JPH0993317A - 蓋を備えた電話機 - Google Patents

蓋を備えた電話機

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JPH0993317A
JPH0993317A JP24798295A JP24798295A JPH0993317A JP H0993317 A JPH0993317 A JP H0993317A JP 24798295 A JP24798295 A JP 24798295A JP 24798295 A JP24798295 A JP 24798295A JP H0993317 A JPH0993317 A JP H0993317A
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Hisamitsu Takagi
久光 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は蓋を備えた電話機に関し、蓋から電
話機本体への帯状のフレキシブルプリント基板の配線の
信頼性の向上を実現することを課題とする。 【解決手段】 電話機本体31と、一対の腕部40,4
1を電話機本体31に支持されて取り付けてあり、電話
機本体を覆う閉じ位置P1と、開き位置P2との間で回
動する蓋32と、電話機本体31のヒンジモジュール組
み込み部60内に組み込まれているヒンジモジュール3
3とを有する。ヒンジモジュール33はカムを有する軸
51と、カムを挟む板ばね51とよりなる。ヒンジモジ
ュール33は一の腕部40を支持する。蓋32と電話機
本体31との間を繋ぐ帯状のフレキシブルプリント基板
70は別の腕部41の内部を通って延在するよう構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓋を備えた電話機に
係り、特に、電子部品を有する蓋を備えた電話機に関す
る。スイッチ等の電子部品が組み込まれており、開閉可
能である蓋を備えた電話機においては、蓋を支持するヒ
ンジモジュールは、蓋と電話機本体との間を繋ぐ電線に
ついて、無理のない配線ルートが確保出来る構成が望ま
しい。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の一例の電話機10を示
す。電話機10は、電話機本体11と、開閉可能である
蓋12とを有する。ヒンジモジュール13は、軸14
と、軸14に嵌合している二つのU字形の板ばね15,
16とよりなる構成を有し、電話機本体11の端の筒状
部17内に組み込まれている。軸14は、途中の位置に
カム(図示せず)を有する。U字形の板ばね15,16
はこのカムに作用している。軸14は、筒状部17を横
切っており、両側の端部18、19が筒状部17の端よ
り突き出ている。U字形の板ばね15,16は、筒状部
17内に係止されている。蓋12は、幅方向上両端に、
腕部12a,12bを有する。蓋12は、腕部12aを
端部18に係止し、腕部12bを端部19に係止して、
軸14に固定してある。
【0003】U字形の板ばね15,16がカムを挟む作
用によって、蓋12は、閉じた位置に保たれている。電
話機10を使用するときには、手で蓋12を開く。U字
形の板ばね15,16がカムを挟む作用によって、蓋1
2は、今度は、図14に示す開いた状態に保たれる。電
話機10は、この状態で使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の電話
機10は、蓋12がスイッチ等の電子部品が組み込まれ
た構造であり、蓋12と電話機本体11とを電線で繋ぐ
場合に、電線の配線のルートが確保しにくかった。即
ち、従来は、図14に示すように、軸14に孔20をあ
け、電線21は孔20を通して配線していた。このた
め、電線21の配線がしにくかった。また、配線する電
線の数を増やすこと、及び、電線として、フレキシブル
プリント基板を使用すること等はできなかった。
【0005】そこで、本発明は上記課題を解決した蓋を
