JP3661545B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪の駆動にエンジンと電動機とを併用するハイブリッド車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このようなハイブリッド車両としては、例えば特開平9−65504号公報に記載されるものがある。このハイブリッド車両は、エンジンと電動機とを連結し、例えば後輪をエンジン又は電動機、或いはその双方で駆動するようにしたものであり、合わせて蓄電装置としてキャパシタを用いたものであるが、一般的なハイブリッド車両で行われるように、前記電動機を所謂回生作動させることにより発電機としても用い、例えば車両減速時には路面反力トルクで電動機を回生作動させて発電し、それを蓄電装置に蓄積し、例えば車両発進加速時には、電動機で車輪を駆動して燃費の向上を図る。そして、このハイブリッド車両に代表されるように、一般的には、蓄電装置が常時満充電されるように発電を行う。ちなみに、このハイブリッド車両では、車両の走行状態、運転者の制動特性、路面の状態に応じて常時満充電状態となる蓄電装置の端子間電圧を設定し、その電圧が得られるまで発電を継続する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように蓄電装置が常時満状態であると、発電機の発電量を増大することができない、つまりそれ以上発電させることができないので、例えばエンジンで駆動されるエンジン駆動輪にスリップが発生したとき、この発電機の発電力を当該エンジン駆動輪への制動力として作用させる、所謂駆動力制御装置(TCS、Traction Control System )のようなハイブリッド車両を構成することができない。
【0004】
本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発されたものであり、発電機による発電力をTCSとして用いることが可能なハイブリッド車両を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するために、本発明のうち請求項1に係るハイブリッド車両は、前後輪の何れか一方を駆動するエンジンと、前記前後輪の何れか他方を駆動する電動機と、前記エンジンで駆動される発電機と、前記電動機に電力を供給すると共に、前記発電機で発電される電力及び前記電動機の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電装置と、各車輪の回転速度を検出する車輪速検出手段と、アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度検出手段と、前記車輪速検出手段及びアクセル開度検出手段で検出される車輪回転速度及びアクセルペダル開度に応じて前記電動機及び発電機の作動を制御する制御手段と、前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出するエンジン駆動輪スリップ検出手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジン駆動輪スリップ検出手段が前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出したとき、前記発電機による電力発電量を増大することを特徴とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
また、本発明のうち請求項2に係るハイブリッド車両は、前記請求項1の発明において、前記制御手段は、前記エンジン駆動輪スリップ検出手段が前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出したとき、前記電動機への電力供給量よりも大きくなるように前記発電機による発電量を増大することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項3に係るハイブリッド車両は、前記請求項1又は2の発明において、路面の滑り易さを検出する路面状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記路面状態検出手段によって滑り易い路面と検出されたとき、前記蓄電装置に蓄積される電圧の上限値を小さく設定することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の効果】
而して、本発明のうち請求項1に係るハイブリッド車両によれば、前後輪の何れか一方をエンジンで駆動し、他方を電動機で駆動できるようにして、例えば前記エンジンで駆動する車輪にスリップが発生したら、残りの車輪を電動機で駆動して車両の走行安定性を確保するようにすることができると共に、エンジンで駆動される車輪のスリップが検出されたときには、当該エンジンで駆動される発電機による電力発電量を増大して、その発電力をエンジンから車輪に制動力として伝達し、当該エンジン駆動輪のスリップを有効に抑制することができるので、駆動力制御装置(TCS)として使用することができる。
