JP3664217B2 - 工作機械における工具主軸のシール装置 - Google Patents

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    • F16C33/74Sealings of sliding-contact bearings

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  • Sealing Of Bearings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、工作機械の工具主軸に用いられるシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械の工具主軸には、主軸の工具取付端部側から主軸頭内部に切削・研削油液(以後クーラントという)が浸入するのを防止するためにシール装置が設けられている。
【0003】
例えば、図24に示すように、研削盤の砥石軸101を支承する流体軸受102が形成された砥石頭100の先端面には、砥石軸101との間に間隙をもって貫通した砥石頭キャップ103が取り付けられ、砥石頭キャップ103から突出した砥石軸101の先端には、例えば砥石コア104aとその外周面の砥石層104bとからなる砥石車104が取り付けられ、砥石コア104aの内側面は、砥石頭キャップ103の前端面に隣接対向している。
【0004】
従来の技術における上記のシール装置は、砥石軸101の外周面に対向する砥石頭キャップ103の内周面に設けられた軸ラビリンス105及び砥石コア104aの内側面と砥石頭キャップ103の前端面との間に設けられた端面ラビリンス110とから構成されている。
【0005】
軸ラビリンス105は、砥石頭キャップ103の内周面に軸方向中間部に環状溝106が形成され、環状溝106により軸方向前後に二分された内周面に螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス107bと右ねじの後ねじラビリンス107aとして構成されている。そして、環状溝106の上方域溝底には、砥石頭100及び砥石頭キャップ103を貫通して外部に開放された通気孔108が開口している。
【0006】
これにより、砥石軸101の回転に伴い前ねじラビリンス107bは、環状溝106から砥石コア104a側へ空気の流れを生じさせてクーラントの浸入を防止し、後ねじラビリンス107aは環状溝114側への空気の流れを生じさせて軸受油の流出を防止している。
通気孔108は、環状溝106に空気を圧送する空気供給源(図示しない)に接続されており、適宜、空気の供給と供給停止・大気開放とが選択的に行われるようになっている。
【0007】
端面ラビリンス110は、砥石コア104aの内側面に環状段部111a及びL字断面の環状突部111bで形成された環状溝111に砥石頭キャップ103の前端面外周に形成されたL字断面の環状突部112が微小間隙をもって係合して構成されている。
砥石頭100の軸受面前端部に形成された環状溝113及び砥石頭100の前端面と砥石頭キャップ103の内周面後部とにより形成された環状溝114の各下方域溝底に開口した排出孔115は、砥石頭100に貫通して軸受油槽(図示しない)に連通している。
【0008】
研削盤の研削加工に際して、砥石車104の回転時、停止時に拘らず砥石車104の上方から研削箇所に向ってクーラントが噴出される。
その際、環状溝106は、空気供給源(図示しない)から通気孔108を介して空気が供給される場合と、空気供給が停止され、大気開放が行われる場合とがある。
軸ラビリンス105及び端面ラビリンス110により主軸頭100内、即ち流体軸受102側へのクーラントの浸入が防止される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
工作機械での加工の高速化においてクーラントの供給量が増大され、主軸頭内へのクーラントの浸入の可能性が増大した。
そこで、回転部と非回転部との間にラビリンスを形成し、主軸頭内へのクーラントの浸入を抑止するのであるが、クーラントの供給量の増大に対しラビリンスの形状の複雑化によりシール性能を高めることが考えられる。
【0010】
しかし、例えば、研削盤において、砥石コアと非回転部との間に設ける端面ラビリンスは、加工の高速化、即ち砥石車の高速回転化に伴い、砥石コアの遠心膨張、熱膨張のため形状の複雑化は問題がある。特に高速回転する砥石コア側に複雑形状のラビリンス部分を形成することは困難である。
そこで、従来の技術においては、砥石コアと非回転部との間に設ける端面ラビリンスは簡単形状にし、砥石軸と砥石頭との間に軸ラビリンスが設けられている。
【0011】
例えば、図24に示すように、上記のような従来の技術の工作機械の工具主軸のシール装置においては、研削箇所に向って噴出されるクーラントの流体軸受102側への浸入は、先ず端面ラビリンス110により抑止され、更に端面ラビリンス110を通過したクーラントの流体軸受102側への浸入は軸ラビリンス105で抑止される。
【0012】
しかし、軸ラビリンス105は、砥石軸101の回転中でなければ、有効に機能しない。そこで、通気孔108を介して環状溝106に空気を十分な圧力で供給すると、環状溝106において、流体軸受102側へのクーラントの浸入は砥石軸101の停止中でも抑止され、砥石軸101の回転中の浸入抑止は助長される。
ところが、環状溝106へ圧送される空気は、排出孔115を介して流体軸受102からの潤滑油に混入して軸受油槽に排出され、軸受油槽における潤滑油は泡立ち、それに対する対策が必要となる。
【0013】
そこで、環状溝106への空気の供給圧を低減するか、空気の供給を停止すると、軸受油槽における潤滑油の泡立ち問題は生じないが、砥石車104に大量のクーラントが供給されるため、流体軸受側へのクーラントの浸入の防止は、砥石軸101の回転中でも不十分であり、砥石軸101の停止中は、端面ラビリンス110が機能しないので流体軸受側へのクーラントの浸入の防止は望めない。
この発明は、工作機械における工具主軸のシール装置において、主軸頭内、即ち流体軸受側へのクーラントの浸入を問題少なく十分に防止することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械におけるこの発明の工具主軸のシール装置は、流体軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成されている。
【0015】
軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面とに二分割され、前端側の第1内周面及び後端側の第2内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなって構成されている形式や、主軸ハウジング前側部の内周面が、ラビリンス溝及び環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面と第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が工具主軸の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンスを形成し、それに続く、第2内周面及び第3内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなって構成されている形式がある。
【0016】
更に、前ラビリンスを形成する主軸ハウジング前側部の内周面が1つ以上の副ラビリンス溝により軸方向に複数に分割され、前ラビリンスが複数段となっていてもよい。
空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路が、ねじラビリンスの環状溝に連通され、更には同様の通気路が、前ラビリンス溝にも連通していてもよい。
【0017】
又、外部に開放した下向きの排出路が、ねじラビリンスの環状溝、若しくは前ラビリンス溝に連通している。同排出路は、前ラビリンス溝と副ラビリンス溝との夫々に連通していてもよい。更には、副ラビリンス溝は、独立した排出路でなく、前ラビリンス溝の排出路に絞り通路を介して連通してもよい。
端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部で構成され、その下方域部には外方に開放された排出開口部が形成されている。
【0018】
端面ラビリンス部は、円環状凹凸部だけでなく、円環状凹凸部より内径側で主軸ハウジング前側部の前端面に二重環状溝が形成され、二重環状溝の少なくとも一方の環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路が連通しており、二重環状溝の外側の環状溝も下向きの排出開口部で外部に連通している形式もある。
