JP3662443B2 - 系統安定化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、系統安定化装置に関し、特に電力系統における複数の事故点に対し、速やかに制御を実施し、事故波及を未然に防止する機能を備えた系統安定化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の系統安定化装置の構成を示すブロック図であり、系統安定化装置は、電力系統において想定される複数の系統事故に対応した数の、第1〜第n(nは2以上の整数)の系統安定化部130、131,132を備えている。第1の系統安定化部130は、電力系統における複数の系統事故のうちの特定の一つの系統事故の発生を検出し判定する系統事故判定処理部110と、この特定の一つの系統事故が発生した場合の制御必要量、例えば制御が必要な電力量、及び制御対象、即ち制御必要量の制御を行う対象、を事前に事故発生を想定して演算により決定しておく事前制御演算処理部120と、系統事故判定処理部110により特定の事故が発生したと判定された場合に、事前制御演算処理部120の演算結果に基づいて、系統全体の安定化のための制御信号を出力する制御実施出力処理手段108とにより構成されている。この安定化の制御としては、例えば一部系統の切り離し等があり、所定の系統事故発生時に、制御対象として系統の一部を切り離すことで、制御必要量、即ち制御が必要な電力量を制御できる。
【0003】
系統事故判定処理部110において、系統事故時起動条件手段101は、電力系統のハードウエアインターフェースの所定のポジションからのデジタル信号を入力とし、この入力信号からルート断等の系統安定化部130を起動させる際の条件となる起動条件を検出する。また、系統事故時フェールセーフ条件手段102は、電力系統の所定の入力ポジションからのアナログ信号を入力とし、この入力信号から系統周波数判定を行ってフェールセーフ条件、即ち、上記検出された起動条件が系統事故を示しているものであるか否かを判定するための条件を算出し、検出する。また、系統事故判定手段106は、系統事故時起動条件手段101と系統事故時フェールセーフ条件手段102との出力に基づいて系統事故発生の判定を実施する。起動条件とフェールセーフ条件とをともに満たした時点で事故が発生したことを判定する。
【0004】
事前制御演算処理部120において、入力電気量算出手段103は、事故発生の事前に、電力系統の各入力ポジションから、伝送入力やアナログ入力を予め設定された整定値に基づいて選択的に入力し、入力信号から、制御必要量のもととなる系統容量、幹線潮流、発電量、負荷量等の電気量を算出する。また、演算補助係数算出手段104は、電力系統の所定の入力ポジションから入力されるアナログ信号より負荷脱落量等の、制御必要量を補正するための演算補助係数を算出する。また、制御対象範囲手段105は、所定の系統事故の発生時の制御対象範囲の最大値を定める所定の制御対象パターンを有しており、これに基づいて演算により制御対象、即ち、どの部分にどのような制御を行うかを判定する。制御必要量及び制御対象選択107は、事前制御演算処理として、入力電気量算出手段103、演算補助係数算出手段104、及び制御対象範囲手段105から得られるデータを入力として、これに基づいて上記特定の系統事故発生時の制御必要量及び制御対象範囲の選択を実施する。
【0005】
制御実施出力処理手段108は、上記特定の系統事故が発生し、系統事故判定部110に事故発生が検出された場合に、この系統事故に固定的に関連付けされた、事前制御演算処理部120により指定される制御対象に基づく制御信号を出力して、事故波及を防止するように制御対象を制御する。
【0006】
上記第2〜第nの系統安定化部131、132も、系統事故判定部110が判定する系統事故と、事前制御演算処理部120が決定する制御対象とが互いに異なる点を除けば、上記系統安定化部100と同様の構成を有し、同様の動作を行うものとなっている。
【0007】
以上のようにして、n個の系統事故に対して、第1〜第nの系統安定化部130,131,132が並行して安定化の処理を行うことにより、異なったn種類の系統事故に対して、系統分離等により、個別に安定化の制御を行って事故の波及を防ぐことを可能としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の系統安定化装置では、各系統安定化部の系統事故判定処理部及び事前制御演算処理部がその条件設定も含めて一つの系統事故に個別に対応した構成となっているために、それぞれの制御ケース、即ち制御が必要となる系統事故、の事故点ごとに系統事故判定処理部及び事前制御演算処理部を作成しなければならず、対応可能とする系統事故の種類が増加すると、それに合わせて系統事故判定処理部及び事前制御演算処理部の数も増加し、系統安定化装置の構成が複雑になるという問題点があった。
