JP3655988B2 - 自動変速機のディテントスプリング取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車等の自動変速機において、レンジ位置切り換え用のマニュアルプレートに係合可能になるように設けられるディテントスプリングの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の乗用車は、走行条件に応じて自動的に変速比を切り換える自動変速機が広く普及している。
その自動変速機において、車両のドライバーが操作するシフトレバーに連結されてその操作に連動して回転する軸が、例えば変速機ケースに支持されて設けられ、その変速機ケース内側においてこの軸にマニュアルプレートが、取り付けられている。このマニュアルプレートの回動位置に応じて図示しない油圧回路のマニュアルバルブなどが制御され、レンジ位置が切り換えられる。
マニュアルプレートには、その外周縁にシフトレバーの各セレクトポジションに対応する切り欠き部が形成されて波形形状とされている。
【0003】
そして、同じく変速機ケース、あるいは変速機ケース内に固定されたバルブユニットなどの固定部に、ディテントスプリングが取り付けられ、このディテントスプリングの先端に設けられたローラが上記の切り欠き部に係合して、マニュアルプレートを所定位置に保持することにより、シフトレバーで選択されたセレクトポジションを保持するようにしている。このディテントスプリングの取り付け構造としては、例えば特開平6ー272752号公報に開示されたようなものがある。
これは、変速機ケースの固定部にボルト穴と単一径のピンが嵌挿されるピン穴とが形成され、ディテントスプリングはこれらに対応する穴を有しており、穴と袋部を有するスペーサをディテントスプリングの上に重ね、ディテントスプリングの穴を貫通して突出する単一径のピンに袋部が被せられている。
そして、スペーサとディテントスプリングが、これを貫通するボルトで固定部に固定され、ピンが軸方向に移動しようとするとピン先端が袋部のハット頂面に当接して阻止される。
【0004】
なお、他の取付構造として、上述の単一径のピンを段付形状のピンにかえることで、ピンが変速機ケースから抜け落ちないようにした異なる取付構造もある。
これらのように、ディテントスプリングがボルトにより固定されるとともに、ディテントスプリングのピン穴がピンに係合していることにより、ディテントスプリングはその取り付け部で回動するようなことが防止されて、ディテントスプリングの先端部が位置ずれすることなく確実にマニュアルプレートの切り欠き部と安定して係合する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のディテントスプリング取付構造においては、ピンの抜け落ちは防止されるものの、変速機ケースとディテントスプリングの間のスペーサを設けなくてはならず、あるいは加工工数のかかる段付形状のピンを使用せねばならず、部品コスト、ディテントスプリングの組立作業工数や組立管理工数の増加があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、レンジ位置切り換え用マニュアルプレートに係合可能になるように変速機ケースまたはバルブに固定されるディテントスプリングの取付構造であって、前記変速機ケースまたはバルブの固定部にボルト穴とピン穴とが形成され、該ピン穴には単一径のピンが嵌挿され、
前記ディテントスプリングには、前記ボルト穴に対応するボルト穴と前記ピンに対応するピン穴が設けられ、
前記ディテントスプリングのボルト穴を貫通してボルトが前記ボルト穴にねじ込まれるとともに
前記ディテントスプリングの取付部には折り返し片が設けられ、該折り返し片を前記ディテントスプリングのピン穴に重なるまで延ばし、前記ピンの軸方向の移動を阻止するピン移動阻止部が形成されているものとした。
【0007】
【作用】
ディテントスプリングのボルト穴を貫通してボルトが、変速機ケースまたはバルブの固定部のボルト穴にねじ込まれた際、嵌挿されているピンは折り返し片に形成されているピン移動阻止部に当接している為、軸方向に移動できない。
そのため、スペーサは不要になり、ディテントスプリングを固定する締め付け作業は、ボルト一個だけで済むようになる。また、ピンを段付形状にする必要もない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1、図2または図3は、本発明の実施例の構成を示す。
図1はディテントスプリングの取付状態を示す平面図で、図2は、図1におけるA−A部の拡大した断面を示し、図3は、図1におけるBーB部の拡大した断面を示す。なお、図1にはボルト6及びピン7を省略してある。
薄板の弾性材のディテントスプリング1は、ばね部2と取付部3とからなり、図示しないレンジ位置切り換え用マニュアルプレートに係合するばね部2先端に、ローラ10を備え、他端側の取付部3に、ディテントスプリング1の長手方向に対して直角方向にボルト穴8とピン穴9が形成されている。
【0009】
また、ディテントスプリング1のボルト6が貫通するボルト穴8は、ボルト6とピン7間の寸法に対する各部材の誤差吸収のため、ディテントスプリング1の長手方向に対して直角方向の長穴とされている。
ディテントスプリング1は、その要求されるばね力と、マニュアルプレート外周縁の切り欠き部を乗り越える際の強度を勘案してばね部2が長板に形成されている。
そして、変速機ケース固定部12には、ディテントスプリング1の取付部3の穴に対応するボルト穴8とピン穴9とが形成されており、ピン穴9には位置決め用の単一径とされたピン7が嵌挿され、このピン7の先端部が変速機ケース固定部12上に突出している。
【0010】
そのピン穴9から突出するピン7を、ディテントスプリング1のピン穴9に貫通させてディテントスプリング1の位置決めを行なうとともに、ディテントスプリング1のボルト穴8を貫通させたボルト6を変速機ケース固定部12のボルト穴8にねじ込んで締め付けることによって、変速機ケース固定部12とディテントスプリング1が固定される。
