JPH0129768Y2 - - Google Patents

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JPH0129768Y2
JPH0129768Y2 JP5541383U JP5541383U JPH0129768Y2 JP H0129768 Y2 JPH0129768 Y2 JP H0129768Y2 JP 5541383 U JP5541383 U JP 5541383U JP 5541383 U JP5541383 U JP 5541383U JP H0129768 Y2 JPH0129768 Y2 JP H0129768Y2
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JP5541383U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は酸化亜鉛を主成分とするバリスタ素子
を用いたキヤツプレス避雷器において、バリスタ
素子が何らかの原因で劣化したり短絡した際に避
雷器をアースから切離すための開放装置に関す
る。
近年、酸化亜鉛を主成分とするバリスタ素子
は、そのすぐれた電圧−電流特性、ならびに大き
な雷サージ吸収能力からギヤツプレス避雷器とし
て幅広く用いられつつある。このバリスタ素子の
特性例としては、通常の定格値以内の電圧に対し
て極めて高いインピーダンス、すなわち絶縁物と
して動作すると共に、その洩れ電流が極めて小さ
くて十分無視することができる特性を有する。
ところが、この洩れ電流が小さなバリスタ素子
が多数回のサージを受けたり、定格を大幅に越え
るサージを受けた場合、その電圧―電流特性が劣
化し、通常の印加電圧においても大きな洩れ電流
が流れる。この大きな洩れ電流はバリスタ素子の
発熱を引き起こし、この発熱が続くとバリスタ素
子が熱暴走を生じ短絡破壊に至る。そして、この
短絡破壊により地絡電流が流れて異常が発生し、
避雷器が接続されている電源のヒユーズやブレー
カを作動させるなど系統へ多大の影響を生ずる。
このため、バリスタ素子へ洩れ電流や流入して
規定以上にバリスタ素子の温度が上昇したり、ま
たバリスタ素子が短絡破壊した際に、避雷器に内
蔵された開放装置により避雷器をアースから切離
すようにした系統への地絡異常の波及を防止して
いる。第1図は開放装置を備えた避雷器の一従来
例を示す。第1図において、通常エポキシ系樹脂
もしくは碍子等によつて形成された中空外装ケー
ス1内には、円板状又は円柱状で両端面に電極を
備えたバリスタ素子2が収納される。バリスタ素
子2の上端面には、このバリスタ素子2にスプリ
ング(図示省略)によつて圧接された充電側電極
3が配置される。また、バリスタ素子2の下端面
には、このバリスタ素子2と熱的に結合し穴のあ
いた中空外装ケース1の底部で支えられる接地側
電極4が配置される。中空外装ケース1の底部に
あいた穴を貫通する金属棒5の上端は接地側電極
4に低融点合金(130℃〜190℃の融点)の半田付
け6により固定され、金属棒5の中央はヒユーズ
7となつており、ついで金属棒5の下端は金属製
のキヤツプ8が半田付け又はかしめ9などによつ
て電気的、機械的に結合されている。キヤツプ8
内には前述した金属棒5、ヒユーズ7が収納され
ると共にコイル状のスプリング10が収納され
る。このスプリング10は半田付け6、ヒユーズ
7、及び半田付け又はかしめ9の支持結合力によ
りわずかに圧縮されてキヤツプ8内に収納され、
半田付け6の溶融とかヒユーズ7の溶断によつて
キヤツプ8を離脱させる引離しスプリングとなつ
ている。スプリング10の巻始めと巻終りの両端
は可とう性を有する銅板などからなる短絡バー1
1によつて短絡されている。スプリング10の上
端やキヤツプ8の上端は短絡バー11と共に中空
外装ケース1に埋め込まれたターミナル12に当
接し、このターミナル12の先端は外部引出し用
の端子部13となつている。
かかる構造の避雷器の接続については、充電側
電極3から引出された端子を電力線へ配線し、端
子部13をアース線又は他の電力線へ配線するこ
とで行なう。この避雷器にサージ電流が流入した
場合の流入経路としては、充電側電極3、バリス
タ素子2、接地側電極4、ヒユーズ7を含む金属
棒5、キヤツプ8、短絡バー11、ターミナル1
2、端子部13の順となる。
このような避雷器においてバリスタ素子2が劣
化した場合、洩れ電流によつてバリスタ素子2が
発熱し、この発熱により半田付け6の温度がその
融点以上に達するとスプリング10の引離し力に
より接地側電極4から金属棒5が切離される。ま
た、バリスタ素子2が直ちに短絡に至つた場合、
短絡電流の流入により半田付け6が溶融する前に