【0009】
また、系統事故時の制御対象が系統事故判定部によって固定されているため、系統構成が変化する等により外部条件が変わると、特定の系統事故が発生する事故点が変化してしまう。このため、外部条件の変化に合わせて、系統事故判定処理部及び事前制御演算処理部の変更や、これに伴う確認試験が必要となり、外部条件の変化に対する変更が容易に行えないという問題があった。
【0010】
また、発電所や変電所毎に異なる電力系統にあわせて各系統安定化部をそれぞれ設計する必要があるため、系統安定化装置の標準化,即ち汎用化が困難であり、それぞれの系統安定化装置についての試験が必要で、試験時間が膨大になるなどの問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造からなり、外部条件の変化に対する処理の変更も容易に行うことができるとともに、その構成を標準化できる、電力系統の複数の系統事故に対応した系統安定化装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る系統安定化装置は、電力系統における複数の系統事故に対し、各系統事故が発生したことを示すデータと、各系統事故が発生したことを判定するために用いるデータとを、電力系統からの入力に基づいて検出する事故検出部と、上記各系統事故が発生した場合に電力系統に対してそれぞれ行う安定化のための制御に用いる、制御必要量を求めるために用いられる電気量と、制御必要量を補正するための演算補助係数と、及び制御対象範囲を定める制御対象パターンとを含むデータを、電力系統からの入力に基づいて上記各系統事故について演算して求める演算部と、上記事故検出部の出力データから上記系統事故のうちの一つが発生したことを判定し、上記演算部の演算により得られたデータからこの発生した系統事故に対して上記電力系統の安定化に必要な制御を決定し、この制御を行わせるための制御信号を出力する、上記複数の系統事故に対応して設けられた複数の制御ケース部と、上記事故検出部から一つの系統事故が発生したことを示すデータが入力された場合に、予め設定された整定値に基づいて、この系統事故に対応した上記制御ケース部の一つを選択するとともに、上記整定値に基づいて、上記事故検出部と演算部とからこの系統事故に対応したデータをそれぞれ、上記選択された制御ケース部に入力させる自動選択手段とを備えるようにしたものである。
【0013】
また、上記系統安定化装置において、上記演算部は、電力系統の制御対象を演算する制御対象範囲手段を、構成の異なる複数の電力系統に対応して複数備えており、この複数の制御対象範囲手段のいずれかを、電力系統の構成に合わせて切り替えて使用するものであるようにしたものである。
【0014】
また、上記系統安定化装置において、上記自動選択手段が、上記事故検出部により検出された系統事故について上記整定値により選択する制御ケース部を、構成の異なる複数の電力系統に対応して切りかえる組み合わせ選択手段を備えるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る、電力系統の複数の系統事故に対応した系統安定化装置の構造を示すブロック図であり、図において、系統事故時起動条件手段1は、電力系統の複数、即ちn(nは2以上の整数)箇所の系統事故の発生が想定される事故点のそれぞれに対応したハードウエアインターフェースの各ポジションからのデジタル信号を入力とし、この入力信号のそれぞれからルート断等の各系統事故が発生したことを検出する。この検出結果が系統安定化装置を起動させる際の条件となる起動条件となる。また、系統事故時フェールセーフ条件手段2は、電力系統の,上記事故点に対応したn箇所の所定の入力ポジションからのアナログ信号を入力とし、この入力信号のそれぞれから系統周波数判定を行って、系統事故の発生を判定するためのフェールセーフ条件を算出し検出する。系統事故時起動条件手段1と、系統事故時フェールセーフ条件手段2とが系統事故発生を判定に用いるデータを検出する事故検出部50を構成している。
【0016】
入力電気量算出手段3は、事故発生の事前に、電力系統の,上記n箇所の事故点に対応した各入力ポジションについて、伝送入力やアナログ入力を予め設定しておいた整定値に基づいて選択的に入力し、各入力信号から、上記n箇所について制御必要量を求めるための系統容量、幹線潮流、発電量、負荷量等の電気量をそれぞれ算出する。また、演算補助係数算出手段4は、電力系統の上記事故点に対応したn箇所の所定の入力ポジションから入力されるアナログ信号より負荷脱落量等の制御必要量を補正するために用いる演算補助係数を算出する。また、制御対象範囲手段5は、所定の系統事故の発生時の制御対象範囲の最大値を定める所定の制御対象パターンを有しており、これに基づいて演算により制御対象、即ち、どの部分にどのような制御を行うかを判定する。入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4,及び制御対象範囲手段5が、系統事故が発生した場合に、制御必要量や制御対象等の安定化の制御に用いるデータの作成を、系統事故発生の事前に行う演算部60を構成している。
