JP3655776B2 - アルカノールアミン製造におけるスタートアップ方法 - Google Patents

アルカノールアミン製造におけるスタートアップ方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
アルカノールアミンを製造する際のスタートアップ方法であって、より詳細には、固体触媒の存在下、断熱反応器を用い、原料成分と触媒成分との接触の際の原料成分の温度および濃度を調整して、安全かつ効率的にアルカノールアミンの製造を開始するスタートアップ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカノールアミンを製造する方法の一つとして、水の存在下でエチレンオキシドとアンモニアとを反応させエタノールアミン類を製造する方法が知られている。また、水以外の触媒として、有機酸類、無機酸類、およびアンモニウム塩等を用いて、アルキレンオキシドとアンモニアとを反応させる方法もある。しかし水を触媒として用いると水の回収作業が必要となりエタノールアミン類の安価な製造が困難となる。同様に、エチレンオキシドとアンモニアとの反応において、有機酸類、無機酸類等の均一系の触媒を使用しても、生成物たるアルカノールアミンと触媒との分離操作が必要となる。従って、触媒と生成物との相が同じ均一系では、安価かつ簡便なアルカノールアミンの製造は困難である。
【0003】
この様な経緯から、生成物と触媒との分離操作を簡便化し、かつ触媒活性を向上させてアルカノールアミンの収率を向上させる方法の一つとして、均一系の酸触媒を固定化して使用する方法が開発されている。例えば、特公昭49−47728号公報には、合成樹脂にスルホン酸基を結合させたイオン交換樹脂を用いる方法であって、反応混合物が生成する最も高い温度において反応液が液相状態を保持できる圧力をかけてアンモニアとアルキレンオキシドとを反応させる方法が開示されている。この方法の特徴は、アルキレンオキシドとアンモニアとが、使用圧力における原料混合物の沸点以下の反応温度で反応することを特徴とし、反応混合物が反応の過程に到達する最高温度において少なくともアンモニアの蒸気圧ほどの高さの圧力下で実施し、反応生成物を反応を通じて液相中に維持するものである。
【0004】
しかしながら、固体触媒の内、イオン交換樹脂は高分子化合物によって調製されるものであるため耐熱温度が低い。一方、アンモニアとアルキレンオキシドとの反応は発熱反応であるため、該反応熱がイオン交換樹脂の耐熱温度を越えるとイオン交換樹脂の劣化を招く虞れがある。このため、上記公報では、反応は冷却ジャケット等を使用した75〜150℃の等温反応であるか、アンモニア大過剰による断熱反応によって実質的に温度150℃以下で反応させている。しかしながら、冷却ジャケットを使用すると別個の冷却装置が必要となり装置が複雑化する。このため、上記公報の実施例においても断熱反応を採用し、アンモニアに対するエチレンオキシドの比率を低く抑えることで反応熱による触媒層の温度上昇を防止しているのである。
【0005】
近年になり、このようなイオン交換樹脂の使用による耐熱性の問題を克服すべく、断熱反応下で熱安定性に優れる無機系触媒を使用することが検討されている。例えば、特開平7−173114号公報には、希土類元素が無機質耐火性担体に担持されていることを特徴とするアルカノールアミン製造用触媒が開示されている。イオン交換樹脂と相違し触媒自体に耐熱性があるため、温度50〜300℃、より好ましくは80〜200℃で反応させることができる。この様な耐熱性に優れる不均一系触媒を使用すれば、アルキレンオキシドの比率を向上させ生産性を向上できると共に、アンモニアの比率を低く抑えることができるために反応器を小型化することができる。また、反応温度自体を高く維持できるために、反応効率を向上させることもできる。更に、断熱反応では、一度反応が始まると発生する反応熱によって反応が続行し、迅速な反応を実施するのに充分な温度上昇が確保される利点もある。
【0006】
しかしながら、外部と反応器との間に断熱処理を施した断熱条件で、このような耐熱性に優れる不均一系触媒を使用してアンモニアとアルキレンオキシドとを反応させる場合には、スタートアップから暫くの間、反応器内が不安定な状態となる。耐熱性に優れる不均一系触媒を使用する場合には、アンモニアに対するエチレンオキシドの比率を大きくすることができるため、高めのエチレンオキシド濃度を維持して効率的なアルカノールアミンの生産が可能となる。この様な条件が安定した状態では、予熱器や反応器における反応温度、更にアンモニアに対するエチレンオキシドのモル比等も安定しており、一定の品質のアルカノールアミンが生産できる。
