JP5477333B2 - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents
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また、ヒータホルダ95としては、全体として、一方の側面が開口した略円筒状のものが知られている(特許文献1及び2参照)。このように、側面に開口部を設けることにより、ヒータ93のヒータホルダ95への組み付けが容易になる。
上記センサ素子に挿入配置されたヒータと、
上記ヒータを把持し、上記センサ素子に対して上記ヒータを固定すると共に、上記センサ素子の上記基準電極と電気的に導通する金属製のヒータホルダとを少なくとも備え、
上記ヒータホルダは、軸方向に伸びる背骨部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記ヒータを把持する一対の把持部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記センサ素子内において上記固体電解質体の内側面に当接し上記ヒータホルダを上記センサ素子に対して固定すると共に上記基準電極に電気的に導通する一対の素子固定部と、上記背骨部から軸方向の先端側に延設された先端延設部と、該先端延設部に形成され上記ヒータを上記ガスセンサの径方向に押圧する押圧部とを有し、
上記把持部及び上記素子固定部は、上記背骨部と対向する側面が同一方向に開口する開口部を有し、
上記素子固定部には、上記開口部から上記背骨部側に突出する突部が形成されていることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
該組付け体を上記センサ素子の上記固体電解質体内に挿入配置し、上記ヒータホルダの上記押圧部により上記ガスセンサの径方向に押圧される上記ヒータの先端部を上記固体電解質体の上記内側面に当接させる挿入工程とを有することを特徴とするガスセンサの製造方法にある(請求項4)。
上記組み付け工程においては、上記ヒータホルダの上記開口部から上記ヒータを側面から挿入する。これにより、上記ヒータホルダの上記把持部に上記ヒータの側面を把持させ、上記ヒータホルダに上記ヒータを組み付けて組付け体を作製することができる。
このようにして、上記ガスセンサを製造することができる。
上記第2の発明の作用効果は、上記第1の発明と同様である。
上記ガスセンサとしては、例えば自動車エンジン等の各種車両用内燃機関の排気管に設置して、排ガスフィードバックシステムに使用する空燃比センサ、排ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサなどがある。
また、上記ガスセンサは、上記センサ素子、具体的には有底筒状の上記固体電解質体に挿入配置されたヒータを備える。
上記ヒータは、例えば棒状(柱状)のセラミックヒータにより構成することができる。上記ヒータは、電気導通により発熱し、該ヒータの側面には、電気を導通するための一対のリード線を形成することができる。
上記ヒータホルダは、軸方向に伸びる背骨部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記ヒータを把持する一対の把持部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記センサ素子内において上記固体電解質体の内側面に当接し上記ヒータホルダを上記センサ素子に対して固定すると共に上記基準電極に電気的に導通する一対の素子固定部と、上記背骨部から軸方向の先端側に延設された先端延設部と、該先端延設部に形成され上記ヒータを上記ガスセンサの径方向(上記背骨部側から上記開口部側)に押圧する押圧部とを有する。
上記突部は、上記ヒータの側面に当接していてもよいが、当接していなくてもよい。
上記突部がヒータの側面に当接している場合には、上記押圧部がヒータの側面を押圧する応力を上記突部がヒータの側面を押圧する応力により小さくすることができる。
また、上記突部が上記ヒータの側面に当接していない場合には、例えば振動時等に上記ヒータが上記ヒータホルダの開口部から脱離しそうな場合に、上記突部がヒータの側面に当接して脱離を防止することができる。
この場合には、上記突部を簡単に形成することができる。また、上記ヒータを上記ヒータホルダに組み付けた後に上記突部を簡単に形成することができる。そのため、上記突部により、上記ヒータホルダへの上記ヒータの組み付け性が損なわれることを回避することができる。
上記ヒータの先端部と上記固体電解質体の内側面とを当接させることにより、上記固体電解質体に対して上記ヒータを固定することができる。そのため、耐振動性を向上させることができる。
また、上記ヒータの側面と上記素子固定部における上記突部とを当接させることにより、上述のように、上記押圧部がヒータの側面を押圧する応力を上記突部がヒータの側面を押圧する応力により小さくすることができる。
上記組み付け工程においては、上記ヒータホルダの上記開口部から上記ヒータを側面から挿入することにより、上記ヒータホルダに上記ヒータを組み付けて組付け体を作製する。
また、上記挿入工程においては、上記組付け体を上記センサ素子の上記固体電解質体内に挿入配置し、上記ヒータホルダの上記押圧部により上記ガスセンサの径方向に押圧される上記ヒータの先端部を上記固体電解質体の上記内側面に当接させる。このとき、上記ヒータホルダの上記素子固定部における上記突部に上記ヒータの側面を当接させることもできるが、当接させずに突部とヒータの側面に隙間を設けておくこともできる。