【0017】
第1〜第nの制御ケース部10,11,及び12は、系統事故の数に対応した数だけ設けられており、それぞれ系統事故判定手段6と、制御必要量及び制御対象選択手段7と、制御実施出力処理手段8とを有している。系統事故判定手段6は、系統事故時起動条件手段1と系統事故時フェールセーフ条件手段2との出力に基づいて系統事故発生の判定を実施する。制御必要量及び制御対象選択手段7は、事前制御演算処理として、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5から得られるデータを入力として、上記特定の系統事故発生時の制御の内容を決定する。制御実施出力処理手段8は、上記特定の系統事故が発生し、系統事故判定手段6に事故発生が検出された場合に、この系統事故に固定的に関連付けされた、制御必要量及び制御対象選択手段7からのデータに基づいて作成された制御信号を出力して、事故波及を防止するように電力系統を制御する。第1〜第nの制御ケース部10,11,12のそれぞれは、n個の系統事故のうちの1つについてのみの事故発生の判定、制御対象の選択、制御処理内容の選択、及び安定化のための制御信号出力等の出力処理を行う。例えば第1の制御ケース部10は第1の系統事故についての出力処理を行い、第nの制御ケース部12は、第nの系統事故についての出力処理を行う。
【0018】
自動選択手段16は、系統事故時起動条件手段1から、特定の系統事故が発生したことを検出した結果として出力される起動条件を入力としており、この系統事故の一つに対応した起動条件が入力されると、予め設定された整定値に基づいて、系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5のそれぞれから、上記の一つの系統事故についてのデータを選択的に取りだし、さらに、起動条件に対応した第1〜第nの制御ケース部10,11,12の一つを選択して、これに、上記データを入力させる。
【0019】
次に動作について、複数、即ちn個の系統事故発生を想定した場合について説明する。まず、系統事故時起動条件手段1は、装置として実装可能な系統事故のケースn個分について、系統事故発生時の系統安定化装置の起動条件を選択可能なように製作段階で決定しておく。同様に、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、制御対象範囲手段5も、それぞれ、系統事故のケースn個分に関して、系統事故時フェールセーフ条件、入力電気量、演算補助係数、制御対象演算結果を同様にして準備しておく。
【0020】
系統事故時起動条件手段1において、特定の系統事故が発生したことが検出され、即ち起動条件が検出された場合、この起動条件が自動選択手段16に入力される。
【0021】
自動選択手段16は、入力された起動条件から、あらかじめ設定された整定値にしたがって、上記系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、制御対象範囲手段5のそれぞれの、n個の起動条件、系統事故時フェールセーフ条件、入力電気量、演算補助係数、制御対象演算結果から、入力された起動条件に対応したデータ、即ち発生した系統事故に対応したデータをそれぞれ一つ選択する。さらに、第1〜第nの制御ケース部10、11、12のうちの一つを選択し、これに上述した選択した各データを入力させる。ここでは、例えば第1の制御ケース部10が選択されたとする。
【0022】
制御ケース部10の系統事故判定手段6において、系統起動条件手段1及び系統事故時フェールセーフ条件手段2から得られる1つの起動条件、系統事故時フェールセーフ条件から、系統事故の発生が判定されると、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、制御対象範囲手段5からそれぞれ出力される選択された入力電気量、演算補助係数、制御対象演算結果に基づいて、制御ケース部10の発生した系統事故に対する制御を決定し、制御実施出力処理手段8が決定された制御信号を出力し、電力系統に対して安定化のための制御を行う。
【0023】