【0007】
一方、この様な安定した状態に至る前の反応初期においては、速やかなアルカノールアミンの生産は困難である。反応は原料成分と触媒との接触時から開始されるために、触媒を充填した反応器内に原料たるアンモニアとアルキレンオキシドとの混合液体を導入しても、直ちに反応器内の温度が均一に上昇するものではない。反応器内の温度は、混合気体が触媒床の末端に到達するまでに最高の反応温度とはならず、反応器内の温度は入り口から出口に向けて温度分布に差が生ずる。特に、耐熱性に優れる不均一系触媒を使用する場合には温度上昇が大きいため、反応器の入り口と出口での温度差も大きくなる。従って、スタートアップ時に初めから定常状態で設定されている反応器入口温度を使用すると、初期はアルキレンオキシドが反応せず未反応アルキレンオキシドが反応器外に大量に流出し原料物質のロスとなるだけでなく、反応性のアルキレンオキシドがアンモニア回収系へ流出し、安全面でも問題となる場合がある。また、生成物中に未反応原料が混在すれば生成物の均一な製造の確保が困難となる。また、触媒温度の不安定性から温度の制御が難しく、スタートアップにおける急激な温度上昇が原因となり、重合や触媒層の閉塞等の危険が伴う場合もある
一方、単にエチレンオキシドに対するアンモニアの比率を上げたのでは、反応効率が低下すると共に、アンモニア量の上昇に伴い反応器を拡大する必要が有り、不利である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したごとく、従来のイオン交換樹脂等の耐熱性に劣る触媒を使用する場合には、反応温度が低かった。このような低い反応温度は、エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比を25程度以上とすることで得られ、この様な状況下では断熱反応であっても反応器内における温度上昇も小さかった。従って、スタートアップの際に特段の操作をせずとも、たとえ触媒内の温度が不均一であっも特に不都合も無く大きな障害は存在しなかった。しかしながら、耐熱性でかつ反応活性に優れた不均一系触媒の開発により、安定状態に至る前のスタートアップに際して上記した問題が生ずるようになった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の(1)〜(5)により達成される。
【0010】
(1) 固体触媒の存在下、断熱反応器を用いてアンモニアとアルキレンオキシドとを反応させてアルカノールアミンを製造する際のスタートアップ方法であって、所定温度より高い反応器入口温度と所定濃度より低いアルキレンオキシド濃度で反応を開始し、その後徐々に所定反応器入口温度と所定アルキレンオキシド濃度へ移行することを特徴とするアルカノールアミン製造におけるスタートアップ方法。
【0011】
(2) 該反応器入口温度が、所定温度より20〜100℃高いことを特徴とする上記(1)記載のスタートアップ方法。
【0012】
(3) 該反応開始時のアルキレンオキシド濃度が、所定濃度の10〜90%であることを特徴とする上記(1)または(2)記載のスタートアップ方法。
【0013】
(4) 該所定温度が20〜100℃であることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれか1項に記載のスタートアップ方法。
【0014】
(5) 該所定アルキレンオキシド濃度が、アルキレンオキシド1モルに対してアンモニア2〜30モルであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のスタートアップ方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、固体触媒の存在下、断熱反応器を用いてアンモニアとアルキレンオキシドとを反応させてアルカノールアミンを製造する際のスタートアップ方法であって、20〜100℃の範囲の所定温度より20〜100℃高い反応器入口温度と、アルキレンオキシド1モルに対してアンモニア2〜30モルの範囲の所定濃度より低いアルキレンオキシド濃度で反応を開始し、その後徐々に所定反応器入口温度と所定アルキレンオキシド濃度へ移行することを特徴とするアルカノールアミン製造におけるスタートアップ方法である。
