JP3663390B2 - 架橋してエラストマーになる組成物の、燃料電池及び燃料電池スタック中のシール材料としての使用及びこれにより得られるシール - Google Patents

架橋してエラストマーになる組成物の、燃料電池及び燃料電池スタック中のシール材料としての使用及びこれにより得られるシール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋してシリコーンエラストマーになる組成物の、燃料電池及び燃料電池スタック中のシール材料(Dichtungsmasse)としての使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー電解質膜(PEM)又は変動数の燃料電池からのスタック(stacks)を有する燃料電池は、通常、燃料ガス及び酸化体から電流を得るために利用される。これは、アノード、カソード及びその間に存在するイオン交換膜を含有する。膜(1)の両面上に触媒活性の層(2、3)が施与されている(例えば、US6020083)。この膜-電極-ユニット(MEA)及び二極プレート(7、8)の間で気密な空間は、屡々、ガス透過性の多孔性材料(5、6)、例えば一様なガス分配を確保するグラファイト紙又は-フリース製のガス拡散層としても形成されるべきである(WO98/50973)。
【0003】
セル又はスタックの作動のためには、ガス導通性層を外に対して密封する必要がある。セルの構造に応じて、そのために加硫可能な組成物として又は前成形されたシールとして使用されるエラストマー及び種々のプラスチックが使用されることは公知である。ガス拡散層も密封されるべき場合には、多孔性材料中に浸入し、これを封鎖し、かつ同時にスタックの構成時にシールとしての機能を満足することのできる加硫可能なエラストマーが必要である。WO 00/54352によれば、エラストマーが、直接、MEA/GDL-ユニット(DGL=ガス拡散層)に注型されるか又は注入される。この配置は、ガス分配路を有する二極プレートの間に取り入れられ;燃料電池スタックの取り付けの際の機械的プレスにより、密封が行なわれる。
【0004】
従来文献記載の燃料電池密封のために、熱可塑性プラスチックス(PP、PE、PA)及びエラストマー、例えば弗素化エラストマー(UA 6020083)、シリコーン(WO 00/54352、DE−A 19829142、WO00/35038)及び他の例えばオレフィン系ゴム、例えばエチレンプロピレンゴム、アクリレートゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム又は水素化されたニトリルゴム(EP-A 933826)が使用されている。更に、エポキシド樹脂(WO 98/33225)を使用することもできる。
【0005】
従来使用されている材料は、高価格(フルオロエラストマー)、不適切な架橋パラメータ(オレフィン系ゴム)又は燃料電池中で支配している条件に対する不充分な抵抗性等の欠点を有する。これには、約150℃までの耐熱性、湿気により水飽和されたガス(水素/圧縮空気又は酸素)に対する安定性及び3バールまでの燃料電池中の作業圧に基づく耐圧性及びポリマー膜に対する境界層のところでの酸性の条件に基づく耐酸性が挙げられる。シリコーンシール物質は、この条件下で有利である。湿式加硫性RTV-1-系の使用は、サイクル時間(Taktzeit)に関して欠点を有し、縮合架橋性RTV-2-系は、特に長いポットライフ(Topfzeit)及び加硫戻り傾向に関してその欠点を示している。特にこの燃料電池の作動の間の劣化等の問題が、サイクル時間又は加硫戻り(Reversion)に関する付加架橋性シリコーン組成物の利点を妨げている。このことは、白色化、濁り、気泡形成及び多孔性に現れる。DE-A 19634971又は対応するUS 5977249には、有機硫黄化合物を含有する付加架橋性シリコーン組成物をベースとする、改善された圧縮永久歪(Druckverformungsrest)を有する液体シリコーンゴムが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
それにより前記の欠点が避けられ、殊に、燃料電池、例えばポリマー電解質膜を有する燃料電池の作動条件下に長時間にわたり劣化安定であり、低粘性シール材料の典型的な加工可能性、例えば射出成形(液体射出)を有し、同時に確実な密封を可能にする、架橋してエラストマーになる組成物を提供する課題が存在した。この課題は、本発明により解決される。
【0007】
