JP3663726B2 - 物流システムにおける搬送経路設定方法及び装置。 - Google Patents
物流システムにおける搬送経路設定方法及び装置。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の自動倉庫を備えるとともに、荷の搬送元と搬送先とを連絡する搬送経路を複数有する物流システムにおける搬送経路設定方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動倉庫を使用する物流システムとして例えば図6に示すものがある。この物流システムでは、搬入ステーションSTIと搬出ステーションSTO1 〜STO3 との間に、仕分けコンベア51と、複数(例えば3機)の自動倉庫52a〜52cと、アイルコンベア53a,53bと、有軌道台車Mを備えた搬送システム54と、出庫コンベア55とが配設されている。各自動倉庫52a〜52cには収納部56に対する搬入、搬出を行うスタッカクレーン57が装備されている。
【0003】
仕分けコンベア51、アイルコンベア53a,53b及び出庫コンベア55はコンベア制御盤58により、スタッカクレーン57はクレーンコントローラ59により、搬送システム54は有軌道台車コントローラ60によりそれぞれ制御される。各搬送機器の制御装置としてのコンベア制御盤58、クレーンコントローラ59及び有軌道台車コントローラ60は搬送管理コンピュータ61からの指示データに基づいて、対応する搬送機器を制御する。
【0004】
そして、この物流システムの荷の搬送動作の主なものとして次の3種類がある。
(1)搬入ステーションSTIから搬入される荷を、仕分けコンベア51及びスタッカクレーン57を介して収納部56へ搬送する荷の入庫。
【0005】
(2)収納部56の荷をスタッカクレーン57、アイルコンベア53a、搬送システム54及び出庫コンベア55を介して搬出ステーションSTO1 〜STO3 へ搬送する荷の出庫。
【0006】
(3)搬入ステーションSTIから搬入される荷を、仕分けコンベア51、スタッカクレーン57、アイルコンベア53a、搬送システム54及び出庫コンベア55を介して搬出ステーションSTO1 〜STO3 へ搬送する荷の直行。
【0007】
そして、搬送管理コンピュータ61は作業者の操作に基づいて所望の入庫、出庫あるいは直行作業を行わせるための作業指示データを作成するとともに、その作業指示データをコンベア制御盤58、クレーンコントローラ59及び有軌道台車コントローラ60に出力する。そして、コンベア制御盤58、クレーンコントローラ59及び有軌道台車コントローラ60は作業指示データに基づいて、各コンベア51,53a,53b,55、スタッカクレーン57及び有軌道台車M等の各種搬送機器を制御することによって、この物流システムにおける荷の搬送が行われる。
【0008】
搬送管理コンピュータ61は一度に作業指示データを出力するのではなく、荷の搬送指示を各搬送機器の制御装置に出力する際、その都度搬送経路順に各制御装置に作業指示データを出力する構成となっていた。例えば、自動倉庫52aから搬出ステーションSTO3 への出庫を行う場合、先ずクレーンコントローラ59に所定の収納部56から当該自動倉庫52aのアイルコンベア53aへ荷Wを搬送する指示を出力する。スタッカクレーン57による荷の搬送終了後、クレーンコントローラ59からの搬送完了信号を受けると、搬送管理コンピュータ61は有軌道台車コントローラ60にアイルコンベア53a上の荷Wを搬出ステーションSTO3 と対応する出庫コンベア55上に搬送する指示を出力する。そして、有軌道台車Mによる荷Wの搬送終了後、有軌道台車コントローラ60からの搬送完了信号を受けると、搬送管理コンピュータ61は出庫完了とみなして当該出庫作業指示データを削除する。
【0009】
また、搬入ステーションSTIから搬出ステーションSTO1 への直行搬送の場合は、仕分けコンベア51と搬送システム54とを連絡するスタッカクレーン57が3台あるため、予め決められた順に各クレーンコントローラ59に搬送作業指示データを出力する。そして、スタッカクレーン57の作業完了後に、有軌道台車コントローラ60への作業指示データを出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来装置においては、搬送管理コンピュータ61は作業指示データ(作業指示信号)を出力するとき、予め設定された順で各搬送機器の制御装置に作業指示信号を出力するとともに、その制御装置から作業完了あるいは作業不能の信号を受けた後、次の制御装置に作業指示信号を出力していた。即ち、搬入ステーションSTIから搬出ステーションSTO1 〜STO3 への直行搬送のように荷の経路が複数ある場合においても、搬送管理コンピュータ61は予め各搬送経路の状況を判断することなく、所定の順序で各搬送機器の制御装置に対して作業指示信号を出力する。従って、故障中で使用不能な搬送機器と対応する制御装置に対しても作業指示信号が出力され、空いている搬送経路の搬送機器の制御装置に作業指示信号が出力されるまでに時間がかかり、システム全体の搬送効率が低下するという問題がある。
