JPH07107668A - 配電系統の高調波抑制装置 - Google Patents

配電系統の高調波抑制装置

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JPH07107668A
JPH07107668A JP5242234A JP24223493A JPH07107668A JP H07107668 A JPH07107668 A JP H07107668A JP 5242234 A JP5242234 A JP 5242234A JP 24223493 A JP24223493 A JP 24223493A JP H07107668 A JPH07107668 A JP H07107668A
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harmonic
voltage
active filter
power distribution
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JP5242234A
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Masami Sukehara
正己 助原
Yoshio Tsuji
良夫 辻
Yoshiaki Tamura
吉章 田村
Yasuhiro Noro
康宏 野呂
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配電系統の事故復旧後の一定時間アクティブ
フィルタの起動を遅らせて動作させることにより、パッ
シブフィルタに過電圧が印加されるのを防ぐこと。 【構成】 配電系統に存在する高調波源に対して並列に
接続したパッシブフィルタと、このパッシブフィルタに
対して整合トランスを介して直列接続されたアクティブ
フィルタとから成るものにおいて、配電系統電圧の異常
を検出する異常検出装置を設け、この異常検出装置が動
作したら、アクティブフィルタを動作状態から待機状態
に制御する制御装置を設けるようにした配電系統の高調
波抑制装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電系統の負荷から発
生する高調波を抑制する高調波抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、配電系統の負荷から発生する
高調波を抑制する方法として、リアクトルとコンデンサ
の組み合わせからなるパッシブフィルタ(LCフィルタ
とも呼ぶ)を設置するのが一般的である。
【0003】しかしながら、パッシブフィルタでは抑制
する高調波の次数が固定されているため、配電系統に不
特定多数の(次数の)高調波を抑制するためには、それ
ぞれの次数に同調する複数個のパッシブフィルタが必要
となる。更に、パッシブフィルタを配電系統に直接設置
する場合には、想定外の高調波による過負荷防止や同調
ズレを考慮する必要があり、大容量で大型、高価な装置
となった。このため、高圧需要家には設置することはあ
っても、配電系統の適切な位置に分散配置することは困
難であった。
【0004】そこで、最近ではこれらの欠点を補うた
め、パッシブフィルタに代えてアクティブフィルタを利
用した高調波抑制装置が提案されている。その一例を図
11に示す。図11において、1は電源であり、配電線2が
接続されており、更にこの配電線2には高調波を発生す
る負荷3やスタコンなどの容量性負荷4、柱上変圧器5
等が接続されている。6は配電線インピーダンスや配電
用インピーダンスを合計した短絡容量相当の系統インピ
ーダンスである。この配電系統の配電線2に整合トラン
ス7とアクティブフィルタ8、およびこれらに直列接続
したパッシブフィルタ(LCフィルタ)9からなる高調
波抑制装置を並列接続する。アクティブフィルタ8は制
御装置81 とインバータ82 とで構成されている。
【0005】図12は制御装置81 の制御構成を示すブロ
ック図である。この装置は、配電系統の電圧VThは計器
用変圧器8aで測定され、これを変換装置8bで商用周
波電圧を直流成分にその他の高調波電圧を交流成分に変
換し、ハイパスフィルタからなる高調波抑制装置8cで
交流成分すなわち高調波電圧を検出し、それを打ち消す
ために逆極性の高調波電圧を演算装置8dと乗算器8e
で算出し、対応する電V1 をインバータで発生させるよ
うに構成されている。