本発明の課題は、1分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン(I)及び触媒(IV)を含有する成分(A)及び1分子当たり少なくとも2個のSi-結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン(II)及び有機又は有機珪素硫黄化合物の群から選択された添加剤(III)を含有する成分(B)をベースとする架橋してエラストマーになる組成物の、燃料電池又は燃料電池スタック中でのシール材料としての使用である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
成分(A)は、ポリオルガノシロキサン(I)を含有する。本発明によるシリコーンゴム組成物のポリオルガノシロキサン(I)は、1分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を含有し、有利に0.5〜200Pa.s、好ましくは2〜100Ps.s、特に好ましくは5〜50Pa.sの範囲の25℃での粘度を有するポリオルガノシロキサンである。ポリオルガノシロキサン(I)は、成分Aの全質量に対して有利に10〜98質量%、好ましくは70〜80質量%の量で使用される。
【0009】
成分(A)は、なお後に挙げられているような他の添加物を含有していてもよい。
【0010】
成分(B)は、ポリオルガノシロキサン(II)、添加剤(III)を含有し、なおポリオルガノシロキサン(I)も付加的に並びに後に挙げられているような他の添加物を含有してもよい。
【0011】
本発明によるシリコーンゴム組成物のポリオルガノシロキサン(II)は、1分子当たり少なくとも2個のSi-H基を含有し、有利に10〜1000Pa.s、特に好ましくは20〜100Pa.sの範囲の25℃での粘度を有するポリオルガノシロキサンである。
【0012】
ポリオルガノシロキサン(I)は、有利に式:
SiO(4−a−b)/2
[式中、Rはアルケニル基を表し、Rは、基1個当たり炭素原子数1〜10を有する置換又は非置換の1価炭化水素基を表し、aは0、1又は2であり、bは0、1、2又は3である、但し、各分子中には少なくとも2個の基Rが存在し、(a+b)の合計は4より小さいことを条件とする]の単位から構成されている。
【0013】
アルケニル基Rとして、SiH-官能性架橋剤を用いるヒドロシリル化反応に利用できる全てのアルケニル基を選択することができる。有利に、炭素原子数2〜6を有するアルケニル基、例えばビニル-、アリル-、メタリル-、1-プロペニル-、5-ヘキセニル-、エチニル-、ブタジエニル-、ヘキサジエニル-、シクロペンテニル-、シクロペンタジエニル-及びシクロヘキセニル基、有利にビニル-及びアリル基が使用される。
【0014】
は、炭素原子数1〜10、有利に炭素原子数1〜6を有する、置換又は非置換の脂肪族飽和又は芳香族の1価炭化水素基を表す。その例は、アルキル基、例えば有利にメチル-、エチル-、プロピル-、ブチル-及びヘキシル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-及びシクロヘプチル基;アリール-及びアルカリール基、例えばフェニル-、トリル-、キシリル-、メシチル-、ベンジル-、β−フェニルエチル-及びナフチル基、又はハロゲン置換された基、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル基、o-、p-及びm-クロロフェニル基、ブロモトリル-及びβ−シアンエチル基である。メチル基が有利である。
【0015】
アルケニル基は、ポリマー連鎖の各々の位置で、殊に末端位珪素原子に結合していてよい。
【0016】
ポリオルガノシロキサン(I)は、例えばアルケニル基含有率、アルケニル基の種類で又は構造で異なっている種々異なるアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサンの混合物であってもよい。
【0017】
アルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの構造は、直鎖状又は分枝していてもよい。分枝したポリオルガノシロキサンは、1官能性単位、例えば
RR SiO1/2及びR SiO1/2及び2官能性単位、例えば
SiO2/2及びRRSiO2/2と並んで、3官能性単位、例えば
SiO3/2及びRSiO3/2をも及び/又は式SiO4/2(ここで、R及びRは前記のものを表す)の4官能性単位をも含有する。分枝したポリオルガノシロキサンをもたらすこの3-及び/又は4官能性の単位の含有率は20モル%を著しく上回るべきではない。アルケニル基を含有するこのポリオルガノシロキサンは、一般式-OSi(R)RSi(R)O-(ここで、RもRも前記のR及びRに記載のものを表し、Rは2価の有機基、例えばエチレン、プロピレン、フェニレン、ジフェニレン又はポリオキシメチレンである)の単位を含有していてよい。このような単位は、ポリオルガノシロキサン(I)中に50モル%の割合まで含有されていてよい。