この場合には、上記組み付け工程において、一対の該素子固定部の間隔を大きくしておくことができるため、上記ヒータホルダに上記ヒータを組み付け難くなることを回避することができる。
次に、図1〜図8を用いて実施例にかかるガスセンサ1について説明する。
図1に示すごとく、本例のガスセンサ1は、センサ素子2と、ヒータ4と、ヒータホルダ6とを少なくとも備える。
把持部613及び素子固定部614は、背骨部610と対向する側面が同一方向に開口する開口部619を有する。そして、素子固定部614には、開口部619から背骨部610側に突出する突部618が形成されている。
図1に示すごとく、本例のガスセンサ1は、上述のセンサ素子2、ヒータ4、及びヒータホルダ6の他に、ハウジング3、インシュレータ5、基準側信号線71、及び測定側信号線72等を備える。ハウジング3は、被測定ガス流路内にセンサ素子2を支持固定する。インシュレータ5は、ヒータ4の基端部41を挿嵌保持する絶縁材からなる。また、基準側信号線71は、ヒータホルダ6を介してセンサ素子2の基準電極215に電気的に導通し、測定側信号線72は、後述の端子、リードを介して測定電極225に電気的に導通する。
センサ素子2は、例えばジルコニア等の酸素イオン導電性材料を先端が閉塞した有底円筒状に形成した固体電解質体20と、その内側面21に形成された基準電極215と、外側面22に形成された測定電極225とを有する。固体電解質体20の中腹には径大の固体電解質体係合部201が形成されている。
本例において、ヒータホルダ6は、図1〜図6に示すごとく、ヒータ4を部分的に把持しヒータ4を部分的に覆う略円筒状の本体部61と、本体部61から基端側に延設され基準側信号線71に電気的に導通する端子部62とからなる。端子部62は、基端側においてガスセンサ1の基準側から伸びる基準側信号線71を挿入して狭持するように、側面が開口する略円筒状に形成されている。なお、図2は、ヒータを内部に保持したヒータホルダの側面図であり、図3(a)〜(e)は、それぞれ図2におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線の断面を矢視したときの断面形状を示す図である。
また、素子固定部614には、開口部619から背骨部610側に突出する突部618が形成されている。突部618は、素子固定部614の開口部619側の端部をヒータ4側に向けて折り返すことにより形成されている(図2〜図4参照)。
また、ヒータホルダ6の本体部61は、背骨部610から軸方向の先端側に延設された先端延設部63を有する。先端延設部63の先端側には、ヒータ4をガスセンサ1の径方向に押圧する押圧部635が形成されている。
ヒータ4は、アルミナ等のセラミック材料を長軸状に形成したヒータ基体と、その先端内部に内蔵された発熱体(図示略)と、発熱体に接続された一対のリード線(図示略)と、ヒータ基板の表面に形成され、一対のリード線にそれぞれ導通する一対のヒータ電極45とから構成されている。
ヒータ4は、センサ素子2内に挿入されてヒータホルダ6の把持部613により弾性的に固定されている。
図6、図7(a)及び(b)に示すごとく、押圧部635によりヒータ4は、ヒータホルダ6内において背骨部610から開口部619に向かう方向199に押圧される。そして、ヒータホルダ6の素子固定部614に設けられた突部618にヒータ4の側面が当接する。即ち、ヒータホルダ6は、押圧部635による押圧や振動等により、ヒータ4に径方向における背骨部から開口部へ向かう方向199に応力がかかったとしても、突部618がこの応力の支点となるように構成されている。なお、図7(a)及び(b)は、ヒータを把持するヒータホルダをセンサの軸方向から見た図であって、ヒータホルダにおける把持部及び素子固定部以外の構成を省略して示してある。
これにより、内燃機関の排気系を流通する被測定ガスを、被測定ガス導入口127、128を通じて素子カバー12の内側であってセンサ素子2の周囲に形成される被測定ガス室120に導入することができる。
基準ガス側カバー13は、ハウジング3の基端側に固定されており、内側に基準ガス空間130を形成する。即ち、ハウジング3におけるかしめ部32よりも径方向外側に配設されたカバー固定部34に、基準ガス側カバー13の先端側開口部が溶接されている。基準ガス側カバー13の基端部は、ゴムブッシュ16により封止されている。そして、外部回路に接続する基準側信号線71及び測定側信号線72がゴムブッシュ16により絶縁支持されている。
またヒータリード孔には、ヒータ4の外周部の基端側に形成された一対のヒータ電極45から伸びる一対のリード部451が挿入されている。これらのリード部451には外部電源(図示略)から伸びるヒータ電源リード49に接続されており、外部電源からヒータ4に電力を供給できる構成になっている。
また、インシュレータ5の測定側端子孔53には、測定側端子722が挿入されている。測定側端子722は、弾性金属材料を略U字状のバネ状に形成してなる。測定側端子722は、先端側において上述のように測定側中間リード721に電気的に接続されており、基端側においてはガスセンサ1の基端側から伸びる測定側信号線72に電気的に接続されている。
本例において、図4、図8(a)及び(b)に示すごとく、ヒータホルダ6の本体部61は、軸方向に伸びる背骨部610と、軸方向と略垂直方向のヒータ4側に背骨部610から伸びる一対の挿嵌部611、一対の把持部613、一対の素子固定部614とをそれぞれ有している。また、本体部61は、背骨部610からガスセンサの径方向に伸びる一対の係止部612を有している。そして、挿嵌部611、把持部613、素子固定部614、及び係止部は、背骨部と対向する側面が同一方向に開口している。
