JP3659122B2 - 電荷転送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電荷転送技術に係り、特に電荷転送部から転送される信号電荷を浮遊拡散層で検出する電荷転送装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電荷転送部から転送された信号電荷の検出に、浮遊拡散層を有するリセット用MOSFETと、この浮遊拡散層に接続されたゲート電極を有し、検出回路を構成する検出用MOSFETで構成された浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置が従来からよく知られている。例えば従来例として、特開昭61−198676号公報、あるいは特開平11−135772号公報等に記載のものがある。
【0003】
この浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置を、図19乃至21を参照して説明する。図19は電荷転送装置の電荷転送部とリセット用MOSFETを含む浮遊拡散層の平面図であり、図20は図19のI−I’線に沿った断面を模式的に示す図であり、図21は図19のII−II’線に沿った断面を模式的に示す図である。図19乃至21において、1はP型半導体基板、2は素子分離のための高濃度のP+型素子分離領域、3は浮遊拡散層、3aは浮遊拡散層のN+型半導体領域、3bは浮遊拡散層のN-型半導体領域、4はリセットドレイン電源VRDに接続された高濃度のN+型リセットドレイン、5は浮遊拡散層に接続された検出回路の検出用MOSFETのゲート電極、6は負荷用MOSFETのゲート電極、7,8はそれぞれ公知の2相駆動電荷転送部のN型半導体領域および同一導電型で信号電荷の逆戻り防止用のN-型半導体領域、9はリセットパルスФRが印加されるリセットゲート電極、10は電荷転送部の最終段の定電圧が印加される出力ゲート電極、11,12はそれぞれ電荷転送パルスФH1およびФH2が印加される電荷転送電極、13は検出回路のドレイン電源VDD、14は信号出力端子VOUT、24は電荷転送部を示している。
【0004】
この電荷転送装置は、周知のごとく、電荷転送部から浮遊拡散層に信号電荷が転送される直前毎にリセットゲート電極9にリセットパルスФRのハイレベルが印加され、浮遊拡散層3がリセットドレイン電圧VRDにリセットされた後、リセットパルスФRがローレベルに戻り、電荷転送電極12に電荷転送パルスФH2のローレベルが印加され、浮遊拡散層3に信号電荷が転送される。
【0005】
ここで、浮遊拡散層に接続された検出用MOSFETのゲート電極等を含む浮遊拡散増幅器全体の浮遊拡散容量がCfj、転送されてきた信号電荷量がQsigである場合、浮遊拡散層3に電位変動ΔVfj=Qsig/Cfjが生じ、この電位変動が検出回路の検出用MOSFETのゲート電圧を変化させ、信号電荷Qsigに比例した電圧変化を検出回路の信号出力端子14に出力する。
【0006】
検出感度を増大させるためには、浮遊拡散容量Cfjを小さくする必要があり、浮遊拡散層3のN型不純物濃度が低ければ低いほど、P型半導体基板1、浮遊拡散層3を取り囲むP+型素子分離領域2、リセットゲート電極9、および出力ゲート電極10との寄生容量が小さくなる。このため、従来の浮遊拡散層3は、検出回路のゲート電極に金属配線を用いて接続するための高濃度のN+型半導体領域3a(例えば不純物濃度=1×1020atoms/cm3程度)とP+型素子分離領域2の間に、低濃度のN-型半導体領域(例えば不純物濃度=5×1016atoms/cm3程度)3bが形成されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置は下記記載の問題点を有している。すなわち、従来の浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置では、リセットゲート電極9および出力ゲート電極10にオーバーラップした開口を有するフォトレジスト、またはさらに出力ゲート電極10からリセットゲート電極9にかけてのN+型半導体領域3aを含むチャネル中央付近の領域を覆うフォトレジストと、リセットゲート電極9、出力ゲート電極10のゲート電極をマスクとして、ボロンなどのP型不純物をイオン注入することにより、N-型半導体領域3bを浮遊拡散層3の内部に形成する。通常、N-型半導体領域3bは、浮遊拡散容量Cfjをできるだけ小さくするため、P+型素子分離領域3で決定される出力ゲート電極10の浮遊拡散層3側のチャネル幅よりも狭い領域に形成され、N-型半導体領域3bを形成するために注入されるP型不純物の注入量は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10からリセットゲート電極9にかけてのチャネル中央付近の電位が空乏化しない範囲でなるべく多くの量(例えば1×1012atoms/cm2程度)が選択される。
【0008】
上記のようにして浮遊拡散層3にN-型半導体領域3bが形成された場合の問題点を図22乃至24を参照して説明する。図22は、従来の電荷転送装置の浮遊拡散層近傍の平面図であり、図23は、図22のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図24は、図24のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0009】
図22における浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bが形成されていないチャネル中央付近の転送方向の電位は、リセットパルスФRのハイレベルがリセットゲート電極9に印加されることによって、図23に示すようにリセットドレイン電圧VRDに設定されている。この時、電荷転送部のチャネル中央を流れる信号電荷は、図22の転送経路16aに示すように、電荷転送パルスФH2が印加される電荷転送電極12から出力ゲート電極10を通って直線的に浮遊拡散層3に速やかに転送される。
【0010】
一方、図22における浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bが形成されている領域における転送方向の電位は、図24に示すように、N-型半導体領域3bにおいて電位が浅くなっているため、出力ゲート電極10の浮遊拡散層側の電極端部において電位障壁17が形成される。そのため、電荷転送部のチャネル端を流れる信号電荷は、電荷転送パルスФH2が印加される電荷転送電極12から浮遊拡散層3に転送される際、図22の転送経路16bに示すように、出力ゲート電極10の下を電荷転送部のチャネル端からチャネル中央までN-型半導体領域3bを回り込むようにして転送される。
【0011】
その結果、電荷転送部のチャネル端を流れる信号電荷は、電荷転送部のチャネル中央を流れる信号電荷に比べて、出力ゲート電極における転送時間が長くなるため、N-型半導体領域3bが形成されている浮遊拡散層3を有する従来の電荷転送装置では、出力ゲート電極10での電荷転送が電荷転送部の転送効率を制限する要因となっていた。
【0012】
上記従来の浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置では、浮遊拡散容量Cfjを低減するために、浮遊拡散層3にN-型半導体領域3bが形成されている構造について説明したが、浮遊拡散容量Cfjをさらに低減するために、浮遊拡散層3に注入するP型不純物の注入量をさらに増加させて、N-型半導体領域3bの代わりにP-型半導体領域(例えば不純物濃度=5×1016atoms/cm3程度)が形成されている構造もよく知られている。
【0013】
この構造では、図24における電位障壁17がさらに大きく形成されるため、電荷転送部のチャネル端を流れる信号電荷は、出力ゲート電極10を電荷転送部のチャネル端からチャネル中央までP-型半導体領域をさらに大きく回り込むようにして転送される。その結果、電荷転送部のチャネル端を流れる信号電荷は、電荷転送部のチャネル中央を流れる信号電荷に比べて、出力ゲート電極における転送時間がN-型半導体領域3bを形成した場合よりも長くなり、出力ゲート電極10での信号電荷の転送効率がさらに低下するという問題点を抱えている。