ヒユーズ7が溶断する。この場合もスプリングの
引離し力により切離しが行なわれると共に、溶断
によるアークに基づく内圧上昇によつて切離しが
行なわれる。
このような構造・機能を有する避雷器の開放装
置においては、キヤツプ8、スプリング10、短
絡バー11は金属棒5により支えられているので
切離しが行なわれる場合、キヤツプ8、スプリン
グ10などが落下することになる。切離しに際し
キヤツプ8内の内圧が常気圧であれば離脱はスプ
リング10の引離し力と自重のみで行なわれる
が、ヒユーズ7の溶断に際してはアーク等により
極めて高い内圧上昇があつて、一種の爆発力によ
り部品が離脱し安全面で問題を残していた。
この問題を解決する構造として第2図に示す開
放装置が提案されている。この第2図に示す構造
は第1図においてキヤツプ8と金属棒5とが半田
付け又はかしめ9で結合されるのみであるのに対
し、金属棒5の先端に半田付けなどにより結合さ
れたつばを有する第1結合体14と、この第1結
合体14の先端にねじ止め、かしめなどにより結
合された第2結合体15とを有し、この第2結合
体15には可とう性を有する電線16の一端が接
続され電線16の他端は中空外装ケース1に固定
されたターミナル12の端子部13に接続されて
いる。この場合、第1結合体14と第2結合体1
5との間には小径に形成したスプリング10の巻
終り部分とキヤツプ8の底部中央に形成した孔の
部分とが配置されて、これらは第1結合体14と
第2結合体15との挾み込みにより一体化され
る。
この第2図に示す構造においてサージ電流が流
入すると、充電側電極3、バリスタ素子2、接地
側電極4、半田付け6、金属棒5、ヒユーズ7、
第1結合体14、第2結合体15、電線16、端
子部13からなる流入経路をとる。そして、バリ
スタ素子2の劣化もしくは短絡により半田付け6
が溶融したりヒユーズが溶断したとき、キヤツプ
8、スプリング10、金属棒5、第1結合体1
4、および第2結合体15が本体から切離され
る。ここでは、第2結合体15が電線16によつ
て結合されているため、切離された部品は電線1
6を介して端子部13にぶら下がつた状態とな
り、部品の落下や離脱がなくなつて安全面で向上
した。
ところが、避雷器が接続される電源容量が大き
くなつて例えばAC6000A以上になると、ヒユー
ズ7の溶断時に発生するアーク熱によつてスプリ
ング10の一部が溶断し落下する場合があり、な
お安全面において十分といえないという欠点があ
る。
そこで、本考案は上述の欠点に鑑み、安全性を
一層向上させた避雷器の開放装置の提供を目的と
する。
かかる目的を達成するため本考案としては、ス
プリングに耐アーク性に優れかつ可とう性を有す
る被覆を施したことを基本思想とするものであ
る。
ここで、第3図および第4図を参照して本考案
の実施例を説明する。なお、第3図および第4図
において、第2図と同一部分には同一符号を付
し、説明の重複を避ける。第3図および第4図に
おいて、ヒユーズ7を有する金属棒5をとりかこ
みかつキヤツプ8内に収納されるコイル状のスプ
リング10には、耐アーク特性にすぐれかつ可と
う性を有するプラスチツクの被覆10aが施され
ている。この被覆10aの材料としては、耐アー
クと可とう性を兼ね備えるナイロン、ポリエチレ
ンなどがある。また、スプリング10への被覆方
法としては、デイツピングならびにチユーブ通し
の方法がある。デイツピング法は可溶ナイロンを
メチルアルコールなどに溶かし、この溶液中にス
プリング10をひたし、ついで引上げ乾燥して被
覆10aを有するスプリング10を得る方法であ
る。また、チユーブ通し方法は、予めチユーブ形
状に作られたプラスチツクをスプリング線材に機
械的に通す方法である。
第4図は従来のスプリング10と被覆10aを
施したスプリング10とを比較したものであり、
第4図aは従来のスプリング10、第4図bはデ
イツピングによつて形成した被覆10aを施した
スプリング10、第4図cはプラスチツクチユー
ブにより形成した被覆10aを施したスプリング
10を示している。この場合、被覆10aの厚み
は被覆方法いかんにかかわらず、0.1mm〜0.5mm程
度である。被覆の厚さは耐アーク特性ならびにス
プリングの可とう性を確保する条件を満たすよう
に検討し選定する必要がある。また、被覆10a
はスプリング10の全部又は一部のいずれでもよ
い。
このような構造において、今、過大短絡電流が
金属棒5およびヒユーズ7に流入した場合、ヒユ
ーズ7が溶融して過大なアークならびにアーク熱
が発生する。しかし、耐アーク特性が優れたプラ
スチツクなどの被覆10aによつて、スプリング
10が保護されアークが直接スプリング10の線
材をなめることがないので、スプリング10の溶
