JP3661744B2 - ダンパ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンパに係り、更に詳しくは、連続可変機構を備えたカムシャフトプーリに取り付けられるダイナミックダンパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図2に示すように、ハブ51の外周側にゴム状弾性材製の弾性体52を介して質量体53を接続したダンパが知られているが、このダンパを、図3に示すような連続可変機構55を備えたカムシャフトプーリ54に取り付けようとすると、以下の不都合が生じることになる。
【0003】
すなわち、上記従来のダンパは、その取付けに関して、ハブ51を取付部材の外周側に嵌合する構造となっている。上記したようにダンパを、連続可変機構55を備えたカムシャフトプーリ54に取り付ける場合、取付部材は連続可変機構55である。しかしながらこの連続可変機構55の内部には、精密加工を施された油圧ユニット(図示せず)が内蔵されている。したがってダンパを連続可変機構55の外周側に嵌合することにより、その嵌合荷重によって連続可変機構55に変形が発生すると、油圧ユニットに異常が発生する虞があり、できればダンパを連続可変機構55の外周以外のところに取り付けるのが望ましい。
【0004】
尚、図3において、符号56はインテーク側カムシャフト、57はエキゾースト側カムシャフトを示しており、インテーク側カムシャフト56に上記した連続可変機構55付きのカムシャフトプーリ54が取り付けられる。これに対してエキゾースト側カムシャフト57には、連続可変機構無しのカムシャフトプーリ58が取り付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑み、嵌合荷重によって連続可変機構を変形させることなくカムシャフトプーリに取り付けられるダンパを提供することを目的とする。
【0006】
またこれに加えて、回転作動時に質量体がハブに対して偏心するのを防止することが可能なダンパを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるダンパは、ハブの外周側にゴム状弾性材製の弾性体を介して質量体を接続したダンパであって、連続可変機構を備えたカムシャフトプーリに取り付けられるダンパにおいて、前記ハブは、前記カムシャフトプーリの径方向部の端面にボルトで固定される取付部と、前記取付部の内周端部から軸方向一方に向けて一体成形され、前記連続可変機構の外周側に嵌合代をもたないように配置される筒状部とを備え、前記筒状部は前記連続可変機構との間に径方向間隙を設定し、この筒状部の外周側に前記弾性体を介して前記質量体が接続され、前記質量体の偏心を防止するべく前記質量体が前記カムシャフトプーリに対して摺動自在に径方向に係合していることにした。
【0009】
上記構成を備えた本発明の請求項1によるダンパのように、ハブが、連続可変機構を備えたカムシャフトプーリの径方向部の端面にボルトで固定される取付部と、この取付部の内周端部から軸方向一方に向けて一体成形され、連続可変機構の外周側に嵌合代をもたないように配置される筒状部とを備え、この筒状部が連続可変機構との間に径方向間隙を設定し、この筒状部の外周側に弾性体を介して質量体が接続されていると、ハブがカムシャフトプーリの径方向部に取り付けられて、連続可変機構に対しては全く嵌合荷重を作用させないことになる。したがって連続可変機構に嵌合荷重が作用して連続可変機構に変形が発生するのを未然に防止することが可能となる。
【0010】
またこれに加えて、質量体の偏心を防止するべく質量体がカムシャフトプーリに対して摺動自在に径方向に係合しているために、回転作動時に質量体がハブに対して偏心するのを防止することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
【0012】
図1に示すように、当該実施形態に係るダイナミックダンパは先ず、ハブ1を備えており、このハブ1の外周側にスリーブ2が嵌着されており、このスリーブ2の外周側にゴム状弾性材製の弾性体3を介して質量体(振動リングとも称する)4が接続されている。
【0013】
ハブ1は、板金等の所定の金属によって環状に成形されており、カムシャフトプーリ54の径方向部54aの軸方向一端面にボルト5で固定される取付部1aと、この取付部1aの内周端部から軸方向一方に向けて一体成形され、連続可変機構55の外周側に嵌合代をもたないように配置される筒状部1bと、この筒状部1bの軸方向一端部から径方向内方に向けて一体成形され、連続可変機構55の軸方向一端側に配置される内向きのフランジ部1cとを一体に備えている。
【0014】
取付部1aは、環状ないし蛇の目状に成形されており、ボルト5の設置数およびカムシャフトプーリ54の径方向部54aに設けられたねじ孔54cの設置数に合わせて所要数のねじ孔1dが等配状に設けられている。
【0015】
筒状部1bは、基本的に円筒状に成形されており、連続可変機構55の外周面形状に合わせて軸方向中間部位にテーパ状の段差部1eが設けられており、この段差部1eの取付部1a側に比較的大径の大径円筒部1fが設けられるとともにフランジ部1c側に比較的小径の小径円筒部1gが設けられている。またこの筒状部1bは軸方向全長に亙って、その内径寸法を連続可変機構55の外径寸法より大きく設定されており、これによりこの筒状部1bと連続可変機構55との間に間隙(径方向間隙)6が設けられている。
【0016】
フランジ部1cは、環状ないし蛇の目状に成形されており、連続可変機構55との間にやはり間隙(軸方向間隙)7が設けられている。
【0017】
スリーブ2は、板金等の所定の金属によって円筒状に成形されており、ハブ1の小径円筒部1gの外周側に所定の嵌合代をもって嵌合されている。
【0018】
弾性体3は、所定のゴムによって環状に加硫成形されており、また加硫成形と同時にスリーブ2の外周面および質量体4の内周面に加硫接着されている。
