JP3660729B2 - ドア開閉部のケーブル配設構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドアに設けた電装品に給電するために、フレキシブルフラットケーブルがドアの開閉部のヒンジ間を結ぶ軸線を通るように配設したドア開閉部のケーブル配設構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車のドアの開閉部における配線は、通常の電線により行われていることが多いが、フレキシブルフラットケーブルを使用したドア開閉部のケーブル配設構造が、例えば特開平2−267045号公報に開示されている。
【0003】
図5はこの従来例のケーブル配設構造の分解斜視図であり、ドアフレーム1には嵌合溝2がヒンジ3、4間を結ぶ軸線Cに臨むように設けられ、ドアトリム6には嵌合溝2に嵌合する嵌合突部7が設けられている。このため、フレキシブルフラットケーブル8は嵌合突部7によって上下方向に位置決めされ、ドアトリム6をドアフレーム1に接合することにより、嵌合突部7が嵌合溝2に嵌合し、フレキシブルフラットケーブル8がヒンジ3、4間を結ぶ軸線C上に位置決めされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来例では、フレキシブルフラットケーブル4をヒンジ3、4間を結ぶ軸線Cを通るように位置させるためには、フレキシブルフラットケーブル8を嵌合するための嵌合溝2をドアフレーム1に形成したり、嵌合溝2に嵌合する嵌合突部7をドアトリム6に設けたりする必要がある。また、フレキシブルフラットケーブル8が図示しないウエザストリップの外側に配設された場合には、フレキシブルフラットケーブル8が雨水に晒される虞れがある。
【0005】
本発明の目的は、上述した問題点を解消し、グロメットを使用して、ドア開閉部におけるフレキシブルフラットケーブルをヒンジ間を結ぶ軸線を通るように容易に位置付けることができるドア開閉部のケーブル配設構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための第1発明に係るドア開閉部のケーブル配設構造は、自動車のボディに複数個のヒンジを介して支持したドアの開閉部に、フレキシブルフラットケーブルの面を前記ヒンジ間を結ぶ軸線方向と平行に、かつ前記フラットケーブルが前記軸線上を通るように配設したドア開閉部のケーブル配設構造において、前記フラットケーブルを合成ゴムから成る角筒状のグロメットに挿通し、該グロメットの一端を前記ボディに固定すると共に他端を前記ドアに固定し、前記ヒンジ間を結ぶ軸線を境界にして片側の前記グロメットに伸縮部を設けて屈曲し易くしたことを特徴とする。
【0007】
また、第2発明に係るドア開閉部のケーブル配設構造は、自動車のボディに複数個のヒンジを介して支持したドアの開閉部に、フレキシブルフラットケーブルの面を前記ヒンジ間を結ぶ軸線方向と平行に、かつ前記フラットケーブルが前記軸線上を通るように配設したドア開閉部のケーブル配設構造において、前記フラットケーブルを合成ゴムから成る角筒状のグロメットに挿通し、該グロメットの一端を前記ボディに固定すると共に他端を前記ドアに固定し、前記ヒンジ間を結ぶ軸線上の前記グロメットに肉薄部分を設けて屈曲し易くしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を図1〜図4に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はドア11が開いた状態を示す第1の実施例の斜視図、図2は水平断面図であり、ドア11はアウタパネル12、インナパネル13、ドアトリム14を備えている。ドア11は図示しない複数個のヒンジを介してボディ側のピラー15に支持され、これらのヒンジ間を結ぶ軸線Cの回りに回動するようにされている。ドア11には、図示しないミラー駆動用モータ、スピーカ、ウインドウ駆動用モータ、ドアキースイッチ、ドアランプ等の電装品が設けられており、これらの電装品にはフレキシブルフラットケーブル16を介してピラー15側から給電等がなされている。
【0009】
フレキシブルフラットケーブル16は各電装品に個々に給電等をするための導体パターンが絶縁シートで挟着され、外形抜きされたものであり、可撓性を有している。フレキシブルフラットケーブル16の後端部はインナパネル13とドアトリム14の間に導かれ、フレキシブルフラットケーブル16の中間部はインナパネル13の前面に沿うように配設されている。ドア開閉部では、フレキシブルフラットケーブル16は前方へ導かれ、その前端部はピラー15内に導かれている。そして、ピラー15内に導かれたフレキシブルフラットケーブル16は、ボディ側のフレキシブルフラットケーブル17にコネクタ18を介して接続されている。
【0010】
フレキシブルフラットケーブル16の中間部はプロテクタ19により被われ、プロテクタ19は固定ねじ20によりインナパネル13に固定されている。また、ドア開閉部に位置するフレキシブルフラットケーブル16は、合成ゴムから成り防水性、防護性を有し角筒状で可撓性を備えたグロメット21に挿通されている。グロメット21は図示しないヒンジ間を結ぶ軸線Cを通るように配設され、グロメット21の前端はピラー15に嵌合、接着等により防水状態で固定され、グロメット21の後端はプロテクタ19に同様に固定されている。
【0011】
