JP3658275B2 - ヒンジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話の電話機本体とそのカバー、あるいは便器の便器本体とその弁座とのような、機器本体と開閉部材とを回動可能に連結するためのヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のヒンジは、筒状をなすヒンジ本体と、このヒンジ本体に回動可能に収容されたヒンジ軸とを備えている。ヒンジ本体は、機器本体に形成された収容孔に回動不能に挿入される。一方、ヒンジ軸の一端部は、ヒンジ本体から突出しており、その突出した一端部には開閉部材が回動不能に連結される。これにより、開閉部材が機器本体にヒンジを介して回動可能に連結されるようになっている(特許第2906346号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のヒンジを例えば携帯電話に用いる場合には、機器本体としての電話機本体に収容孔が形成される。この場合、電話機本体が樹脂で成形されているため、収容孔の寸法精度が比較的低い。このため、電話機本体とその収容孔に挿入されたヒンジ本体との間にガタツキが生じることがあり、その結果カバーが電話機本体に対してがたつくという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するために、機器本体に開閉部材を回動可能に連結するヒンジであって、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか一方に形成された収容孔に回動不能に収容されるヒンジ本体と、このヒンジ本体に回動可能に支持され、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか他方に回動不能に連結されるヒンジ軸とを備えたヒンジにおいて、上記機器本体と上記ヒンジ本体との間のガタツキを無くすために、上記ヒンジ本体の少なくとも一部を上記収容孔の内周面に弾性的に押圧接触させたことを特徴としている。
この場合、上記ヒンジを筒状に形成し、その軸線方向の一端部が拡縮径することができるよう、一側部と他側部とに一端から他端側へ向って延びるスリットを形成するのが望ましい。
また、上記ヒンジ軸に回動規制部を設け、上記ヒンジ本体に、先端部が上記回動規制部に弾性的に押圧接触することにより、上記ヒンジ軸の回動位置を規制する弾性片を片持ち状に設け、この弾性片の中間部をヒンジ本体に押圧接触させるのが望ましい。この場合には、上記弾性片の中間部を上記ヒンジ本体に補強弾性片を介して押圧接触させ、上記弾性片の上記回動規制部に対する押圧力を大きくするために、上記補強弾性片の先端部を上記弾性片の先端部に押圧接触させてもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1〜図18を参照して説明する。
まず、図1〜図13に示すこの発明の第1の実施の形態について説明するに、図1および図2はこの発明に係るヒンジが用いられた携帯電話1を示すものであり、図1はその平面図、図2はその正面図である。これらの図に示すように、携帯電話1は、電話機本体(機器本体)2と、開閉部材3とを備えている。開閉部材3は、後述するヒンジ4(図3〜図7参照)を介して電話機本体2に回動軸線Lを中心として回動可能に連結されている。開閉部材3は、電話機本体2に設けられた各種押しボタン(図示せず)を隠蔽する閉位置イと、この閉位置からほぼ180°回動した全開位置ハとの間を回動可能であるが、通話時には開位置ロにおいて使用されるようになっている。
【0006】
図3〜図6に示すように、電話機本体2の一端部には、回動軸線Lに沿って延びる取付部21が形成されている。この取付部21は、電話機本体2の幅より若干狭くなっており、その両端部には、断面正方形状の収容孔21a,21aが回動軸線Lと同軸に形成されている。一方、開閉部材3の基端部の両側には、連結突部31,31がそれぞれ形成されている。連結突部31,31の間隔は、それらの間に取付部21が入り込むことができるよう、取付部21の長さとほぼ同等になっている。連結突部31,31の取付部21と対向する各面には、係合孔31a,31aがそれぞれ形成されている。