【0014】
このため、従来の浮遊拡散増幅器を有する電荷転送装置では、浮遊拡散容量Cfjを低減するために浮遊拡散層に注入するP型不純物の注入量を多くすればするほど、出力ゲート電極での転送効率が低下してしまうため、画質的に問題点のない転送効率(例えば全段転送で99%)を維持しながら、検出感度を増加させることは困難であった。
【0015】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浮遊拡散増幅器での検出感度の増加と出力ゲート電極での転送効率の向上を同時に実現することができる電荷転送装置およびその製造方法を提供する点にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明の要旨は、第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に島状に形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される低濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記低濃度の第2導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置に存する。 また、請求項2に記載の発明の要旨は、第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から前記リセットゲート電極まで延在して形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される低濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記低濃度の第2導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置に存する。
また、請求項3に記載の発明の要旨は、第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に島状に形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される第1導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記第1導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置に存する。
また、請求項4に記載の発明の要旨は、第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から前記リセットゲート電極まで延在して形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される第1導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記第1導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置に存する。
また、請求項5に記載の発明の要旨は、前記浮遊拡散層は、前記第2導電型電荷転送部よりも濃度の高い前記第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電荷転送装置に存する。
また、請求項6に記載の発明の要旨は、前記第2導電型半導体オフセット領域の出力ゲートからのオフセット量となる電荷転送方向の長さは0.1μm〜2μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電荷転送装置に存する。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態の電荷転送装置について、その構造、製造方法、および効果を以下に説明する。まず、本発明の第1の実施形態の電荷転送装置の最大の特徴である浮遊拡散層3近傍の構造を図1乃至4を用いて説明する。図1および図2は、第1の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図3は、図1のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図4は、図1のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0018】
第1の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の構造においては、図1、図3、および図4に示すように、浮遊拡散層3が、N+型半導体領域3a、N-型半導体領域3b、およびN-型半導体オフセット領域18から構成される。N+型半導体領域3aは、P+型素子分離領域2と接することなく浮遊拡散層3内に島状に形成され、検出用MOSFETのゲート電極と接続するために電荷転送部24のN型半導体領域7よりも高濃度で形成される。なお、図1において、N+型半導体領域3aは、浮遊拡散層3内の中央付近に形成されているが、必ずしも中央付近に形成されている必要はない。N-型半導体領域3bは、この領域が空乏化するように電荷転送部24のN型半導体領域7よりも低濃度で形成され、N-型半導体領域3bの出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から離れてP+型素子分離領域2およびN+型半導体領域3aの間に形成される。N-型半導体オフセット領域18は、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に、電荷転送部24のN型半導体領域7と同濃度で形成される。
【0019】
次に、本発明の第1の実施形態の電荷転送装置の製造方法を図5および図6を用いて説明する。図5および図6は、第1の実施形態の製造方法を説明するための、図1のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【0020】
第1の実施形態の製造方法において、P型半導体基板1上に電荷転送部24のN型半導体領域7およびN-型半導体領域8、電荷転送電極12、出力ゲート電極10、リセットゲート電極9を形成する電荷転送装置の製造方法は、公知の2層電極2相駆動電荷転送装置と同様である。ここでは、第1の実施形態の製造方法における最大の特徴である浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bの形成方法を説明する。
【0021】
図5は、N-型半導体領域3bを形成する第1の製造方法を説明する図である。フォトレジスト20は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10側の一領域を覆うように形成されている。このフォトレジスト20およびリセットゲート電極9をマスクとしてP型不純物21をイオン注入することにより、出力ゲート電極10から所望の距離を離して、かつリセットゲート電極9に対して自己整合的にN-型半導体領域3bを形成することができる。
【0022】
図6は、N-型半導体領域3bを形成する第2の製造方法を説明する図である。浮遊拡散層3の上にはフォトレジスト20は形成されず、P型不純物21は、出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9をマスクとしてイオン注入される。この時、P型不純物21を転送方向に斜めに傾けて注入することにより、出力ゲート電極10から所望の距離を離して、かつ出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9に対して自己整合的にN-型半導体領域3bが形成される。
【0023】
次に、本発明の第1の実施形態の電荷転送装置による効果を説明する。第1の実施形態の電荷転送装置の構造によれば、第1の効果として、N-型半導体領域3bは、この領域が空乏化するように電荷転送部24のN型半導体領域7よりも低濃度で形成されるため、電荷転送部24から浮遊拡散層3に転送蓄積された信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)は、浮遊拡散層3を取り囲むP+型素子分離領域2、リセットゲート電極9、および出力ゲート電極10との寄生容量が小さくなる。その結果、浮遊拡散容量Cfjが低減され、検出感度が向上する。