ここで、ヒンジ間を結ぶ軸線Cを境にしてグロメット21の片側の弾性力は、他側の弾性力よりも小さくされている。例えば、グロメット21はヒンジ間を結ぶ軸線Cのピラー15側の前方部21aで伸縮に富む蛇腹状とされ、この前方部21aはドア11側の肉厚にした後方部21bに比較して、容易に撓むことができるようにされている。
【0012】
従って、図2に示すドア11が開いている状態から図3に示すドア11が閉じた状態に移行する際には、グロメット21は前方部21aにおいて屈曲するが、後方部21bの形状はそのまま保持され、フレキシブルフラットケーブル16はヒンジ間を結ぶ軸線Cを通る状態が維持される。従って、ドア11の開閉によってフレキシブルフラットケーブル16に余分な屈曲や伸縮を余えることはなく、フレキシブルフラットケーブル16の寿命が長くなる。
【0013】
このように、グロメット21によってフレキシブルフラットケーブル16がヒンジ間を結ぶ軸線Cを通るようにしたので、従来のようにフレキシブルフラットケーブル16を嵌合するための嵌合溝をインナパネル13に形成したり、嵌合溝に嵌合する嵌合突部をドアトリム14に設けたりする必要がない。また、フレキシブルフラットケーブル16をグロメット21により挿通したので、フレキシブルフラットケーブル16が図示しないウエザストリップの外側に配設された場合でも、フレキシブルフラットケーブル16が損傷を受けたり雨水に晒されることを防止できる。
【0014】
更に、フレキシブルフラットケーブル16用の嵌合溝や嵌合突部を持たないドア11でも、プロテクタ19とグロメット21によりフレキシブルフラットケーブル16がヒンジ間を結ぶ軸線Cを通るように容易に決定することができる。そして、フレキシブルフラットケーブル16はピラー15内でボディ側のフレキシブルフラットケーブル17にコネクタ18により接続されるため、コネクタ18を防水する必要がなくなる。
【0015】
また、図4は第2の実施例の部分断面図であり、グロメット31のヒンジ間を結ぶ軸線Cの近傍には環状凹部31aが形成され、この環状凹部31a部分は他部よりも弾性力の小さい部分とされている。これにより、グロメット31を環状凹部31aを中心に屈曲でき、上述した第1の実施例と同様な作用効果を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように第1発明に係るドア開閉部のケーブル配設構造は、ドアの開閉部におけるフレキシブルフラットケーブルをグロメットに挿通したので、フレキシブルフラットケーブルが損傷を受けたり雨水に晒されることを防止できる。また、グロメットの一端をボディに固定すると共に他端をドアに固定し、ヒンジ間を結ぶ軸線を境界にして片側の弾性力を他側の弾性力よりも小さくしたので、ドアの開閉の際にグロメットは弾性力の小さい片側が撓む反面で、弾性力の大きい他側がグロメットをヒンジ間を結ぶ軸線を通る状態に保持することができる。従って、フレキシブルフラットケーブルの伸縮を防止でき、疲労による破損防止が可能となり耐久性を向上させることができる。
【0017】
また、第2発明に係るドア開閉部のケーブル配設構造は、ヒンジ間を結ぶ軸線上のグロメットに弾性力が他部よりも小さい部分を設けたので、ドアの開閉の際に、グロメットは弾性力の小さい部分が撓む反面で、弾性力の大きい部分がグロメットをヒンジ間を結ぶ軸線を通る状態に保持することができる。従って、フレキシブルフラットケーブルの伸縮を防止し、疲労による破損を防止でき耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の斜視図である。
【図2】水平断面図である。
【図3】作用説明図である。
【図4】第2の実施例の部分断面図である。
【図5】従来例の分解斜視図である。
【符号の説明】
11 ドア
13 インナパネル
14 ドアトリム
15 ピラー
16 フレキシブルフラットケーブル
19 プロテクタ
21、31 グロメット
Claims (3)
- 自動車のボディに複数個のヒンジを介して支持したドアの開閉部に、フレキシブルフラットケーブルの面を前記ヒンジ間を結ぶ軸線方向と平行に、かつ前記フラットケーブルが前記軸線上を通るように配設したドア開閉部のケーブル配設構造において、前記フラットケーブルを合成ゴムから成る角筒状のグロメットに挿通し、該グロメットの一端を前記ボディに固定すると共に他端を前記ドアに固定し、前記ヒンジ間を結ぶ軸線を境界にして片側の前記グロメットに伸縮部を設けて屈曲し易くしたことを特徴とするドア開閉部のケーブル配設構造。
- 前記伸縮部は蛇腹状とした請求項1に記載のドア開閉部のケーブル配設構造。
- 自動車のボディに複数個のヒンジを介して支持したドアの開閉部に、フレキシブルフラットケーブルの面を前記ヒンジ間を結ぶ軸線方向と平行に、かつ前記フラットケーブルが前記軸線上を通るように配設したドア開閉部のケーブル配設構造において、前記フラットケーブルを合成ゴムから成る角筒状のグロメットに挿通し、該グロメットの一端を前記ボディに固定すると共に他端を前記ドアに固定し、前記ヒンジ間を結ぶ軸線上の前記グロメットに肉薄部分を設けて屈曲し易くしたことを特徴とするドア開閉部のケーブル配設構造。
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1995
- 1995-10-30 JP JP30497295A patent/JP3660729B2/ja not_active Expired - Fee Related
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