JP3655420B2 - 制振材用ウレタン系組成物 - Google Patents

制振材用ウレタン系組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制振材用ウレタン系組成物に関し、さらに詳細には、構造物の制振性が要求される建築物、自動車、鉄道、船舶、航空機、産業機器、家電機器などに好適な制振材用ウレタン系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
制振材料としては、各種のゴム状物質、歴青物質、熱可塑性樹脂などに、例えば、雲母、カーボンブラック、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの無機充填剤や各種繊維を添加したものがある。しかしながら、これらは、加工工程、施工工程が多く、かつ、複雑であるなどの多くの制限があり、実用上、問題を有している。
また、ウレタン系材料も一部テスト化段階に入っているが、未だに制振性で満足できる状況に至っておらず、コスト面での障害もあり、今後の実用化検討が待たれる段階である。
このように、既存の制振材は、加工工程、施工工程、制振性およびコスト面などで問題を有している。具体的には、制振材に代表されるアスファルト系制振材は、加工時、施工時、実使用時などで環境温度依存性を有し、工程上、特性上、挙動が不安定なものである。また、ゴム系制振材は、性能面で優れた特性を有するが、施工時に任意の形状に対応させることが現状では難点となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術的課題を背景になされたもので、加工性、施工性が良好であり、かつ制振性能を兼ね備えた制振材用ウレタン系組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリイソシアネート(A)100重量部に対し、無機充填剤(C)が30〜100重量部配合された組成物(I)とポリオール化合物(B)100重量部に対し、無機充填剤(D)が30〜100重量部配合された組成物(II)とを硬化させて得られる制振材ウレタン組成物であり、更には組成物(I)と組成物(II)との混合後における(C)成分と(D)成分の総添加量の占める割合が30〜50重量%、組成物(II)中のポリオール化合物の水酸基に対する組成物(I)中のポリイソシアネート化合物(A)のイソシアネート当量比比率(NCO基/OH基)が0.9〜3(当量比)、ポリオール化合物(B)が平均分子量350以下の低分子量ポリオール化合物の有する水酸基の割合が全水酸基の80当量%以上で、組成物(I)と組成物(II)を混合して硬化させたものの硬さがショアDで65〜80、かつJIS K6301に準拠して測定した弾性率が300〜500MPaであることを特徴とする制振材用ウレタン組成物を提供するものである。
ここで、上記無機充填剤(C)および(D)は、粉末状無機充填剤であることが好ましい。
また、本発明の制振材用ウレタン組成物は、直接ビード塗布が可能なであることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられるポリイソシアネート化合物(A)としては、例えば、脂肪族、芳香族、脂環式などのポリイソシアネート化合物を挙げることができる。
このポリイソシアネート化合物(A)の具体例としては、キシリレンジイソシアネート、ポリフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物、あるいはこれらの重合物などが挙げられる。これらの化合物は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0006】
また、ポリイソシアネート化合物(A)は、上記イソシアネート化合物とポリアミン化合物などの活性水素化合物と反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーの形態で用いることもできる。このプレポリマーは、上記イソシアネート化合物とポリアミン化合物などの活性水素化合物とを、通常の反応温度、例えば、20〜90℃で1〜6時間反応させることにより得られる。ここで、ポリアミン化合物としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。
さらに、分子内にアロファネート結合、イソシアヌレート結合、カルボジイミド結合などを有し、末端にイソシアネート基を有する化合物、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの縮合物などを、ポリイソシアネート化合物(A)として用いることもできる。
さらに、ポリイソシアネート化合物(A)の一部は、あらかじめ、ポリオール化合物(B)と反応させ、末端に水酸基を有するプレポリマーの形態で用いることもできる。
【0007】