本例のガスセンサ1においては、上記のように、ヒータホルダ6の把持部613及び素子固定部614は、背骨部610と対向する側面が同一方向に開口する開口部619を有する。即ち、ヒータホルダ6の本体部61は、側面が同一方向に開口する。そのため、ガスセンサにおいては、ヒータ4をヒータホルダ6に組み付ける際に、ヒータホルダ6の開口部619から、ヒータ4をその側面から組み付けることができる(図8(a)及び(b)参照)。それ故、ヒータホルダ6へのヒータ4の組み付けが容易になる。
そのため、突部618を簡単に形成することができる。
ヒータ4の先端部42と固体電解質体20の内側面21とを当接させることにより、固体電解質体20に対してヒータ4を固定することができる(図6参照)。そのため、耐振動性を向上させることができる。
また、ヒータ4の側面とヒータホルダ6の素子固定部614における突部618とを当接させることにより、突部618が、押圧部635がヒータ4の側面を押圧する応力の支点となり、ヒータ4の先端部42に発生する押圧応力を安定化することができる。
また、本例においては、突部618とヒータ4の側面とを当接させたが、両者の間に隙間を設けてあってもよい。この場合には、振動時等にヒータ4が径方向に動いたときに、ヒータ4の側面が突部に当接し、ヒータ4がヒータホルダ6から脱離することを防止することができる。
図8(a)に示すごとく、上記組み付け工程においては、ヒータホルダ6の開口部619からヒータ4を側面から挿入する。これにより、図8(b)に示すごとく、ヒータホルダ6の把持部611にヒータ4の側面を把持させ、ヒータホルダ6にヒータ4を組み付けて組付け体400を作製することができる。
本例は、実施例1とはヒータホルダの形状が異なるガスセンサの例である。実施例1においては、ヒータホルダ6の素子固定部614に、センサの軸方向に沿って伸びる突部を形成したが(図5参照)、本例においては、素子固定部の開口部側の端部の一部をヒータ側に部分的に突出させて突部818を形成した(図9参照)。
素子固定部818は開口部側(図9の紙面手前側)の端部の一部が開口部側から背骨側(紙面の手前から奥)に向けて折り曲げられて、突部818が形成されている。本例のヒータホルダにおいては、突部により、ヒータ(図示略)の側面を面や線ではなく、点で押圧することができる。この場合には、ヒータホルダ6の押圧部835による押圧力をより安定化させることができる。
その他の構成及び作用効果は、実施例1と同様である。
2 センサ素子
3 ハウジング
4 ヒータ
5 インシュレータ
6 ヒータホルダ
613 把持部
614 素子固定部
635 押圧部
Claims (5)
- 有底筒状に形成され、内側面に基準ガスに接する基準電極が形成され、外側面に被測定ガスに接する測定電極が形成されたイオン伝導性の固体電解質体からなり、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するセンサ素子と、
上記センサ素子に挿入配置されたヒータと、
上記ヒータを把持し、上記センサ素子に対して上記ヒータを固定すると共に、上記センサ素子の上記基準電極と電気的に導通する金属製のヒータホルダとを少なくとも備え、
上記ヒータホルダは、軸方向に伸びる背骨部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記ヒータを把持する一対の把持部と、上記軸方向と略垂直方向の上記ヒータ側に伸びるように形成され上記センサ素子内において上記固体電解質体の内側面に当接し上記ヒータホルダを上記センサ素子に対して固定すると共に上記基準電極に電気的に導通する一対の素子固定部と、上記背骨部から軸方向の先端側に延設された先端延設部と、該先端延設部に形成され上記ヒータを上記ガスセンサの径方向に押圧する押圧部とを有し、
上記把持部及び上記素子固定部は、上記背骨部と対向する側面が同一方向に開口する開口部を有し、
上記素子固定部には、上記開口部から上記背骨部側に突出する突部が形成されていることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1に記載のガスセンサにおいて、上記素子固定部における上記突部は、上記素子固定部の開口部側の端部を上記ヒータに向けて折り返すことにより形成されていることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1又は2に記載のガスセンサにおいて、上記ヒータの先端部と上記固体電解質体の内側面、及び上記ヒータの側面と上記素子固定部における上記突部は、それぞれ当接していることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサの製造方法において、上記ヒータホルダの上記開口部から上記ヒータを側面から挿入することにより、上記ヒータホルダに上記ヒータを組み付けて組付け体を作製する組み付け工程と、
該組付け体を上記センサ素子の上記固体電解質体内に挿入配置し、上記ヒータホルダの上記押圧部により上記ガスセンサの径方向に押圧される上記ヒータの先端部を上記固体電解質体の上記内側面に当接させる挿入工程とを有することを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項4に記載の製造方法において、上記挿入工程においては、上記組付け体を上記センサ素子の上記固体電解質体内に挿入配置することにより、上記固体電解質体の内側面により上記ヒータホルダの上記素子固定部を押圧し、一対の素子固定部の間隔を小さくすることを特徴とするガスセンサの製造方法。
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