【0024】
第2の効果として、N-型半導体領域3bは、その出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から離れて形成され、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間には、電荷転送部24のN型半導体領域7と同濃度のN-型半導体オフセット領域18が形成されるため、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)が出力ゲート電極10のチャネル電位23(図4(b)参照)よりも深くなり、従来の電荷転送装置で発生していた出力ゲート電極10における電位障壁17は消滅する。その結果、電荷転送部24のチャネル端を流れる信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)は、図1の転送経路16bに示すように、電荷転送部24のチャネル中央を流れる信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)と同様に、出力ゲート電極10を直線的に通って浮遊拡散層3に速やかに転送され、出力ゲート電極10での転送効率が向上する。
【0025】
このように出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間にN-型半導体オフセット領域18を形成することにより、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)は、その転送方向の長さを変えることによって深さを調節することが可能となる。出力ゲート電極10での信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)の転送効率は、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)を深くするほど向上する。一方で、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)が、電荷転送部24の最大電荷量が浮遊拡散層3に転送蓄積された時の浮遊拡散層3の電位VQmax(図3(b)および図4(b)参照)よりも深くなると、N-型半導体オフセット領域18にも信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)が蓄積されるようになる。その結果、信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)は、特にリセットゲート電極9との寄生容量が大きくなり、浮遊拡散容量Cfjが増加してしまう。従って、出力ゲート電極10での転送効率を向上させつつ、浮遊拡散容量Cfjを低減するには、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)が出力ゲート電極10のチャネル電位23(図4(b)参照)よりも深く、かつ最大電荷蓄積時の浮遊拡散層3の電位VQmax(図3(b)および図4(b)参照)よりも浅くなるように調節すれば良く、N-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さは、0.1〜2μm程度に設定するのが望ましい。
【0026】
また、第1の実施形態の電荷転送装置の製造方法によれば、第3の効果として、第1の製造方法では、フォトレジスト20の出力ゲート電極10側のエッジ位置を変えることにより、N-型半導体領域3bのオフセット量を自由に設定することができ、かつ、N-型半導体領域3bのリセットゲート電極9側のエッジは、リセットゲート電極9に対して自己整合的に設定されるため、N-型半導体領域3bのマスク合わせズレによる浮遊拡散容量Cfjの変動を抑制することができる。さらに、第2の製造方法では、P型不純物21の注入する角度を変えることにより、N-型半導体領域3bのオフセット量を自由に設定することができ、かつ、N-型半導体領域3bの出力ゲート電極10側およびリセットゲート電極9側のエッジは、それぞれ出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9に対して自己整合的に決定されるため、N-型半導体領域3bのマスク合わせズレによる浮遊拡散容量Cfjの変動を、第1の製造方法よりもさらに抑制することができる。
【0027】
上記の説明は、図1に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第1の実施形態の電荷転送装置は、図2に示すように、N+型半導体領域3a’が浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで延在して形成されていても良い。なお、図2において、N+型半導体領域3aは、浮遊拡散層3内の中央付近に形成されているが、必ずしも中央付近に形成されている必要はない。この構造では、浮遊拡散層3がチャージアップしたり、N-型半導体領域3bの不純物濃度が低くなり浮遊拡散層3の空乏化した時の電位が低下した場合でも、高濃度のN+型半導体領域3a’が出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで延在して形成されていることにより、この出力ゲート電極10からリセットゲート電極9までの間でチャネルが空乏化することがないため、浮遊拡散容量Cfjの変動が少なく、検出感度の安定した電荷転送装置が実現されるという第4の効果を奏する。
【0028】
本発明の第1の実施形態の電荷転送装置についてさらに詳しく説明する。まず、本発明の第1の実施の形態の電荷転送装置の構造を図1乃至4を用いて説明する。図1および図2は、第1の実施の形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図3は、図1のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図4は、図1のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0029】
図1乃至4で用いる各符号は、図19乃至21の符号と対応している。すなわち、図1乃至4において、1はP型半導体基板、2は素子分離のための高濃度のP+型素子分離領域、3は浮遊拡散層、3aは浮遊拡散層のN+型半導体領域、3bは浮遊拡散層のN-型半導体領域、4はリセットドレイン電圧VRD(図3(b)および図4(b)参照)に接続された高濃度のN+型リセットドレイン、7,8はそれぞれ2相駆動電荷転送部24のN型半導体領域7および同一導電型で信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)の逆戻り防止用のN-型半導体領域3b、9はリセットパルスФRが印加されるリセットゲート電極9、10は電荷転送部24の最終段の定電圧が印加された出力ゲート電極10,11,12はそれぞれ電荷転送パルスФH1およびФH2が印加される電荷転送電極12、13は検出回路のドレイン電源VDD、19はN型半導体オフセット領域の電位、23は出力ゲート電極のチャネル電位、24は電荷転送部を示している。
【0030】
第1の実施の形態の電荷転送装置の構造は図1、図3、および図4を参照すると、浮遊拡散層3が、N+型半導体領域3a、N-型半導体領域3b、およびN-型半導体オフセット領域18から構成される。N+型半導体領域3aは、P+型素子分離領域2と接することなく浮遊拡散層3内に島状に形成され、検出用MOSFETのゲート電極5と接続するために不純物濃度1×1017atoms/cm3程度の電荷転送部24のN型半導体領域7よりも高濃度(1×1019atoms/cm3程度)で形成される。N-型半導体領域3bは、この領域が空乏化するように電荷転送部24のN型半導体領域7よりも低濃度(5×1016atoms/cm3程度)で形成され、N-型半導体領域3bの出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から0.3μm程度離れてP+型素子分離領域2およびN+型半導体領域3aの間に形成される。N-型半導体オフセット領域18は、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に、電荷転送部24のN型半導体領域7と同濃度(1×1017atoms/cm3程度)で形成される。