このように、この実施の形態1に係る系統安定化装置によれば、系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5のそれぞれが、n個の系統事故に対応したn個のデータを電力系統からの入力に基づいて検出あるいは作成するとともに、複数の系統事故に対応したn個の制御ケース部を備えるようにし、自動選択回路16が、系統事故時起動条件手段1から出力される起動条件を受け、設定された整定値にもとづいて、系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5のそれぞれのn個のデータのうちから、発生した系統事故に対応した一つを選択して、これらを、発生した系統事故に対応した制御ケース部の一つに入力させて、系統事故に対して安定化の制御を行うようにしたから、系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5をそれぞれ一つだけ設けた簡単な構造で、n個の系統事故に対する安定化を行うことができる系統安定化装置を提供できる効果が得られる。
【0024】
また、将来、電力系統の構成等の系統条件が変わって、発生点と起こり得る系統事故との組み合わせ等が変わった場合においても、自動選択手段16の整定値の変更により、系統事故発生時に選択する系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5の各データと、制御ケース部との組み合わせを変えることで対応が可能となり、外部条件の変化に対しても容易に処理の変更を行うことができる系統安定化装置を提供できる効果が得られる。
【0025】
また、同様に、異なる電力系統に対しても、自動選択手段16の整定値を変更することにより対応が可能となるので、汎用性を有する標準化された系統安定化装置を提供できる効果が得られる
【0026】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2に係る系統安定化装置の構造を示すブロック図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示している。本実施の形態2に係る系統安定化装置は、上記実施の形態1に係る系統安定化装置において、系統事故に対する異なる制御対象範囲の組み合わせに対応した複数の制御対象範囲手段5a,5b,5cを設け、これを運用スイッチ28で必要に応じて切り替えて使用するようにしたものであり、他の部分の構成及び動作は上記実施の形態1の系統安定化装置と同様であるので、ここでは省略する。なお、複数の制御対象範囲手段の数は必要に応じて増減させるようにする。
【0027】
上記実施の形態1では、自動選択手段6の整定値を固定した場合、制御対象範囲手段5がn個の系統事故に対応して指定する制御対象は、現状の系統に対応した1つの組み合わせのみであったため、系統の構成を変更した場合、特定の系統事故と、これに対する制御対象とがずれてしまう。このため、自動選択の整定値を変更する必要があった。
【0028】
これに対し、本実施の形態2においては、将来的に系統条件、即ち、系統の構成を変更することが予想される場合に、予想される系統構成について、特定の系統事故が発生した場合の制御対象の組み合わせを、現状の制御対象範囲手段とは異なる制御対象範囲手段に設定しておく。例えば、現状の系統構成については制御対象範囲手段5aが用いられる場合、将来的に変更される系統構成に対して制御対象範囲手段5b、5cを設けておき、系統の構成が変化した時点で、その系統構成に対応した制御対象範囲手段5bあるいは5cに運用スイッチ28を切りかえるようにする。これにより、整定値の変更なく運用スイッチ28の切替のみで系統条件の変化に対応可能な系統安定化装置を提供できる効果がある。
【0029】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態2に係る系統安定化装置の構造を示すブロック図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示している。本実施の形態3に係る系統安定化装置は、上記実施の形態1に係る系統安定化装置において、自動選択手段16と第1〜第nの制御ケース部10、11,12との間に組み合わせ選択手段9と、これを制御するための将来系統構成切り替え用スイッチ18とを設けるようにしたものであり、他の部分の構成及び動作は上記実施の形態1の系統安定化装置と同様であるので、ここでは省略する。
【0030】
上記実施の形態2では、制御対象範囲の組み合わせが異なる複数の制御対象範囲手段を運用スイッチで切り替えできるようにしたが、本実施の形態3においては、図4のように、自動選択手段16が整定値に基づいて系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5の各n個のデータの取り出す組み合わせに対して、自動選択手段が選択する第1〜第nの制御ケース部10,11,12の組み合わせを、組み合わせ選択手段9により複数設定しておき、系統構成に変更があった場合にこの組み合わせ選択手段9の組み合わせを将来系統構成切り替えスイッチ18によって切り替えられるようにしたものであり、これにより、系統構成の変更に対しても容易に対応が可能となる効果を奏する。
【0031】
実施の形態4.
