JP3660012B2 - 真空装置の直流電源 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、真空中のプラズマを利用する直流スパッタ装置及びエッチング装置等の真空装置における異常放電時の制御を可能とした直流電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
インバータ回路と、その出力を整流する整流器と、その出力を平滑する出力フィルタとを備え、出力が前記インバータ回路を制御することにより一定になるようにされた従来の真空装置の直流電源では、電極のある一部に放電密度の高い部分が集中する現象によってインピーダンスが低下したり、或いは、導電性のゴミ等が電極間を機械的に短絡する等によりプラズマの一時的な異常放電が生じたとき、過負荷状態を負荷電流の増加で検出し、数ミリ秒後に電源を遮断することによって放電電圧及び電流を零にし、一定の休止時間(一般的には5〜数10ミリ秒)経過後に電圧を復帰させるという方法が広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の方法によれば、電源遮断後、休止時間が長ければ長いほど、又電圧の復帰の立ち上げが遅ければ遅いほど、異常放電は確実に消滅するが、その間電力の供給が立たれるので、真空装置の作動が損なわれるという不具合があった。
【0004】
本発明は、従来のこのような不具合を解消することをその目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の真空装置の直流電源は、周期的にゲート信号が入力されているインバータ回路と、インバータ回路の出力を整流する整流器と、整流器の出力を平滑にする出力フィルタとを備え、インバータ回路を制御することにより電源出力が一定になるようにされた真空装置の直流電源において、電流検出器と、電圧検出器と、異常放電時の負荷電圧の変化を検出する異常放電電圧検出器と、制御回路とを有し、制御回路が、過電流設定器と、過電流設定器の過電流検出信号及び異常放電電圧検出器の負荷電圧低下検出信号のいずれかに基づいてインバータ回路の出力を絞り可能にしたパルス幅設定器とを有しており、インバータ回路は、異常放電電圧検出器で負荷電圧の変化を検出したとき、或いは電流検出器で検出した負荷電流が過電流設定器により設定された過電流検出レベルを超えたとき、それに応答して出力が急速に絞られ、負荷側のエネルギーを徐々に減少させるとともに、過電流検出レベルを超えた負荷電流の検出がなくなるまで繰り返し出力を絞る動作と復帰する動作をして異常放電を消滅させる構成を有している。
【0006】
【作用】
従来の電源では、インバータ回路を急速に停止させても、出力フィルタが入っており、そこにエネルギーが残留するため、一度異常放電が発生するとなかなか放電が消滅しない。異常放電に発達してからではそれを消滅させるには前述のように5〜10ミリ秒のインバータの停止が必要である。
そこで、本発明によれば、異常放電が発生すると、負荷電圧は急速に零に向かうと同時に負荷電流が増加するので、先ず、異常放電電圧検出器により検出した負荷電圧の変化でインバータ回路の出力を高速に絞り、又負荷電流が過電流設定器で設定された過電流検出レベルを越えたときにインバータ回路の出力を絞る。このように異常放電の初期であれば、例えば、20μ秒程度のインバータ回路の停止を小刻みに繰り返して真空装置に供給するエネルギーを徐々に減少させると、連続した異常放電には発達しにくくなり、異常放電の原因が無くなると異常放電が消滅して、正規の定電力制御値への移行がスムーズに行なわれ、正常な真空装置の作動に戻る。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、本発明の一実施例の回路を示す。
【0009】
同図において、1は直流電源で、その出力端子21 、22 にはスパッタリング装置、エッチング装置等の真空装置3が接続される。
【0010】
直流電源1は、交流電源に接続される入力回路4と、この出力を整流する1次整流回路5と、この出力を周波数が例えば50kHzの交流に変換するインバータ回路6と、この出力を変圧器7で変圧した後整流する2次整流回路8と、この出力を平滑にするリアクトル9、コンデンサ10及び抵抗11等からなる出力フィルタ12を備えており、直列に接続された抵抗から成る電圧検出器13で検出した負荷電圧と、負荷回路に直列に接続された抵抗及びコンデンサから成る電流検出器14で検出した負荷電流を制御回路15に入力し、負荷電流と負荷電圧の積である電力値が設定値になるようにインバータ回路6を制御することにより、出力が所定の電力になるように構成されている。この出力は、電流検出器14により検出された負荷電流を所望の電流値になるように制御するか、或いは、電圧検出器13により検出された負荷電圧を所望の電圧値になるように制御して所定の電力になるように構成してもよい。以上の回路は特に従来のものと異ならない。