次に、本発明において用いられるポリオール化合物(B)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ネオペンチルグリコールなどの多価アルコール;上記多価アルコール類とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加重合により得られる化合物などのポリエーテルポリオール;上記多価アルコール類とマレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの多塩基酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール化合物;ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類との開環重合により得られるポリエステルポリオール;アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロールプロパンアクリル酸モノエステルなどの水酸基を含有する重合性モノマーを単独で重合、またはこれらと共重合可能なモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリロニトリル、α−メチルスチレンなどを共重合して得られるアクリルポリオール化合物;ひまし油もしくはその誘導体;両末端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂にモノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどを反応させたエポキシポリオール化合物などが挙げられる。
また、ポリオール化合物(B)の一部は、あらかじめ、ポリイソシアネート化合物(A)と反応させ、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーの形態で用いることもできる。
【0008】
本発明のウレタン系組成物には、被着体に塗工する際の組成物の垂れを防止するために、第1級または第2級のアミン化合物を添加することができる。この第1級または第2級アミン化合物は、通常、ポリオール化合物(B)を主成分とする組成物(II) に添加される。この第1級または第2級アミン化合物の具体例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンヘキサミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの脂肪族ポリアミン;シクロヘキシレンジアミン、ジシクロヘキサシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどの脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどの芳香族ポリアミン;ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの複素環式ポリアミンなどが挙げられる。これらのアミン化合物の添加量は、ポリオール化合物(B)100重量部に対し、好ましくは0〜5重量部である。
【0009】
上記のように、ポリイソシアネート化合物(A)としては、官能基数が2以上のものが好ましく使用される。一方、ポリオール化合物(B)としては、好ましくは水酸基1ケあたりの平均分子量が350以下の低分子量ポリオール化合物の有する水酸基の割合が全水酸基の80当量%以上である。80当量%未満では、弾性率、硬度、制振性に劣り、好ましくない。
【0010】
また、本発明のウレタン系組成物には、組成物の硬化を促進させるために、硬化用触媒を添加することもできる。この硬化用触媒は、通常、ポリオール化合物(B)を主成分とする組成物(II) に添加される。
上記硬化用触媒としては、例えば、酢酸第1スズ、オクタン酸スズ、ラウリン酸第1スズ、オレイン酸第1スズなどのカルボン酸第1スズ;ジブチルチンアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジオクチルチンジアセテートなどのカルボン酸のジアルキルスズ塩;水酸化トリメチルスズ、水酸化トリブチルスズ、水酸化トリオクチルスズなどの水酸化トリアルキルスズ;酸化ジブチルスズ、酸化ジオクチルスズ、酸化ジラウリルスズなどの酸化ジアルキルスズ;二塩化ジブチルスズ、二塩化ジオクチルスズなどの塩化ジアルキルスズ;トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、2−メチル−トリエチレンジアミンなどの第3級アミン;1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセニル−7(以下「DBU」ともいう)のフェノール塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ギ酸塩などのDBU塩などが挙げられる。
硬化用触媒の使用量は、ポリオール化合物(B)100重量部に対し、好ましくは0〜1重量部である。
【0011】
本発明の組成物(I)および組成物(II) におけるNCO基/OH基の当量比は、好ましくは0.9〜3、さらに好ましくは1〜2である。0.9未満では、ウレタン系組成物の硬化後の耐水性が充分でなく、一方、3を超えると、ウレタン系組成物の初期硬化反応が著しく遅くなるので、実用上、好ましくない。
【0012】
次に、本発明に用いられる無機充填剤(C)および(D)としては、ゴム、プラスチックの補強充填剤として周知のものが使用される。固体であれば形状は限定されず、粉末、繊維状粉末、繊維、ウィスカー、バルーンなどの形をとり得るが、経済性などを考慮すれば、粉末状のものが好ましい。具体的には、クレー、焼成クレー、タルク、カタルボ、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アスベスト、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カリウム、ミョウバン、ナトリウムミョウバン、鉄ミョウバン、シラスバルーン、ガラスバルーン、カーボンブラック、コークスプリーズ、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ホウ酸、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、金属粉、金属ウィスカー、マイカ、グラファイト、酸化チタン、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス繊維粉末、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、酸化鉄、ゼオライトなどが挙げられる。