【0031】
このように出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間を0.3μm程度とし、その隙間にN-型半導体オフセット領域18を形成することにより、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)は約12Vに設定される。出力ゲート電圧が1.5V、リセットドレイン電圧VRD(図3(b)および図4(b)参照)が15Vに設定され、電荷転送部24から10万電子数の電荷が浮遊拡散容量Cfj=8fFの浮遊拡散層3に転送された場合、出力ゲート電極10のチャネル電位23(図4(b)参照)は約10V、最大電荷量が転送蓄積された時の浮遊拡散層3の電位VQmax(図3(b)および図4(b)参照)は約13Vとなる。従って、出力ゲート電極10のチャネル電位23(図4(b)参照)(約10V)<N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)(約12V)となるため、電荷転送部24のチャネル端を流れる信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)は、図1の転送経路16bに示すように、出力ゲート電極10を直線的に通って浮遊拡散層3に速やかに転送され、出力ゲート電極10での転送効率が向上する。また、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図4(b)参照)(約12V)<最大電荷量が転送蓄積された時の浮遊拡散層3の電位VQmax(図3(b)および図4(b)参照)(約13V)となるため、N-型半導体オフセット領域18に信号電荷(図3(b)および図4(b)参照)が蓄積されることはなく、浮遊拡散容量Cfjは増加しない。
【0032】
次に、本発明の第1の実施の形態の電荷転送装置の製造方法を図5および図6を用いて説明する。図5および図6は、第1の実施の形態の製造方法を説明するための、図1のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【0033】
第1の実施の形態の製造方法において、P型半導体基板1上に電荷転送部24のN型半導体領域7およびN-型半導体領域8、電荷転送電極12、出力ゲート電極10、リセットゲート電極9を形成する電荷転送装置の製造方法は、公知の2層電極2相駆動電荷転送装置と同様である。ここでは、第1の実施の形態の製造方法における最大の特徴であるN-型半導体領域3bの形成方法を説明する。
【0034】
図5は、N-型半導体領域3bを形成する第1の製造方法を説明する図である。フォトレジスト20は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10側から0.3μm程度の領域を覆うように形成されている。このフォトレジスト20およびリセットゲート電極9をマスクとしてP型不純物21を5×1011atoms/cm2程度の注入量でイオン注入することにより、出力ゲート電極10から0.3μm程度の距離を離して、かつリセットゲート電極9に対して自己整合的にN-型半導体領域3bを形成することができる。
【0035】
図6は、N-型半導体領域3bを形成する第2の製造方法を説明する図である。浮遊拡散層3の上にはフォトレジスト20は形成されず、P型不純物21は、膜厚0.3μm程度の出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9をマスクとして5×1011atoms/cm2程度の注入量でイオン注入される。この時、P型不純物21を転送方向に45度程度傾けて注入することにより、出力ゲート電極10から0.3μm程度の距離を離して、かつ出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9に対して自己整合的にN-型半導体領域3bを形成することができる。
【0036】
上記の説明は、図1に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第1の実施の形態の電荷転送装置は、図2に示すように、N+型半導体領域3a’が浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで1μm程度の幅で延在して形成されていても良い。
【0037】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態の電荷転送装置について、その構造、および効果を以下に説明する。まず、本発明の第2の実施形態の電荷転送装置の最大の特徴である浮遊拡散層3近傍の構造を図7乃至9を用いて説明する。図7は、第2の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図8は、図7のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図9は、図7のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0038】
第2の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の構造は図7乃至9を参照して、浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bに変わってP-型半導体領域3cが形成されていることを除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここではP-型半導体領域3cの構成のみ説明する。
【0039】
P-型半導体領域3cは、この領域が空乏化するように電荷転送部24のN型半導体領域7よりも低濃度で形成され、P-型半導体領域3cの出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から離れてP+型素子分離領域2およびN+型半導体領域3aの間に形成される。
【0040】
本発明の第2の実施形態の電荷転送装置の製造方法は図5および図6を参照して、P型不純物21の注入量を除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の製造方法と同じである。すなわち、第2の実施形態では、P型不純物21の注入量を第1の実施形態よりもさらに多くすることにより、浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bの代わりにP-型半導体領域3cを形成している。
【0041】
次に、本発明の第2の実施形態の電荷転送装置による効果を説明する。第2の実施形態の電荷転送装置によれば、第1の実施形態の電荷装置と同様に第1、第2、および第3の効果が得られるが、特に第1の効果が顕著となる。すなわち、第2の実施形態では、浮遊拡散層3にP-型半導体領域3cが形成されることにより、この領域が第1の実施形態よりもさらに空乏化され、電荷転送部24から浮遊拡散層3に転送蓄積された信号電荷(図8(b)および図9(b)参照)は、浮遊拡散層3を取り囲むP+型素子分離領域2、リセットゲート電極9、および出力ゲート電極10との寄生容量がさらに小さくなる。その結果、浮遊拡散容量Cfjが大きく低減され、検出感度が第1の実施形態の電荷転送装置よりも向上する。
【0042】
なお、出力ゲート電極10とP-型半導体領域3cの隙間に形成されるN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さは、第1の実施形態の電荷転送装置と同様の理由により、0.1〜2μm程度に設定するのが望ましい。
【0043】
さらに、上記の説明は、図7に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第2の実施形態の電荷転送装置は、第1の実施形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで延在して形成されていても良い。この場合、第1の実施の形態における第4の効果と同様の効果が得られる。