【0011】
また、システムを構成する搬送機器の一部を切り離したり、新たに別の搬送機器をシステムに組み入れるなどのシステムを構成する搬送機器の変更を行う場合、それに対応するには搬送管理コンピュータ61の制御プログラムを変更する必要があり、システムの搬送機器の構成変更にフレキシブルに対応できないという問題がある。また、搬送管理コンピュータ61から各制御装置への作業指示信号の出力順序を変更する場合も制御プログラムの変更が必要となり、システムの運用変更にもフレキシブルに対応できないという問題がある。
【0012】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的はシステムの搬送機器の構成変更やシステムの運用変更にフレキシブルに対応することができ、搬送機器の構成が異なる物流システムにおいても、搬送機器を制御する制御手段への作業指示データを送る制御を同一とすることができる物流システムにおける搬送経路設定方法及び装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、搬入ステーション、搬出ステーション、及び複数の自動倉庫を備えるとともに、搬入ステーションから各自動倉庫、各自動倉庫から搬出ステーション、及び搬入ステーションから搬出ステーションを少なくとも含む複数の搬送経路を有し、それら搬送経路によって荷の搬送元と搬送先とを連絡する物流システムにおいて、必要な搬送経路データを全て予め記憶手段に記憶させておき、その記憶された搬送経路データは同一搬送元と同一搬送先とを連絡する搬送経路毎にそれぞれ優先順位が設定され、前記記憶手段に記憶された搬送経路データの中から指定された搬送元及び搬送先に基づいて搬送経路が選択され、当該搬送経路が複数ある場合、使用不能な搬送経路が選択対象から除外され、前記優先順位が上位の搬送経路を使用すべき搬送経路として選択されるようにした。
【0014】
請求項2に記載の発明では、搬入ステーション、搬出ステーション、及び複数の自動倉庫を備えるとともに、搬入ステーションから各自動倉庫、各自動倉庫から搬出ステーション、及び搬入ステーションから搬出ステーションを少なくとも含む複数の搬送経路を有し、それら搬送経路によって荷の搬送元と搬送先とを連絡する物流システムにおいて、少なくとも前記物流システムで使用する全ての搬送経路データが記憶された記憶手段と、荷の搬送元及び搬送先データを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された荷の搬送元及び搬送先データに基づいて、前記記憶手段に記憶された全ての搬送経路データの中から使用すべき搬送経路を選択する選択手段とを備え、前記搬送経路データは、前記搬送経路を構成する搬送機器の一部が使用不能の場合に、当該機器を経由する搬送経路の使用不能を示す識別部と、同一搬送元と同一搬送先とを連絡する搬送経路データ毎にそれぞれ設定され、使用搬送経路の優先順位を示す優先順位部とを備え、前記選択手段は、前記識別部を有する搬送経路データを選択対象から除外し、前記優先順位部の順位が上位の搬送経路を使用すべき搬送経路として選択する。
【0017】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記記憶手段は搬送経路データを更新可能に構成されている。
請求項1に記載の発明によれば、複数の自動倉庫を備えた物流システムの荷の搬送元と搬送先とを連絡する必要な搬送経路が全て予め記憶手段に記憶されている。そして、荷の搬送を行う場合、指定された搬送元及び搬送先に基づいて、前記記憶手段に記憶された搬送経路の中から所定の条件に従って使用すべき搬送経路が選択される。
【0018】
請求項2又は請求項3に記載の発明では、複数の自動倉庫を備えた物流システムの荷の搬送元と搬送先とを連絡する必要な搬送経路が全て予め記憶手段に記憶されている。荷の搬送を行う場合、入力手段により荷の搬送元及び搬送先データが入力される。そして、その搬送元及び搬送先データに基づいて、前記記憶手段に記憶された全ての搬送経路データの中から、使用すべき搬送経路が所定の条件に従って選択手段により選択される。
【0019】
請求項2に記載の発明では、搬送経路を構成する搬送機器の一部が使用不能の場合、当該機器を経由する搬送経路の使用不能を示す識別情報が搬送経路データに加えられる。また、同一搬送元と同一搬送先とを連絡する搬送経路データ毎にそれぞれ優先順位が設定されている。選択手段は搬送経路の選択時にその識別情報に基づいて、使用不能の搬送機器を有する搬送経路の搬送経路データを選択対象から除外して、優先順位が上位のものから順に搬送経路を選択する。