【0018】
式:
【0019】
【化1】
Figure 0003663390
【0020】
[式中、Viはビニル基であり、Meはメチル基であり、aは0又は負ではない整数であり、bは負ではない整数であり、次の関係:50<(a+b)<2200、有利に200<(a+b)<1000を満足するものである]のビニル基含有ポリジメチルシロキサンの使用が特に好ましい。
【0021】
本発明のシリコーンゴム組成物の付加架橋の際に、架橋剤としてポリオルガノシロキサン(II)が使用され、これは、有利に、次の式:
SiO(4 - - d)/2
[式中、cは0、1又は2であり、dは0、1、2又は3であり、(c+d)の合計は4より小さく、1分子当たり少なくとも2個の珪素結合水素原子が存在し、Rは前記のものを表す]の単位から構成されているSiH-官能性ポリオルガノシロキサンである。
【0022】
1分子当たり3個以上のSiH-結合を含有するポリオルガノシロキサンの使用が有利である。1分子当たり2個のみのSiH-結合を有するポリオルガノシロキサン(II)の使用の際には、アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(I)は、1分子当たり少なくとも3個のアルケニル基を含有するのが有利である。
【0023】
ポリオルガノシロキサン(II)は架橋剤として使用される。この架橋剤の水素含有率(これは、もっぱら珪素原子に直接結合した水素原子に関連している)は、水素0.002〜1.7質量%、有利に水素0.1〜1.0質量%の範囲内である。
【0024】
ポリオルガノシロキサン(II)は、1分子当たり有利に少なくとも3個及び有利に最大で300個の珪素原子を含有する。1分子当たり珪素原子4〜100個を含有するSiH-架橋剤の使用が特に好ましい。
【0025】
ポリオルガノシロキサン(II)の構造は、直鎖状、分枝鎖状、環状又は網状であってよい。直鎖状及び環状のポリオルガノシロキサン(II)は、式:
HR SiO1/2、R SiO1/2、HRSiO2/2及び
SiO2/2の単位から構成されており、この際、Rは前記のものを表す。分枝鎖状又は網状のポリオルガノシロキサン(II)は、付加的に3官能性単位、例えば、HSiO3/2及びRSiO3/2及び/又は式SiO4/2の4官能性単位を含有する。3-又は4-官能性単位の含有率の増加に伴い、この架橋剤は網状で樹脂状の構造を示す。ポリオルガノシロキサン(II)中に含有される有機基Rを、通常、これらがポリオルガノシロキサン(I)中に存在する有機基と相容性であって、成分(I)及び(II)が混和可能であるように選択する。
【0026】
ここに記載のポリオルガノシロキサン(II)の組み合わせ物又は混合物も架橋剤として使用することができる。
【0027】
ポリオルガノシロキサン(II)として、一般式:
【0028】
【化2】
Figure 0003663390
【0029】
[式中、Rは前記のものを表し、eは0、1又は2であり、gは0又は1〜1000の整数であり、hは0又は1〜200の整数であり、この際、1分子当たり少なくとも2個のSi-結合水素が存在することを条件とする]のものを使用するのが好ましい。
【0030】
硬化可能なシリコーンゴム組成物中に、(I)中のアルケニル基に対する(II)中のSiH-基のモル比が有利に0.5〜5、好ましくは1.0〜3.0であるような量で、ポリオルガノシロキサン(II)が含有されているのが有利である。
【0031】
ポリオルガノシロキサン(II)は、有利に、成分Bの全質量に対して0.1〜30質量%、好ましくは10〜20質量%の量で使用される。
【0032】
有利に成分(A)中に含有されている触媒(IV)は、ポリオルガノシロキサン(I)のアルケニル基とポリオルガノシロキサン(II)の珪素結合水素原子との間の付加反応(ヒドロシリル化)のために役立つ。文献中には、数多くの好適なヒドロシリル化触媒(IV)が記載されていた。原則的に、付加架橋性シリコーンゴム組成物中で使用される全ての慣用のヒドロシル化触媒が使用できる。
【0033】
ヒドロシリル化触媒(IV)としては、場合により微粒状の担体物質上に固定されている金属、例えば白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム及びイリジウム、有利に白金を使用することができる。
【0034】
