JP3663838B2 - 漏電検知器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、漏電の発生を検知する漏電検知器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、交流電源の電路の漏電を検知して、交流電源の電路に接続された接点を遮断する接点遮断部に遮断信号を出力する漏電検知器があった。この漏電検知器の概略構成図を図8に示す。
漏電検知器1の交流入力部たる交流入力端子t1a,t1bには、リレー又はトリップ機構付スイッチからなる接点遮断器2の接点21,21を介して、交流電源の電路L1 ,L2 が接続されており、交流入力端子t1a,t1bに印加された交流電源は漏電検知器1内をスルーして、交流出力部たる交流出力端子t2a,t2bから負荷側の機器3に電源供給される。機器3は、例えばランプ31やヒータ32や電源装置33などからなり、電源装置33は電路L1 ,L2 から供給された交流電源を直流電源に変換して、コントローラ34や後述する漏電検知器1のIC12に電源供給する。
【0003】
漏電検知器1は、交流入力端子t1a,t1bと交流出力端子t2a,t2bとをそれぞれ接続する導体15,15が中央孔に挿通されるとともに、導体15に不平衡電流が流れるのを検出する零相変流器(以下、ZCTと略す)11と、ZCT11の漏電検知信号に応じて電路L1 ,L2 に接続された接点を遮断させる遮断信号を発生するIC12とを備え、IC12などから信号処理部10が構成される。ここで、漏電検知器1は、ZCT11が漏電を検知して漏電検知信号を発生すると、IC12がZCT11の漏電検知信号を増幅して遮断信号出力端子t3 から接点遮断器2へ遮断信号を出力し、接点遮断器2が漏電検知器1から入力された遮断信号に基づいて接点21,21をオフして、負荷への電源供給を遮断する。
【0004】
また、漏電検知器1は、外部のコントローラ34から漏電検知以外の検知信号(例えば、タイマー信号や転倒信号や感震信号など)が入力される外部入力端子t4 と、外部のコントローラ34へ漏電検知信号を出力するための外部出力端子t5 とを備えている。外部入力端子t4 にコントローラ34から漏電検知以外の検知信号が入力されると、信号処理部10は外部入力端子t4 から入力された検知信号を遮断信号として遮断信号出力端子t3 から接点遮断器2へ出力し、接点遮断器2では漏電検知器1から入力された遮断信号に基づいて接点21,21を遮断する。また、漏電検知時に、IC12は遮断信号出力端子t3 から接点遮断器2へ遮断信号を出力するとともに、外部出力端子t5 からコントローラ34へ漏電検知信号を出力するので、コントローラ34は漏電検知器1から入力された漏電検知信号を信号処理して、例えば漏電検知の表示を行うことができる。さらに、コントローラ34は、漏電検知器1から入力された漏電検知信号によって、接点遮断器2が漏電検知により接点21を遮断したのか、或いは、漏電検知以外の検知信号により接点21を遮断したのかを区別することができる。尚、電源端子t8 ,t9 には電源装置33が接続され、IC12には電源装置33の直流電源が供給されている。
【0005】
ところで、テスト用端子t6 は抵抗13を介して交流入力端子t1aに接続され、テスト用端子t7 は交流出力端子t2bに接続されており、テスト用端子t6 ,t7 及び抵抗13からテスト用回路17が構成される。ここで、テスト用端子t6 ,t7 間を短絡することによって、擬似的な漏電を発生させ、漏電検知器1の動作を確認することができる。
【0006】
この漏電検知器1の分解斜視図を図9に、外観斜視図を図10に、断面図を図11に示す。漏電検知器1は、一面開口した略箱状の樹脂製のケース4と、ケース4の開口を覆う樹脂製のカバー5とから器体6が構成され、器体6の内部には上述した信号処理部10などを構成する回路が実装されたプリント基板7が納装されている。
【0007】
ケース4の側面のうち対向する2面にはそれぞれ、ケース4の内部と連通する係止孔41が穿設され、ケース4の底面にはプリント基板7に半田付けされた遮断信号出力端子t3 、外部入力端子t4 、外部出力端子t5 及び電源端子t8 ,t9 などの直流信号を入出力する信号入出力部たる端子7aが挿通される端子挿通孔42が穿設されており、端子7aはケース4の下面から外部に露出する。ここで、端子7aにプリント基板実装用の端子を用いているので、漏電検知器1を実装する外部のプリント基板(図示せず)に端子7aを半田付けすることによって、漏電検知器1をプリント基板に容易に実装することができる。尚、端子7aは全てDCラインであり、プリント基板7の配線パターンにより、端子7a間の電気的接続が行われる。