【0021】
請求項3に記載の発明では、記憶手段の搬送経路データは更新が可能となっている。従って、システムを構成する搬送機器の追加や撤去に対応して、搬送経路データの変更が容易となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
図1は、自動倉庫の他に搬送機器として有軌道台車を備えた搬送システムと、コンベアを配設した物流システムの概略構成図である。
【0023】
図1に示すように、この物流システムでは、搬入ステーションSTIと搬出ステーションSTO1 〜STO3 との間に、搬送機器としての仕分けコンベア1と、複数の自動倉庫2a〜2cと、搬送機器としての有軌道台車Mを備えた搬送システム3と、搬送機器としての出庫コンベア4a〜4cとが配設されている。各自動倉庫2a〜2cには複数の収納部5aを備えた一対の枠組棚5が配設され、搬送機器としてのスタッカクレーン6a〜6cが枠組棚5の間の通路に敷設された走行用レール7に沿って走行可能に装備されている。有軌道台車Mは所定の走行経路3aに沿って所定方向(図1の矢印方向)に走行するようになっている。
【0024】
仕分けコンベア1には各自動倉庫2a〜2cの走行レール7の第1端部を挟んだ位置に、搬入口1a〜1c及び搬出口1d〜1fがそれぞれ分岐されている。また、仕分けコンベア1は搬入ステーションSTIと反対側端部からも荷Wの搬出が可能となっている。各自動倉庫2a〜2cと搬送システム3との間には、走行用レール7の第2端部を挟んだ位置に、搬送機器としての搬入用アイルコンベア8a〜8c及び搬出用アイルコンベア9a〜9cがそれぞれ配設されている。
【0025】
図2に示すように、搬送機器制御手段としてのコンベア制御盤10、クレーンコントローラ11a〜11c及び有軌道台車コントローラ12は搬送管理手段としての搬送管理コンピュータ13と接続されている。コンベア制御盤10は仕分けコンベア1、出庫コンベア4a〜4c、搬入用アイルコンベア8a〜8c及び搬出用アイルコンベア9a〜9cと接続され、搬送管理コンピュータ13の作業指示信号に基づいて各コンベア1、4a〜4c,8a〜8c,9a〜9cを制御する。各クレーンコントローラ11a〜11cは各自動倉庫2a〜2cにそれぞれ設けられるとともに、各スタッカクレーン6a〜6cに接続され、搬送管理コンピュータ13の作業指示信号に基づいてスタッカクレーン6a〜6cをそれぞれ制御する。有軌道台車コントローラ12は各有軌道台車Mと接続され、搬送管理コンピュータ13の作業指示信号に基づいて搬送システム3を制御する。
【0026】
搬送管理コンピュータ13は図3に示すように、選択手段、判断手段及び制御手段としてのCPU(中央処理装置)14と、読出し専用メモリ(ROM)からなるプログラムメモリ15と、読出し及び書替え可能なメモリ(RAM)からなる記憶手段としてのメモリ16を備えている。メモリ16は図示しない電源によりバックアップされている。CPU14はキーボードを備えた入力手段としての入力装置17と、表示手段としてのディスプレイ18とに入出力インタフェース19を介してそれぞれ接続されている。また、CPU14はコンベア制御盤10、クレーンコントローラ11a〜11c及び有軌道台車コントローラ12と入出力インタフェース19及びネットワークを介してデータ信号の授受が可能となっている。
【0027】
メモリ16はその記憶領域20の一部に、物流システムで使用する全ての搬送経路を表す搬送経路データ21がデータベースとして各経路毎に記憶されている。搬送経路データとしては、例えば、搬入ステーションSTIから搬出ステーションSTO1への直行搬送の搬送経路データ、搬入ステーションSTIから各自動倉庫2a〜2cへの入庫の搬送経路データ、各自動倉庫2a〜2cから各搬出ステーションSTO1〜STO3への出庫の搬送経路データ、自動倉庫2a〜2c間での荷Wの入替えのための搬送経路データ等がある。
【0028】
図4は記憶領域20の一部に記憶されている搬送経路データ21を示す模式図である。図4に示すように、搬送経路データ21は1から順に経路番号が付与され、搬送元表示部21a、搬送先表示部21b、経路表示部21c、件数表示部21d、優先順位表示部21e、識別部21f、異常識別部21gを備えている。経路表示部21cはその搬送経路で荷Wの受け渡しを行うステーション番号あるいは枠組棚5が所属する自動倉庫2a〜2cの別を示し、件数表示部21dは当該搬送経路に現在作業指示が出ている件数を示す。荷Wの受け渡しを行う各搬送機器のステーション番号は図1に示すように、仕分けコンベア1の搬入口1a〜1c、搬出口1d〜1f、搬入用アイルコンベア8a〜8c、搬出用アイルコンベア9a〜9c及び出庫コンベア4にST1〜ST15としてそれぞれ付与されている。
【0029】