【0019】
軸ラビリンス部におけるラビリンス溝に連通した通気路や端面ラビリンス部における二重環状溝に連通した通気路を、端面ラビリンス部の円環状凹凸部に向って開口した主軸ハウジング前側部の円筒状隙間にも連通させてもよい。
端面ラビリンス部において、円環状凹凸部をその外周側から覆い、下方域で外方に連通する排出開口部が形成されているカバーを設けてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態における工作機械の工具主軸のシール装置について図面に従って説明する。この発明の実施の形態における工作機械の工具主軸のシール装置は、例えば図1に示すように研削盤の砥石軸に用いられる。
【0021】
即ち、研削盤の砥石軸2を支承する流体軸受3が形成された砥石頭1の先端面には、砥石頭1より小径であり、且つ砥石軸2が間隙をもって貫通した砥石頭キャップ4が取り付けられており、その砥石頭キャップ4から突出した砥石軸2の先端には、例えば砥石コア5aとその外周面の砥石層5bとからなる砥石車5が取り付けられ、砥石コア5aの内側面は、砥石頭キャップ4の前端面に隣接対向している。
砥石頭キャップ4の外周面には、図示しない砥石覆いの筒状取付け部が嵌着される。
【0022】
シール装置は、砥石軸2の外周面に対向する砥石頭キャップ4の内周面に設けられた軸ラビリンス10及び砥石コア5aの内側面と砥石頭キャップ4の前端面との間に設けられた端面ラビリンス30とから構成されている。
砥石頭1の軸受面前側部には環状溝6が形成されていると共に、砥石頭1の前端面とそれに当接する砥石頭キャップ4の後端面の段部とにより環状溝7が形成されており、環状溝6,7の各下方域溝底に開口した排出孔8は、砥石頭1に貫通して軸受油槽(図示しない)に連通している。
【0023】
図1に示す実施の第1形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、砥石頭キャップ4の内周面が、砥石頭キャップ4の内周面の軸方向中央域に形成された環状溝11により軸方向に第1内周面と第2内周面とに二分割され、前端側の第1内周面及び後端側の第2内周面には螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス14と右ねじの後ねじラビリンス15として構成されている。
【0024】
そして、前ねじラビリンス14は、砥石軸2の回転に伴い環状溝11から砥石コア5a側への空気の流れを生じさせることにより軸受側へのクーラントの浸入を防止し、後ねじラビリンス15は、環状溝11から環状溝7への空気の流れを生じさせることにより軸受油の流出を防止する。
従って、この前ねじラビリンス14・後ねじラビリンス15は、砥石軸2の回転方向が逆ならば、ねじの向きも逆向きとなる。
【0025】
そして、環状溝11の上方域溝底には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔16が開口している。通気孔16は、単に外部開放の場合と、環状溝11に空気を圧送する空気供給源に接続されている場合とがある。更に環状溝11の下方域溝底には、砥石頭キャップ4を貫通して外部に単に開放された排出孔17が開口している。
【0026】
端面ラビリンス30は、砥石コア5aの内側面に環状段部31a及びL字断面の環状突部31bで形成された環状溝31に砥石頭キャップ4の前端面外周に形成されたL字断面の環状突部32が微小間隙をもって係合して構成されている(図10a参照)。
【0027】
研削盤の研削加工に際して、砥石車5の回転時、停止時に拘らず砥石車5の上方から研削箇所に向ってクーラントが噴出される。
その際、空気供給源(図示しない)から通気孔16を介しての環状溝11への空気の圧送が行われる。
【0028】
端面ラビリンス30及び軸ラビリンス10により主軸頭1内、即ち流体軸受3側へのクーラントの浸入が抑止される。
クーラントは、一部が端面ラビリンス30を通過したとしても、前ねじラビリンス14により流体軸受3側へのクーラントの浸入が抑止される。
更に、クーラントは、前ねじラビリンス14を通過したとしても、環状溝11において、回転停止中でも空気流と共に排出孔17から下方に排出される。
【0029】
従って、流体軸受3側へのクーラントの多少の浸入及び排出孔8を介しての軸受油槽への空気流入による流体軸受の潤滑油への空気の多少の混入があったとしても、クーラントの浸入及び流体軸受の潤滑油への空気の混入は、従来の技術の場合に比し、十分に抑止される。
なお、後ねじラビリンス15は、流体軸受3側より環状溝11側への潤滑油の流出を抑止し、クーラントへの潤滑油の混入が防止される。
【0030】
図2に示す実施の第2形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、砥石頭キャップ4の内周面が、ラビリンス溝12及び環状溝11により軸方向に第1内周面、第2内周面及び第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が、砥石軸2の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンス13を形成し、中間の第2内周面及び後側の第3内周面には螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス14と右ねじの後ねじラビリンス15として構成されている。
【0031】
そして、環状溝11の上方域溝底には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔16が開口し、通気孔16は、単に外部開放の場合と、環状溝11に空気を圧送する空気供給源に接続されている場合とがある。更に環状溝11の下方域溝底には、砥石頭キャップ4を貫通して外部に単に開放された排出孔17が開口している。
端面ラビリンス30は、第1形態と同じである。
【0032】
クーラントの研削箇所への噴出、環状溝11に対する空気の圧送・排出及び端面ラビリンス30による浸入抑止は、第1実施の形態の場合と同様であるが、端面ラビリンス30を通過したクーラントの流体軸受3側への浸入は、先ず前ラビリンス13により抑止される。前ねじラビリンス14と後ねじラビリンス15との作用は、実施の第1形態の場合と同じである。
端面ラビリンス30を通過したクーラントが前ねじラビリンス14に到る前に、前ラビリンス13により抑止されるので、実施の第1形態の場合に比し、クーラントは、主軸頭1内、即ち流体軸受3側へ浸入し難い。
【0033】
図3に示す実施の第3形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、実施の第2形態においては、軸ラビリンス10の環状溝11の下方域溝底に排出孔17が開口しているのに対し、第3形態においては、軸ラビリンス10のラビリンス溝12の下方域溝底に排出孔18が開口している点及び第3形態においては、更に端面ラビリンス30の環状突部32の下方域部に外方に開放された排出切欠部33(図10a参照)が形成されている点を除いては、実施の第3形態は、第2形態と同じである。
【0034】
クーラントは、一部が端面ラビリンス30を通過したとしても、前ラビリンス13に到る前に、排出切欠部33から流出するので、軸ラビリンス10の作用が実施の第2形態の場合と同じであっても、第3形態においては、クーラントは、第2形態の場合より更に主軸頭1内、即ち流体軸受3側へ浸入し難い。
【0035】
更に、第3形態における排出孔18は、第2形態における排出孔17より流体軸受3より離れた部位、即ち環状溝11から流体軸受3側とは反対側に形成されているので、浸入したクーラントは、ねじラビリンス14,15に至る直前で排出孔18から排出されることになる。従って、実施の第2形態に比し、流体軸受3側及び排出孔8から軸受油槽へのクーラントの浸入が一層減少する。
【0036】
図4に示す実施の第4形態における回転軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、砥石頭キャップ4の内周面には軸方向に適宜の間隔をあけて列設されたラビリンス溝12及び環状溝11が形成され、砥石頭キャップ4の内周面は、ラビリンス溝12及び環状溝11により軸方向に第1内周面、第2内周面及び第3内周面に三分割され、前端側の第1内周面は、砥石軸2の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンス13を形成し、中間の第2内周面及び後側の第3内周面には螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス14と右ねじの後ねじラビリンス15として構成されている。