【0008】
カバー5は、平板50の両端から脚片51,51が垂下されて、略コ字状に形成されており、係止孔41,41に対応する両脚片51,51の部位には外側に突出する係止爪53,53がそれぞれ突設されている。
カバー5の平板50には、交流入力端子t1a,t1bをそれぞれ構成する電源側のタブ端子54a,54b、交流出力端子t2a,t2bをそれぞれ構成する負荷側のタブ端子55a,55b、及び、テスト用端子t6 ,t7 をそれぞれ構成するタブ端子56a,56bが夫々かしめ固定されており、これらのタブ端子54a,54b,55a,55b,56a,56bは全てACラインである。
【0009】
ここで、図12(a)〜(c)に示すように、電源側のタブ端子54aと負荷側のタブ端子55bとは同一形状に形成されており、タブ端子54a,55bは一端部に外部との電気的接続に用いられる舌片57が設けられ、他端部に抵抗のリード部や電線などをかしめ固定するためのU字状の切欠部58と、側方に伸びる略L字状の延設片59とが設けられている。また、タブ端子54a,55bの基部には側方に突出する突起60,60が突設されている。
【0010】
同様に、負荷側のタブ端子55aと電源側のタブ端子54bとは同一形状に形成されており、タブ端子55a,54bは、一端部に外部との電気的接続に用いられる舌片61が設けられ、他端部にタブ端子54a,55bの延設片59の端部に夫々溶着される溶着片62が設けられ、舌片61の基部に側方に突出する突起63,63が突設されている。
【0011】
また、タブ端子56a,56bは、一端部に外部との電気的接続に用いられる舌片64が設けられ、他端部に抵抗のリード部や電線などをかしめ固定するためのU字状の切欠部65が設けられている。
ここで、図12(b)に示すように、ZCT11の中央孔11aにタブ端子54a,55bの延設片59,59をそれぞれ挿通した状態で、タブ端子54aの延設片59の端部に、タブ端子55aの溶着片62を溶接或いは半田付けなどによって固着し、タブ端子54a,55a間(端子t1a,t2a間)を機械的且つ電気的に接続することにより、タブ端子54a,55aから電路15が構成される。また、タブ端子55bの延設片59の端部に、タブ端子54bの溶着片62を溶接或いは半田付けなどによって固着し、タブ端子54b,55b間(端子t1b,t2b間)を機械的且つ電気的に接続することにより、タブ端子54b,55bから電路15が構成される。そして、図12(d)に示すように、各タブ端子54,55,56を、カバー5の平板50に設けたかしめ孔(図示せず)に、カバー5の裏側から圧入すると、各タブ端子54,55,56の舌片57,61,64がカバー5の表面に露出して、各タブ端子54,55,56がカバー5に夫々かしめ固定される。
【0012】
そして、抵抗13の両側のリード部を夫々タブ端子54a,56aの切欠部58,65に挿入し、切欠部58,65の両側をかしめることによって、抵抗13がタブ端子54a,56aにかしめ固定され、タブ端子54a(即ち交流入力端子t1a)とタブ端子56a(即ちテスト用端子t6 )とが抵抗13を介して電気的に接続される。また、ジャンパ線14の両端を夫々タブ端子55b,56bの切欠部58,65に挿入し、切欠部58,65の両側をかしめることによって、ジャンパ線14がタブ端子55b,56bにかしめ固定され、タブ端子55b(即ち交流出力端子t2b)とタブ端子56b(即ちテスト用端子t7 )とが電気的に接続される。したがって、タブ端子56a,56b間に接続されたテスト用スイッチ(図示せず)を用いて、電路L1 ,L2 に擬似的な漏電を発生させて、漏電検知器1の動作確認を行うことができる。
【0013】