優先順位とは搬送元及び搬送先が同じで経路が異なる場合に、どの搬送経路の使用を優先するかを示すものであって、通常は搬送経路の距離が短い順に優先順位を先にする。例えば、搬入ステーションSTIから搬出ステーションSTO1への直行搬送の搬送経路は、図4に示すように、No.1(STI→ST1,ST1→ST7,ST7→ST13)、No.2(STI→ST3,ST3→ST9,ST9→ST13)、No.3(STI→ST5,ST5→ST11,ST11→ST13)の3種類があり、優先順位はNo.1、No.2、No.3の順になる。
【0030】
また、識別部21fはその搬送経路が使用不能か否かを示すものであって、識別部21fは有効フラグを記憶し、その搬送経路を構成する搬送機器が故障等の理由でシステムから切り離された場合、その経路の有効フラグを「NG」とし、その他の場合は「OK」とする。搬送機器が故障で切り離された場合は、その搬送機器を制御する制御手段から搬送機器の切離しを示す信号がCPU14に出力され、CPU14はその信号に基づいて有効フラグを「NG」に変更する。入力装置17で有効フラグを「NG」に変更するデータを入力してもよい。
【0031】
異常識別部21gはその搬送経路に異常な搬送機器が存在するか否かを示すものであり、異常とは一時的な不良で復帰可能な故障等を意味する。搬送機器に異常が発生したときは、制御手段あるいは搬送機器に装備された検出装置(図示せず)からそれを知らせる信号が入出力インタフェース19を介して入力され、CPU14はその信号に基づいて異常識別部21gに異常の有無を記憶する。また、有効フラグが「NG」となった場合は、異常識別部21gにデータを記憶しない。
【0032】
CPU14はプログラムメモリ15に記憶されたプログラムデータに従って動作し、入力装置17により入力された荷の搬送元及び搬送先を示すデータに基づいて、メモリ16に記憶された搬送経路データ21の中から所定の条件に従って使用すべき搬送経路を選択する。同一搬送元及び搬送先に対応する搬送経路が複数ある場合、CPU14は先ず使用不能な搬送経路を選択対象から除外し、有効な搬送機器のみで構成される搬送経路の中から選択する。
【0033】
CPU14は搬送経路の選択の際に、(1)選択対象の各搬送経路の途中に異常が発生している搬送機器が有るか否か、(2)その搬送経路に対する現時点での搬送指示数、(3)優先順位の3項目に基づいて使用搬送経路を選択する。このうち、(1)の項目に関して先ず判断し、異常が発生している機器の存在する搬送経路の優先順位を後にする。(2)及び(3)の項目のどちらを重視するかは、システムの構成により異なり、経路によって搬送時間に大差がない場合は(2)が重視され、その搬送経路に対する現時点での搬送指示数が少ない搬送経路が優先される。経路によって搬送時間が大きく変わる場合は(3)の項目が重視され、搬送時間が短い搬送経路が優先される。どちらを優先させるかは、予め入力装置17により設定可能になっている。
【0034】
CPU14は搬送経路の選択時に有効な経路が存在しない場合、即ち入力装置17により入力された搬送元と搬出先を連絡する搬送経路の有効フラグが全て「NG」の場合は、ディスプレイ18に処理ができない旨を示すエラー表示を行う。また、搬送元と搬出先を連絡する搬送経路として途中に異常な搬送機器のある経路しか存在しない場合は、経路の引当(選択)を一定時間後に再度行うようになっている。
【0035】
CPU14は選択した搬送経路データ21に基づいて対応する制御手段に搬送指示データを出力する。
また、CPU14は入力装置17からの入力データに基づいて、メモリ16の搬送経路データ21を更新可能となっている。
【0036】
次に前記のように構成されたシステムの作用を説明する。この物流システムでは入庫、出庫、直行、棚入替えなどの区別をせずに、搬送元及び搬送先を入力装置17により搬送管理コンピュータ13に入力する。例えば、第1の自動倉庫2aへの入庫の場合は、搬送元として搬入ステーションSTI、搬送先として自動倉庫2aの枠組棚5の収納部5aの番地をそれぞれ入力する。第2の自動倉庫2bあるいは第3の自動倉庫2cへの入庫の場合も同様に搬送元は搬入ステーションSTI、搬送先は対応する自動倉庫2b,2cの枠組棚5の収納部5aの番地となる。
【0037】
第1の自動倉庫2aから搬出ステーションSTO1〜STO3への出庫の場合は、搬送元として自動倉庫2aの枠組棚5の収納部5aの番地を、搬送先として対応するステーションST13〜15をそれぞれ入力する。また、第2の自動倉庫2bあるいは第3の自動倉庫2cからの出庫の場合も同様に搬送元は対応する自動倉庫2b,2cの枠組棚5の収納部5aの番地となり、搬送先は対応するステーションST13〜15となる。
【0038】
搬入ステーションSTIから第1の搬出ステーションSTO1への直行の場合は、搬送元として搬入ステーションSTIを、搬送先としてステーションST13をそれぞれ入力する。また、搬入ステーションSTIから第2の搬出ステーションSTO2あるいは第3の搬出ステーションSTO3への直行の場合は、搬送元は搬入ステーションSTIとなり、搬送先は対応するステーションST14,15となる。