【0037】
環状溝11及びラビリンス溝12の各上方域溝底には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔16,19が開口し、通気孔16,19は、環状溝11及びラビリンス溝12に空気を圧送する空気供給源に接続されている。更にラビリンス溝12の下方域溝底には、砥石頭キャップ4を貫通して外部に単に開放された排出孔18が開口している。
【0038】
端面ラビリンス30は、砥石コア5aの内側面に環状段部31a及びL字断面の環状突部31bで形成された環状溝31に砥石頭キャップ4の前端面外周に形成されたL字断面の環状突部32が微小間隙をもって係合すると共に、砥石頭キャップ4の外周面前端の逆L字断面の環状突部34が微小間隙をもって外周環状突部31bを更に外周側から覆ってカバーとして構成されている。
環状突部32,34の下方域部には外方に開放された排出切欠部33,35が形成されている。(図10b参照)
【0039】
軸ラビリンス10においては、実施の第3形態の場合に加えて、更にラビリンス溝12にも通気孔19を介して空気が圧送されるので、端面ラビリンス30及び前ラビリンス13を通過したクーラントは、ラビリンス溝12において排出孔18から空気流と共に下方に排出される。従って、クーラントは、実施の第3形態の場合より更に環状溝11側、即ち流体軸受3側へ浸入し難い。
【0040】
しかも、環状溝11へ圧送される空気の圧力は、空気が後ねじラビリンス15を通過して流出し、排出孔8を介して軸受油槽へ流入し、流体軸受の潤滑油に混入する恐れを考慮して、上限の調節が難かしいが、ラビリンス溝12は、排出孔18と直通し、且つ排出孔8との間が隔てられているので、ラビリンス溝12への空気圧送は、流体軸受の潤滑油への混入に関する考慮の必要が環状溝11に関する場合より少ないので、クーラント浸入抑止に対して一層有効に機能させることができる。
【0041】
上記の形式においては、通気孔16は、通気孔19と共に空気供給源に接続されているが、通気孔16は、単に外部開放にする形式がとられてもよい。
そうすることにより、クーラント浸入抑止は、潤滑油への空気の混入の恐れが少なく、クーラント浸入抑止が十分行われるラビリンス溝12への空気の圧送にクーラント浸入抑止を託し、排出孔8に近い環状溝11からの空気の流出による流体軸受の潤滑油への空気の混入を防止する。
【0042】
端面ラビリンス30において、外周環状突部31bを外周側から覆う環状突部34は、環状溝31に環状突部32が係合したラビリンスに上方から噴出されるクーラントが直接当ることを防止し、ラビリンスの効果を高める。
そして、端面ラビリンス30を通過したクーラントは、排出切欠部33,35から外部へ流出する。
【0043】
図5に示す実施の第5形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、砥石頭キャップ4の内周面には軸方向に適宜の間隔をあけて列設されたラビリンス溝12及び環状溝11が形成され、砥石頭キャップ4の内周面は、ラビリンス溝12及び環状溝11により軸方向に第1内周面、第2内周面及び第3内周面に三分割され、前端側の第1内周面は、砥石軸2の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンス13を形成し、中間の第2内周面及び後側の第3内周面には螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス14と右ねじの後ねじラビリンス15として構成され、更に、前ラビリンス13は複数段に形成されている。
【0044】
即ち、前ラビリンス13を形成する第1内周面には、適宜の数の副ラビリンス溝20が軸方向に間隔をあけて列設されている。図示の例では第1内周面の軸方向中央には1つの副ラビリンス溝20が形成されて、前ラビリンス13は二段になっている。
【0045】
そして、環状溝11及びラビリンス溝12の各上方域溝底には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔16,19が開口し、通気孔16,19は、環状溝11及びラビリンス溝12に空気を圧送する空気供給源に接続されている。通気孔16は、実施の第4形態の場合と同様の趣旨で空気供給源に接続されないで単に外部開放の形式であってもよい。
更にラビリンス溝12及び副ラビリンス溝20の下方域溝底には、夫々砥石頭キャップ4を貫通して外部に単に開放された排出孔18,21が開口している。端面ラビリンス30は、実施の第1形態と同じ構成であり同じ機能を奏する。
【0046】
軸ラビリンス10においては、実施の第4形態の場合に加えて、前ラビリンス13が複数段に形成されるので、前ラビリンス13の軸方向寸法が長くなり剛性的には多少の問題が生じるが、クーラント浸入抑止性能が向上する。
即ち、クーラントが前段の前ラビリンス13を通過したとしても、副ラビリンス溝20において、空気流と共に排出孔21から下方に排出されるので、クーラントが後段の前ラビリンス13乃至前ねじラビリンス14の方に浸入する可能性が低減する。
【0047】
なお、通気孔16,19は、夫々ラビリンス溝12と環状溝11とに接続されているが、更に副ラビリンス溝20に開通する通気孔を設けても良い。(図示しない)そうすることにより、更にクーラントの浸入抑止効果を高めることができる。
【0048】
図6に示す実施の第6形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、第5形態においては、副ラビリンス溝20の下方域溝底に開口した排出孔21が排出孔18とは独立し直接外部に開放されているのに対し、第6形態においては副ラビリンス溝20の下方域は、ラビリンス溝12の下方域溝底から外部に単に開放された排出孔18に絞り22を介して連通している点を除いては、第5形態と同じであり、端面ラビリンス30は、第1形態と同じである。
【0049】
それらのクーラント浸入抑止機能は第5形態と同様であるが、特に、クーラント浸入抑止機能に関しては、副ラビリンス溝20にまで浸入したクーラントは、ラビリンス溝12から排出孔18を流れる空気流により絞り22を介して強制的に排出孔18へ排出される。
【0050】
図7に示す実施の第7形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、第3形態と同じ構造を備えている。
端面ラビリンス30は、砥石コア5aの内側面に環状段部31a及びL字断面の環状突部31bで形成された環状溝31に砥石頭キャップ4の前端面外周に形成された環状突部32が微小間隙をもって係合していると共に、環状突部32より内径側で砥石頭キャップ4の前端面に二重環状溝36a,36bが形成されて構成されている。
【0051】
そして、内側の環状溝36aの上方域には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔37が連通している。通気孔16,37は、環状溝11,36aに空気を圧送する空気供給源に接続されている場合と、単に外部開放の場合とがある。
更に、環状溝36bの下方域は、砥石頭キャップ4の端面に下方に向って形成された排出切欠部38により外方に連通している。
【0052】
砥石車5の上方から研削箇所に向って噴出されたクーラントの主軸頭1内、即ち流体軸受3側への浸入に対して、端面ラビリンス30による抑止は、実施の第1乃至6形態の端面ラビリンス30よりも十分に行われる。
即ち、環状溝31に環状突部32が係合した実施の第1乃至6形態の端面ラビリンス30によるクーラントの浸入の抑止に加えて、二重環状溝36a,36bは、更にクーラントの浸入を抑止する。
【0053】
しかも、クーラントが環状溝36bにまで浸入したとしても、通気孔37を介して環状溝36bに圧送された空気と共に排出孔38から下方に排出され、軸ラビリンス10に向ってクーラントの浸入の可能性は、かなり低減される。
即ち、実施の第5形態における前ラビリンス13と同様の機能が端面ラビリン30において備えられるのである。しかも、実施の第5形態における前ラビリンス13における軸方向寸法の長さによる剛性の問題は解消される。
そして、軸ラビリンス10の機能は、実施の第3形態と同様である。
【0054】
上記の実施の第4乃至第7形態において、通気孔16と通気孔19とは、砥石頭1を貫通して外部に開口した単一の通気孔が砥石頭キャップ4内において分岐した構造であってもよい。ラビリンス溝12と環状溝11とに対する空気圧送・空気圧送停止が一緒になる欠点があるが、図24に示すように従来の技術のものに対し砥石頭キャップ4の変更のみで対応し得る利点がある。