【0008】
また、本発明のうち請求項2に係るハイブリッド車両によれば、エンジンで駆動される車輪のスリップが検出されたときには、電動機への電力供給量よりも大きくなるように発電機による発電量を増大することにより、エンジンの出力が発電機の駆動に消費され、エンジン駆動輪への駆動トルクが減少するので、それらのスリップが効果的に抑制され、同時に電動機による車輪駆動制御によって車両の走行安定性が向上する。
また、本発明のうち請求項3に係るハイブリッド車両によれば、路面が滑り易いと検出されたときには、蓄電装置に蓄積される電圧の上限値を小さくして、当該蓄電装置の蓄電料に余裕を持たせ、もって前記発電機による電力発電量を増大して、エンジン駆動輪のスリップを有効に抑制することができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
これ以下、本発明のハイブリッド車両の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明のハイブリッド車両の一実施形態を示す概略構成図である。図中の前後輪1FL〜1RRのうち、エンジン2による駆動力は前左右輪1FL、1FRにのみ伝達されるように構成されており、後左右輪1RL、1RRは個別のモータ3で駆動できるようになっている。このモータ3は、所謂回生作動によって発電機としても使用することが可能であり、蓄電装置4からの電力で電動機として作用し、発電機として作用しているときには当該蓄電装置4に電力を蓄積することができる。
【0010】
一方、前記エンジン2には発電機5が取付けられている。この発電機5はエンジン2で駆動され、その発電した電力を前記蓄電装置4に蓄積する。この発電機5の発電力を増大することは、即ちエンジン2の負荷を増大させることであるから、そのようにすればエンジン2の出力が低減し、前左右輪1FL、1FRには制動力として作用することになる。
【0011】
車両には、各車輪1FL〜1RRの回転速度を検出する車輪速センサ7FL〜7RRや、アクセルペダルの踏込み量、即ちアクセル開度を検出するアクセル開度センサ8が設けられている。また、前記蓄電装置4の電力蓄積量、つまり蓄電量を検出するために、蓄電装置端子間電圧センサ4aも設けられている。そして、前記発電機5の発電、モータ3の駆動或いは回生作動は、前記各車輪速センサ7FL〜7RRで検出される各車輪速VwFL〜VwRR及びアクセル開度センサ8で検出されるアクセル開度TVOに基づいて、コントロールユニット6からの制御信号により制御される。
【0012】
このコントロールユニット6は、図示されないマイクロコンピュータやその出力信号を各アクチュエータの駆動に適した信号に変換するドライバなどで構成されている。制御の概略について説明すると、このハイブリッド車両は、所謂オンデマンド型の四輪駆動車両であり、例えばエンジン2で駆動される前左右輪1FL、1FRにスリップが発生すると、モータ3を駆動して後左右輪1RL、1RRに駆動力を及ぼし、走行安定性を向上する。勿論、車両減速時にはモータ3を発電機として回生作動させ、発電した電力を蓄電装置4に蓄積すると共に、車両発進時等に十分な電力が蓄電装置4に蓄積されている場合には、モータ3で後左右輪1RL、1RRを駆動して発進加速性を向上し、且つ燃費の向上を図る。また、これに加えて、本実施形態では、エンジン2による駆動輪である前左右輪1FL、1FRにスリップが発生すると、前記発電機5の発電量を増大して、その発電力を制動力として前左右輪1FL、1FRに作用させ、前述したTCSとして機能させる。
【0013】
前記オンデマンドによる四輪駆動制御を含む統括的な制御ロジックを図2に示す。この演算処理は、例えば所定制御時間ΔT毎のタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートではデータの記憶、プログラムの読込などのステップを特に設けていないが、それらは随時行われるものとする。
この演算処理では、まずステップS1で、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、現在の路面の摩擦係数状態(以下、μとも記す)が低いか否か、即ち現在の路面が滑り易いかどうかを判定し、現在の路面が低μ路である場合にはステップS2に移行し、そうでない場合にはステップS3に移行する。このステップS1では、例えば図3に示すように前記アクセル開度センサ8で検出されるアクセル開度並びにオンデマンドでモータ駆動される後輪1RL、1RRの加速度から低μ路面の判定を行う。即ち、例えば前記後輪1RL、1RRの車輪速センサ7RL、7RRで検出される後輪速VwRL、VwRRの平均値の前回演算時との差分値を前記所定制御時間ΔTで除して後輪加速度V'wRL、V'wRRを算出し、そのときのアクセル開度TVOとの関係で低μ路を判定する。具体的には、あるアクセル開度TVO以上の領域で、比較的大きい低μ路ON閾値と、それより小さい低μ路OFF閾値とを設け、例えばオンデマンド中の後輪加速度が低μ路ON閾値を上回ったら低μ路になったと判定し、それが低μ路OFF閾値を下回ったら低μ路ではなくなったと判定するようになっている。また、低μ路ON閾値とOFF閾値を同じものとして、ヒステリシスを設けないものとしてもよい。なお、このような手法に代えて、例えば特開平10−299529号公報に記載されるように、一般的なアンチロックブレーキ制御装置やTCS装置に組み込まれた路面摩擦係数推定装置を用いても差し支えない。また、図3において後輪の加速度に代えて前輪の加速度を用いてもよい。