【0044】
本発明の第2の実施形態の電荷転送装置についてさらに詳しく説明する。まず、本発明の第2の実施の形態の電荷転送装置の構造を図7乃至9を用いて説明する。図7は、第2の実施の形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図8は、図7のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図9は、図7のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0045】
図7乃至9で用いる各符号は、第1の実施の形態と同様に、図19乃至21の符号と対応している。第2の実施の形態の電荷転送装置の構造は図7乃至9を参照して、浮遊拡散層3のP-型半導体領域3cが形成されていることを除けば、第1の実施の形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここではP-型半導体領域3cの構成のみ説明する。
【0046】
P-型半導体領域3cは、この領域が空乏化するように5×1016atoms/cm3程度のP型不純物21濃度で形成され、P-型半導体領域3cの出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から0.5μm程度離れてP+型素子分離領域2およびN+型半導体領域3aの間に形成される。
【0047】
このように出力ゲート電極10とP-型半導体領域3cの隙間を0.5μm程度とし、その隙間にN-型半導体オフセット領域18を形成することにより、第1の実施の形態の電荷転送装置と同様に、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図9(b)参照)は約12Vに設定される。出力ゲート電極10とP-型半導体領域3cの隙間、すなわちN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さ(約0.5μm)が第1の実施の形態の電荷転送装置のそれ(約0.3μm)よりも長いのは、第1の実施の形態のN-型半導体領域3bよりも電位の低くなったP-型半導体領域3cの影響により、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図9(b)参照)が出力ゲート電極10のチャネル電位23(図9(b)参照)よりも低くなることを防ぐためである。
【0048】
本発明の第2の実施の形態の電荷転送装置の製造方法は、図5および図6を参照して、P型不純物21の注入量および注入角度を除けば、第1の実施の形態の電荷転送装置の第1および第2の製造方法と同じである。すなわち、第2の実施の形態では、P型不純物21の注入量を第1の実施の形態よりもさらに多くして1.5×1012atoms/cm2程度とすることにより、浮遊拡散層3のP-型半導体領域3cを形成している。また、P型不純物21を傾けて注入する場合には、転送方向に60度程度傾けて注入することにより、出力ゲート電極10から0.5μm程度の距離を離してP-型半導体領域3cを形成することができる。
【0049】
上記の説明は、図7に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第2の実施の形態の電荷転送装置は、第1の実施形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで1μm程度の幅で延在して形成されていても良い。
【0050】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の電荷転送装置について、その構造、製造方法、および効果を以下に説明する。
【0051】
まず、本発明の第3の実施形態の電荷転送装置の最大の特徴である浮遊拡散層3近傍の構造を図10乃至13を用いて説明する。図10および図11は、第3の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図12は、図10のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図13は、図10のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0052】
第3の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の構造は図10乃至13を参照して、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dで規定されるチャネル幅が、電荷転送部24のP+型素子分離領域2で規定されるチャネル幅よりも狭く形成されていることを除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここでは浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dの構成のみ説明する。
【0053】
浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dは、この領域のチャネル幅が電荷転送部24のP+型素子分離領域2のチャネル幅よりも狭く形成され、さらに浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dの出力ゲート電極10と対面する領域端が出力ゲート電極10から離れて形成される。なお、N+型半導体領域3aと浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dは、必ずしも離れている必要はなく、お互いに接していたり重なっていても良い。
【0054】
次に、本発明の第3の実施形態の電荷転送装置による効果を説明する。第3の実施形態の電荷転送装置によれば、第1および第2の実施形態の電荷転送装置と同様に第1および第2の効果が得られるが、特に第1の効果がさらに顕著となる。すなわち、第3の実施形態では、浮遊拡散層3のチャネル幅が、電荷転送部24のチャネル幅よりも狭く形成されることにより、浮遊拡散層3に転送された信号は、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3d、リセットゲート電極9、および出力ゲート電極10で囲まれる微少な領域のみに蓄積される。その結果、浮遊拡散容量Cfjがさらに低減され、検出感度が第1および第2の実施形態の電荷転送装置よりも向上する。
【0055】
また、第3の実施形態の電荷転送装置は、第1および第2の実施形態の電荷転送装置のように、浮遊拡散層3のN-型半導体領域3bやP-型半導体領域3cを追加して形成する必要がなく、P+型素子分離領域2の浮遊拡散層3における形状を変更するだけで実現できる。従って、電荷転送装置を製造するためのマスク数や工程数を削減して、製造コストや製造期間を削減することができるという第5の効果を奏する。
【0056】
なお、出力ゲート電極10とP+型素子分離領域3dの隙間に形成されるN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さは、第1の実施形態の電荷転送装置と同様の理由により、0.1〜2μm程度に設定するのが望ましい。また、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dで規定されるチャネル幅は、浮遊拡散容量Cfjをできるだけ小さくするため、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10からリセットゲート電極9にかけてのチャネル中央付近の電位が狭チャネル効果によりリセットドレイン電圧VRD(図12(b)および図13(b)参照)よりも浅くならない範囲でなるべく狭く形成した方が良く、0.5〜5μm程度に設定するのが望ましい。
【0057】
さらに、上記の説明は、図10に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第3の実施形態の電荷転送装置は、第1の実施形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで延在して形成されていても良い。この場合、第1の実施の形態における第4の効果と同様の効果が得られる。