【0007】
ヒンジ4は、図3〜図7に示すように、ヒンジ本体5とヒンジ軸6とを備えている。ヒンジ本体5は、その軸線を回動軸線Lと一致させた状態で収容孔21aに回動不能に挿入されている。一方、ヒンジ軸6は、ヒンジ本体5に同軸にかつ回動可能に収容されている。ヒンジ軸6の一端部は、ヒンジ本体5から突出しており、その突出した一端部が開閉部材3の係合孔31aに回動不能に嵌合されている。これにより、開閉部材3が電話機本体2に回動軸線Lを中心として回動可能に連結されている。
【0008】
ヒンジ本体5は、金属製の板材を曲げ加工してなるものであり、図7〜図9に示すように、一端が開口し、他端に底部52を有する断面四角形の筒状に形成されている。ヒンジ本体5の互いに対向する一対の側壁部の外法間隔は、収容孔21aの互いに対向する一対の内側面の内法間隔とほぼ同一になっている。この一対の側壁部には、ヒンジ本体5の開口側の端面から底部52側へ向って延びるスリット53,53が形成されている。これにより、ヒンジ本体5の他の一対の側壁部が底部52側を中心として図9(B)の上下方向へ弾性変形可能とされている。したがって、当該他の一対の側壁部の外法間隔、特にヒンジ本体の開口側の外法間隔は大小に変化可能であり、開口端における外法間隔W(図7参照)は、収容孔21aの開口部の対応する一対の内側面の内法間隔より大きくなっている。
【0009】
ヒンジ本体5は、その開口端が取付部21の端面と面一になるまで収容孔21aに挿入されている。ここで、ヒンジ本体5の一対の側壁部の開口端側の外法間隔が収容孔21aの対応する一対の内側面の内法間隔より大きくなっているので、ヒンジ本体5の一対の側壁部は、外法間隔が狭くなるように弾性変形した状態で収容孔21aに挿入され、それ自体の弾性力によって収容孔21aの一対の内側面に押し付けられる。これにより、ヒンジ本体5が収容孔21aにガタなく収容されている。
【0010】
なお、この実施の形態では、断面四角形をなすヒンジ本体5の一対の側壁部にスリット53を形成し、他の一対の側壁部だけを収容孔21aの一対の内側面に押圧接触させているが、他の一対の側壁部にもスリットを形成し、4つの側壁部全てを収容孔21aの4つの内側面に押圧接触させるのが望ましい。
【0011】
ヒンジ本体5には、互いに対向する一対の弾性片51,51が設けられている。弾性片51の一端部は底部52に一体に形成されている。弾性片51の中間部51aは、弾性片51それ自体の弾性により、ヒンジ本体5の側部内面に押圧接触している。弾性片51の先端部は、ヒンジ本体5の開口部側へ延びている。弾性片51は、開口部側へ向うにしたがってヒンジ本体5の内部側へ向うように傾斜している。したがって、弾性片51,51の間隔は、開口部側で狭くなっている。弾性片51の先端部には、開口部側へ向うにしたがってヒンジ本体5の外側へ向うように傾斜するガイド部51bが形成されている。
【0012】
ヒンジ軸6は、樹脂を成形してなるものであり、図7、図10および図11に示すように、一端側から他端側へ向って順次形成された、断面四角形の係合部61、断面円形の基板部62、互いに平行な断面円形の二つの軸部(回動規制部)63,63、断面楕円形状をなす補強板部64、および断面円形の連結軸部65を有している。係合部61、基板部62、補強板部64および連結軸部65は、互いの軸線を一致させて形成されており、回動軸線Lと同軸に配置される。連結軸部65の先端部には、環状凸部65aが形成されるとともに、その先端面中央部にスリット65bが形成されている。このスリット65bが形成されることにより、環状凸部65aが弾性的に拡縮径可能になっている。環状凸部65aは、その外径が連結軸部65の外径より小径になるまで縮径可能である。
【0013】