【0006】図13はこの高調波抑制装置が動作している
時の等価回路図である。配電電圧VT の高調波電圧成分
Thを検出し、これをK倍したV1 =−K・TThをアク
ティブフィルタが発生する。ここでパッシブフィルタ7
のインピーダンスをZ1 とすると、配電線からみた高調
波に対する等価インピーダンスはZ1 /(1+K)とな
る。ここでゲインKを大きくすることにより、等価イン
ピーダンスを抑制すべき電圧に対して0Ωに近い抵抗と
する。これを、電源1側から見た系統インピーダンス6
と、高調波抑制装置のインピーダンスの周波数特性で示
すと図14になる。図14において、イは系統インピーダン
スで、ほぼ周波数に比例している。ハは高調波抑制装置
のインピーダンスで、パッシブフィルタ9を有している
ため、その直列共振回路の共振周波数f0 と等しい共振
周波数でインピーダンスが小さくなる特性を有する。通
常はf0 を高調波発生源である負荷3で発生する高調波
の次数と等しく設定されており、高調波抑制装置のイン
ピーダンスは十分小さくなっているため、高調波は抑制
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配電系
統において短絡・地絡事故時の電圧変動や事故復旧時に
直流成分を含んだ柱上変圧器4の励磁突入電流が配電線
2に流れることによる高調波電圧を検出してアクティブ
フィルタ8がこれを打ち消す電圧を発生した場合、発生
する電圧が大きくなってパッシブフィルタ9が過負荷と
なり焼損する場合が考えられる。また、事故後系統復旧
のため停電させて系統を点検する場合、アクティブフィ
ルタ8が電圧を発生していると点検作業の安全性が損な
われる事になる。
【0008】一方、図14の特性図に着目して見ると系統
インピーダンスと高調波抑制装置のインピーダンスが等
しくなる点f2 では、並列共振点となっており、これら
の合成インピーダンスは図14のホで示される様に非常に
大きくなる。従って、何らかの理由で、負荷1からf2
成分の高調波が発生したり、配電系統の他の部分や電源
1側にf2 成分の高調波が存在すると、電圧歪が大きく
なり、また、高調波抑制装置に多量の高調波が流入して
過負荷となり不都合が生じる。
【0009】本発明はこのような欠点に鑑み、短絡・地
絡事故が発生した場合や事故復旧時にも電圧歪が拡大し
たり、過負荷となる信頼性の高い配電系統の柱上等に容
易に設置できる配電系統の高調波抑制装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし4に記載
の発明は、配電系統の負荷から発生する高調波を抑制す
る装置において、配電系統の商用周波電圧の継続的な低
下または上昇を検出する異常電圧検出装置10を設け、商
用周波電圧の継続的な低下または上昇を検出した場合に
アクティブフィルタの動作を待機させる機能を設け、さ
らに配電系統の商用周波電圧が回復したことを検出し
て、ある時間経過後にアクティブフィルタを動作させる
機能を持たせる。
【0011】請求項5ないし8に記載の発明は、配電系
統の負荷から発生する高調波を抑制する装置において、
共振検出回路とゲイン算出回路を設け、高調波抑制装置
が並列共振状態にある場合には、制御装置のゲインを変
えることによって、共振周波数をずらす構成としてい
る。
【0012】
【作用】請求項1ないし4に記載の発明によれば、配電
系統で短絡・地絡等の事故が発生した場合、配電系統の
商用周波電圧の継続的な低下または上昇が発生する。こ
のような継続的な電圧変動を異常電圧検出装置10で検出
したアクティブフィルタの動作を待機させることで事故
直後にアクティブフィルタが過負荷になることを防ぐ。
【0013】また、配電系統の事故復旧後に変圧器の励
磁突入電流のような直流電流が流れると電圧が歪む。ア
クティブフィルタが起動しているとこの電圧の高調波分
を補償するように動作して過負荷になるため、事故復旧
時に商用周波電圧が回復したことを検出し、ある時間経
過後にアクティブフィルタを動作させればこのような過
負荷を防ぐことができる。
【0014】請求項5ないし8に記載の発明によれば、
配電系統の電圧歪から、並列共振状態を検出して、高調
波抑制装置の制御ゲインを変更することによって、系統
インピーダンスと高調波抑制装置の並列共振点の共振周
波数をずらし、電圧歪の拡大や、高調波抑制装置の過負
荷を防止することができる。
【0015】
【実施例】図1は本発明による一実施例を示す制御ブロ
ック図である。配電系統の商用周波電圧の継続的な低下
