JP3663633B2 - 伝票処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は伝票のイメージデータを処理するオフィスコンピュータ等の伝票処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オフィスコンピュータ等の情報処理装置においては売上伝票、受領書、注文書、納品書等、各種の伝票を作成して印刷することができるが、この場合、システムエンジニア等が個々の伝票に1:1に対応させて予め設計しておいた伝票処理プログラムにしたがって伝票処理が行われる。
【0003】
このような伝票処理において、ある項目について予め定められた計算式を用いてある演算を行い、その演算結果をその項目の所定のフィールドに設定する処理がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の伝票処理装置においては、個々の伝票毎に個別の伝票処理プログラムが必要であった。
【0005】
このため、上記のようなある項目における計算式を変更する場合には、該当する伝票処理プログラムを変更するかまたは新たな伝票処理プログラムを作成する作業が必要であった。
【0006】
しかしながら、上記作業にはその伝票処理プログラム全体の内容を理解し、さらにそのプログラムの記述言語でのプログラミングに精通している必要があるため、エンド・ユーザが自分で上記作業を行うことは極めて困難であり、その作業はどうしてもシステムエンジニア等の専門化に依頼せざるを得なかった。
【0007】
この発明の課題は、伝票のある項目の値を算出するための計算式を変更する場合、その変更作業をプログラミング等の専門的な知識を備えていない一般ユーザであっても、実際の業務を理解していれば容易に行えるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、伝票に含まれる複数の伝票項目に対する入力定義内容と出力定義内容とを含む伝票定義内容を記憶する定義記憶手段と、イメージスキャナで読み込まれた伝票イメージを表示すると共に、上記複数の伝票項目のリストを表示する表示手段と、上記表示されたリストの中で必要とする伝票項目がユーザによって任意に指定され、その指定された伝票項目の上記伝票イメージ上での項目出力領域の対応がユーザによって任意に指定された際に、その指定された伝票項目と項目出力領域とを特定する特定手段と、上記特定手段で特定された各伝票項目毎に、その個々の伝票項目に対応付けて特定された項目出力領域を記憶する項目記憶手段と、新規の伝票定義内容を作成するに際して、上記定義記憶手段に記憶された伝票定義内容を読み込み、その読み込まれた伝票定義内容をコピーして新たな伝票定義内容を作成する伝票作成手段と、上記入力定義内容の内で数量を示す伝票項目に対する計算式定義内容がユーザによって任意に設定された際は、上記伝票作成手段で作成された新たな伝票定義内容の中の上記入力定義内容を、上記ユーザによって設定された計算式定義内容を該当する伝票項目に対応づけた入力定義内容に変更し、且つ上記項目記憶手段に記憶されていない伝票項目が削除された入力定義内容に変更する入力定義変更手段と、上記伝票作成手段で作成された新たな伝票定義内容の中の上記出力定義内容を、上記特定手段で特定された伝票項目に該当する項目が当該伝票項目に対応付けて上記項目記憶手段に記憶された項目出力領域の内容と同一になる出力定義内容に変更し、且つ上記項目記憶手段に記憶されていない伝票項目が削除された出力定義内容に変更する出力定義変更手段と、上記入力定義変更手段で変更された入力定義内容と上記出力定義変更手段で変更された出力定義内容とを含む上記伝票定義内容を、新規の伝票定義内容として登録する伝票登録手段と、を具備したことを特徴とする。
【0019】
【実施例】
以下、図1〜図14を参照して一実施例を説明する。
図1は伝票処理装置の構成を示したブロック図である。
【0020】
イメージスキャナ1は、市販伝票2を走査してその伝票のイメージデータ(画像情報)を読み取る画像入力装置である。
イメージスキャナ制御部3は該イメージスキャナ1によって読み取られた伝票のイメージデータをイメージデータファイル4に登録する。
【0021】