白金及び白金化合物を使用するのが有利である。ポリオルガノシロキサン中に可溶であるような白金化合物を使用するのが特に好ましい。可溶性白金化合物としては、例えば式:(PtCl・オレフィン)及びH(PtCl・オレフィン)の白金-オレフィン-錯体が使用でき、この際、好ましくは炭素原子数2〜8を有するアルケン、例えばエチレン、プロピレン、ブテンおよびオクテンの異性体又は炭素原子数5〜7を有するシルロアルケン、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン及びシクロヘプテンが使用される。他の可溶性白金-触媒は、式:(PtCl・Cの白金-シクロプロパン-錯体であり、これは、ヘキサクロロ白金酸とアルコール、エーテル及びアルデヒド又はこれらの混合物との反応生成物又はエタノール溶液中の重炭酸ナトリウムの存在下でのヘキサクロロ白金酸とメチルビニルシクロテトラシロキサンとの反応生成物である。担体物質、例えば二酸化珪素、酸化アルミニウム又は活性木炭又は獣炭上に分配された白金、ハロゲン化白金、例えばPtCl、ヘキサクロロ白金酸及びNaPtCl・nHO、白金-オレフィン錯体、例えばエチレン、プロピレン又はブタジエンとのそれ、白金-アルコール錯体、US 4394317に記載のような白金-スチロール錯体、白金-アルコレート錯体、白金-アセチルアセトネート、クロロ白金酸とモノケトン、例えばシクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メチル-n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトフェノン及びメシチルオキサイドとからの反応生成物、更に白金-ビニルシロキサン錯体(この白金-ビニルシロキサン錯体は、例えばUS 3715334、US 3775452及びUS 3814730に記載されている)、例えば白金-ジビニル-テトラメチルジシロキサン錯体が、無機ハロゲンと共に又は検出可能な量の無機ハロゲンなしで、有利に常温〜250℃の温度で組成物の硬化を促進するために充分な量で使用され、この際、オルガノヒドロゲンシロキサン(II)及びヒドロシリル化触媒(IV)は、複数の硬化可能な組成物の異なる部分中に配置されている。白金とビニルシロキサン、例えばsym-ビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体が有利である。
【0035】
ヒドロシリル化触媒(IV)は、マイクロカプセル化された形で使用することもでき、この際、この触媒を含有し、ポリオルガノシロキサン中に不溶な微細な固体は、例えば熱可塑性プラスチック(ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂)である。このヒドロシリル化触媒は、例えばシクロデキストリン中の包接化合物の形で使用することもできる。
【0036】
使用されるヒドロシリル化触媒(IV)の量は、所望の架橋速度並びに環境的観点により決まる。慣用の白金-触媒の使用の際には、硬化可能なシリコーンゴム組成物中の白金金属の含有率は、組成物の全質量に対して白金金属0.1〜500ppm(ppm=百万部当たり1部)、好ましくは10〜100質量ppmの範囲内にあるのが有利である。他の場合には、この触媒は、場合により有利に0.01〜5質量%の量の抑制剤と一緒に使用される。
【0037】
添加剤(III)は、珪酸のような無機填料、例えば高分散性二酸化珪素上に施与及び/又は結合されていてもよい。
【0038】
添加剤(III)としての有機硫黄化合物の例は次のものである:チオール(メルカプタン)、例えばアルキルチオール、アリールチオール、メルカプト複素環、例えばメルカプトイミダゾール及びメルカプトベンズイミダゾール、ケテン-S,X-アセタール(ここで、Xは有利にN又はSである)、チオアセタール、スルファン(チオエーテル)、ジスルファン(ジチオエーテル)、ポリスルファン、チオアミド、チオ尿素、チウラム(チウラムモノ-、ジ-又はポリスルファイド、ビスチオカルバモイルモノ-、ジ-又はポリスルファン)、チウロニウム塩、チオカルバメート、ジチオカルバメート及びそれらのZn-、Fe-、Ni-、Co-又はCu-塩、チオシアネート、イソチオシアネート、チオカルボニル化合物(例えばチオアルデヒド、チオケトン、チオラクトン、チオカルボン酸)及びチア-複素環(例えばチオフェン、1,2-又は1,3-ジチオール又は1,2-又は1,3-ジチオール-チオン、チアゾール、メルカプトチアゾール、メルカプトチアジアゾール、ベンゾ-ジチオール又はベンゾ-ジチオール-チオン、ベンズチアゾール、メルカプトベンズチアゾール、フェノチアジン及びチアンスレン)。
【0039】
添加剤(III)としての有機珪素硫黄化合物の例は、硫黄含有官能基を有する有機珪素化合物、例えば硫黄含有官能基を有するシラン、例えば一般式(4):
(4) (RO) - Si−R−SH