ところで、端子7aを端子挿通孔42に挿通させた状態で、プリント基板7をケース4内に納装した後に、両脚片51,51をケース4の内面に当接させながら、カバー5をケース4の開口に挿入すると、係止爪53が係止孔41と係止して、カバー5がケース4に固定される。この時、プリント基板7はケース4の底部に設けたリブ43と、カバー5の脚片51の端面51aとの間に挟持されて、ケース4及びカバー5内に固定される。なお、ZCT11の出力線11bはプリント基板7に半田付けされており、ZCT11の漏電検知信号は信号処理部10に入力される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の漏電検知器1では、交流入力端子t1a,t1b、交流出力端子t2a,t2bに用いられるタブ端子54a,54b,55a,55bに大容量の電流が流れるので、タブ端子54a,54b,55a,55b間を絶縁するためのリブ52をカバー5の上面に設ける必要があり、漏電検知器1の高さ寸法が大きくなるという問題があった。
【0015】
また、交流入力端子t1a,t1b、交流出力端子t2a,t2bに夫々タブ端子54a,54b,55a,55bを用いているので、端子の形状が大きくなり、タブ端子54a,55a又はタブ端子54b,55bを一体に接合した状態では、ZCT11の中央孔11aに挿通させることができなかった。そのため、タブ端子54a(55b)の延設片59を中央孔11aに挿通した後にタブ端子55a(54b)の溶着片62を延設片59の端部に溶着して、タブ端子54a(55b)とタブ端子55a(54b)とを一体に接合しており、組立の手間がかかるという問題があった。
【0016】
また、交流電源の入出力に用いるタブ端子54,55とは別に、テスト用スイッチを接続するためのテスト用端子t6 ,t7 を構成するタブ端子56a,56bを設ける必要があり、タブ端子56a,56bを取り付ける手間や、タブ端子56a,56bにテスト用スイッチを接続するための手間がかかるという問題もあった。さらに、タブ端子56a,56bとタブ端子54a,55bとの間にそれぞれ抵抗13、ジャンパ線14をかしめ固定して、テスト用回路17を構成しなければならず、組立の手間がかかるという問題もあった。
【0017】
また更に、交流側の入出力端子t1a,t1b,t2a,t2bやテスト用端子t6 ,t7 は全てタブ端子54,55,56から構成されているので、各タブ端子54,55,56への結線を個々に行わなければならず、結線の手間がかかるという問題があった。また、各タブ端子54,55,56に所謂ファストン端子を差し込む際に、ファストン端子を差し込む力が、漏電検知器1を実装したプリント基板(図示せず)に加わるため、プリント基板の破損等の不具合が発生するという問題もあった。
【0018】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、低背化を図るとともに、組立作業や結線作業の手間を少なくした漏電検知器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、上記目的を達成するために、交流電源の電路に接続される交流入力部と、交流入力部に印加された交流電源を負荷に出力するための交流出力部と、交流入力部に接続された交流電源の電路の漏電を検知する漏電検知部と、外部との間で直流信号を入出力するための信号入出力部と、漏電検知部の検知信号又は外部より信号入出力部を介して入力された信号に応じて電路に設けた接点を遮断するための遮断信号を発生するとともに、漏電検知部の検知信号を信号入出力部から外部に出力する信号処理部と、一面開口した略箱状であって内部に漏電検知部及び信号処理部を納装する器体とを備え、漏電検知部を零相変流器で構成し、交流入力部及び交流出力部をプリント基板に実装可能な端子から構成するとともに、信号入出力部をコネクタで構成し、器体の底部側から、両端に前記端子が設けられた端子片を中央孔に挿通した零相変流器と、信号処理部が形成されるとともにコネクタが実装されたプリント配線板とを収納して、零相変流器の出力端子と前記プリント配線板とを電気的に接続し、前記端子を器体の底面の孔から外部に突出させるとともに、コネクタを器体の側面の開口窓から露出させたことを特徴とし、交流入出力部と信号入出力部とを器体の別の面に配置しているので、交流入出力部と信号入出力部との間の絶縁距離を長くとることことができる。また、交流入出力部や信号入出力部にタブ端子を使用しておらず、タブ端子間を絶縁するリブも不要になるため、漏電検知器の高さを低くすることができる。また、タブ端子を使用していないので、タブ端子に相手側の端子を接続する際の外力が漏電検知器を実装するプリント基板にかかることがない。さらに、交流入出力部にプリント基板に実装可能な端子を用いているので、交流入出力部を一回のディップ半田でプリント基板に半田付けすることができる。また、信号入出力部にコネクタを用いているので、相手側のコネクタを容易に接続することができる。そのうえ、交流入出力部がプリント基板に実装可能なので、交流入出力部が半田付けされるプリント基板の側に漏電検知器のテスト用回路を設けることができる。