ソースファイル5は、上記イメージデータファイルに登録された伝票のイメージデータを処理するためのソースプログラムであるアプリケーションソフト(入力処理、表示処理、印字処理等の処理内容を定義するデータで、その詳細は後述する)を各伝票毎に記憶しているファイルである。このアプリケーションソフトは、予めメーカ側から画一的に用意されたり、またはシステムエンジニアによって設計されたものである。そして、ユーザが任意に既存のアプリケーションソフトの一部を変更して新たな他のアプリケーションソフトを容易に作成できるようにする為に、上記アプリケーションソフトにはカスタマイズ表が用意されている。
【0022】
オブジェクトファイル6は、上記ソースファイル5の内容を、CPU15が実行可能な実行形式に変換したアプリケーション・オブジェクトファイルを記憶するファイルである。
【0023】
定義制御部7は、ソースファイル5に格納されているアプリケーションソフトの定義内容を変更する場合にキーボード8やマウス9から入力される変更指示のあった定義データを定義ファイル10に登録する。そして、その際、定義制御部7は変更対象として指定された伝票のイメージデータを、上記イメージデータファイル4から読み出してCRT表示部11に表示出力させる。
【0024】
キーボード8は、ソースファイル5に格納されているアプリケーションソフトの定義内容を変更する際に、ユーザがその変更すべき定義データを指示入力するために用いられる入力装置である。
【0025】
マウス9は、ユーザがCRTディスプレイ11に表示される計算式入力用のパネルメニューから、定数入力用のテンキー、演算子(+,−,×,÷)の入力キー、及び編集(削除、挿入)の指定キー等を選択して、所望の計算式を入力するために用いられる。
【0026】
定義ファイル10は、上記キーボード8やマウス9の操作により変更指示された定義データを格納するファイルである。この定義データの格納は定義制御部7によって行われる。
【0027】
CRTディスプレイ11は、ソースファイル5に格納されているアプリケーションソフトの内容の表示や、上記パネルメニューの表示等を行う。
モディファイ部12は、定義内容の変更指示のあったアプリケーションソフトをソースファイル5から読み出し、これを新ソースファイル13にコピーする。そして、さらにモディファイ部12は、定義ファイル10に格納されている定義データに基づいて、上記新ソースファイル13内に格納されたアプリケーションソフトを変更することによって新たなアプリケーションソフトを作成し、このアプリケーションソフトを新ソースファイル13に登録する。
【0028】
また、モディファイ部12は、上記CRTディスプレイ11に上記パネルメニュー画面を表示させ、該画面から上記キーボード8及びマウス9の操作により入力されたある伝票のある項目の計算式を構文チェックする。そして、該計算式の構文が正しければ、上記計算式の入力が行われた新ソースファイル13に格納されているアプリケーションソフトの当該内容をこの入力された計算式に置き換える。
【0029】
新ソースファイル13は、伝票出力用の最新のアプリケーションソフトを格納するファイルである。該アプリケーションソフトは、CPU15によって実行形式のオブジェクトプログラムであるアプリケーション・オブジェクトファイルに変換される。
【0030】
新オブジェクトファイル14は、該アプリケーション・オブジェクトファイルを格納するファイルである。
該新オブジェクトファイル14、上記イメージファイル4、上記ソースファイル5、上記オブジェクトファイル6、上記定義ファイル10、及び上記新ソースファイル13は、例えば1または複数の補助記憶装置に格納される。該補助記憶装置としては、例えば、フロッピーディスク装置、ハードディスク装置、及び光磁気ディスク装置等が用いられる。
【0031】
CPU15はこの伝票処理装置全体の動作を制御するもので、このCPU15には、上述した各種の入出力装置、すなわちイメージスキャナ制御部3、キーボード8、マウス9、CRT表示部11、及びプリンタ部16等が接続されており、これらの装置の入出力動作を制御する。また、キーボード8からある伝票の出力指令が入力されると、オブジェクトファイル6または新オブジェクトファイル14に格納されている該当するアプリケーションオブジェクトを実行し、プリンタ部16から上記指示された伝票を印刷出力させる。
【0032】
また、特に図示していないが、現在日時を計算するリアルタイム・クロックも設けられている。
図2は、ソースファイル5に格納されているアプリケーションソフトの構成を示す図である。
【0033】
同図に示すように、該アプリケーションソフトは、下記のような定義を行うA表、C表、D表、E表、及びカスタマイズ表の5つの表から構成されている。
A表・・・各伝票毎の入力処理を定義する