【0014】
前記ステップS2では、蓄電装置4の端子間電圧上限値VRGを低μ路所定値VRGL、即ち後述する高μ路所定値VRGHが当該蓄電装置4の満充電に相当する端子間電圧であるとすると、それよりも小さな値に設定してからステップS4に移行する。
一方、前記ステップS3では、蓄電装置4の端子間電圧上限値VRGを前機構μ路所定値VRGHに設定してから前記ステップS4に移行する。
【0015】
前記ステップS4では、同ステップ内で行われる図示しない個別の演算処理に従って、エンジン2による駆動輪、即ち前左右輪1FL、1FRがスリップしているか否かを判定し、当該エンジン駆動輪がスリップしている場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはステップS6に移行する。具体的には、例えば前記オンデマンドでモータ駆動される以前の後輪速VwRL、VwRRの平均値を初期値とし、その後の車体加速度を積分して車体速とし、その車体速に対して前輪速VwFL、VwFRが夫々所定値以上上回っているときには前左右輪1FL、1FRがスリップしていると判定する。
【0016】
前記ステップS5では、同ステップ内で行われる図示しない個別の演算処理に従って、前記エンジン駆動輪、即ち前左右輪のスリップ量に応じたモータ駆動、即ち後輪駆動制御を行ってからステップS7に移行する。具体的には、例えば前輪加速度が所定値を越えたときに、前輪のスリップ量が大きくなるほど、モータの駆動トルクを大きくすることを原則とするが、例えば低μ路で前輪が著しくスリップしているときに後輪に大きなトルクをかけると、後輪も著しくスリップしてしまうので、そのような場合には、後輪へのトルクのかけ方をゆっくりにして走行安定性を向上するようにする。
【0017】
前記ステップS7では、前記蓄電装置4の蓄電量に応じた端子間電圧Vcが当該蓄電装置4の満充電に相当する端子間電圧最大値VRGFより低いか否かを判定し、当該端子間電圧Vcが最大値VRGFより低い場合にはステップS8に移行し、そうでない場合にはステップS9に移行する。
前記ステップS8では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、前記発電機5の駆動制御を行ってからメインプログラムに復帰する。このとき、例えば発電機5の発電量をP1 、モータ3への電力供給量をP2 としたとき、P1 がP2 より大きくなるように発電機5の発電量を制御する。
【0018】
一方、前記ステップS9では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、警告処理を行ってからメインプログラムに復帰する。この警告処理とは、例えば後述するように発電機5の発電量を増大させ、その発電力をエンジン駆動輪である前左右輪1FL、1FRに制動力として作用させて、当該前左右輪1FL、1FRのスリップを抑制するTCS制御ができないことを表示するなどが挙げられる。
【0019】
また、前記ステップS6では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記モータ3を回生作動してもよいか否かを判定し、当該モータ3を回生作動してもよい場合にはステップS10に移行し、そうでない場合にはステップS11に移行する。これは、例えば前記アクセル開度が全閉の状態で、例えばブレーキペダルが踏み込まれているといったように、車両に十分な制動力を付与してもよいと判定されるときにモータ3を回生作動させ、後左右輪1RL、1RRに制動力を付与するものとする。
【0020】
前記ステップS11では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、蓄電装置4の蓄電量に応じたモータ駆動、即ち後輪駆動制御を行ってからステップS12に移行する。具体的には、例えば前記蓄電装置4の蓄電状態を示す端子間電圧Vcが十分に高く、例えばアクセル開度や車速を参照して、エンジン2の出力が安定せず且つ燃費の低下につながる発進加速時などでは、モータ3の出力トルクを増大して後輪に駆動力を付与し、発進加速性を向上する。
【0021】
前記ステップS12では、前記蓄電装置4の蓄電量に応じた端子間電圧Vcが前記端子間電圧上限値VRGより低いか否かを判定し、当該端子間電圧Vcが上限値VRGより低い場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する。
前記ステップS13では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、前記発電機5の駆動制御を行ってからメインプログラムに復帰する。このとき、例えば発電機5の発電量をP1 、モータ3への電力供給量をP2 としたとき、P1 がP2 以下となるように発電機5の発電量を制御する。