これらの無機充填剤(C)〜(D)は、本発明の効果をさらに高めるために、各種の表面処理がなされたものも挙げられる。
【0013】
本発明のウレタン系組成物において、無機充填剤(C)の使用量は、ポリイソシアネート化合物(A)100重量部に対し、好ましくは30〜100重量部、さらに好ましくは40〜90重量部、無機充填剤(D)の使用量は、ポリオール化合物(B)100重量部に対し、好ましくは30〜100重量部、さらに好ましくは40〜90重量部である。
無機充填剤(C)あるいは(D)の使用量が、(A)成分あるいは(B)成分100重量部に対し、30重量部未満では、制振性が劣り、一方、100重量部を超えると、系の粘度が上昇し、ミキシング塗布加工性が損なわれる。
また、(C)〜(D)成分の総添加量の全組成物に対する割合は、30〜50重量%である。30重量%未満では、制振性が劣り好ましくない。一方、(C)〜(D)成分の総添加量が50重量%を超えると、系の粘度が上昇し、ミキシング塗布加工性が損なわれ好ましくない。
【0014】
本発明においては、ポリイソシアネート化合物を主成分とする組成物(I)と、ポリオール化合物(B)を主成分とする組成物(II) とを、それぞれ、あらかじめ製造し、これらを施工に用いるものであるが、(A)〜(D)成分を一括して混合すると分散不良となり、充分混合すると、(A)成分と(B)成分とが反応して硬化してしまい、施工が不能となってしまう。
本発明の制振材用ウレタン系組成物は、例えば、ディスペンサー付きガンなどにより、組成物(I)と組成物(II) とを、好ましくは施工の直前に混合、または組成物(I)と組成物(II) を積層形態で所定の部位に施工することができる。施工の方法としては、例えば、直接ビード塗布、非接触ショット塗布、非接触スプレー塗布などの方法が使用できる。
【0015】
このように、組成物(I)と組成物(II)とを混合し、反応して得られる硬化後の本発明の制振材用ウレタン系組成物は、硬さがショアD硬度で65〜80、好ましくは70〜80、かつJIS K6301に準拠して測定した弾性率が300〜500MPaである。
硬さが65未満、あるいは弾性率が300MPa未満では、制振性が劣り好ましくない。
ここで、硬さおよび弾性率を調整するには、無機充填剤(C)〜(D)の総添加量の全組成物に対する割合を30〜50重量%、ポリイソシアネート化合物(A)のイソシアネート当量比率(NCO基/OH基)を1〜2、さらには平均分子量350以下の低分子量ポリオールの有する水酸基の割合を全水酸基の80当量%以上にする必要がある。
【0016】
本発明の制振材用ウレタン系組成物は、温度依存性が少なく、比較的広範囲の温度域わたって、安定した制振性を示すことができる。本発明の制振材用ウレタン系組成物は、加工作業が良好で、かつ制振性能を兼ね備えており、多くの用途に好適に使用することができる。例えば、建築用のフロアー材、壁材、天井材など、自動車のエンジン周辺部、フロアー部、ドア部、トランク部、タイヤハウス部など、鉄道車両の内装部、船舶の内装部、航空機の内装部などに好適に使用される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量基準である。
【0018】
実施例1〜2、比較例1〜6
第1成分の調製
(1)平均分子量4,000のポリエーテルポリオール「エクセノール510」〔旭硝子(株)製〕25部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕30部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤45部を加えて、イソシアネート基を8.8%含む第1成分を得た。これを「I−1」とする。
【0019】
(2)平均分子量2,000のポリエーテルポリオール「エクセノール2020」〔旭硝子(株)製〕15部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕45部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤40部を加えて、イソシアネート基を13.3%含む第1成分を得た。これを「I−2」とする。
【0020】
(3)平均分子量1,000のポリエーテルポリオール「エクセノール1020」〔旭硝子(株)製〕35部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕20部と、カルボジイミド変性4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート「イソネート143L」(化成アップジョン(株)製、平均官能度2〕25部とを加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤20部を加えて、イソシアネート基を10.5%含む第1成分を得た。これを「I−3」とする。
【0021】