のメルカプトアルキルアルキル-アルコキシシラン、好ましくは3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン及び3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、一般式(5):
(5) [(RO)Si−R−]
のビス-(トリアルコキシシリル-アルキル)モノ-、ジ-又はポリスルファン、一般式(6):
(6) (R10O)Si−R11−SCN
のチオシアナトアルキルトリアルコキシシラン及びチオ官能性シロキサン、例えば、トリメチルシロキサン単位、ジメチルシロキサン単位及びメチルメルカプトアルキルシロキサン単位、例えばメチル-2-メルカプトエチルシロキサン単位及びメチル-3-メルカプトプロピルシロキサン単位からのコポリマー
並びにその上に硫黄含有官能性基を有するこれらの有機珪素化合物が施与され、反応され又は混合され、有利に施与され及び/又は結合された無機填料、有利に珪酸、例えば高分散性二酸化珪素である。
【0040】
この添加剤(III)は、複数の組成物の少なくとも一部分中に、好ましくはH-含有部分中に含有されている。
【0041】
は、炭素原子数1〜10、有利に炭素原子数1〜6を有する、置換又は非置換の脂肪族飽和の1価炭化水素基を表す。この例は、アルキル基、例えば有利にメチル-、エチル-、プロピル-、ブチル-及びヘキシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-及びシクロヘプチル基である。
【0042】
は炭素原子数1〜10、有利に炭素原子数1〜6を有する、置換又は非置換の脂肪族飽和の1価炭化水素基を表す。この例は、アルキル基、例えば有利にメチル-、エチル-、プロピル-、ブチル-及びヘキシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-及びシクロヘプチル基;アリール-及びアルカリール基、例えばフェニル-、トリル-、キシリル-、メシチル-及びベンジル基である。
【0043】
は、炭素原子数1〜10、有利に炭素原子数1〜6を有する、置換又は非置換の脂肪族飽和の2価炭化水素基を表す。この例は、アルキレン基、例えばメチレン-、エチレン-、プロピレン-、ブチレン-、ヘキシレン-及びフェニレン基、特に有利にはプロピレン基である。
【0044】
及びR10はRと同じ意味を有する。
【0045】
及びR11はRと同じ意味を有する。
【0046】
mは0、1、2又は3、好ましくは0である。
【0047】
nは1〜10の整数、好ましくは2又は4である。
【0048】
添加剤(III)の混合物も使用できる。
【0049】
添加剤(III)又はその混合物は、組成物の全質量に対して0.0001〜2質量%、好ましくは0.001〜0.2質量%、特に好ましくは0.005〜0.15質量%の量で使用される。
【0050】
成分A又はBの一つ中には、次の添加物を含有していてもよい。
【0051】
成分(I)〜(IV)は本発明のシリコーンゴム組成物の必要成分であるが、選択的に他の添加物を60質量%まで、有利に10〜40質量%の割合でこのシリコーンゴム組成物中に含有することができる。これら添加物は、例えば填料、付着助剤、抑制剤、金属粉、繊維、顔料、染料、軟化剤等であってよい。
【0052】
填料の例は、強化性填料、強化性無機の、好ましくは珪酸塩系の填料、例えば50〜500m/g、好ましくは150〜300m/gの比表面積を有し、表面変性されていてもよい高分散性二酸化珪素(珪酸)である。これらは、例えば無機酸を用いる珪酸塩の溶液からの沈殿により、及び熱水分解により、揮発性ハロゲン化珪素の加水分解性及び/又は酸化性高熱反応により又はアーク法により製造することができる。これら珪酸は、場合により金属アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム及び/又はチタンの酸化物との混合酸化物又は酸化物混合物として存在してもよい。更に、非強化性填料、即ち50m/gより小さいBETによる比表面積を有する填料、例えば石英粉末、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、ゼオライト、金属酸化物、例えば酸化鉄、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化アルミニウム、金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、金属硫酸塩、雲母、シロキサン樹脂、粘土、リトポン、グラファイト及びチョークを使用することができる。記載の填料は、疎水性化されていてもよい。合成珪酸塩、天然珪酸塩、ガラス繊維及びガラス繊維製品、例えばマット、ロープ、布、積層物及び類似物並びにマイクロガラス球も使用できる。組成物の質量に対して10〜60%の填料を添加するのが有利である。
