JP3662992B2 - 保護装置内蔵形碍子装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は保護装置内蔵形碍子装置の改良に係り、閃絡時における続流ア−クによる碍子の偏熱破壊や絶縁電線の溶断事故等を確実に防止でき、また全体構造がコンパクトな保護装置内蔵形碍子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高圧配電線路においては絶縁電線を支持する碍子装置に対し避雷機能を有する保護装置が備えられている。この保護装置の種類にはア−クホ−ンに限流素子を配した所謂、限流ア−クホ−ンタイプや、限流素子を本体碍子に内蔵した碍子内蔵タイプや或いは限流素子ユニットとして前以て組み付けこれを碍子体に取り付けるようにした碍子外付けタイプ等がある。
【0003】
そして、これらの保護装置は、高圧配電線路の何処かで落雷が発生して、雷サ−ジ等の異常高電圧が配電線(絶縁電線)を伝搬し、侵入して来た場合に絶縁的に弱点部である碍子装置に備えた保護装置を介して同サ−ジを速やかに大地に逃がし、その際に保護装置の限流素子により閃絡に伴う続流ア−クを遮断するようにしたもので、続流ア−クの発生に起因する碍子体の偏熱破壊や絶縁電線の溶断事故を未然に防止しようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の保護装置にあっては長期使用により限流素子が劣化したり或いは性能を越える雷サ−ジの侵入があると限流素子が閃絡(短絡)事故を起こして破壊したりすることがあるが、かかる場合、限流素子の破壊だけに止まらず本体碍子(絶縁容器)までが損傷を受け、使用停止や機能停止を招いたりする等の問題がある。
【0005】
また、保護装置を取付けするタイプにあっては、碍子装置全体の大型化や重量増大化が避けられないと言う問題がある。また従来の外部放電ギヤップタイプの場合は周囲の影響を大きく受け易いため放電開始電圧がバラついて放電特性が安定せず十分な保護特性が発揮できなかったりする等、動作上の問題もある。
【0006】
また、特に限流ア−クホ−ンタイプの場合は放電開始電圧がバラつくことはもとより側方に大きく飛び出した状態で取り付けられるため装柱上、美観上、絶縁上等でも問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記諸々の問題を解決するためのもので、
第1の発明は、体内に上部空間(2m)と下部空間(2n)を形成した碍子体(2)と、
碍子体(2)の下部を腕金(27)に固着するベース金具(20)と、
碍子体(2)の頭部に備えられ絶縁電線(7)と電気的に接続されたキヤップ金具(3)と、
上記上部空間(2m)内に収納された金属製の収納部材(3b)と、
上記収納部材(3b)内に収納された限流素子(9)と、該限流素子(9)の一端に接続され上記下部空間(2m)内へ突出した導出用電極(12)と、上記限流素子(9)及び導出用電極(12)の外周面を被覆したゴム等の絶縁部材(16)とでなる限流素子ユニット(8)と、
で構成され、
上記限流素子(9)における導出用電極(12)と反対側の端部を上記キヤップ金具(3)に電気的に接続し、
上記導出用電極(12)の突出側先端を上記ベース金具(20)に直接又は所定長の放電ギヤップ(G)を介して電気的に接続したことを特徴とする保護装置内蔵形装置である。
【0008】
また第2の発明は、体内に上部空間(2i)と下部空間(2h)を形成した碍子体(2)と、
碍子体(2)の下部を腕金(27)に固着するベース金具(20)と、
碍子体(2)の頭部に備えられ絶縁電線(7)と電気的に接続されたキヤップ金具(3)と、
上記下部空間(2h)内に収納された金属製の収納部材(20d)と、上記収納部材(20d)内に収納された限流素子(9)と、該限流素子(9)の一端に接続され上記上部空間(2i)内に突出した導出用電極(12)と、上記限流素子(9)及び導出用電極(12)の外周面を被覆したゴム等の絶縁部材(16)とでなる限流素子ユニット(8)と、