【0055】
図8に示す実施の第8形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、軸ラビリンス10は、砥石頭キャップ4の内周面には軸方向に適宜の間隔をあけて列設されたラビリンス溝12及び環状溝11が形成され、砥石頭キャップ4の内周面は、ラビリンス溝12及び環状溝11により軸方向に第1内周面、第2内周面及び第3内周面に三分割され、前端側の第1内周面は、砥石軸2の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンス13を形成し、中間の第2内周面及び後側の第3内周面には螺条が形成され、左ねじの前ねじラビリンス14と右ねじの後ねじラビリンス15として構成されている。
【0056】
そして、砥石覆い50は、その筒状取付け部50aが砥石頭キャップ4の外周面に間隙51をもって遊嵌され、砥石頭1の先端面に当接結合されることにより、砥石頭1に装着されている。
砥石頭キャップ4の外周面の軸方向後側域は前側域より小径となり砥石頭1の先端面と共に、環状溝を形成し、環状溝は、更に砥石覆い50の筒状取付け部50aの内周面と共に後述の環状の空気中間室52を形成する。
【0057】
そして、砥石頭キャップ4には、ラビリンス溝12の上方域と空気中間室52とを連通する通気孔39が形成され、更に砥石覆い50の筒状取付け部50aには、空気供給源に接続されて空気中間室52に空気を圧送する通気孔53が形成されている。
環状溝11の上方域溝底には、砥石頭キャップ4及び砥石頭1を貫通して外部に開放された通気孔16が開口している。
【0058】
更にラビリンス溝12の下方域溝底には、砥石頭キャップ4を下方に貫通して間隙51に連通した排出孔40が開口し、更に砥石覆い50の筒状取付け部50aの内周面には、排出孔40に続き、砥石覆い50の内面に開口した排出溝54が形成されている。
【0059】
端面ラビリンス30は、砥石コア5aの内側面に環状段部31a及びL字断面の環状突部31bで形成された環状溝31に砥石頭キャップ4の前端面外周に形成された環状突部41が微小間隙をもって係合して構成されている。従って、空気中間室52と連通した間隙51は環状溝31に向って開口している。環状突部41の下方域部には外方に開放された排出切欠部42が形成されている。
【0060】
軸ラビリンス10に関しては、通気孔53及び通気孔39が実施の第4形態の通気孔19に該当し、実施の第4形態と同じ機能である。
そして、通気孔53を介して空気中間室52に圧送される空気は、更に、通気孔39を介してラビリンス溝12に圧送されると共に、間隙51を介して端面ラビリンス30の環状溝31に流出して、端面ラビリンス30より内径側へのクーラントの浸入を抑止する。
【0061】
前記の端面ラビリンス30のクーラントの浸入抑止の性能は、環状溝31に環状突部32が係合しただけの実施の第1乃至第7形態の端面ラビリンス30より向上する。
クーラントは、一部が端面ラビリンス30を通過したとしても、前ラビリンス13に到る前に、排出切欠部42から外部に流出し、又、ラビリンス溝12に浸入したクーラントは、排出孔40及び排出溝54から外部に流出する。
【0062】
図9に示す実施の第9形態における工作機械の工具主軸のシール装置について説明すると、図8に示す実施の第8形態の工作機械の工具主軸のシール装置の端面ラビリンス30において、環状溝31に環状突部41が微小間隙をもって係合している上に、更に環状突部41より内径側で砥石頭キャップ4の前端面に二重の環状溝36a,36bが形成されて構成されている。
【0063】
実施の第8形態において、空気中間室32とラビリンス溝12の上方域とが通気孔39で連通されているのに対し、実施の第9形態においては、空気中間室32と二重環状溝の内側の環状溝36aの上方域が砥石頭キャップ4を貫通して形成された通気孔39により連通している。即ち、実施の第7形態において、通気孔37に実施の第8形態と同様に中間空気室32を形成し、中間空気室32からの間隙51が環状溝31に向って開口している構造である。
【0064】
なお、当然のことながら、通気孔39は環状溝36b側に開口していてもよく、又、実施の第8形態と同様にラビリンス溝12に開口していても良く、その開口先及び開口本数は適宜選択し得るものである。
軸ラビリンス10に関しては、通気孔53及び通気孔39が実施の第7形態の通気孔37に該当し、実施の第7形態と同じ機能であり、端面ラビリンス30に関しては、実施の第7形態と同じ機能である。
【0065】
上記の実施の各形態において、砥石頭キャップ4の内周面には、軸線方向で狭い範囲に幅狭で深い円周方向の溝、特に複数の溝を形成し、しかも夫々の溝には適宜選択的に開口する通気孔及び排出孔を形成する必要がある。
しかも、所定の溝には十分な空気供給をするような通気通路を開口する必要が生じる。
【0066】
即ち、ねじラビリンスの環状溝11への通気孔が狭いと空気供給停止時にねじラビリンスの機能により環状溝11内の圧力が低下して、ねじラビリンスの機能が低下する。クーラント浸入防止用の前ねじラビリンス14は、環状溝12があるから多少の機能低下は許せるが、流体軸受潤滑油流出防止用の後ねじラビリンス15の機能低下は、潤滑油の流出を容易にするので許せない。
【0067】
又、ねじラビリンス環状溝11への空気の供給量が多過ぎると、軸受油槽への空気の導入量が増大し、軸受油槽での泡立ちや油漏れの原因となるため、ねじラビリンスの環状溝11への空気の導入は、適正な値に限定されると共に、環状溝14へ空気の導入は十分にする必要がある。
上記のように砥石頭キャップ4の狭い区域に適正な寸法の環状溝や通気孔を複数設けるよう加工することは非常に難しい。
そこで、砥石頭キャップ4を単体でなく、2つの部品を一体に結合して構成することにより砥石頭キャップ4の加工が容易になる。
【0068】
砥石頭キャップ4の一例として、図4に示す実施の第4形態における砥石頭キャップ相当物が2個の部材(第1キャップ部材61・第2キャップ部材62)で組立てた複合砥石頭キャップの実施の形態について説明する。
実施の第10形態における複合砥石頭キャップ4aは、図11及び図13に示すように、第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との2部材から構成されている。
【0069】
複合砥石頭キャップ4aの前端部となる円環板部61aと外周部となる円筒部61bとから形成された第1キャップ部材61の円筒部61bに厚肉円筒体である第2キャップ部材62が打ち込み、冷し嵌めにより嵌着され両者が一体となって図4の砥石頭キャップ4と同じような複合砥石頭キャップ4aが形成されている。
【0070】
第2キャップ部材62の前端面と第1キャップ部材61の円環板部61aの内側面との間には適宜の間隙、即ち通気間隙70が保たれ、通気間隙70は、図4の砥石頭キャップ4の通気孔19に連通したラビリンス溝12に相当し、孔加工を要しないで、深いラビリンス溝が形成され得る。
【0071】
又、砥石頭1には、実施の第4形態においては、空気供給の個別制御の便のため通気孔16と通気孔19とが設けられているが、実施の第10形態においては、加工を優先して通気孔16,19の一方が省略され、両者を共通にする単一の通気孔16(19)が形成されている。図11に示す第1形式では通気孔19が、図13に示す第2形式では通気孔16が形成されている。
【0072】
図11に示す第1形式の複合砥石頭キャップ4aにおいては、第1キャップ部材61の円筒部61bの上部を半径方向に貫通する通気孔16aが穿設されると共に、砥石頭1における外部からの通気孔19に続くように後端面から通気孔16aに達するように軸線方向に通気孔16bが穿設されている。
【0073】
通気孔16aは、第1キャップ部材61の外周面から通気孔16bに達するまでは塞栓されており、通気孔16aと通気孔16bとは連通した鉤形の通気孔となっている。
又、円筒部61bの下部を半径方向に貫通する排出孔18が穿設されている。
【0074】
第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との後端面は同一平面になることが好ましいが、第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との嵌着組立てで、後端面が誤差で同一平面でなくても、主軸頭1の先端面に複合砥石頭キャップ4aの後端面が当接されて組み立てられるとき、外側からのクーラントの浸入を防止するため、少なくとも第1キャップ部材61の後端面が主軸頭1の先端面に当接する必要がある。