C表・・・ファイル更新を定義する
D表・・・伝票の表示形式などのCRT11に対する表示処理を定義する
E表・・・伝票の印刷形式などのプリンタ16に対する印刷処理を定義する
カスタマイズ表・・・ユーザ自身がカスタマイズ(Castomise )可能な項目及びカスタマイズを行う際に使用する全てのキーを定義する。
【0034】
本実施例においては、伝票内のある項目(例えば、数量や金額等)における計算式は、A表において定義され、該計算式はユーザによって変更可能、すなわちカスタマイズ可能になっている。
【0035】
次に、本実施例で印刷出力される伝票フォーム(伝票書式)の異なる2種類の納品書の例を、図3及び図4に示す。
両図において、「A1」,「A2」,・・・「A20」の項目以外は、上記納品書に予め印刷されている。そして、上記各納品書が印刷・出力される際には、上記「A1」,「A2」,・・・「A20」の各項目領域に該当するデータが挿入されて印刷される。
【0036】
上記印刷項目(挿入項目)「A1」,「A2」,・・・「A20」の定義は、以下の通りである。
「A1」,「A2」,「A3」・・・CPU15が前記リアルタイムクロックから読み出した年(「A1」)、月(「A2」)、日(「A3」)が挿入配置される項目領域。
【0037】
「A5」・・・CPU15により自動的に求められた伝票No. が挿入配置される項目領域。
「A6」・・・入力された得意先コードに基づいて検索された得意先名が挿入配置される項目領域。
【0038】
「A9」・・・入力された商品コードに基づいて検索された商品名が挿入配置される項目領域。
「A101」・・・入力された数量(第1の数量)が挿入配置される項目領域。
【0039】
「A102」・・・入力された数量(第2の数量)が挿入配置される項目領域。
「A11」・・・入力された商品コードに基づいて検索された単価が挿入配置される項目領域。
【0040】
「A12」・・・単価(A11)×数量(A101またはA101+A102)の計算式に基づいてCPU15が演算した金額が挿入配置される項目領域。
「A13」,「A14」,「A15」・・・数量の合計値(「A13」)、単価の合計値(「A14」),金額の合計値(「A15」)が挿入配置される項目領域。
【0041】
「A17」・・・税込合計金額が挿入配置される項目領域。
「A19」・・・税率が挿入配置される項目領域。
「A20」・・・税率から求めた消費税が挿入配置される項目領域。
【0042】
そして、図3で示した納品書と図4で示した納品書との違いは、1つは各項目の印刷位置であり、もう1つは、品名が「A9」の商品の数量の個数である。すなわち、図3に示す納品書においては数量は1個(A101のみ)であるが、図4に示す納品書においては2個(A101とA102)になっている。通常の納品書は図3に示すケースが殆どであり、図4に示すように1つの商品について数量が2個というのは特殊なケースである。このような、特殊な例としては、例えば、単価が面積で決定される商品において、その数量を縦の長さ(第1の数量)と横の長さ(第2の数量)で入力する場合等がある。
【0043】
次に、図5は上記図3及び図4に示す納品書の印刷出力に用いられるアプリケーションソフトのA表の構成を示す図である。
このA表は、複数種類の納品書について、それらの入力項目を定義するために用いられる汎用の入力処理定義表であり、上記図3及び図4に示すA1〜A9,A101,A102,A11〜A20の各項目領域について、「項目名」、「型」、及び「内容」の各フィールドが定義されている。また、上記以外にも、A103,A104等の他の納品書で使用される項目についても上記のような定義がなされている。尚、以後上記A1〜A9,A101〜A104,A11〜A20をキーと表現する。
【0044】
「型」は、各項目に設定するデータの設定方法を定義するフィールドであり、主に“入力”と“代入”の2つから成る。“入力”の場合には、例えばあるデータファイルから該当するレコードのデータを読み出して設定する。
【0045】
「内容」は、例えば上記「型」が“代入”に設定されている場合に設定されるフィールドであり、例えば、「項目」が“数量”または“金額”等に設定されているとき、それらの値を算出するための計算式を設定する。
【0046】
同図に示す例では、“数量”の算出式として“数量01”(キーA101)の値を代入する旨が定義されている。また、“金額”(キーA12)の算出式として“数量×単価(キーA11)”が定義されている。
【0047】