備えた電話機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電話
機本体と、幅方向上両端に一対の腕部を有し、該一対の
腕部の夫々を上記電話機本体に支持されて取り付けてあ
り、上記電話機本体を覆う閉じ位置と、閉じ位置に位置
しているときに覆われていた部分を露出させる開き位置
との間で回動する蓋と、カムを有する軸と、該軸に対し
て回動可能に設けてあり、上記カムを挟むばねとよりな
り、上記電話機本体内に組み込まれており、上記蓋の一
対の腕部のうちの一方の腕部を支持して、上記蓋が上記
電話機本体に対して、閉じ位置と開き位置との間を回動
するように支持するヒンジモジュールとよりなり、上記
蓋と上記電話機本体との間を繋ぐ電線のルートが、上記
蓋の一対の腕部のうち上記ヒンジモジュールによって支
持されていない他方の腕部の内部を通るルートである構
成としたものである。
【0007】請求項2の発明は、電話機本体と、幅方向
上両端に一対の腕部を有し、該一対の腕部の夫々を上記
電話機本体に支持されて取り付けてあり、上記電話機本
体を覆う閉じ位置と、閉じ位置に位置しているときに覆
われていた部分を露出させる開き位置との間で回動する
蓋と、カムを有する軸と、該軸に対して回動可能に設け
てあり、上記カムを挟むばねとよりなり、上記蓋の一対
の腕部のうちの一方の腕部内に組み込まれており、上記
蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部を上記電話機本体に
対して支持して、上記蓋が上記電話機本体に対して、閉
じ位置と開き位置との間を回動するように支持するヒン
ジモジュールとよりなり、上記蓋と上記電話機本体との
間を繋ぐ電線のルートが、上記蓋の一対の腕部のうち上
記ヒンジモジュールによって支持されていない他方の腕
部の内部を通るルートである構成としたものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
のヒンジモジュールは、カムを有する軸と、該軸に対し
て回動可能に設けてあり、上記カムを挟むU字形のばね
と、該軸に嵌合して取り付けてあり、該U字形のばねが
該軸より抜け出ないように抜け止めする抜け止め部材と
よりなり、且つ、上記U字形のばねは、上記カムを挟む
方向とは別の方向に延在し、上記電話機本体内又は上記
蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部内に組み込まれると
きにすぼめられる抜け止め用U字形板ばね部を一体に有
するする構成としたものである。
【0009】請求項4の発明は、請求項1又は請求項2
のヒンジモジュールは、角度を少し違えて設けてある第
1のカムと第2のカムとを有する軸と、該軸に対して回
動可能に設けてあり、上記第1のカムを挟む第1のU字
形のばねと、該軸に対して回動可能に設けてあり、且つ
上記第1のU字形のばねに対して回動可能であり、上記
第2のカムを挟む第2のU字形のばねと、該軸に嵌合し
て取り付けてあり、上記第1、第2のU字形のばねが該
軸より抜け出ないように抜け止めする抜け止め部材とよ
りなる構成としたものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項1又は請求項2
のヒンジモジュールは、請求項3又は請求項4のヒンジ
モジュールが有底筒体内に組み込まれた構成であり、コ
イルばねと共に上記電話機本体内又は上記蓋の一対の腕
部のうちの一方の腕部内に組み込まれており、上記コイ
ルばねにより突き出る方向に付勢されている構成とした
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施例になる
携帯電話機30を示す。携帯電話機30は、電話機本体
31と、開閉可能である蓋32と、ヒンジモジュール3
3とを有する。
【0012】電話機本体31は、略直方体であり、図1
中Y1端側より、スピーカ部35、液晶表示部36、キ
ー部37を有し、Y2端に、筒状の略中空の隆起部38