そのとき、第2キャップ部材62の後端面と主軸頭1の先端面との間に隙間が生じることになり、空気供給に問題が生じる。従って、通気孔19に連通する通気孔は、第1キャップ部材61に形成されているのである。
【0075】
第2キャップ部材62の上部域適宜の円弧範囲には、通気孔16aに一致する軸線方向位置で外周面に沿って適宜の深さ・幅の円弧溝63が形成されている。そして、円弧溝63と通気間隙(ラビリンス溝)70とを連通する軸線方向の切欠溝が形成されると共に、円弧溝63と環状溝11とを連通する半径方向の通気孔16cが穿設されている。前記切欠溝と第1キャップ部材61とにより通気孔16dが形成される。(図12参照)
【0076】
又、第2キャップ部材62の下部域適宜の円弧範囲には、外周面及び前端面に開放された適宜幅・深さの円弧状凹部が形成され、円弧状凹部は第1キャップ部材61の内周面と共に排出通路18aを形成し、排出通路18aは排出孔18に連通する。
【0077】
図13に示す第2形式の複合砥石頭キャップ4aにおいては、第1キャップ部材61の円筒部61bの下部を半径方向に貫通する排出孔18が穿設されている。第2キャップ部材62の上部域適宜の円弧範囲には、環状溝11に一致する軸線方向の位置で外周面に沿って適宜の深さ・幅の円弧溝63が形成されている。
【0078】
そして、第2キャップ部材62において砥石頭1における外部からの通気孔16に続くように後端面から円弧溝63に達するように軸線方向に通気孔16bが穿設されていると共に、円弧溝63通気間隙(ラビリンス溝)70とを連通する軸線方向の通気孔16dが穿設されている。更に、円弧溝63と環状溝11とを連通する半径方向の通気孔16cが穿設されている。(図14参照)
【0079】
第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との後端面は同一平面にするべく、嵌着組立て後の平面加工が施されるか、Oリング等による主軸頭1の先端面との間の密封が施されるかして、既述のクーラント浸入や空気供給の問題を解消すると、第1形式と異なり、通気孔16に連通する通気孔16bを第2キャップ部材61に形成することができるのである。
従って、第2形式の複合砥石頭キャップ4aにおいては、通気路は全て第2キャップ部材62に対する加工だけでよく、通気孔に塞栓する必要もない。
【0080】
上記の第1形式と同様に、第2キャップ部材62の下部域適宜の円弧範囲には、外周面及び前端面に開放された適宜幅・深さの円弧状凹部が形成され、円弧状凹部は第1キャップ部材61の内周面と共に排出通路18aを形成し、排出通路18aは排出孔18に連通する。
【0081】
上記の実施の第10形態(第1形式及び第2形式)において、円弧溝63に対する通気孔16a・通気孔16b、通気孔16d及び通気孔16cの開口位置は、円弧溝63の円弧範囲内のいずれでもよいが、通気孔16d及び通気孔16cの開口位置を円弧溝63の両端域にし、通気孔16a・通気孔16bの開口位置を両者の中間にして、その距離を適宜振り分けて、通気孔16dと通気孔16cとから流出する空気流量を適宜配分する。なお、通気孔16cの出口にノズルを設けてもよい。
【0082】
上記のようにして、ねじラビリンスの環状溝11への空気供給量は適正に調節され得る。
円筒部61bの下部には、排出通路8aの円弧範囲内で開口する複数の排出孔18,18・・・が穿設されていてもよい。
【0083】
上記の実施の第10形態においては、ラビリンス溝12が第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との間の間隙で形成されているが、ねじラビリンスにおける環状溝11を別々のキャップ部材間の間隙で形成されている形態も考えられる。
【0084】
第11形態における砥石頭キャップは、図15及び図16に示すように、第10形態の場合と同様に第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との2部材から構成されている複合砥石頭キャップ4aであり、複合砥石頭キャップ4aの一例として、図4に示す実施の第4形態における砥石頭キャップ4に相当するものの実施の形態について説明する。
そして、砥石頭1には、実施の第4形態の場合と同様の個別の通気孔16及び通気孔19が穿設されその前端面に開口している。
【0085】
実施の第11形態における複合砥石頭キャップ4aにおいては、第1キャップ部材61は、砥石頭キャップ4の前端部となる円環板部61aと外周部となる円筒部61bとから形成され、第2キャップ部材62は、前端側の小径円筒部62aと後端側の大径円筒部62bとから形成されて外周面に段部が生じ、第2キャップ部材62の小径円筒部62aと大径円筒部62bの段差は第1キャップ部材61の円筒部61bの肉厚となる。
【0086】
第2キャップ部材62の小径円筒部62aが第1キャップ部材61の円筒部61bに嵌着されて、第1キャップ部材61の円筒部61bの後端面に第2キャップ部材62の外周面段部が当接して、第1キャップ部材61と第2キャップ部材62とは一体となり、図4の砥石頭キャップ4と同じものになる。
砥石頭1での通気孔が個別の通気孔16及び通気孔19に対応する形態においては、第1キャップ部材61と第2キャップ部材62との嵌着において、冷し嵌め等の必要がない。
【0087】
第2キャップ部材62の小径円筒部62aの前端面と第1キャップ部材61の円環板部61aの内側面との間には適宜の間隙、即ち通気間隙(ラビリンス溝)70が保たれ、通気間隙70は、図4の砥石頭キャップ4の通気孔19に連通したラビリンス溝12に相当し、孔加工を要しないで、深いラビリンス溝が形成され得る。
【0088】
図15に示す第1形式の複合砥石頭キャップ4aにおいては、第1キャップ部材61の円筒部61bの上部を半径方向に貫通する通気孔19aが穿設されると共に、砥石頭1における外部からの通気孔19に続くように後端面から通気孔19aに達するように軸線方向に通気孔19bが穿設されている。通気孔19aは、第1キャップ部材61の外周面から通気孔19bに達するまでは塞栓されており、通気孔19aと通気孔19bとは連通した鉤形の通気孔となっている。
【0089】
第2キャップ部材62の小径円筒部62aの上部域適宜の円弧範囲には、外周面及び前端面に開放された適宜幅・深さの円弧状凹部が形成され、円弧状凹部は第1キャップ部材61の内周面と共に通気路19dを形成し、通気路19dは通気孔19aに連通する。
【0090】
更に、第2キャップ部材62の小径円筒部62aを半径方向に貫通して環状溝11の溝底に至るように通気孔16cが穿設されており、又、第2キャップ部材62には、砥石頭1における外部からの通気孔16に連通するように、後端面から通気孔16cに達するように軸線方向に通気孔16bが穿設されており、小径円筒部62aの外周面における通気孔16cの開口は塞栓されており、通気孔16cと通気孔16bとは連通した鉤形の通気孔となっている。
【0091】
そして、第1キャップ部材61と第2キャップ部材62とが一体結合された状態になったとき、砥石頭1における外部からの通気孔19と第1キャップ部材61の通気孔19bとを連通するように、第2キャップ部材62の後端面から第1キャップ部材61の通気孔19bに達するまで軸線方向に通気孔19cが穿設されている。
【0092】
図16に示す第2形式の複合砥石頭キャップにおける第2キャップ部材62には、小径円筒部62aの外周面から半径方向に貫通して環状溝11の溝底に至るように、通気孔16cが穿設されている。
又、第2キャップ部材62には、砥石頭1における外部からの通気孔16及び通気孔19に連通するように、後端面から通気孔16cに達するように軸線方向に通気孔16b及び通気孔19cが穿設されている。
【0093】
第2キャップ部材62の小径円筒部62aの上部域適宜の円弧範囲には、外周面及び前端面に開放された適宜幅・深さの円弧状凹部が形成され、円弧状凹部は第1キャップ部材61の内周面と共に通気路19dを形成し、通気路19dは通気孔19cに連通する。そして、第2キャップ部材62の通気孔16cは、第2キャップ部材62の小径円筒部62aの外周面の開口部が塞栓されている。
【0094】
第2形式の複合砥石頭キャップ4aにおいては、通気路は全て第2キャップ部材62に対する加工だけでよく、通気孔に対する塞栓箇所も1箇所になる。
上記の第1形式及び第2形式のいずれにおいても、第1キャップ部材61の円筒部61bの下部を半径方向に貫通する排出孔18が穿設されており、第2キャップ部材62の下部域適宜の円弧範囲には、外周面及び前端面に開放された適宜幅・深さの円弧状凹部が形成され、円弧状凹部は第1キャップ部材61の内周面と共に排出通路18aを形成し、排出通路18aは排出孔18に連通する。
【0095】