【0016】
不均一系触媒を用いるとアンモニアに対するアルキレンオキシドのモル比を高くして効率よくアルカノールアミンを製造することができるが、反応が活性なためスタートアップ時には反応器内が不安定になり、温度制御が困難となり、生成物中に未反応原料が混在する原因ともなる。しかしながら、本発明のスタートアップ方法によれば、アルキレンオキシドの濃度、反応器に導入される原料物質の温度を調整することにより、急激な温度上昇の虞れが無く安全性に優れると共に、未反応物がアンモニア回収系へ流出する危険を防止することができる。以下、詳細に本発明を説明する。
【0017】
本発明で用いるアルキレンオキシドとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。本発明ではアルキレンオキシドとして1種類を単独で使用してもよく、2種類を併用して使用してもよい。本発明では、これらアルキレンオキシドの中でも、エチレンオキシドであることが工業的に特に有用なエタノールアミン類を得ることができるので、好ましい。
【0018】
反応によって製造されるアルカノールアミンは、上記アルキレンオキシドに対応する化合物である。アンモニアとアルキレンオキシドとのモル比を変化させることにより、アンモニア1分子に対するアルキレンオキシド分子の付加数が1,2,3の3種の生成物(モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミン)を製造することができる。従って、生成するアルカノールアミンとしては、エタノールアミン(モノ、ジ、トリ)、プロパノールアミン(モノ、ジ、トリ)、ブタノールアミン(モノ、ジ、トリ)などが挙げられる。
【0019】
本発明で使用できる触媒としては、不均一系触媒であれば特に制限はない
この様な不均一系触媒としては、例えば、陽イオン交換樹脂、酸活性化粘土、シリカアルミナ、モレキュラーシーブス(商品名;合成ゼオライト)、ゼオライト等の固体酸触媒;希土類元素担持触媒;架橋型層状化合物触媒等、従来公知の種々の不均一系触媒を使用することができる。
【0020】
本発明ではこれら不均一系触媒の中でも、無機系触媒が耐熱性に優れていることから好ましく、希土類元素を耐熱性担体に担持した触媒が特に好ましい。本発明は、断熱反応における温度上昇の大きい場合のスタートアップ時の安全性等を目的とするものであり、無機系触媒は耐熱性に優れ断熱反応における温度上昇が大きいため本発明の実施に特に適している。これにより、反応温度をアルキレンオキシドに対するアンモニアのモル比で調整することができ、触媒の耐熱性が優れたものであれば、アルキレンオキシド比を高めて効率のよいアルカノールアミンが製造できる。
【0021】
また、本発明によれば反応器(連続流通式反応器)内部の温度上昇を抑えることができるので、従来、耐熱性に劣るためにアンモニアとアルキレンオキシドとのモル比が低い場合(反応液におけるアルキレンオキシドの濃度が高い場合)には使用することができなかったイオン交換樹脂も、本発明にかかる不均一系触媒として使用することができる。
【0022】
本発明において用いられる「断熱反応器」とは、断熱状態で反応が継続でき、連続流通式の反応器あれば特に限定されるものではない。ここに断熱状態とは、反応器と外部との熱移動を断じた状態を意味する。例えば反応器外周に断熱材を被覆した反応器が該当する。本発明は、触媒と原料成分とが接触することによって発生する反応熱を有効に利用し、かつ原料成分の濃度を調整して反応温度を制御し、効率的なアルカノールアミンを製造する場合のスタートアップ方法を提供するものだからである。従って、反応器外部に冷却装置を設け、反応温度を一定に調整する断熱反応器や、外部加温装置を有して反応器内の温度を一定にさせるような断熱反応器は、本来、本発明の意図する断熱反応器ではない。しかしながら、こられの温度調整装置を備えた断熱反応器を使用して本発明の方法を実施することもでき、温度調整機能を使用せずに実施する場合には、本発明の断熱反応器に該当する。
【0023】
この様な断熱反応器としては、不均一系触媒を充填してアンモニアとアルキレンオキシドとからアルカノールアミンを製造するための、従来公知の種々のものを用いることができる。反応器内には、公知の方法で不均一系触媒が充填されていればよく、反応器への原料の供給方法や触媒の充填方法等特に限定されるものではない。なお、本発明の実施態様の一例として反応装置を図1に示し、固体触媒の存在下、断熱反応器を用いてアンモニアとアルキレンオキシドを反応させてアルカノールアミンを製造する方法を概説する。