(4)平均分子量4,000のポリエーテルポリオール「エクセノール510」〔旭硝子(株)製〕20部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕40部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤40部を加えて、イソシアネート基を12.0%含む第1成分を得た。これを「I−4」とする。
【0022】
(5)平均分子量3,000のポリエーテルポリオール「エクセノール3020」〔旭硝子(株)製〕45部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕10部と、水添キシリレンジイソシアネート「タケネート600」(武田薬品工業(株)製、平均官能度2〕10部とを加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤35部を加えて、イソシアネート基を6.2%含む第1成分を得た。これを「I−5」とする。
【0023】
(6)平均分子量2,000のポリエーテルポリオール「エクセノール2020」〔旭硝子(株)製〕10部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕50部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤40部を加えて、イソシアネート基を15.1%含む第1成分を得た。これを、「I−6」とする。
【0024】
(7)平均分子量4,000のポリエーテルポリオール「エクセノール510」〔旭硝子(株)製〕20部に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート重合体「スミジュール44V−20」〔住友バイエルウレタン(株)製、平均官能度2.5〕25部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤55部を加えて、イソシアネート基を7.3%含む第1成分を得た。これを、「I−7」とする。
【0025】
(8)平均分子量4,000のポリエーテルポリオール「クラポールP−4010」〔クラレ(株)製〕35部に、低分子量ジオール化合物と4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応で得られる2官能ウレタンプレポリマー「スミジュールPF」〔住友バイエルウレタン(株)製〕30部を加え、温度80℃で2時間反応させてポリイソシアネートプレポリマーを合成し、これに、無機充填剤25部と可塑剤DOA(アジピン酸ジオクチル)10部を加えて、イソシアネート基を6.2%含む第1成分を得た。これを、「I−8」とする。
【0026】
第2成分の調製
(1)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕20部と、平均分子量3,000のポリエーテルポリオール「エクセノール3020」〔旭硝子(株)製〕と、平均分子量330のポリエーテルポリオール「エクセノール330」〔旭硝子(株)製〕20部と、平均分子量250のポリエーテルポリオール「エクセノール220」〔旭硝子(株)製〕10とを混合したものに、無機充填剤30部を加えて第2成分を得た。これを、「II−1」とする。
【0027】
(2)平均分子量1,000のひまし油ポリオール「URIC H−35」〔伊藤製油(株)製〕50部と、平均分子量330のポリエーテルポリオール「エクセノール330」〔旭硝子(株)製〕10部とを混合したものに、無機充填剤40部を加えて第2成分を得た。これを、「II−2」とする。
【0028】
(3)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕40部と、平均分子量330のポリエーテルポリオール「エクセノール330」〔旭硝子(株)製〕20部とを混合したものに、無機充填剤40部を加えて第2成分を得た。これを、「II−3」とする。
【0029】
(4)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕15部と、平均分子量3,000のポリエーテルポリオール「エクセノール3020」〔旭硝子(株)製〕15部と、平均分子量330のポリエーテルポリオール「エクセノール330」〔旭硝子(株)製〕15部と、平均分子量250のポリエーテルポリオール「エクセノール220」〔旭硝子(株)製〕25部とを混合したものに、無機充填剤30部を加えて第2成分を得た。これを「II−4」とする。
【0030】
(5)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕30部と、平均分子量3,000のポリエーテルポリオール「エクセノール3020」〔旭硝子(株)製〕35部と、平均分子量250のポリエーテルポリオール「エクセノール220」〔旭硝子(株)製〕10部とを混合したものに、無機充填剤25部を加えて第2成分を得た。これを、「II−5」とする。
【0031】
(6)平均分子量4,000のポリエーテルポリオール「エクセノール510」〔旭硝子(株)製〕50部と、平均分子量330のポリエーテルポリオール「エクセノール330」〔旭硝子(株)製〕10部とを混合したものに、無機充填剤40部を加えて第2成分を得た。これを「II−6」とする。
【0032】
(7)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕30部と、平均分子量250のポリエーテルポリオール「エクセノール220」〔旭硝子(株)製〕15部とを混合したものに、無機充填剤55部を加えて第2成分を得た。これを「II−7」とする。
【0033】