本実施例では、上記のような「内容」フィールドに設定される計算式をユーザが画面入力により自由に変更することが可能である。
次に、現在、ソースファイル5に格納されているA表が図5に示すような形式になっているときに、図4に示す納品書を発行する場合の動作を説明する。
【0048】
この場合、先ず、イメージスキャナ1によって図4に示す納品書を走査する。これにより、イメージスキャナ1がその納品書の伝票イメージデータを読み取り、この伝票イメージデータをイメージスキャナ制御部3に出力する。イメージスキャナ制御部3は、この伝票イメージデータをイメージデータファイル4に登録する。
【0049】
続いて、定義制御部7が起動され、定義制御部7は図6のフローチャートに示す処理を実行する。
先ず、定義制御部7はイメージデータファイル4から図4に示す納品書の伝票イメージデータを読み込んで、その納品書のイメージをCRT表示部11に表示させる(ステップA1)。次に、ユーザが図3に示す納品書のアプリケーションソフトをキーボード8やマウス9等を操作して指定すると(ステップA2)、ソースファイル5から上記指定されたアプリケーションソフトのカスタマイズ表を読み出し、該カスタマイズ表の内容にしたがって、ユーザがカスタマイズ可能な項目のリストをCRTディスプレイ11にウィンドウ表示させる(ステップA3)。
【0050】
ユーザは、このウィンドウ表示を参照しながら、上記図4に示す納品書において使用される項目を1つづつキーボード8及びマウス9を操作しながら指定すると共に、上記伝票イメージが表示されているCRTディスプレイ11の画面上でその項目の領域を指定する(ステップA5)。
【0051】
定義制御部7は、上記指定に従い、指定項目及びその指定領域を定義ファイル10に登録する(ステップA6)。そして、ステップA7に進み、終了指示がキーボード8やマウス9から入力されたかをチェックし、終了指示が無ければ再びステップA4に戻り、上述の動作を繰り返す。
【0052】
このようにして、ステップA7において、終了指示が入力されるまで、上記ステップA4〜A7が繰り返され、図4に示す納品書で印刷されるべき全ての項目とその領域(印刷領域)が定義ファイル10に登録され、図7に示すような定義ファイル10が作成される。
【0053】
上記定義制御部7の動作が終了すると、次にモディファイ部12が起動される。これにより、モディファイ部12は、図8のフローチャートに示す処理を実行し、図4に示す納品書をプリンタ16から印刷出力させるための新たなアプリケーションソフトを作成する。
【0054】
まず、モディファイ部12は、ソースファイル5からアプリケーションソフト(以後、元のアプリケーションソフト)を読み込み、これを新ソースファイル13にコピーする(ステップB1)。
【0055】
次に、上記元のアプリケーションソフトのA表(図5参照)及び上述のようにして定義制御部7によって作成された定義ファイル10のそれぞれの内容を参照して、図4に示す納品書で使用されている全ての数量に係わる項目(数量キー)をCRTディスプレイ11に画面表示する。そして、ユーザからの入力に基づいて、新ソースファイル13に格納されている上記元のアプリケーションソフトのA表の項目の内、上記数量キーの内容(計算式)を変更する数量定義処理を行う(ステップB2)。
【0056】
この数量定義処理により、図9に示すA表が作成される。
続いて、定義ファイル10を参照して上記ステップB2で作成された図9に示すA表から該定義ファイル10に登録されていない項目を削除する(B3)。
【0057】
この処理により、図10に示すA表が新ソースファイル13に登録される。
次に、定義ファイル10に登録されているユーザにより変更指示のあった指定項目とその始点及び領域の各情報に基づいて、新ソースファイル13内のE表を修正する(B4)。
【0058】
さらに、上記修正の行われた新ソースファイル13内に格納されているE表の項目の中から、上記定義ファイル10に登録されていない項目を削除する(B5)。これにより、A4、A103、及びA104の各項目が削除される。
【0059】
上記動作により、図11に示すように同図(a) に示す元のアプリケーションソフトのE表が、同図(b) に示す定義ファイル10を基に、同図(c) に示す新アプリケーションソフトのE表に修正される。これによって、元のアプリケーションソフト(図2参照)に基づいて図12に示す新アプリケーションソフトが作成され、このファイルが新ソースファイル13に新規登録される。そして、さらに、この新アプリケーションソフトがCPU15により翻訳されて新アプリケーション・オブジェクトファイル14が作成される。