【0011】
本発明においては、出力端子21 、22 に抵抗16及びコンデンサ17から成る異常放電電圧検出器18が接続されている。この検出器18は、真空装置3に異常放電が生じてその端子電圧が急激に低下したとき、その端子電圧の変化を検出するもので、その検出信号は、制御回路15に入力するようになっている。制御回路15は、図2に示すように、乗算器19と、負荷電流の過電流検出レベルを設定し負荷電流が過電流検出レベルを越えたときこれを検出する過電流設定器20と、オア回路21と、出力端子がインバータ回路6のゲートに接続されたパルス幅設定器22を備え、乗算器19は前記電圧検出器13及び電流検出器14に接続されて出力電力を演算し、この出力電力値をパルス幅設定器22に入力して、インバータ回路6の出力電力が設定電力になるようにインバータ回路6のパルス幅を制御するようになっており、又、オア回路21は、異常放電電圧検出器18と過電流設定器20を介して電流検出器14とに接続され、異常放電電圧検出器18から出力する検出信号及び電流検出器14から過電流設定器21を経て出力する過電流検出信号のいずれかが入力するようになっており、この検出信号がオア回路21から出力してパルス幅設定器22に入力したときインバータ回路6の出力パルス幅が絞られるようになっている。
【0012】
次に上記実施例の作用を説明すると、正常放電時に例えばスパッタ装置である真空装置3の電極pには、図3に示すように、スパッタ電圧(ーV)が掛かっており、このときに流れている出力電流がI0 で、そのときインバータ回路6の出力電流が正負に流れている。異常放電が発生すると、先ず電圧が低下(0に近付く)し、この電圧の低下を異常放電電圧検出器18で検出し、インバータ・ゲート信号が図3の▲1▼に示すように停止する。これによりインバータ回路6の出力は零になるが、出力側ではリアクトル9、コンデンサ10に蓄えられているエネルギーが放出されるため負荷電流は直ぐには減少せず、振動後に増加していく。その後、インバータ6が動作し、電源回路は、定電力動作をするので、出力電流は増加していく。負荷電流が過電流設定器20で設定された過電流検出レベルに達すると▲2▼に示すようにインバータ回路6は再度停止する。このとき負荷側に蓄えられているエネルギーは▲1▼の時点よりも減少しているので負荷電流は減少する。そして過電流検出レベル以下になるので、インバータ回路6が再び動作し、負荷電流が増加し、又インバータ回路6が停止する(時点▲3▼)。これらの動作を繰り返した末に負荷側のエネルギーが徐々に減少していき、正規の電圧が回復すれば、制御範囲に戻ってくる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成によるときは、真空装置の一時的な異常放電の場合でも、ミリ秒のオーダーの長時間の遮断がなく、真空装置のスパッタリング又はエッチングなどの動作がほとんど無駄時間なしに行うことができるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の回路図。
【図2】 図1に示す回路の要部の構成を示すブロック図。
【図3】 上記回路の作動を説明する各部のタイムチャート。
【符号の説明】
1 直流電源 21 、22 出力端子
3 真空装置 6 インバータ回路
12 出力フィルタ 13 電圧検出器
14 電流検出器 15 制御回路
18 異常放電電圧検出器 20 過電流設定器
21 オア回路 22 パルス幅設定器
Claims (1)
- 周期的にゲート信号が入力されているインバータ回路と、このインバータ回路の出力を整流する整流器と、この整流器の出力を平滑にする出力フィルタとを備え、
前記インバータ回路を制御することにより電源出力が一定になるようにされた真空装置の直流電源において、
電流検出器と、電圧検出器と、異常放電時の負荷電圧の変化を検出する異常放電電圧検出器と、制御回路とを有し、
前記制御回路が、過電流設定器と、この過電流設定器の過電流検出信号及び前記異常放電電圧検出器の負荷電圧低下検出信号のいずれかに基づいて前記インバータ回路の出力を絞り可能にしたパルス幅設定器とを有しており、
前記インバータ回路は、前記異常放電電圧検出器で負荷電圧の変化を検出したとき、或いは前記電流検出器で検出した負荷電流が過電流設定器により設定された過電流検出レベルを超えたとき、それに応答して前記出力が急速に絞られ、負荷側のエネルギーを徐々に減少させるとともに、前記過電流検出レベルを超えた負荷電流の検出がなくなるまで繰り返し出力を絞る動作と復帰する動作をして異常放電を消滅させることを特徴とする、真空装置の直流電源。
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