【0053】
加硫物の灰色化又は黒色化のためばかりでなく、特別に重要な加硫特性を得るためにも、付加的に本発明のゴム組成物中にカーボンブラックを存在させることもでき、この際、公知のゴムカーボンブラックが有利である。このカーボンブラックは、有利にゴム100質量部当たり0〜35質量部の量で、複数の組成物の少なくとも一部分中で使用される。数値0の下限は、本発明での範囲では、この混合成分がゴム混合物中に存在してよいが、存在しなければならないというわけではないことを意味している。混合物中にカーボンブラックが存在する場合には、この下限は実際には0.1質量部である。
【0054】
軟化剤の例は、トリオルガノシロキサン基で末端ブロックされた室温で液状のジオルガノシロキサン、例えばトリメチルシロキシ基で末端ブロックされた25℃で10〜10000mPa.sの粘度を有するジメチルポリシロキサンである。
【0055】
殊に、主に、式R12 SiO1/2、R12SiO3/2及び/又はSiO4/2、場合によりR12 SiO2/2の単位からもなっている樹脂状ポリオルガノシロキサンを、シリコーンゴム組成物の全質量に対して60質量%まで、有利に40質量%までの割合まで含有することができる。この樹脂状のポリオルガノシロキサンの1官能性単位と3-又は4官能性単位との間のモル比は、有利に0.5:1〜1.5:1の範囲内にある。官能性基、殊にアルケニル基も、R1312 SiO1/2-及び/又はR1312 SiO2/2-単位の形で含有することができる。
【0056】
12は、炭素原子数1〜10、有利に炭素原子数1〜6を有する、置換又は非置換の脂肪族飽和の1価炭化水素基を表す。この例は、アルキル基、例えばメチル-、エチル-、プロピル-、ブチル-及びヘキシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-及びシクロヘプチル基;アリール-及びアルカリール基、例えばフェニル-、トリル-、キシリル-、メシチル-及びベンジル、β−フェニルエチル-及びナフチル基及びハロゲン置換された基、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル-、o-及びp-及びm-クロロフェニル-、ブロモトリル-及びβ−シアンエチル基である。
【0057】
13は、アルケニル基を表す。アルケニル基としては、SiH-官能性架橋剤を用いるヒドロシリル化反応に使える全てのアルケニル基を選択することができる。炭素原子数2〜6を有するアルケニル基、例えばビニル-、アリル-、メタリル-、1-プロペニル-、5-ヘキセニル-、エチニル-、ブタジエニル-、ヘキサジエニル-、シクロペンテニル-、シクロペンタジエニル-基、シクロヘキセニル基、好ましくはビニル-及びアリル基を使用するのが有利である。
【0058】
殊に硬化可能なシリコーンゴム組成物の加工時間及び架橋速度の所望の調整のために役立つ添加物を含有することができる。これら自体公知の抑制剤及び安定剤は、例えば次のものである:アセチレン性アルコール、例えばエチニルシクロヘキサノール及び2-メチル-3-ブチン-2-オール、ポリメチルビニルシクロシロキサン、例えばメチルビニルシクロテトラシロキサン、ビニルジメチルシロキシ-末端基を有する低分子量シロキサンオイル、トリアルキルシアヌレート、アルキルマレエート、例えばジアリルマレエート及びジメチルマレエート、アルキルフマレート、例えばジメチルフマレート及びジアリルフマレート、有機ヒドロペルオキシド、例えばクモールヒドロペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド及びピナンヒドロペルオキシド、有機ペルオキシド、ベンゾトリアゾール、有機スルホキシド、有機アミン及びアミド、ホスファン、ホスファイト、ニトリル、ジアジアリジン及びオキシム。有利には、シロキサン、特に好ましくは1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン及びテトラメチル-テトラビニル-シクロテトラシロキサンを使用することができる。
【0059】
本発明によるシリコーンゴム組成物の製造は、第1工程で填料をアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(I)と混合して一体の混合物にする方法で行なうのが有利である。ポリオルガノシロキサン(I)中へのこの填料の取り込みは、適当なミキサー、例えばニーダー中で行なわれる。
【0060】
成分(A)及び(B)は、有利に10:1〜1:0.5、好ましくは1:1の質量比で使用される。
【0061】