二つの軸部63,63は、後述するように、弾性片51,51に押圧接触することにより、ヒンジ軸6の回動位置を規制し、ひいては開閉部材3の回動位置を規制する回動規制部を構成するものであり、回動軸線Lと平行に、かつ回動軸線Lに対して等距離だけ離れて配置されている。二つの軸部63,63間には、隙間Sが形成されており、この隙間Sにグリース等の潤滑油を収容することができるようになっている。軸部63,63は、三つ以上形成してもよく、断面非円形に形成してもよい。また、互いに離れた複数の軸部63,63に代えて、特許第2906346号公報に記載されているようなカム部を形成してもよい。
【0014】
図3〜図7に示すように、ヒンジ軸6は、次のようにしてヒンジ本体5の内部にその開口部から挿入されている。すなわち、ヒンジ軸6の軸部63,63の対向方向がヒンジ本体6の弾性片51,51の対向方向と直交する方向になるように、予めヒンジ軸6の姿勢を調節する。その後、ヒンジ軸6を連結軸部65側からヒンジ本体5内に挿入する。すると、図12(A)に示すように、環状凸部65aが弾性片51,51のガイド部51b,51bに突き当たる。ヒンジ軸6をさらに挿入すると、環状凸部65aは二つのガイド部51b,51bを押し広げてそれらの間を通り抜ける。その後、ヒンジ軸6をさらに挿入すると、補強板部64がガイド部51b,51bに突き当たるが、補強板部64も同様にしてガイド部51b,51b間を通り抜ける。そのために、補強板部64の両側面にも傾斜面64a、64aが形成されている。
【0015】
ヒンジ軸6をヒンジ本体5にさらに挿入すると、環状凸部65aがヒンジ本体5の底部52の中央部に形成された支持孔52aの内周面に突き当たって縮径し、これを通り抜ける。この結果、図12(B)に示すように、連結軸部65の先端部が支持孔52aに回動可能に嵌合される。この嵌合状態のときには、ヒンジ軸6の基板部62の外周面がヒンジ本体5の四つの側部内面にほぼ接する。これにより、ヒンジ軸6がヒンジ本体5に同軸に嵌合され、回動軸線Lを中心として回動可能に連結される。なお、支持孔51aを通り抜けた環状凸部65aは、拡径することによって底部52に係合し、ヒンジ軸6がヒンジ本体5の開口部から抜け出るのを防止する。
【0016】
連結軸部65が支持孔52aに嵌合した状態では、図4および図12(B)に示すように、一対の弾性片51,51の先端部がヒンジ軸6の軸部63,63に接触する。これによって、ヒンジ軸6の回動位置が規制されるようになっている。この点は後述する。また、ヒンジ軸6の係合部61がヒンジ本体5の開口部から外部に突出している。この係合部61に開閉部材3の係合孔31aが嵌合している。これにより、開閉部材3がヒンジ4を介して電話機本体2に回動可能に連結されている。
【0017】
係合部6の係合孔31aへの嵌合は、次のようにして行うことができる。すなわち、ヒンジ軸6を図12(B)に示す状態からヒンジ本体5の底部52側へさらに移動させる。すると、図12(C)に示すように、弾性片51、51の傾斜部51b,51bが基板部62のテーパ面62a,62aに乗り上がって開く。これにより、ヒンジ軸6は底部52側へさらに移動可能になる一方、弾性片51,51によってヒンジ本体5の開口部側へ押される。二つのヒンジ4,4のヒンジ軸6,6がヒンジ本体5,5内に入り込む程度にまで移動させたら、開閉部材3の連結凸部31,31間に電話機本体2の取付部21を挿入する。そして、ヒンジ軸6,6の係合部61,61を連結凸部31,31の係合孔31a,31aに対向させる。すると、ヒンジ軸6,6が弾性片51,51の付勢力によってヒンジ本体5の開口部側へ押し戻され、係合孔31a,31aに嵌合する。これにより、開閉部材3がヒンジ軸6,6に回動不能に連結され、ヒンジ4,4を介して電話機本体2に回動可能に連結される。
【0018】
図13は、開閉部材3の回動位置に対する二つの軸部63,63と弾性片5151との関係を示す図であり、開閉部材3が図2の符号イで示す閉位置に回動しているときには、図13(A)に示すように、弾性片51,51が軸部63,63にそれぞれ接触し、各軸部63,63を図13(A)の反時計方向へ付勢している。したがって、開閉部材3は、図2において符号ロで示す開位置から閉位置イへ向う方向へ付勢され、電話機本体2に突き当たっている。よって、開閉部材3は閉位置イに維持される。
【0019】