を有する。蓋32は、図1中Y2端のX1,X2の幅方
向上両端に、腕部40、41を有する。また、蓋32
は、複数のキー42を有し、Y2側にマイク43を有
し、内部に、プリント基板44を有する。ヒンジモジュ
ール33は、大略、軸50と、板ばね51とよりなる。
【0013】ヒンジモジュール33は、隆起部38のX
2側のヒンジモジュール組み込み部60内に組み込まれ
ており、板ばね51がヒンジモジュール組み込み部60
内の凸部に係止されており、軸50の端の矩形突部50
aが、隆起部38のX2側の端面61より突き出てい
る。隆起部38のX1側の端面62には、軸受孔63が
形成してある。軸受孔63の径d1は、約7mmと大き
い。蓋32の一方の腕部40は、内側面側に、矩形凹部
45を有する。蓋32の他方の腕部41は、内部は空洞
46であり、内側面側に、開口47、及び、この開口4
6を囲むフランジ状の環状凸部48を有する。開口47
は、径d2が約5mmと大きく、且つ、上記の空洞46
と連通している。
【0014】蓋32は.腕部40の矩形凹部45がヒン
ジモジュール33の矩形突部50aと係合し、腕部41
の環状凸部48が軸受孔63と嵌合した状態で、電話機
本体31に取り付けてあり、開閉可能である。なお、蓋
32は.腕部40,41を弾性的に外側に少し曲げて取
り付けられる。携帯電話機30を使用していない場合に
は、蓋32は閉じ位置P1にあり、閉じており、キー部
37を覆っている。携帯電話機30を使用するに際し
て、蓋32は手で開けられ、開き位置P2に保持され
る。スピーカ部35とマイク43とは約145度離れた
位置とされ、携帯電話機30はこの状態で使用される。
【0015】70は帯状のフレキシブルプリント基板で
あり、蓋32内のプリント基板44より引き出されてお
り、腕部41内の空洞46内を延在し、開口46を通り
抜けて、隆起部38内に入り込み、孔64を通って、電
話機本体31内にまで到っている。帯状のフレキシブル
プリント基板70は、途中に、空芯でX軸に螺旋状の捲
いた部分71を有する。この空芯螺旋巻き部71は、径
d2より少し小さい径d3を有し、X1,X2方向に延
在しており、空洞46より開口46を通り抜けて隆起部
38内に入り込んだ部分に存在している。
【0016】図1より分かるように、ヒンジモジュール
33は、蓋32の幅方向上両端の腕部40、41のうち
一方の腕部40だけを支持する構成であるため、蓋32
と電話機本体31とを繋ぐ帯状のフレキシブルプリント
基板70の配線ルートは、ヒンジモジュール33を避け
た配線ルート、即ち、ヒンジモジュール33と少しも干
渉しない配線ルートとなっている。なお、換言すれば、
ヒンジモジュール33と少しも干渉しない配線ルートを
採り得るため、蓋32と電話機本体31とを繋ぐ電線と
して、多数の配線を有する帯状フレキシブルプリント基
板70を使用することが可能となっている。
【0017】また、開口47は、径d2が約5mmと大
きいため、空芯螺旋巻き部71を余裕で収容出来る。ま
た、空芯螺旋巻き部71を採用したことにより、蓋32
の開閉操作による帯状フレキシブルプリント基板70の
傷みが効果的に抑えられる。蓋32を開閉操作したと
き、空芯螺旋巻き部71全体がすぼまったりひろがった
りして、空芯螺旋巻き部71を形成している帯状フレキ
シブルプリント基板の全長が一様に曲げられることにな
り、帯状フレキシブルプリント基板70の各部に作用す
る応力は僅かにとどまるからである。なお、帯状フレキ
シブルプリント基板70は、空芯螺旋巻き部71を有せ
ず、単に適宜屈曲して延在していてもよい。
【0018】また、図1より分かるように、ヒンジモジ
ュール組み込み部60は隆起部38のX2側に有るた
め、ヒンジモジュール33は、電話機本体31を分解せ
ずともヒンジモジュール組み込み部60から取り外すこ
とが出来る。よって、ヒンジモジュール33の保守がし
易い。
【0019】また、ヒンジモジュール33がモジュール
化されているため、ヒンジモジュール33は予め組立ら
れており、ヒンジがモジュール化されていない場合に比
べて、電話機30は効率良く組立られる。次に、図2を