【0039】
また、第1の自動倉庫2aから第2の自動倉庫2bへの棚入替えの場合は、搬送元として自動倉庫2aの枠組棚5の収納部5aの番地を、搬送先として第2の自動倉庫2bの枠組棚5の収納部5aの番地をそれぞれ入力する。また、第1の自動倉庫2aから第3の自動倉庫2c、第2の自動倉庫2bから第3の自動倉庫2c等への棚入替えの場合は、搬送元は対応する自動倉庫2a,2bの枠組棚5の収納部5aの番地となり、搬送先は自動倉庫2cの枠組棚5の収納部5aの番地となる。
【0040】
故障等により使用不能な搬送機器が存在する場合、物流システムの運転に先立ってその搬送機器が存在する搬送経路データ21の有効フラグが「NG」に設定される。例えば、第2の自動倉庫2bの搬出用アイルコンベア9bが故障で使用不能な場合は、図4に示すように、ステーションST9を使用する搬送経路が、即ち経路No.2、No.8等の有効フラグが「NG」に設定される。また、搬送経路の選択時における優先フラグと搬送経路に出ている搬送指示数のどちらを重視するかが設定される。
【0041】
搬送管理コンピュータ13は入力装置17により入力された搬送元及び搬送先のデータに基づいて、各制御手段への作業指示データを作成する。例えば直行搬送を行うため入力装置17により搬送元として搬入ステーションSTIが、搬送先としてステーションST13がそれぞれ入力された場合、CPU14はデータベースから対応する搬送元及び搬送先を有する搬送経路データ21を検索する。そして、対応する搬送経路データ21の有効フラグが「NG」か「OK」かを判断し、有効フラグが「NG」の搬送経路データ21は選択対象から除外する。入力されたデータと対応する搬送経路データ21は経路No.1〜No.3となるが、経路No.2は有効フラグが「NG」のため選択対象から除外され、経路No.1,No.3の搬送経路データ21が選択対象となる。
【0042】
次にCPU14は異常識別部のデータに基づいて選択対象の搬送経路における異常な搬送機器の有無を判断し、異常のない搬送経路を優先して選択する。この場合、両経路とも異常がないので、CPU14は次に現在指示数を比較する。経路No.1は現在指示数1で経路No.3は現在指示数0のため、CPU14は経路No.3を搬送経路として選択する。仮に経路No.1も現在指示数0であれば、CPU14は次に優先順位を比較し、優先順位が先の経路No.1を搬送経路として選択する。
【0043】
CPU14は搬送経路を選択した後、その搬送経路で使用する搬送機器の制御手段への作業指示データを作成して、各制御手段に順次出力する。経路No.3を搬送経路として選択した場合は、CPU14は仕分けコンベア1、搬出用アイルコンベア9c及び出庫コンベア4aを制御するための作業指示データをコンベア制御盤10に出力する。また、CPU14はクレーンコントローラ11cにスタッカクレーン6cを制御するための作業指示データを、有軌道台車コントローラ12に有軌道台車Mを制御するための作業指示データをそれぞれ出力する。
【0044】
コンベア制御盤10、クレーンコントローラ11c及び有軌道台車コントローラ12は作業指示データに基づいて、仕分けコンベア1、搬出用アイルコンベア9c、出庫コンベア4a、スタッカクレーン6c及び有軌道台車Mをそれぞれ制御する。また、コンベア制御盤10、クレーンコントローラ11c及び有軌道台車コントローラ12は制御動作の一区切り毎あるいは制御動作完了時に搬送管理コンピュータ13にその旨を示す信号を出力する。搬送管理コンピュータ13はその信号に従って作業の進行状況を管理する。
【0045】
入庫、出庫及び棚入替え作業の場合は、搬送元や搬送先を入力する際に自動倉庫2a〜2cの枠組棚5の収納部5aの番地も入力されるが、搬送経路の選択の際は収納部5aの番地は考慮せずに選択が行われる。そして、CPU14はクレーンコントローラ11a〜11cへの作業指示データを作成する際に、収納部5aの番地を作業指示データに追加する。
【0046】
搬送経路が1通りしかなく、しかもその搬送経路データ21の有効フラグが「NG」の場合の搬送元及び搬送先が入力装置17で入力された場合、例えば図4で経路No. 8に対応する第2の自動倉庫2bからステーションST13への出庫が指定された場合は、ディスプレイ18に処理ができない旨を示すエラー表示がなされる。
【0047】
指定された搬送元及び搬送先を連絡する搬送経路として途中に異常な機器が有る経路しかない場合、CPU14は搬送経路の引当即ち選択をその時点で行わずに、一定時間後に再び異常が解消しているか否かを判断して、異常が解消した時点で選択を行う。繰り返し回数が所定回数に達しても異常が解消していない場合は、その旨をディスプレイ18に表示する。
【0048】
