JP3662464B2 - 酸素センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような酸素センサの一形態として、先端部が閉じた中空軸状をなし、内外面にそれぞれ電極層を有する酸素検出素子を備えたものが知られている。このようなタイプの酸素センサでは、基準ガスとしての大気を酸素検出素子の内面(内部電極層)に導入する一方、酸素検出素子の外面(外部電極層)に排気ガスが接触することで、その内外面の酸素濃度差に応じて酸素濃淡電池起電力が生じる。そして、この酸素濃淡電池起電力を、排気ガス中の酸素濃度の検出信号として内外電極層から端子金具、リード線等を介して取り出すことにより、排気ガス中の酸素濃度を検出できる。
【0003】
図12は、このような酸素検出素子2の中空部2a内壁面に形成された内部電極層と電気的に導通を図るための内部電極接続金具(端子金具)23’を組み付ける状態の従来例を示している。従来の内部電極接続金具23’は、リード線と接続されるコネクタ23a’と、酸素検出素子2の中空部2a内壁面と接触する金具本体部23c’と、コネクタ23a’と金具本体部23c’とを繋ぐ引出し線部23b’と、酸素検出素子2を加熱するために中空部2a内に配置される発熱体を強固に把持する発熱体把持部23d’とが一体に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の内部電極接続金具23’の金具本体部23c’は、左右両側の縁に鋸刃状の接触部23e’が互い違いに複数形成された板状部分を円筒状に曲げ加工することにより形成されている。そして、このような金具本体部23c’は、自身の外周面略全面で酸素検出素子2の中空部2a内壁面(内部電極層)と接触することで電気的に導通されるとともに、中空部2aに対し軸線方向に位置決めされる。
【0005】
内部電極接続金具23’の中空部2aに対する軸線方向への位置決め及び内部電極層との接触及び導通を図るにあたっては、それぞれに確実性を期すため、円筒状の金具本体部23c’の外径を酸素検出素子2の中空部2aの内径よりも大に形成している。このため、図12に示すように、内部電極接続金具23’を酸素検出素子2に組み付けるに当たっては、金具本体部23c’の外周面の略全面が径方向に絞り込まれながら中空部2aに押し込まれる状態となり、挿入する際の挿入抵抗が大きくなりがちで、組立に支障を来すことがある。とりわけ接触部23e’が、鋸刃状部分が左右両側にて互い違いに複数形成されているため、挿入抵抗が断続して発生しやすく、内部電極接続金具23’の上部(挿入基端側)につぶれ・曲がり・座屈等の塑性変形が生じることがあった。また、このような塑性変形を防ぐために治具等を使用することも考えられるが、手間を要するほかコストアップを招いてしまう。
【0006】
本発明の課題は、端子金具を酸素検出素子の中空部に挿入する際の挿入抵抗を小さくしてスムーズな組立を可能とし、端子金具各部の塑性変形を生じにくいセンサ構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明の酸素センサは、
先端部が閉じた中空軸状をなし、少なくともその内壁面に電極層を有する酸素検出素子と、該電極層と電気的に接続する端子金具とを備え、
前記端子金具は、軸直交断面が略円形状に形成される前記酸素検出素子の中空部内に配置される固定部を有し、
この固定部は、前記軸直交断面において、所定方向(以下、接触方向と称する)における両側が前記酸素検出素子の中空部内壁面に対して直接又は他部材を介して間接的に接触し、かつこれと交差する方向(以下、隙間形成方向と称する)における両側と前記酸素検出素子の中空部内壁面との間に隙間を生ずる形態で配置され
前記端子金具の固定部と前記酸素検出素子の中空部内壁面との前記接触方向両側における接触部において、該固定部外周面の曲率半径が該内壁面の曲率半径よりも小に形成されることを特徴とする。
【0008】
上記本発明によれば、端子金具の固定部が酸素検出素子の中空部内壁面に、接触方向において両側が直接又は他部材を介して間接的に接触し、かつ隙間形成方向において両側に隙間が生ずる形態で配置されるので、固定部はその外周面の一部のみで、具体的には2カ所以上の接触点を有する形態で、中空部内壁面に接触及び導通することになる。したがって、端子金具が酸素検出素子の中空部に挿入される際の挿入抵抗が小さくなって組立作業がスムーズに行えるようになるとともに、端子金具各部につぶれ・曲がり・座屈等の塑性変形が生じにくくなる。また、固定部外周面の曲率半径を内壁面の曲率半径よりも小に形成することにより接触部における接触面積を減少させ、組立作業時の固定部の挿入抵抗の低減化を図っている。
【0009】
さらに本発明の固定部は、軸直交断面において、その周方向の一部に開口を有するとともに、酸素検出素子の中空部の中心軸線を挟んで開口の反対側に方向転換部を有し、
開口の両縁部と方向転換部とが、酸素検出素子の中空部内壁面に対して直接又は他部材を介して間接的に接触するとともに、開口の両縁部のいずれか一方と方向転換部とを結んで接触方向が形成される。これによって、固定部は板状部材に曲げ加工を施すことにより製造でき、上述した接触状態と隙間形成状態を形成すべく固定部を高精度に設計及び加工することができる。また、開口の形成により、固定部の外周は、開口の両縁部において径方向内側に絞り込まれるように弾性変形しながら中空部に押し込まれる状態となり、挿入がスムーズに行われる。さらに、固定部は酸素検出素子の中空部内壁面に対して、開口の両縁部と方向転換部の3カ所の接触点を有する形態で接触するので、安定して固定される。
【0010】
さらに本発明の固定部には、軸直交断面において、隙間形成方向に互いに対向する平行部が形成されるので、設計・加工において隙間形成状態が容易かつ確実に達成でき、組付け作業がスムーズに行えるようになる。
【0011】
さらに本発明の固定部は、径方向内側へ弾性変形させられた状態で酸素検出素子の中空部に挿入されており、
かつ、この固定部を弾性復帰させつつ中空部の外へ取り外したときに、固定部の接触方向両側位置を、軸直交断面において開口の幅方向中心と中空部中心とを結ぶ線上に投影したときの距離の最大値が、酸素検出素子の内径と等しいかそれよりも大に形成される。固定部は、挿入時に接触方向において収縮される際の弾発力により、酸素検出素子の中空部内壁面に直接又は他部材を介して間接的に確実に固定されることになる。
【0012】
さらに本発明は、固定部の開口の両縁部が、開口と端子金具の中心軸線とを含む断面において、酸素検出素子の中空部の軸線方向に直線状に形成されるので、鋸刃状部分が左右両側にて互い違いに複数形成されている従来タイプのように挿入抵抗が断続して発生するようなことがなくなり、挿入抵抗が低減されて端子金具の一層スムーズな挿入が可能となる。
【0013】