閉位置イに位置する開閉部材3を弾性片51,51の付勢力に抗して開位置ロ側へほぼ60°回動させると、図13(B)に示すように、各軸部63,63に対する弾性片51,51の付勢力が回動軸線Lと直交する線上に作用する。この回動位置では、弾性片51,51と軸部63,63とが中立の位置関係になり、開閉部材3に回動付勢力が作用することがない。なお、中立の位置は閉位置から開位置側へ60°回動した位置以外の位置に設定してもよい。開閉部材3が中立の位置から閉位置側へ若干でも回動すると、弾性片51,51が開閉部材3を閉位置イ側へ付勢し、閉位置イまで回動させる。逆に、開閉部材3が中立位置から開位置ロ側へ若干でも回動すると、弾性片51,51が開閉部材3を開位置ロ側へ付勢し、開位置ロまで回動させる。
【0020】
開閉部材3が閉位置イからほぼ150°回動すると、開位置ロに達する。開位置ロにおいては図13(C)に示すように、一方の弾性片51が二つの軸部63,63に一方の側から同時に押圧接触するとともに、他方の弾性片51が二つの軸部63,63に他方の側から同時に押圧接触する。つまり、弾性片51,51が二つの軸部63,63を同時に挟持する。この結果、開閉部材3は開位置ロに維持される。なお、開閉部材3は開位置から図2において符号ハで示す全開位置までさらに回動可能であるが、開位置ロと全開位置ハとの間に回動した開閉部材3は、弾性片51,51によって開位置ハ側へ付勢され、同位置に戻される。
【0021】
上記構成のヒンジ1においては、電話機本体2の収容孔21aの内周面にヒンジ本体5の一対の側壁部がそれ自体の弾性によって押圧接触しているから、ヒンジ本体5と収容孔21aの内周面との間にガタツキが発生するのを防止することができる。したがって、開閉部材3がガタツクのを防止することができる。
【0022】
また、開閉部材3が回動すると、それに伴って一対の弾性片51,51の間隔が変化するので、弾性片51に作用する内部応力の大きさも変化する。このとき、仮に弾性片51の中間部51aがヒンジ本体5の内面に接触していないと、弾性片51と底部52との連結箇所に応力が繰り返し作用する。このため、その連結箇所に亀裂が発生し、そこから弾性片51が折断するおそれがある。しかるに、このヒンジ4では、弾性片51の中間部51aをヒンジ本体5の内面に押圧接触させているから、弾性片5と底部52との連結箇所に作用する応力はほとんど変化することがない。したがって、弾性片51が底部52との連結箇所である基端部から折断するのを防止することができる。なお、弾性片51の中間部51aには、応力が繰り返し作用するが、狭い範囲に応力が集中することがない。したがって、弾性片51が中間部51aから早期に折断することはない。
【0023】
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、上記実施の形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】
図14は、この発明の第2の実施の形態を示すものであり、この実施の形態のヒンジ4Aにおいては、ヒンジ本体5に代えてヒンジ本体5′用いられている。このヒンジ本体5′は、金属製の板材を絞り加工して形成されており、4つの側板部(互いに直交する二つの側板部5a,5bのみ図示)を有している。側板部5aおよびこれに対向する側板部には、これを切り起こすことにより、底部(図示せず)側から開口部側へ向うにしたがって、ヒンジ本体5の外部側へ突出する当接板部55がそれぞれ形成されている。各当接板部55を収容孔21aの一対の内側面に押圧接触させることにより、ヒンジ本体5と収容孔21aとの間にガタが発生するのを防止している。一方、側板部5bおよびこれに対向する側板部には、これを切り起こすことによって弾性片51が形成されている。
【0025】