【0058】
また、第3の実施形態の電荷転送装置は、図11に示すように、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3d’が出力ゲート電極10から浮遊拡散層3にかけて徐々に絞り込まれるように形成されていても良い。この場合、N-型半導体オフセット領域18の電位分布がチャネル端からチャネル中央に向けて徐々に深くなっていくため、この領域の電荷転送電界が強化され、出力ゲート電極10から浮遊拡散層3にかけての転送効率がさらに向上する。
【0059】
本発明の第3の実施形態の電荷転送装置についてさらに詳しく説明する。まず、本発明の第3の実施の形態の電荷転送装置の構造を図10乃至13を用いて説明する。図10および図11は、第3の実施の形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図12は、図11のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図13は、図11のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0060】
図10乃至13で用いる各符号は、第1の実施の形態と同様に、図19乃至21の符号と対応している。第3の実施の形態の電荷転送装置の構造は図10乃至13を参照して、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dで規定されるチャネル幅が、電荷転送部24のP+型素子分離領域2で規定されるチャネル幅よりも狭く形成されていることを除けば、第1の実施の形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここでは浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dの構成のみ説明する。
【0061】
浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3dは、1×1018atoms/cm3程度の高濃度のP型不純物21で形成され、P+型素子分離領域3dの出力ゲート電極10と対面する領域端は出力ゲート電極10から0.7μm程度離れて形成される。また、P+型素子分離領域3dで規定されるチャネル幅は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10からリセットゲート電極9にかけてのチャネル中央付近の電位が狭チャネル効果によりリセットドレイン電圧VRD(図12(b)および図13(b)参照)よりも浅くならないように2μm程度で形成される。
【0062】
このように出力ゲート電極10とP+型素子分離領域3dの隙間を0.7μm程度とし、その隙間にN-型半導体オフセット領域18を形成することにより、第1および第2の実施の形態の電荷転送装置と同様に、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図13(b)参照)は約12Vに設定される。出力ゲート電極10とP+型素子分離領域3dの隙間、すなわちN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さ(約0.7μm)が第2の実施の形態の電荷転送装置のそれ(約0.5μm)よりも長いのは、第2の実施の形態のP-型半導体領域3cよりもさらに電位の低くなったP+型素子分離領域3dの影響により、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図13(b)参照)が出力ゲート電極10のチャネル電位23(図13(b)参照)よりも低くなることを防ぐためである。
【0063】
上記の説明は、図10に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第3の実施の形態の電荷転送装置は、第1の実施形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで1μm程度の幅で延在して形成されていても良い。この場合、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10からリセットゲート電極9にかけてのチャネル中央付近の電位は狭チャネル効果によりリセットドレイン電圧VRD(図12(b)および図13(b)参照)よりも浅くなることがないため、P+型素子分離領域3dで規定されるチャネル幅は1μm程度まで狭めることができ、浮遊拡散容量Cfjをさらに低減することが可能となる。
【0064】
また、第3の実施の形態の電荷転送装置は、図11に示すように、浮遊拡散層3のP+型素子分離領域3d’が出力ゲート電極10から浮遊拡散層3にかけて60度程度の角度で徐々に絞り込まれるように形成されていても良い。
【0065】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態の電荷転送装置について、その構造、製造方法、および効果を以下に説明する。
【0066】
まず、本発明の第4の実施形態の電荷転送装置の最大の特徴である浮遊拡散層3近傍の構造を図14乃至16を用いて説明する。図14は、第4の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図15は、図14のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図16は、図14のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0067】
第4の実施形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の構造は図14乃至16を参照して、N-型半導体オフセット領域18のN型不純物濃度を除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここではN-型半導体オフセット領域18の構成のみ説明する。
【0068】
N-型半導体オフセット領域18は、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に形成され、この領域のN型不純物濃度は、電荷転送部24のN型半導体領域7のN型不純物濃度よりも高濃度で形成される。
【0069】
次に、本発明の第4の実施形態の電荷転送装置の製造方法を図17,18を用いて説明する。図17,18は、第4の実施形態の製造方法を説明するための、図14のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【0070】
本発明の第4の実施形態の電荷転送装置の製造方法は図17,18を参照して、N-型半導体オフセット領域18にN型不純物22を注入することを除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の製造方法と同じである。ここでは、第4の実施形態の製造方法における最大の特徴であるN-型半導体オフセット領域18の形成方法を説明する。
【0071】
図17は、N-型半導体オフセット領域18を形成する第1の製造方法を説明する図である。フォトレジスト20は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10側の一領域に隙間を空けるように形成されている。このフォトレジスト20および出力ゲート電極10をマスクとしてN型不純物22をイオン注入することにより、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に、電荷転送部24のN型半導体領域7よりも高い濃度のN-型半導体オフセット領域18を、出力ゲート電極10に対して自己整合的に形成することができる。
【0072】