さらに本発明では、固定部の酸素検出素子の中空部への挿入先端側には縮径部が形成され、この縮径部は開口と端子金具の中心軸線とを含む断面において、開口の両縁部に続く形で挿入先端側にて連続的または段階的に小径となる部分(以下、第一部分と称する)を含んでいる。端子金具は第一部分に沿って酸素検出素子の中空部へ挿入され、さらに第一部分に引き続いて開口の両縁部が挿入されることで、組立作業時の縮径部の挿入抵抗をより低減し、かつ挿入後の中空部内壁面への確実な固定が達成できる。
【0015】
さらに本発明は、酸素検出素子の中空部の後端開口部に、その内部に固定部が直接又は他部材を介して間接的に挿入される座ぐり部が拡径形態で形成される。かかる構成により、酸素検出素子の中空部内壁面に挿入されることによる固定部の塑性変形や繰り返し振動を受けることによる固定部のガタツキ・抜け出し等を防止し、酸素検出素子に対して端子金具をスムーズにかつ確実に位置固定できる。
【0016】
一方本発明の縮径部は、酸素検出素子の中空部の中心軸線を挟んで第一部分の反対側位置に、開口と端子金具の中心軸線とを含む断面において、挿入先端側にて連続的または段階的に小径となる部分(以下、第二部分と称する)を含むように形成してもよい。このような第二部分を形成することによって、端子金具が酸素検出素子の中空部へ挿入されるときに、縮径部での挿入抵抗をより低減し、かつ挿入後の中空部内壁面への確実な固定が達成できる。
【0017】
そしてこの第二部分は、挿入先端から挿入基端側に向かって形成された切欠きを有するものとすることができる。第二部分の挿入先端側に切欠きを形成することにより、特に挿入開始時における固定部の挿入抵抗を大幅に低減することができる。このとき切欠きの底には、挿入基端側に向かうにつれて酸素検出素子の中空部内壁面周方向における幅が連続的に小さくなる縮小部を形成することができる。切欠きの底にこのような縮小部を形成することにより、特に挿入途中における縮径部終端位置での挿入抵抗を大幅に低減することができる。
【0018】
次に本発明の切欠きの描く外形線は、切欠きの底点と端子金具の中心軸線とを含む断面をとったときに、挿入基端側ほど中空部内壁面に漸近する形態を有するものとすることができる。ここに、挿入基端側ほど中空部内壁面に漸近する形態の外形線は、例えば第二部分に切欠きの底から挿入基端側に向かって副切欠きを形成することによって実現される。いずれにしても、挿入基端側ほど中空部内壁面に漸近する形態の外形線を形成することによって、第二部分の挿入基端側が丸みを帯びて中空部内壁面と接し、組立作業時の縮径部の挿入抵抗がより一層低減するとともに、電極層のチッピング等を生じにくくなる。
【0019】
また、上記のように第二部分に副切欠きを形成することによって、切欠きの外形線は、挿入先端側において径方向内側に凸の形態から、挿入基端側において径方向外側に凸の形態に変化する変曲点を含むように形成されることになる。そしてこの外形線には、固定部の酸素検出素子の中空部への挿入方向における変化量を分母とし、挿入方向に直交しかつ径方向外側への変化量を分子とする変化率が、中空部内壁面に近づくにつれて漸減する領域を形成することが可能になる。
【0020】
このように、縮径部の第二部分に副切欠きを形成することによって切欠きの外形線に変曲点が形成されるようになり、この変曲点の形成によって切欠きの外形線に変化率漸減領域が形成可能になると考えられる。変化率漸減領域の形成によって、第二部分の挿入基端側では縮径部の挿入量に対して径方向外側(酸素検出素子の中空部内壁面)への接近量が徐々に小さくなるので、組立作業時の縮径部の挿入抵抗はさらに低減する。また、第二部分は滑らかな外形を保ちつつ径方向の寸法変化割合に対して軸線方向(挿入方向)の寸法変化割合を大きくとれるので端子金具の小径化を図ることができ、ひいては酸素検出素子や酸素センサが小型コンパクトに形成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づき説明する。
図1は本発明の酸素センサの内部構造を示し、図2は要部の拡大図である。酸素センサ1は、先端が閉じた中空軸状の固体電解質部材である酸素検出素子2と、酸素検出素子2の中空部2aに挿入された発熱体3とを備える。酸素検出素子2は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質により中空に形成されている。なお、このような固体電解質としては、YないしCaOを固溶させたZrOが代表的なものであるが、それ以外のアルカリ土類金属ないし希土類金属の酸化物とZrOとの固溶体を使用してもよい。さらには、ベースとなるZrOには、HfOが含有されていてもよい。また、この酸素検出素子2の中間部外側には、絶縁性セラミックから形成されたインシュレータ6,7及びタルクから形成されたセラミック粉末8を介して金属製のケーシング10が設けられている。なお、以下の説明において、酸素検出素子2の軸方向先端部に向かう側(閉じている側)を「前方側」、これと反対方向に向かう側を「後方側」と称する。
【0022】
ケーシング10は、酸素センサ1を排気管等の取付部に取り付けるためのねじ部9bを有する主体金具9、その主体金具9の後方側開口部に内側が連通するように結合された主筒14、主体金具9の前方側開口部には酸素検出素子2の先端側(検出部)を覆うプロテクタ11が装着されている。本発明の酸素センサ1はねじ部9bより前方側が排気管等のエンジン内に位置し、それより後方側は外部の大気中に位置して使用される。図2及び図3に示すように、酸素検出素子2の中空部2aの内面には、そのほぼ全面を覆うように、例えばPtあるいはPt合金により多孔質に形成された内部電極層2cが、一方その外面にはその前方部を覆うように、同じく外部電極層2bが、それぞれ設けられている。
【0023】
主体金具9の後方側の開口部には、前述の主筒14が絶縁体6との間にリング15を介して加締められ、この主筒14に筒状のフィルタアセンブリ16が外側から嵌合・固定されている。酸素検出素子2の後方側でケーシング10とほぼ同軸的に配置されるセラミックセパレータ18には、酸素検出素子2用のリード線20,21及び発熱体3用のリード線(図示せず)がそれぞれ挿通される複数のリード線挿通孔72が軸線方向に貫通して形成されている。このセラミックセパレータ18の前端面が開口して発熱体端部収容穴72aが軸線方向に形成され、この収容穴72aの内径は発熱体3の外径よりも大きく設定されている。また、発熱体端部収容穴72aの底面72bがセラミックセパレータ18の軸線方向中間部に位置している。
【0024】