システムの運用を変更する場合、例えば可能な走行経路の一部のみを使用する場合や、搬送機器の故障でなくても一部の搬送機器を休止させる場合等にはデータベースの搬送経路データ21を更新する。例えば、第3の自動倉庫2cの使用を一時休止して第1及び第2の自動倉庫2a,2bのみで物流システムを構成する場合は、スタッカクレーン6c、搬入用アイルコンベア8c及び搬出用アイルコンベア9cを含む全ての搬送経路データ21の識別部21fの有効フラグを入力装置17で「NG」に書き換える。
【0049】
また、物流システムの運用の最初の段階では、入庫、出庫及び直行のみで運用を行っていたもの、即ち図4の経路No. 10,11等の棚入替えの搬送経路データがないものを、棚入替えも行うように変更する場合は、入力装置17で棚入替えに必要な搬送経路データを新たに入力する。
【0050】
また、故障により一時的に使用が不能になった搬送機器をシステムから切り離す場合は、当該搬送機器を経由する経路を含む搬送経路データ21の有効フラグを「NG」に書き換え、故障が修繕された後、当該搬送機器をシステムに復帰させる場合は、有効フラグを「OK」に書き換えることにより対応する。
【0051】
また、物流システムを構成する搬送機器の種類や数を変更する場合は、変更後のシステムに対応した搬送経路データ21の追加と、既存の搬送経路データ21の一部を変更する。例えば、図5に示すように、有軌道台車Mを備えた搬送システム3の走行経路3aを一部変更するとともに、第3の自動倉庫2cの搬入用アイルコンベア8cと新たな搬入ステーションSTI2とを連絡する無人搬送車22を搬送機器として設け、無人搬送車22を制御する制御手段としての無人搬送車コントローラ23を設けた場合は、搬入ステーションSTI2からの入庫用の搬送経路データ21が新たに追加される。また、搬送システム3の有軌道台車Mと搬入用アイルコンベア8cとの間の荷の受渡しが不能になったことに伴って、搬送経路データ21の一部を変更する。
【0052】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(イ) 荷Wの搬送元と搬送先を指定することにより予め記憶された搬送経路の中から適切な搬送経路が選択され、システムの搬送機器の構成変更やシステムの運用変更にフレキシブルに対応することができる。
【0053】
(ロ) 搬送経路データ21は、搬送経路を構成する搬送機器の一部が使用不能か否かを示す識別部21fを有し、CPU14は搬送経路が複数有る場合に、識別部21fのデータに基づいて使用不能な搬送機器を有する搬送経路データ21を選択対象から除外して搬送経路を選択する。従って、使用可能な搬送機器の制御手段への作業指示信号が出力されるまでの時間が短縮され、使用不能な搬送機器がある場合におけるシステム全体の搬送効率の低下が防止される。
【0054】
(ハ) 搬送経路データ21は、搬送経路を構成する搬送機器の一部が使用不能か否かを示す識別部21fが存在するため、搬送機器の一部のシステムからの切離し及び復帰を識別部21fのデータ変更、例えば「NG」と「OK」の書換えにより簡単に行うことができる。
【0055】
(ニ) 同一搬送元と同一搬送先とを連絡する複数の搬送経路が存在する場合、予め設定された所定の条件に従って実行すべき搬送経路が選択されるため、状況に応じた適切な搬送経路で荷の搬送を行うことができる。
【0056】
(ホ) 同一搬送元と同一搬送先とを連絡する複数の搬送経路が存在する場合、搬送経路データ毎にそれぞれ優先順位が設定され、優先順位が上位のものから順に選択されるため、状況に応じた最適な搬送経路で荷の搬送を行うことができる。
【0057】
(ヘ) メモリ16の搬送経路データ21は更新が可能となっている。従って、システムを構成する搬送機器の追加や撤去に対応して、搬送経路データ21の変更が容易となる。
【0058】
(ト) 入力装置17で入力した搬送元及び搬送先に対応する搬送経路データ21がディスプレイ18に表示されるため、作業者は搬送経路の状況を確認でき、その後に行う搬送指示の参考にできる。
【0059】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
(1) 必要な搬送経路だけでなく当該物流システムを構成する搬送機器による全ての搬送経路を予め記憶手段に記憶させておき、必要な搬送経路以外の搬送経路データ21の識別部21fの有効フラグを「NG」に設定する。この場合、物流システムを構成する搬送機器に新たな搬送機器を追加しない限り、識別部21fの有効フラグの書換えだけで必要な搬送経路の設定が簡単にできる。
【0060】