参照して、ヒンジモジュール33について説明する。
【0020】ヒンジモジュール33は、大略、軸50
に、板ばね51が、Eワッシャ52により取り付けられ
た構成を有する。図2中、X1,X2は、図1中のX
1,X2と対応している。軸50は、X2方向端側から
順に、矩形突部50a、円形のフランジ50b、カム5
0c、溝50d、軸部50eを有する。カム50cは、
平行である二つの平面50c−1,50c−2を有す
る。
【0021】板ばね51は、中央に孔51aを有する十
字形状の素材の各腕をX2方向に曲げてなる構造を有
し、4つの板ばね片51b〜51eを有する。板ばね片
51bと板ばね片51cとが、ばね力をすぼむ方向に作
用させてカム50cを挟むU字形の板ばね部51−1を
構成する。板ばね片51dと板ばね片51eとが、ばね
力を拡がる方向に作用させてヒンジモジュール収容部6
0の内面に押し当たる抜け止め用のU字形の板ばね部5
1−2を構成する。板ばね51は、中央の孔51aを軸
部50eに支持されて、背面にワッシャ53をあてがわ
れて、溝50dに嵌合して取り付けてある抜け止め部材
としてのEワッシャ52により抜け止めされている。板
ばね51と軸50とは、独立に回動可能である。ヒンジ
モジュール33単独の状態では、板ばね片51b、51
cは、カム50cの平面50c−1,50c−2を挟ん
でいる。
【0022】図3(A),(B)はヒンジモジュール組
み込み部60を示す。図3(B)は図3(A)中、IIIB
−IIB に沿う断面図である。ヒンジモジュール組み込み
部60は、略円柱形状の凹状であり、略円柱の内周壁面
60aを有し、奥部の中心に軸受部60bを有し、且
つ、奥部の周囲に、回り止め凸部60c,60d,60
eを有する。
【0023】ヒンジモジュール33は、図4(A),
(B)に示すように、ヒンジモジュール組み込み部60
内に組み込まれている。軸50は、X1側の軸部50e
が軸受部60bに嵌合し、X2側の円形フランジ50b
がヒンジモジュール組み込み部60の入り口部に嵌合し
て、両持ち支持された状態にある。板ばね51は、全体
が、ヒンジモジュール組み込み部60内に入り込んでい
る。抜け止め用のU字形の板ばね部51−2は、強制的
にすぼめられており、板ばね片51d,51eが内周壁
面60aに弾性的に押し当たっている。板ばね片51
d,51eと内周壁面60aとの間の摩擦力により、ヒ
ンジモジュール33はヒンジモジュール組み込み部60
内に保たれており、ヒンジモジュール組み込み部60か
らの抜け出しを制限されている。また、板ばね片51b
〜51eの基部51b−1〜51e−1が回り止め凸部
60c,60d,60eと係合している。これによっ
て、板ばね51は、回動しない状態となっている。カム
50cを挟むU字形の板ばね部51−1を構成する板ば
ね片51bと板ばね片51cとが、Z1,Z2方向上に
整列している。
【0024】次に、ヒンジモジュール33の動作につい
て、図5(A)乃至(F)を参照して説明する。図5
(A)に示すように、携帯電話機30を使用していず、
蓋32が閉じている場合には、ヒンジモジュール33
は、図5(D)に示す状態にある。カム50cが斜めで
あり、板ばね片51b、51cがカム50cを挟んでお
り、蓋32はA1方向に付勢された状態で閉じている。
【0025】携帯電話機30を使用するに際して、蓋3
2を手でA2で示す開く方向に約90度回動させると、
板ばね片51b、51cがカム50cに作用する力が、
軸50をA1方向に回動させる方向から軸50をA2方
向に回動させる方向に変わり、蓋32はA2で示す開く
方向に約55度回動して、図5(B)に示す開き位置P
2に到る。ヒンジモジュール33は、図5(E)に示す
ように、カム50cの平面50c−1,50c−2が板
ばね片51b、51cによって挟まれた状態となり、板
ばね片51b、51cが平面50c−1,50c−2を
挟むばね力によって蓋32は開き位置P2に保たれる。
【0026】蓋32にこれを過剰に開く方向の強い力が
加わった場合には、図5(F)に示すように、カム50