フィルタアセンブリ16は、セラミックセパレータ18を覆った状態で、主筒14(ケーシング10)に対し後方外側からほぼ同軸的に連結される筒状形態をなすとともに、壁部に複数の気体導入孔52が形成された第一フィルタ保持部51を備える。そして、その第一フィルタ保持部51の外側には、上記気体導入孔52を塞ぐ筒状のフィルタ53(例えばポリ四フッ化エチレンの多孔質体等で構成された撥水性樹脂フィルタ)が配置される。さらに、そのフィルタ53の外側には、壁部に1ないし複数の気体導入孔55が形成されるとともに、フィルタ53を第一フィルタ保持部51との間で挟み付けて保持する第二フィルタ保持部54が配置される。ゴム等で構成されたグロメット17は、第一フィルタ保持部51の後端開口部に対しその内側に弾性的にはめ込まれ、各リード線20,21等を挿通するための複数のリード線挿通孔91をその内部に軸線方向に貫通して設けるとともに、それらリード線20,21等の外面と第一フィルタ保持部51の開口部内面との間を密閉シールする。なお、本実施例では、主筒14にフィルタアセンブリ16が固定された構造の外筒13を構成しているが、外筒13はフィルタアセンブリを設けない主筒14のみの一重構造のみとしてもよい。このようにして外筒13にフィルタアセンブリを設けない場合には、グロメット17に通気部を別途設ければよい。
【0025】
次に、酸素検出素子2用の一方のリード線20は、互いに一体に形成されたコネクタ23a、引出し線部23b、嵌合部23c(固定部)及び押圧部23dとを有する内部電極接続金具23(端子金具)を経て前述の酸素検出素子2の内部電極層2c(図2)と電気的に接続されている。一方、他方のリード線21は、互いに一体に形成されたコネクタ33a、引出し線部33b及び金具本体部33cとを有する外部電極接続金具33を経て、酸素検出素子2の外部電極層2b(図3)と電気的に接続されている。酸素検出素子2は、その内側に配置された発熱体3で加熱することで活性化される。発熱体3は棒状のセラミックヒータであり、Alを主とする芯材に抵抗発熱体(図示せず)を有する発熱部3aが、+極側及び−極側の発熱体端子部3b,3bに接続されるリード線(図示せず)を経て通電されることにより、酸素検出素子2を加熱する。
【0026】
図3及び図4に示すように、発熱体3は内部電極接続金具23(端子金具)の内側において後方側から挿入される。そして、内部電極接続金具23の先端側に形成された押圧部23dは、自身の内面が発熱体3の外周面に接触し、この押圧部23dが発熱体3を酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2と交差する方向に押圧して、発熱体3の少なくとも一部を酸素検出素子2の中空部2a内壁面に接触させるように機能する。押圧部23dに続く嵌合部23cの外面が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に挿入されることにより内部電極接続金具23を酸素検出素子2の軸方向に位置固定される。また引出し線部23bの一端が嵌合部23cの周方向の1ケ所に接続する形で一体化され、さらにその他端にコネクタ23aが一体化されている。なお、23gは嵌合部23cが発熱体端部収容穴72aに入り込まないようにするための鍔である。
【0027】
ここで押圧部23dは、曲げ加工により略L字状の横断面形状を有する2個の部材を向き合わせ発熱体3の周囲を包囲する形態で形成されている。そして、発熱体3の挿入に伴い弾性的に押し広げられ、その弾性復元力、即ち押圧力により発熱体3を酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2と交差する方向に押すように機能する。
【0028】
また、嵌合部23c(固定部)は、板状体を曲げ加工することにより、周方向の一部に開口を有するとともに、酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2を挟んで開口の反対側に方向転換部を有する、軸直交断面で見て略馬蹄形状の形態で形成されている。そして、嵌合部23cの外周面の一部が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に接触することにより、内部電極接続金具23が酸素検出素子2の軸方向に位置固定されるとともに、内部電極層2cと電気的に接続される。
【0029】
酸素検出素子2の中空部2a内壁面は、酸素検出素子2の後端開口部の端面から嵌合部23c自身の軸線方向の嵌合長さよりも長く穿設された座ぐり穴2d(座ぐり部)が形成されている。酸素検出素子2の中空部2a内壁面には、固体電解質粉末の成形・焼成により製造する際に、成形時の離型性を高める等の目的で、底部側が縮径する僅かなテーパが付与されている。ここでは、酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2を基準として、中空部2a内壁面の最大内径(後端開口部内径)に等しいかそれよりも僅かに大きい一定内径に中空部2a内壁面を拡径するように中ぐりされた座ぐり穴2dに嵌合部23cを直接挿入する。これにより、酸素検出素子2に対して内部電極接続金具23をスムーズにかつ確実に位置固定できる。なお、酸素検出素子2の中空部2aの後端開口部内側に面取2gを設けることにより、内部電極接続金具23の挿入時に酸素検出素子2の欠け等の不具合が生じにくく、内部電極接続金具の挿入がスムーズに行える。また、嵌合部23cの外周面の一部は、他部材を介して酸素検出素子2の中空部2a内壁面(座ぐり穴2d内壁面)と接触することにより内部電極層2cの導通を図ってもよい。
【0030】
図2に戻り、外部電極接続金具33は、円筒状の金具本体部33cを有するとともに、引出し線部33bの一端が金具本体部33cの周方向の1ケ所に接続する形で一体化され、さらにその他端にコネクタ33aが一体化されている。このような金具本体部33cの内側に、酸素検出素子2の後端部がこれを弾性的に押し広げる形で内側から挿入されている。なお、酸素検出素子2の外面には、図3に示すように、後端側に外部側出力取出部としての導電層2fが、周方向に沿って帯状に形成され、外部電極層2bが酸素検出素子2の略中間部に形成された係合フランジ部2sよりも前端側の要部全面を覆うように形成されている。そして、導電層2fと外部電極層2bとが直線状の接続パターン層2hを介して電気的に接続されている。
【0031】
上記酸素センサ1において、基準ガスとしての大気は外部連通口68→溝部69→気体滞留空間65→気体導入孔55→フィルタ53→気体導入孔52→隙間92→隙間98→隙間K→中空部2aを経て酸素検出素子2の内面(内部電極層2c)に導入される。一方、酸素検出素子2の外面(外部電極層2b)にはプロテクタ11のガス透過口12を介して導入された排気ガスが接触し、酸素検出素子2には、その内外面の酸素濃度差に応じて酸素濃淡電池起電力が生じる。そして、この酸素濃淡電池起電力を、排気ガス中の酸素濃度の検出信号として内外電極層2c,2b(図2)から接続金具23,33及びリード線20,21を介して取り出すことにより、排気ガス中の酸素濃度を検出できる。
【0032】