【0022】
一方、前記ステップS14では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、前記発電機5の発電制御を停止してからメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS10では、前記蓄電装置4の蓄電量に応じた端子間電圧Vcが前記端子間電圧上限値VRGより低いか否かを判定し、当該端子間電圧Vcが上限値VRGより低い場合にはステップS15に移行し、そうでない場合にはステップS16に移行する。
【0023】
前記ステップS15では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、前記モータ3の回生作動制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS16では、同ステップ内で行われる図示されない個別の演算処理に従って、前記モータ3の回生作動制御を停止してからメインプログラムに復帰する。
【0024】
この演算処理によれば、例えば現在走行している路面が高μ路である場合には、ステップS1からステップS3に移行して、蓄電装置4の蓄電量を表す端子間電圧の上限値VRGを、満充電に近い高μ路所定値VRGHに設定する。このような高μ路では、一般にエンジン2で駆動される前左右輪1FL、1FRが大幅にスリップすることはないから、凡そステップS4からステップS6に移行する。そして、車両減速時など、モータ5を回生作動してよい場合を除いて、ステップS6からステップS11に移行する。ここでは、車両の走行状態、路面の傾斜状態、蓄電装置の蓄電状態などを加味しながら、後輪駆動、即ちモータ5の駆動制御を行う。一般的に、モータ5のトルク発生効率は、エンジン2のそれに比較して低速ほど優れているので、特に発進加速時などにあって蓄電量が十分であるときにモータ3を積極的に駆動して後輪にトルクを付与し、全体として燃費の向上を図る。
【0025】
このようにモータ3で後左右輪1RL、1RRを駆動しながら、前記ステップS12で蓄電装置4の端子間電圧Vcが前記上限値VRG、即ち高μ路所定値VRGHより小さいときには、蓄電装置4はまだ蓄電する余裕があるとしてステップS13に移行し、発電機5を駆動して蓄電装置4に蓄電する。但し、この場合は車両を減速してよい状態ではないので、あくまでもモータ3への電力供給量が発電機5の発電量以上となるようにして、十分な駆動力が得られるようにしなければならない。これに対して、蓄電装置4の端子間電圧Vcが上限値VRG以上であるときにはステップS12からステップS14に移行して発電機5による発電を停止する。
【0026】
また、前記ステップS6でモータ3の回生作動条件が満足されたらステップS10に移行して、このステップS10で蓄電装置4の端子間電圧Vcが前記上限値VRG、即ち高μ路所定値VRGHより小さいときには、蓄電装置4はまだ蓄電する余裕があるとしてステップS13に移行し、モータ3を回生作動制御して発電し、それにより蓄電装置4に蓄電する。一方、蓄電装置4の端子間電圧Vcが上限値VRG以上であるときにはステップS10からステップS16に移行してモータ3の回生作動を停止する。
【0027】
これに対して、前記ステップS1で低μ路と判定された場合には、ステップS2に移行して前記蓄電装置4の端子間電圧上限値VRGが前記満充電より小さい低μ路所定値VRGLに設定される。従って、もしエンジン駆動輪である前左右輪1FL、1FRがスリップしていない場合には、前記ステップS4からステップS6以後に移行するので、例えばステップS12やステップS10で、そのときの蓄電装置4の端子間電圧Vcが前記上限値VRG、即ち低μ路所定値VRGL以上であるときには、それ以上にならないように発電機5による発電或いはモータ3による回生作動が抑制され、当該蓄電装置4の端子間電圧Vcが前記上限値VRG、即ち低μ路所定値VRGLより小さくなるように蓄電量が低減される。
【0028】
このような状態でエンジン駆動輪である前左右輪1FL、1FRにスリップが発生するとステップS4からステップS5に移行し、前述したオンデマンドによるモータ3駆動制御、即ち後輪駆動制御が行われる。そして、前述のように蓄電装置4の端子間電圧Vcは前記上限値VRG、即ち低μ路所定値VRGLより小さくなっているから、当然、最大値VRGFより低く、従ってステップS7からステップS8に移行して発電機5の駆動制御が行われる。そして、ここでは発電機5の発電量がモータ3への電力供給量より大きくなるように制御する。このように発電機5の発電量がモータ3への電力供給量より大きくなるように駆動制御すると、エンジン2の出力が発電機5の駆動に消費され、前左右輪1FL、1FRへの駆動トルクが減少するので、それらのスリップが効果的に抑制され、同時にオンデマンドによる後輪駆動制御によって車両の走行安定性が向上する。
【0029】