【0020】
そのうえコネクタを器体の側面に配設しており、相手側のコネクタが器体の側方から接続されるので、相手側のコネクタを接続した状態でも、漏電検知器の高さを低くすることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、導電材料からなり交流入力部及び交流出力部を両側片の先端に設けた端子片の両側片が、零相変流器の中央孔に挿通可能なように十分大きな曲げ半径で折曲されているので、端子片を複数の部材に分割することなく、交流入力部及び交流出力部を一体に形成した状態で、零相変流器の中央孔に挿入することができる。
【0021】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、上記端子片を固定するための固定部が器体の底面に設けられており、請求項4の発明では、請求項3の発明において、上記固定部が一面開口した略箱状の枠体からなり、上記枠体の側辺に端子片を位置決めするための溝を形成しているので、端子片の位置決めが容易に行える。
【0022】
請求項5の発明では、請求項2乃至4の何れかの発明において、互いに隣接して配設された端子片の間に、所定の絶縁距離を確保するためのリブを設けているので、端子片間を十分離した状態で、端子片を器体に配設することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施形態の漏電検知器1の基本的な構成は、図8に示す従来の漏電検知器1と同様であるので、その説明を省略する。この漏電検知器1の回路構成を図7の回路図を用いて詳細に説明する。信号処理部10はIC12及びトランジスタT1 〜T5 などから構成されており、電源入力端子t8 ,t9 を介して外部より直流電源が供給されている。
【0024】
交流入力部たる交流入力端子t1a,t1bには交流電源の電路が接続されている。交流入力端子t1a,t1bは電路15,15を介して交流出力部たる交流出力端子t2a,t2bにそれぞれ接続されており、交流入力端子t1a,t1bに印加された交流電源は交流出力端子t2a,t2bから負荷に供給されている。ここで、交流入力端子t1a,t1bと交流出力端子t2a,t2bとを接続する電路15,15はZCT11の中央孔に挿通され、ZCT11は電路15,15に不平衡電流が流れるを検知して、漏電検知信号を発生する。ZCT11の出力線はIC12に接続されており、ZCT11が漏電検知信号を発生すると、IC12がZCT11の漏電検知信号を増幅して、トランジスタT1 をオンし、外部出力端子t5 からローレベルの漏電検知信号を外部へ出力するとともに、トランジスタT2 をオンする。トランジスタT2 がオンすると、トランジスタT4 ,T5 が夫々オンされて、遮断信号出力端子t3 から外部の接点遮断器(図示せず)へローレベルの遮断信号が出力され、接点遮断器が漏電検知器1の遮断信号に基づいて交流電源の電路に設けた接点(図示せず)をオフし、負荷への電源供給を遮断する。
【0025】
また、外部の検知手段(図示せず)から外部入力端子t4 に漏電検知以外のハイレベルの検知信号が入力されると、トランジスタT3 がオンし、トランジスタT4 ,T5 が夫々オンして、遮断信号出力端子t3 からローレベルの遮断信号が接点遮断器へ出力される。そして、接点遮断器が漏電検知器1の遮断信号に基づいて交流電源の電路に設けた接点をオフし、負荷への電源供給を遮断する。
【0026】
この漏電検知器1は、図1乃至図3に示すように、合成樹脂から成形された一面開口する略箱状のケース4から器体6が構成され、器体6の内部には上述した信号処理部10を構成する回路が実装されたプリント基板7やZCT11などが納装されている。
図1及び図4に示すように、プリント基板7の四周の内の3辺には固定用の凸部7bが突設され、他の1辺には遮断信号出力端子t3 、外部入力端子t4 、遮断信号出力端子t5 及び電源入力端子t8 ,t9 などの端子が配設された信号入出力部たるコネクタ7cが外方に向けて実装されており、プリント基板7の略中央にはZCT11の出力端子11c,11cが半田付けされるスルーホール7d,7dが穿設されている。
【0027】