図4を参照して、発熱体3の中心軸線O1と酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2との位置関係について次のように表せる。即ち、本実施形態の酸素センサにあっては発熱体3の中心軸線O1が酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2に対して前方側ほど寄っていく状態である。これは、内部電極接続金具23の押圧部23dにより、発熱体3が酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2と交差する方向に押圧されることによるものである。これにより、発熱体3の中心軸線O1が酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2に対して片側に寄るように偏心(オフセット)して配置されている。また、発熱体3の発熱部3a表面と酸素検出素子2の中空部2a内壁面との位置関係について次のように表せる。即ち、発熱体3の発熱部3a表面が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に側方から押し付けられる、いわゆる横当て接触方式において、発熱体3表面が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に沿うようにほぼ全長で接触する状態(いわゆる全接触、又はそれに近い状態)となっている。このように横当て接触方式を図ることにより、発熱体3で発生する熱量を効率よく酸素検出素子2に伝達し、酸素検出素子2の立ち上がりをより活性化することができる。
【0033】
なお、全接触状態について、発熱体3表面全体が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に接触することはないが、便宜上上記の呼称を用いる。また、酸素検出素子2の中空部2a内壁面には、製造の際に底部側が縮径する僅かなテーパが付与されているが、図4の全接触状態における、酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2に対する発熱体3の中心軸線O1の傾斜角はこのテーパにほぼ一致する。
【0034】
図5に内部電極接続金具23の詳細を示す。導電性薄板材を同図(c)の展開図に示すように打ち抜き、コネクタ23a、引出し線部23b、嵌合部23c、押圧部23d及び縮径部23eが一体の内部電極接続金具23を形成する。嵌合部23cは、曲げ加工することにより、周方向の一部に開口23c1を有する、軸直交断面で見て略馬蹄形状の形態に形成される。押圧部23dは、略L字状の横断面形状を有するよう、コネクタ23aは周辺部を起立状に、鍔23gは径方向外方へ、それぞれ曲げ加工により形成される。
【0035】
酸素検出素子2の中空部2aへの挿入基端側に位置する嵌合部23cの曲げ加工に伴って、この嵌合部23cに連続する挿入先端側の縮径部23eが同時に形成される。縮径部23eには、第一部分23e1と第二部分23e2とが含まれる。第一部分23e1は、酸素検出素子2の中空部2aへの挿入先端側が小径となる軸線方向のテーパを有し、正面図(図5(b))において、すなわち開口23c1と内部電極接続金具23の中心軸線とを含む断面において、軸直交方向の幅(径方向寸法)が連続的に変化する。この第一部分23e1は嵌合部23cを酸素検出素子2の中空部2aへ挿入するときのガイドになり、スムーズな挿入を果たす役割を担う。一方、第二部分23e2は、開口23c1と内部電極接続金具23の中心軸線とを含む断面(図5(b))において、その挿入基端側で径方向寸法が段階的に変化する形状に形成される。
【0036】
縮径部23eの第二部分23e2に、挿入先端の切欠き開口23h1から挿入基端側の底23h2に向かって略同一幅の切欠き23hが形成される。展開図(図5(c))において、切欠き線Kは倒立したコップ状を呈する。正面図(図5(b))において切欠きの外形線Gは略逆L字状に形成される。
【0037】
図6は、酸素検出素子への内部電極接続金具の組み付け方法の一例を示す説明図、図7は図6の各図において、酸素検出素子の中空部(座ぐり部)の後端開口部での横断面図、図8は酸素検出素子への内部電極接続金具の組み付け状態における軸直交断面図を示す。内部電極接続金具23を軸直交断面で見て略円形状に形成された酸素検出素子2の中空部2aの上方にセットし(図6(a)及び図7(a))、内部電極接続金具23を引出し線部23b接続側の嵌合部23cの外周を挿入基準として徐々に下方に移動させる。嵌合部23cはその第一部分23e1の中間部が中空部2a(座ぐり部2d)の開口後端に接した時点から、両側で接触する方向において内側に絞られるように収縮する(図6(b)及び図7(b))。次に、嵌合部23cの収縮による挿入抵抗を受けながらさらに所定位置まで内部電極接続金具23を下方に移動させる(図6(c)及び図7(c))。この嵌合部23cの収縮に伴う弾発力により内部電極接続金具23の外周面の一部が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に確実に固定・接触される。なお、図6は、酸素検出素子2と内部電極接続金具23との組付けに伴う位置関係を取り出して表した説明図であり、酸素検出素子2への内部電極接続金具23の実際の組み付け工程を表すものではない。
【0038】
内部電極接続金具23の嵌合部23cは、軸直交断面において、所定方向(以下、接触方向と称する)における両側が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に接触し、かつこれと交差する方向(以下、隙間形成方向と称する)における両側に酸素検出素子2の中空部2a内壁面との間に隙間が生ずる形態で配置される。具体的には、嵌合部23cは、軸直交断面で見てその周方向の一部に開口23c1を有するとともに、軸線を挟んで開口23c1の反対側に方向転換部23c4を有し、外側に向かって凸となる曲線又は直線を連ねて全体として略馬蹄形状の形態に形成されている。そして、嵌合部23cは、開口23c1の両縁部23c3及び方向転換部23c4が接触する形態で、中空部2a内壁面に配置される。本実施例では、開口23c1の両縁部23c3のいずれか一方と方向転換部23c4とを結ぶ方向が接触方向となる(図8参照)。一方、嵌合部23cには、軸直交断面において、上記接触方向と交差する隙間形成方向に互いに対向する平行部23c2が形成され、隙間形成方向の両側に隙間Sが生ずる形態で中空部2a内壁面に配置される(図8参照)。なお、図8からも明らかなように、接触方向と隙間形成方向とは交差するものであって、互いが直交する関係にある必要はない。これより、嵌合部23cはその外周面の一部のみで中空部2a内壁面に接触することになり、内部電極接続金具23が酸素検出素子2の中空部2aに挿入される際の挿入抵抗が小さく抑えられる。
【0039】