但し、このような発電機5の駆動による前左右輪1FL、1FRのスリップ抑制制御は、あくまでも発電機5が発電できるという条件が必要であるため、もし蓄電装置4が満充電である場合には発電機5で発電を行うことができず、従って前左右輪1FL、1FRのスリップ抑制制御も行えない。これは一時的な問題で、システムとしての異常ではないから、エンジン駆動輪である前左右輪1FL、1FRにスリップが発生し、モータ3を駆動して後左右輪1RL、1RRのアシスト駆動を行っても、蓄電装置4が満充電である、即ち前記端子間電圧Vcが最大値VRGFである場合にはステップS7からステップS9に移行して警告処理を行う。この警告は、例えば表示や音声によって、現在蓄電装置4が満充電のため、前左右輪1FL、1FRのスリップ抑制制御ができない旨を乗員に通知したりするものでよい。勿論、蓄電装置4が満充電の状態でなくなり、前記発電機5の発電量増大による前左右輪1FL、1FRのスリップ抑制制御が可能になれば、前述の警告を停止する。
【0030】
このように、本実施形態のハイブリッド車両によれば、エンジン駆動輪である前左右輪1FL、1FRにスリップが発生していないときには、モータ3を回生作動させたり駆動したりすることで、例えば発進加速時等に後左右輪1RL、1RRを積極的に駆動することで燃費の向上を図り、前左右輪1FL、1FRにスリップが発生したら、モータ3によって後左右輪1RL、1RRを駆動することで走行安定性を高めると共に、発電機5による発電量を増大し、その発電力で前左右輪1FL、1FRに制動力を付与し、もって前左右輪1FL、1FRのスリップを効果的に抑制することができる。しかも、発電機5の発電量制御はきめ細かく、高い応答性で行うことができるので、例えばスロットル開度を制御する従来のTCSに比して、速やかに且つ精度よく前左右輪1FL、1FRのスリップを抑制することができる。
【0031】
以上より、前記車輪速センサ7FL〜7RRが本発明の車輪速検出手段を構成し、以下同様に、アクセル開度センサ8がアクセル開度検出手段を構成し、コントロールユニット6及び図2の演算処理が制御手段を構成し、図2の演算処理のステップS1が路面状態検出手段を構成している。
なお、前記実施形態では、前左右輪1FL、1FRをエンジン2で、後左右輪1RL、1RRをモータ3で夫々駆動するようにしているが、例えば後左右輪をエンジンで、前左右輪をモータで駆動するようにしてもよく、その場合には後左右輪を駆動するエンジンに発電機を取付ければよいだけである。
【0032】
また、前記実施形態では、コントロールユニットをマイクロコンピュータで構成するものについてのみ説明したが、各種の演算回路を組み合わせて構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイブリッド車両の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のコントロールユニットで実行される演算処理のフローチャートである。
【図3】図2の演算処理で用いられる制御マップである。
【符号の説明】
1FL〜1RRは前後左右輪
2はエンジン
3はモータ(電動機)
4は蓄電装置
5は発電機
6はコントロールユニット
7FL〜7RRは車輪速センサ
8はアクセル開度センサ
Claims (3)
- 前後輪の何れか一方を駆動するエンジンと、前記前後輪の何れか他方を駆動する電動機と、前記エンジンで駆動される発電機と、前記電動機に電力を供給すると共に、前記発電機で発電される電力及び前記電動機の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電装置と、各車輪の回転速度を検出する車輪速検出手段と、アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度検出手段と、前記車輪速検出手段及びアクセル開度検出手段で検出される車輪回転速度及びアクセルペダル開度に応じて前記電動機及び発電機の作動を制御する制御手段と、前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出するエンジン駆動輪スリップ検出手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジン駆動輪スリップ検出手段が前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出したとき、前記発電機による電力発電量を増大することを特徴とするハイブリッド車両。
- 前記制御手段は、前記エンジン駆動輪スリップ検出手段が前記エンジンで駆動される車輪のスリップを検出したとき、前記電動機への電力供給量よりも大きくなるように前記発電機による発電量を増大することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
- 路面の滑り易さを検出する路面状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記路面状態検出手段によって滑り易い路面と検出されたとき、前記蓄電装置に蓄積される電圧の上限値を小さく設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド車両。
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