【0024】
まず、アンモニアポンプ4を介してアンモニアボンベ10からアンモニアを、アルキレンオキシドポンプ5を介してアルキレンオキシドボンベ11からアルキレンオキシドを予熱器2に供給する。供給原料は、予熱器2で加温され反応器1に導入する。反応が安定状態となった予熱器内の温度は20〜100℃、より好ましくは30〜80℃、特には30〜70℃に維持される。20℃を下回ると、反応効率のよい触媒温度に維持することができず、その一方100℃を越えると、反応器内で生ずる反応熱と相まって反応器内の温度の調整が困難となり好ましくない。
【0025】
予熱器内に導入された原料混合物は、その温度を維持したまま反応器入口に導入される。アルキレンオキシドは、反応器1にてアンモニアと反応し、アルカノールアミンとなる。定常状態の反応器内の温度は特に限定されるものではないが、20℃〜300℃の範囲内が好ましく、30℃〜250℃の範囲内がさらに好ましく、30℃〜200℃の範囲内が最も好ましい。なお、反応器内の温度は、断熱反応のため反応器入口から反応器出口で大きく異なる。従って、上記温度は、反応器入口から出口までの均一にこの温度であることを意味するものではない。
【0026】
反応器1の温度は、予熱器により加温された原料成分の温度と発生した反応熱によってもたらされる。断熱反応器において、反応温度が20℃より低ければ反応速度が小さくなり、アルキレンオキシドを所望するアルカノールアミン類に完全に転化するために要する触媒量が多くなりすぎる。このため反応器を大きくしたのでは、設備費が高くなり好ましくない。一方、反応温度が300℃より高ければ、反応器内部の温度が上がりすぎ、製品が着色する場合があり好ましくない。尚、この様な反応器内の温度調整は、断熱条件下では予熱器温度とアルキレンオキシドとアンモニアとのモル比の調整により達成することができる。
【0027】
アルキレンオキシドに対するアンモニアの添加量は、特に限定されるものではないが、アルキレンオキシド1モルに対してアンモニア2モル〜30モルの範囲内が好ましく、4モル〜20モルの範囲内がさらに好ましい。上述したごとく、該モル比により反応温度が調整できる。従って、2モルを下回ると、アンモニアに対するアルキレンオキシドのモル比が大きすぎ、発生する反応熱も大きすぎて製品の着色する原因となり好ましくない。一方、30モルを越えると、アンモニアに対するアルキレンオキシドのモル比が小さすぎ、回収すべきアンモニア量が多くなりすぎる。
【0028】
また、反応の安定状態での反応圧は、2MPa〜30MPaの範囲が好ましく、4MPa〜20MPaの範囲内がさらに好ましく、5MPa〜15Mpaの範囲内が最も好ましい。反応圧が2MPaより低ければ、反応中完全に液相状態を保つことができずアンモニアが気化する量が多すぎて、液相部分が少なくなる。このため、アンモニアとアルキレンオキシドとの反応が円滑に進行しなくなるので好ましくない。一方、反応圧が30MPaより高ければ、装置の耐圧が不必要に要求され装置の価格が高くなり好ましくない。
【0029】
反応は上記のごとく液相で行われるが、反応中一部のアンモニアが気化する温度・圧力条件にしてもよい。この場合、アンモニアの気化熱で反応器内の温度上昇が抑えられ高いアルキレンオキシド濃度の反応も実施可能である。
【0030】
また、上述の条件下、LHSV(液時空間速度)は、反応温度・触媒の種類や使用量にもよるが、0.5hr-1〜100hr-1の範囲内が好ましく、1hr-1〜50hr-1の範囲内がさらに好ましい。LHSVが0.5hr-1より小さければ、アンモニアとアルキレンオキシドとが触媒と接触する時間が充分に長くなるので、アルキレンオキシドを所望するアルカノールアミンに効率よく転化させることはできるものの、アルキレンオキシドを完全に所望するアルカノールアミンに転化するために要する触媒量が相対的に多くなりすぎる。また、単位時間あたりのアルカノールアミン類の生成量が少なくなる。一方、反応器を大きくするのは、設備費用が必要となり不利である。一方、LHSVが100hr-1より大きければ、アンモニアとアルキレンオキシドとが触媒と接触する時間が短すぎて、アルキレンオキシドを所望するアルカノールアミン類に充分に転化させることができなくなるので好ましくない。なお、スタートアップ時のLHSVは定常状態のLHSVと異なってもよい。