または上昇等の電圧異常を検出する異常電圧検出装置10
を計器用変圧器8aの2次側に接続する。この異常電圧
検出装置10はフィルタ10aと過電圧継電器10bおよび不
足電圧継電器10cで構成する。異常電圧検出装置10が異
常電圧を検出した場合にはアクティブフィルタ8の制御
装置81 にインバータ82 のゲート信号をブロックする
ゲートブロック信号を送る。これ例では演算装置8dに
作用させて、その出力をブロックさせるようにしてい
る。さらに計器用変圧器の2次側に系統電圧回復後のア
クティブフィルタのスタート遅延回路11を設ける。スタ
ート遅延回路11はタイマー11a(または抵抗とコンデン
サ)とリレー11bで構成する。この遅延回路11からスタ
ート信号をアクティブフィルタの制御装置81 の演算装
置8dへ送る。
【0016】図2は本実施例における事故時のアクティ
ブフィルタ動作状態図である。配電系統で短絡・地絡等
の事故が発生した場合、配電系統の商用周波電圧の継続
的な低下または上昇が発生する。このような継続的な電
圧変動を異常電圧検出装置10で検出してアクティブフィ
ルタ制御装置81 に信号を送り、インバータ82 をゲー
トブロックし、インバータ82 の動作を停止または待機
させる。
【0017】また、計器用変圧器8aの2次側に設けた
タイマー11aとリレー11bからなるスタート遅延回路11
は、事故復旧時に系統電圧が回復した場合、その回復後
のある時間(T)経過後にスタート信号を出す。この信
号を受けて、アクティブフィルタ8が動作する。
【0018】短絡・地絡事故が発生した場合、継続的に
電圧が低下または上昇する。この時、異常電圧を検出し
てアクティブフィルタ8の動作を待機させることで、過
負荷を防ぐことができる。また事故復旧時に変圧器の励
磁突入電流のような直流電流が流れると電圧が歪む。こ
の時アクティブフィルタ8が起動しているとこの電圧の
高調成分を補償するように動作して過負荷になるが、事
故復旧時に商用周波電圧が回復したことを検出してある
時間経過後にアクティブフィルタ8を動作させることで
このような過負荷を防ぐことができる。
【0019】図3に他の実施例を示す。整合トランス7
とアクティブフィルタ8間に短絡装置12を設ける。配電
系統の継続的な電圧異常を異常電圧検出装置10で検出す
ると、この装置からの信号で整合トランス7の2次側を
短絡する。系統電圧が回復した場合には短絡装置12を開
く。このようにすることで継続的な異常電圧がアクティ
ブフィルタ8に印加されることを防ぎ、また万が一アク
ティブフィルタ8が誤動作してもパッシブフィルタ9に
はアクティブフィルタ8の発生電圧がかかることは無
く、過負荷になることはないので信頼性の高い高調波抑
制装置を提供することがでかる。
【0020】図4に更に他の実施例を示す。この実施例
では整合トランス7の高圧側(配電系統側)に短絡装置
13を設ける。配電系統の継続的な電圧異常を異常電圧検
出装置10で検出し、この装置からの信号で整合トランス
7の高圧側を短絡する。系統電圧が回復した場合には短
絡装置13を開く。このようにすることで継続的な異常電
圧が整合トランス7およびアクティブフィルタ8に印加
されることを防ぎ、また万が一アクティブフィルタ8が
誤動作してパッシブフィルタ9にはアクティブフィルタ
8の発生電圧がかかることは無く過負荷になることはな
いので信頼性の高い高調波抑制装置を提供することがで
きる。
【0021】図5は更に他の実施例を示す。整合トラン
ス7の2次側(低圧側)に抵抗14、整合トランス7とア
クティブフィルタ8間に開閉装置15を設ける。異常電圧
検出装置10が異常電圧を検出した場合、異常電圧検出装
置10からの信号でアクティブフィルタ8を解列する。系
統電圧が回復した場合には開閉装置15を投入する。この
ようにすることで継続的な異常電圧が整合トランス7お
よびアクティブフィルタ8に印加されることを防ぎ、ま
た万が一アクティブフィルタ8が誤動作してもパッシブ
フィルタ9にはアクティブフィルタ8の発生電圧がかか
ることは無く過負荷になることはないので信頼性の高い
高調波抑制装置を提供することができる。
【0022】いままで説明した実施例は、いずれも配電
系統に異常電圧が生じた場合の対策であるが、以下説明
する実施例は系統インピーダンスと高調波抑制装置との
並列共振点の共振周波数をずらす対策を施したものであ
る。
【0023】図6において、変換装置8b、フィルタ8
c、演算装置8dは図2と同一であるが、乗算器8e′
は乗算ゲインKを可変にできるようゲイン設定回路また