図8では、嵌合部23cは、開口23c1から各々周方向に約90゜を隔てた互いに対向する直線状部分を平行部23c2に形成する。また、開口23c1の両縁部23c3と、軸線を挟んで開口23c1の反対側部分に設けられた半円弧状の方向転換部23c4をそれぞれ接触部として形成している。この結果嵌合部23cは、酸素検出素子2の中空部2a内壁面に、開口23c1の両縁部23c3及び方向転換部23c4の3カ所において接触し、隙間形成方向においては、両側に隙間が生ずる形態で配置されている。したがって、酸素検出素子2の中空部2aへの嵌合部23cの挿入状態において、嵌合部23cの接触方向両側位置を、軸直交断面において開口23c1の幅方向中心と中空部2a中心とを結ぶ線上に投影したときの距離(以下、挿入時の径方向寸法と称する)L’が、隙間形成方向における嵌合部23cの寸法l’より大に形成される(図7(c)において、l’<L’)。また、酸素検出素子2の中空部2aへの嵌合部23cの挿入前の状態においても、嵌合部23cの接触方向両側位置を、軸直交断面において開口23c1の幅方向中心と中空部2a中心とを結ぶ線上に投影したときの距離(以下、挿入前の径方向寸法と称する)Lが、隙間形成方向における嵌合部23cの寸法lより大に形成されている(図7(a)において、l<L)。
【0040】
内部電極接続金具23が酸素検出素子2の中空部2aへ挿入される前の状態において、嵌合部23cの挿入前の径方向寸法Lが、酸素検出素子2の内径Dと等しいかそれよりも大(D≦L)に形成される。嵌合部23cは挿入時に、接触方向において収縮される際の弾発力により酸素検出素子2の中空部2a内壁面に確実に固定される。
【0041】
酸素検出素子2の中空部2aへの内部電極接続金具23の挿入前において、嵌合部23cは、嵌合23fにおける任意の軸直交断面上で、方向転換部23c4を挿入基準位置として、基準位置である方向転換部23c4から開口23c1の各縁部23c3に至るまでの距離が互いに略等しくなる形状を有する(図7(a)参照)。また、酸素検出素子2の中空部2aへの内部電極接続金具23の挿入前において、開口23c1の両縁部23c3が、開口23c1と内部電極接続金具23の中心軸線とを含む断面において、酸素検出素子2の中空部2aの軸線方向に直線状に形成されている(図5(a)参照)。一方、方向転換部23c4が、開口23c1と内部電極接続金具23の中心軸線とを含む断面において、酸素検出素子2の中空部2aの軸線方向に直線状を呈している(図6(a)参照)。内部電極接続金具23の一層スムーズな挿入が可能となり、内部電極層2cのチッピングも生じにくい。
【0042】
また、嵌合部23cの前方側には、縮径部23eが形成される。この縮径部23eは、酸素検出素子2の中空部2aへの内部電極接続金具23の挿入方向において、開口23c1の両縁部23c3に続く形で挿入先端側にて小径となるテーパを有する。内部電極接続金具23はその縮径部23eに沿って酸素検出素子2の中空部2aへ挿入され、さらに縮径部23eに引き続いて嵌合部23cが挿入される(図6(b)参照)。縮径部23eに沿って内部電極接続金具23を酸素検出素子2の中空部2aへ挿入すれば、組立作業時の挿入抵抗が低減し、挿入後の中空部2a内壁面への固定が確実となる。なお、実施例では第一部分23e1全体に傾斜を設けてテーパを形成しているが、テーパは第一部分23e1の一部にのみ設けられていてもよい。第一部分23e1に設ける傾斜は図6等に示す直線状のテーパ以外に曲線状等であってもよく、また、挿入時に、嵌合部23cに対して接触方向の収縮作用を付与する範囲(長さ、傾斜度等)についても図示以外に適宜選択される。
【0043】
さらに、酸素検出素子2の後端開口部の端面から先端部に向かってその軸線方向における嵌合部23cの方向転換部23c4の接触長さhよりも、酸素検出素子2の後端開口部の端面から先端部に向かってその軸線方向における嵌合部23cの開口23c1の両縁部23c3の接触長さHの方が長く形成されている(図6(c)参照)。酸素検出素子2への嵌合部23cの挿入開始時において、嵌合部23cの径方向寸法は、縮径部23eの、酸素検出素子2の内径Dよりも小なる形態(図7(b))からスタートするので、酸素検出素子2の中空部2aへの嵌合部23cの挿入がきわめてスムーズである。また、挿入時に収縮する側である第一部分23e1がまず最初に酸素検出素子2の後端開口部に接して、嵌合部23cの挿入とともに径方向内側に絞り込まれるように弾性変形しながら中空部2aに押し込まれる状態となるので、挿入抵抗が低く抑えられる。
【0044】
さらに、酸素検出素子2への嵌合部23cの挿入状態において、内部電極接続金具23の嵌合部23cと酸素検出素子2の中空部2a内壁面との接触部で、嵌合部23c外周面の曲率半径r’が中空部2a内壁面の曲率半径Rよりも小に形成される。具体的には、図7(c)の接触方向において、接触部である開口23c1の両縁部23c3を構成する円弧状外周面の曲率半径r2'と、接触部である方向転換部23c4を構成する円弧状外周面の曲率半径r1'がいずれも中空部2a内壁面の曲率半径Rよりも小に形成される(r1'<R,r2'<R)。接触部における接触面積が減少し、組立作業時の挿入抵抗が低減する。なお、酸素検出素子2への挿入前の嵌合部23cについて、開口23c1の両縁部23c3を構成し、当接の予定される円弧状外周面の曲率半径r2と、軸線を挟んで方向転換部23c4を構成し、当接の予定される円弧状外周面の曲率半径r1についても、同様にそれぞれ中空部2a内壁面の曲率半径Rよりも小に形成されている(図7(a)において、r1<R,r2<R)。
【0045】
また、酸素検出素子2の中空部2aの後端開口部に、その内部に嵌合部23cが嵌入される座ぐり部内壁面2dが拡径形態で形成されている。かかる構成により、嵌合部23cは、酸素検出素子2の中空部2a内壁面に押し込まれることによる変形・破損や繰り返し振動を受けることによるガタツキ・抜け出し等の影響を受けにくくなる。
【0046】
図9は、内部電極接続金具23の嵌合部23cが、径方向内側へ弾性変形させられて酸素検出素子2の中空部2aへ挿入された図6(c)及び図7(c)の状態から、再び嵌合部23cが弾性復帰させられつつ前記中空部2aの外へ取り外された状態を表している。図9の取外状態において、嵌合部23cの接触方向両側位置を、軸直交断面において開口23c1の幅方向中心と中空部2a中心とを結ぶ線上に投影したときの距離(以下、取外後の径方向寸法と称する)Laは、酸素検出素子2の内径Dと等しいかそれよりも大に形成され(図9(b)において、D≦La)、隙間形成方向における嵌合部23cの取外後の寸法laより大に形成されている(図9(b)において、la<La))。なお、酸素検出素子2からの取り外し後の嵌合部23cについて、開口23c1の両縁部23c3を構成し、当接から開放された円弧状外周面の曲率半径r2aと、軸線を挟んで方向転換部23c4を構成し、当接から開放された円弧状外周面の曲率半径r1aについても、同様にそれぞれ中空部2a内壁面の曲率半径Rよりも小に形成されている(図9(b)において、r1a<R,r2a<R)。
【0047】