【0019】
質量体4は、鋳鉄等の所定の金属によって環状に成形されている。またこの質量体4の外周面の軸方向一端部にカムシャフトプーリ54のプーリ部(スプロケットとも称する)54aに面して環状の切欠部4aが設けられており、これにより質量体4がこの切欠部4aをもってプーリ部54aに対して摺動自在に径方向に係合している。
【0020】
上記構成を備えたダイナミックダンパは、その共振作用によって、カムシャフトに生起される捩り振動等を吸収するもので、上記構成により以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
【0021】
すなわち先ず第一に、ハブ1がその取付部1aをもってカムシャフトプーリ54の径方向部54aの端面にボルト5で固定されるようになっていて、筒状部1bおよびフランジ部1cが連続可変機構55の外面に対して非接触とされていることから、当該ダンパがカムシャフトプーリ54に取り付けられても、連続可変機構55に対して全く嵌合荷重が作用しない。したがって連続可変機構55に嵌合荷重が作用して連続可変機構55に変形が発生するのを防止することが可能となり、これにより連続可変機構55内部の油圧ユニット(図示せず)に異常が発生するのを未然に防止することができる。またハブ1がその筒状部1bおよびフランジ部1cをもって連続可変機構55を覆うことから、却って連続可変機構55ないし油圧ユニットを保護することができる。
【0022】
また質量体4がその切欠部4aをもってプーリ部54aに対して摺動自在に径方向に係合していることから、回転作動時に質量体4がハブ1に対して偏心(径方向変位)するのを防止することが可能である。したがって質量体4の偏心を懸念することなく弾性体3にばね定数の小さなゴムを使用することが可能となり、これによりカムシャフトに生起される捩り振動、回転変動、騒音等を有効に低減させることができる。
【0023】
また図示したように、質量体4がカムシャフトプーリ54の軸方向一端側であって背面側に配置されることから、この質量体4の軸方向長さを比較的大きく設定することが可能である。したがって慣性質量の大きさを比較的大きく設定することが可能となり、これによってもカムシャフトに生起される捩り振動、回転変動、騒音等を有効に低減させることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0025】
すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の請求項1によるダンパにおいては、ハブが、連続可変機構を備えたカムシャフトプーリの径方向部の端面にボルトで固定される取付部と、この取付部の内周端部から軸方向一方に向けて一体成形され、連続可変機構の外周側に嵌合代をもたないように配置される筒状部とを備え、この筒状部が連続可変機構との間に径方向間隙を設定し、この筒状部の外周側に弾性体を介して質量体が接続されているために、当該ダンパがカムシャフトプーリに取り付けられても、連続可変機構に対して全く嵌合荷重が作用することがない。したがって連続可変機構に嵌合荷重が作用して連続可変機構に変形が発生するのを防止することが可能となり、これにより連続可変機構内部の油圧ユニットに異常が発生するのを未然に防止することができる。またハブがその筒状部をもって連続可変機構を覆うことから、連続可変機構ないし油圧ユニットを保護することができる。
【0026】
またこれに加えて、質量体の偏心を防止するべく質量体がカムシャフトプーリに対して摺動自在に径方向に係合しているために、回転作動時に質量体がハブに対して偏心するのを防止することが可能である。したがって質量体の偏心を懸念することなく弾性体にばね定数の小さなゴムを使用することが可能となり、これによりカムシャフトに生起される捩り振動、回転変動、騒音等を有効に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るダンパの取付状態を示す半裁断面図
【図2】従来例に係るダンパの半裁断面図
【図3】カムシャフトの分解斜視図
【符号の説明】
1 ハブ
1a 取付部
1b 筒状部
1c フランジ部
1d,54c ねじ孔
1e 段差部
1f 大径円筒部
1g 小径円筒部
2 スリーブ
3 弾性体
4 質量体
4a 切欠部
5 ボルト
6,7 間隙
54 カムシャフトプーリ
54a 径方向部
54b プーリ部
55 連続可変機構
Claims (1)
- ハブ(1)の外周側にゴム状弾性材製の弾性体(3)を介して質量体(4)を接続したダンパであって、連続可変機構(55)を備えたカムシャフトプーリ(54)に取り付けられるダンパにおいて、
前記ハブ(1)は、前記カムシャフトプーリ(54)の径方向部(54a)の端面にボルト(5)で固定される取付部(1a)と、前記取付部(1a)の内周端部から軸方向一方に向けて一体成形され、前記連続可変機構(55)の外周側に嵌合代をもたないように配置される筒状部(1b)とを備え、
前記筒状部(1b)は前記連続可変機構(55)との間に径方向間隙(6)を設定し、この筒状部(1b)の外周側に前記弾性体(3)を介して前記質量体(4)が接続され、
前記質量体(4)の偏心を防止するべく前記質量体(4)が前記カムシャフトプーリ(54)に対して摺動自在に径方向に係合していることを特徴とするダンパ。
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Publications (2)
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1998
- 1998-04-03 JP JP09163198A patent/JP3661744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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