図15〜図17はこの発明の第3の実施の形態を示すものであり、この実施の形態のヒンジ4Bにおいては、弾性片51の軸部63に対する押圧力を大きくし、ひいては開閉部材3に対する回動付勢力を強くするために、補強弾性片7が用いられている。この補強弾性片7は、基板部71と、この基板部71の両端部から同一方向に延び出す一対の補強板部72,72とを有し、全体として略U字状に形成されている。基板部71の中央部には、貫通孔71aが形成されている。補強板部72,72は、弾性片51,51とこれに対向するヒンジ本体5の側壁部との各間に形成された各隙間54,54を通り、基板部71が底部52に突き当たるまでヒンジ本体5内に挿入されている。挿入された状態では、補強板部72の中間部72aの外面部がヒンジ本体5の側壁部の内面に押圧接触する一方、中間部72aの内面部が弾性片51の中間部51aに押圧接触している。したがって、弾性片51は、補強板部72を介してヒンジ本体5の側壁部に押圧接触している。また、補強板部72の先端部は、弾性片51の先端部に接触してこれをヒンジ本体5の内側へ押している。したがって、弾性片51は、それ自体の弾性力のみならず、補強板部72の弾性力によって軸部63に押圧接触させられる。よって、このヒンジ4Aによれば、開閉部材3に対して大きな回動付勢力を作用させることができる。
なお、補強弾性片7は、基板部71がヒンジ本体5の底部52に接触するとともに、貫通孔71aに支持孔52aを貫通した連結軸部65が挿通され、環状凸部65aに係合することによってヒンジ本体5から抜け止めされている。
【0026】
図18は、第4の実施の形態を示すものである。この実施の形態は、図15〜図17に示す実施の形態を変形したものであり、この実施の形態のヒンジ4Cでは、連結軸部63が設けられていない。補強弾性片7は、補強板部72,72の先端部が弾性片51,51にそれぞれ押圧接触するとともに、各補強板部72の中間部72aの内外面部がヒンジ本体5の側壁部の内面と弾性片51の中間部51aとにそれぞれ押圧接触することにより、ヒンジ本体5およびヒンジ軸6に組み付けられている。
【0027】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態は、この発明に係るヒンジ4を携帯電話1に用いたものであるが、この発明のヒンジは便器の弁座と弁蓋との間に用いることも可能である。
また、ヒンジ本体5を収容する収容孔21aを電話機本体2に形成し、ヒンジ軸5を開閉部材3に回動不能に連結しているが、開閉部材3に収容孔を形成し、電話機本体2にヒンジ軸6を回動不能に連結してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、収容孔の内周面とヒンジ本体との間にガタツキが発生するのを防止することができ、それによって開閉部材ががたつくのを防止することができるという効果が得られる。
また、弾性片の中間部をヒンジ本体に押圧接触させた場合には、弾性片がその基端部から折断するのを防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るヒンジが用いられた携帯電話を示す平面図である。
【図2】同携帯電話の正面図である。
【図3】電話機本体の開閉部材が取り付けられる側の端部とヒンジとを拡大して示す分解斜視図である。
【図4】電話機本体と開閉部材とを示す分解斜視図である。
【図5】電話機本体の開閉部材が取り付けられる側の端部を背面側から見た拡大図である。
【図6】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図7】この発明に係るヒンジの第1の実施の形態を示す投影斜視図である。
【図8】ヒンジ本体を示す図であって、図8(A)はその正面図、図8(B)はその平面図、図8(C)は図8(A)のC−C線に沿う断面図、図8(D),(E)はそれぞれ図8(A)のD矢視、E矢視図である。
【図9】図7に示すヒンジのヒンジ本体を示す図であって、図9(A)はヒンジ本体を曲げ加工する途中の段階で示す斜視図、図9(B)は曲げ加工完了後のヒンジ本体を示す斜視図である。
【図10】図7に示すヒンジのヒンジ軸を示す斜視図である。
【図11】同ヒンジ軸を示す図であって、図11(A)はその正面図、図11(B)はその平面図、図11(C)は図11のC−C線に沿う断面図、図11(D),(E)はそれぞれ図11(A)のD矢視、E矢視図である。