図6(a) から図6(c)に至る挿入過程において、嵌合部23cが径方向内側へ弾性変形させられた状態で酸素検出素子2の中空部2aに挿入される。一方、図6(c) から図9(a)に至る取外過程において、嵌合部23cが径方向外側へ弾性復帰させられた状態で酸素検出素子2の中空部2aの外に取り外される。これら両過程においてともに弾性変形のみを伴い、塑性変形を伴わなければ、嵌合部23cの各部の寸法は挿入前に復帰することができる。すなわち、La=L;la=l;r1a=r1;r2a=r2が成り立つ。若干の塑性変形を伴う場合でも近似的にこれらの関係が成立すると見なしてよい。
【0048】
図10は、酸素センサの組立方法の一例を示す工程説明図である。まず、発熱体3が内部電極接続金具23の後方側から前方側へ挿入され、内部電極接続金具23の押圧部23dにより発熱体3は径方向に保持される。この状態で、内部電極接続金具23に接続されたリード線20が、セラミックセパレータ18のリード線挿通孔72とグロメット17のリード線挿通孔91とに順次挿通されて外部へ引き出される。内部電極接続金具23の鍔23gがセラミックセパレータ18の前端面に当接するように配置され、かつ発熱体3の後端部が、発熱体端部収容穴72aの底面72bで受け止められ、軸線方向の位置決めがなされる。なお、外部電極接続金具33に接続されたリード線21も、リード線挿通孔72,91に順次挿通して外部へ引き出される。一方、ケーシング10に酸素検出素子2を組み込んで別途組み立てておく。そして、酸素検出素子2が組み込まれたケーシング10の後端部側と、両電極接続金具23,33及び発熱体3が組み込まれたフィルタアセンブリ16の前端部側とを相対的に接近させると、酸素検出素子2の中空部2a内壁面をガイドとして発熱体3が徐々に挿入される(図10(a))。ここで、「相対的に接近」とは、ケーシング10とフィルタアセンブリ16との間で、いずれか一方を固定し他方を移動させるか、又は両者を互いに逆方向に移動させることにより、両者を接近させることを表している。
【0049】
やがて、酸素検出素子2の中空部2aの後端開口部から内部電極接続金具23の嵌合部23cの外面が座ぐり穴2d内壁面に嵌入され、ほぼ同時に酸素検出素子2の外周面が外部電極接続金具33に挿入される。このとき、発熱体3は押圧部23dにより、酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2と交差する方向に押圧され酸素検出素子2の中空部2a内壁面に全接触状態で接触することになる。所定の挿入位置において、グロメット17と第一フィルタ保持部51とを加締めて、グロメット加締部67を形成し、最後にケーシング加締部76を形成する(図10(b))。
【0050】
酸素センサ1を以上のようにして組み立てれば、酸素検出素子2の中空部2aへの挿入時に内部電極接続金具23各部に変形を生じにくく、内部電極接続金具23の中心軸線が酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2と略平行に配置されることになる。内部電極接続金具23に発熱体3が挿入されるとき、発熱体3の位置決めが確実になされ、発熱体3表面が酸素検出素子2の中空部2a内壁面への全接触状態(又はそれに近い状態)で、位置固定される。
【0051】
すなわち、図12に示す従来のタイプでは、鋸刃状部分が左右両側にて互い違いに複数形成されているため、接触部23e’で挿入抵抗が断続して発生しやすく、内部電極接続金具23’が塑性変形して、内部電極接続金具23’の中心軸線と酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線とに軸ズレを生じることがある。この軸ズレのために発熱体の横当て状態が安定しなくなるおそれがあった。しかし、この実施例では、嵌合部23cの開口23c1の両縁部23c3において、酸素検出素子の中空部の軸線方向に直線状に形成する等の工夫により挿入抵抗を低減できる。その結果、内部電極接続金具23の中心軸線と酸素検出素子2の中空部2aの中心軸線O2との軸ズレを抑えて、発熱体3の安定した横当て状態が確保される。
【0052】
また、内部電極接続金具が酸素検出素子の中空部に挿入されるとき、大きな挿入抵抗が発生したり、図12の接触部23e’のように挿入抵抗が断続して発生したりすると、内部電極接続金具の嵌合部後端を受け止めているセラミックセパレータの前端面にチッピングが生じるおそれがある。本実施例では挿入抵抗低減のための工夫を重ねたことにより、セラミックセパレータのチッピングをも抑制できる。なお、セラミックセパレータを受ける鍔23gの接触面積をじゅうぶん大きくすることにより、挿入抵抗が分散され、さらにチッピング防止を図ることができる。
【0053】
図11は、図7における酸素検出素子形状の他の実施例を示す横断面図である。図7(a)では、軸線を挟んで方向転換部23c4を接触部に構成し、当接の予定される円弧状外周面の曲率半径r1が中空部2a内壁面の曲率半径Rよりも小に形成され(r1<R)、接触面積を減少させ、組立作業時の挿入抵抗の低減化を図っている。しかし、両曲率半径の差は僅かであり、嵌合部23cが中空部2a内壁面に挿入されるにつれて接触部である方向転換部23c4の接触面積(挿入抵抗)は増大する。そこで図11では、円弧状の接触部である方向転換部23c4が接触する恐れのある酸素検出素子2の中空部2a内壁面(又は座ぐり部2d内壁面)の周方向の一部に、軸心方向に開口された溝2eを、軸線方向において少なくとも嵌合部23cとの接触長さhにわたり形成している。これにより、円弧状の接触部である方向転換部23c4が溝2eの底で接するようになって、嵌合部23cの中空部2a内壁面への挿入に伴う接触部である方向転換部23c4の接触面積(挿入抵抗)の増大が抑えられる。なお、溝2eは酸素検出素子2の型成形の際形成することができる。
【0054】
さて、図13は図4のX−X軸断面図を示し、内部電極接続金具23と発熱体3が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に挿入された状態において、内部電極接続金具23の縮径部23eの断面を表したものである。内部電極接続金具23は、既述の通り図5(c)の展開図の形状に打ち抜いた電導性薄板材に曲げ加工を施すことにより製造される。そしてこのとき、打抜の際の板材のばりが曲げの内側になるように、つまり曲げ加工により円筒状に成形される嵌合部23cの内面側に出るようにばりF1を位置させる。したがって、内部電極接続金具23と発熱体3が酸素検出素子2の中空部2a内壁面に挿入された状態では、縮径部23eのばりF1が第一部分23e1及び第二部分23e2において、それぞれ内面側すなわち発熱体3側に突き出して位置している。このように縮径部23eのばりF1が外面側に突出していないため、縮径部23eが酸素検出素子2の中空部2a内壁面に挿入される際に、中空部2a内壁面に形成された内部電極層2cが削り取られてその導電性が悪化するような恐れがない。なお、開口23c1の両縁部23c3においても嵌合部23cのばりF2が外面側に突出していないため、上記と同様に内部電極層2cの導電性が悪化するような恐れがない。
【0055】