で構成され、
上記限流素子(9)における導出用電極(12)と反対側の端部を上記ベース金具(20)に電気的に接続し、
上記導出用電極(12)の突出側先端を上記キヤップ金具(3)に直接又は所定長の放電ギヤップ(G)を介して電気的に接続したことを特徴とする保護装置内蔵形碍子装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
図1はギヤップ付きタイプの保護装置内蔵形碍子装置の第1実施例である。
【0010】
1は保護装置内蔵形の碍子装置であり、深溝形碍子からなる碍子体2の頭部2aに鉄、ステンレス鋼鈑等からなるキヤップ金具3がセメント系或いは合成樹脂系の接着材4により固着されている。6はキヤップ金具3の上部外面3aに後述する塞ぎ金具18を介して溶接等により固設したりまたはキヤップ金具3と一体的に組付形成した絶縁電線7を挟持接続するためのクランプ部である。該クランプ部6は電線用凹み6bと、同凹み6bに設けた内方に突出する刃付電極部6cとからなる受け金具6aとボルト・ナットよりなる締め付け具6dと、同締め付け具6dにより受け金具6a側に或いはその反対側にスライドするようにした電線用凹み6eと同凹み6dに設けた内方に突出する刃付電極部6fとからなる押さえ金具6g等で構成されている。
【0011】
3bは鉄或いはステンレス鋼鈑等からなる金属製の収納部材であり、本実施例では、上記キヤップ金具3と兼用になっていて同金具3の一部として一体に形成されている。該収納部材3bは、上端が開口した有底の袋状に形成されており、該部材3bを碍子体2の上部側に形成した上部空間部2mに没入させ、さらに没入した収納部材3bに対し同部材3bの上端開口部3c側から限流素子ユニット8を収納している。なお、上記収納部材3bはキヤップ金具3と別体で作り、それを上部空間部3mに内蔵するようにしても何ら構わない。
【0012】
また上記限流素子ユニット8は、電圧非直線性に優れたZnO(酸化亜鉛)を主成分とする限流素子9と、該限流素子9の上端に接続して配置した充電側電極10と、限流素子9の下端に接続して配置した接地側電極11と、該接地側電極11に一端12aを接続すると共に他端12bを下部側の下部空間部2nを経て下端側のベ−ス金具20内に達する(位置する)まで下方に延長形成した充電側放電電極であるところの導出用電極12と、該導出用電極12の下端に形成した半球状の放電部13と、該放電部13を除く導出用電極12の外周面と充電側電極10の上面10aを除く限流素子9の外周面を一体的に被覆したEPゴム或いはEPRゴム等の絶縁部材16とから構成されている。
【0013】
そして上記限流素子ユニット8は、その延長形成した棒状或いはリ−ド線状の導出用電極12を収納部材3bの下部に形成した開口部3eに上方から挿入してその限流素子9部を収納部材3b内に収納して設置されている。そして、この収納により、その収納完了状態では導出用電極12の下端の放電部13が碍子体2の下端に固着した器状のベ−ス金具20内に位置した状態になる。
【0014】
10は限流素子9の上端9a側に接続した充電側電極であり、上記のように限流素子ユニット8を収納した後に、その充電側電極10上に塞ぎ金具18及び放圧板19を設置して、これらを介して限流素子9をキヤップ金具3に対し電気的に接続している。そして、シリコ−ン樹脂等の充填材35を充填して、該充填材35と上記塞ぎ金具18により上端開口部3cを塞いでいる。
【0015】
なお、限流素子ユニット8は上記収納時に、その絶縁部材16の外周面を収納部材3bの内周面に対し接着剤17により接着して固着されている。また、収納部材3bの下端の開口部3eから下部空間部2nを経て下方へ突出する導出用電極12の外周部分の絶縁部材16には多数のひだ部16aを一体形成して放電部13と収納部材3bの下端の開口部3e間の沿面距離を長くし、これにより同間の絶縁性能(耐電圧特性)を高めるようにしている。