一方、ケース4の側面には、プリント基板7の凸部7bに対応する部位に凸部7bと係止離脱自在に係止する係止孔45が設けられ、プリント基板7に実装されたコネクタ7cと対応する部位にコネクタ7cを露出させる開口窓47が形成されている。ケース4の底面略中央には、ZCT11が配設される一面開口した略箱状の固定部たる枠体48が突設され、枠体48の対向する2辺には夫々一対の溝48a,48bが設けられ、溝48a,48bの間にはリブ49が設けられている。また、ケース4底面の枠体48の外側には、ケース4の内外を連通する4個のかしめ孔4aが穿設されている。
【0028】
従来の漏電検知器1では、交流入力端子t1aと交流出力端子t2aとをそれぞれタブ端子で構成し、両タブ端子を溶着等によって接合することにより、交流入力端子t1aと交流出力端子t2aとの間を電気的に接続していたが、本実施形態の漏電検知器1では、図5(a)に示すように、交流入力端子t1aと交流出力端子t2aとが一体に形成された端子片70を用いている。端子片70は導電性の板金材料から略U字状に形成され、端子片70の両側片72,72は中央片71から曲がり部72a,72aを介して同方向に略直角に折曲されている。ここで、両側片72,72の先端部73,73はプリント基板に実装可能な幅寸法に形成されており、先端部73,73が交流入力端子t1a及び交流出力端子t2aを夫々構成する。尚、交流入力端子t1b及び交流出力端子t2bを構成する端子片70’も、端子片70と同じ形状に形成されている。
【0029】
上述のように、電路15,15を構成する端子片70,70’の側片72の先端部73をプリント基板に実装可能な幅寸法に形成しているので、端子片70,70’を交流電源の電流が流れるのに必要な最小限の断面積に形成することができ、交流側の入出力端子をタブ端子の形状に形成した場合に比べて、交流側の入出力端子の端子幅を小さくすることができる。さらに、端子片70,70’がZCT11の中央孔11aに挿通可能なように、曲がり部72aの曲げ半径を十分大きくとってあるので、端子片70,70’をそのままの形状でZCT11の中央孔11aに挿通させることができる。したがって、従来のように2個のタブ端子をZCT11の中央孔11aに挿通した後に、両タブ端子を接合する作業が不要となり、組立作業を簡素化することができる。また、端子片70,70’には接合部がないため、2個のタブ端子を接合した場合に比べて、部品の信頼性が向上する。
【0030】
ここで、両側片72を外側に向け中央片71を背中合わせにして、端子片70,70’をZCT11の中央孔11aに挿通した状態で、ZCT11を枠体48に納装する。この時、端子片70,70’の中央片71,71の両端はそれぞれ枠体48に設けた溝48a,48bに挿入され、各側片72の先端部73はケース4の底面に設けたかしめ孔4aに夫々圧入され、先端部73がケース4の裏面から外部に露出した状態で、かしめ孔4aにかしめ固定される。このように、端子片70,70’の中央片71,71の両端を枠体48の溝48a,48bに夫々挿入することによって、端子片70,70’の位置決めが容易に行え、組立作業の作業性が向上する。また、溝48a,48bの間にはリブ49が設けられており、両端子片70,70’の間に所定の絶縁距離が確保されるので、端子片70,70’間を確実に絶縁することができ、安全性が向上する。
【0031】
ZCT11をケース4に納装した後、プリント基板7をケース4の開口から挿入し、プリント基板7の凸部7bをケース4の係止孔45に夫々係止させて、プリント基板7をケース4に固定する。なお、係止孔45の上方には傾斜面46が形成されているので、凸部7bを係止しやすくなっている。この時、ZCT11の一対の出力端子11cがプリント基板7に設けたスルーホール7dにそれぞれ挿通されて半田付けされることにより、ZCT11の出力端子11cがプリント基板7と電気的に接続される。また、プリント基板7に実装されたコネクタ7cはケース4の開口窓47から外部に露出しているので、開口窓47を介してコネクタ7cに相手側のコネクタ(図示せず)を接続することができる。
【0032】