図14(a)は、図5の内部電極接続金具形状の第一変更例を示す正面図である。ここで、図14(a)で表される内部電極接続金具について、対応する展開図として3種の変形例を図14(b)〜(d)に示す。また、図14の内部電極接続金具の酸素検出素子への組み付け方法の一例を図14に示す。この第一変更例では、切欠きに関し図5に対して下記(A)〜(E)の変更を行った。なお、図5の実施例と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
(A)切欠き23hの底23h2には、挿入基端側に向かうにつれて酸素検出素子2の中空部2a内壁面周方向の幅が連続的に小さくなる縮小部23h3が形成されている。縮小部23h3の具体的形態として、ここでは逆V字状に形成されている。切欠き23hの底23h2にこのような縮小部23h3を形成することにより、特に挿入途中における縮径部23eでの挿入抵抗を大幅に低減することができる。
【0056】
(B)切欠き23hの描く外形線Gは、切欠き23hの底点と内部電極接続金具23の中心軸線O2とを含む断面をとったときに、挿入方向において、挿入基端側ほど中空部2a内壁面に漸近する形態を有する。第二部分23e2の挿入基端側が丸みを帯びて中空部2a内壁面と接し、組立作業時の縮径部23eの挿入抵抗がより一層低減するとともに、内部電極層2cのチッピング等を生じにくくなる。
【0057】
(C)外形線Gには、挿入方向における変化量を分母とし、挿入方向に直交しかつ径方向外側への変化量を分子とする変化率が、中空部2a内壁面に近づくにつれて漸減する領域を形成する。変化率漸減領域の形成によって、第二部分23e2の挿入基端側では縮径部23eの挿入量に対して径方向外側(酸素検出素子2の中空部2a内壁面)への接近量が徐々に小さくなるので、組立作業時の縮径部23eの挿入抵抗はさらに低減する。
【0058】
なお、変化率は図15(b)で次のように表される。切欠き23hの外形線Gが、切欠き23hの底点と内部電極接続金具23の中心軸線O2とを含む断面に投影され、挿入方向(中空部2aの中心軸線O2方向)をx軸、径方向をy軸にとったとき、y=f(x)なる関数で表されるとすると、変化率は挿入方向における変化量Δxを分母とし、径方向外側への変化量Δyを分子とする、
Δy/Δxで表示される。
【0059】
(D)切欠き23hの外形線Gは、挿入先端側において径方向内側に凸の形態から、挿入基端側において径方向外側に凸の形態に変化する変曲点Pを含むように形成される。図14(a)又は図15(b)において、外形線Gは変曲点Pよりも下方で径方向内向きに凸、変曲点Pよりも上方で径方向外向きに凸の形状を有する。切欠き23hの外形線Gが変曲点Pを含むように形成されていると、第二部分は滑らかな外形を保ちつつ径方向の寸法変化割合に対して軸線方向(挿入方向)の寸法変化割合を大きくとれるので端子金具の小径化を図ることができ、ひいては酸素検出素子や酸素センサが小型コンパクトに形成できる。
【0060】
(E)第二部分23e2には切欠き23hの底23h2から挿入基端側に向かって副切欠き23iが形成されている。副切欠き23iの形状として、周方向に所定の幅を有する溝状に形成する場合(図14(b)参照)、周方向にほとんど幅を有しない切目状(線状)に形成する場合(図14(c)参照)、挿入基端側に向かうにつれて周方向の幅が連続的に小さくなるテーパ状(三角状)等に形成する場合(図14(d)参照)等がある。縮径部の第二部分に副切欠きを形成することによって切欠きの外形線に変曲点が形成されるようになり、この変曲点の形成によって切欠きの外形線に変化率漸減領域が形成可能になると考えられる。
【0061】
次に、図16(a)は、図5の内部電極接続金具形状の第二変更例を示す正面図である。ここで、図16(a)で表される内部電極接続金具について、対応する展開図として3種の変形例を図16(b)〜(d)に示す。この第二変更例でも、第一変更例と同様に切欠きに関し図5に対して上記(B)〜(E)の変更を行い、(A)については下記(A)’のように一部変更を加えている。なお、図5の実施例と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
(A)’挿入基端側に向かうにつれて周方向の幅が連続的に小さくなる形態として、ここでは縮小部23h3は半円状に形成されている。
【0062】
【試験例】
本発明による内部電極接続金具23(端子金具)を酸素検出素子2の中空部2aに挿入する際の挿入抵抗低減効果を確かめるため、挿入抵抗測定試験を実施した。まず、所定形状に打ち抜いた電導性薄板材に曲げ加工を施すことにより、5種類の試験用内部電極接続金具を作成した。各試験用内部電極接続金具の主要形状を図17に示す。
【0063】
図6で示すように、酸素センサ1の組立装置(図示省略)に酸素検出素子2を単独で取り付け、その中空部2aに試験用内部電極接続金具23を単独で挿入して、挿入抵抗(荷重)−挿入深さ(変位)曲線をオートグラフにて自動測定した。なお、押込力は500kgf、テストスピードは50mm/minで実施した。これらの測定結果のグラフを図18に示す。
【0064】
図18から次のことが分かる。
〔1〕内部電極接続金具23の軸直交断面において隙間形成方向における両側に隙間が生ずる形態を有し、かつ第二部分に挿入先端から挿入基端側に向かって形成された切欠きを有することによって、挿入抵抗はほぼ半減し、挿入抵抗のピークが断続して発生することがなくなる。
〔2〕切欠き23hについて、挿入基端側に向かうにつれて周方向の幅が連続的に小さくなる縮小部23h3を形成すると、周方向の幅が段階的に小さくなる場合に比較して、かなり(ピークで約100〜150N)の挿入抵抗低減効果がある(No.1とNo.2)。
〔3〕切欠き23hについて、挿入基端側に向かうにつれて周方向の幅が連続的に小さくなる縮小部23h3の形状は、逆V字状と半円状との間に挿入抵抗の差はあまり見られなかった(No.3とNo.4)。ただし、縮径部23e面積が相対的に広い(切欠き面積が相対的に狭い)逆V字状タイプ(No.4)のほうが、酸素検出素子2の中空部2a内壁面への保持の点において、また、機械的強度の面においても、好ましいと考えられる。
〔4〕副切欠き23iについて、副切欠き23iの形状によって挿入抵抗低減効果が異なる。副切欠き23iの形状が切目状ではほとんど挿入抵抗低減効果が見られないが、溝状ではかなり(ピークで約50〜80N)の挿入抵抗低減効果がある(No.2とNo.3;No.4とNo.5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素センサの縦断面図。
【図2】図1の酸素センサの一部拡大縦断面図。
【図3】酸素検出素子への内部電極接続金具及び発熱体の組み付け状態を示す分解斜視図。
【図4】酸素検出素子への内部電極接続金具及び発熱体の組み付け状態を示す縦断面図。
【図5】内部電極接続金具の左側面図、正面図及び展開図。