【0016】
16bは下部空間部2nの内周面2Pに当接するガイド部であり、連続形成されるひだ16a群の中央に位置して絶縁部材16と一体形成されたもので、その直径はひだ16aの直径に比して大きく形成されている。
【0017】
20はベース金具で、上方が開口する有底円筒状に形成され、碍子体2における胴部2cの下部周囲に嵌合し、セメント系、合成樹脂系等の接着剤22により胴部2cに固着されている。また、上記ベース金具20の底板20Aと上記胴部2cの下端2j間には空間Dが形成されている。
【0018】
上記胴部2cの下端2jの下面には仕切板24が固着されており、その中央部には貫通穴24aが形成されている。そして、上記導出用電極12の下部12bが、上記貫通穴24aを仕切板24と電気的に絶縁すべく若干離間して貫通し、その導出用電極12の下端が上記空間D内に突出している。この突出端(下端)には下端が半球状の放電部13が一体形成されている。
【0019】
23は閉鎖板で、上記放電部13の若干上部に位置し、かつ上記仕切板24と電気的に絶縁すべく若干離間した状態で導出用電極12の下部12bに固設されている。尚、該閉鎖板23の直径は蒸気貫通穴24aより大径に設定されている。
【0020】
25は上方が開口する有底状の円筒に形成されたベース補助金具で、その底板が上記ベース金具20の底板20A上に載置され、上端が上記仕切板24に当接した状態で空間D内に同心的に設けられている。該ベース金具20の中心部にはボルト21が固着されて垂設されており、該ボルト21を腕金27の取付穴27aに貫通し、取付ナット28を締め付けて、碍子体2、ベース金具20等からなる保護装置内蔵形碍子装置1を腕金27に立設している。
【0021】
21aは上端が半球状の放電部で、上記ベース補助金具25の中央部、すなわち上記放電部13と同心的に位置してベース補助金具25の底板上面に固設されており、かつ、上記放電部13に付して所定の放電ギヤップG(短ギヤップが好ましい)を介して対向している。
【0022】
20cはベース金具20における上記空間D部に位置して形成した放圧口、25aは上記ベース補助金具25における上記放圧口20cと対向する位置に形成した放圧口である。
【0023】
26は必要により放圧口20cに付設される栓形、蓋形、封着板等からなるシ−ル材で、雨水などが放圧口20cより金具20内へ侵入するのを阻止するもので、また、同シ−ル材26は続流ア−ク発生時の内圧上昇に際して破壊、飛散して放圧口20cが確保されるようになっている。なお、ベ−ス金具20自体に切り込み等の機械的弱点部を形成し、その部分を内圧上昇時に破壊して該部位より放圧させるようにしても良い。
【0024】
以上の構成からなる保護装置内蔵形碍子装置1は、ベ−ス金具20側のボルト部21を電柱の腕金27の取付穴27aに差し込み、取付ナット28により締め付けて腕金27に取り付けられる。
【0025】
また頭部側のキヤップ金具3のクランプ部6における受け金具6aと押さえ金具6g間に絶縁電線7を介在させた状態で、締め付け具6dを回し、その絶縁電線7を徐々に締め上げてクランプ部6に挟持させる。このとき、内方へ突出する刃付電極部6c、6fが絶縁電線7の被覆7aを切断或いはこれを突き破って、芯線7bと接触するため絶縁電線7の芯線7bとキヤップ金具3間は機械的並びに電気的に接続された状態になる。そして、絶縁電線7の接続後に頭部2aに絶縁カバ−29を被着し、キヤップ金具3等の充電部を覆う。
【0026】
次に上記構成の保護装置内蔵形碍子装置1の動作について説明する。
平常時は、導出用電極12の放電部13と接地側のベ−ス金具20間つまり放電ギヤップGの気中絶縁が充分確保されており、保護装置側は何ら動作しない。