【0060】
次に、前記図8のフローチャートのステップB2の数量定義処理を、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、モディファイ部7は、CRTディスプレイ11に、元のアプリケーションソフトのA表(図5参照)の中の“数量”の項目について、その「内容」フィールドにおいて定義されている計算式を変更する必要があるか否かを問い合わせるメッセージを表示させる。ユーザは、このメッセージに対し、上記変更の要否をキーボード8またはマウス9の操作により指定する(C1)。
【0061】
モディファイ部7は、キーボード8を介して“数量”の変更が必要である旨の指定を受け取ると(C2,YES)、上記A表(図5参照)に定義されている4個の数量キーA101〜A104の中から、定義ファイル10(図7参照)に登録されている数量キーを抽出し、図14に示すようなパネルメニュー画面20をCRTディスプレイ11に表示させる(C3)。
【0062】
このパネルメニュー画面20はウィンドウとなっており、この画面の左側には計算式で指定可能な数量項目名の一覧(この場合、“数量01”,“数量02”)が表示される。また、この画面の右側には計算式を定義する際に使用可能な「0」〜「9」のテンキー、「+」、「−」、「×」、「÷」の演算子キー、及び「削除」、「挿入」の編集キーが表示される。また、CRTディスプレイ11の下方のユーザ入力フィールド30には、「数量の計算式を表示して下さい」という案内メッセージが表示され、ユーザはこの入力フィールド30においてカーソル32が表示されている位置から所望の計算式を入力することができる。この計算式の入力は、上記パネルメニュー画面20の右側に表示されているキーを、マウス9の操作により順次選択することにより行う。
【0063】
ユーザが、上記図14に示すパネルメニュー画面上で上記マウス9操作により数量の計算式を入力すると(C4)、モディファイ部12は新ソースファイル13に格納されているアプリケーションソフトのA表の項目“数量”に対する内容フィールドに上記入力された計算式を設定する(C5)。
【0064】
この場合、ユーザは、「数量」の計算式として(数量01+数量02)×2を指定する。この指定は、上記パネルメニュー画面20において、マウス9の操作により、「(」、「数量01」、「+」、「数量02」、「)」、「×」、「2」の順で入力すればよい。これにより、新ソースファイル13内のA表は、図9に示すように変更される。
【0065】
このように、本実施例においては、モディファイ部12を起動することにより、CRTディスプレイ11に表示されるパネルメニュー画面上でキーボード8またはマウス9を操作することにより、アプリケーションソフトのA表の“数量”項目の計算式を所望の式に設定することができる。
【0066】
したがって、プログラミングについて専門的な知識を持っていない一般ユーザであっても、A表の“数量”項目の計算式を納品書に合わせて対話形式により簡易に変更できる。
【0067】
以上のようにして作成された図12に示す新アプリケーションソフトは、CPU15が所定の翻訳プログラミングを実行することによって、CPU15が実行可能な新オブジェクトファイルに変換される。そして、CPU15が新オブジェクトファイルを実行することにより、プリンタ部16から図4に示す納品書が印刷出力される。
【0068】
この場合、例えば、プリンタ16に市販伝票をセットしておき、CRT表示部11にはイメージファイル4に格納されているイメージデータに基づき、この市販伝票のイメージを表示出力させ、この画面表示されているイメージ上の各項目位置にキーボード8から伝票データを入力することにより伝票のイメージデータを作成し、その後、キーボード8またはマウス9を操作して印字指令を入力すると、上記入力した各伝票データがプリンタ16にセットされている市販伝票上の対応する項目位置に印字出力される。
【0069】
また、上記のようにユーザがキーボード8から伝票データを入力する代わりに、ある所定のデータファイルから伝票データを入力するようにしてもよい。
また、伝票も市販伝票に限定されるものではなく、注文印刷したオリジナル伝票であってもよい。また白紙の用紙に予めイメージスキャナ1によって読み取っていた伝票イメージを印字出力させると共に、その伝票の各項目に伝票データを挿入して印字出力させるようにしてもよい。
【0070】