図18は、N-型半導体オフセット領域18を形成する第2の製造方法を説明する図である。浮遊拡散層3の上にはフォトレジスト20は形成されず、N型不純物22は、出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9をマスクとして自己整合的にイオン注入される。この時、N-型半導体領域3bが形成される領域にもN型不純物22が注入されて、この部分のN型不純物濃度が高くなってしまうため、N-型半導体領域3bが形成される領域の不純物濃度は、あらかじめ低濃度のN型またはP型に設定しておく必要がある。
【0073】
次に、本発明の第4の実施形態の電荷転送装置による効果を説明する。第4の実施形態の電荷転送装置によれば、第1の実施形態の電荷装置と同様に第1および第2の効果が得られるが、特に第2の効果が顕著となる。すなわち、第4の実施形態では、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に、電荷転送部24のN型半導体領域7よりも高い濃度のN-型半導体オフセット領域18が形成されるため、従来の電荷転送装置で発生していた出力ゲート電極10における電位障壁17が消滅するだけでなく、図16に示されるように、出力ゲート電極10から浮遊拡散層3にかけての電荷転送電界が強化され、出力ゲート電極10での転送効率が向上する。
【0074】
なお、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に形成されるN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さは、第1の実施形態の電荷転送装置と同様の理由により、0.1〜2μm程度に設定するのが望ましい。
【0075】
また、第4の実施形態の電荷転送装置の製造方法によれば、第6の効果として、第1の製造方法では、N-型半導体オフセット領域18の出力ゲート電極10側のエッジは、出力ゲート電極10に対して自己整合的に設定されるため、N-型半導体オフセット領域18のマスク合わせズレによる浮遊拡散容量Cfjの変動を抑制することができる。さらに、第2の製造方法では、N-型半導体オフセット領域18を形成する際、浮遊拡散層3の全面に出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9に対して自己整合的にN型不純物22を注入することにより、N-型半導体オフセット領域18のマスク合わせズレによる浮遊拡散容量Cfjの変動を、第1の製造方法よりもさらに抑制することができる。
【0076】
さらに、上記の説明は、図14に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第4の実施形態の電荷転送装置は、第1の実施形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで延在して形成されていても良い。この場合、第1の実施の形態における第4の効果と同様の効果が得られる。
【0077】
また、第4の実施形態の電荷転送装置では、第1の実施形態の電荷転送装置のN-型半導体オフセット領域18にN型不純物22をイオン注入した場合について説明したが、第2および第3の実施形態の電荷転送装置についても、浮遊拡散層3のN-型半導体オフセット領域18にN型不純物22をイオン注入しても良く、この場合も第4の実施形態の電荷転送装置と同様の効果を得ることができる。
【0078】
なお、本発明は、上記各実施形態の構成および製造方法に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。
【0079】
本発明の第4の実施形態の電荷転送装置についてさらに詳しく説明する。まず、本発明の第4の実施の形態の電荷転送装置の構造を図14乃至16を用いて説明する。図14は、第4の実施の形態の電荷転送装置の浮遊拡散層3近傍の平面図であり、図15は、図14のIII−III’線に沿った断面および電位分布の模式図、図16は、図14のIV−IV’線に沿った断面および電位分布の模式図である。
【0080】
図14乃至16で用いる各符号は、第1の実施の形態と同様に、図19乃至21の符号と対応している。第4の実施の形態の電荷転送装置の構造は図14乃至16を参照して、N-型半導体オフセット領域18のN型不純物濃度を除けば、第1の実施の形態の電荷転送装置の構造と同じである。従って、ここではN-型半導体オフセット領域18の構成のみ説明する。
【0081】
N-型半導体領域3bは、その出力ゲート電極10側の領域端が出力ゲート電極10から0.15μm程度離れてP+型素子分離領域2およびN+型半導体領域3aの間に形成される。さらに、N-型半導体オフセット領域18は、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に形成され、この領域のN型不純物濃度は、電荷転送部24のN型半導体領域7のN型不純物濃度1×1017atoms/cm3よりも高濃度(2×1017atoms/cm3)で形成される。
【0082】
出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間、すなわちN-型半導体オフセット領域18の転送方向の長さ(約0.15μm)が第1の実施の形態の電荷転送装置のそれ(約0.3μm)よりも短いのは、N型不純物濃度が高くなることによるN-型半導体オフセット領域18のチャネル電位23(図16(b)参照)の増加を防ぐためである。このように出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間を0.15μm程度とし、その隙間にN型不純物濃度2×1017atoms/cm3のN-型半導体オフセット領域18を形成することにより、第1の実施の形態の電荷転送装置と同様に、N-型半導体オフセット領域18の電位19(図16(b)参照)は約12Vに設定される。
【0083】
次に、本発明の第4の実施の形態の電荷転送装置の製造方法を図17,18を用いて説明する。図17,18は、第4の実施の形態の製造方法を説明するための、図14のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【0084】
本発明の第4の実施の形態の電荷転送装置の製造方法は図17,18を参照して、N-型半導体オフセット領域18のN型不純物濃度を除けば、第1の実施形態の電荷転送装置の製造方法と同じである。ここでは、第4の実施の形態の製造方法における最大の特徴であるN-型半導体オフセット領域18の形成方法を説明する。
【0085】
図17は、N-型半導体オフセット領域18を形成する第1の製造方法を説明する図である。フォトレジスト20は、浮遊拡散層3の出力ゲート電極10側の一領域に0.15μmの隙間を空けるように形成されている。このフォトレジスト20および出力ゲート電極10をマスクとしてN型不純物22を1×1012atoms/cm2程度の注入量でイオン注入することにより、出力ゲート電極10とN-型半導体領域3bの隙間に、電荷転送部24のN型半導体領域7よりも高い濃度のN-型半導体オフセット領域18を、出力ゲート電極10に対して自己整合的に形成することができる。
【0086】
図18は、N-型半導体オフセット領域18を形成する第2の製造方法を説明する図である。浮遊拡散層3の上にはフォトレジスト20は形成されず、N型不純物22は、出力ゲート電極10およびリセットゲート電極9をマスクとして1×1012atoms/cm2程度の注入量で自己整合的にイオン注入される。この時、N-型半導体領域3bが形成される領域にもN型不純物22が注入されて、この部分のN型不純物濃度が高くなってしまうため、N-型半導体領域3bが形成される領域の不純物濃度は、あらかじめ5×1016atoms/cm3程度のP型に設定しておく必要がある。
【0087】
上記の説明は、図14に示すN+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に島状に形成されている電荷転送装置について適用されるが、第4の実施の形態の電荷転送装置は、第1の実施の形態の電荷転送装置と同様に、N+型半導体領域3aが浮遊拡散層3内に出力ゲート電極10からリセットゲート電極9まで1μm程度の幅で延在して形成されていても良い。
【0088】