はゲイン選択回路を内蔵した構成となっている。そし
て、本実施例では、従来装置に対し、共振検出回路16と
ゲイン算出回路17が追加された構成となっている。共振
検出回路16は、例えば、あらかじめ想定した共振周波数
の変動幅に含まれる高調波成分を抽出するバンドパスフ
ィルタから構成され、ゲイン算出回路17は、例えば、一
つまたは複数のレベル検出器から構成される。
【0024】以上のように構成した本実施例の作用を図
14を参照して説明する。図14は系統インピーダンスと、
高調波抑制装置のインピーダンスの周波数特性であり、
前述したように、正常状態では負荷である高調波源2の
発生高調波の周波数はf0 であり、高調波は抑制されて
いるものとする。しかし、例えば、電源1側に何らかの
理由の周波数f2 の高調波が発生すると、合成インピー
ダンスはホで示されるように並列共振にあるので、配電
系統2の電圧歪は大きくなる。この電圧歪は変換装置8
bを通して制御装置に都合の良い信号に変換され、さら
に、共振検出回路16によって周波数f2 の並列共振成分
のみが抽出される。この出力はゲイン算出回路17に送ら
れ、ここで、信号レベルが一定以上であれば、並列共振
状態と見なしてゲインを変更する指令が作られる。この
結果、乗算器の制御ゲインKが更新されることになる。
たとえば、ゲインを大きくする指令が出た場合、アクテ
ィブフィルタ8では高調波電圧の補償量が大きくなるた
め、周波数特性は図14のニで示されるようになる。結果
として、並列共振点はf2 からf3 に移動し、f2にお
ける合成インピーダンスは大幅に小さくなるので、配電
系統の電圧歪は小さくなる。この状態で、系側のインピ
ーダンスが、ロで示されるように変化した場合、再び、
周波数f2 で並列共振状態となるが、今度は、変換装置
8b、共振検出回路16、ゲイン乗算回路17、乗算器8
e′の作用で、制御ゲインKを小さくすれば、並列共振
点はf2 からf1 に移動し、f2 における合成インピー
ダンスは大幅に小さくなるので、配電系統の電圧歪は小
さくなる。
【0025】以上述べたように、本実施例によれば、高
調波抑制装置と系統インピーダンスの並列共振周波数の
高調波源によって、電圧歪が発生しても、高調波抑制装
置の制御ゲインを調整することによって、共振点をずら
すことが出来るので、電圧歪を抑制し、機器が過負荷と
なるのを防止することが出来るという効果を有する。
【0026】なお、上記の実施例は系統インピーダンス
と高調波抑制装置の並列共振に焦点を当てているが、配
電系統には様々な共振回路が形成されており、例えば、
容量性負荷4と高調波抑制装置の並列共振に対しても、
共振検出回路16の周波数範囲を変更するか、または、共
振検出回路16を複数設けることで、同様の作用、効果が
得られることは言うまでもない。
【0027】図7は本発明の更に他の実施例のブロック
図である。図7が、図6と異なるのは、高調波抑制装置
に流入する電流を検出するための変流器18と、変換装置
8b1 が追加された点であり、共振検出回路16には変換
装置8b1 の出力が接続されている。図6の実施例が、
系統電圧歪から並列共振状態を検出していたのに対し、
本実施例では高調波抑制装置に流入する電流を変換器1
8、変換装置8b1 で検出し、ここから並列共振成分を
共振検出回路16で検出し、以下図6の実施例と同様にゲ
インの変更指令をゲイン算出回路17で作成し乗算器8
e′における制御ゲインを変更することによって系統イ
ンピーダンスとの共振周波数をずらすように動作する。
【0028】その結果、電圧歪が低減し、機器の過負荷
を抑制できるという効果が得られる。なお、高調波源3
の位置が明らかな場合には、高調波源3からの発生高調
波電流も別途、適当な変流器と変換装置によって検出
し、図7の実施例の共振検出回路16に追加入力する構成
も考えられる。この場合、共振検出回路16では、前述の
レベル比較の他に、両入力の比率から例えば、高調波源
3側の高調波電流より高調波抑制装置に流入する高調波
電流が大きければ共振で拡大していると推定するなど、
共振状態をより正しく推定することができ、以下の作
用、効果は図7の実施例と同一のものが得られる。
【0029】図8は本発明の更に他の実施例の構成例を
示すブロック図である。図8において、変換装置8b、
フィルタ8c、演算装置8d、乗算器8eは図6と同一
である。8b1 は変換装置、8c1 はハイパスフィル
タ、8d1 は演算装置、8e1 は乗算器であり、元々の