断を防止できる。こうして、開放動作が生じても
スプリング10の部分的な落下は阻止される。
この実施例では第1結合体14および第2結合
体15を備えてキヤツプ8、スプリング10、金
属棒5を一体化した例に基づき述べたが、この一
体化についてはたとばスプリング10の巻終り先
端を金属棒5にかしめ、かつキヤツプ8も金属棒
5にかしめて、金属棒5の先端を電線16に圧着
するなどしてもよい。
以上説明したように本考案によれば、スプリン
グに耐アーク性に優れ可とう性を有する被覆を施
すことにより、開放動作時アークによるスプリン
グの一部溶断も防止でき、架空配電線に取付けら
れる際公衆安全が確保される。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は従来の避雷器の二つの例
をそれぞれ示す断面図、第3図および第4図は本
考案の実施例を示し、第3図は避雷器の断面図、
第4図a,b,cはそれぞれスプリングの断面図
である。 図面中、5は金属棒、7はヒユーズ、8はキヤ
ツプ、10はスプリング、10aは被覆である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 酸化亜鉛バリスタ素子の両端に結合された電極
    の一方に、ヒユーズを途中に有する金属棒の基端
    部を低融点合金を用いて結合し、この基端部の結
    合及び上記ヒユーズそれぞれを断つ向きに引張力
    を与えるコイルスプリングを上記金属棒を貫いて
    配置し、この金属棒、コイルスプリング、及びこ
    れらを収納するキヤツプを上記金属棒の先端部に
    て結合し、この先端部の結合を一端が固定された
    可とう性を有する電線の他端に接続した避雷器に
    おいて、上記スプリングに耐アーク性に優れかつ
    可とう性を有する被覆を施したことを特徴とする
    避雷器の開放装置。
JP5541383U 1983-04-15 1983-04-15 避雷器の開放装置 Granted JPS59162796U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5541383U JPS59162796U (ja) 1983-04-15 1983-04-15 避雷器の開放装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP5541383U JPS59162796U (ja) 1983-04-15 1983-04-15 避雷器の開放装置

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Publication Number Publication Date
JPS59162796U JPS59162796U (ja) 1984-10-31
JPH0129768Y2 true JPH0129768Y2 (ja) 1989-09-11

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ID=30185738

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JP5541383U Granted JPS59162796U (ja) 1983-04-15 1983-04-15 避雷器の開放装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999035962A1 (fr) * 1998-01-13 1999-07-22 Omron Corporation Tensiometre a brassard

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8699197B2 (en) * 2010-08-27 2014-04-15 Cooper Technologies Company Compact transient voltage surge suppression device

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WO1999035962A1 (fr) * 1998-01-13 1999-07-22 Omron Corporation Tensiometre a brassard

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JPS59162796U (ja) 1984-10-31

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