JP3655332B2 - 移動農機のエンジン冷却装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、冷却ファンにより吸入外気が通過するファン台内に、ラジエ−タとオイルク−ラ−およびコンデンサ−を内設してなるコンバイン等移動農機のエンジン冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなエンジン冷却装置において、外気吸入路に遮蔽板を設けて、その回動により外気の吸入量と流れの方向を調整するようにした構成のものが実開昭63−85527号公報によって公開されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、オイルク−ラとコンデンサ−が高温の場合あるいはラジエ−タが高温の場合等に応じて外気を効率よく利用してそれらの冷却効果を高めることと、寒冷地においてエンジンを始動させて運転するとき早期に正規の出力を発揮させることのできるものを提供するを目的として創案されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前項に記載する目的達成のために、冷却ファンにより吸入外気が通過するファン台内に、ラジエ−タとオイルク−ラおよびコンデンサ−を内設してなるエンジン冷却装置であって、ラジエ−タに対して外気吸入がわに配置するオイルク−ラとコンデンサ−をファン台の内側面から離して、前記オイルク−ラとコンデンサ−を経ずラジエ−タに直通する外気吸入路を構成し、その外気吸入路に開閉シャッタ−を設けたのである。
【0005】
【作用】
この構成によれば、冷却ファンの回転により外気はファン台内に吸引され、ラジエ−タはコンデンサ−とオイルク−ラを通過した吸入外気と吸気吸入路を通って直接ラジエ−タに至る吸入外気とによって冷却されてエンジンは運転する。
この運転時に、コンデンサ−とオイルク−ラが高温であると、開閉シャッタ−により外気吸入路を「閉」して吸入外気の全量をコンデンサ−とオイルク−ラを通過させてラジエ−タに向かわせるようにすると、コンデンサ−とオイルク−ラの冷却効率がよくなり、また、ラジエ−タが高温のときは、開閉シャッタ−を「開」すると、コンデンサ−とオイルク−ラを通過して暖まった吸入外気の他に外気吸入路から直接ラジエ−タに冷風である吸入外気が向かうようになってラジエ−タの冷却効率がよくなるのである。
また、寒冷地でのエンジンの始動運転時には、開閉シャッタ−を「閉」して吸入外気の全量をコンデンサ−とオイルク−ラを通過させてからラジエ−タに向かわせると、コンデンサ−とオイルク−ラ通過によって暖まった吸入外気がラジエ−タに供給されてエンジンが早く暖まり早期に正規の出力を出すことができるのである。
【0006】
【実施例】
以下、本発明による冷却装置について実施例図を参照して説明すると、この例図に示す移動農機はコンバインであって、エンジンはこのコンバインに搭載されているのである。即ち、このコンバインは「図6」に示したように、走行機台(8)上の左側に脱穀部(A)を搭載し右側に運転席(9)とエンジン(E)を上下に配設し、その後側に穀粒タンク(10)を設け、脱穀機(A)の前方に刈取部(B)を設け、後方に藁カッタ−(C)が連設されて、刈取部(B)で穀稈を刈取りその刈取穀稈を脱穀部(A)に搬送して脱穀処理し脱穀済の排藁を後方に搬出し藁カッタ−(C)で細断するとともに、脱穀処理後の穀粒は穀粒タンク(10)に貯留したのち排出オ−ガ(11)により適所に取出すものである。
【0007】
そこで、この発明のエンジン冷却装置に関して「図1」により記載する。(2)は冷却ファン(1)の回転により吸入外気が吸入されて通過するファン台で、その外気吸入がわには防塵網が張設され、この防塵網を機体の右外側方に面する状態にしてエンジン(E)本体の側方に取付けられ、ファン台(2)内にはラジエ−タ(3)とオイルク−ラ(4)およびコンデンサ−(5)が内設され、そのオイルク−ラ(4)とコンデンサ−(5)はラジエ−タ(3)に対して外気吸入がわに配置されている。
【0008】
前記のファン台(2)は従来のものより縦方向の寸法を大きくしてコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の上面をファン台(2)の内側面、即ちこの例図では天井板(12)の内側面から離し、また、コンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の下面は段違いになっていてオイルク−ラ(4)の下面をファン台(2)の底板(13)の内側面から離してファン台(2)内の上部がわと下部がわとに前記オイルク−ラ ( 4 ) とコンデンサ− ( 5 ) を経ずラジエ−タ(3)に直通する外気吸入路(6)(6)を構成している。
そして、(14)はこのコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の上面にまたがって設けられた仕切板であり、各外気吸入路(6)(6)には回転により該吸入路(6)(6)を開閉する開閉シャッタ−(7)(7)が設けてある。
【0009】
以上が冷却装置の構成であって、以下、その作用について説明すると、エンジン(E)が運転中にコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)が高温になると、「図2」のように開閉シャッタ−(7)(7)を回転させて外気吸入路(6)(6)を「閉」すると、冷風である吸入外気の全量が矢印(イ)のようにコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過して(ロ)の如くラジエ−タ(3)に向かい通過するからコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の冷却効率がよくなり、また、ラジエ−タ(3)が高温のときは、「図3」に示したように開閉シャッタ−(7)(7)を回して外気吸入路(6)(6)を「開」すると、矢印(イ)のようにコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過して暖まった吸入外気の他に外気吸入路(6)(6)から矢印(ハ)の如く直接ラジエ−タ(3)に冷風である吸入外気が向かい通過するようになってラジエ−タ(3)の冷却効率がよくなる。また、寒冷地でのエンジン(E)の始動運転時には、開閉シャッタ−(7)(7)を「閉」して吸入外気の全量をコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過させてからラジエ−タ(3)に向かわせると、コンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の通過によって暖まった吸入外気がラジエ−タ(3)に供給されてエンジン(E)が早く暖まり早期に正規の出力を出すことができる。
