JP3663248B2 - 精米機における送穀部の付着糠防止装置 - Google Patents

精米機における送穀部の付着糠防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄米を搗精部へ常時所定量づつ送る精米機の送穀部において、特に送穀部を構成する送穀スクリューに付着する付着糠を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の精米機は、ホッパーから供給される玄米を常時一定量づつ搗精部へ送る機能を備えた送穀部が存在している。そして送穀部は、搗精部の搗精ロールと同一軸上に軸着された螺旋状突条を有する送穀スクリューと、該送穀スクリューの外周に所定間隔を保って配置固定される円筒状の送穀筒と、から構成されている。
【0003】
ところで、ホッパーから送穀筒の供給口を通って、送穀部に供給される玄米は送穀スクリューの回転作用によって搗精部に送られる際に、玄米が送穀スクリューの螺旋状の突条により擦られる上、玄米の粒同士の摩擦作用により発生する摩擦熱によって、玄米表面を覆っている糠層内の油脂成分が溶け出して、螺旋突条を備えたた送穀スクリュー表面の山部と谷部をぬらす。この状態になると、玄米表面の微細な塵や糠粉が送穀スクリューの表面に徐々に付着し、次第に分厚いいわゆる付着糠となって送穀スクリューの送穀能力を低下させ、その結果、規定時間内における精米処理能力が低下したり、搗精部における圧力も上昇しなくなって精白米中のむら搗きを生じたりするので、支障をきたす都度ごとに、送穀部を分解して送穀スクリュー表面の付着糠を除去する作業が必要であった。
【0004】
そこで従来においても、送穀スクリュー表面の摩擦係数を小さくするために、例えばテフロンなどの非粘着性材をコーティングして糠層中の油脂成分が溶け出しても微細な塵や糠粉が付着しないようにしていた。
【0005】
しかしながら、非粘着性材を送穀スクリュー表面にコーティングした場合には玄米の送穀による反力を受けるコーティングが徐々に摩耗し、遂いには送穀スクリュー表面のコーティング層が消失してしまい、長期間にわたる付着糠の付着防止効果を持続できないという問題点がある。
【0006】
ところで、一旦付着した付着糠は、従来の送穀部の構造では、通常の精米運転中には増加することがあっても自然に取り除かれることはない。ところが、掃除のために送穀スクリューの付着糠を除去してみると、もともと送穀スクリューの表面は平滑な鏡面加工が施されているため、意外と弱い密着力で、しかも一つの塊りとなって付着糠が剥離する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は上記知見に基づき、送穀中の玄米と螺旋突条との間に前記の剥離に要する力以上の力が常時加わるようにして玄米の送り作用を維持すれば、たとえ送穀スクリューの表面が油脂成分でぬれて微細な塵や糠粉が一旦付着しようとしても、後続の玄米が次々と付着糠を除去することによって付着糠の形成が阻止されるであろうとの推察を踏まえて、送穀部の構造に独自の工夫を凝らし実験研究を重ねた結果、ここに、定期的な付着糠の除去作業を必要とせず、長期間にわたって搗精部への送穀能力を持続できる精米機における送穀部の付着糠防止装置の開発を成功するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送穀部を構成する円筒状の送穀筒の内周面に、対面する送穀スクリューの螺旋突条の送り方向と逆方向の螺旋状凹溝を形成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態を図面に基づき説明する。図1は本発明を適用する精米機の概要を示すものである。箱形の外枠1内の上部には、玄米を供給する漏斗状のホッパー2が配設され、ホッパー2の下端口3には樋管4が接続されていると共に、該樋管4を開閉するシャッター5が設けられている。樋管4の下端は送穀部6に接続しており、さらに送穀部6の後端には送穀部6から送られてくる玄米を搗精ロール7により精白する搗精部8が連続している。
【0010】
送穀部6は、図2に示すように、搗精ロール7と同一軸上に軸着された螺旋突条9を有する送穀スクリュー10と、送穀スクリュー10と軸方向の長さが略同寸法であって該送穀スクリュー10と所定間隔を保って配置固定されている円筒状の送穀筒11と、から構成されている。送穀スクリュー10の外周面には、図3及び図4に示すように、搗精部8に玄米を送る方向に螺旋を形成した螺旋突条9が設けてあり、さらに、送穀スクリュー10に対面する送穀筒11の内周面には、螺旋突条9による送り方向と逆の送り方向に螺旋状の凹溝12が形成されている。そして該凹溝12の螺旋ピッチは螺旋突条9のピッチと略同じになっている。また、送穀筒11の前部上方には、樋管4から流下する玄米を送穀スクリュー10と送穀筒11との間に入れるための供給口13が開口している。
【0011】
搗精部8は多孔状の除糠筒14で囲まれる精白室15内に搗精ロール7を内装したものである。また、搗精部8の後端の排出口16には、精白室15内の精白圧力を可変調整可能な抵抗板17が取付けてある。尚、前記送穀スクリュー10と搗精ロール7とを軸支している主軸18は、一端に設けたプーリ19及びベルト20を介してモータ21による回転が伝達されており、また、搗精部8の下方位置には分離糠を除糠筒14から吸引するモーター付きファン22が配置されている。符号23は吸引ダクトであり、24は操作盤である。
【0012】
