JP4390339B2 - 工作機のクーラント吐出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピンドルに刃物を取り付けてワークの端面加工、あるいは孔あけ加工等を行う工作機に関し、特にクーラント(冷却液)をワークの切削部に向けて吐出する工作機のクーラント吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、図5、図6に示すものがあった。図5において、1は軸心部でスピンドル2を回転自在に支持するケーシングであり、後端部(図5において右端部)に大径の後部フランジ1aを有する。上記ケーシング1の外周に円筒状のケーシングカバー3を嵌合させてその後端を上記後部フランジ1aに当接させ、該カバー3の前部にシールフランジ4を、該シールフランジ4の前部にリング体5をそれぞれ同軸に嵌合させてこれらをケーシング1に固定する。
【0003】
上記後部フランジ1aから、ケーシングカバー3、シールフランジ4、及びリング体5に向けて軸方向に連通する流路1b,3a,4a,5aを形成し、上記後部フランジ1aの流路1bにクーラントが圧送される供給ホース7を接続する。上記リング体5の流路5aは該リング体5の後面に環状に形成し、図5、図6に示すように、上記リング体5の前面に流路5aと連通する6個のノズル6を円周方向に等ピッチで取り付ける。各ノズル6は孔径を約3mmとし、球面軸受けを介して上記リング体5に前後方向の軸線を中心として回動調節可能に取付け、各ノズル6から吐出口されるクーラントの吐出方向を加工部に向けて適宜調節できるようにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、クーラントを吐出するノズル6が円周方向に大きなピッチで配列されていたため、クーラントの吐出範囲が限定され、刃物の形状が異なったり、あるいは刃物の数が増したりすると、その都度ノズル6の向きを変更する必要があった。また、各ノズル6から吐出するクーラントで加工部の周囲を包囲することができず、切り屑が周囲に飛散し易くなるものであった。本発明は、加工部の周囲をクーラントで包囲することにより、上記不具合を解消した新規な工作機のクーラント吐出装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、 請求項1に係る発明は、環状の流路を有するリング体の円周部の略全域に、前記流路と連通しかつ前方に向かって開口する多数のノズルを設けてなる吐出リングを設け、前記ノズルは、円周方向の略全域に小間隔で点在する小径のノズルと、円周方向に大きな間隔で配列された大径のノズルとからなり、 前記吐出リングをスピンドルを支持するケーシングに同軸状に設け、前記吐出リングの流路にクーラントを圧送する構成にしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の第1実施例を示す部分断面側面図、図2は図1の正面図、図3は本発明の第2実施例を示す部分断面側面図、図4は図3の正面図である。
【0007】
図1において、10は軸心部でスピンドル11を回転自在に支持するケーシングであり、後端部(図1において右端部)に大径の後部フランジ10aを有する。上記ケーシング1の外周に円筒状のケーシングカバー12を嵌合させてその後端を上記後部フランジ10aに当接させ、該カバー12の前部にシールフランジ13を、該シールフランジ13の前部に吐出リング14をそれぞれ同軸状に重ねて上記ケーシング10の前部に嵌合固定する。
【0008】
上記吐出リング14は、リング体14aの後面外周部と後面内周部とに環状の第1流路15及び第2流路16を形成し、また、該リング体14aの前面側に上記第1流路15と連通する小径、例えば孔径約1mmの第1ノズル17、及び大径、例えば孔径約3mmの第2ノズル18を設ける。上記第1ノズル17はスピンドル11の軸心と平行する固定ノズルとし、直径約1mmの錐により上記リング体14aの前壁の略全域に、例えば90個点在させて形成する。なお、上記第1ノズル17は、スピンドル11の軸心に対して周方向あるいは径方向に若干傾斜させるようにしてもよい。
【0009】
上記第2ノズル18は可動ノズルとし、リング体14aの前壁に球面軸受けを介して前後方向の軸線を中心として回動調節可能に取付け、各第2ノズル18から吐出口されるクーラントの吐出方向を適宜調節できるようにする。また、上記後部フランジ10a、ケーシングカバー12、及びシールフランジ13に上記第1流路15及び第2流路16に個別に連通する第1供給路20及び第2供給路21を形成し、該第1、第2供給路20,21にクーラントを圧送する第1、第2供給ホース22,23を接続する。また、上記第1、第2供給ホース22,23は個々に動作する第1、第2開閉弁24,25によって開閉される。
【0010】
上記第1実施例によれば、第1、第2開閉弁24,25を開作動させると、クーラントが、第1、第2供給ホース22,23、第1、第2供給路20,21を介して第1、第2流路15,16に供給され、上記クーラントが第1、第2ノズル17,18からスピンドル11の周囲を包囲する筒状となって前方に吐出されることになる。このため、クーラントの吐出範囲が広くなり、異種形状の刃物、あるいは刃物の数等に左右されることなく、該刃物及びワークの切削部を効率良く冷却することになる。また、上記筒状のクーラントが上記刃物及び切削部を包囲して切削部から発生する切り屑の外周方向への飛散を抑制することになる。さらに、クーラントの吐出範囲が広くなるため、ワーク及び治具の洗浄機能が高くなり、これらに切り屑が付着し難くなる。