図4は本発明の実施の形態4に係る系統安定化装置の構造を示すブロック図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当する部分を示している。本実施の形態4に係る系統安定化装置は、上記実施の形態3に係る系統安定化装置において、将来系統構成切り替え用スイッチの代わりに、スケジュール機能を備えた将来系統構成スケジュール手段18aを設けるようにしたものであり、他の部分の構成及び動作は上記実施の形態3の系統安定化装置と同様であるので、ここでは省略する。
【0032】
本実施の形態4に係る系統安定化装置は、上記実施の形態3に係る系統安定化装置の将来系統構成切り替え用スイッチの代わりに、組み合わせ選択手段9に対して、スケジュール機能により組み合わせの切替制御が可能な将来系統構成スケジュール手段18aを設けたことにより、将来的な系統構成変更時の、系統事故時起動条件手段1、系統事故時フェールセーフ条件手段2、入力電気量算出手段3、演算補助係数算出手段4、及び制御対象範囲手段5の各n個のデータの組み合わせに対する、第1〜第nの制御ケース部10,11,12の組み合わせの変更を自動化できる効果がある。
【0033】
なお、上記実施の形態1〜4においては、系統安定化装置をハードウエアで実現したが、本発明においては、上記系統安定化装置の全体あるいはその一部をコンピュータ等を用いてソフトウエアにより実現するようにしても良く、上記各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0034】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、電力系統における複数の系統事故に対し、各系統事故が発生したことを示すデータと、各系統事故が発生したことを判定するために用いるデータとを、電力系統からの入力に基づいて検出する事故検出部と、上記各系統事故が発生した場合に電力系統に対してそれぞれ行う安定化のための制御に用いる、制御必要量を求めるために用いられる電気量と、制御必要量を補正するための演算補助係数と、及び制御対象範囲を定める制御対象パターンとを含むデータを、電力系統からの入力に基づいて上記各系統事故について演算して求める演算部と、上記事故検出部の出力データから上記系統事故のうちの一つが発生したことを判定し、上記演算部の演算により得られたデータからこの発生した系統事故に対して上記電力系統の安定化に必要な制御を決定し、この制御を行わせるための制御信号を出力する、上記複数の系統事故に対応して設けられた複数の制御ケース部と、上記事故検出部から一つの系統事故が発生したことを示すデータが入力された場合に、予め設定された整定値に基づいて、この系統事故に対応した上記制御ケース部の一つを選択するとともに、上記整定値に基づいて、上記事故検出部と演算部とからこの系統事故に対応したデータをそれぞれ、上記選択された制御ケース部に入力させる自動選択手段とを備えるようにしたから、事故検出部と演算部とをそれぞれ一つとすることができるとともに、整定値を変更することで系統構成の変更にも対応でき、簡単な構造からなり、外部条件の変化に対する処理の変更も容易に行うことができるとともに、その構成を標準化できる、電力系統の複数の系統事故に対応した系統安定化装置を提供することができる効果がある。
【0035】
また、この発明によれば、上記系統安定化装置において、上記演算部は、電力系統の制御対象を演算する制御対象範囲手段を、構成の異なる複数の電力系統に対応して複数備えており、この複数の制御対象範囲手段のいずれかを、電力系統の構成に合わせて切り替えて使用するものとしたから、自動選択手段の整定値を変更することなく、容易に電力系統の構成の変化に対応できる系統安定化装置を提供できる効果がある。
【0036】