このように構成される本発明の実施形態の精米機には、送穀部6に供給される玄米を送穀スクリュー10による螺旋突条9の回転作用により搗精部8に送られるが、この際、送穀筒11の内面に形成された螺旋状の凹溝12によって、送穀される玄米にはブレーキ作用が働き、該玄米は螺旋状に旋回することなく、押し出されるようにしてそのまま搗精部8へと送られる。従って、螺旋状凹溝12によるブレーキ作用によって、送穀される玄米には送穀スクリュー10の回転に伴う旋回が生じないので、玄米の移動と回転する送穀スクリュー10との速度差が増大し、螺旋突条9を有する送穀スクリュー10の表面に掛かる送穀圧力が増大する。このことから、玄米の送穀時、たとえ摩擦熱によって玄米糠層の油脂成分が溶け出して送穀スクリュー10の表面をぬらし、この箇所に微細な塵や糠粉が付着しても、増大した送穀圧力を保有して次々と送られてくる玄米によってその都度ふき取られるので、付着糠は分厚く成長することがないものと推察される。
【0013】
(実験例)
ここで、本発明の特徴である送穀筒11の螺旋状凹溝12の作用・効果を確認するために、4例の異なる送穀筒の内面構造をそれぞれ同じ条件下で実験し、各例において、連続精米を行った一定量ごとの毎時の玄米送り量と送穀スクリューの付着糠を観察した。
【0014】
円筒状の送穀筒の内面構造は下記の4例である。
(1)従来の溝なしのもの(以下「従来例」という)
(2)軸方向に沿って溝を設けたもの(以下「比較例」という)
(3)螺旋突条を備える送穀スクリューの送り方向と逆方向の螺旋凹溝を設けたもの(以下「実施例1」という)
(4)螺旋突条を備える送穀スクリューの送り方向と同方向の螺旋凹溝を設けたもの(以下「実施例2」という)
【0015】
(実験結果)
(1)従来例
精米開始時における335kg/時の送穀量が20t精米時までは大きな変化がなかったが、40t精米時点では218kg/時と大きく低下すると共に、螺旋突条の間の谷部に付着糠が発生した。そのまま精米運転を続けたところ、約41t精米時点で送穀量が150kgまで激減し、付着糠も分厚く成長していたので、ここで精米運転を中断した。
【0016】
このように、20t以降に付着糠が発生したのは、送穀筒内面が送穀量の増加に伴なって徐々に研摩されて光沢面となった結果、送穀される玄米が送穀筒内で螺旋状の旋回速度を増し、送穀スクリューとの回転差が少なくなったために付着糠生じたものと推察される。
【0017】
(2)比較例
精米開始時の342kg/時の送穀量が60t精米時まではあまり大きな変化がなく、付着糠の発生もなかったが、その後80t精米終了時に243kg/時まで大きく低下し、なお且つ付着糠も生じた。その後、精米運転を続けたが、約82tで約170kgまで激減し、且つ付着糠も分厚く成長していたので、この時点で精米運転を中断した。
【0018】
この比較例では後述の実施例と同様に、送穀玄米のブレーキ効果をねらったものであるが、80tの送穀量の時点では溝形状は残っているものの、送穀筒内面は送穀玄米で徐々に研摩されて光沢面となった結果、軸方向の溝によるブレーキ効果が低下し、付着糠が発生したものと推察される。
【0019】
(3)実施例1
精米開始時点での326kg/時の送穀量が、150t精米した時点でも送穀量313kg/時と殆ど変化なく、付着糠の発生も全く認められなかった。
【0020】
(4)実施例2
精米開始時点での332kg/時が150tを精米した時点では304kg/時と僅かに送穀量の低下が認められ、また、その時点で付着糠は螺旋突条による谷部と山部との接合部分に僅かに発生していた。
【0021】
上記実験の結果から、実施例1は、150tの精米時点でも1時間当りの送穀量に殆ど変化がなく、充分に実用に耐え得る玄米の送穀量が確保されていることが判明した。また螺旋状凹溝における螺旋ピッチについては、種々の実験の結果、螺旋突条と略同ピッチか、あるいはそれ以下のピッチでも良いことが判った。
【0022】
以上の実験結果をまとめたものを下記の表1に示すと共に、図5でこれをグラフに示した。
【0023】
【表1】
Figure 0003663248
【0024】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、送穀部を構成する送穀筒の内周面に螺旋状凹溝を形成し、送穀スクリューの表面に付着する付着糠の発生を未然に防ぐようにしたので、送穀部における玄米の送穀能力を安定して維持でき、従って付着糠の面倒な除去作業を必要とせず、長期間にわたって搗精部への所定量の玄米供給を安定して持続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される精米機の一例を示す概略説明図である。
【図2】本発明の要部を示す縦断面図である。
【図3】要部を拡大して示す縦断面図である。
【図4】要部を分解して示す一部切欠斜視図である。
【図5】実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
6 送穀部
8 搗精部
9 螺旋突条
10 送穀スクリュー
11 送穀筒
12 螺旋状の凹溝

Claims (1)

  1. 供給口(13)から供給されてくる玄米を常時所定量づつ搗精部(8)へ送る送穀部(6)であって、送穀部(6)は玄米を搗精部(8)へ送る方向に螺旋突条(9)を形成した送穀スクリュー(10)と、送穀スクリュー(10)の外周に所定間隔を保って配置固定される円筒状の送穀筒(11)とからなり、該送穀筒(11)の内周面には対面する螺旋突条(9)の送り方向と逆方向に螺旋状の凹溝(12)が形成されていることを特徴とする精米機における送穀部の付着糠防止装置。
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