【0031】
反応器頂部からは、アンモニアと生成物たるアルカノールアミンとが留出し、アンモニア回収塔7に導入されて、アンモニアとアルカノールアミンとに分離される。生成物たるアルカノールアミンは、アンモニア回収塔7の塔底から得られる。一方、アンモニア回収塔7の塔頂部から留出したアンモニアは熱交換器9により冷却分離し、アンモニア回収タンク8に回収する。回収されたアンモニアは、リサイクルアンモニアポンプ6を介して予熱器2に導入することができる。
【0032】
次いで、この様なアルカノールアミンの製造工程を開始する際の、本発明のスタートアップ方法について説明する。
【0033】
まず、予熱器2で、アルキレンオキシドを含まない原料を予熱する。予熱温度は、所定温度より20〜100℃、好ましくは30〜90℃、特に好ましくは40〜80℃高くする。この様にアンモニアのみを加熱して反応器に送り込むことで、触媒層内の温度を原料流体と同じにすることができる。これに続いて供給されるアルキレンオキシドの反応率を高めることができるからである。
【0034】
ここに、本発明で「所定」とは、触媒やアンモニアとアルキレンオキシドモル比を略一定条件とし、反応が安定した定常状態を意味し、ここに所定温度とは、上記定常条件下での通常運転における反応器入口温度をいう。予熱器から直ちに反応器に原料化合物が導入される場合には、予熱器温度と反応器入口温度とは同じとなる。尚、所定の反応器入口温度は、使用する触媒や原料たるアンモニアとアルキレンオキシドとのモル比、反応装置の規模等によって所定温度は異なるものであるが、一般にはこの方法を適用する場合、所定の反応器入口温度は、20〜100℃、好ましくは30〜90℃より好ましくは30〜80℃である。生成物が高温度条件下では着色等を招くことを考慮して所定温度を設定すれば、上記範囲で急激な温度上昇を防止できると共に、未反応生成物の留出を防止できるからである。
【0035】
次いで、アルキレンオキシドを所定濃度の10〜90v/v%、好ましくは20〜80v/v%、特に好ましくは20〜70v/v%の濃度で反応器に供給を開始する。90v/v%を越えるとアルキレンオキシドの反応熱による急激な反応温度の上昇を回避することが困難であり、その一方、10v/v%を下回ると充分な反応熱が得られないからである。ここに所定濃度とは、上記したごとく、定常状態でのアルキレンオキシドの濃度をいい、使用する触媒の種類やアンモニアとのモル比等によって異なる。
【0036】
次に、反応が進行し反応熱で触媒層温度が上昇し出したら、徐々に予熱器2の温度を下げ、かつアルキレンオキシド濃度を上げていき、所定温度・所定アルキレンオキシド濃度へ移行させる。従って、予熱温度の調整などは、触媒温度の上昇を確認して判断することができる。
【0037】
本発明は、断熱反応器を使用することで発生した反応熱をもっと効率よく利用する条件下で、安全かつ優れた品質の製品を製造するためのスタートアップ方法である。本発明によれば、所定温度より高い反応温度で反応を開始することにより、未反応アルキレンオキシドが系外に流出することを防止できる。しかも、所定濃度より低いアルキレンオキシド濃度で反応を開始することにより、反応器入口温度が所定温度より高い場合でも、触媒層内温度が高くなりすぎず、品質劣化を招くことがない。一旦触媒層内部の温度を所定温度より高めておくことによって、その後徐々に所定の入口温度・アルキレンオキシド濃度へ移行しても、触媒層温度の急激な変化が無く、反応器内が安定し、重合や触媒層の閉塞等の危険が無く、かつ未反応アルキレンオキシドの流出を防止できる。
【0038】
【実施例】
以下実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
参考例1:触媒の調製
0.05mol/リットルの硝酸イットリウム水溶液500リットルにモンモリロナイト10kgを撹拌しながら添加した。この混合液を室温で1日間撹拌し、その後濾過した。次いで、濾過によって得られた固形物を500Lの純水で洗浄し、結晶性セルロース粉末5kgを加えてニーダーで混練した後、押し出し成形機で直径0.4mm、長さ1mm〜3mmに成型した。さらに、この固形物を、100℃で1日間乾燥後、500℃で5時間、空気流通下で高温処理することにより、触媒を得た。この触媒を触媒Aと称する。
【0040】
実施例1