図17及び図18に示す第12形態における工具主軸のシール装置においては、環状溝11の空気圧が大きいと排出孔8へ空気が導入され、軸受油槽での泡立ちや油漏れの原因となり、逆に空気圧が小さいと充分なシール効果を得ることができないため、空気圧を適切に調整する必要があるということに鑑みて圧力調整手段が講じられている。即ち、流入側の通気孔にオリフィスが設けられると共に、排出側に圧力調整弁が設けられる。
【0096】
シール装置の一例としての図1に示す実施の第1形態におけるシール装置及び図4に示す実施の第4形態の変形(通気孔16と通気孔19は、単一の共通の通気孔となり、環状溝11にも排出孔17が形成されている)におけるシール装置に対してその手段が適用された実施の形態を説明する。従って、空気圧調整手段の適用は実施の第1形態及び第4形態の変形におけるシール装置に限らない。
【0097】
砥石頭1に先端面に当接する砥石頭キャップ4の後端面における通気孔16の開口部に環状のオリフィス71が嵌着されている。
そして、前後ねじラビリンス14,15間の環状溝11の排出孔17には、圧力調整弁72(例えばばねボール弁形式圧力調整弁)が嵌着されている。圧力調整弁72は、排出孔17に嵌着されないで、排出孔17に接続された適宜の排気管路に設けられていてもよい。
【0098】
通気孔16に対する空気供給源からの空気供給量が少量でも、十分な圧力が維持され、工具主軸のシール装置のシール効果が維持される。即ち、空気供給源からの供給量を削減できるので、省エネルギ・省資源となる。又、空気供給系において、減圧弁や流量調整弁の設置が省略され得るので、装置も簡素化され、保守管理も容易となり、低コストにつながる。
更に、空気供給源からの供給空気圧の変動や、装置の違いによる流路抵抗のばらつきがあっても、ねじラビリンスにおける空気圧が適正に保持される。
【0099】
実施の第13形態における工具主軸のシール装置には、図19及び図20に示すように、空気供給源からの管路を通気孔の流入開口に接続するのに際し、通気孔の流入開口部Aが大径に拡径されて大気に開放されていると共に、空気供給源からの管路Pの流出端がノズル81に形成され、拡径された通気孔の流入開口部Aに対し周囲に間隙Dをもたせて前記ノズル81が挿入されている。
【0100】
図19に示す第1形式の工具主軸のシール装置は、図4に示す実施の第4形態の形式に適用した例であり、図20に示す第2形式の工具主軸のシール装置は、その変形で通気孔16が通気孔19に接続され通気孔19が共通の通気孔となっている形式に適用した例である。
【0101】
拡径開口に空気噴出ノズルを挿入するという構成の代りに、図21に示すような略管状体の接続部材80を用いてもよい。空気供給源からの管路Pは、接続部材80を介して通気孔19の流入開口に接続されている。
接続部材80は、管路Pの開口先端に対する結合部83と通気孔19に対する結合部84との中間部にノズル81が形成され、ノズル81の先端位置において半形方向に外周面に開口し、外部の大気に連通する一対の開放孔82,82が形成されている。
【0102】
通気孔16が別設されている形式の場合、単に開放されている通気孔16にもノズル81と開放孔82とが形成された接続部材80を介して空気供給源からの管路Pが接続されていてもよい。
管路P中に減圧弁や流量調整弁の設置は必要としないが、それらの設置があってもよい。
【0103】
ノズル81からの空気の噴流は、周囲の間隙d又は開放孔82,82から大気の空気を巻き込んで、空気供給源からの供給量以上の空気が砥石頭キャップの内面に供給され、工具主軸のシール装置のシール効果が向上する。
即ち、空気供給源からの供給量を削減できるので、省エネルギ・省資源となる。又、空気供給系において、各種弁を必要としないので、装置も簡素化され、保守管理も容易となり、低コストをもたらす。
万一、空気供給系の故障が生じても、解放大気からの空気が流入して一応のシール効果が維持され得る。
【0104】
実施の第14形態における工具主軸のシール装置は、図22及び図23に示すように、砥石軸2に後端側から先端近傍まで中心孔20が形成され、中心孔20の後端側には冷却空気供給源からの管路が接続されており、中心孔20の先端部においては、工具主軸のシール装置の砥石頭キャップ4の内周面に開口した通気孔が形成されている。
【0105】
この構成は、既述の各種砥石頭キャップ4に適宜され得るが、図22に示す第1形式においては、図1の実施の第1形態の工具主軸のシール装置に適用した例を示しており、一対の通気孔91,91が、中心孔20の先端部において半径方向に砥石軸2の外周面に開口し、図1の実施の第1形態の工具主軸のシール装置の通気孔16の代りに、環状溝11に向っている。
【0106】
又、図23に示す第2形式においては、図2の実施の第2形態の工具主軸のシール装置に適用した例を示しており、通気孔91,91は、図2の実施の第2形態の工具主軸のシール装置のラビリンス溝12に向って開口している。又、必要に応じて、ラビリンス溝12に向う通気孔91,91だけでなく、環状溝11に向う通気孔91も併設してよい。
【0107】
更に、ラビリンス溝12の下方域溝底には、砥石頭キャップ4を貫通して外部に単に開放された排出孔18が開口しており、環状溝11の排出孔17は、図示のように、圧力調整弁72が設けられていてもよく、又は外部に貫通していなくでもよい。
冷却空気供給源から中心孔20に供給された冷却空気は、砥石軸2の冷却を行う。
【0108】
それと共に、通気孔91,91から工具主軸のシール装置の環状溝11やラビリンス溝12に向って噴出し、溝内の圧力を高め、外部からのクーラントの流体軸受3への浸入を防止すると共に、浸入したをクーラントを空気により排出する。それと同時に、環状溝11に流入した空気により後ねじラビリンス15のポンプ作用を向上させ、排出孔8側の圧力を高めて軸受油槽へ軸受油を向わせ、外部への軸受油の漏出を防止する機能を向上させる。
【0109】
冷却流体は、油液でなく空気であるので、戻り流路を設ける必要はない。
即ち、砥石軸2の冷却、クーラントの浸入防止及び軸受油の漏出防止を簡単な構造手段により同時に行うことができる。
【0110】
上記実施の第1乃至第14形態の端面ラビリンス30において、外周環状突部31bを外周側から覆う環状突部34が存在する場合と存在しない場合とが図示されているが、それは、各実施の形態において、いずれの形式も適宜選択し得るものである。
又、上記実施の第1乃至第14形態における前ラビリンスの複数段化、通気孔の複数化、通気孔の開口先、砥石頭キャップの中間空気室・間隙等は、適宜に選択組合せの構成を採り得る。
【0111】
【発明の効果】
この発明の工作機械の工具主軸のシール装置においては、クーラントは、前ねじラビリンスを通過したとしても、環状溝において、回転停止中でも空気流と共に排出路から下方に排出される。従って、クーラントの浸入及び流体軸受の潤滑油への空気の混入は、従来の技術の場合に比し、十分に抑止される。(請求項1)
【0112】
環状溝におけるクーラントの排出に加えて、クーラントの浸入抑止は、前ラビリンスによる抑止が加わるので、一層向上する。(請求項2)
流体軸受から隔てられたラビリンス溝に排出路が形成されているので、クーラントは、一部が端面ラビリンスを通過したとしても、前ラビリンスに到る前に、排出路から流出し、主軸頭内へ浸入し難い。(請求項3)
【0113】
ラビリンス溝にも通気路を介して空気が圧送される形式では、端面ラビリンス及び前ラビリンスを通過したクーラントは、ラビリンス溝において排出路から空気流と共に下方に排出されるので、更に環状溝側へ浸入し難い。
しかも、環状溝へ圧送される空気の圧力は、空気が後ねじラビリンスを通過して流出し、軸受油槽へ流入し、流体軸受の潤滑油に混入する恐れを考慮して、上限の調節が難かしいが、ラビリンス溝は、排出路と直通し、且つ主軸ハウジングの軸受部より隔てられているので、ラビリンス溝への空気圧送は、軸受の潤滑油への混入に関する考慮の必要が環状溝に関する場合より少ないので、有効に機能する。
【0114】
上記の形式においては、環状溝の通気路が単に外部開放にする形式であれば、潤滑油への空気の混入の恐れが少なく、クーラント浸入抑止が十分行われるラビリンス溝への空気の圧送にクーラント浸入抑止を託し、軸受に近い環状溝からの空気の流出による軸受の潤滑油への空気の混入を防止する。(請求項4)
【0115】
工具主軸のシール装置においては、十分な性能を発揮するには、ラビリンス溝及び前後ねじラビリンス間の環状溝への供給空気が十分で且適正な量でなければならず、しかもそのためには、砥石頭キャップの内周面の軸線方向で狭い範囲に幅狭で深い円周方向の溝、特に複数の溝を適正な寸法で形成し、その夫々に通気孔を連通するように加工しなければならない。