【0027】
かかる状態にある時、どこかで落雷が発生し、それにより雷サ−ジが高圧配電線(絶縁電線)を伝搬しそれが異常高電圧であれば、絶縁上の弱点部である放電ギヤップGにおいて閃絡が起こる。そして雷サ−ジは、絶縁電線7−クランプ部6・キヤップ金具3−充電側電極10・限流素子9−接地側電極11・導出用電極12・放電部13−放電ギヤップG−放電部21a・ベ−ス金具20−腕金27の放電経路で大地に速やかに放電される。この場合、その放電経路には上記の如く限流素子9と放電ギヤップGが直列状態で介在するため続流ア−クは遮断され、したがって放電ギヤップGは絶縁が回復し、平常状態に戻る。
【0028】
なお、長期使用、湿気侵入或いは性能を越える雷サ−ジの侵入等何らかの原因により限流素子9が劣化し、保護装置において、正常動作が期待できない場合が起こることがある。その場合は、限流素子9は、素子外部或いは素子内部において閃絡し、これに伴って上記放電経路には続流ア−クが流れる。この続流ア−クは当然放電ギヤップGにおいても流れるため、ベ−ス金具20内の内圧が急激に上昇し、それにより放圧口20cを経て或いは同口20cに付設したシ−ル材26が直ちに破壊して放圧口20cが確保され、上昇した上記圧力やア−クはベ−ス金具20外へ直ちに放出される。
【0029】
また、この場合、薄板部材からなる閉鎖板23が圧力上昇によって上方に曲げられるため碍子体2の上部空間部2m、下部空間部2nへのア−ク及びガスの流入が避けられ、したがって碍子体の汚損或いは破壊が極力防止されて、安全に放圧されることになる。なおこの場合、キヤップ金具3側においては、放圧板19が圧力上昇により外側に反転して充填材35と共に離脱し、その離脱部分からクランプ部6との隙間を経て上方へ安全に放圧される。
【0030】
図2は、ギヤップ付の保護装置内蔵形碍子装置の第2実施例を示すものである。
上記図1の第1実施例と比較して、金属製の収納部材20dが碍子体2の下端側に固着するベ−ス金具20と一体形成され、かつこれに伴い収納部材20dも下部側の下部空間部2hに配置されていることと、逆に放電ギヤップ(G)が上端側のキヤップ金具3側に位置することが大きく相違している。
【0031】
なお、限流素子ユニット8は、その導出用電極12が収納部材20dの上部に形成した開口部20gから上方に突出した状態で収納部材20d内に収納される。収納後、下端開口部20fは、ボルト部21に溶接等の手段によって固着した蓋金具33及び上記と同様なシール材26によって閉鎖される。
【0032】
このほか、キヤップ金具3の上端側の開口部3cを気密閉鎖するための銅板、ステンレス板等の薄肉金属からなる封着部材兼用の放圧板30が設けられており、その放圧板30の中央部分には下方に向かって突出する充電部側の放電部30aが設けられ、放電部30aは、上記空間部2iを経て上方へ延長形成した導出電極12の上端12cの放電部13とで所定の放電ギヤップG(短ギヤップが好ましい)が形成されている。
【0033】
31はシリコ−ン樹脂などの充填材を示す。また、32はキヤップ金具3とクランプ部6間を連結接続するためのキヤップ連結金具であり、上記の放電ギヤップGは同金具32内に位置するように配設され、また、同金具32の側周面の一部には放圧口32aが形成されている。さらに必要により放圧口32aには雨水などの侵入を阻止するシ−ル材26が付設される。このシ−ル材26はシ−ト状、栓形、蓋形のものを放圧口に装着している。尚、上記放圧口32aとシール材26を設けることなく、金具32に切り溝等の機械的な弱点部を形成し、ここを案内にして内圧上昇時に同弱点部を破壊して放圧することでも良い。
【0034】
なお、上記収納部材20dはベ−ス金具20と別体で作って空間部2hに内蔵するようにしても何ら構わない。
次に上記図2の構成の保護装置内蔵形碍子装置1の動作について説明する。
【0035】