(8)平均分子量5,000のポリエーテルポリオール「エクセノール823」〔旭硝子(株)製〕70部と、平均分子量250のポリエーテルポリオール「エクセノール220」〔旭硝子(株)製〕5部とを混合したものに、無機充填剤25部を加えて第2成分を得た。これを「II−8」とする。
【0034】
なお、上記第1成分および第2成分で用いた無機充填剤は、日東粉化工業(株)製の炭酸カルシウム(商品名;NS#600)である。
【0035】
ウレタン系組成物の調製
以上のようにして得られた第1成分と第2成分とを、表1〜2に示す所定の比率(重量比)で混合してウレタン系組成物とした。結果を表1〜2に示す。
【0036】
試験片の作製
▲1▼樹脂物性(弾性率など)測定用試験片
実施例および比較例の第1成分および第2成分を所定の比率で混合し、アルミニウム製の型枠(中抜き加工品、2mm厚)に流し込み、室温で3日間硬化させることでシート状硬化物を得た。このようにして得られたシート状硬化物を、2号ダンベルで打ち抜いて試験片とした。
▲2▼制振性能測定用試験片
220×10mm(2mm厚)の鋼板上に、20mmのつかみしろを残して、2mmの厚みで塗布できるよう囲いを設けた上で、実施例および比較例の第1成分および第2成分を所定の比率で混合したものを流し込み、室温で3日間硬化させることで試験片を作製した。
【0037】
弾性率測定
JIS K6301(加硫ゴム物理試験方法)
13項 低伸長応力試験に準拠
2号ダンベル(2mm厚)試験片をテストスピード100mm/分で測定
測定機器;島津オートグラフAG5000
硬度測定
JIS K6301(加硫ゴム物理試験方法)
5項 硬さ試験に準拠
スプリング式硬さ試験機(ショア DまたはJIS A)を使用
【0038】
制振性能測定
JIS G0602(制振鋼板の振動減衰特性試験方法)に準拠
制振性能(以下「損失係数;η」という)は、共振周波数における3dB帯域幅を片持ち梁法で測定し、以下の関係式より求めた。
η=ΔX/f0
0 ;共振周波数(Hz)、ΔX;3dB帯域幅(Hz)
測定機器;ブリューアルケア社 2034型
施工性
ディスペンサー「GD−1」とダイナミックガン〔以上(株)イーテック製〕の操作性で判定した。
○;良好
△;やや良
×;不良
【0039】
【表1】
Figure 0003655420
【0040】
【表2】
Figure 0003655420
【0041】
*1)NCO基/OH基の当量比が3を超える場合、初期硬化反応が著しく遅くなるため実用上も好ましくないので、物性などの測定は省略した。
*2)水酸基1ケあたりの平均分子量が350以下のポリオール化合物を低分子ポリオール化合物とする。
*3)JIS A
*4)施工性が×(無機充填剤の添加量が全組成物に対して、50%を超える)ものは実用性に欠けるため、物性などの測定は省略した。
*5)鋼板のみでは、損失係数は0.001程度である。
【0042】
表1から明らかなように、本発明の制振材用ウレタン系組成物(実施例1〜2)は、弾性率、硬度、施工性、制振性に優れている。
これに対し、表2から明らかなように、比較例1は、低分子OH成分/全OH成分(当量%)が80未満であり、弾性率、硬度、制振性能に劣る。比較例2は、NCO基/OH基(当量比)が0.9未満であり、弾性率、硬度、制振性能に劣る。比較例3は、低分子OH成分/全OH成分(当量%)が80未満であり、弾性率、硬度が劣る。比較例4は、NCO基/OH基(当量比)が3を超える例であり、ウレタン系組成物の初期硬化反応が著しく遅くなり、実用に供しえない。比較例5は、(C)〜(D)成分/全混合物が50%を超える例であり、系の粘度が上昇してミキシング塗布加工性が損なわれるため、物性の評価は行っていない。比較例6は、可塑剤を添加した例であり、制振性が得られず、本用途には適さない。
【0043】
【発明の効果】
本発明のウレタン系組成物は、ディスペンサー付きガンなどの塗布機により、任意の部位に容易に施工でき、かつ制振の要求される分野に好適に用いることができる。また、硬化後のウレタン系組成物は、硬度および弾性率が高く、制振性能に優れている。従って、本発明の制振材用ウレタン系組成物は、建築物のフロア材の内部や壁材、天井材など、自動車のエンジン周辺部、フロアー部、ドア部、トランク部、タイヤハウス部など、鉄道車両の内装部、船舶の内装部、航空機の内装部などの用途に広く使用できる。

Claims (3)

  1. ポリイソシアネート(A)100重量部に対し、無機充填剤(C)が30〜100重量部配合された組成物(I)とポリオール化合物(B)100重量部に対し、無機充填剤(D)が30〜100重量部配合された組成物(II)とを硬化させて得られる制振材ウレタン組成物であり、更には組成物(I)と組成物(II)の混合後における(C)成分と(D)成分の総添加量の占める割合が30〜50重量%、組成物(II)中のポリオール化合物の水酸基に対する組成物(I)中のポリイソシアネート化合物(A)のイソシアネート当量比比率(NCO基/OH基)が0.9〜3(当量比)、ポリオール化合物(B)が平均分子量350以下の低分子量ポリオール化合物の有する水酸基の割合が全水酸基の80当量%以上で、組成物(I)と組成物(II)を混合して硬化させたものの硬さがショアDで65〜80、かつJIS K6301に準拠して測定した弾性率が300〜500MPaであることを特徴とする制振材用ウレタン組成物。
  2. 無機充填剤(C)および(D)が粉末状無機充填剤である請求項1記載の制振材用ウレタン組成物。
  3. 直接ビード塗布が可能なである請求項1または2記載の制振材用ウレタン組成物。
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