cが板ばね片51b、51cを押し拡げつつ回動し、蓋
32は図5(C)に示すように過剰に開かれる。蓋32
に作用している強い力が無くなると、蓋32は板ばね片
51b、51cのばね力によってA1方向に回動されて
開き位置P2に戻される。
【0027】図6は本発明の第2実施例になる携帯電話
機30Aを示す。携帯電話機30Aは、図1の携帯電話
機30とは、ヒンジモジュール組み込み部60の場所を
異にする構成であり、図6中、図1に示す構成部分と同
じ部分には同一符号を付し、図1に示す構成部分と対応
する部分には添字Aを付した同一符号を付す。携帯電話
機30Aは、電話機本体31Aと、開閉可能である蓋3
2Aと、ヒンジモジュール33とを有する。ヒンジモジ
ュール組み込み部60は、蓋32Aの腕部40Aに形成
してある。ヒンジモジュール33はヒンジモジュール組
み込み部60に組み込まれている。帯状フレキシブルプ
リント基板70は、図1の携帯電話機30の場合と同様
に配線してある。
【0028】図7は本発明の第3実施例になる携帯電話
機30Bを示す。携帯電話機30Bは、図1の携帯電話
機30とは、ヒンジモジュールを異にする構成であり、
図7中、図1に示す構成部分と同じ部分には同一符号を
付し、図1に示す構成部分と対応する部分には添字Bを
付した同一符号を付す。携帯電話機30Bは、電話機本
体31と、開閉可能である蓋32と、ヒンジモジュール
33Bとを有する。
【0029】図8に示すように、ヒンジモジュール33
Bは、大略、軸50Bに、第1のU字形ばねとしての板
ばね51と、第2のU字形ばねとしての板ばね54と
が、Eワッシャ52により取り付けられた構成を有す
る。軸50Bは、第1のカムとしてのカム50cに加え
て、第2のカムとしてのカム50fを有する。カム50
fは、カム50cに対してA2方向に約12度ずれてお
り、平行である二つの平面50f−1,50f−2を有
する。板ばね54は、U字形であり、孔54aと、2つ
の板ばね片54b,54cとを有する。板ばね54は、
板ばね51の内側に位置しており、2つの板ばね片54
b,54cがカム50fを挟んでいる。板ばね51はカ
ム50cを挟んでいる。
【0030】板ばね51は、図9(A)に示すように、
カム50cを挟むことによって板ばね54に対してA2
方向に付勢されている。これによって、板ばね51は、
図9(D)に示すように、回り止め凸部60c,60
d,60eに押し当たっている。また、板ばね54は、
図9(C)に示すように、カム50fを挟むことによっ
て板ばね51に対してA1方向に付勢されている。これ
によって、板ばね54は、図9(D)に示すように、回
り止め凸部60c,60eに押し当たっている。よっ
て、ヒンジモジュール33Bは、A1,A2方向にガタ
の無い状態でヒンジモジュール組み込み部60内に組み
込まれている。したがって、蓋32は、図9(B),
(D)に示すように、開き位置P2に、ガタの無い状態
で保持され、携帯電話機30Bは使い勝手良く使用され
る。
【0031】また、板ばね51のばね力に加えて板ばね
54のばね力が作用するため、このことによっても、蓋
32は、開き位置P2にしっかり保持される。図10
(A)乃至(F)は、蓋32の位置とヒンジモジュール
33Bの動作状態とを対応させて示す。ヒンジモジュー
ル33Bの動作は、軸50Bに板ばね51のばね力に加
えて板ばね54のばね力が作用する他は、図5に示す場
合と同じである。
【0032】図11は本発明の第4実施例になる携帯電
話機30Cを示す。携帯電話機30Cは、図1の携帯電
話機30とは、ヒンジモジュールを異にする構成であ
り、図11中、図1に示す構成部分と同じ部分には同一
符号を付し、図1に示す構成部分と対応する部分には添
字Cを付した同一符号を付す。携帯電話機30Cは、電
話機本体31と、開閉可能である蓋32と、ヒンジモジ
ュール33Cとを有する。携帯電話機30Cは、蓋32
が、その腕部40,41が弾性的に外側に少しも曲がら
ない構造である場合に好適である。
【0033】図12に示すように、ヒンジモジュール3