この組成物の加硫は、有利に環境圧(1バール)〜2000バール、好ましくは1〜200バール、特に好ましくは1〜50バールの圧力で、かつ有利に室温(20℃)〜250℃、好ましくは70〜180℃、殊に90〜150℃の温度で行なわれる。
【0062】
本発明の組成物は、燃料電池及び燃料電池-ユニットからのスタックの密封を得るために、特に二極プレートと膜-電極-ユニット(MEA)又はガス拡散層との間の密封の分野で使用される。
【0063】
このシールの製造は、有利に2成分シリコーンゴム組成物の加工のために慣用の方法で、例えば注型(Giessen)、含浸(Tauchen)、配量(Aufdosieren)、注入(Einspritzen)、射出成形(Spritzgiessen)、射出圧縮(Spritzpressen)、圧縮成形(Formpressen)により行われ、この際、注型、注入及び射出成形が有利である。
【0064】
記載の付加架橋性シリコーンゴムの特徴は、ペルオキシド架橋とは異なり、架橋剤分解生成物が放出されないことがである。
【0065】
更に、付加架橋性シリコーンゴムは、他のエラストマー、例えばポリオレフィンに比べて低い粘度を有し、このことは、例えば密封のために有利である。
【0066】
この好適な稠度及び架橋原理は、殊に高い生産率(Taktraten)でのプロセスの際に、多くの加工的利点をもたらす。本発明の組成物のもう一つの利点は、後処理なし、例えば後加熱(熱処理)なしでの加工であり、このことはオートマチック生産のために重要である。本発明の組成物のもう一つの利点は、エラストマーが低い圧縮永久歪を有することであり、このことは、多くのシール工業の用途にとって重要である。本発明による燃料電池の密封のために使用されるシリコーンシール材料は、有利に10より小さい、特に好ましくは5より小さい圧縮永久歪を有する。重要な1つの利点は、本発明による組成物から得られるエラストマーが、殊に、燃料電池の作動条件下で劣化安定であること、即ち殊に水で湿らされた水素及び空気又は酸素に対して安定であることである。記載の理由から、硫黄含有添加剤(III)によって、その他の機械的特性及び/又は架橋特性の重要な影響なしに、劣化傾向は多大に減少され、かつ圧縮永久歪は明らかに改善されるので、本発明の組成物は特に重要である。填料に結合した添加剤(III)の硫黄含有基によって、燃料電池中の触媒活性層の影響は避けられる。
【0067】
【実施例】
例1:有機硫黄化合物で変性された填料の製造
300m/gのBETによる比表面積を有する熱分解法二酸化珪素(Wacker-Chemieから”Wacker HDK T30”なる名称で得られる)100gに、室温及び常圧で、撹拌下に、少量ずつ水10g及び引き続き、少量ずつ3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Wacker-Chemieから”Wacker Silan GF70”なる名称で得られる)12.24gを混入した。引き続き、80℃で1時間熱処理する。減圧下に反応副産物からの精製の後に、白色粉末106.1gが得られる。
【0068】
例2:水素/空気に対する安定性の改善のためのバッチの製造
ニーダー中で、25℃で20Pa.sの粘度を有するビニル末端基を有するポリジメチルシロキサン43.3質量部を、熱分解法で製造され、ヘキサメチルジシランで表面変性されたBETによる比表面積300m/gを有する二酸化珪素20質量部と混合し、均質組成物に加工する。この混合物に、例1による変性された填料10質量部を加え、改めて120℃で0.5時間均質化させた。最後に、25℃で20Pa.sの粘度を有するビニル末端基を有するポリジメチルシロキサン26.7質量部を混入する。
【0069】
例3:双方のゴム-ベース成分の製造
A-成分の製造
ニーダー中で、25℃で20Pa.sの粘度を有するビニル末端基を有するポリジメチルシロキサン82質量部に、熱分解法で製造され、表面変性されたBETによる比表面積300m/gを有する二酸化珪素33質量部と混合し、均質組成物に加工する。このシリコーンベース混合物100質量部に、ポリジメチルシロキサン97質量部及び白金-ジビニル-テトラメチルジシロキサン-錯体3質量部から成る白金触媒0.19g及び抑制剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.07質量部を加え、ニーダー中で均質化させる。
【0070】
B-成分の製造:
ニーダー中で、25℃で20Pa.sの粘度を有するビニル末端基を有するポリジメチルシロキサン82質量部と、熱分解法で製造され、表面変性されたBETによる比表面積300m/gを有する二酸化珪素33質量部とを混合し、均質組成物に加工する。このシリコーンベース混合物100質量部に、Si-結合した水素0.37質量%を有するジメチルシロキサン-、ヒドロゲンメチルシロキサン-及びトリメチルシロキサン単位からの共重合体4質量部及び抑制剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.03質量部を加え、ニーダー中で均質化させる。