例えば、第1の自動倉庫2aから搬出ステーションSTO1への出庫経路としては、図4の経路No. 7の自動倉庫2aの枠組棚5→ST7,ST7→ST13の他に、自動倉庫2aの枠組棚5→搬出口1d,搬入口1b→ST9,ST9→ST13と、自動倉庫2aの枠組棚5→搬出口1d,搬入口1c→ST11,ST11→ST13も考えられる。従って、この2経路も第1の自動倉庫2aから搬出ステーションSTO1への出庫のための予備経路として登録しておく。そして、通常は予備経路の有効フラグを「NG」にしておき、搬出用アイルコンベア8aが故障でシステムから切り離したときに、予備経路の有効フラグを「OK」に書き換える。第1の自動倉庫2aから他の搬出ステーションSTO2,STO3あるいは第2及び第3の自動倉庫2b,2cからの出庫に関しても同様である。
【0061】
(2) 同一搬送元及び搬送先と対応する搬送経路が複数有る場合、CPU14が使用すべき搬送経路を選択する構成に代えて、ディスプレイ18に対応する搬送経路データ21を表示して作業者がその搬送経路データ21から選択する構成としてもよい。また、通常はCPU14が搬送経路の選択を行い、入力装置17の入力により所望の時に、一時的に作業者による搬送経路の選択を可能にする構成としてもよい。この場合、予め設定されている優先順位に拘らず所望の搬送経路を実行できる。
【0062】
(3) 物流システムを構成する搬送機器の組合せは前記実施の形態に限らず、例えば、仕分けコンベア1に代えて、有軌道台車Mを備えた搬送システム3を設けるとともに、搬入口1a〜1c及び搬出口1d〜1fと対応する位置にアイルコンベアを設けた構成とする。また、自動倉庫2a〜2cの第1端部側に搬送機器を設けずに、搬入ステーションを搬出ステーションSTO1〜STO3と同様に搬送システム3の走行経路3aと対応する側に設けてもよい。そして、物流システムを構成する搬送機器により構成される搬送経路の全部あるいは、必要な搬送経路を予めメモリ16に記憶させる。この場合も入力装置17により入力された搬送元及び搬送先に基づいて、メモリ16に記憶された搬送経路の中から所定の条件に従って搬送経路が選択され、適切な搬送経路が選択(設定)される。
【0063】
(4) 自動倉庫2a〜2cの数は3機に限らず2機あるいは4機以上であってもよい。
(5) 搬送経路を構成する搬送機器の電源が遮断された状態では、その電源遮断に基づく出力信号に基づいて搬送経路データ21の識別部21fの有効フラグを自動的に「NG」に書き換える構成とする。この場合、システムから搬送機器を切り離した場合、作業者が入力装置17を操作して識別部21fのデータを書き換える手間が不要となる。
【0064】
(6) CPU14から入庫、出庫あるいは棚入替えの作業指示信号をクレーンコントローラ11a〜11cに出力する場合、対応する自動倉庫2a〜2cの枠組棚5の収納部5aを示すデータを一緒に出力する代わりに、荷Wの品番データを出力する。そして、クレーンコントローラ11a〜11cが各自動倉庫2a〜2cの在庫管理データから、荷Wを収納する収納部5aあるいは荷Wを搬出する収納部5aを決定して、スタッカクレーン6a〜6cを制御するようにしてもよい。この場合、CPU14の負荷が少なくなる。
【0065】
(7) メモリ16に代えて、記憶手段としてフロッピーデイスクやICカードのように、搬送管理コンピュータ13に対して着脱可能に設けられたものを使用してもよい。
【0066】
前記実施の形態及び変更例から把握できる発明について、以下にその効果とともに記載する。
(1) 請求項2又は請求項3に記載の発明において、当該物流システムを構成する搬送機器による全ての搬送経路を予め記憶手段に記憶させておき、搬送経路データに必要な搬送経路以外の搬送経路データを選択対象とするか否かを識別する識別部を設け、識別部のデータを書き換えて必要な搬送経路データを選択対象とする。この場合、物流システムを構成する搬送機器に新たな搬送機器を追加しない限り、識別部のデータの書換えだけで必要な搬送経路の設定が簡単にできる。
【0067】
(2) 請求項2又は請求項3に記載の発明において、搬送経路を構成する搬送機器の電源が遮断された場合、当該搬送機器を経由する搬送経路と対応する搬送経路データの識別部のデータを、使用不能の状態であることを示すものに自動的に書き換えるようにする。この場合、故障の搬送機器がシステムから切り離された場合、対応する識別部のデータが確実に書き換えられ、作業者が入力手段で書き換える手間が不要となる。
【0068】
(3) 請求項2又は請求項3に記載の搬送経路設定装置に、入力手段で入力した搬送元及び搬送先に対応する搬送経路データを表示するディスプレイを装備する。この場合、作業者は搬送経路の状況を確認でき、その後に行う搬送指示の参考にできる。
【0069】