3Cは、図8に示す構成のヒンジモジュール33Bが有
底筒体80内に組み込まれた構造であり、背面側にコイ
ルばね81が配された状態でヒンジモジュール組み込み
部60内に組み込まれている。コイルばね81が存在す
ることによって、ヒンジモジュール33Cは、力を加え
ることによって、図11中、ヒンジモジュール組み込み
部60内に少し押し込まれ、力を解除すると、ヒンジモ
ジュール組み込み部60より少し突き出る。ヒンジモジ
ュール33Dをヒンジモジュール組み込み部60内に押
し込む操作をすることにより、蓋32が、その腕部4
0,41が弾性的に外側に少しも曲がらない構造である
場合にも、蓋32が、取り付けられる。
【0034】なお、板ばね部51dの凸部51d−1が
有底筒体80の開口80aに嵌合することによって、ヒ
ンジモジュール33Bが有底筒体80に対して回り止め
されており、且つ、有底筒体80の外側の凸部80bが
ヒンジモジュール組み込み部60の溝部60fに係合す
ることにより、ヒンジモジュール33Cがヒンジモジュ
ール組み込み部60に対して回り止めされている。
【0035】図13はヒンジモジュールの別の例であ
る。ヒンジモジュール33Dは、図2中の板ばね51に
代えて、ばね性を有する線材を略U字状に曲げてなるば
ね部材90を有する構成である。なお、本発明は、携帯
電話機に限らず、コードレス電話機にも適用出来る。ま
た、請求項の「蓋」は、マイク等が組み込まれている蓋
の他に、フリッパ等を意味するものである。
【0036】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
ヒンジモジュールが、電話機本体内に組み込まれてお
り、蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部を支持して、蓋
が電話機本体に対して、閉じ位置と開き位置との間を回
動するように支持し、蓋と電話機本体との間を繋ぐ電線
のルートが、蓋の一対の腕部のうちヒンジモジュールに
よって支持されていない他方の腕部の内部を通るルート
である構成としてあるため、配線される電線がヒンジモ
ジュールと干渉することが起きにくく、よって、電線の
本数が多い場合にも、支障なく電線を配線することが出
来る。また、蓋と電話機本体とを繋ぐ電線として、多数
の配線を有する帯状フレキシブルプリント基板を使用す
ることが可能である。また、ヒンジがモジュール化され
ているため、モジュール化されていない場合に比べて、
電話機が組立易い。また、電話機本体を分解せずともヒ
ンジモジュールを取り外すことが出来、よって、ヒンジ
モジュールの保守がし易い。
【0037】請求項2の発明によれば、ヒンジモジュー
ルが、蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部内に組み込ま
れており、蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部を電話機
本体に対して支持し、且つ、蓋と電話機本体との間を繋
ぐ電線のルートが、蓋の一対の腕部のうちヒンジモジュ
ールによって支持されていない他方の腕部の内部を通る
ルートである構成としてあるため、配線される電線がヒ
ンジモジュールと干渉することが起きにくく、よって、
電線の本数が多い場合にも、支障なく電線を配線するこ
とが出来る。また、蓋と電話機本体とを繋ぐ電線とし
て、多数の配線を有する帯状フレキシブルプリント基板
を使用することが可能である。また、ヒンジがモジュー
ル化されているため、モジュール化されていない場合に
比べて、電話機が組立易い。また、電話機本体を分解せ
ずともヒンジモジュールを取り外すことが出来、よっ
て、ヒンジモジュールの保守がし易い。
【0038】請求項3の発明によれば、ヒンジモジュー
ルは、カムを有する軸と、軸に対して回動可能に設けて
あり、カムを挟むU字形のばねと、軸に嵌合して取り付
けてあり、U字形のばねが軸より抜け出ないように抜け
止めする抜け止め部材とよりなる構成であるため、簡単
な構造と出来る。