【0011】
ディテントスプリング1の取付部3の外側縁のピン穴9の近傍に、折り返し片4が設けられ、ディテントスプリング1の取付部3の面からピン7先端部までの突出距離と略同等距離だけ略垂直に延びて、そこからディテントスプリング1の取付部3と略水平になるように、ピン穴9に重なる位置まで延びてピン移動阻止部5を形成している。
ディテントスプリング1の先端には二股に岐れたヨーク13があり、各ヨーク13の先端がリング状に成形されてピン受け部14が形成されている。各ヨーク13のピン受け部14に図示しないローラピンの両端が圧入されており、このローラピンはヨーク13間に配置されたローラ10の中心穴を貫通して、ローラ10を回転自在に支持している。
【0012】
実施例は以上のように構成され、ディテントスプリング1を変速機ケース固定部12に取り付けるにあたって、ボルト6とピン7がディテントスプリング1の取付部3のそれぞれの穴と変速機ケース固定部12のそれぞれの穴を貫通しているため、ディテントスプリング1は、ボルト6とピン7で保持され、左右の回動が阻止される。
よって、ディテントスプリング1のローラ10とマニュアルプレートに対する位置関係を正確に保持できる。
また、ピン7が軸方向に移動しようとすると、ピン7先端がピン移動阻止部5に当接して、移動阻止機能が有効に発揮される。
【0013】
そのため、スペーサは不要になり、ディテントスプリング1を固定する締め付け作業は、ボルト一個だけで済むようになる。また、ピン7を段付形状にする必要もなくなり、ディテントスプリング1の組立作業工数や加工工数の低減ができる。
なお、上記実施例では、ディテントスプリング1を取り付ける固定部が変速機ケースに設けられたものを示したが、これに限定されることなく、マニュアルプレートに対して固定側となるものであれば、変速機ケース11のほか、変速機ケース11に固定されるバルブユニット等であってもよい。
【0014】
【発明の効果】
以上の通り、本発明は、変速機ケースまたはバルブの固定部にボルト穴とピン穴とが形成され、ディテントスプリングには、固定部のボルト穴に対応するボルト穴と固定部のピン穴に対応するピン穴が設けられ、ディテントスプリングのボルト穴を貫通してボルトが、変速機ケースまたはバルブの固定部のボルト穴にねじ込まれる際、
ピン穴に嵌挿されているピンは、折り返し片に形成されているピン移動阻止部に当接している為、軸方向の移動ができない。
そのため、スペーサは不要になり、ディテントスプリングを固定する締め付け作業は、ボルト一個だけで済むようになる。また、ピンを段付形状にする必要もなくなると共に、折り返し片に弾性があるため折り返し片形成時の誤差を吸収することができ、ディテントスプリングの組立作業工数や加工工数の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】図1におけるAーA部の拡大断面図である。
【図3】図1におけるBーB部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ディテントスプリング
2 ばね部
3 取付部
4 折り返し片
5 ピン移動阻止部
6 ボルト
7 ピン
8 ボルト穴
9 ピン穴
10 ローラ
11 変速機ケース
12 変速機ケース固定部
13 ヨーク
14 ピン受け部
Claims (1)
- レンジ位置切り換え用マニュアルプレートに係合可能になるように変速機ケースまたはバルブに固定されるディテントスプリングの取付構造であって、前記変速機ケースまたはバルブの固定部にボルト穴とピン穴とが形成され、該ピン穴には単一径のピンが嵌挿され、
前記ディテントスプリングには、前記ボルト穴に対応するボルト穴と前記ピンに対応するピン穴が設けられ、
前記ディテントスプリングのボルト穴を貫通してボルトが前記ボルト穴にねじ込まれるとともに
前記ディテントスプリングの取付部には折り返し片が設けられ、該折り返し片を前記ディテントスプリングのピン穴に重なるまで延ばし、前記ピンの軸方向の移動を阻止するピン移動阻止部が形成されている
ことを特徴とする自動変速機のディテントスプリング取付構造
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19783897A JP3655988B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 自動変速機のディテントスプリング取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19783897A JP3655988B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 自動変速機のディテントスプリング取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1130332A JPH1130332A (ja) | 1999-02-02 |
JP3655988B2 true JP3655988B2 (ja) | 2005-06-02 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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KR100737022B1 (ko) * | 2006-03-09 | 2007-07-09 | 현대자동차주식회사 | 자동변속기 파킹시스템의 디텐트 스프링 |
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1997
- 1997-07-08 JP JP19783897A patent/JP3655988B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1130332A (ja) | 1999-02-02 |
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