【0071】
例4:比較実験
例3から得られた硬化可能なシリコーンベース組成物A及びBを1:1の割合で混合する。この混合物を、その成形体がシールエッジ(Dichtungsrand)を有する0.5mm厚さのシートを生じる型中に入れ、165℃で30分間加硫させる。
【0072】
劣化(Degradation)の検査は、シリコーン加硫物のシートを1装置中に張り、このシートの1端上に、熱処理されかつ規定された湿った空気を、かつ他端上に、熱処理された湿った水素を規定された体積流で導く測定装置を用いて実施した。現れる劣化の評価を光学的に行った。結果は、後記の第1表中にまとめられている。
【0073】
例5:
例3からのB-成分100質量部に例2からのバッチ2質量部(例1による変性された填料約0.5質量部に相当)を混合し、A-成分を用いて例4に記載のように加硫させる。劣化の検査を例4の記載と同様に行った。結果は、後記の第1表中にまとめられている。
【0074】
例6:
例3によるB-成分100質量部に例2によるバッチ4質量部を混合し、A-成分を用いて例4に記載と同様に加硫させる。劣化の検査を例4の記載と同様に行った。結果は、後記の第1表中にまとめられている。
【0075】
【表1】
Figure 0003663390
【0076】
本発明による添加剤で安定化された付加架橋性シリコーンゴムは、濁りを示さない(872時間後)か又は僅かな濁り(1000時間後)を示すだけであり、従って、既に460時間後に強い〜非常に強い濁りを示している添加剤不含の付加加架橋性シリコーンゴムとは反対に、劣化安定である。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池の構造を示す図。
【符号の説明】
1 膜 2、3 触媒活性の層 5、6 ガス透過性の多孔性材料 7、8 二極プレート

Claims (9)

  1. 1分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン(I)及び触媒(IV)を含有する成分(A)及び
    1分子当たり少なくとも2個のSi-結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン(II)及び有機硫黄化合物又は有機珪素硫黄化合物より成る群から選択された添加剤(III)を含有する成分(B)
    をベースとする架橋してエラストマーになる組成物より成ることを特徴とする、燃料電池及び燃料電池スタック用のシール材料。
  2. 1分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン(I)及び触媒(IV)を含有する成分(A)及び
    1分子当たり少なくとも2個のSi-結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン(II)及び有機硫黄化合物又は有機珪素硫黄化合物より成る群から選択された添加剤(III)を含有する成分(B)
    をベースとする架橋してエラストマーになる組成物の、燃料電池及び燃料電池スタック中のシール材料としての使用。
  3. 成分(B)がなお付加的にポリオルガノシロキサン(I)を含有する、請求項2に記載の使用。
  4. 添加剤(III)が無機填料上に施与及び/又は結合されている、請求項2又は3に記載の使用。
  5. 添加剤(III)は有機珪素硫黄化合物である、請求項2から4までのいずれか1項に記載の使用。
  6. 有機珪素硫黄化合物として、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン又はジメチルシロキサン単位、メチル-3-メルカプトプロピルシロキサン単位及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマーが使用される、請求項5に記載の使用。
  7. 添加剤(III)を、組成物の全質量に対して0.0001〜2質量%の量で含有している、請求項2から6までのいずれか1項に記載の使用。
  8. 成分(A)と成分(B)とを混合する、請求項2から7までのいずれか1項に記載の使用。
  9. 請求項1記載のシール材料を、注型、注入又は射出成形することにより製造されることを特徴とする、燃料電池又は燃料電池スタック中のシール。
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