尚、上記実施例では、数量の計算式で2種類の数量を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、計算式で用いられる数量の数は任意であってもよい。また、本発明は数量計算の変更のみに限定されるものではなく、例えば、金額や価格等その値が計算式で求められる他の項目であってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、伝票内のある項目の値を算出するための計算式を変更する場合、その変更作業をプログラミング等の専門的な知識を有しない一般ユーザであっても実際の業務を理解していれば容易に行うことができるので、多種類な伝票を誰でも簡単に発行することができ、極めて実用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る伝票処理装置の構成を示したブロック図である。
【図2】ソースファイルに格納されているアプリケーションソフトの内容を示した図である。
【図3】納品書の一例を示した図である。
【図4】図3に示した納品書に類似する他の納品書の一例を示した図である。
【図5】ソースファイルに格納されているA表の内容を示す図である。
【図6】定義制御部の動作を説明するフローチャートである。
【図7】定義ファイルの内容を示す図である。
【図8】モディファイ部の動作を説明するフローチャートである。
【図9】パネルメニュー画面上での操作により変更された新ソースファイル内のA表の内容を示す図である。
【図10】新ソースファイルに格納されるA表の内容を示す図である。
【図11】モディファイ部が定義ファイルの内容に基づいてE表を変更して新たなE表を作成する処理を説明する図である。
【図12】新たに作成されたアプリケーションソフトの構成を示す図である。
【図13】モディファイ部により行われる数量定義処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図14】パネルメニュー画面の表示形式を示す図である。
【符号の説明】
1 イメージスキャナ
2 伝票
3 イメージスキャナ制御部
4 イメージデータファイル
5 ソースファイル
6 オブジェクトファイル
7 定義制御部
8 キーボード
9 マウス
10 定義ファイル
11 CRTディスプレイ
12 モディファイ部
13 新ソースファイル
14 新オブジェクトファイル
15 CPU

Claims (1)

  1. 伝票に含まれる複数の伝票項目に対する入力定義内容と出力定義内容とを含む伝票定義内容を記憶する定義記憶手段と、
    イメージスキャナで読み込まれた伝票イメージを表示すると共に、上記複数の伝票項目のリストを表示する表示手段と、
    上記表示されたリストの中で必要とする伝票項目がユーザによって任意に指定され、その指定された伝票項目の上記伝票イメージ上での項目出力領域の対応がユーザによって任意に指定された際に、その指定された伝票項目と項目出力領域とを特定する特定手段と、
    上記特定手段で特定された各伝票項目毎に、その個々の伝票項目に対応付けて特定された項目出力領域を記憶する項目記憶手段と、
    新規の伝票定義内容を作成するに際して、上記定義記憶手段に記憶された伝票定義内容を読み込み、その読み込まれた伝票定義内容をコピーして新たな伝票定義内容を作成する伝票作成手段と、
    上記入力定義内容の内で数量を示す伝票項目に対する計算式定義内容がユーザによって任意に設定された際は、上記伝票作成手段で作成された新たな伝票定義内容の中の上記入力定義内容を、上記ユーザによって設定された計算式定義内容を該当する伝票項目に対応づけた入力定義内容に変更し、且つ上記項目記憶手段に記憶されていない伝票項目が削除された入力定義内容に変更する入力定義変更手段と、
    上記伝票作成手段で作成された新たな伝票定義内容の中の上記出力定義内容を、上記特定手段で特定された伝票項目に該当する項目が当該伝票項目に対応付けて上記項目記憶手段に記憶された項目出力領域の内容と同一になる出力定義内容に変更し、且つ上記項目記憶手段に記憶されていない伝票項目が削除された出力定義内容に変更する出力定義変更手段と、
    上記入力定義変更手段で変更された入力定義内容と上記出力定義変更手段で変更された出力定義内容とを含む上記伝票定義内容を、新規の伝票定義内容として登録する伝票登録手段と、
    を具備したことを特徴とする伝票処理装置。
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