制御装置81 の出力と、乗算器8e1 の出力が加算器19
に入力された構成となっている。
【0030】以上のように構成した本実施例の作用を図
9を参照して説明する。図9は系統インピーダンスと、
高調波抑制装置のインピーダンスの周波数特性図であ
り、前述したように、正常状態では高調波源2の発生高
調波の周波数はf0 であり、高調波は抑制されているも
のとする。しかし、例えば、電源5側に何らかの理由で
周波数f2 の高調波が発生すると、合成インピーダンス
はホで示されるように並列共振にあるので、配電系統1
の電圧歪は大きくなる。その結果、高調波抑制装置に流
入する高調波電流も増加する。この電流は変流器18と変
換装置8b1 を通して制御装置に都合の良い信号に変換
され、さらに、ハイパスフィルタ8c1 によって周波数
f2 の並列共振成分のみが抽出される。この出力は演算
装置8d1に送られ、再び電流レベルの信号に変換され
る。乗算器8d1 ではあらかじめ設定された値Rを乗じ
て、加算器19に出力する。この結果、アクティブフィル
タ9は周波数f2 で電流と同相成分の高調波電圧を発生
する。この成分は抵抗Rと同様に作用するため、f2 に
おける共振の鋭さを弱めることになる。従って、合成イ
ンピーダンスの周波数特性は図9のヘで示されるように
なる。結果として、並列共振点f2 における合成インピ
ーダンスは大幅に小さくなるので、配電系統の電圧歪は
小さくなる。
【0031】以上述べたように、本実施例によれば、高
調波抑制装置と系統インピーダンスの並列共振周波数の
高調波源によって、電圧歪が発生しても、高調波抑制装
置を抵抗と同様の動作をさせることによって、共振点の
インピーダンスを小さくずらすことが出来るので、電圧
歪を抑制し、機器が過負荷となるのを防止することが出
来るという効果を有する。
【0032】なお、図8において変流器18、変換装置8
1 を用いる代わりに、図10のように変換装置8bの出
力をフィルタ8c1 に入力する構成も考えられる。この
場合、フィルタ8c1 の作用は図9と同じであるが、演
算装置8d1 では入力された信号とパッシブフィルタ9
の定数、制御装置の乗算器8eのゲインから、周波数f
2 におけるインピーダンスを算出し、更に、入力信号か
ら電流信号を推定してやれば、以下は図9と同一の作
用、効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、配
電系統に短絡・地絡事故が発生した場合や事故復旧時に
も過負荷にならない信頼性の高い配電系統の柱上等に容
易に設置できる配電系統の高調波抑制装置を提供するこ
とができる。更に、系統インピーダンスと高調波抑制装
置の並列共振により電圧歪が増大した場合、制御装置の
ゲインを変えることによって共振周波数をずらしたり、
並列共振の電流に同相の電圧成分をアクティブフィルタ
から発生させることによって、共振周波数におけるイン
ピーダンスを小さくさせることが出来るので、電圧歪を
抑制し、機器が過負荷になるのを防止できるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例を示す制御ブロック
図、
【図2】図1の実施例における事故時のアクティブフィ
ルタ動作状態図、
【図3】第2の実施例を示す構成図、
【図4】第3の実施例を示す構成図、
【図5】第4の実施例を示す構成図、
【図6】第5の実施例を示す構成図、
【図7】第6の実施例を示す構成図、
【図8】第8の実施例を示す構成図、
【図9】図8の実施例の周波数特性図、
【図10】第9の実施例を示す図、
【図11】従来例による高調波抑制装置の構成図、
【図12】従来例の制御ブロック図である。
【図13】従来例の高調波抑制装置が動作している時の
等価回路図である。
【図14】従来例、並びに本発明の周波数特性図であ
る。
【符号の説明】
2…配合線 3…負荷(高調波発生源) 7…整合トランス 8…アクティブフィルタ 9…パッシブフィルタ 10…異常電圧検出装置 11…スタート遅延回路 12…短絡装置 13…短絡装置 14…抵抗 15…開閉装置 16…共振検出回路 17…ゲイン算出回路 18…変流器
フロントページの続き (72)発明者 野呂 康宏 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配電系統に存在する高調波源に対して並
    列に接続されたパッシブフィルタと、このパッシブフィ
    ルタに対して整合トランスを介して直列接続されたアク