また、第4の実施の形態の電荷転送装置では、第1の実施の形態の電荷転送装置のN-型半導体オフセット領域18に1×1012atoms/cm2程度のN型不純物22をイオン注入した場合について説明したが、第2および第3の実施の形態の電荷転送装置についても、浮遊拡散層3のN-型半導体オフセット領域18に1×1012atoms/cm2程度のN型不純物22をイオン注入しても良い。
【0089】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。また、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【0090】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、浮遊拡散層のN-型半導体領域、P-型半導体領域、またはP+型素子分離領域を出力ゲート電極から離れて形成させることにより、浮遊拡散容量を低減させると同時に出力ゲート電極から浮遊拡散層への電荷の転送効率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図1のIII−III’線の断面および電位分布の模式図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図1のIV−IV’線の断面および電位分布の模式図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における第1の製造方法を説明するための、図1のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における第2の製造方法を説明するための、図1のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図7のIII−III’線の断面および電位分布の模式図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図7のIV−IV’線の断面および電位分布の模式図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図10のIII−III’線の断面および電位分布の模式図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図10のIV−IV’線の断面および電位分布の模式図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図14のIII−III’線の断面および電位分布の模式図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図14のIV−IV’線の断面および電位分布の模式図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態の第1の製造方法を説明するための、図14のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態の第2の製造方法を説明するための、図14のIV−IV’線に沿った断面の模式図である。
【図19】第1の従来例における電荷転送装置の構成を示す平面図である。
【図20】第1の従来例における電荷転送装置の構成を示す、図19のI−I’線の断面図である。
【図21】第1の従来例における電荷転送装置の構成を示す、図19のII−II’線の断面図である。
【図22】第1の従来例における浮遊拡散層近傍の構成を示す平面図である。
【図23】第1の従来例における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図22のIII−III’線の断面および電位分布の模式図である。
【図24】第1の従来例における浮遊拡散層近傍の構成を示す、図22のIV−IV’線の断面および電位分布の模式図である。
【符号の説明】
1…P型半導体基板
2…P+型素子分離領域
3…浮遊拡散層
3a…浮遊拡散層のN+型半導体領域
3b…浮遊拡散層のN-型半導体領域
3c…浮遊拡散層のP-型半導体領域
3d…浮遊拡散層のP+型素子分離領域
4…リセットドレイン
5…検出用MOSFETのゲート電極
6…負荷用MOSFETのゲート電極
7…電荷転送部のN型半導体領域
8…電荷転送部のN-型半導体領域
9…リセットゲート電極
10…出力ゲート電極
11…電荷転送パルスФH1が印加される電荷転送電極
12…電荷転送パルスФH2が印加される電荷転送電極
13…検出回路のドレイン電源
14…信号出力端子
16a…電荷転送部のチャネル中央を流れる信号電荷の転送経路
16b…電荷転送部のチャネル端を流れる信号電荷の転送経路
17…出力ゲート電極における電位障壁
18…浮遊拡散層のN型半導体オフセット領域
19…N型半導体オフセット領域の電位
20…フォトレジスト
21…P型不純物
22…N型不純物
23…出力ゲート電極のチャネル電位
24…電荷転送部
Claims (6)
- 第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に島状に形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される低濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記低濃度の第2導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置。
- 第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から前記リセットゲート電極まで延在して形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される低濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記低濃度の第2導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置。
- 第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に島状に形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される第1導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記第1導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置。
- 第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型電荷転送部から信号電荷を受ける浮遊拡散層と、電荷検出後に前記信号電荷を除去するためのリセットドレイン電源に接続された第2導電型拡散層と、リセットパルスが供給されるリセットゲート電極から構成されるリセット用MOSFETと、前記浮遊拡散層に接続され当該浮遊拡散層の電位変動を検出する回路を構成する検出用MOSFETとを有し、前記浮遊拡散層は、第1導電型素子分離領域と接することなく当該浮遊拡散層内に前記第2導電型電荷転送部の出力ゲート電極から前記リセットゲート電極まで延在して形成され前記検出用MOSFETと接続するための高濃度の第2導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極から離れて形成され前記第1導電型素子分離領域および前記高濃度の第2導電型半導体領域の間に形成される第1導電型半導体領域と、前記出力ゲート電極および前記第1導電型半導体領域の隙間に形成される第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする電荷転送装置。
- 前記浮遊拡散層は、前記第2導電型電荷転送部よりも濃度の高い前記第2導電型半導体オフセット領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電荷転送装置。
- 前記第2導電型半導体オフセット領域の出力ゲートからのオフセット量となる電荷転送方向の長さは0.1μm〜2μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電荷転送装置。
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