平常時は、充電部側の放電部30aと接地側(導出用電極)の放電部13間、つまり放電ギヤップGの気中絶縁が充分確保されており、保護装置側は何ら動作しない。
【0036】
かかる状態にある時、どこかで落雷が発生し、それにより雷サ−ジが高圧配電線(絶縁電線)を伝搬しそれが異常高電圧であれば、絶縁上の弱点部である放電ギヤップGにおいて閃絡が起こる。そして雷サ−ジは、絶縁電線7−クランプ部6・連結金具32・キヤップ金具3・放圧板30−放電ギヤップG−放電部13・導出用電極12−充電側電極36−限流素子9−接地側電極37−ベ−ス金具20・ボルト部21・腕金27の放電経路で大地に速やかに放電される。この場合、その放電経路には上記の如く限流素子9と放電ギヤップGが直列状態で介在するため続流ア−クは遮断され、したがって放電ギヤップGは絶縁が回復し、平常状態に戻る。
【0037】
なお、長期使用、湿気侵入或いは性能を越える雷サ−ジの侵入等何らかの原因により限流素子9が劣化し、保護装置の正常動作が期待できない場合が起こることがある。その場合は、限流素子9は、素子外部或いは素子内部において閃絡し、これに伴って上記放電経路には続流ア−クが流れる。この続流ア−クは当然放電ギヤップGにおいても流れるため、キヤップ金具3の放圧板30近傍の碍子体の内圧が急激に上昇し、この内圧により放電部30aが反転するとともにアーク熱により放圧板30の上部及び放電部30aが溶けて放圧口が形成され、さらに連結金具32の放圧口32aを経て外側へ安全に放圧される。
【0038】
またベ−ス金具20側では蓋金具33の小穴33aから収納部材20d内の内圧が放圧される。したがって放圧された圧力はベ−ス金具20の底面と腕金27間であらかじめ形成された隙間sを経て放圧されることになる。
【0039】
図3は本発明の第3実施例を示すものである。
本第3実施例は、上記第1実施例において放電ギヤップ(G)を省略した所謂、ギヤップレス構造の場合であり、第1実施例に比較して、収納部材3bの開口部3eから下方へ導出する導出用電極12をベ−ス金具20に直接接続したことと、収納部材3bが下方に向かって大きく延長され、その延長された収納部材3b内に限流素子9を、上記第1実施例より1個増加して3個直列接続した状態で収納し、それにより制限電圧値を高くしたことが相違する。さらに劣化などに因る素子外洛事故(短絡事故)等、続流ア−クの発生時には、空間部2m内の上昇した内圧をキヤップ金具20の底面20b側に形成した放圧口20p(或いは上記実施例のように機械的弱点部を形成した場合はこの部分)から速やかにキヤップ金具20外へ放圧して碍子体の損傷を軽減している。
【0040】
sは底面20bと腕金27間で形成する放圧用の隙間、26は放圧口20pを塞ぐために必要により設けるようにしたシ−ル材を示す。
その他の構造は上記第1実施例と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図4は本発明の第4実施例を示すものである。
本第4実施例は、上記第2実施例において放電ギヤップ(G)を形成しない場合であり、ベ−ス金具20側の収納部材20dの開口部20gから上方へ導出する導出用電極12の先端12dをキヤップ金具3に直接接続したことと、収納部材20dが上方に大きく延長され、この延長された収納部材20d内に限流素子9を上記第2実施例より1個増加して3個直列接続で収納し、それによりその分、制限電圧値を高くしたことが相違する。
【0042】
また続流ア−クの発生時の放圧はベ−ス金具20の底面側の下端開口部20fに固着した蓋金具33に形成した放圧口33a(或いは上記のように機械的弱点部を設けた場合には該部)、さらには隙間sを経て同金具外へ放圧するようになっている。また、開口部20gから放出された圧力は、空間部2hから穴20hを通じて放出される。26は必要により設けたシ−ル材を示す。
【0043】