【0011】
この場合、第2ノズル18の向きを調節することにより、ワークの切削部の必要な箇所にクーラントを局部的に集中させて吐出させることができる。また、第1、第2開閉弁24,25を選択して開閉することによって第1、第2ノズル17,18のうちの一方のみからクーラントを吐出させることができ、加工の種類に対応させてクーラントの吐出形態を変えることができる。なお、図1、図2中、26は各流路及び各供給路を形成する部材間に介装したOリングである。
【0012】
図3、図4は第2実施例を示す。このものは、吐出リング14をケーシング10の前部外周に嵌合固定したものである。即ち、前後に二分割された前部リング体14bと後部リング体14cとを形成し、前部リング体14bの後面に環状の第1流路15aを形成し、該前部リング体14bの前面側の略全域に上記第1流路15aと連通する、例えば孔径約1mmの第1ノズル(固定ノズル)17aを約90個点在させて形成する。また、後部リング体14cの円周方向1箇所に上記第1流路15aと連通する供給口20aを形成し、該供給口20aにクーラントを圧送する第1供給ホース22aを接続する。
【0013】
また、ケーシング10の前面に6個の第2ノズル(可動ノズル)18aを円周方向に等分に配列して取付け、該ケーシング10の前壁内部に上記各第2ノズル18aと連通する環状の第2流路16aを形成し、また、上記ケーシング10の周壁の円周方向1箇所に軸方向に貫通する第2供給路21aを形成し、該第2供給路21aの後部にクーラントを圧送する第2供給ホース23aを接続する。上記第2ノズル18aは、第1実施例と同様に孔径が約3mmとなっており、球面軸受けを介して前後方向の軸線を中心として回動調節可能となっている。また、上記第1、第2供給ホース22a,23aは個々に動作する第1、第2開閉弁24a,25aによって開閉される。その他は前述した第1実施例と同様の構造となっている。
【0014】
上記第2実施例によれば、吐出リング14をケーシング10の前部外周に嵌合固定し、これに第1供給ホース22aを接続するようにしたので、既設のケーシング10に容易に取り付けることができ、改造費が低減することになる。なお、前述した吐出リング14は、パイプをリング状にし、このリング状にしたパイプの前部壁の全周に多数の小孔、つまりノズルを形成するようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、請求項1に係る発明は、円周部の略全域に前方に向かって開口する多数のノズルを有する吐出リングを設け、この吐出リングをスピンドルのケーシングに取り付けて上記各ノズルからクーラントを吐出させるようにしたので、クーラントがスピンドルの周囲を包囲する筒状となって前方に吐出し、クーラントの吐出範囲が広くなる。このため、異種形状の刃物、あるいは刃物の数等に左右されることなく、該刃物及びワークの切削部を効率良く冷却するとともに、上記筒状のクーラントが刃物及び切削部を包囲して切り屑の飛散を抑制することになる。さらに、クーラントの吐出範囲が広くなるため、ワーク及び治具の洗浄機能が高くなり、これらに切り屑が付着し難くなる。
また、吐出リングのノズルを、円周方向の略全域に小間隔で点在する小径のノズルと、円周方向に大きな間隔で配列された大径のノズルとにしので、切り屑の外周方向への飛散を抑制しながら、切削部に多量のクーラントを吐出して切削部を良好に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す部分断面側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す部分断面側面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】従来例を示す部分断面側面図である。
【図6】図5の正面図である。
【符号の説明】
10 ケーシング
10a 後部フランジ
11 スピンドル
12 ケーシングカバー
13 シールフランジ
14 吐出リング
14a リング体
14b 前部リング体
14c 後部リング体
15,15a 第1流路
16,16a 第2流路
17,17a 第1ノズル
18,18a 第2ノズル
20,20a 第1供給路
21,21a 第2供給路
22,22a 第1供給ホース
23,23a 第2供給ホース
24,24a 第1開閉弁
25,25a 第2開閉弁
26 Oリング
Claims (1)
- 環状の流路(15)を有するリング体(14a)の円周部の略全域に、前記流路(15)と連通しかつ前方に向かって開口する多数のノズルを設けてなる吐出リング(14)を設け、前記ノズルは、円周方向の略全域に小間隔で点在する小径のノズル(17)と、円周方向に大きな間隔で配列された大径のノズル(18)とからなり、 前記吐出リング(14)をスピンドル(11)を支持するケーシング(10)に同軸状に設け、前記吐出リング(14)の流路(15)にクーラントを圧送することを特徴とする工作機のクーラント吐出装置。
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