また、上記系統安定化装置において、上記自動選択手段が、上記事故検出部により検出された系統事故について上記整定値により選択する制御ケース部を、構成の異なる複数の電力系統に対応して切り替える組み合わせ選択手段を備えるものとしたから、自動選択手段の整定値を変更することなく、容易に電力系統の構成の変化に対応できる系統安定化装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態3に係る系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態4に係る系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 従来の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 系統事故時起動条件手段、2 系統事故時フェールセーフ手段、3 入力電気量算出手段、4 演算補助係数算出手段、
5,5a〜5c 制御対象範囲手段、6 系統事故判定手段、16 自動選択手段、7 制御必要量及び制御対象選択手段、8 制御実施出力処理手段、9 組み合わせ選択手段、10〜12 第1〜第nの制御ケース部、16 自動選択手段、18 将来系統構成切り替え用スイッチ、18a 将来系統構成スケジュール手段、28 運用スイッチ、50 事故検出部、60 演算部、101 系統事故時起動条件手段、102 系統事故時フェールセーフ条件手段、103 入力電気量算出手段、
104 演算補助係数算出手段、105 制御対象範囲手段、106 系統事故判定手段、107 制御必要量及び制御対象選択手段、108 制御実施出力処理手段、110 系統事故判定処理部、120 事前制御演算処理部、130〜132 第1〜第nの系統安定化部。

Claims (3)

  1. 電力系統における複数の系統事故に対し、各系統事故が発生したことを示すデータと、各系統事故が発生したことを判定するために用いるデータとを、電力系統からの入力に基づいて検出する事故検出部と、
    上記各系統事故が発生した場合に電力系統に対してそれぞれ行う安定化のための制御に用いる、制御必要量を求めるために用いられる電気量と、制御必要量を補正するための演算補助係数と、及び制御対象範囲を定める制御対象パターンとを含むデータを、電力系統からの入力に基づいて上記各系統事故について演算して求める演算部と、
    上記事故検出部の出力データから上記系統事故のうちの一つが発生したことを判定し、上記演算部の演算により得られたデータからこの発生した系統事故に対して上記電力系統の安定化に必要な制御を決定し、この制御を行わせるための制御信号を出力する、上記複数の系統事故に対応して設けられた複数の制御ケース部と、
    上記事故検出部から一つの系統事故が発生したことを示すデータが入力された場合に、予め設定された整定値に基づいて、この系統事故に対応した上記制御ケース部の一つを選択するとともに、上記整定値に基づいて、上記事故検出部と演算部とからこの系統事故に対応したデータをそれぞれ、上記選択された制御ケース部に入力させる自動選択手段とを備えたことを特徴とする系統安定化装置。
  2. 請求項1に記載の系統安定化装置において、
    上記演算部は、電力系統の制御対象を演算する制御対象範囲手段を、構成の異なる複数の電力系統に対応して複数備えており、この複数の制御対象範囲手段のいずれかを、電力系統の構成に合わせて切り替えて使用するものであることを特徴とする系統安定化装置。
  3. 請求項1に記載の系統安定化装置において、
    上記自動選択手段が、上記事故検出部により検出された系統事故について上記整定値により選択する制御ケース部を、構成の異なる複数の電力系統に対応して切り替える組み合わせ選択手段を備えたことを特徴とする系統安定化装置。
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