この発明の工具主軸のシール装置の複数に分割された砥石頭キャツプを用いた場合、上記の加工が非常に容易になる。(請求項5)
【0116】
軸ラビリンスにおいて、前ラビリンスが複数段に形成されることにより、クーラント浸入抑止性能を向上させることができる。即ち、クーラントが前段の前ラビリンスを通過したとしても、副ラビリンス溝において、空気流と共に排出路から下方に排出されるので、クーラントが後段の前ラビリンス乃至前ねじラビリンスの方に浸入する可能性が低減する。
【0117】
又、副ラビリンス溝を環状溝に連通した排出路に絞り通路を介して連通させることにより、副ラビリンスに浸入したクーラントは、この絞り通路を介して強制的に排出路から排出されるため、環状溝側へのクーラントの浸入を更に抑止することができる。(請求項6,7)
【0118】
上方から加工箇所に向って噴出されたクーラントの主軸ハウジング内への浸入に対して、端面ラビリンスによる抑止は、一層十分に行われる。
即ち、円環状凹凸部の端面ラビリンスによるクーラントの浸入の抑止に加えて、二重環状溝は、更にクーラントの浸入を抑止する。
【0119】
しかも、クーラントが二重環状溝にまで浸入したとしても、通気路を介して環状溝に圧送された空気と共に排出路から下方に排出され、軸ラビリンスに向ってのクーラントの浸入の可能性は、かなり低減される。
空気が圧送される前ラビリンスと同様の機能が端面ラビリンにおいて備えられるのであり、しかも、前ラビリンスへの空気圧送の形式における軸方向寸法の長さによる剛性の問題は解消される。(請求項8)
【0120】
工具主軸のシール装置においては、環状溝の空気圧が大きいと排出孔へ空気が導入され、軸受油槽での泡立ちや油漏れの原因となり、逆に空気圧が小さいと充分なシール効果を得ることができないため、空気圧を適切に調整する必要があるが、この発明の工具主軸のシール装置においては、適正な空気圧を保持することができる。(請求項9)
【0121】
軸ラビリンス部におけるラビリンス溝や端面ラビリンス部における二重環状溝の少なくとも一方の環状溝に連通した通気路から更に主軸ハウジング前側部の円筒状隙間を介して端面ラビリンス部の円環状凹凸部に向って空気が圧送される形式では、端面ラビリンス部の性能が向上する。(請求項10,11)
【0122】
端面ラビリンス部において、円環状凹凸部をその外周側から覆い、下方域で外方に連通する排出開口部が形成されているカバーが設けられると、円環状凹凸部に上方から噴出されるクーラントが直接当ることを防止し、ラビリンスの効果を高める。(請求項12)
【0123】
ノズルからの空気の噴流は、周囲の間隙又は開放孔から大気の空気を巻き込んで、空気供給源からの供給量以上の空気が砥石頭キャップの内面に供給され、工具主軸のシール装置のシール効果が向上する。即ち、空気供給源からの供給量を削減できるので、省エネルギ・省資源となる。又、空気供給系において、各種弁を必要としないので、装置も簡素化され、保守管理も容易となり、低コストをもたらす。万一、空気供給系の故障が生じても、解放大気からの空気が流入して一応のシール効果が維持され得る。(請求項13)
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第1形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図2】この発明の実施の第2形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図3】この発明の実施の第3形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図4】この発明の実施の第4形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図5】この発明の実施の第5形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図6】この発明の実施の第6形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図7】この発明の実施の第7形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図8】この発明の実施の第8形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図9】この発明の実施の第9形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図10】この発明の実施の形態における砥石軸のシール装置の端面ラビリンスの断面図である。
【図11】この発明の実施の第10形態の第1形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図12】図11の線A−Aにおける断面図である。
【図13】この発明の実施の第10形態の第2形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図14】図13の線A−Aにおける断面図である。
【図15】この発明の実施の第11形態の第1形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図16】この発明の実施の第11形態の第2形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図17】この発明の実施の第12形態の第1形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図18】この発明の実施の第12形態の第2形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図19】この発明の実施の第13形態の第1形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図20】この発明の実施の第13形態の第2形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図21】この発明の実施の第13形態における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の空気供給路の接続部材の断面図である。
【図22】この発明の実施の第14形態の第1形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図23】この発明の実施の第14形態の第2形式における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【図24】従来の技術における流体軸受で支承された研削盤の砥石軸のシール装置の断面図である。
【符号の説明】
1 砥石頭
2 砥石軸
3 流体軸受
4 砥石頭キャップ
5 砥石車
5a 砥石コア
5b 砥石層
6,7 環状溝
8 排出孔
10 軸ラビリンス
11 環状溝
12 ラビリンス溝
13 前ラビリンス
14 前ねじラビリンス
15 後ねじラビリンス
16,16a,16b,16c,16d 通気孔
19,19a,19b,19c,19d 通気路
37,39,53 通気孔
17,18,21,40 排出孔
18a 排出通路
20 副ラビリンス溝
22 絞り
30 端面ラビリンス
31 環状溝
31a 環状段部
31b,32,34,41 環状突部
33,35,38,42 排出切欠部
36a,36b (二重)環状溝
50 砥石覆い
50a 筒状取付け部
51 間隙
52 空気中間室
54 排出溝
4a 複合砥石頭キャップ
61 第1キャップ部材
61a 円環板部
61b 円筒部
62 第2キャップ部材
62a 小径円筒部
62b 大径円筒部
63 円弧溝
70 通気間隙(ラビリンス溝)
71 オリフィス
72 圧力調整弁
80 接続部材
81 ノズル
82 開放孔
83,84 結合部
A 流入開口部
D 間隙
P 管路
90 中心孔
91 通気孔

Claims (13)

  1. 主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械において、
    軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成され、
    軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面とに二分割され、前端側の第1内周面及び後端側の第2内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなり、環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路及び外部に開放した下向きの排出路が連通して構成され、