【0039】また、上記U字形のばねは、上記カムを挟
む方向とは別の方向に延在し、上記電話機本体内又は上
記蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部内に組み込まれる
ときにすぼめられる抜け止め用U字形板ばね部を一体に
有するする構成であるため、部品点数を増やさないで電
話機本体内より抜け出ないようにすることが出来る。
【0040】請求項4の発明によれば、ヒンジモジュー
ルは、角度を少し違えて設けてある第1のカムと第2の
カムとを有する軸と、軸に対して回動可能に設けてあ
り、第1のカムを挟む第1のU字形のばねと、軸に対し
て回動可能に設けてあり、且つ上記第1のU字形のばね
に対して回動可能であり、第2のカムを挟む第2のU字
形のばねと、軸に嵌合して取り付けてあり、第1、第2
のU字形のばねが該軸より抜け出ないように抜け止めす
る抜け止め部材とよりなる構成であるため、第1、第2
のU字形のばねがずれていることを利用して、ヒンジモ
ジュールの電話機本体に対する回動方向のガタを無くし
得、且つ、カムを挟むばね力を増し得、よって、蓋を開
き位置にしっかりと保持することが出来る。
【0041】請求項5の発明によれば、ヒンジモジュー
ルは、請求項3又は請求項4のヒンジモジュールが有底
筒体内に組み込まれた構成であり、コイルばねと共に電
話機本体内又は蓋の一対の腕部のうちの一方の腕部内に
組み込まれており、コイルばねにより突き出る方向に付
勢されている構成であるため、ヒンジモジュールを押し
込むことによって、蓋が、その腕部が弾性的に外側に少
しも曲がらない構造である場合にも、蓋を電話機本体に
支障無く取り付けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例になる携帯電話機の斜視図
である。
【図2】図1中のヒンジモジュールを示す図である。
【図3】図1中、ヒンジモジュール組込み部を示す図で
ある。
【図4】ヒンジモジュールがヒンジモジュール組込み部
内に組み込まれている状態を示す図である。
【図5】蓋の位置とヒンジモジュールの動作状態とを対
応させて示す図である。
【図6】本発明の第2実施例になる携帯電話機の斜視図
である。
【図7】本発明の第3実施例になる携帯電話機の斜視図
である。
【図8】図7中のヒンジモジュールを示す図である。
【図9】ヒンジモジュールがガタの無い状態でヒンジモ
ジュール組み込み部内に組み込まれていることを示す図
である。
【図10】蓋の位置とヒンジモジュールの動作状態とを
対応させて示す図である。
【図11】本発明の第4実施例になる携帯電話機の斜視
図である。
【図12】図10中のヒンジモジュールを示す図であ
る。
【図13】ヒンジモジュールの変形例を示す図である。
【図14】従来の携帯電話機の1例を示す図である。
【符号の説明】
30,30A,30B,30C 携帯電話機 31,31A 電話機本体 32,32A 蓋 33,33A,33C ヒンジモジュール 35 スピーカ 36 液晶表示部 37 キー部 38 筒状の略中空の隆起部 40、41 腕部 42 キー 43 マイク 44 プリント基板 45 矩形凹部 46 空洞 47 開口 48 環状凸部 50,50B 軸 50a 矩形突部 50b 円形フランジ 50c,50f カム 50c−1,50c−2 平行な平面 50d 溝 50e 軸 51 板ばね 51−1 U字状板ばね部 51−2 抜け止め用U字状板ばね部 51a 孔 51b〜51e 板ばね片 52 Eワッシャ 53 ワッシャ 54 板ばね 54a 孔 54b,54c 板ばね片 60 ヒンジモジュール組み込み部 60a 内周壁面 60b 軸受部 60c、60d,60e 回り止め部 61 X2端面 62 X1端面 63 軸受孔 64 孔 70 帯状のフレキシブルプリント基板 71 空芯螺旋巻き部 80 筒体 80a 開口 80b 凸部 81 コイルばね 90 ばね性を有する線材を略U字状に曲げてなるばね
部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話機本体と、幅方向上両端に一対の腕
