を用いた遊星式トラクションドライブでは、太陽ローラ2が回転すると、前述したように、当該太陽ローラ2の回転に伴って遊星ローラ3が回転(自転)しながらリングローラ1の内周面に沿って転動(公転)し、遊星ピン5が太陽ローラ2を中心に公転してドライブ軸6のフランジ部6aを周方向に回転させることにより、ドライブ軸6を太陽ローラ2よりも遅く変速して回転させる。
【0018】
このようにして遊星式トラクションドライブを使用するにあたって、先に説明したように、遊星ローラ3の軸心が太陽ローラ2の軸心に対して傾斜して、遊星ローラ3が太陽ローラ2の軸心方向に沿ってずれ始めたとしても、遊星ローラ3が保持器9に接触する前にガード部材11が前記ガードリング12,13に接触するため、ガード部材11が上記ガードリング12,13に転がり状態で接触しながら遊星ローラ3の保持器9への接触を防止する。
【0019】
したがって、滑り接触部分の発生をなくすことができるので、摩耗や焼き付き等の発生を防止することができる。
【0020】
また、ガード部材11が前記ガードリング12,13に片当りしてしまって、遊星ローラ3がモーメントを受けながら回転してしまっても、ガード部材11の周縁端の曲率半径の中心点が遊星ローラ3の軸心の中心(幾何学形状の中心)と一致しているため、ガード部材11と上記ガードリング12,13との接触部分に大きな回転抵抗を生じることがないので、摩耗や焼き付きを回避することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明による遊星ローラ装置は、リングローラと、前記リングローラ内に同軸をなして回転可能に配設された太陽ローラと、前記リングローラと前記太陽ローラとの間に配設され、上記太陽ローラの回転に伴って自転しながら上記リングローラに沿って公転する遊星ローラとを備えてなる遊星ローラ装置であって、前記遊星ローラの両端側に当該遊星ローラと同軸をなしてそれぞれ設けられ、当該遊星ローラの軸心方向側ほど小径となるように周縁端に丸みを形成した円盤状のガード部材と、前記リングローラの内周面に前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該リングローラの軸心方向内側の面を径方向内側ほど薄肉となるようにテーパ状に形成した第一ガードリングと、前記太陽ローラに前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該太陽ローラの軸心方向内側の面を径方向外側ほど肉薄となるようにテーパ状に形成した第二ガードリングとを備えてなることから、遊星ローラの軸心が太陽ローラの軸心に対して傾斜して、遊星ローラが太陽ローラの軸心方向に沿ってずれ始めた場合、ガード部材が前記ガードリングに転がり状態で接触するようになるので、滑り接触部分の発生をなくすことができ、摩耗や焼き付き等の発生を防止することができる。
【0022】
また、前記ガード部材の周縁端の丸みの曲率半径中心が前記遊星ローラの軸心の中心と一致していることから、ガード部材が前記ガードリングに片当りしてしまって、遊星ローラがモーメントを受けながら回転してしまっても、ガード部材と上記ガードリングとの接触部分に大きな回転抵抗を生じることがないので、摩耗や焼き付きを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遊星ローラ装置を遊星式トラクションドライブに利用した場合の実施の形態の概略構造図である。
【図2】図1の要部の抽出拡大図である。
【図3】従来の遊星式トラクションドライブの一例の概略構造図である。
【図4】従来の遊星式トラクションドライブの他の例の要部の抽出拡大図である。
【図5】トラクションドライブの原理説明図である。
【図6】遊星式トラクションドライブの課題説明図である。
【符号の説明】
1 リングローラ
2 太陽ローラ
3 遊星ローラ
4 遊星軸受
5 遊星ピン
6 ドライブ軸
6a フランジ部
7 締付ナット
9 保持器
11 ガード部材
12 第一ガードリング
13 第二ガードリング

Claims (2)

  1. リングローラと、
    前記リングローラ内に同軸をなして回転可能に配設された太陽ローラと、
    前記リングローラと前記太陽ローラとの間に配設され、上記太陽ローラの回転に伴って自転しながら上記リングローラに沿って公転する遊星ローラと
    を備えてなる遊星ローラ装置であって、
    前記遊星ローラの両端側に当該遊星ローラと同軸をなしてそれぞれ設けられ、当該遊星ローラの軸心方向側ほど小径となるように周縁端に丸みを形成した円盤状のガード部材と、
    前記リングローラの内周面に前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該リングローラの軸心方向内側の面を径方向内側ほど薄肉となるようにテーパ状に形成した第一ガードリングと、
    前記太陽ローラに前記遊星ローラを挟むように対をなして設けられ、当該太陽ローラの軸心方向内側の面を径方向外側ほど肉薄となるようにテーパ状に形成した第二ガードリングと
    を備えてなることを特徴とする遊星ローラ装置。
  2. 前記ガード部材の周縁端の丸みの曲率半径中心が前記遊星ローラの軸心の中心と一致していることを特徴とする請求項1に記載の遊星ローラ装置。
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