この漏電検知器1は、例えば、ケース4の裏面から露出した端子片70,70’の先端部73を、交流電源の電路が配線されたプリント基板(図示せず)に半田付けすることにより、プリント基板に実装されるので、1回のディップ半田で接続が行え、交流側の入出力端子の結線作業の手間が少なくなる。また、端子片70,70’の先端部73をプリント基板実装用の端子としているので、各先端部73の間に絶縁用のリブなどを設ける必要がなく、漏電検知器1の高さ寸法を小さくすることができる。交流側の入出力端子にタブ端子を用いた場合、タブ端子への結線時に漏電検知器1を実装したプリント基板に外力が加わることがあるが、本実施形態の漏電検知器1では交流側の入出力端子にタブ端子を用いていないので、漏電検知器1を実装したプリント基板に外力が加わることはない。さらに、従来の漏電検知器1では検知器内部に設けていた動作確認のためのテスト用回路を、本実施形態の漏電検知器1では、漏電検知器1を実装する側のプリント基板に設けることができ、従来の漏電検知器に比べて、部品点数が減り、組立作業の手間が少なくなる。また、動作確認のためのテスト用回路を漏電検知器1内に設けていないので、テスト用端子が不要になり、結線作業の手間が少なくなる。
【0033】
また、信号入出力部がコネクタ7cから構成されているので、結線作業の作業性が向上する。そのうえ、コネクタ7cは器体6の側面に配設されているので、相手側のコネクタ(図示せず)は器体6の側方から接続されるため、コネクタ7cに相手側のコネクタを接続した状態でも、漏電検知器1の高さを低くすることができる。
【0034】
さらに、端子片70,70’の先端部73を器体6の底面に配設し、コネクタ7cを器体6の側面に配設しているので、交流側の回路と直流側の回路とを離して器体6に配置することができ、交流側の回路と直流側の回路との間に十分な絶縁距離を確保することができ、絶縁性が向上する。
ところで、図6に示すように、ケース4の開口を覆う樹脂製の蓋8をケース4に被着しても良く、蓋8は例えば超音波溶着などによってケース4に固定される。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明は、上述のように、交流電源の電路に接続される交流入力部と、交流入力部に印加された交流電源を負荷に出力するための交流出力部と、交流入力部に接続された交流電源の電路の漏電を検知する漏電検知部と、外部との間で直流信号を入出力するための信号入出力部と、漏電検知部の検知信号又は外部より信号入出力部を介して入力された信号に応じて電路に設けた接点を遮断するための遮断信号を発生するとともに、漏電検知部の検知信号を信号入出力部から外部に出力する信号処理部と、一面開口した略箱状であって内部に漏電検知部及び信号処理部を納装する器体とを備え、漏電検知部を零相変流器で構成し、交流入力部及び交流出力部をプリント基板に実装可能な端子から構成するとともに、信号入出力部をコネクタで構成し、器体の底部側から、両端に前記端子が設けられた端子片を中央孔に挿通した零相変流器と、信号処理部が形成されるとともにコネクタが実装されたプリント配線板とを収納して、零相変流器の出力端子と前記プリント配線板とを電気的に接続し、前記端子を器体の底面の孔から外部に突出させるとともに、コネクタを器体の側面の開口窓から露出させたことを特徴とし、交流入出力部と信号入出力部とを器体の別の面に配置しているので、交流入出力部と信号入出力部との間の絶縁距離を長くとることことができ、絶縁性が向上するという効果がある。また、交流入出力部や信号入出力部にタブ端子を使用しておらず、タブ端子間を絶縁するリブも不要になるため、漏電検知器の高さを低くすることができ、低背化が図れるという効果がある。また、タブ端子を使用していないので、タブ端子に相手側の端子を接続する際の外力が漏電検知器を実装するプリント基板にかかることがないという効果もある。さらに、交流入出力部にプリント基板に実装可能な端子を用いているので、交流入出力部を一回のディップ半田でプリント基板に半田付けすることができ、また、信号入出力部にコネクタを用いているので、相手側のコネクタを容易に接続することができ、結線作業の作業性が向上するという効果がある。そのうえ、交流入出力部がプリント基板に実装可能なので、交流入出力部が半田付けされるプリント基板の側に漏電検知器のテスト用回路を設けることができ、漏電検知器にテスト用回路を設ける必要がなくなるため、部品点数が減り、組立作業の手間が少なくなるという効果がある。
【0036】
そのうえ上記コネクタを器体の側面に配設しており、相手側のコネクタが器体の側方から接続されるので、相手側のコネクタを接続した状態でも、漏電検知器の高さを低くすることができ、さらに低背化を図ることができるという効果がある。