(4) 複数の自動倉庫を備えるとともに、荷の搬送元と搬送先とを連絡する搬送経路を複数有する物流システムにおいて、前記請求項2又は請求項3に記載の搬送経路設定装置と、前記搬送経路を構成する各搬送機器を制御する搬送機器制御手段と、前記選択手段により選択された搬送経路を構成する搬送機器制御手段に作業指示データを出力する搬送管理手段とを備えた物流システムにおける搬送制御装置。この搬送制御装置はシステムを構成する搬送機器の構成変更やシステムの運用変更にフレキシブルに対応することができる。また、搬送機器の構成が異なる物流システムにおいても、搬送機器を制御する制御手段への作業指示データを送る制御を同一とすることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、複数の自動倉庫を備えるとともに、荷の搬送元と搬送先とを連絡する搬送経路を複数有する物流システムにおいて、システムの搬送機器の構成変更やシステムの運用変更にフレキシブルに対応することができる。また、搬送機器の構成が異なる物流システムにおいても、搬送機器を制御する制御手段への作業指示データを送る制御を同一とすることができる。
【0071】
請求項2に記載の発明によれば、使用可能な搬送機器の制御手段への作業指示信号が出力されるまでの時間が短縮され、使用不能な搬送機器がある場合におけるシステム全体の搬送効率の低下が防止される。また、同一搬送元と同一搬送先とを連絡する複数の搬送経路が存在する場合、状況に応じた最適な搬送経路で荷の搬送を行うことができる。
【0073】
請求項3に記載の発明によれば、記憶手段の搬送経路データの更新が可能なため、システムを構成する搬送機器の追加や撤去に対応して、搬送経路データの変更が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の物流システムを示す概略構成図。
【図2】 搬送管理コンピュータと各制御手段の関係を示す構成図。
【図3】 搬送管理コンピュータのブロック図。
【図4】 記憶領域に記憶された搬送経路データを示す模式図。
【図5】 搬送機器の一部を変更した物流システムを示す概略構成図。
【図6】 従来の物流システムを示す構成図。
【符号の説明】
1…搬送機器としての仕分けコンベア、2a〜2c…自動倉庫、4a〜4c…搬送機器としての出庫コンベア、6a〜6c…同じくスタッカクレーン、8a〜8c…同じく搬入用アイルコンベア、9a〜9c…同じく搬出用アイルコンベア、10…制御手段としてのコンベア制御盤、11a〜11c…同じくクレーンコントローラ、12…同じく有軌道台車コントローラ、13…搬送管理手段としての搬送管理コンピュータ、14…選択手段、判断手段及び制御手段としてのCPU、16…記憶手段としてのメモリ、17…入力手段としての入力装置、21…搬送経路データ、21f…識別部、22…搬送機器としての無人搬送車、23…制御手段としての無人搬送車コントローラ、M…搬送機器としての有軌道台車。
Claims (3)
- 搬入ステーション、搬出ステーション、及び複数の自動倉庫を備えるとともに、搬入ステーションから各自動倉庫、各自動倉庫から搬出ステーション、及び搬入ステーションから搬出ステーションを少なくとも含む複数の搬送経路を有し、それら搬送経路によって荷の搬送元と搬送先とを連絡する物流システムにおいて、
必要な搬送経路データを全て予め記憶手段に記憶させておき、その記憶された搬送経路データは同一搬送元と同一搬送先とを連絡する搬送経路毎にそれぞれ優先順位が設定され、前記記憶手段に記憶された搬送経路データの中から指定された搬送元及び搬送先に基づいて搬送経路が選択され、当該搬送経路が複数ある場合、使用不能な搬送経路が選択対象から除外され、前記優先順位が上位の搬送経路を使用すべき搬送経路として選択されるようにした物流システムにおける搬送経路設定方法。 - 搬入ステーション、搬出ステーション、及び複数の自動倉庫を備えるとともに、搬入ステーションから各自動倉庫、各自動倉庫から搬出ステーション、及び搬入ステーションから搬出ステーションを少なくとも含む複数の搬送経路を有し、それら搬送経路によって荷の搬送元と搬送先とを連絡する物流システムにおいて、
少なくとも前記物流システムで使用する全ての搬送経路データが記憶された記憶手段と、
荷の搬送元及び搬送先データを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された荷の搬送元及び搬送先データに基づいて、前記記憶手段に記憶された全ての搬送経路データの中から使用すべき搬送経路を選択する選択手段と
を備え、前記搬送経路データは、前記搬送経路を構成する搬送機器の一部が使用不能の場合に、当該機器を経由する搬送経路の使用不能を示す識別部と、同一搬送元と同一搬送先とを連絡する搬送経路データ毎にそれぞれ設定され、使用搬送経路の優先順位を示す優先順位部とを備え、前記選択手段は、前記識別部を有する搬送経路データを選択対象から除外し、前記優先順位部の順位が上位の搬送経路を使用すべき搬送経路として選択する物流システムにおける搬送経路設定装置。 - 前記記憶手段は搬送経路データを更新可能に構成されている請求項2に記載の物流システムにおける搬送経路設定装置。
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