    ティブフィルタと、このアクティブフィルタを制御する
    制御装置からなる高調波抑制装置において、配電系統の
    商用周波電圧の継続的な低下または上昇を検出する異常
    電圧検出装置と、この異常電圧検出装置の動作信号に基
    づいてアクティブフィルタを動作状態から待機状態に制
    御する装置を設けたことを特徴とする配電系統の高調波
    抑制装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の配電系統の高調波抑制
    装置において、配電系統の商用周波電圧が回復したこと
    を検出してある時間経過後にアクティブフィルタの制御
    装置にスタート信号を出すスタート遅延回路を設けたこ
    とを特徴とする配電系統の高調波抑制装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の配電系統の高調波抑制
    装置において、整合トランスの1次側もしくは2次側に
    短絡装置を設け、異常電圧検出装置の動作信号に基づい
    て、前記短絡装置を動作させアクティブフィルタに異常
    電圧が印加されるのを防止することを特徴とする配電系
    統の高調波抑制装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の配電系統の高調波抑制
    装置において、整合トランス2次側(低圧側)に抵抗、
    整合トランスとアクティブフィルタ間に開閉装置を設け
    た異常電圧検出装置からの信号でアクティブフィルタを
    解列することを特徴とする配電系統の高調波抑制装置。
  5. 【請求項5】 整合トランスとアクティブフィルタとこ
    れらに直列に接続されたパッシブフィルタとからなる高
    調波抑制装置において、アクティブフィルタの制御装置
    に共振検出回路とゲイン算出回路を設け、高調波抑制装
    置が並列共振状態にある場合には、制御装置のゲインを
    変えることによって、共振周波数をずらし、電圧歪の拡
    大を防止することを特徴とする配電系統の高調波抑制装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の配電系統の高調波抑制
    装置において、高調波抑制装置に流入する電流を検出す
    るための変流器と、検出した電流値にもとづいて共振状
    態を検出して、制御装置のゲインを変えることによっ
    て、共振周波数をずらし、電圧歪の拡大を防止すること
    を特徴とする配電系統の高調波抑制装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の配電系統の高調波抑制
    装置において、高調波抑制装置に流入する電流を検出す
    るための変流器と、検出した電流値の共振周波数成分に
    比例する電圧成分をアクティブフィルタに発生させるこ
    とによって、共振周波数におけるインピーダンスを小さ
    くずらし、電圧歪の拡大を防止することを特徴とする配
    電系統の高調波抑制装置。
  8. 【請求項8】 整合トランスとアクティブフィルタとこ
    れらに直列に接続されたパッシブフィルタとからなる高
    調波抑制装置において、系統の電圧歪と高調波抑制装置
    のインピーダンスから高調波抑制装置に流入する電流を
    推定し、電流値の共振周波数成分に比例する電圧成分を
    アクティブフィルタに発生させることによって、共振周
    波数におけるインピーダンスを小さくずらし、電圧歪の
    拡大を防止することを特徴とする配電系統の高調波抑制
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2014125649A1 (ja) * 2013-02-18 2017-02-02 富士電機株式会社 共振抑制装置
CN115377980A (zh) * 2022-10-25 2022-11-22 山东华天电气有限公司 一种中频炉配电系统主动谐振抑制系统、方法及装置

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JPWO2014125649A1 (ja) * 2013-02-18 2017-02-02 富士電機株式会社 共振抑制装置
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