触媒Aを用いて、図1に示す反応装置を用いて反応を行った。先ず、内容積7リットルの反応器1(鋼製:内径67mm)に触媒Aの6リットルを充填した。一方、反応器の前(上流側)に、外部に図示しない電気ヒータを設置した管状の予熱器2(予熱部の内径20mm、長さ1m、直径5mm)を設け、予熱部を電気ヒータで加熱した。次に、上記予熱器2に、高圧ポンプ4、5を用いて、アンモニアとエチレンオキシドとを一定速度で連続的に送り込んだ。これにより、アンモニア原料ボンベ10内のアンモニアと、エチレンオキシド原料タンク11内のエチレンオキシドとを混合・加熱し、反応器1に供給した。反応器1は、保温のために図示しない加熱器(電気ヒータ)でわずかに加熱し、放熱で失われる熱量を供給することで実質的な断熱状態とした。反応圧を12MPaに制御した。そして、エチレンオキシドとアンモニアとを連続的に反応させた。定常状態での反応条件は、反応器入口温度55℃、LHSVは、3.5hr-1、アンモニア/エチレンオキシドモル比14とした。
【0041】
この反応を開始する際のスタートアップを次の手順で行った。
(1)反応器入口温度100℃としてアンモニアだけを反応器に供給し、反応器の出口層までほぼ100℃になるように加熱した。
(2)エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比が25、LHSV5.25hr-1の条件になるように供給を開始した。17分間この条件で反応を継続した。
(3)エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比が20になるようにエチレンオキシドを増加させ、同時に予熱器温度を徐々に下げていき、34分後に入口温度を70℃とした。
(4)LHSVを3.5hr-1とし、エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比を16になるようにエチレンオキシドを増加させ、同時に予熱器温度を徐々に下げていき、50分後に入口温度を55℃とした。
(5)続いてエチレンオキシドに対するアンモニアのモル比を所定の14、反応器入口温度を所定の55℃にして、定常運転に入った。
【0042】
実施例1の各時間の触媒層の温度分布を図2に示した。触媒層温度は全体に十分高い水準に保たれており、かつ異常に高くなることがないことがわかる。スタートアップ初期から出口の反応液にエチレンオキシドは検出されず、未反応エチレンオキシドはほとんどないことがわかった。
【0043】
比較例1
スタートアップの手順を実施例1のような手順を踏まず、初めから所定の反応条件(入口温度55℃、エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比14、LHSV3.5hr-1、反応圧12MPa)にした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0044】
図3に各時間の触媒層の温度分布を示した。触媒層温度は初期は十分あがらず、30分以上たってからようやく反応器の温度が上がってくることがわかる。また、初期のエチレンオキシド転化率は、40%程度にすぎず、大量の未反応エチレンオキシドが反応器外へ流出していた。
【0045】
実施例2
所定入口温度45℃、エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比8、反応圧10MPa、LHSV3.5hr-1の条件であることを除いて実施例1と同様に定常反応を行った。この反応を開始する際のスタートアップを次の手順で行った。
(1)反応器入口温度90℃でアンモニアだけを反応器に供給し、反応器の出口層までほぼ90℃になるように加熱した。
(2)エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比20、LHSV7hr-1の条件になるように供給を開始した。17分間この条件で反応を継続した。
(3)エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比18になるようにエチレンオキシドを増加させ、同時に予熱器温度を徐々に下げていき、34分後に入口温度を60℃とした。
(4)LHSVを3.5hr-1とし、エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比13になるようにエチレンオキシドを増加させ、同時に予熱器温度を徐々に下げていき、50分後に反応器入口温度を45℃とした。