【図6】 酸素検出素子への内部電極接続金具の組み付け方法の一例を示す説明図。
【図7】図6の横断面図。
【図8】酸素検出素子への内部電極接続金具の組み付け状態における軸直交断面図。
【図9】酸素検出素子から内部電極接続金具を取り外した状態を説明する正面図及び平面図。
【図10】図1の酸素センサの組立方法の一例を示す工程説明図。
【図11】図7における酸素検出素子形状の他の実施例を示す横断面図。
【図12】酸素検出素子への内部電極接続金具の組み付け状態の従来例を示す参考図。
【図13】図4のX−X軸断面図。
【図14】図5の内部電極接続金具形状の第一変更例を示す正面図及びこれに対応する3種の変形例の展開図。
【図15】図14の内部電極接続金具の酸素検出素子への組み付け方法の一例を示す説明図及びその横断面図。
【図16】図5の内部電極接続金具形状の第二変更例を示す正面図及びこれに対応する3種の変形例の展開図。
【図17】実験用内部電極接続金具の形状を模式的に示す正面図及び展開図。
【図18】挿入長さと挿入抵抗との関係を表す実験結果のグラフ。
【符号の説明】
1 酸素センサ
2 酸素検出素子
2a 中空部
2b 外部電極層
2c 内部電極層(電極層)
2d 座ぐり穴(座ぐり部)
23 内部電極接続金具(端子金具)
23c 嵌合部(固定部)
23c1 開口
23c2 平行部
23c3 開口の両縁部(接触部)
23c4 方向変換部(接触部)
23e 縮径部
23e1 第一部分
23e2 第二部分
23h 切欠き
23h1 切欠き開口
23h2 切欠きの底
23h3 縮小部
23i 副切欠き
D 酸素検出素子の内径
La 内部電極接続金具の取外状態において、嵌合部の接触方向両側位置を、軸直交断面において開口の幅方向中心と中空部中心とを結ぶ線上に投影したときの距離(取外後の径方向寸法)
R 酸素検出素子の中空部内壁面の曲率半径
r’ 嵌合部外周面の挿入後の曲率半径
K 切欠き線
G 外形線
O2 酸素検出素子の中空部の中心軸線
P 変曲点
S 隙間

Claims (14)

  1. 先端部が閉じた中空軸状をなし、少なくともその内壁面に電極層を有する酸素検出素子と、該電極層と電気的に接続する端子金具とを備え、
    前記端子金具は、軸直交断面が略円形状に形成される前記酸素検出素子の中空部内に配置される固定部を有し、
    この固定部は、前記軸直交断面において、所定方向(以下、接触方向と称する)における両側が前記酸素検出素子の中空部内壁面に対して直接又は他部材を介して間接的に接触し、かつこれと交差する方向(以下、隙間形成方向と称する)における両側と前記酸素検出素子の中空部内壁面との間に隙間を生ずる形態で配置され
    前記端子金具の固定部と前記酸素検出素子の中空部内壁面との前記接触方向両側における接触部において、該固定部外周面の曲率半径が該内壁面の曲率半径よりも小に形成されることを特徴とする酸素センサ。
  2. 前記固定部は、前記軸直交断面において、その周方向の一部に開口を有するとともに、前記酸素検出素子の中空部の中心軸線を挟んで該開口の反対側に方向転換部を有し、
    前記開口の両縁部と前記方向転換部とが、前記酸素検出素子の中空部内壁面に対して直接又は他部材を介して間接的に接触するとともに、前記開口の両縁部のいずれか一方と前記方向転換部とを結んで前記接触方向が形成される請求項1記載の酸素センサ。
  3. 前記固定部には、前記軸直交断面において、前記隙間形成方向に互いに対向する平行部が形成される請求項1又は2記載の酸素センサ。
  4. 前記固定部の前記開口の両縁部が、前記開口と前記端子金具の中心軸線とを含む断面において、前記酸素検出素子の中空部の軸線方向に直線状に形成される請求項2又は3記載の酸素センサ。
  5. 前記固定部の前記酸素検出素子の中空部への挿入先端側には縮径部が形成され、該縮径部は前記開口と前記端子金具の中心軸線とを含む断面において、前記開口の両縁部に続く形で、挿入先端側にて連続的または段階的に小径となる部分(以下、第一部分と称する)を含む請求項2ないし4のいずれか1項に記載の酸素センサ。
  6. 前記酸素検出素子の中空部の後端開口部には、その内部に前記固定部が直接又は他部材を介して間接的に挿入される座ぐり部が拡径形態で形成される請求項ないし5のいずれか1項に記載の酸素センサ。
  7. 前記縮径部は、前記酸素検出素子の中空部の中心軸線を挟んで前記第一部分の反対側位置に、前記開口と前記端子金具の中心軸線とを含む断面において、挿入先端側にて連続的または段階的に小径となる部分(以下、第二部分と称する)を含む請求項記載の酸素センサ。
  8. 前記縮径部の前記第二部分は、挿入先端から挿入基端側に向かって形成された切欠きを有する請求項記載の酸素センサ。
  9. 前記切欠きの底には、挿入基端側に向かうにつれて前記酸素検出素子の中空部内壁面周方向における幅が連続的に小さくなる縮小部が形成されている請求項記載の酸素センサ。
  10. 前記切欠きの描く外形線は、該切欠きの底点と前記端子金具の中心軸線とを含む断面をとったときに、前記挿入方向において、挿入基端側ほど前記中空部内壁面に漸近する形態を有する請求項8又は9記載の酸素センサ。
  11. 前記外形線には、前記固定部の前記酸素検出素子の中空部への挿入方向における変化量を分母とし、前記挿入方向に直交しかつ径方向外側への変化量を分子とする変化率が、前記中空部内壁面に近づくにつれて漸減する領域が形成される請求項10記載の酸素センサ。
  12. 前記外形線は、挿入先端側において径方向内側に凸の形態から、挿入基端側において径方向外側に凸の形態に変化する変曲点を含む請求項10又は11記載の酸素センサ。
  13. 前記第二部分には、前記切欠きの底から挿入基端側に向かって副切 欠きが形成されている請求項8ないし12のいずれか1項に記載の酸素センサ。
  14. 先端部が閉じた中空軸状をなし、少なくともその内壁面に電極層を有する酸素検出素子と、該電極層と電気的に接続する端子金具とを備え、
    前記端子金具は、軸直交断面が略円形状に形成される前記酸素検出素子の中空部内に配置される固定部を有し、
    この固定部は、前記軸直交断面において、所定方向(以下、接触方向と称する)における両側が前記酸素検出素子の中空部内壁面に対して直接又は他部材を介して間接的に接触し、かつこれと交差する方向(以下、隙間形成方向と称する)における両側と前記酸素検出素子の中空部内壁面との間に隙間を生ずる形態で配置され、
    前記固定部は、径方向内側へ弾性変形させられた状態で前記酸素検出素子の中空部に挿入されており、
    かつ、前記固定部を弾性復帰させつつ前記中空部の外へ取り外したときに、該固定部の前記接触方向両側位置を、前記軸直交断面において前記開口の幅方向中心と前記中空部中心とを結ぶ線上に投影したときの距離の最大値が、該酸素検出素子の内径と等しいかそれよりも大に形成されることを特徴とする酸素センサ。
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