その他の構造は上記第2実施例と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】
本発明は以上の構成からなり、
万が一、限流素子の劣化により短絡して続流ア−クが流れるようになっても上記の如く限流素子は機械的強度の大きい金属製の収納部材内にあるため同素子の破壊が防止できるのは勿論、碍子体の損傷をも防止することが可能となる。
【0045】
また、本体内に空間部を形成するか或いは空間部を有する既成の碍子体においてはこの空間部を利用して、この空間部に金属製の収納部材を配置し限流素子ユニット(限流素子)を内蔵するため、保護装置を内蔵したにも拘わらず碍子装置全体の形状がさほど大きくならずコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護装置内蔵形碍子装置の第1実施例で、ギヤップ付タイプの断面図である。
【図2】本発明の保護装置内蔵形碍子装置の第2実施例で、ギヤップ付タイプの断面図である。
【図3】本発明の保護装置内蔵形碍子装置の第3実施例の断面図で、第1実施例の構造をギヤップレスタイプに適用した例である。
【図4】本発明の保護装置内蔵形碍子装置の第4実施例の断面図で、第2実施例の構造をギヤップレスタイプに適用した例である。
【符号の説明】
1 保護装置内蔵形碍子体装置
2 碍子体
2a 頭部
2m、2n、2h、2i 空間部
3 キヤップ金具
3b 収納部材
6 クランプ部
8 限流素子ユニット
9 限流素子
10 充電側電極(電極)
11 接地側電極
12 導出用電極
12b 先端
12d 先端
13 放電部
16 絶縁部材
20 ベ−ス金具
20b 収納部材
24 腕金
36 充電側電極(電極)
37 接地側電極
G 放電ギヤップ

Claims (2)

  1. 体内に上部空間(2m)と下部空間(2n)を形成した碍子体(2)と、
    碍子体(2)の下部を腕金(27)に固着するベース金具(20)と、
    碍子体(2)の頭部に備えられ絶縁電線(7)と電気的に接続されたキヤップ金具(3)と、
    上記上部空間(2m)内に収納された金属製の収納部材(3b)と、
    上記収納部材(3b)内に収納された限流素子(9)と、該限流素子(9)の一端に接続され上記下部空間(2m)内へ突出した導出用電極(12)と、上記限流素子(9)及び導出用電極(12)の外周面を被覆したゴム等の絶縁部材(16)とでなる限流素子ユニット(8)と、
    で構成され、
    上記限流素子(9)における導出用電極(12)と反対側の端部を上記キヤップ金具(3)に電気的に接続し、
    上記導出用電極(12)の突出側先端を上記ベース金具(20)に直接又は所定長の放電ギヤップ(G)を介して電気的に接続したことを特徴とする保護装置内蔵形装置。
  2. 体内に上部空間(2i)と下部空間(2h)を形成した碍子体(2)と、碍子体(2)の下部を腕金(27)に固着するベース金具(20)と、
    碍子体(2)の頭部に備えられ絶縁電線(7)と電気的に接続されたキヤップ金具(3)と、
    上記下部空間(2h)内に収納された金属製の収納部材(20d)と、
    上記収納部材(20d)内に収納された限流素子(9)と、該限流素子(9)の一端に接続され上記上部空間(2i)内に突出した導出用電極(12)と、上記限流素子(9)及び導出用電極(12)の外周面を被覆したゴム等の絶縁部材(16)とでなる限流素子ユニット(8)と、
    で構成され、
    上記限流素子(9)における導出用電極(12)と反対側の端部を上記ベース金具(20)に電気的に接続し、
    上記導出用電極(12)の突出側先端を上記キヤップ金具(3)に直接又は所定長の放電ギヤップ(G)を介して電気的に接続したことを特徴とする保護装置内蔵形碍子装置。
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