【図12】図12はヒンジ軸をヒンジ本体に挿入する際の状態を示す図であって、図12(A)はヒンジ軸の先端部が弾性片に突き当たった状態を示し、図12(B)はヒンジ軸の先端部がヒンジ本体の支持孔に嵌合した状態を示し、図12(C)はヒンジ軸をヒンジ本体にさらに挿入した状態を示している。
【図13】図7に示すヒンジの弾性片と軸部との関係を示す図であって、図13(A)は開閉部材が閉位置に回動しているときの関係を示し、図13(B)は開閉部材が中立位置に回動しているときの関係を示し、図13(C)は開閉部材が開位置に回動しているときの状態を示している。
【図14】この発明の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図15】この発明の第3の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図16】同実施の形態を組立前の状態で示す断面図である。
【図17】同実施の形態を組立後の状態で示す断面図である。
【図18】この発明の第4の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
L 回動軸線
1 携帯電話
2 電話機本体(機器本体)
3 開閉部材
4 ヒンジ
4A ヒンジ
4B ヒンジ
4C ヒンジ
5 ヒンジ本体
5′ ヒンジ本体
6 ヒンジ軸
21a 収容孔
51 弾性片
51a (弾性片の)中間部
55 当接板部
63 軸部(回動規制部)

Claims (4)

  1. 機器本体に開閉部材を回動可能に連結するヒンジであって、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか一方に形成された収容孔に回動不能に収容されるヒンジ本体と、このヒンジ本体に回動可能に支持され、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか他方に回動不能に連結されるヒンジ軸とを備えたヒンジにおいて、
    上記ヒンジ本体が、四角形状の底板部、及びこの底板部の互いに対向する一対の辺部にそれぞれ連設された一対の壁板部を有する金属製の板材の上記一対の壁板部を、互いに対向するように上記底板部との連設部において折り曲げることによって構成され、上記機器本体と上記ヒンジ本体との間のガタツキを無くすために、上記一対の壁板部がそれ自体の弾性によって上記収容孔の内周面に押圧接触させられていることを特徴とするヒンジ。
  2. 上記壁板部がその両側部に側板部が形成されることによって断面コ字状に形成され、一方の壁板部の側板部と他方の壁板部の側板部とが互いに隣接し、かつ隣接する側板部間にスリットが形成されるように上記一対の壁板部が折り曲げられることにより、上記ヒンジ本体が、上記底板部を底部とし、上記一対の壁板部及び側板部を側壁部とする断面四角形の筒体として構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
  3. 機器本体に開閉部材を回動可能に連結するヒンジであって、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか一方に形成された収容孔に回動不能に収容されるヒンジ本体と、このヒンジ本体に回動可能に支持され、上記機器本体と上記開閉部材とのいずれか他方に回動不能に連結されるヒンジ軸とを備えたヒンジにおいて、
    上記機器本体と上記ヒンジ本体との間のガタツキを無くすために、上記ヒンジ本体の少なくとも一部を上記収容孔の内周面に弾性的に押圧接触させ、上記ヒンジ軸に回動規制部を設け、上記ヒンジ本体に、先端部が上記回動規制部に弾性的に押圧接触することにより、上記ヒンジ軸の回動位置を規制する弾性片を片持ち状に設け、この弾性片の中間部をヒンジ本体に押圧接触させたことを特徴とするヒンジ。
  4. 上記弾性片の中間部を上記ヒンジ本体に補強弾性片を介して押圧接触させ、上記弾性片の上記回動規制部に対する押圧力を大きくするために、上記補強片部の先端部を上記弾性片部の先端部に押圧接触させたことを特徴とする請求項3に記載のヒンジ。
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