(5)エチレンオキシドに対するアンモニアのモル比が10になるようにエチレンオキシドを増加させて68分まで反応を継続した。
(6)続いてエチレンオキシドに対するアンモニアのモル比を所定の8、反応器入口温度を所定の45℃にして、定常運転に入った。
【0046】
図4に各時間の触媒層の温度分布を示した。触媒層温度は全体に十分高い水準に保たれており、且つ異常に高くなることがないことがわかる。スタートアップ初期から出口の反応液にエチレンオキシドは検出されず、未反応エチレンオキシドはほとんどないことがわかった。また、モル比が8のように小さくエチレンオキシド濃度が高い条件でも安定してスタートアップが行えることがわかる。
【0047】
比較例2
スタートアップの手順を実施例2のような手順を踏まず、初めから所定の反応条件(入口温度45℃、アンモニア/エチレンオキシドモル比8、LHSV3.5hr-1、反応圧10MPa)にした以外は、実施例2と同様の操作を行った。触媒層温度は初期は十分あがらず、40分程度たってからようやく反応器の温度が上がってきた。また、初期のエチレンオキシド転化率は、20%程度にすぎず、大量の未反応エチレンオキシドが反応器外へ流出していた。
【0048】
【発明の効果】
本発明によるスタートアップ方法を行うと、所定温度より温度の高いアンモニアを反応槽へ供給することで、スタートアップ開始当初から触媒層の温度を高く維持することができる(図2の17分参照)。反応器を外部から加熱すると、別個の装置が必要となるが、本発明では断熱反応器を使用し、通常配置されている予熱器を使用することで反応器入口温度を容易に高めることができる(図2)。この点、図3では触媒層温度は初期に十分あがらず、30分以上たってからようやく反応器の温度が上がってくるため、エチレンオキシド転化率が低く、未反応エチレンオキシドが反応器外へ流出した。
【0049】
反応器温度が上昇した後に、低めのアルキレンオキシドを供給し、かつ徐々にその濃度を上昇させるため、供給されたアルキレンオキシドは充分な触媒温度の元に反応活性を得ることができ、触媒層の出口において未反応のものは存在しない。従って、製品中に混在する未反応原料を除去する必要が無く、極めて効率的に、高品質の製品を得ることができる。これは、図4でも明らかなような、アンモニアに対するアルカノールアミンのモル比が8のように小さくエチレンオキシド濃度が高い条件でも、安定してスタートアップが行える。
【0050】
この様なスタートアップ方法によれば、触媒層温度は反応熱によって徐々に上昇するため、温度上昇が急激に生ずることがない。従って、耐熱性に優れる不均一系触媒を用いて、アルキレンオキシド濃度を高くして定常運転を行う場合にも、そのスタートアップ時に急激な温度変化による重合や触媒の閉塞の危険がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アルカノールアミンを製造するための装置を示す図である。
【図2】 図2は、実施例1における反応器内の触媒層の温度分布を示す図である。
【図3】 図3は、比較例1における反応器内の触媒層の温度分布を示す図である。
【図4】 図4は、実施例2における反応器内の触媒層の温度分布を示す図である。
【符号の説明】
1:反応器、
2:予熱器、
3:触媒層、
4:アンモニアポンプ、
5:アルキレンオキシド、
6:リサイクルアンモニウムポンプ、
7:アンモニア回収塔、
8:アンモニアタンク、
9:熱交換器、
10:アンモニアボンベ、
11:アルキレンオキシドボンベ。

Claims (2)

  1. 固体触媒の存在下、断熱反応器を用いてアンモニアとアルキレンオキシドとを反応させてアルカノールアミンを製造する際のスタートアップ方法であって、20〜100℃の範囲の所定温度より20〜100℃高い反応器入口温度と、アルキレンオキシド1モルに対してアンモニア2〜30モルの範囲の所定濃度より低いアルキレンオキシド濃度で反応を開始し、その後徐々に所定反応器入口温度と所定アルキレンオキシド濃度へ移行することを特徴とするアルカノールアミン製造におけるスタートアップ方法。
  2. 反応開始時のアルキレンオキシド濃度が、前記所定濃度の10〜90v/v%であることを特徴とする請求項1記載のスタートアップ方法。
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