請求項2の発明は、導電材料からなり交流入力部及び交流出力部が両側片の先端に設けられた端子片の両側片が、零相変流器の中央孔に挿通可能なように十分大きな曲げ半径で折曲されているので、端子片を複数の部材に分割することなく、交流入力部及び交流出力部を一体に形成した状態で、零相変流器の中央孔に挿入することができ、組立作業の作業性が向上するという効果がある。また、端子片に接合部がないため、端子片を複数の部材に分割した場合に比べて、端子片の信頼性が向上するという効果もある。
【0037】
請求項3の発明は、上記端子片を固定するための固定部が器体の底面に設けられており、請求項4の発明は、上記固定部が一面開口した略箱状の枠体からなり、上記枠体の側辺に端子片を位置決めするための溝を形成しているので、端子片の位置決めが容易に行え、組立作業の作業性が向上するという効果がある。
請求項5の発明は、互いに隣接して配設された端子片の間に、所定の絶縁距離を確保するためのリブを設けているので、端子片間を十分離した状態で端子片を器体に配設することができ、端子片間を確実に絶縁することができ、安全性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の漏電検知器を示す一部破断せる分解斜視図である。
【図2】同上の漏電検知器を示し、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は右側面図、(e)は右側から見た断面図、(f)は正面から見た断面図、(g)は要部拡大断面図である。
【図3】同上の漏電検知器を下側から見た一部省略せる斜視図である。
【図4】同上の漏電検知器に用いるプリント基板を示す斜視図である
【図5】(a)は同上の漏電検知器に用いる端子板を示す斜視図であり、(b)は端子板の組立状態を示す斜視図である。
【図6】同上の別の漏電検知器の蓋を外した状態を示す斜視図である。
【図7】同上の漏電検知器の回路図である。
【図8】従来の漏電検知器を示す概略構成図である。
【図9】同上の分解斜視図である。
【図10】同上の外観斜視図である。
【図11】同上の断面図である。
【図12】(a)〜(c)は同上の漏電検知器に用いるタブ端子を示す斜視図であり、(d)はタブ端子をカバーに配設した状態を示す一部破砕せる斜視図である。
【符号の説明】
4 ケース
4a かしめ孔
7 プリント基板
7c コネクタ
11 ZCT
11a中央孔
70,70’端子片
72 側片
73 先端部
Claims (5)
- 交流電源の電路に接続される交流入力部と、交流入力部に印加された交流電源を負荷に出力するための交流出力部と、交流入力部に接続された交流電源の電路の漏電を検知する漏電検知部と、外部との間で直流信号を入出力するための信号入出力部と、漏電検知部の検知信号又は外部より信号入出力部を介して入力された信号に応じて電路に設けた接点を遮断するための遮断信号を発生するとともに、漏電検知部の検知信号を信号入出力部から外部に出力する信号処理部と、一面開口した略箱状であって内部に漏電検知部及び信号処理部を納装する器体とを備え、漏電検知部を零相変流器で構成し、交流入力部及び交流出力部をプリント基板に実装可能な端子から構成するとともに、信号入出力部をコネクタで構成し、器体の底部側から、両端に前記端子が設けられた端子片を中央孔に挿通した零相変流器と、信号処理部が形成されるとともにコネクタが実装されたプリント配線板とを収納して、零相変流器の出力端子と前記プリント配線板とを電気的に接続し、前記端子を器体の底面の孔から外部に突出させるとともに、コネクタを器体の側面の開口窓から露出させたことを特徴とする漏電検知器。
- 導電材料からなり交流入力部及び交流出力部を両側片の先端に設けた端子片の両側片が、零相変流器の中央孔に挿通可能なように十分大きな曲げ半径で折曲されたことを特徴とする請求項1記載の漏電検知器。
- 上記端子片を固定するための固定部が器体の底面に設けられたことを特徴とする請求項2記載の漏電検知器。
- 上記固定部が一面開口した略箱状の枠体からなり、上記枠体の側辺に端子片を位置決めするための溝を形成したことを特徴とする請求項3記載の漏電検知器。
- 互いに隣接して配設された端子片の間に、所定の絶縁距離を確保するためのリブを設けたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1つに記載の漏電検知器。
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