    端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部で構成されている
    ことを特徴とするシール装置。
  2. 主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械において、
    軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成され、
    軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、ラビリンス溝及び環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面と第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が工具主軸の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンスを形成し、それに続く、第2内周面及び第3内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなり、環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路及び外部に開放した下向きの排出路が連通して構成され、
    端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部で構成されている
    ことを特徴とするシール装置。
  3. 主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械において、
    軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成され、
    軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、ラビリンス溝及び環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面と第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が工具主軸の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンスを形成し、それに続く、第2内周面及び第3内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなり、環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路が連通し、ラビリンス溝には、外部に開放した下向きの排出路が連通して構成され、
    端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部で形成され、且つ下方域部に外方に開放された排出開口部が形成されて構成されている
    ことを特徴とするシール装置。
  4. 主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械において、
    軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成され、
    軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、ラビリンス溝及び環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面と第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が工具主軸の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンスを形成し、それに続く、第2内周面及び第3内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなり、ラビリンス溝及び環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした各通気路が連通し、ラビリンス溝には、外部に開放した下向きの排出路が連通して構成され、
    端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部で形成され、且つ下方域部に外方に開放された排出開口部が形成されて構成されている
    ことを特徴とするシール装置。
  5. 軸ラビリンス部及び端面ラビリンス部は、主軸ハウジンクの前側部に装着され、砥石軸が回転自在に貫挿された砥石頭キャップに形成され、砥石頭キャップは、軸線方向において複数の部材に分割され、それらの部材を通して通気孔が貫通されていると共に、隣接する2部材の一方の内側端面と他方の外側端面間の間隙によりラビリンス溝又はねじラビリンス間の環状溝が形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシール装置。
  6. 第1内周面が1つ以上の副ラビリンス溝により軸方向に複数に分割され、複数段の前ラビリンスとなり、少なくとも1つの副ラビリンス溝には外部に開放した下向きの排出路が連通している請求項4に記載のシール装置。
  7. 第1内周面が1つ以上の副ラビリンス溝により軸方向に複数に分割され、複数段の前ラビリンスとなり、少なくとも1つの副ラビリンス溝は環状溝に連通した排出路に絞り通路を介して連通している請求項4に記載のシール装置。
  8. 主軸ハウジングに軸受で回転可能に支承された工具主軸の先端に取り付けられ、加工時には外部からクーラントが供給される回転工具の内側面が主軸ハウジングの前端面に隣接対向している工作機械において、
    軸受より先端側で工具主軸の外周面に対向する主軸ハウジング前側部の内周面に設けられた軸ラビリンス部及び回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間に設けられた端面ラビリンス部とから構成され、
    軸ラビリンス部は、主軸ハウジング前側部の内周面が、ラビリンス溝及び環状溝により軸方向に第1内周面と第2内周面と第3内周面とに三分割され、前端側の第1内周面が工具主軸の外周面に微小間隙で対向した前ラビリンスを形成し、それに続く、第2内周面及び第3内周面には螺条が形成され、互にねじ方向が逆の前ねじラビリンスと後ねじラビリンスとなり、環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路が連通し、ラビリンス溝には、外部に開放した下向きの排出路が連通して構成され、
    端面ラビリンス部は、回転工具の内側面と主軸ハウジング前側部の前端面との間で互に微小間隙をもって係合した軸心中心の円環状凹凸部が形成され、円環状凹凸部より内径側で主軸ハウジング前側部の前端面に二重環状溝が形成され、二重環状溝の少なくとも一方の環状溝には、空気供給源に接続されるか又は単に外部に開放されるかした通気路が連通しており、且つ端面ラビリンス部の下方域部に外方に開放された排出開口部が形成されて構成されているシール装置。
  9. 下向きの排出路又はそれに接続する管路に所定圧以上で開放する圧力調整手段が設けられている請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のシール装置。
  10. 軸ラビリンス部におけるラビリンス溝に連通した通気路は、端面ラビリンス部の円環状凹凸部に向って開口した主軸ハウジング前側部の円筒状隙間にも連通している請求項4、請求項6又は請求項7のいずれかに記載のシール装置。
  11. 端面ラビリンス部における二重環状溝の少なくとも一方の環状溝に連通した通気路は、端面ラビリンス部の円環状凹凸部に向って開口した主軸ハウジング前側部の円筒状隙間にも連通している請求項8に記載のシール装置。
  12. 端面ラビリンス部において、円環状凹凸部をその外周側から覆い、下方域で外方に連通する排出開口部が形成されているカバーが設けられた請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のシール装置。
  13. 空気供給源が接続される通気路の供給口において、空気供給源からの空気流出口と外気開放口とが併設されている請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のシール装置。
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