【0010】
また、「図4」は別実施例のものを示したもので、ラジエ−タ(3)の冷却効率をよくすることを主眼にしたものであり、その構成は「図1」のものと略同じであるので同一の符号を付してその説明を省略することにするが、ファン台(2)の底板(13)は外気吸入がわ下がりの傾斜面にしてエンジン(E)の停止時にラジエ−タ(3)に付着していた塵埃やゴミが落下して底板(13)上を流下し凹所(15)にたまるようにしてある。
【0011】
したがって、このものは「図5」に示したように、矢印(イ)のようにコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過して暖まった吸入外気の他に外気吸入路(6)(6)から矢印(ハ)の如く直接ラジエ−タ(3)に冷風である吸入外気が向かい通過するようになってラジエ−タ(3)の冷却効率がよくなるのである。そして、エンジン(E)が停止すればラジエ−タ(3)の前面に付着する塵埃やゴミは(ニ)のように落下して底板(13)上を(ホ)の如く流下し凹所(15)にたまり、ラジエ−タ(3)の冷却効率が一層よくなる。
【0012】
そして、前記開閉シャッタ−(7)の回転による外気吸入路(6)(6)の開閉切換は、ラジエ−タ(3)の水温の変動により手動で行うようにしてもよく、また、この水温の上昇に基づいて自動的に切換えるものにしてもよいのである。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、冷却ファン(1)により吸入外気が通過するファン台(2)内に、ラジエ−タ(3)とオイルク−ラ(4)およびコンデンサ−(5)を内設してなるエンジン冷却装置であって、ラジエ−タ(3)に対して外気吸入がわに配置するオイルク−ラ(4)とコンデンサ−(5)をファン台(2)の内側面から離して、前記オイルク−ラ ( 4 ) とコンデンサ− ( 5 ) を経ずラジエ−タ(3)に直通する外気吸入路(6)を構成し、その外気吸入路(6)に開閉シャッタ−(7)を設けたことを特徴とするものであるから、エンジン(E)の運転時にコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)が高温のときは、開閉シャッタ−(7)により外気吸入路(6)を「閉」することにより吸入外気の全量をコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過させてラジエ−タ(3)に向かわせるようにしてコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)の冷却効率をよくし、また、ラジエ−タ(3)が高温のときは、開閉シャッタ−(7)を「開」することによってコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過して暖まった吸入外気の他に外気吸入路(6)から直接ラジエ−タ(3)に冷風である吸入外気が向かうようになってラジエ−タ(3)の冷却効率がよくなり、それぞれの場合に応じて外気を効率よく利用してそれらの冷却効率を高めることができ、また、寒冷地でのエンジン(E)の始動時には、開閉シャッタ−(7)を「閉」して吸入外気の全量をコンデンサ−(5)とオイルク−ラ(4)を通過させてからラジエ−タ(3)に向かわせることができて、エンジン(E)が早く暖まり早期に正規の出力を出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジン冷却装置の側面図である。
【図2】 同装置の作用説明図である。
【図3】 同じく作用説明図である。
【図4】 別実施例のものの側面図である。
【図5】 同例のものの作用説明図である。
【図6】 コンバイン全体の概要図である。
【符号の説明】
1 冷却ファン
2 ファン台
3 ラジエ−タ
4 オイルク−ラ
5 コンデンサ−
6 外気吸入路
7 開閉シャッタ−
Claims (1)
- 冷却ファン(1)により吸入外気が通過するファン台(2)内に、ラジエ−タ(3)とオイルク−ラ(4)およびコンデンサ−(5)を内設してなるエンジン冷却装置であって、ラジエ−タ(3)に対して外気吸入がわに配置するオイルク−ラ(4)とコンデンサ−(5)をファン台(2)の内側面から離して、前記オイルク−ラ ( 4 ) とコンデンサ− ( 5 ) を経ずラジエ−タ(3)に直通する外気吸入路(6)を構成し、その外気吸入路(6)に開閉シャッタ−(7)を設けたことを特徴とする移動農機のエンジン冷却装置。
Priority Applications (1)
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JP25288994A JP3655332B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 移動農機のエンジン冷却装置 |
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JP25288994A Expired - Fee Related JP3655332B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 移動農機のエンジン冷却装置 |
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