    部を有し、該一対の腕部の夫々を上記電話機本体に支持
    されて取り付けてあり、上記電話機本体を覆う閉じ位置
    と、閉じ位置に位置しているときに覆われていた部分を
    露出させる開き位置との間で回動する蓋と、 カムを有する軸と、該軸に対して回動可能に設けてあ
    り、上記カムを挟むばねとよりなり、上記電話機本体内
    に組み込まれており、上記蓋の一対の腕部のうちの一方
    の腕部を支持して、上記蓋が上記電話機本体に対して、
    閉じ位置と開き位置との間を回動するように支持するヒ
    ンジモジュールとよりなり、 上記蓋と上記電話機本体との間を繋ぐ電線のルートが、
    上記蓋の一対の腕部のうち上記ヒンジモジュールによっ
    て支持されていない他方の腕部の内部を通るルートであ
    る構成としたことを特徴とする蓋を備えた電話機。
  2. 【請求項2】 電話機本体と、 幅方向上両端に一対の腕部を有し、該一対の腕部の夫々
    を上記電話機本体に支持されて取り付けてあり、上記電
    話機本体を覆う閉じ位置と、閉じ位置に位置していると
    きに覆われていた部分を露出させる開き位置との間で回
    動する蓋と、 カムを有する軸と、該軸に対して回動可能に設けてあ
    り、上記カムを挟むばねとよりなり、上記蓋の一対の腕
    部のうちの一方の腕部内に組み込まれており、上記蓋の
    一対の腕部のうちの一方の腕部を上記電話機本体に対し
    て支持して、上記蓋が上記電話機本体に対して、閉じ位
    置と開き位置との間を回動するように支持するヒンジモ
    ジュールとよりなり、 上記蓋と上記電話機本体との間を繋ぐ電線のルートが、
    上記蓋の一対の腕部のうち上記ヒンジモジュールによっ
    て支持されていない他方の腕部の内部を通るルートであ
    る構成としたことを特徴とする蓋を備えた電話機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のヒンジモジュー
    ルは、カムを有する軸と、該軸に対して回動可能に設け
    てあり、上記カムを挟むU字形のばねと、該軸に嵌合し
    て取り付けてあり、該U字形のばねが該軸より抜け出な
    いように抜け止めする抜け止め部材とよりなり、 且つ、上記U字形のばねは、上記カムを挟む方向とは別
    の方向に延在し、上記電話機本体内又は上記蓋の一対の
    腕部のうちの一方の腕部内に組み込まれるときにすぼめ
    られる抜け止め用U字形板ばね部を一体に有するする構
    成としたことを特徴とする蓋を備えた電話機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2のヒンジモジュー
    ルは、角度を少し違えて設けてある第1のカムと第2の
    カムとを有する軸と、該軸に対して回動可能に設けてあ
    り、上記第1のカムを挟む第1のU字形のばねと、該軸
    に対して回動可能に設けてあり、且つ上記第1のU字形
    のばねに対して回動可能であり、上記第2のカムを挟む
    第2のU字形のばねと、該軸に嵌合して取り付けてあ
    り、上記第1、第2のU字形のばねが該軸より抜け出な
    いように抜け止めする抜け止め部材とよりなる構成とし
    たことを特徴とする蓋を備えた電話機。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2のヒンジモジュー
    ルは、請求項3又は請求項4のヒンジモジュールが有底
    筒体内に組み込まれた構成であり、コイルばねと共に上
    記電話機本体内又は上記蓋の一対の腕部のうちの一方の
    腕部内に組み込まれており、上記コイルばねにより突き
    出る方向に付勢されている構成としたことを特徴とする
    蓋を備えた電話機。
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